JP5290804B2 - 光電子増倍管 - Google Patents

光電子増倍管 Download PDF

Info

Publication number
JP5290804B2
JP5290804B2 JP2009042391A JP2009042391A JP5290804B2 JP 5290804 B2 JP5290804 B2 JP 5290804B2 JP 2009042391 A JP2009042391 A JP 2009042391A JP 2009042391 A JP2009042391 A JP 2009042391A JP 5290804 B2 JP5290804 B2 JP 5290804B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
end side
electron
groove
photomultiplier tube
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009042391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010198910A (ja
Inventor
浩之 杉山
英樹 下井
剛史 小玉
仁志 木下
泰行 河野
圭祐 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP2009042391A priority Critical patent/JP5290804B2/ja
Priority to US12/710,714 priority patent/US8188656B2/en
Priority to CN201010123812.7A priority patent/CN101814413B/zh
Publication of JP2010198910A publication Critical patent/JP2010198910A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5290804B2 publication Critical patent/JP5290804B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J43/00Secondary-emission tubes; Electron-multiplier tubes
    • H01J43/04Electron multipliers
    • H01J43/06Electrode arrangements
    • H01J43/18Electrode arrangements using essentially more than one dynode
    • H01J43/24Dynodes having potential gradient along their surfaces
    • H01J43/243Dynodes consisting of a piling-up of channel-type dynode plates

