JP5292491B2 - シート状セラミックベース及びその製造方法 - Google Patents
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Description
表面実装水晶振動子は小型・軽量であることから、特に携帯型の電子機器に周波数や時間の基準源として内蔵される。
従来の表面実装水晶振動子は、セラミック基板上に水晶片2を搭載し、凹状のカバーを逆さまにして被せて密閉封入したものがある。近年では、周波数偏差Δf/fが比較的緩く、例えば±150〜±250ppmの安価な民生用がある。
尚、関連する先行技術として、特開2007−158419号公報「表面実装水晶発振器」(日本電波工業株式会社)[特許文献1]、特開2003−179456号公報「水晶製品用表面実装容器及びこれを用いた水晶製品」(日本電波工業株式会社)[特許文献2]、特開2001−110925号公報「導電性キャップ、電子部品及び導電性キャップの絶縁被膜形成方法」(株式会社村田製作所)[特許文献3]がある。
また、特許文献2には、水晶製品用表面実装容器において、単層基板1A上に水晶端子6を介して水晶片3が設けられ、カバー2で密閉封入した構成が示されている。
また、特許文献3には、従来技術の[0005]に、基板51上には、金属キャップ52の下方開口端面が基板51の上面51aに接触する部分に、矩形枠状の絶縁膜55が形成されていることが示されている。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る表面実装水晶振動子は、矩形のセラミック基板の角部に形成された貫通孔の壁面にスルー端子が形成され、基板の表面に水晶片を保持する水晶保持端子の引出端子が対角のスルー端子に接続すると共に、基板の裏面ではスルー端子に接続する実装端子が形成され、金属カバーの開口端面に対向する位置であって特に角部方向に突出させた絶縁膜を形成しているものであり、小型化を実現しつつ、ショートを防止して品質を高め、生産性を向上させるものである。
本発明の実施の形態に係る表面実装水晶振動子について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る表面実装水晶振動子の断面説明図である。
本発明の実施の形態に係る表面実装水晶振動子(本振動子)は、図1に示すように、セラミックベース(基板)1上に形成した水晶保持端子4に導電性接着剤7を介して水晶片2が搭載され、更に、凹状の金属カバー(カバー)3を逆さまにしてセラミックベース1上に絶縁膜10を介して接合して密閉封入したものである。
スルー端子5xは、基板1の四隅に形成されたスルーホール(貫通孔)9の側壁に形成される。
更に、基板1とカバー3の接触部分との間には、絶縁性のある封止材8が形成されている。
次に、本振動子の平面的な特徴について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る表面実装水晶振動子の平面説明図である。
本振動子は、図2に示すように、セラミックベース(基板)1上に水晶片2の両端を保持するための水晶保持端子4が対向して形成され、水晶保持端子4の端部から最短の基板1の角部に向けて引出端子4aが引き出されて形成され、スルー端子5xに接続されている。つまり、2つの引出端子4aは、逆方向の角部のスルー端子5xに接続している。
図2に示すように、水晶片2の両端部で水晶保持端子4が水晶片2を保持する構造であるため「両持ち」タイプと称される。
水晶保持端子4の特徴的パターンについては後述する。
セラミックベース(基板)1は、矩形状の単板からなる平板状として一主面(表面)の両端側に水晶保持端子4が形成され、他主面(裏面)の四隅部に実装端子5a,5bが形成されている。
そして、裏面の四隅部に形成された実装端子5a,5bはスルーホール9の壁面に形成されたスルー端子5xに接続している。
