JP5290805B2 - 光電子増倍管 - Google Patents

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Description

本発明は、外部からの入射光を検出する光電子増倍管に関するものである。
従来から、微細加工技術を利用した小型の光電子増倍管の開発が進められている。例えば、透光性の絶縁基板上に光電面、ダイノード、及びアノードが配置された平面型の光電子増倍管が知られている(下記特許文献1参照)。このような構造によって、微弱光の検出が高い信頼度で実現されるとともに、装置の小型化も図られている。
米国特許第5,264,693号明細書
しかしながら、上述したような従来の光電子増倍管では、各段のダイノードが絶縁基板及びキャップ部材で構成された筐体の絶縁基板上に配置されており、各段のダイノードの2次電子面間を通過するに従って軌道が広がった増倍電子が、筐体の絶縁基板に入射しやすい構造になっている。このような傾向は、微細化の実現のために筐体を小型化しようとする場合に顕著となる。そのため、筐体が帯電してしまって耐電圧が低下してしまう場合があった。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、ダイノード間における筐体の絶縁部分への電子の入射を防止して、耐電圧の改善を図ることが可能な光電子増倍管を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の光電子増倍管は、互いに対向して配置され、それぞれの対向面が絶縁材料からなる第1及び第2の基板と、第1及び第2の基板と共に筐体を構成する側壁部と、第1の基板に固定され、第1の基板の対向面上の一端側から他端側に向けて順に離間して配列されており、それぞれが該対向面に交差する方向に延びる2次電子面を有する複数段の電子増倍部と、一端側に電子増倍部から離間して設けられ、外部からの入射光を光電子に変換して、光電子を放出する光電面と、他端側に電子増倍部から離間して設けられ、電子増倍部によって増倍された電子を信号として取り出す陽極部と、を備える光電子増倍管であって、第2の基板の対向面は、複数の電子増倍部を覆うように形成され、該対向面には、複数の電子増倍部のそれぞれに対向する部位に、互いに電気的に独立し、かつそれぞれの対向する電子増倍部に対して同電位に設定された複数の導電部材が対向面に沿って設けられている、ことを特徴とする。
このような光電子増倍管によれば、入射光が光電面に入射することによって光電子に変換され、この光電子が第1の基板の対向面上の複数段の電子増倍部に順次入射することによって増倍され、増倍された電子が電気信号として陽極部から取り出される。その際、第1の基板に対向する第2の基板の対向面上には、複数段の電子増倍部のそれぞれに対向する部位に、それぞれの対向する電子増倍部と同電位の導電部材が、互いに電気的に独立して複数設けられているので、複数段の電子増倍部の段間を通過する電子が第2の基板の対向面へ入射することを防ぐことができる。これにより、基板表面の帯電による耐電圧の低下を防止することができる。
複数の導電部材は、それぞれ、他端側の端部が対向する電子増倍部の他端側の端部よりも他端側に突出して形成されている、ことが好適である。この場合、電子増倍部の段間を通過する電子が、第2の基板の対向面に入射することをより確実に防止することができる。
また、複数の導電部材は、それぞれ、一端側の端部が対向する電子増倍部の一端側の端部よりも他端側に位置するように形成されている、ことも好適である。かかる構成を採れば、隣接する導電部材間の距離を確保することにより、導電部材間のリーク電流を抑制することができ、耐電圧を大きくすることができる。
さらに、複数の導電部材は、第2の基板に設けられた複数の給電部に接続され、複数の電子増倍部は、それぞれ対向する導電部材に電気的に接続されることにより複数の給電部から給電される、ことも好適である。この場合、導電部材を介して電子増倍部を給電するようにすることで、導電部材を電子増倍部と同電位に設定する場合の構造が単純化される。
本発明によれば、ダイノード間における筐体の絶縁部分への電子の入射を防止して、耐電圧の改善を図ることができる。