Landscapes

  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Description

本発明は、外部からの入射光を検出する光電子増倍管に関するものである。
従来から、微細加工技術を利用した小型の光電子増倍管の開発が進められている。例えば、透光性の絶縁基板上に光電面、ダイノード、及びアノードが配置された平面型の光電子増倍管が知られている(下記特許文献1参照)。このような構造によって、微弱光の検出が高い信頼度で実現されるとともに、装置の小型化も図られている。
米国特許第5,264,693号明細書
しかしながら、上述したような従来の光電子増倍管では、各段のダイノード間に挟まれた絶縁基板の表面に増倍された電子が入射しやすい傾向にある。そのため、絶縁基板が帯電してしまって耐電圧が低下してしまう場合があった。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、ダイノード間の絶縁部分への電子の入射を防止して、耐電圧の改善を図ることが可能な光電子増倍管を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の光電子増倍管は、絶縁材料からなる平面が形成された基板を有する筐体と、基板の平面上の一端側から他端側に向けて、順に離間して配列された第1段〜第N段(Nは2以上の整数)の電子増倍部と、一端側に電子増倍部と離間して設けられ、外部からの入射光を光電子に変換して、光電子を放出する光電面と、他端側に電子増倍部と離間して設けられ、電子増倍部によって増倍された電子を信号として取り出す陽極部と、を備える光電子増倍管であって、基板の平面上には、隣接する2つの電子増倍部間に、表面が絶縁材料からなる溝部が形成され、第1段〜第N段の電子増倍部は、基板の溝部に隣接し、絶縁材料からなる凸部上に固定されている、ことを特徴とする。
このような光電子増倍管によれば、入射光が光電面に入射することによって光電子に変換され、この光電子が基板上の複数段の電子増倍部に入射することによって増倍され、増倍された電子が電気信号として陽極部から取り出される。その際、隣接する電子増倍部間の基板の表面には絶縁性の溝部が形成されているので、隣接する電子増倍部間を通過する電子の基板表面への入射を防ぐことができる。これにより、基板表面の帯電による耐電圧の低下を防止することができる。
溝部は、第K−1段目の電子増倍部の他端側の縁部から第K段目(Kは2以上N以下の整数)の電子増倍部の一端側の縁部で挟まれる範囲にわたって形成されている、ことが好適である。この場合、隣接する電子増倍部間の電子軌道を基板の表面から確実に分離させることができるので、基板表面への電子の入射を効果的に防止することが出来る。
また、溝部は、第K段目の電子増倍部の一端側の縁部よりも他端側に拡がって形成されている、ことも好適である。かかる構成を採れば、隣接する電子増倍部間を通過する電子が溝部の他端側に入射することが少なくなるので、基板表面への電子の入射をより一層防止することが出来る。
さらに、溝部は、第K−1段目の電子増倍部の他端側の縁部よりも一端側に拡がって形成されている、ことも好適である。この場合、隣接する電子増倍部間を通過する電子が溝部の一端側に入射することが少なくなるので、基板表面への電子の入射をより一層防止することが出来る。
またさらに、基板の前記平面上には、凸部の端部において隣接する溝部の間を連通する溝部がさらに形成されていることも好適である。こうすれば、凸部上の電子増倍部が基板から分離されることになり、耐電圧がさらに改善される。
本発明によれば、ダイノード間の絶縁部分への電子の入射を防止して、耐電圧の改善を図ることができる。
本発明の好適な一実施形態に係る光電子増倍管の斜視図である。 図1の光電子増倍管の分解斜視図である。 図1の光電子増倍管の内部構造を示す一部破断斜視図である。 図3の電子増倍部及び下側フレームのIV−IV線に沿った一部拡大断面図である。 図3の電子増倍部における電子軌道を示す側面図である。 図3の電子増倍部の加工方法を説明するための断面図である。 図3の電子増倍部及び下側フレームの変形例を示す一部拡大断面図である。 図3の電子増倍部及び下側フレームの変形例を示す一部拡大断面図である。 図3の電子増倍部及び下側フレームの変形例を示す一部拡大断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る光電子増倍管の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の好適な一実施形態に係る光電子増倍管1の斜視図、図2は、図1の光電子増倍管1の分解斜視図である。
図1に示す光電子増倍管1は、透過型の光電面を有する光電子増倍管であって、上側フレーム2(ガラス基板)と、側壁フレーム3(シリコン基板)と、下側フレーム4(ガラス基板)により構成された筐体を備える。この光電子増倍管1は、光電面への光の入射方向と、電子増倍部での電子の増倍方向が交差する、つまり図1の矢印Aで示された方向から光が入射されると、光電面から放出された光電子が電子増倍部に入射し、矢印Bで示された方向に二次電子をカスケード増幅し、陽極部から信号を取り出す電子管である。
なお、以下の説明においては、電子増倍方向に沿って、電子増倍経路の上流側(光電面側)を“一端側”とし、下流側(陽極部側)を“他端側”とする。引き続いて、光電子増倍管1の各構成要素について詳細に説明する。
図2に示すように、上側フレーム2は、矩形平板状のガラス基板20を基材として構成されている。ガラス基板20には、その主面20aおよび主面20aに対向する面20bとの間を貫通し、後述する光電面22や集束電極37、電子増倍部31、及び陽極部32と電気的に接続されて外部からの給電や信号の取り出しを行う複数の導電性端子201が設けられている。なお、図1及び図2中において、導電性端子201は図面の簡略化のために一部省略して記載されている。また、上側フレーム2は、導電性端子201を設けたガラス基板に限らず、外部からの給電や信号の取り出しを行う回路構造を内蔵させた、積層セラミックからなる板状部材でもよい。なお、光電面22と集束電極37が同電位の場合には、共通の導電性端子としても良い。
側壁フレーム3は、矩形平板状のシリコン基板30を基材として構成されている。シリコン基板30の主面30aからそれに対向する面30bに向かって、枠状の側壁部302に囲まれた貫通部301が形成されている。この貫通部301はその開口が矩形であって、その外周はシリコン基板30の外周に沿うように形成されている。