ここで、実装端子5aは、スルー端子5xを介して引出端子4aに接続する端子であるが、実装端子5bは、スルー端子5xには接続するものの、引出端子4aには接続しない端子である。
また、水晶片2は、励振電極6aからは互いに反対方向の両端部に延出して幅方向の全幅にわたって折り返された引出電極6bが形成されている。
そして、引出電極6bの延出した一組の対角部(端部)が導電材としての導電性接着剤7によって水晶保持端子4に固着して、引出電極6bと水晶保持端子4とを電気的・機械的に接続している。
水晶保持端子4は、水晶片2を保持する構成であって、Ag(銀)Pd(パラジウム)合金で形成される。また、水晶保持端子4の端部から最短の基板1の角部へ引出端子4aが形成されている。
また、引出端子4aは、基板1の四隅部分(角部)でスルー端子5xに接続している。
但し、引出端子4aは、基板1の対角線上に形成されているため、その対角線上の角部でスルー端子5xに接続するが、他の対角線上の角部では、スルー端子5xは引出端子4aには接続していない。
上述したように、スルー端子5xには引出端子4aに接続しているものと、接続していないものがあり、基板1の裏面において、引出端子4aに接続するスルー端子5xに接続している実装端子5a同士を測定装置でコンタクトさせて励起させるテストを行い、後述する振動周波数の調整を行う。
封止材8は、絶縁性で接合性の樹脂により、基板1上にカバー3を固着させると共に、カバー3の接触面が引出端子4a等に接触(ショート)しないよう設けられている。
スルーホール(貫通孔)9は、基板1が分割される前のセラミックシートの状態で、ブレイクラインと同時に形成されるもので、分割される基板1の四隅部分(角部)で表面と裏面とを貫通するよう形成される。
但し、絶縁膜10は、基板1の外周端からは離れて内側に形成され、スルー端子5xが形成されている角部までを覆うものとはなっていない。
次に、水晶保持端子4と引出端子4aの具体的パターンについて図3を参照しながら説明する。図3は、水晶保持端子のパターンを説明するための平面概略図である。
水晶保持端子4のパターンは、図3に示すように、基板1の中央に対向して形成され、引出端子4aが形成されていない端部が、従来の水晶保持端子に比べて長さLだけ短くなっている。これは、金属カバー3が一方の水晶保持端子4に接触しても、他方の水晶保持端子4に接触するのを防止して、ショートを回避するためのものである。
また、基板1の裏面において、実装端子5a,5bのパターンは、図4に示すようなパターンとなっており、基板1の四隅で矩形の金属パターンが貫通孔9の壁面に形成されたスルー端子5xに接続している。
図4は、実装端子のパターンを説明するための平面概略図である。
次に、本振動子における金属カバー3の配置ずれについて図5を参照しながら説明する。図5は、金属カバーの配置ずれを示す平面説明図である。
図5の点線で示した箇所が、金属カバー3が正常に配置された場合の接触面を示しており、図5の点線で示した箇所が、金属カバー3の配置ずれを起した場合の接触面を示している。
具体的には、図5において、金属カバー3の開口端面部の下側が一方の水晶振動子4に水平方向で接触しても、同じ水平方向において金属カバー3は他方の水晶保持端子4に接触することがないため、ショートを回避できる。
次に、金属カバー3の形状について図6を参照しながら説明する。図6は、金属カバーを接合した場合の平面説明図である。
金属カバー3は、図6に示すように、基板1の絶縁膜10上に封止材8を介して接合し、基板1上の振動片2を密閉封止するものである。
具体的には、絶縁膜10上に金属カバー3のフランジ3aの底面が封止材8を介して接着しており、特に基板1の角部において、絶縁膜10の曲率半径が金属カバー3のフランジ3aの曲率半径より小さくしている。
これにより、角部では、フランジ3aの円弧状の外周端から、絶縁膜10の角部領域がはみ出した状態となっている。
