JP5289194B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車等の車両の前照灯として用いられるメタルハライド放電灯などの放電灯および、屋内外施設、工場等における照明灯や街灯等として用いられている放電灯の点灯を制御する放電灯点灯装置に関するものである。
この種の放電灯点灯装置としては、安価で安全な装置が求められている。例えば放電灯点灯装置の出力部や放電灯の電気配線部が何らかの原因で出力部がショート(以下、出力ショートと称する)した場合、安全のため一定期間内に通電をフェイルセーフ停止する必要がある。また、安価な回路構成にするため、1次側の電流が直接2次側に流れるタイプのDC/DCコンバータを採用した場合、出力部がショートした際にはバッテリから直接過電流が流れるので、回路を保護するために速やかにかつ確実に通電を停止する必要がある。
この場合、出力ショートのフェイルセーフ判定を難しくする要因として、1次側の電流が直接2次側に流れるタイプのDC/DCコンバータを採用した場合、出力ショート時の出力電圧検出部の電圧が入力電圧とほぼ等しくなるため、バッテリ電圧や電圧ドロップ量(配線抵抗×入力電流)により出力電圧が異なるという問題点がある。
そのため、高入力電圧でも出力電圧が判定可能になるよう出力電圧閾値を高く設定すると、放電灯の最低点灯電圧と競合し、正常点灯中に出力ショートのフェイルセーフ誤停止する懸念がある。また、出力電流で判定するとしても、前記回路構成で出力ショート時の出力電流はバッテリ電圧に比例する。そのため、低入力電圧でも出力電流判定可能になるよう出力電流閾値を低く設定すると、放電灯の最大出力電流と競合し、正常点灯中に出力ショートのフェイルセーフ誤停止する懸念がある。
また、出力電流検出部をDC/DCコンバータの高電圧側に配置した場合、高電圧に耐えうる回路構成とすることが必要になり、複雑かつ高価になるため、低電圧側に配置することが多い。この場合、出力ショートのフェイルセーフ判定を難しくする要因として、出力が天絡・短絡した場合には出力電流検出部に過電流が流れるが、出力が地絡した場合には出力電流検出部に過電流が流れない。そのため、出力状態(短絡・地絡・天絡)によって出力電流判定の方法を変える必要がある。
このようにフェイルセーフ判定が困難な出力ショートに対して、過電流から回路を保護する従来技術として特許文献1、特許文献2がある。
特開2001−043989号公報 特開平11−329767号公報
特許文献1記載のものは、Hブリッジにクランプ回路を追加することで、過電流そのものを抑制するもので、複雑なフェイルセーフ判定を必要とせず、過電流から回路を保護する目的は達しているが、クランプ回路が必要な分、高価になる。
また、特許文献2記載のものは、前記0005と同様な回路構成において、出力電圧<閾値かつ出力電流<閾値を検出した場合、一旦HブリッジをOFF後に再度ONを繰返し、所定回数繰り返した場合に恒久的に停止するものである。
このように、複数回OFFとONを繰り返すことで誤停止の可能性を減らしているが、一方で出力地絡にしか対応できず、地絡以外の出力状態(短絡・天絡)ではフェイルセーフ判定が不可能である。また、特許文献2記載のものは、一旦HブリッジをOFFするという性質から誤判定の懸念があり、正常点灯中でも誤判定により一旦HブリッジをOFFしてちらつく可能性がある。
仮に誤判定を防ぐため判定期間を充分に延ばした場合、過電流が流れる期間は判定期間×繰返し回数になり、回路保護という目的にそぐわない。そのため、過電流が流れる期間に耐えられるだけの高信頼性の部品が必要になり、高価になる。更に、誤判定を防ぐためには出力電流閾値と出力電圧閾値が肝心になるが、この従来例では誤判定をなくすために閾値をどのように設定するかまでは考慮されていない。
この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、安価な回路構成のまま入力電圧や出力状態(短絡・地絡・天絡)に囚われることなく、出力ショート時に速やかにかつ誤判定なく確実にフェイルセーフ停止することのできる放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
この発明に係る放電灯点灯装置は、1次側の電流が直接2次側に流れるタイプのDC/DCコンバータと、このDC/DCコンバータの出力を交流矩形波に変換し放電灯に供給するHブリッジと、前記放電灯に印加する電圧を検出する出力電圧検出部と、前記放電灯に流れる電流を検出する出力電流検出部と、前記放電灯へ適正な電力が供給されるように前記DC/DCコンバータや前記Hブリッジを駆動し、前記出力電圧検出部により検出した出力電圧<任意の閾値になったことを識別するか、前記出力電流検出部により検出した出力電流>任意の閾値になったことを識別した場合、前記DC/DCコンバータおよび前記Hブリッジを全て停止するフェイルセーフ判定を行う制御部とを備え、前記出力電流と対比する任意の閾値は、点灯中の最大出力電流<出力電流閾値<バッテリ電圧/(配線抵抗+回路抵抗+ショート抵抗)に設定し、前記出力電圧と対比する任意の閾値は、点灯中の最低出力電圧>出力電圧閾値>バッテリ電圧−(配線抵抗×入力電流)に設定することを特徴とする。

この発明によれば、出力電圧検出部により検出した出力電圧<任意の閾値になったことを識別するか、出力電流検出部により検出した出力電流>任意の閾値になったことを識別した場合、DC/DCコンバータおよびHブリッジを全て停止するフェイルセーフ判定を行うように構成したので、出力電圧と出力電流をOR条件で判定することで、入力電圧や出力状態(短絡・地絡・天絡)に囚われることなく、あらゆる出力ショートを速やかに誤りなく検出できる。
この発明に係る放電灯点灯装置の回路構成を示す回路図である。 短絡、地絡、天絡の様子を示す図である。 この発明の実施の形態1の動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態2の動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態3の動作を説明するフローチャートである。 短絡、地絡、天絡時の電圧、電流の波形図である。 この発明の実施の形態4における出力短絡時の出力電圧と出力電流の入力電圧特性図である。 高抵抗で出力短絡時の出力電圧と出力電流の入力電圧特性図である。 この発明の実施の形態5の動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態6の動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態7の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態1.