この貫通部301内には、一端側から他端側に向かって、集束電極37、電子増倍部31、及び陽極部32が形成されている。これらの集束電極37、電子増倍部31、及び陽極部32は、シリコン基板30をRIE(Reactive Ion Etching)加工等によって加工することにより形成され、シリコンを主要材料としている。集束電極37は、後述する光電面22から放出された光電子を電子増倍部31へと導くための電極であり、光電面22と電子増倍部31との間に設けられている。電子増倍部31は、光電面22から陽極部32に向う電子増倍方向に沿って異なる電位に設定されるN段(Nは2以上の整数)のダイノード(電子増倍部)から構成されており、各段毎に複数の電子増倍路(チェンネル)を有している。陽極部32は光電面22とともに電子増倍部31を挟む位置に配置される。これら電子増倍部31、陽極部32は、それぞれ、下側フレーム4に陽極接合、拡散接合、さらには低融点金属(例えばインジウム)等の封止材を用いた接合等によって固定されており、これにより該下側フレーム4上に二次元的に配置される(詳細は後述する)。なお、貫通部301内には、光電面22と光電面22用の導電性端子201とを電気的に接続する柱状部(図示せず)も同様に形成されている。また、電子増倍部31及び収束電極37も対応する導電性端子201とそれぞれ接続されており、導電性端子201を介して所定電位に設定される。例えば、ダイノードが10段で構成されている場合には、ダイノードには100V間隔で、光電面22に対して100〜1000Vの電圧が段階的に印加され、陽極部32には、光電面22に対して1100Vの電圧が印加される。
下側フレーム4は、矩形平板状のガラス基板40を基材として構成されている。このガラス基板40は、絶縁材料であるガラスによって主面40a(平面)を形成している。主面40a上における、側壁フレーム3の貫通部301に対向する部位(側壁部302との接合領域以外の部位)であって、陽極部32側と反対側の端部には、透過型光電面である光電面22が形成されている。
さらに、主面40a上の光電面22、集束電極37、電子増倍部31、陽極部32が固定される範囲には、複数段のダイノードの配列方向(電子増倍方向であって図2の矢印Bの方向)に交差する方向に沿って複数の直線状の溝部44が形成されている。この溝部44は、光電面22、集束電極37,電子増倍部31、陽極部32が主面40a上に固定された際の、側壁部302と光電面22の間、光電面22と集束電極37の間、集束電極37と電子増倍部31の間、電子増倍部31における各段ダイノードの間、電子増倍部31と陽極部32の間、及び陽極部32と側壁部302の間に設けられる。この溝部44により、光電面22、集束電極37,電子増倍部31、及び陽極部32の主面40aへの固定部となる凸部45が形成される。さらに、凸部45の電子増倍方向に対する垂直方向の端部において、隣接する溝部44の端部を連通させる2本の溝部46が電子増倍方向に沿って形成されている。この溝部44,46により、各凸部45はそれぞれ溝を介して離間するとともに、側壁部302とも溝を介して離間する。なお、本実施形態においては、側壁部302と光電面22の間、及び陽極部32と側壁部302の間に設けられる溝部44と2本の溝部46は、側壁302の内壁面(真空側面)に沿うように設けられている。
次に、図3及び図4を参照して、光電子増倍管1の内部構造についてより詳細に説明する。図3は、光電子増倍管1の内部構造を示す一部破断斜視図であり、図4は、図3の電子増倍部31及び下側フレーム4のIV−IV線に沿った一部拡大断面図である。
図3に示すように、電子増倍部31は、主面40a上の一端側から他端側に向けて(矢印Bの示す方向に向けて)、順に離間して配列された複数段のダイノードから構成されている。ダイノードの段数は特定の段数には限定されないが、同図では第1段〜第10段のダイノード31a〜31jから構成される場合を例示している。
光電面22は、この第1段のダイノード31aから集束電極37を挟んだ主面40a上の一端側に離間して設けられており、この光電面22は、ガラス基板40の主面40aに透過型光電面として形成されている。外部から下側フレーム4であるガラス基板40を透過した入射光が光電面22に到達すると、この入射光に応じた光電子が放出され、その光電子は集束電極37によって電子増倍部31へと導かれる。
陽極部32は、第10段のダイノード31jから主面40a上の他端側に離間して設けられており、この陽極部32は、電子増倍部31によって矢印Bの示す方向に増倍してきた電子を電気信号として外部に取り出すための電極である。
図4は図3の電子増倍部及び下側フレームのIV−IV線に沿った一部拡大断面図であり、電子増倍方向に沿った、ガラス基板40の厚さ方向の断面図である。図4に示すように、第1段のダイノード31aと第2段のダイノード31bは、互いに離間した状態で主面40a上に固定され、それぞれのダイノード31a,31bの電子増倍路となる面には、アルミニウム(Al)及びアンチモン(Sb)を蒸着後、アルカリ活性することにより二次電子面35a,35bが形成されている。そして、主面40a上の隣接する2段のダイノード31a,31b間には、直線状の溝部44aが、矢印Bの示す方向に直交する方向に沿って形成されている。この溝部44aは、ガラス基板40にサンドブラスト加工等の機械的な加工を施すことにより形成され、それ故に絶縁材料であるガラスによって形成された表面を有する。ここで、溝部44aは、フッ化水素等によるウェットエッチング、ドライエッチング等の化学的な加工によって形成してもよい。
また、第3段のダイノード31cは、第2段のダイノード31bから他端側に離間して主面40a上に固定され、主面40a上の2段のダイノード31b,31c間には、直線状の溝部44bが、溝部44aと同一方向に沿って形成されている。同様に、第4段〜第10段のダイノード31d〜31jは、複数の溝部44を挟んで順に離間して主面40a上に固定されている。
これらの溝部44a,44bの存在により、第1段〜第3段のダイノード31a〜31cは、それぞれ、溝部44a,44bに隣接し溝部44a,44bの延在方向に沿って直線状に延びる凸部45a〜45c上に接合されることになる。同様に、第4段〜第10段のダイノード31d〜31jも、複数の溝部44に隣接する凸部45上に接合される。凸部45のダイノードとの接合面は平面となっており、ダイノード底面の平面との間で安定的な接合を行うことができる。