基板1の角部について更に図7,図8を参照しながら説明する。図7は、角部の拡大平面図であり、図8は、角部の拡大断面図である。図7が図6の点線で囲った部分の拡大説明図であり、図8が図7のB−B部分の断面説明図となっている。
図7,図8に示すように、水晶保持端子4からの引出端子4aは、基板1の角部で、スルー端子5xに接続し、引出端子4aのスルー端子5x側を残して絶縁膜10が基板1の外周表面を周回するよう形成され、更に、角部では、絶縁膜10の一部を角方向に露出させたまま金属カバー3のフランジ3aが封止材8を介して絶縁膜10上に固着して接合している。
これにより、金属カバー3のフランジ3aがスルー端子5x方向にずれたとしても、フランジ3aが絶縁膜10の上にのったままとなり、金属カバー3とスルー端子5xに接続する引出端子4aと接触してショートすることがない。
次に、本振動子の製造方法について図9〜11を参照しながら説明する。図9は、シート状のセラミック板にスルーホールとブレイクラインを形成した図であり、図10は、シート状のセラミック板に水晶保持端子のパターンを形成した図であり、図11は、シート状のセラミック板に実装端子のパターンを形成した図である。
先ず、シート状セラミックベース1Aの元となるシート状セラミック生地を形成する。
シート状セラミック生地には、図9に示すように、個々のセラミックベース1に対応して隣接する領域同士区切るブレイクラインを形成すると共にその四隅部(角部)に貫通孔9を形成する。
そして、貫通孔9が形成されたシート状セラミック生地を焼成し、シート状セラミックベース1Aを得る。
次に、シート状セラミックベース1Aの回路パターンに対応した領域に、AgPd合金の金属ペーストを厚み約10μm程度で、マスクを用いた印刷によって形成する。
回路パターンは、一主面(表面)では、図10に示すように、水晶保持端子4のパターンが形成され、他主面(裏面)では、図11に示すように、実装端子5a,5bのパターンが形成され、更に、貫通孔9の壁面にはスルー端子5xが形成される。
また、他主面(裏面)の一組の対角に形成された実装端子5aは、水晶保持端子4とスルー端子5x、引出端子4aを経て電気的に接続する水晶外部端子とし、他組の対角に形成された実装端子5bは、ダミー端子とする。
そして、AgPd合金とした金属ペーストを約850℃で焼成し、金属ペースト中のバインダを蒸発させると共にAgPd合金を溶融して固体化し、回路パターンの形成されたシート状セラミックベース1Aを得る。
これは、セラミック生地にAgPd合金ペーストを塗布してセラミックの焼成温度で焼成すると、AgPd合金ペーストは高温過ぎて塊粒になって回路パターンを形成できないことに起因する。
次に、絶縁膜10の形成について図12、図13を参照しながら説明する。図12は、絶縁膜形成の平面説明図であり、図13は、絶縁膜形成の断面説明図である。図13が図12のC−C部分の断面図に相当する。
回路パターンが形成されたシート状セラミックベース1Aの各矩形領域(基板1に相当)の外周表面に絶縁膜10としてガラスペーストを印刷によって形成する。
そして、AgPd合金の焼成温度(約850℃)と同等以下の温度で焼成してガラスを固体化する。ここで、ガラスペーストの印刷時に、同時に水晶保持端子4の一層面の上にガラスペーストを印刷して二層目の絶縁膜10aを形成する。
次に、絶縁膜10a上の金属ペースト形成について図14、図15を参照しながら説明する。図14は、金属膜上への金属ペースト生成の平面説明図であり、図15は、金属膜上への金属ペースト生成の断面説明図である。図15が図14のC−C部分の断面図に相当する。
水晶保持端子4の二層目の絶縁膜10a上に三層目の金属ペースト(AgPd合金)が再度印刷されて焼成される。これにより、水晶保持端子4の一層目と三層目がAgPd合金となり、二層目がガラス(絶縁膜10a)となる。
