JP2020085748A - 試料温度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料チューブ内の試料の温度分布やチューブ内試料の温度上昇速度にバラツキが生じることなく、そして、所定温度を超えることなく速やかに、正確に且つ衛生的に加温、加熱及び保温を行うことができる加温装置の提供。【解決手段】試料チューブAを保持する均一な保持孔1aをその上面に複数備える給熱ブロック1と、給熱ブロック1を加熱するヒータ2と、ヒータ2又は給熱ブロック1の温度を検出する温度センサ4と、温度センサ4の検出温度に基づいてヒータ2の出力を調整する制御手段5を備え、給熱ブロック1は、その中央に、ヒータ2を試料チューブAの側面に達する深さに保持する受熱孔1bを備えると共に、保持孔1aを、受熱孔1bから等距離の位置に、受熱孔1bを中心とする仮想円周上に配置して備える試料温度制御装置。【選択図】図2

Description

この発明は、試料を所望温度で所望時間加温し、又は冷却する試料温度制御装置に関するものである。
食品は、様々なアレルギー物質を含んでおり、食した者の体質によって様々なアレルギー症状を引き起こすことが知られている。
その様なアレルギー症状の発症を事前に回避する為には、提供する食品にアレルギー物質となるものが存在するか否かを事前に知ることが必要となる。
アレルギー物質の存否判定など、様々な物質の抽出や成分分析には、所定温度への加温と保温が必要となる場合が多い。
その目的としては、分析環境を整えるなど様々であるが、試料を所定温度へ正確に且つ速やかに上昇させることが好ましいことが多く、場合によっては、加温及び保温の後に、速やかに冷却することが望まれる場合もある。
従来、試料が入れられた容器を保持するための保持孔が多数形成されたアルミブロックを交換可能に収容した恒温器において、当該恒温器の底部に、加温・冷却プレートと温度センサを設置したもの(例えば下記特許文献1参照)が知られている。
特開平8−272457号公報
しかしながら、前記アルミブロックの底面から加温する従来の技術では、アルミブロックのヒータに近い部分に比べてヒータから遠い部分の温度上昇が遅くなり、その結果、容器に入れられた試料の温度分布や温度上昇にバラツキが生じるという問題が生じる。
その他、試料チューブとアルミブロックとの接触面積にバラツキが出ればその問題がより顕著となる実態もある。
また、温度上昇を早くする際にあっても、所定温度を超える様な過度な加熱は回避せねばならず、単に給熱手段の出力を高める手法を採ることはできないため、アルミブロックなどの給熱媒体の熱伝導性を大いに活用して効率よく、且つ均一に加温することが求められる。
しかも、成分分析の現場においては、衛生管理上、安全上の要件が課される場合も多く、液体などの流動性を持つ給熱媒体を利用することも回避したいという課題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、試料チューブ内の試料の温度分布や温度上昇にバラツキが生じることなく、そして、所定温度を超えることなく速やかに、正確に且つ衛生的に加温、冷却及び保温を行うことができる試料温度制御装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明による試料温度制御装置は、試料チューブを保持するための均一な保持孔をその上面に複数備える給熱ブロックと、当該給熱ブロックを加熱するヒータ又は当該給熱ブロックを冷却するクーラと、当該ヒータ若しくはクーラ又は前記給熱ブロックの温度を検出する温度センサと、当該温度センサの検出温度に基づいて前記ヒータ又はクーラの出力を調整する制御手段を備え、前記給熱ブロックは、前記ヒータ又はクーラを前記試料チューブの貯留部の側方で保持する受熱孔を備えると共に、前記保持孔を、前記受熱孔から等距離の位置に当該受熱孔を中心とする仮想円周上に配置して備えることを特徴とする。
前記給熱ブロックが備えるすべての保持孔は、そこへ挿入された試料チューブの側面が当該保持孔の内面に接するように当該試料チューブを加圧する押え部材を備える構成を採ることができ、各受熱孔に対して均等に熱を供給する上では、当該給熱ブロックは、前記受熱孔を中心とする回転対称形状であることが望ましい。
また、迅速な冷却を求める上では、前記給熱ブロックの表面に通気路を穿設することが望ましい。
