JP5291412B2 - 吸収体 - Google Patents

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この発明は、2枚のシートのうちの少なくとも1枚のシートが透液性である2枚のシートと、これらシートの間に介在する体液吸収性材料の集合体とによって形成されており、体液吸収性着用物品に対して使用するのに好適な吸収体に関する。
使い捨てのおむつや生理用ナプキン等の体液吸収性着用物品と、その着用物品に使用する吸収体とは周知である。また、その吸収体に高吸水性ポリマー粒子を使用することも周知である。例えば、特開平10−137291号公報(特許文献1)に記載の吸収体は、繊維密度の高い2枚の外シートの間に外シートの繊維密度よりも繊維密度の低い内シートがあって、外シートどうしが内シートを挟んだ状態で部分的に加圧・接合された接合部を有し、吸収体にはその接合部で囲まれた複数の囲み部が形成されている。内シートの繊維間には吸収性樹脂が含まれている。
特開平10−137291号公報
特許文献1に記載の吸収体では、それを使用しているときに、吸収性樹脂が囲み部の外へ出ることがなくて、吸収体における吸収性樹脂の分布状態は大きく変化することがない。
この発明は、このような従来技術の吸収体を肌に当てて使用しているときに吸収体が体液を吸収してもたらす湿潤感を軽減することができるように、改良された吸収体の提供を課題にしている。
前記課題を解決するためにこの発明が対象とするのは、互いに直交する縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、前記厚さ方向の上方に位置する第1シートと前記厚さ方向の下方に位置する第2シートとの間に体液吸収性材料の集合体が介在している吸収体である。
かかる吸収体において、この発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記第1シートは透液性のものであり、前記第2シートは透液性および不透液性のいずれかのものであって、前記吸収性材料は高吸水性ポリマー粒子を含むものである。前記第1、第2シートと前記集合体とによって複数の吸収性部位が形成されるとともに、前記第1、第2シートが互いに接合して前記吸収性部位のそれぞれを囲繞する非吸収性部位が形成される。前記第1シートは、前記縦方向における5%伸長時の伸長力がS であって、前記横方向における5%伸長時の伸長力がS である。前記第2シートは、前記縦方向における5%伸長時の伸長力がs であって、前記横方向における5%伸長時の伸長力がs である。伸長力S は伸長力S よりも小さくて伸長力s は伸長力s よりも小さく、前記第1、第2シートが前記縦方向よりも前記横方向に伸長容易なものであり、かつ伸長力S は伸長力s よりも小さくて伸長力S は伸長力s よりも小さく、前記第1シートが前記第2シートよりも前記縦方向と前記横方向とにおいて伸長容易なものである。前記吸収性部位は、体液を吸収すると、前記高吸水性ポリマー粒子が膨潤して前記吸収性部位における前記第1シートが前記厚さ方向の上方に向かって凸となるように隆起する一方、前記第2シートが前記厚さ方向の下方に向かって凸となるように隆起するか隆起することなくして厚さが厚くなるものであって、前記第1シートの前記上方に隆起する寸法が前記第2シートの前記下方に隆起する寸法よりも大きくなるように形成されている。
この発明の実施形態の他の一つにおいて、伸長力Sと伸長力Sとの比、S/Sが13以上であり、伸長力sと伸長力sとの比s/sが8未満である。
この発明の実施形態の他の一つにおいて、前記吸収性材料は、70〜100重量%の前記高吸水性ポリマー粒子と、30〜0重量%の吸水性繊維とを含むものである。
この発明の実施形態の他の一つにおいて、前記第1、第2シートがスパンレース不織布、エアースルー不織布、スパンボンド不織布のいずれかの不織布によって形成されている。
この発明の実施形態の他の一つにおいて、前記いずれかの不織布は、不織布製造工程における機械方向が前記縦方向に一致し、前記機械方向に対する交差方向が前記横方向に一致している。
この発明の実施形態の他の一つにおいて、前記非吸収性部位における前記第1、第2シートは、少なくとも一方のシートが溶融することによってもう一方のシートに対して接合している。