このように、水晶保持端子4を三層構造としたのは、引出端子4aに対して水晶片2を高い位置で保持できるためである。
次に、回路パターンの形成されたシート状セラミックベース1Aの各水晶保持端子4に、励振電極6aから引出電極6bの延出した水晶片2の外周部を導電性接着剤7によって固着して搭載し、電気的・機械的に接続する。
ここでは、引出電極6bの延出した水晶片2における一組の対角部が固着される。
次に、シート状セラミックベース1Aに搭載(固着)された水晶振動子としての各水晶片2の振動周波数を質量負荷効果によって調整する。
具体的には、シート状セラミックベース1Aの裏面において、各水晶片2と電気的に接続した実装端子5aに測定器からの測定端子(プローブ)を接触させる。そして、板面が露出した水晶片2の表面側の励振電極6aにガスイオンを照射して表面を削り取り、励振電極6aの質量を減じて振動周波数を低い方から高い方に調整する。
但し、例えば、蒸着やスパッタによって励振電極6a上に金属膜を付加して、振動周波数を高い方から低い方に調整することもできる。
次に、水晶片2が搭載されたシート状セラミックベース1Aの個々のセラミックベース1に対応した矩形状領域の外周表面であって絶縁膜10上に、凹状とした金属カバー3の開口端面(フランジ下面)を、封止材8を介して接合する。
ここでは、金属カバー3の開口端面に予め塗布又は転写された樹脂を封止材8とし、加熱溶融して接合する。例えば、金属カバー3の開口端面をL字状として所謂シールパスを長くする。これにより、個々の水晶片2を密閉封入して集合化されたシート状の水晶振動子を形成する。
最後に、水晶振動子が集合化されたシート状セラミックベース1Aをブレイクラインに従って縦横に分割して、個々の表面実装水晶振動子を得る。
また、電解メッキ工程を不要にするので、例えば、セラミックベース1間の回路パターンを電気的に接続する電解メッキ用の配線路をも不要となるので、回路パターンをシンプルにして安価にできる効果がある。
従って、シート状セラミックベース1Aの状態で、これらの工程を連続的に行えるので、生産性を向上させることができる効果がある。
従って、4つの角部の各実装端子5a,5bが共通接続された状態でも、各セラミックベース1の水晶保持端子4に接続する一組の対角部の実装端子5aに測定端子を接触させて、水晶片2毎に振動周波数を調整できる効果がある。
そして、角部での絶縁膜10の横断領域は、金属カバー3のフランジ下面の外周端より外側に延出するようになっているため、表面実装水晶振動子をセット基板に例えば鉛フリーを含む半田リフローによって接続した際に、スルー端子5xを這い上がった半田と金属カバー3との電気的短絡も防止できる。
従って、絶縁膜10のパターンを単純化してフランジ3aの外周端より外側に延出できる。また、金属カバー3の開口端面と対向する基板1の外周表面には段差なく平坦となって、金属カバー3の開口端面(フランジ3aの下面)に塗布又は転写した封止材8が両者間に均一に塗布されて気密封止を良好に維持できる。
この場合、絶縁膜10aは、基板1の外周表面の絶縁膜10の印刷時に同一マスクを用いて同時に形成される。従って、水晶保持端子4の二層目を導電材(AgPd合金等)で別のマスクを用いて印刷する場合に比べて、印刷工程を減らして生産性を向上できる。
また、水晶保持端子4からの引出端子4aを角部に延出したが、引出端子を両端側の中央部に延出してもよい。そして、端面電極を経て外底面(裏面)の両端側の実装端子に接続してもよい。この場合、裏面の実装端子は2端子となる。
更に、水晶片2の両端部に引出電極を延出したが、一端部両側に延出して同部を固着しても適用できる。
また、金属カバー3(フランジ3a)の角部分の曲率よりも絶縁膜10の曲率を小さくすることで、フランジ3aの外周端より絶縁膜10を突出させたが、両者の曲率が同じであっても絶縁膜10を突出させる構成、つまり、絶縁膜10aの外周端に比べてフランジ3aの外周端が内側となる構成でもよい。