多数の試料チューブに対して、同時に同じ処理を施す必要がある場合には、同一の形状を持つ複数の給熱ブロックを各々の周囲に空隙を介在させて配置した給熱ブロック群を備える構成を採ることができる。
また、前記受熱孔に、その長手方向に沿って前記ヒータ若しくはクーラ又は温度センサを直列に配置する構成を採ることもできる。
冷却効率を高めるために、前記給熱ブロック又は前記給熱ブロック群の下方へ外気を均一に供給する送風手段を備える構成を採ることもできる。
本発明による試料温度制御装置は、前記給熱ブロックが、前記ヒータ又はクーラを前記試料チューブの貯留部の側方で保持する受熱孔を備えると共に、前記保持孔を、前記受熱孔から等距離の位置に当該受熱孔を中心とする仮想円周上に配置して備える構成を持つことによって、ヒータ又はクーラの熱を、各保持孔に対して均一に且つ極めて効率よく各保持孔の内面へ伝導させることができる。
その結果、容器内の試料の温度分布や試料チューブ内試料の温度上昇にバラツキが生じることもなく、ヒータ又はクーラの出力を過度に供給することも不要となるため、所定温度を超えることもなく、速やかに、正確に且つ衛生的に加温、加熱及び保温を行うことができる。
また、前記給熱ブロックが備えるすべての保持孔に、そこへ挿入された試料チューブの側面が当該保持孔の内面に接するように当該試料チューブを加圧する押え部材を備える構成を採ることによって、試料チューブの保持孔の内壁への接触が均一に且つ確実に行われることとなり、保持孔の内壁から試料チューブへの熱伝導が好適に行われることとなる。
当該給熱ブロックは、前記受熱孔を中心とする回転対称形状を採用することによって、受熱孔から各保持孔へ、より均等に熱を供給することができる。
また、前記給熱ブロックの表面に通気路を穿設すれば、より迅速な冷却を実現することが可能となる。
同一の形状を持つ複数の給熱ブロックを各々の周囲に空隙を介在させて配置した給熱ブロック群を備える構成を採ることによって、周囲に配置された給熱ブロックからの熱伝導を回避し、各給熱ブロックが独立して、上記作用効果を給熱ブロック単位で確実に得ることができ、保持孔を数多く備える構成を採る場合にあっても、保持孔の配置やブロックの配置の相違に伴う熱分布の不均一を生じることを回避できるので、上記試料温度制御装置の作用効果を損なうことなく、多数の試料チューブに対して、同時に均一な加温処理を施すことができる。
前記給熱ブロック又は前記給熱ブロック群の下方へ外気を均一に供給する送風手段を備える構成を採ることによって、冷却効率をも高めることもできる。
本発明による試料温度制御装置の一例を示す斜視図である。 本発明による試料温度制御装置の構成の一例を示す概略図である。 本発明による試料温度制御装置の給熱ブロックの一例を示す平面図である。 本発明による試料温度制御装置の給熱ブロックの一例を示す側面図である。 本発明による試料温度制御装置の給熱ブロック及び断熱ケース等の一例を示す縦断面図である。 本発明による試料温度制御装置の給熱ブロックの一例を示す上方から観た斜視図である。 本発明による試料温度制御装置の給熱ブロックの一例を示す下方から観た斜視図である。 本発明による試料温度制御装置の一例を示す上方から観た要部概略図である。
以下、本発明による試料温度制御装置の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
図1に示す例は、合成樹脂製筒状の試料チューブAに直接接して加熱する給熱ブロック1と、当該給熱ブロック1を加熱するヒータ2と、加熱された給熱ブロック1の周辺に外気を供給する送風手段3と、当該ヒータ2又は前記給熱ブロック1の温度を検出する温度センサ4と、当該温度センサ4の検出温度に基づいて前記ヒータ2の出力を調整する制御手段5を備える。
前記給熱ブロック1は、試料チューブAを保持する均一な保持孔1aを複数備え、その中央に、前記ヒータ2を前記試料チューブAの貯留部の側面に達する深さに保持する受熱孔1bを下に開口する形態で備える。
前記保持孔1aは、前記給熱ブロック1の表裏を貫通する丸孔であって、前記受熱孔1bから等距離の位置に当該受熱孔1bを中心として等距離の位置に等角度間隔(360°/保持孔の数)で円形に並べた配置で備える。
前記保持孔1aは、前記試料チューブAの貯留部が遊嵌するように、その全長にわたって均一断面の内空部を備え、内空部の突き当たりに平坦な底を備える。当該平坦な底は、如何なる底形状を持った試料チューブAであろうとも、試料チューブAの進入量が一定となる上で好適である。