ここで、溝部44aは、第1段目のダイノード31aの主面40aの他端側の縁部33aから、第2段目のダイノードの主面40aの一端側の縁部34bで挟まれる範囲を超えるように形成されている。すなわち、溝部44aは、第2段目のダイノード31bの縁部34bよりも主面40aの他端側に拡がって形成され、かつ、第1段目のダイノード31aの縁部33aよりも主面40aの一端側に拡がって形成されており、その底面は平面状になっている。また、溝部44bも、第2段目のダイノード31bの主面40aの他端側の縁部33bと、第3段目のダイノード31cの主面40aの一端側の縁部34cとで挟まれる範囲を超えるように形成されている。同様に、ダイノード31c〜31jで挟まれる全ての溝部44が、ダイノード31c〜31jの2つの縁部で挟まれる範囲を超えて形成されている。
上記のような溝部の構造によって、それぞれのダイノード31a〜31jの主面40a上の配列方向(図3の矢印Bに沿った方向)に沿った接合面の幅L1が、主面40aの凸部45の同方向の接合面の幅L2よりも大きくなるように設定される。なお、本実施形態では凸部の幅方向の中心とダイノードの幅方向の中心が一致するように配置されているが、一端側または他端側に偏っていても良い。
以上説明した光電子増倍管1によれば、入射光が光電面22に入射することによって光電子に変換され、この光電子がガラス基板40上の複数段の電子増倍部31に入射することによって増倍され、増倍された電子が電気信号として陽極部32から取り出される。その際、隣接する電子増倍部31間のガラス基板40の主面40a上には絶縁性の溝部44が形成されているので、ダイノードの二次電子面からガラス基板40が遠ざけられ、電子増倍部31のダイノード間を通過する電子の主面40aへの入射を防ぐことができる。例えば、平坦な面を持つガラス基板40上にダイノード31a,31b,31cを接合した場合には(図5(a))、ダイノード間を通過する電子の軌道がガラス基板40に近接しており、電子がガラス基板40に入射しやすいのに対して、ダイノード31a,31b,31c間に溝部44a,44bを有するガラス基板40の場合には(図5(b))、ダイノード間を通過する電子の軌道をガラス基板40から隔離することができる。これにより、ガラス基板40の帯電による耐電圧の低下を防止するとともに、ガラス基板40からの発光に起因するノイズの発生の低減や電圧ヒステリシス特性および光ヒステリシス特性の改善を実現することができる。また、増倍電子によって仮にガラス基板40が帯電したとしても、帯電領域とダイノードとの離間距離が大きくなるために、やはり耐電圧の低下を防止することができる。
さらには、光電子増倍管1によれば、電子増倍部31の加工時の生産性の向上という利点も有する。図6は、光電子増倍管1における電子増倍部31の加工方法を説明するための概念図である。まず、シリコン基板30の面30b上にDEEP−RIE加工等により各段のダイノード間の空隙部に対応する除去部36が形成され(図6(a)及び図6(b))、それと並行して、ガラス基板40の40a上に溝部44が形成される(図6(c)及び図6(d))。この除去部36は、例えば、ダイノードの段間距離が150μmとなるように形成され、溝部44は、その深さが150μmとなるように形成される。なお、ここでは溝部44をサンドブラスト加工で掘ることにより形成しているが、平面から突出する凸部を相互に離間させて形成することで溝部44を設けるようにしてもよい。その後、シリコン基板30の面30bとガラス基板40の主面40aとが、除去部36と溝部44とを重ね合わせた状態で陽極接合によって接合される(図6(e))。そして、シリコン基板30の主面30aにDEEP−RIE加工が施されることにより、各段のダイノードが、例えば高さ800μmで形成される(図6(f))。
上記のようにして、ガラス基板40上にダイノードが形成された後に、Al及びSbが蒸着後にアルカリ活性されて二次電子面が形成される。このとき、溝部44が存在しているためAlやSb等の二次電子面構成材料(導電性材料)がガラス基板40に付着して隣接ダイノード間が電気的に接続されてしまうことを防止できる。これに対して、溝部44が無い場合には、導電性材料の付着によるダイノード段間の耐電圧低下を防ぐために、SUS等のマスクを用いてダイノードの段間に導電性材料が付着しないようにする必要がある。従って、本実施形態の光電子増倍管1ではそのようなマスクが必要なくなり、製造効率が大幅に向上する。
さらに、光電面22や集束電極37、陽極部32、側壁部302との間にも溝44を設けることで、各構造間の耐電圧を改善することができる。さらに、各溝部44の端部を連通させる溝部46を設けることで、各凸部45が完全に溝部46で離間され、各構造間の耐電圧が改善される。さらに、電子増倍経路を外れた迷走電子が生じた場合にも、当該電子の基板40への入射を防止することができるとともに、側壁部302を介しての外部からの影響を抑制することができる。また、製造時にもSUS等のマスクを用いて各構造間に導電性材料が付着しないようにする必要がなくなる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、ガラス基板40上に形成される溝部44aの範囲は、第1段のダイノード31aの縁部33aから第2段のダイノード31bの縁部34bで挟まれる範囲で形成されていればよい。
例えば、図7に示すように、溝部144aの形成範囲がダイノード31aの縁部33aからダイノード31bの縁部34bまでの範囲と一致していてもよい。また、図8に示すように、溝部244aの一端側の縁部がダイノード31aの縁部33aの位置と一致し、他端側のみがダイノード31bの縁部34bから拡がって形成されていてもよいし、図9に示すように、溝部344aの他端側の縁部がダイノード31bの縁部34bの位置と一致し、一端側のみがダイノード31aの縁部33aから拡がって形成されていてもよい。なお、増倍電子の軌道をガラス基板40の表面から分離させるという点では、図8のように電子増倍方向と対向する溝部244aの他端側をダイノードの縁部よりも拡げることが望ましく、さらに好ましくは、図4のように溝部44aの両端側をダイノードの縁部より拡げることがより望ましい。
なお、本実施形態においては、光電面22は透過型光電面であったが、反射型光電面でも良い。また、陽極32は、ダイノード31iとダイノード31jの間に配置されても良い。
1…光電子増倍管、31a〜31j(31)…ダイノード(電子増倍部)、45…凸部、22…光電面、32…陽極部、33a,33b,34b,34c…縁部、40…ガラス基板、40a…主面、44,44a,44b,46,144a,244a,344a…溝部。