そして、回路パターンは、AgPd合金としたが、セラミックに対する付着力が比較的良好なAgを主とした例えばAgPt合金でもよく、Ag系厚膜材料であれば適用できる。
次に、本振動子における別の絶縁膜10のパターンについて図16、図17を参照しながら説明する。図16は、別の絶縁膜のパターン形成を示す平面説明図であり、図17は、基板毎に別の絶縁膜のパターン形成を示す平面説明図である。
図16、図17に示すように、角部の引出端子4aの円弧電極上にもガラスの絶縁膜10のパターンを形成する。これにより、金属カバー3と引出端子4aとの電気的短絡が防止できる効果がある。
尚、上記絶縁膜10のパターンは、引出端子が形成されていない貫通孔9に対しても形成されるものである。
次に、別の実施の形態に係る表面実装水晶振動子について図18を参照しながら説明する。図18は、別の実施の形態に係る表面実装水晶振動子の平面説明図である。
別の実施の形態に係る表面実装水晶振動子(別の振動子)は、図18に示すように、水晶片2の片方の端部に引出電極6bを形成し、当該片方で導電性接着剤7を介して水晶保持端子4に接続し、一方の水晶保持端子4では最短の角部へ引出端子4aが形成され、他方の水晶保持端子4では引出端子4bが、水晶片2の下部を図18の水平方向に引き出され、水晶片2の角部から最短の角部に接続するよう形成されている。
図18の構成は、水晶片2の片方で保持するものであるため、「片持ち」タイプと称されるものである。
尚、図18における別の振動子の製造方法も、本振動子の製造方法と同様であり、生産性を向上できる効果がある。
また、裏面の実装端子5aに測定端子を接触させ、水晶片2毎に周波数調整を行うことも同様に可能である。
更に、金属カバー3と引出端子4aとの電気的短絡を防止でき、金属カバー3とスルー端子5xを這い上がってくる半田との電気的短絡も防止できる効果がある。
本振動子及び別の振動子によれば、セラミックベース1を単板とするので、基本的に製造単価を安くでき、水晶保持端子4を含む電極をAgPd合金とすることで、従来のW及びNi、Auとした場合よりも電極の材料費や工程数を減らして、さらに安価にできる効果がある。
その結果、一対の水晶保持端子4が金属カバー3を経ての電気的に短絡するのを防止して、生産性を向上させることができる効果がある。
但し、図18の垂直方向に水晶保持端子4が並んで配置されているため、図18の横方向のずれには注意する必要がある。
Claims (11)
- 矩形のセラミック基板上に水晶片が第1及び第2の水晶保持端子で保持され、金属カバーが配置される表面実装水晶振動子が複数形成されるシート状セラミックベースであって、
前記矩形のセラミック基板の角部に形成された貫通孔の壁面にスルー端子が形成され、
前記基板の表面に前記第1の水晶保持端子から引き出された第1の引出端子が最短の角部のスルー端子に接続し、前記第2の水晶保持端子から引き出された第2の引出端子が前記第1の引出端子が引き出された方向とは逆方向の角部のスルー端子に接続すると共に、前記基板の裏面では前記スルー端子に接続する実装端子が形成され、
前記基板の外周表面で前記金属カバーの開口端面が対向する位置に絶縁膜が形成され、
前記基板の角部において前記絶縁膜の曲率半径が前記金属カバーの開口端面の曲率半径より小さくし、前記開口端面の円弧状の外周端から、前記絶縁膜の角部領域を突出させることを特徴とするシート状セラミックベース。 - 絶縁膜が、基板の角部において、第1の引出端子及び第2の引出端子を覆うと共に、スルー端子の外側も覆うよう形成されていることを特徴とする請求項1記載のシート状セラミックベース。
- 水晶片の一方の引出電極と他方の引出電極は、反対方向に引き出され、