前記給熱ブロック1が備えるすべての保持孔1aは、そこへ挿入された試料チューブAを、前記受熱孔1bの方向に対して一律の角度の方向へ一律に加圧する押え部材6を備える。
前記押え部材6は、様々な試料チューブAに対して安定的に機能を及ぼす上では、ボールプランジャーがのぞましい。また、試料チューブAがその上下にわたって均一に保持孔1aの内面に接するためには、前記押え部材6を保持孔1aの上部及び下部の双方に配置することが望ましい。
前記給熱ブロック1は、前記受熱孔1bを中心とする回転対称形状である。
前記給熱ブロック1は、複数の保持孔1aが形作る正多角形の各辺と平行な各側面が、前記各辺から各々等距離に位置する多角柱の部分を設けるなど、必要に応じて、すべての保持孔1aの特性が不均一とならない様な切り欠き部1cを穿設することができる。
前記切り欠き部1cは、給熱ブロック1の側面に冷却空気を流通させる通気路として機能する。
前記受熱孔1bは、前記ヒータ2がちょうど嵌る円筒状の透孔である。
前記ヒータ2は、均一断面の円筒状であり、前記試料チューブAの貯留部の側方に相当する前記給熱ブロック1の中ほどまで挿し入れた後、前記底板7で封じられる。
前記ヒータ2を装填した上で、前記受熱孔1bの内部に空隙が生じる場合には、絶縁性を持ち熱伝導性の高い粉体や固化性を持つ流体等を充填することができる。
前記温度センサ4は、前記ヒータ2に内蔵し、又は当該受熱孔1bの内壁面に定着させることによって、当該給熱ブロック1の温度を、前記ヒータ2の温度により近い環境で検出することができる。
例えば図7のように、前記給熱ブロックに孔1dを設けて温度センサを挿入し固定すれば、前記給熱ブロック1における所望箇所の温度を正確に検出することができる。
前記ヒータ2又は温度センサ4のケーブルは、当該底板7の中央部に設けられた引出し孔(図示せず)から脱出させる。
前記送風手段3は、前記給熱ブロック1の周辺に外気を供給するために、風を起こすファン3aと、当該風を所定面積の開口部から前記給熱ブロック1の全面へ風を均一に供給する給風路とで構成される。
前記制御手段5は、ヒータ2及び温度センサ4に供給する電力を発生させる電源部と、当該電源部の出力を調整する制御部を備える。
前記制御部は、前記温度センサ4の出力からヒータ2の出力を検出し、当該出力から前記ヒータ2の温度を導き、前記ヒータ2に供給する電力を、当該温度センサ4の出力から導かれた温度が所望の設定温度となるために十分な量となるように調整する。
図1に示す例は、塗装が施された鉄製の筐体8と、試料チューブAを直接加熱する給熱ブロック1と、当該給熱ブロック1を収容するために上方へ向けて開口したフッ素樹脂製の断熱ケース9と、当該給熱ブロック1の露出部を覆う保護蓋10と、給熱ブロック1を加熱する温度センサ4を内蔵した棒状カートリッジヒータ2と、前記給熱ブロック1に風を送る送風装置(送風手段)3と、当該カートリッジヒータ2及び送風装置3に制御された電力を供給する制御装置(制御手段)5と、当該制御装置5を操作する操作盤11と、当該操作情況及び制御情況を表示する表示盤12を備える。
前記給熱ブロック1は、熱伝導性が比較的高いとされるアルミ製のブロックである。
当該給熱ブロック1は、上部及び下部が前記受熱孔1bを中心とする円筒状であり、中間部は、3つの保持孔1aが形作る三角形の三辺と平行な各側面が、前記三辺から各々等距離に位置する三角柱となるように切り欠き部1cが穿設されている。
前記切り欠き部1cは、給熱ブロック1の側面に空気を流通させる通気路として機能する。
前記断熱ケース9は、前記給熱ブロック1を収容し得るだけの円筒状内空部を形成するようにフッ素樹脂を有底円筒状に成形したものであって、その側面の一部に、前記給熱ブロック1の側面に面した通気孔9aを備える(図2参照)。
前記給熱ブロック1は、前記断熱ケース9の内空部の中央に当該断熱ケース9の内面との間にそれぞれ空隙を介在する様に配置されている。
前記給熱ブロック1及び前記断熱ケース9は、前記筐体8の下部に渡し掛けられたフレーム18にビス止めにより固定される。
その際、前記給熱ブロック1と前記断熱ケースとの間に合成樹脂製のスペーサ14を挟んでビス止めすることによって、ヒータ2から当該給熱ブロック1へ供給された熱が、熱伝導性の良い金属部分を伝って当該断熱ケース9の外へ逃げないようにされている。