本発明の好適な一実施形態に係る光電子増倍管の斜視図である。 図1の光電子増倍管の分解斜視図である。 図1の光電子増倍管の上側フレーム側から見た内部構造を示す一部破断斜視図である。 図1の光電子増倍管の下側フレーム側から見た内部構造を示す一部破断斜視図である。 図3の電子増倍部及び下側フレームに上側フレームを取り付けた状態のV−V線に沿った一部拡大断面図である。 上側フレーム側から見た図3の集束電極及び電子増倍部の透視図である。 図5の導電膜の変形例を示す一部拡大断面図である。 図5の導電膜の変形例を示す一部拡大断面図である。 図5の電子増倍部、下側フレーム、及び上側フレームの比較例を示す一部拡大断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る光電子増倍管の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の好適な一実施形態に係る光電子増倍管1の斜視図、図2は、図1の光電子増倍管1の分解斜視図である。
図1に示す光電子増倍管1は、透過型の光電面を有する光電子増倍管であって、上側フレーム2(第2の基板)と、側壁フレーム3(側壁部)と、上側フレーム2に対して側壁フレーム3を挟んで対向する下側フレーム4(第1の基板)により構成された筐体を備える。この光電子増倍管1は、光電面への光の入射方向と、電子増倍部での電子の増倍方向が交差する、つまり図1の矢印Aで示された方向から光が入射されると、光電面から放出された光電子が電子増倍部に入射し、矢印Bで示された方向に二次電子をカスケード増幅し、陽極部から信号を取り出す電子管である。
なお、以下の説明においては、電子増倍方向に沿って、電子増倍経路の上流側(光電面側)を“一端側”とし、下流側(陽極部側)を“他端側”とする。引き続いて、光電子増倍管1の各構成要素について詳細に説明する。
図2に示すように、上側フレーム2は、矩形平板状の絶縁性のセラミックスを主材料とする配線基板20を基材として構成されている。このような配線基板としては、微細な配線設計が可能で、かつ表裏の配線パターンを自由に設計できるLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)等の多層配線基板が用いられる。配線基板20には、その主面20b上に、後述する光電面22や集束電極37、電子増倍部31、及び陽極部32と電気的に接続されて外部からの給電や信号の取り出しを行う複数の導電性端子(給電部)201が設けられている。この導電性端子201は、配線基板20の内部で主面20bに対して対向する絶縁性の対向面20a上の導電性端子(図示せず)と相互に接続され、これらの導電性端子と光電面22、集束電極37、電子増倍部31、及び陽極部32が接続される。なお、図1及び図2中において、導電性端子201は図面の簡略化のために一部省略して記載されている。また、上側フレーム2は、導電性端子201を設けた多層配線基板に限らず、外部からの給電や信号の取り出しを行う導電性端子が貫通して設けられた、ガラス基板等の絶縁材料からなる板状部材でもよい。なお、光電面22と集束電極37が同電位の場合には、共通の導電性端子としても良い。
側壁フレーム3は、矩形平板状のシリコン基板30を基材として構成されている。シリコン基板30の主面30aからそれに対向する面30bに向かって、枠状の側壁部302に囲まれた貫通部301が形成されている。この貫通部301はその開口が矩形であって、その外周はシリコン基板30の外周に沿うように形成されている。
この貫通部301内には、一端側から他端側に向かって、集束電極37、電子増倍部31、及び陽極部32が形成されている。これらの集束電極37、電子増倍部31、及び陽極部32は、シリコン基板30をRIE(Reactive Ion Etching)加工等によって加工することにより形成され、シリコンを主要材料としている。集束電極37は、後述する光電面22から放出された光電子を電子増倍部31へと導くための電極であり、光電面22と電子増倍部31との間に設けられている。電子増倍部31は、光電面22から陽極部32に向う電子増倍方向に沿って異なる電位に設定されるN段(Nは2以上の整数)のダイノード(電子増倍部)から構成されており、各段毎に複数の電子増倍路(チャンネル)を有している。陽極部32は光電面22とともに電子増倍部31を挟む位置に配置される。これら集束電極37、電子増倍部31、及び陽極部32は、それぞれ、下側フレーム4に陽極接合、拡散接合、さらには低融点金属(例えばインジウム)等の封止材を用いた接合等によって固定されており、これにより該下側フレーム4上に二次元的に配置される(詳細は後述する)。なお、貫通部301内には、光電面22と光電面22用の導電性端子201とを電気的に接続する柱状部(図示せず)も同様に形成されている。また、電子増倍部31、集束電極37、及び陽極部32も、貫通部301内で対応する導電性端子201とそれぞれ接続されており(詳細は後述する)、導電性端子201を介して所定電位に設定される。例えば、ダイノードが10段で構成されている場合には、10段のダイノードには100V間隔で、光電面22に対して100〜1000Vの電圧が段階的に印加され、陽極部32には、光電面22に対して1100Vの電圧が印加される。