Claims (5)

  1. 絶縁材料からなる平面が形成された基板を有する筐体と、
    前記基板の前記平面上の一端側から他端側に向けて、順に離間して配列された第1段〜第N段(Nは2以上の整数)の電子増倍部と、
    前記一端側に前記電子増倍部と離間して設けられ、外部からの入射光を光電子に変換して、前記光電子を放出する光電面と、
    前記他端側に前記電子増倍部と離間して設けられ、前記電子増倍部によって増倍された電子を信号として取り出す陽極部と、
    を備える光電子増倍管であって、
    前記基板の前記平面上には、隣接する2つの前記電子増倍部間に、表面が絶縁材料からなる溝部が形成され、
    前記第1段〜第N段の電子増倍部は、前記基板の前記溝部に隣接し、絶縁材料からなる凸部上に固定されている、
    ことを特徴とする光電子増倍管。
  2. 前記溝部は、第K−1段目の電子増倍部の前記他端側の縁部から第K段目(Kは2以上N以下の整数)の電子増倍部の前記一端側の縁部で挟まれる範囲にわたって形成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の光電子増倍管。
  3. 前記溝部は、前記第K段目の電子増倍部の前記一端側の縁部よりも他端側に拡がって形成されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の光電子増倍管。
  4. 前記溝部は、前記第K−1段目の電子増倍部の前記他端側の縁部よりも一端側に拡がって形成されている、
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の光電子増倍管。
  5. 前記基板の前記平面上には、前記凸部の端部において隣接する前記溝部の間を連通する溝部がさらに形成されている、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電子増倍管。
JP2009042391A 2009-02-25 2009-02-25 光電子増倍管 Active JP5290804B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009042391A JP5290804B2 (ja) 2009-02-25 2009-02-25 光電子増倍管
US12/710,714 US8188656B2 (en) 2009-02-25 2010-02-23 Photomultiplier tube
CN201010123812.7A CN101814413B (zh) 2009-02-25 2010-02-25 光电倍增管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009042391A JP5290804B2 (ja) 2009-02-25 2009-02-25 光電子増倍管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010198910A JP2010198910A (ja) 2010-09-09
JP5290804B2 true JP5290804B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=42621629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009042391A Active JP5290804B2 (ja) 2009-02-25 2009-02-25 光電子増倍管