第1の水晶保持端子と第2の水晶保持端子は、前記水晶片を両端で保持する両持ちタイプとすることを特徴とする請求項1又は2記載のシート状セラミックベース。 - 第1の水晶保持端子と水晶片の一方の引出電極とは、第1の引出端子が引き出される端部において導電性接着剤で接続され、
第2の水晶保持端子と前記水晶片の他方の引出電極とは、第2の引出端子が引き出される端部において導電性接着剤で接続されることを特徴とする請求項3記載のシート状セラミックベース。 - 第1の水晶保持端子における第1の引出端子が接続されない側の端部は、第2の水晶保持端子における第2の引出端子が接続する側の端部より内側に短く形成され、
前記第2の引出端子が接続されない側の端部は、前記第1の水晶保持端子における前記第1の引出端子が接続する側の端部より内側に短く形成されていることを特徴とする請求項1記載のシート状セラミックベース。 - 水晶片の一方の引出電極と他方の引出電極は、同方向に引き出され、
第1の水晶保持端子と第2の水晶保持端子は、前記水晶片を一端で保持する片持ちタイプとすることを特徴とする請求項1又は2記載のシート状セラミックベース。 - 第1の水晶保持端子と水晶片の一辺に引き出された一方の引出電極とは、第1の引出端子が引き出される端部において導電性接着剤で接続され、
第2の水晶保持端子と前記水晶片の前記一辺に引き出された他方の引出電極とは、前記他方の引出電極が引き出された前記水晶片の前記一辺において導電性接着剤で接続され、当該導電性接着剤で接続された第2の水晶保持端子の位置から前記水晶片の下を通って第2の引出端子が、前記第1の引出端子が引き出された方向とは逆方向の角部のスルー端子に接続することを特徴とする請求項6記載のシート状セラミックベース。 - 矩形のセラミック基板上に水晶片が第1及び第2の水晶保持端子で保持され、金属カバーが配置される表面実装水晶振動子が複数形成されるシート状セラミックベースの製造方法であって、
シート状のセラミック生地に、個々のセラミック基板の領域を特定するブレイクラインと、当該領域の角部に貫通孔を形成して焼成して、シート状のセラミックベースを形成する処理と、
前記貫通孔の壁面にスルー端子の金属層を形成すると共に、前記セラミックベースの表面の領域内に前記第1の水晶保持端子及び当該端子から引き出された第1の引出端子が最短の角部のスルー端子に接続し、前記第2の水晶保持端子から引き出された第2の引出端子が、前記第1の引出端子が引き出された方向とは逆方向の角部のスルー端子に接続するような金属層のパターンを形成すると共に、前記セラミックベースの裏面では前記スルー端子に接続する実装端子の金属層のパターンを形成する処理と、
前記基板の外周表面で前記金属カバーの開口端面が対向する位置に絶縁膜を形成すると共に、前記基板の角部において前記絶縁膜の曲率半径が前記金属カバーの開口端面の曲率半径より小さくし、前記開口端面の円弧状の外周端から、前記絶縁膜の角部領域を突出させるよう形成する処理と、
前記第1及び前記第2の水晶保持端子に前記水晶片を搭載する処理と、
前記第1の水晶保持端子に接続する実装端子と前記第2の水晶保持端子に接続する実装端子とを用いて振動周波数の調整を行う処理とを備えることを特徴とするシート状セラミックベースの製造方法。 - 絶縁膜を形成する処理において、絶縁膜が、基板の角部において、第1の引出端子及び第2の引出端子を覆うと共に、スルー端子の外側も覆うよう形成することを特徴とする請求項8記載のシート状セラミックベースの製造方法。
- 水晶片の表面側の励振電極にガスイオンを照射して表面を削り取り、当該励振電極の質量を減じて振動周波数を低い方から高い方に調整することを特徴とする請求項8又は9記載のシート状セラミックベースの製造方法。
- 励振電極上に金属膜を付加して、振動周波数を高い方から低い方に調整することを特徴とする請求項8又は9記載のシート状セラミックベースの製造方法。
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