下側フレーム4は、矩形平板状のガラス基板40を基材として構成されている。このガラス基板40は、絶縁材料であるガラスによって配線基板20の対向面20aに対向する対向面40aを形成している。対向面40a上における、側壁フレーム3の貫通部301に対向する部位(側壁部302との接合領域以外の部位)であって、陽極部32側と反対側の端部には、透過型光電面である光電面22が形成されている。
次に、図3及び図4を参照して、光電子増倍管1の内部構造についてより詳細に説明する。図3は、光電子増倍管1の上側フレーム2側から見た内部構造を示す一部破断斜視図であり、図4は、光電子増倍管1の下側フレーム4側から見た内部構造を示す一部破断斜視図である。
図3に示すように、電子増倍部31は、対向面40a上の一端側から他端側に向けて(電子増倍方向である矢印Bの示す方向に向けて)、順に離間して配列された複数段のダイノードから構成されている。ダイノードの段数は特定の段数には限定されないが、同図では第1段〜第10段のダイノード31a〜31jから構成される場合を例示している。これらの複数段のダイノード31a〜31jには、それぞれ、対向面40aにほぼ直行する方向に延びる二次電子面33が形成されている。
光電面22は、この第1段のダイノード31aから集束電極37を挟んだ対向面40a上の一端側に離間して設けられており、この光電面22は、ガラス基板40の対向面40aに透過型光電面として形成されている。外部から下側フレーム4であるガラス基板40を透過した入射光が光電面22に到達すると、この入射光に応じた光電子が放出され、その光電子は集束電極37によって電子増倍部31へと導かれる。
陽極部32は、第10段のダイノード31jから対向面40a上の他端側に離間して設けられており、この陽極部32は、電子増倍部31によって矢印Bの示す方向に増倍してきた電子を電気信号として外部に取り出すための電極である。
また、図4に示すように、配線基板20は、その対向面20aによって集束電極37、電子増倍部31、及び陽極部32の先端を覆うように配置されており、対向面20aの側壁部302で囲まれる範囲には、互いに電気的に独立した複数の導電膜(導電部材)21a〜21lが形成されている。導電膜21a〜21jは、それぞれ、複数段のダイノード31a〜31jの先端に対向する部位において、ダイノード31a〜31jの延びる方向に沿うように、ダイノード配列方向(図4の矢印Bに沿った方向)に対してほぼ垂直な方向に沿って帯状に形成されている。また、導電膜21j,21kは、それぞれ、陽極部32及び集束電極37の先端に対向する部位において、陽極部32の延びる方向及び集束電極37の配列する方向に沿うように、ダイノード配列方向に対してほぼ垂直な方向に沿って帯状に形成されている。
図5は図3の電子増倍部及び下側フレームに上側フレームを取り付けた状態のV−V線に沿った一部拡大断面図であり、電子増倍方向に沿ったガラス基板40の厚さ方向の断面図である。配線基板20の対向面20a上に形成された導電膜21aは、電子増倍方向における他端側の端部23aがダイノード31aの他端側の端部34aよりも他端側、つまり後段のダイノード31b側に突出し、一端側の端部24aがダイノード31aの一端側の端部35aよりも他端側、つまりダイノード31aの先端に対向する範囲に含まれるように位置するようにされている。すなわち、導電膜21aは、ダイノード31aの先端に対向する範囲から電子増倍方向にずれて、ダイノード31aの先端に対向する範囲とダイノード31aとその後段であるダイノード31bの段間39に対向する範囲にまたがって形成されている。同様に、導電膜21b〜21jもダイノード31b〜31jの先端に対向する範囲から電子増倍方向にずれて形成されている。