この発明の実施形態の他の一つにおいて、前記厚さ方向の上方から前記第1シートを被覆する透液性シートと、前記厚さ方向の下方から前記第2シートを被覆する不透液性シートとの間に介在する態様にあって、前記第1、第2シートが体液吸収性着用物品の構成部材である。
この発明の実施形態の他の一つにおいて、前記厚さ方向の上方から前記第1シートを被覆する透液性シートと、前記厚さ方向の下方から前記第2シートを被覆する透液性シートとの間に介在する態様にあって、前記第1、第2シートが体液吸収性着用物品の構成部材である。
この発明に係る吸収体は、体液を吸収すると、吸収性部位における高吸水性ポリマー粒子が膨潤して、吸収性部位の厚さが厚くなる。その吸収性部位では、第1シートの隆起する寸法が第2シートの隆起する寸法よりも大きくなる。このような吸収体は、第1シートが肌と向かい合うように形成されて体液を吸収すると、厚さの厚くなった吸収性部位の頂部では肌に接触する一方、非吸収性部位と肌との間は大きく離間することが可能になる。体液を吸収して湿潤状態にある吸収性部位は、肌との接触面積が少なくて肌に湿潤感を与えることが少なく、肌と非吸収性部位との間には通気性の間隙が生じる。
この発明の各実施形態において得られる効果は、以下において詳述される。
添付の図面を参照して、この発明に係る吸収体の詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1は、失禁患者用の吸尿パッドとして着用したり生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の体液吸収性物品における体液吸収性芯材として使用したりすることのできる吸収体1の斜視図である。
吸収体1は、着用者の肌側に向けられる表面シート2と、表面シート2の反対側にあって着衣側に向けられる裏面シート3と、これら両シート2,3によってサンドウィッチされている体液吸収性材料の集合体4(図2参照)とを含んでいる。吸収体1において、集合体4を含む部位は吸収性部位6であって、集合体4を含むことなく表裏面シート2,3が重なり合っている部位は非吸収性部位7であり、吸収性部位6は複数のものが互いに離間する態様で形成される一方、非吸収性部位7はそれぞれの吸収性部位6を囲繞する態様で形成されている。図1には、かかる吸収体1の縦方向と横方向と厚さ方向とが双頭矢印A,B,Cで示されており、吸収体1は縦方向Aに長く作られている。
図2,3は、図1のII−II線断面図とIII−III線断面図である。表面シート2は透液性のものであり、裏面シート3は透液性または不透液性のものであって、これら両シート2,3が非吸収性部位7において接着および/または溶着によって剥離不能に接合しており、吸収性部位6においては厚さ方向Cにおいて離間していて、両シート2,3の間に集合体4が介在している。表面シート2は、スパンレース不織布やエアースルー不織布、スパンボンド不織布等の不織布によって形成されていて、これらに含まれる熱可塑性合成繊維が好ましくは親水化処理されている。表面シート2に使用されるスパンレース不織布はまた、レーヨン繊維やコットン繊維、パルプ繊維等の吸水性繊維を含むことができる。表面シート2は、非弾性的な伸長性または弾性的な伸長・収縮性を有するもので、縦方向Aに5%伸長したときの伸長力がSであり、横方向Bに5%伸長したときの伸長力がSであって、伸長力Sは伸長力Sよりも小さく、横方向Bに伸長容易なものでもある。
裏面シート3は、スパンレース不織布やエアースルー不織布、スパンボンド不織布等の不織布やプラスチックフィルムで形成されている。裏面シート3はまた、縦方向Aに5%伸長したときの伸長力がsであり、横方向Bに5%伸長したときの伸長力がsであって、伸長力sは伸長力sよりも小さく、縦方向Aよりも横方向Bに伸長容易なものである。表面シート2と裏面シート3との間では、伸長力Sが伸長力sよりも小さくて伸長力Sが伸長力sよりも小さく、表面シート2が裏面シート3よりも縦方向Aと横方向Bとに容易に伸長する。
集合体4は、70〜100重量%の高吸水性ポリマー粒子10を含む他に、30〜0重量%の吸水性繊維、例えばレーヨン繊維やコットン繊維、パルプ繊維を含むことができる。また、10〜0重量%の熱可塑性合成繊維、より好ましくは繊度が1〜8dtxの熱可塑性合成繊維を含むことができる。