当該給熱ブロック1は、試料チューブAを保持する均一な透孔を保持孔1aとして3つ備え、その中央に、前記ヒータ2を前記試料チューブAの側面に達する深さに保持する受熱孔1bを上下に開口する形態で備える。
前記保持孔1aは、前記給熱ブロック1の表裏を貫通する丸孔であって、前記受熱孔1bから等距離の位置に当該受熱孔1bを中心として120度間隔の配置で備える。
前記保持孔1aは、前記試料チューブAの貯留部が遊嵌するように、その全長にわたって均一断面の内空部を備え、前記給熱ブロック1の下面に、アルミ製の底板7を定着することによって、当該底板7が重なって封じられた各透孔は、上に開口した有底の保持孔1aとして機能する。
前記給熱ブロック1が備えるすべての保持孔1aは、そこへ挿入された試料チューブAを前記受熱孔1bに向けて一律に加圧する押え部材6を上下一対備える。
この例の前記押え部材6は、前記保持孔1aの上部及び下部に保持されたボールプランジャーである。各ボールプランジャーは、各保持孔1aを取り囲む壁のうちで受熱孔1bから最も遠い壁面に支持され、各々、当該保持孔1aに向けて付勢されたボールを支持する。
この例で用いた前記ヒータ2は、例えば、金属製のシースに、発熱体であるニクロム線及びマグネシア等の絶縁粉末並びに当該ヒータ2の温度を検出する熱電対を温度センサ4として封入したカートリッジヒータ2である。
このようなカートリッジヒータ2は、一般的に、温度昇温のスピードが高く、設定温度に至る温度上昇を速やかに行うことができる。
前記筐体8は、塗装を施した鉄製の箱であって、上板に前記給熱ブロック1を通過させ得る差し入れ口13を備えると共に、下全面が開放した直方体状の本体8aと、下開口部を封じる底蓋8bとからなる。
前記底蓋8bは、通気用の隙間を形成すべく、下開口部の形状より僅かに狭く設定されている(図2参照)。
前記給熱ブロック1は、上記のごとく、前記断熱ケース9の底壁中央に合成樹脂製のスペーサ14を挟んでビスで固定されているため、当該給熱ブロック1と前記断熱ケース9は、前記フレーム18に、当該給熱ブロック1を当該断熱ケース9の内空部中央に封入する態様で一体的に支持される。
前記断熱ケース9の開口部及びその内空部中央に支持された前記給熱ブロック1の上面は、前記差し入れ口13と正対し、前記給熱ブロック1の上面全体を、当該差し入れ口13から露出させる。
前記保護蓋10は、フッ素樹脂製の円盤状の断熱プレートであり、当該保護蓋10の周縁部が前記筐体8の差し入れ口13の縁に掛かる状態で、前記給熱ブロック1にビスで固定される。
前記保護蓋10には、前記給熱ブロック1に設けられたすべての保持孔1aを個別に露出させる窓孔10aが設けられており、当該保護蓋10の存在により、試料チューブAの差し入れの際には、作業者の手が直接給熱ブロック1に触れることを回避することができる。
また、この例は、当該保護蓋10の外縁に沿って当該保護蓋10の上方を覆う有底円筒状のカバー15を備える。
前記カバー15は、筐体8の上板に当接する有底円筒状のカバーである。
試料チューブAが装填された領域を当該カバー15で上から覆えば、試料チューブAの熱放散(熱量の喪失)をより好適に回避することができる。
この例のカバー15は、透明なアクリル樹脂から成形され、その底面に埋め込まれた磁石によって鉄製の上板に磁力による吸着が行われ、安定した加温空間が確保される。
以上の構成によって、試料チューブAを加熱する領域は、空気、フッ素樹脂及びアクリル樹脂に囲まれ、前記給熱ブロック1と比較的熱伝導性の高い金属部分の直接的な接触は回避されるため、試料温度制御装置の操作の際に、熱を感じることもなく、ヒータ2の熱量が試料に無駄なく供給されることとなる。
前記送風装置3は、前記断熱ケース9の側壁に、その風が前記給熱ブロック1の側面に当たるように固定し、前記制御装置5は、前記給熱ブロック1の側方の空きスペースに、前記筐体8の上板の裏側に固定するなどして設置する。
前記送風装置3は、前記断熱ケース9の通気孔9aの形態や配置を調整することによって、当該断熱ケース9の給気及び排気を調整し、給熱ブロック1の側面にバランス良く風を供給する構成とすることもできる。
前記制御装置5を操作する前記操作盤11及び前記表示盤12は、前記筐体8の上板の前方に配置され、所望温度、所望温度の保持時間及び冷却時間の設定ボタン並びにそれらの表示画面及び始動スイッチなどを備える。