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8188656B2 (ja)
JP (1) JP5290804B2 (ja)
CN (1) CN101814413B (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8354791B2 (en) 2010-10-14 2013-01-15 Hamamatsu Photonics K.K. Photomultiplier tube
US8492694B2 (en) 2010-10-14 2013-07-23 Hamamatsu Photonics K.K. Photomultiplier tube having a plurality of stages of dynodes with recessed surfaces
US8587196B2 (en) 2010-10-14 2013-11-19 Hamamatsu Photonics K.K. Photomultiplier tube
EP2442348B1 (en) * 2010-10-18 2013-07-31 Hamamatsu Photonics K.K. Photomultiplier tube
EP2442347B1 (en) * 2010-10-18 2017-04-12 Hamamatsu Photonics K.K. Photomultiplier tube
EP2442349B1 (en) * 2010-10-18 2017-04-05 Hamamatsu Photonics K.K. Photomultiplier tube
CN102468110B (zh) * 2010-10-29 2016-04-06 浜松光子学株式会社 光电倍增管
CN102468109B (zh) * 2010-10-29 2015-09-02 浜松光子学株式会社 光电倍增管
JP5154717B2 (ja) 2011-06-03 2013-02-27 浜松ホトニクス株式会社 電子増倍部及びそれを含む光電子増倍管
JP6208951B2 (ja) * 2013-02-21 2017-10-04 浜松ホトニクス株式会社 光検出ユニット
WO2017128271A1 (en) * 2016-01-29 2017-08-03 Shenzhen Genorivision Technology Co. Ltd. A photomultiplier and methods of making it
JP6738244B2 (ja) * 2016-08-31 2020-08-12 浜松ホトニクス株式会社 電子増倍体の製造方法及び電子増倍体
CN112255664B (zh) * 2020-10-23 2022-11-18 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 微通道型快中子图像探测器