このような吸収体1において、体液が表裏面シート2,3のうちの少なくとも表面シート2を通過して高吸水性ポリマー粒子10に吸収されると、高吸水性ポリマー粒子10は膨潤してその体積が増加し、集合体4の表裏面シート2,3のそれぞれを緊張させ、図2,3に仮想線で示される如く、表面シート2については厚さ方向Cの上方に向かって凸となるように隆起させ、裏面シート3については厚さ方向Cの下方に向かって凸となるように隆起させて、吸収性部位6の隆起する寸法がhからHへと変化する。寸法Hのうちで、表面シート2が隆起して形成する寸法はHであり、裏面シート3が隆起して形成する寸法はHである。表面シート2の伸長力S,Sのそれぞれは、裏面シート3の伸長力s,sのそれぞれよりも小さいから、寸法Hは寸法Hよりも大きく、吸収体1は、厚さ方向Cの上方に向かって隆起する寸法が大きくて、厚さ方向Cの下方に向かって隆起する寸法が小さいものになる。
着用当初の吸収体1では、吸収性部位6が比較的平坦であるか大きな弧を画いている頂部12において肌S(図2参照)に接触しているということがある。そのような吸収体1が体液を吸収して吸収性部位6が隆起すると、頂部12は小さな弧を画くものに変化し、その頂部12が図2に仮想線で示す肌Sに接触して肌Sと非吸収性部位7との間の空隙16を高さhを有するものから高さHを有する大きなものに変化させる。このようにして、吸収性部位6は、それが隆起する過程において、肌Sと接触する面積が小さくなり得るから、吸水している吸収体1が肌Sに接触することによって与える湿潤感を軽減することができる。また、高さHを有する空隙16は、肌Sと表面シート2との間の通気性を向上させることに役立つ。
図4は、吸収性部位6が吸水して隆起する前後においての寸法h,h,h,H,H,Hを試験的に確認するときに使用する試験用吸収体30の分解斜視図である。試験用の吸収体30は、表面シート2として使用されるべきシート片で作られる上層シート片32と、裏面シート3として使用されるべきシート片で作られる下層シート片33と、吸収性材料の集合体4として使用されるべき吸収性材料34とを含み、上層シート片32と下層シート片33とが下層シート片33の四周に設けられた接合部位26において接合される。接合部位26は5〜7mmの幅を有し、ここにはホットメルト接着剤が塗布されている。接合部位26の内側は一辺の長さLが50mmの正方形であって、ここには、吸収性材料34としての高吸水性ポリマー粒子10が0.80g載せられる。上層シート片32は、下層シート片33に対して重ねられ、接合部位26のホットメルト接着剤を介して接合される。接合部位26においてはさらに、上層シート片32と下層シート片33が、加熱・加圧されることによって、上層シート片32および/または下層シート片33に含まれる熱可塑性合成繊維が溶融し、試験用吸収体30の四周に熱シールが形成される。熱シールが形成された接合部位26において、上層シート片32と下層シート片33とは剥離不能な状態にあり、高吸水性ポリマー粒子10は、試験用吸収体30から漏れ出ることがない。かような接合部位26は、図1〜3における非吸収性部位7に相当する部位である。
試験用吸収体30は、吸収体1の縦方向A、横方向B、厚さ方向Cに一致する縦方向A、横方向B、厚さ方向Cを有している。試験用吸収体30および図1の吸収体1における高吸水性ポリマー粒子10には、例えば高吸水収性ポリマー粒子1g当たりの生理食塩水の保水量が35〜45g、ゲル強度が1500g以上のものが使用される。保水量を測定するには、100mlのビーカーに0.9%食塩水を80ml入れ、さらに1.00gの高吸水性ポリマー粒子10を投入する。それから10分経過後に、400メッシュのナイロンネットで水切りし、ゲル化した高吸水性ポリマー粒子10の重量を求め、その重量を保水量(g)とする。ゲル強度の測定では、200mlのビーカーに0.9%食塩水を96.7gいて、マグネチックスタラーで攪拌しながら3.3gの高吸水性ポリマー粒子10を投入してゲルを作る。その後、ビーカーを密閉して、遮光下のインキュベータ内に30℃で、8時間放置する。さらにその後、レオメータ(サン科学製)を使用し、直径25mmの感圧軸を60mm/minの速度で進入させ、進入深さが12.5mmになったときの感圧軸にかかる荷重をゲル強度(g)とする。