図8に示す例は、同一の形状を持つ複数の給熱ブロック16を周囲に空隙を介在し均等な密度で配置した給熱ブロック群を備える試料温度制御装置である。
この例において、各給熱ブロック16に設けられた保持孔16aは4つであり、前記受熱孔16bから等距離の位置に、当該受熱孔16bを中心として90度間隔の配置で備える。
この例の保護蓋は、給熱ブロック16及びそれを支持する断熱ケース17を、前記実施例1と同様に吊下げて支持する。
前記断熱ケース17は、各給熱ブロック16について個別の断熱ケース17を備える構成を採ることができる他、すべての給熱ブロック16を単一の断熱ケース17に収容する構成を採ることもできる。
前記送風装置3は、前記筐体8の底蓋8bに、その風が前記給熱ブロック1の底面に当たるように固定し、前記制御装置5は、その横の空きスペースに固定する。
前記送風手段3は、前記給熱ブロック16又は前記給熱ブロック群の下方へ外気を均一に供給する。
前記カートリッジヒータ2は、各給熱ブロック1,16に対してそれぞれ1つを挿入することを基本とするが、各給熱ブロック1,16の受熱孔1b,16bへ直列に複数のヒータ(温度センサ4内蔵)2を挿入すれば、各給熱ブロック1,16の上部、下部、又は中間部の温度を各ヒータ2に内装された温度センサ4で検出し、その検出結果をフィードバック制御することによって、温度分布の不均一を補償することが可能となる。
前記実施例1又は実施例2などにおいて、前記ヒータに替えてペルチェ素子などのクーラを用いる構成や、ヒータとクーラを併用する構成をとることも可能である。
また、その際においても、給熱ブロック1,16にその温度を検出するための温度センサを付設するにあたり、ヒータ又はクーラと一体とする構成又は別体とする構成のいずれを選択することもできる。
A 試料チューブ,
1 給熱ブロック,1a 保持孔,1b 受熱孔,1c 切り欠き部,1d 孔,
2 ヒータ,
3 送風手段,3a ファン,
4 温度センサ,5 制御装置,
6 押え部材,7 底板,
8 筐体,8a 本体,8b 底蓋,
9 断熱ケース,9a 通気孔,
10 保護蓋,10a 窓孔,
11 操作盤,12 表示盤,13 差し入れ口,14 スペーサ,15 カバー,
16 給熱ブロック,16a 保持孔,16b 受熱孔,
17 断熱ケース,18 フレーム,

Claims (6)

  1. 試料チューブを保持するための均一な保持孔をその上面に複数備える給熱ブロックと、
    当該給熱ブロックを加熱するヒータ又は当該給熱ブロックを冷却するクーラと、
    当該ヒータ若しくはクーラ又は前記給熱ブロックの温度を検出する温度センサと、
    当該温度センサの検出温度に基づいて前記ヒータ又はクーラの出力を調整する制御手段を備え、
    前記給熱ブロックは、前記ヒータ又はクーラを前記試料チューブの貯留部の側方で保持する受熱孔を備えると共に、前記保持孔を、前記受熱孔から等距離の位置に当該受熱孔を中心とする仮想円周上に配置して備えることを特徴とする試料温度制御装置。
  2. 前記給熱ブロックが備えるすべての保持孔は、そこへ挿入された試料チューブの側面が当該保持孔の内面に接するように当該試料チューブを加圧する押え部材を備える請求項1に記載の試料温度制御装置。
  3. 前記給熱ブロックは、前記受熱孔を中心とする回転対称形状であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の試料温度制御装置。
  4. 前記給熱ブロックの表面に通気路を穿設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の試料温度制御装置。
  5. 同一の形状を持つ複数の給熱ブロックを各々の周囲に空隙を介在させて配置した給熱ブロック群を備えることを特徴とする前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の試料温度制御装置。
  6. 前記受熱孔に、その長手方向に沿って前記ヒータ若しくはクーラ又は温度センサが直列に配置されていることを特徴とする前記請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の試料温度制御装置。
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