例えば、上側フレーム2、側壁フレーム3、及び下側フレーム4の光入射方向に沿った厚さが0.5mm、1.0mm、0.5mmであり、上側フレーム2と側壁フレーム3とを真空封止する封止部の光入射方向に沿った厚さが0.05〜0.1mm、電子増倍部31を構成するダイノード31a〜31jの電子増倍方向に沿った幅が約0.2mmの場合は、導電膜21a〜21jは、電子増倍方向に沿った幅が約0.2mm、膜厚が約0.02mmになるように設定され、一端側及び他端側のダイノード31a〜31jの端部からのずれ量はともに0.05mmに設定される。ここでは、ダイノード31a〜31jの電子増倍方向に沿った幅は約0.2〜約0.5mmの範囲で調整可能であり、導電膜21a〜21jの電子増倍方向に沿った幅もそれに合わせて調整される。
図6は、上側フレーム側から見た集束電極37及び電子増倍部31の透視図である。同図に示すように、第1段〜第3段のダイノード31a,31b,31cには、それらの二次電子面33が形成された柱状の電極部分が立設された板状部であって、ガラス基板40への固定部となるとともに柱状の電極部分と電気的に一体化された基台部36a,36b,36cからダイノード31a,31b,31cの延在方向に沿って延びる角柱状の導体部38a,38b,38cが設けられている。これらの導体部38a,38b,38cがそれぞれ導電膜21a,21b,21cと電気的に接続されることにより、ダイノード31a,31b,31cと導電膜21a,21b,21cとのそれぞれが、同電位に設定される。具体的には、対向面20a上の導電膜21a,21b,21cにおける導体部38a,38b,38cと対向する部位には、導体部38a,38b,38cの先端に向かって突出する導電性の凸部25a,25b,25cがそれぞれ設けられ、導体部38a,38b,38cのそれぞれが凸部25a,25b,25cに接触することにより、ダイノード31a,31b,31cと導電膜21a,21b,21cとが電気的に接続される。さらに、これらの導電膜21a,21b,21cは、配線基板20の内部の配線により導電性端子201(図2参照)と電気的に接続されており、ダイノード31a,31b,31cは、それぞれ、凸部25a,25b,25c及び導電膜21a,21b,21cを介して導電性端子201から給電される。また、第4段〜第10段のダイノード31d〜31j、集束電極37、及び陽極部32も、それぞれ、同様な接続構成により、導電膜21d〜21lを介して導電性端子201から給電されるとともに、導電膜21d〜21lと同電位に設定される。
以上説明した光電子増倍管1によれば、入射光が光電面22に入射することによって光電子に変換され、この光電子がガラス基板40上の複数段の電子増倍部31に入射することによって増倍され、増倍された電子が電気信号として陽極部32から取り出される。その際、下側フレーム4に対向する上側フレーム2の対向面20a上には、複数段のダイノード31a〜31jのそれぞれの先端に対向する部位に、それぞれのダイノード31a〜31jと同電位の導電膜21a〜21jが複数設けられているので、複数段のダイノード31a〜31jの二次電子面33間を通過する電子が上側フレーム2の対向面20aへ入射することを防ぐことができる。これにより、基板表面の帯電による耐電圧の低下を防止することができる。例えば、配線基板20の対向面20a上に導電膜を設けない場合には(図9)、ダイノード間を通過する電子の軌道が電子増倍方向から対向面20a側にそれたときに、増倍した電子が絶縁面に入射することで帯電を引き起こし、耐電圧不良や発光によるノイズ不良の原因となりうる。これに対して、導電膜を設けた場合には(図5)、電子の軌道が電子増倍方向から対向面20a側にそれたときでも、電子がガラス基板40の対向面40a側に押し戻され、かつ増倍した電子が絶縁面に入射する面積も小さくなるために上記問題は生じない。また、増倍電子の入射が防止されることにより、増倍電子のロスが抑制され、電子増倍効率の向上を図ることもできる。
また、配線基板20に設けられた導電膜21a〜21jは、それぞれ、他端側の端部がダイノード31a〜31jに対して後段側(または陽極部32側)に突出し、他端側にずれているので、ダイノード31a〜31jの段間を通過する電子が、上側フレーム2の対向面20aに入射することをより確実に防止することができる。
また、導電膜21a〜21jは、それぞれ、一端側の端部がダイノード31a〜31jに対して他端側にずれて、ダイノードの先端に対向する範囲に含まれているので、隣接する導電膜21a〜21j間の距離を確保することにより、導電膜間のリーク電流を抑制することができ、耐電圧をより大きくすることができる。