図5は、吸水した後の試験用吸収体30の形状を例示する図である。試験用吸収体30における寸法h,h,h,H,H,Hの測定は、次のようにする。まず、試験用吸収体30を下層シート片33が下になるようにして水平面Fの上に置く。試験用吸収体30について、図4に示した各片a,b,c,dの接合部位26が交差して作る角部p,q,r,sが水平面Fからほぼ同じ高さとなるように、水平面Fの上に適宜の支持具(図示せず)を置いて辺bとd、または辺aとcを下から支える。角部p,rを結ぶ仮想線M(図4参照)と角部q,sを結ぶ仮想線N(図4参照)との交点Oから隆起した上層シート片32の頂部32aまでの高さ方向Cに平行な距離を求め、その距離を寸法Hとする。また、また交点Oから下方に向かって隆起した下層シート片33の頂部33aまでの高さ方向Cに平行な距離を求め、その距離を寸法Hとする。
表1は、吸収体1の表面シート2および/または裏面シート3として使用できる不織布であって、試験用吸収体30の上層シート片32および/または下層シート片33として使用された不織布の一覧表である。各不織布についてのMDは不織布製造時における機械方向を意味し、CDはその機械方向に対する交差方向を意味している。各不織布については、幅25mmを有しMD方向に延びる試験片と、幅25mmを有しCD方向へ延びる試験片を作り、引張試験機のチャック間隔を100mmに設定し、引張速度を100mm/minに設定して各試験片について、それぞれが延びるMD方向またはCD方向に伸長し、伸長率が5%であるときの伸長力と、MD方向とCD方向との伸長力の比とを求めた。
Figure 0005291412
表2は、表1に示された不織布を使用して図4,5の試験用吸収体30を作り、その試験用吸収体30についての吸水性試験結果が示されている。上層シート片32としての不織布と、下層シート片33としての不織布とは、MD方向が互いに一致するように、したがってまたCD方向が互いに一致するようにして使用した。試験用吸収体30については、生理食塩水に5分間浸漬した後の隆起寸法H,H,Hを測定した。
Figure 0005291412
この発明では、表2の結果に基づいて、互いに直交する二方向のそれぞれ、例えばMD方向とCD方向とのそれぞれにおいての5%伸長時の伸長力が低いシート片を吸収体1の表面シート2として使用し、伸長力が表面シート2のそれよりも高いシート片を裏面シート3として使用する。また、より好ましい実施形態では、表面シート2としてMD方向とCD方向との5%伸長時の伸長力の比が13以上であるものを使用し、裏面シート3としてその比が8よりも小さいものを使用する。そのように作られる吸収体1では、高吸水性ポリマー粒子10が膨潤することによって生じる吸収性部位6の体積増加が裏面シート3の側よりも表面シート2の側で多くなり、吸収性部位6は図2,3の仮想線で示す状態のものになる。
図6は、吸収体1を連続的に製造する工程の一例を示す図である。図6の左方からは、表面シート2として使用する第1不織布61を連続的に供給する。次に、第1不織布61は、サクションロール63に供給し、不織布61に向かってシュータ64から供給される高吸水性ポリマー粒子10を含んだ吸収性材料(図示せず)をサクションロール63のサクションの作用によって不織布61の上に保持する。サクションロール63は、その周面のうちの所定範囲にのみサクションが作用しており、不織布61の上に保持された吸収性材料は、その所定範囲の形状に相当する所定の形状に分布している。図6の右方からは、裏面シート3として使用する第2不織布62を連続的に供給する。第2不織布62には、コータ66を使用して、ホットメルト接着剤(図示せず)を塗布する。第2不織布62に対するホットメルト接着剤の塗布範囲は、第1不織布61に所定の形状で保持されている吸収性材料の集合体を囲繞するように設定する。次に、その第2不織布62をサクションロール63に供給して第1不織布61に重ね、一対のロール68による加圧下にホットメルト接着剤を介して第1不織布61に接合して、吸収体1の前駆体65を形成する。前駆体65は、加熱された一対のエンボスロール67に供給して、第1不織布61と第2不織布62とをホットメルト接着剤で互いに接合している部位で溶着させ、吸収体1における非吸収性部位7を形成すると同時に、その非吸収性部位7で囲繞される吸収性部位6を形成する。エンボスソール67を通過後の前駆体65は、所定形状にカットすることによって吸収体1となる。なお、一対のエンボスロール67は、少なくとも一方を第1不織布61および/または第2不織布62に含まれる熱可塑性合成繊維を溶融させることができる程度の温度にまで加熱しておく。