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5264693A (en) * 1992-07-01 1993-11-23 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Microelectronic photomultiplier device with integrated circuitry
US5568013A (en) * 1994-07-29 1996-10-22 Center For Advanced Fiberoptic Applications Micro-fabricated electron multipliers
JP3626312B2 (ja) * 1997-01-27 2005-03-09 浜松ホトニクス株式会社 電子管
JP2001196023A (ja) * 2000-01-06 2001-07-19 Hamamatsu Photonics Kk 光電子増倍管
JP3954478B2 (ja) * 2002-11-06 2007-08-08 浜松ホトニクス株式会社 半導体光電陰極、及びそれを用いた光電管
US7049747B1 (en) * 2003-06-26 2006-05-23 Massachusetts Institute Of Technology Fully-integrated in-plane micro-photomultiplier
GB2409927B (en) * 2004-01-09 2006-09-27 Microsaic Systems Ltd Micro-engineered electron multipliers
US7977878B2 (en) * 2004-02-17 2011-07-12 Hamamatsu Photonics K.K. Photomultiplier and its manufacturing method
JP4708118B2 (ja) * 2005-08-10 2011-06-22 浜松ホトニクス株式会社 光電子増倍管
JP4819437B2 (ja) * 2005-08-12 2011-11-24 浜松ホトニクス株式会社 光電子増倍管

Also Published As

Publication number Publication date
US8188656B2 (en) 2012-05-29
US20100213838A1 (en) 2010-08-26
CN101814413A (zh) 2010-08-25
JP2010198910A (ja) 2010-09-09
CN101814413B (zh) 2014-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5290804B2 (ja) 光電子増倍管
JP5000137B2 (ja) 光電子増倍管及びその製造方法
JP4819437B2 (ja) 光電子増倍管
JP6462526B2 (ja) 荷電粒子検出器およびその制御方法
JP5290805B2 (ja) 光電子増倍管
JP2007048633A (ja) 光電子増倍管
WO2007099958A1 (ja) 光電子増倍管、放射線検出装置および光電子増倍管の製造方法
WO2007099956A1 (ja) 光電子増倍管および放射線検出装置
JP4711420B2 (ja) 光電子増倍管および放射線検出装置
JP2007048631A (ja) 光電子増倍管
WO2007099959A1 (ja) 光電子増倍管および放射線検出装置
JP5330083B2 (ja) 光電子増倍管
JP4550976B2 (ja) 光電陰極および電子管
US8587196B2 (en) Photomultiplier tube
WO2012165380A1 (ja) 電子増倍部及びそれを含む光電子増倍管
US8354791B2 (en) Photomultiplier tube
US8492694B2 (en) Photomultiplier tube having a plurality of stages of dynodes with recessed surfaces
JP5789021B2 (ja) 光電子増倍管
JP5497331B2 (ja) 光電子増倍管
JP5518364B2 (ja) 光電子増倍管
EP2442349B1 (en) Photomultiplier tube
EP2442347B1 (en) Photomultiplier tube
JP2009217996A (ja) 光電陰極、電子管及びイメージインテンシファイア
EP2442348B1 (en) Photomultiplier tube
CN114093742A (zh) 光敏传感器及其制备工艺

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5290804

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150