さらに、複数の導電膜21a〜21jは、対向するダイノード31a〜31jと同電位に設定されている。仮に導電膜を対向するダイノードより低い電位に設定すれば電子を押し返す力は強くなるが、二次電子面の増倍効率が低下してしまう。これに対して、同電位に設定すれば基板面における電子の入射を防止しながら、電子の増倍効率も維持することができる。また、ダイノード31a〜31jが導電膜21a〜21jを介して給電されるようにすることで、導電膜21a〜21jをダイノードと同電位に設定する場合の構造が単純化される。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、配線基板20上に形成される導電膜の電子増倍方向に沿った幅は、次のように変更しても良い。
例えば、図7に示すように、導電膜121aが、電子増倍方向における一端側の端部124aがダイノード31aの一端側の端部35aの位置と一致するように形成されてもよい。また、図8に示すように、導電膜221aが、電子増倍方向における一端側の端部124aがダイノード31aの一端側の端部35aよりも一端側に広がるように形成されてもよい。このようにすれば、導電膜の面積が大きく確保されて帯電防止の効果が大きくなる。ただし、導電膜間の耐電圧の維持と基板の帯電防止の両立の観点からは、図8の導電膜の形状よりも図7のほうが好ましく、図7の導電膜の形状よりも図5のように導電膜の両端部を電子増倍方向にずらした形状がより好ましい。
なお、本実施形態においては、光電面22は透過型光電面であったが、反射型光電面でも良い。また、陽極32は、ダイノード31iとダイノード31jの間に配置されても良い。
1…光電子増倍管、2…上側フレーム(第2の基板)、20a…対向面、22…光電面、3…側壁フレーム(側壁部)、4…下側フレーム(第1の基板)、40a…対向面、21a〜21l,121a,221a…導電膜(導電部材)、31a〜31j…ダイノード(電子増倍部)、32…陽極部、23a,24a,124a…導電膜端部、33…二次電子面、34a,35b…ダイノード端部、201…導電性端子(給電部)。

Claims (4)

  1. 互いに対向して配置され、それぞれの対向面が絶縁材料からなる第1及び第2の基板と、
    第1及び第2の基板と共に筐体を構成する側壁部と、
    前記第1の基板に固定され、前記第1の基板の前記対向面上の一端側から他端側に向けて順に離間して配列されており、それぞれが該対向面に交差する方向に延びる2次電子面を有する複数段の電子増倍部と、
    前記一端側に前記電子増倍部から離間して設けられ、外部からの入射光を光電子に変換して、前記光電子を放出する光電面と、
    前記他端側に前記電子増倍部から離間して設けられ、前記電子増倍部によって増倍された電子を信号として取り出す陽極部と、
    を備える光電子増倍管であって、
    前記第2の基板の前記対向面は、前記複数の電子増倍部を覆うように形成され、
    該対向面には、前記複数の電子増倍部のそれぞれに対向する部位に、互いに電気的に独立し、かつそれぞれの対向する前記電子増倍部に対して同電位に設定された複数の導電部材が前記対向面に沿って設けられている、
    ことを特徴とする光電子増倍管。
  2. 前記複数の導電部材は、それぞれ、前記他端側の端部が対向する前記電子増倍部の前記他端側の端部よりも前記他端側に突出して形成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の光電子増倍管。
  3. 前記複数の導電部材は、それぞれ、前記一端側の端部が対向する前記電子増倍部の前記一端側の端部よりも前記他端側に位置するように形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の光電子増倍管。
  4. 前記複数の導電部材は、前記第2の基板に設けられた複数の給電部に接続され、前記複数の電子増倍部は、それぞれ対向する導電部材に電気的に接続されることにより前記複数の給電部から給電される、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電子増倍管。
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