図7は、この発明の実施形態の一例を示す図2と同様な図である。図7の吸収体1は、表面シート2を覆う表面被覆シート72と、裏面シート3を覆う裏面被覆シート73とを有し、これらシート2,72,3,73が吸収体1の周縁部11(図1参照)で積層されていて、接着および/または溶着によって互いに接合している。表面被覆シート72には、透液性のものであって、縦方向Aと横方向Bとにおける5%伸長時の伸長力が表面シート2のそれらと同じであるか、それよりも小さいものであって、表面シート2が上方へ隆起することの妨げにならない不織布やプラスチックフィルムを使用する。プラスチックフィルムには、それを透液性のものにするために複数の開口を設けることができる。また、不織布やプラスチックフィルムには、非弾性的に伸長するものや弾性的に伸長・収縮するものを使用することができる。表面被覆シート72は、周縁部11の内側においても表面シート2に対して間欠的に接合しておくことができるが、その接合は表面シート2が伸長するときに剥離して、その伸長を妨げることのないものであることが好ましい。裏面被覆シート73には、透液性または不透液性の不織布やプラスチックフィルムを使用することができる。裏面シート3が透液性のものである場合には、裏面被覆シート73に不透液性のものを使用することによって吸収体1における表裏両面の一方を不透液性のものにすることができる。裏面被覆シート73には縦方向Aと横方向Bとの5%伸長時の伸長力が裏面シート3における5%伸長時の伸長力よりも大きいものを使用して、吸収性部位6で裏面シート3が下方に向かって隆起することを抑制することができる。かような裏面被覆シート73は、周縁部11の内側でも裏面シート3に対して間欠的に接合しておくことができる。吸収体1を失禁患者用パンツや生理用ショーツ、使い捨ておむつ等の着用物品の内面に粘着剤や両面粘着テープを使用して剥離可能に取り付けたいときには、裏面被覆シート73に対して粘着剤を塗布したり、両面粘着テープを取り付けたりしておくことによって、吸収性部位6と非吸収性部位7とにおける裏面シート3の起伏の影響を受けることなく吸収体1を取り付けることができる。吸収体1は、その縦方向Aを着用物品の前後方向に一致させて取り付ける。
図8もまた、実施形態の一例を示す図2と同様な図である。図8の吸収体1では、表面シート2として使用されたエアースルー不織布が2枚重ねられた状態で裏面シート3として使用されている。その2枚の不織布は、MD方向が互いに一致する態様またはMD方向が互いに交差する態様で使用され、好ましくは非吸収性部位7の他に吸収性部位6においても互いに接合している。このような吸収体1における表面シート2もまた、吸収体1の縦方向Aと横方向Bとにおいて、裏面シート3よりも伸長容易なものになる。
図9もまた、この発明の実施態様の一例を示す図2と同様な図である。図9の吸収体1では、裏面シート3として、表面シート2に使用されたエアースルー不織布と同じものが使用されている。ただし、その不織布は吸収性部位6を形成している部分3aが加熱・加圧処理されていて、不織布を形成しているポリエチレン(PE)を鞘成分としポリプロピレン(PP)を芯成分とするPE/PP芯鞘型複合繊維と、ポリエチレン(PE)を鞘線分としポリエチレンテレフタレート(PET)を芯成分とするPE/PET芯鞘型複合繊維(表1参照)との鞘成分どうしが溶融後固化して、複合繊維どうしが強固に結合した状態にあり、吸収性部位6における裏面シート3が縦方向Aにも横方向Bにも表面シート2よりも伸長しにくい状態にある。
図10は、この発明の実施形態の一例を示す吸収体1の分解斜視図である。この吸収体1における表面シート2と裏面シート3とのそれぞれには図1の吸収体1における表面シート2と裏面シート3とのそれぞれに使用された不織布が使用されている。また、集合体4を形成する吸収性材料にも図1におけるそれと同じものが使用されている。ただし、図10の吸収体1には、複数の互いに形状の異なる吸収性部位6が形成されている。非吸収性部位7は吸収性部位6どうしを互いに離間させるように形成されるとともに、吸収体1の周縁部11を表面シート2と裏面シート3とでシールすることができるように形成されている。吸収性部位6と非吸収性部位7とは、吸収体1の横方向Bの寸法を二等分する中心線U−Uと縦方向Aの寸法を二等分する中心線V−Vとに関して対称となるように形成されている。図示例の如き吸収体1は、それを股部に当接すると股部に速やかにフィットできるように非吸収性部位7において容易に折れ曲がる。
この発明において、図示例で使用した縦方向Aと横方向Bとは吸収体1を説明するための便宜上のものであって、図示例の縦方向Aを横方向Bといい代え、図示例の横方向Bを縦方向Aといい代えることが可能である。また、図1における表面シート2と裏面シート3とは、これらシートのMD方向を横方向Bに一致させ、CD方向を縦方向Aに一致させて使用することもできる。
吸収体の斜視図。 図1のII−II線断面図。 図1のIII−III線断面図。 試験用吸収体の分解斜視図。 吸水した試験用吸収体の側面図。 吸収体の製造工程の部分図。 実施形態の一部を示す図2と同様な図。 実施形態の一部を示す図2と同様な図。 実施形態の一部を示す図2と同様な図。 実施形態の一例を示す吸収体1の分解斜視図。
符号の説明
1 吸収体
2 第1シート(表面シート)
3 第2シート(裏面シート)
4 集合体
6 吸収性部位
7 非吸収性部位
10 高吸水性ポリマー粒子
72 透液性シート
73 不透液性シート
MD 機械方向
CD 交差方向

Claims (8)

  1. 互いに直交する縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、前記厚さ方向の上方に位置する第1シートと前記厚さ方向の下方に位置する第2シートとの間に体液吸収性材料の集合体が介在している吸収体であって、
    前記第1シートが透液性のもので、前記第2シートが透液性および不透液性のいずれかのものであって、前記吸収性材料が高吸水性ポリマー粒子を含むものであり、
    前記第1、第2シートと前記集合体とによって複数の吸収性部位が形成されるとともに、前記第1、第2シートが互いに接合して前記吸収性部位のそれぞれを囲繞する非吸収性部位が形成されており、
    前記第1シートは、前記縦方向における5%伸長時の伸長力がS であって、前記横方向における5%伸長時の伸長力がS であり、前記第2シートは、前記縦方向における5%伸長時の伸長力がs であって、前記横方向における5%伸長時の伸長力がs であり、伸長力S は伸長力S よりも小さくて伸長力s は伸長力s よりも小さく、前記第1、第2シートが前記縦方向よりも前記横方向に伸長容易なものであり、かつ伸長力S は伸長力s よりも小さくて伸長力S は伸長力s よりも小さく、前記第1シートが前記第2シートよりも前記縦方向と前記横方向とにおいて伸長容易なものであり、前記吸収性部位は、体液を吸収すると、前記高吸水性ポリマー粒子が膨潤して前記吸収性部位における前記第1シートが前記厚さ方向の上方に向かって凸となるように隆起する一方、前記第2シートが前記厚さ方向の下方に向かって凸となるように隆起するか隆起することなくして厚さが厚くなる部位であって、前記第1シートの前記上方に隆起する寸法が前記第2シートの前記下方に隆起する寸法よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする前記吸収体。
  2. 伸長力Sと伸長力Sとの比、S/Sが13以上であり、伸長力sと伸長力sとの比s/sが8未満である請求項記載の吸収体。
  3. 前記吸収性材料は、70〜100重量%の前記高吸水性ポリマー粒子と、30〜0重量%の吸水性繊維とを含むものである請求項1または2記載の吸収体。
  4. 前記第1、第2シートがスパンレース不織布、エアースルー不織布、スパンボンド不織布のいずれかの不織布によって形成されている請求項1〜のいずれかに記載の吸収体。
  5. 前記いずれかの不織布は、不織布製造工程における機械方向が前記縦方向に一致し、前記機械方向に対する交差方向が前記横方向に一致している請求項記載の吸収体。
  6. 前記非吸収性部位における前記第1、第2シートは、少なくとも一方のシートが溶融することによってもう一方のシートに対して接合している請求項1〜のいずれかに記載の吸収体。
  7. 前記厚さ方向の上方から前記第1シートを被覆する透液性シートと、前記厚さ方向の下方から前記第2シートを被覆する不透液性シートとの間に介在する態様にあって、前記第1、第2シートが体液吸収性着用物品の構成部材である請求項1〜のいずれかに記載の吸収体。
  8. 前記厚さ方向の上方から前記第1シートを被覆する透液性シートと、前記厚さ方向の下方から前記第2シートを被覆する透液性シートとの間に介在する態様にあって、前記第1、第2シートが体液吸収性着用物品の構成部材である請求項1〜のいずれかに記載の吸収体。
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