図1はこの発明に係る放電灯点灯装置の全体構成を示す回路図であり、バッテリ1には電源スイッチ(ライティングスイッチ)2、配線抵抗3を介してDC/DCコンバータ4、Hブリッジ5が順次接続され、このHブリッジ5の出力側にはイグナイタ6を介して放電灯7が接続されている。制御部8はDC/DCコンバータ4の入力電圧検出部20で検出した入力電圧VinとDC/DCコンバータ4の出力電圧検出部30で検出した出力電圧Voutおよび出力電流検出部40で検出した放電灯7を流れる出力電流Ioutを入力し、放電灯へ適正な電力が供給されるようにDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5のスイッチング素子をON,OFF制御する。
なお、出力電流検出部40は、DC/DCコンバータ4の低電圧側とHブリッジ5の間に配置している。また、図中(A)(B)は出力の極性を示し、出力(A)に高電圧を印加する際はHブリッジ素子51と54をONして52と53をOFFする。出力(B)に高電圧を印加する際はHブリッジ素子52と53をONして51と54をOFFする。図2(a)は図1の回路における短絡、同図(b)は図1の回路における地絡、同図(c)は図1の回路における天絡の様子を示す図であり、同図(b)(c)は図1の出力(A)(B)が各々地絡または天絡した様子を示している。
安価な回路構成の例としては、1次側の電流が直接2次側に流れるタイプのDC/DCコンバータ4として中間タップ式やステップアップ式等が挙げられる。また、安価に大電流を流せるHブリッジ素子としてIGBT(Insulated Gete Bipolor Transistor)や、安価な出力電流検出部としてDC/DCコンバータ4の低電圧側に配置することが挙げられる。
次に図3のフローチャートについて動作を説明する。制御部8は出力電圧検出部30により検出した出力電圧Vout<任意の閾値Vthになったか判断し(ステップST3−1)、YESであれば出力ショートと判断し、ステップST3−4に移行してDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止する。NOであれば、制御部8は出力電流検出部40により検出した出力電流Iout>任意の閾値Ithになったかを判断し(ステップST3−2)、YESであれば出力ショートと判断し、ステップST3−4に移行してDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止する。NOであれば、ステップST3−3に移行して放電灯7の点灯制御を行ない、ステップST3−1に戻る。
上記ステップST3−1,ST3−2の判断がYESで条件を満たした場合は、出力ショートと判断してDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止する。また、ステップST3−1,ST3−2の判断がNOで条件を満たさない場合は、点灯動作を維持する。
上記図1の回路構成において、出力ショートした場合、構造的に出力ショートしているDC/DCコンバータ4を介して過電流が流れる。その過電流はオームの法則に則り、
過電流=バッテリ電圧/(配線抵抗+回路抵抗+ショート抵抗)・・式1
で表される。
ここで、配線抵抗とはバッテリから放電灯点灯装置間の配線の抵抗、回路抵抗とは放電灯点灯装置内の過電流が流れる経路の回路素子の抵抗、ショート抵抗とは接触抵抗を含むショートした端子間の抵抗である。
なお、回路素子としてIGBTを使用している場合、ON電圧で計算する必要がある。また、上記の式1は出力状態に関係なく適用できるが、出力状態によって過電流の経路が異なるため、この経路の合計抵抗が低い程過電流は大きくなる。一般に配線抵抗が片道分で、回路抵抗もHブリッジ5の高電圧側しか経由しない地絡時の過電流が最も大きく、順に天絡、短絡と小さくなる。
ただし、DC/DCコンバータ4の低電圧側とHブリッジ5の間に出力電流検出部40を配置した構成では、地絡時の過電流を検出できないため、天絡・短絡時の過電流に対して出力電流閾値を決定すれば良い。
上記の式1により、バッテリ電圧、配線抵抗、回路抵抗、ショート抵抗を見積ることで、出力が短絡・天絡している際の過電流を予想することができる。そこで、出力ショートを判定する出力電流閾値を予想した過電流値のMin値より小さく設定することで確実に短絡・天絡を判断してDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止することが可能になる。
また、上記図1の回路構成において、出力ショートした場合、DC/DCコンバータ4は昇圧が出来なくなるため、構造的に出力部がショートしているDC/DCコンバータ4を介して、出力電圧検出部30の電圧は入力電圧と等しくなる。そこで、入力電圧はオームの法則に則り、
入力電圧=バッテリ電圧−(配線抵抗×入力電流)≒出力電圧・・式2
で表される。入力電流は式1で予想した過電流である。
なお、1次側の電流が2次側を流れる構造のDC/DCコンバータ4の直列抵抗は一般的に小さく省いているが、仮に出力電圧検出部30と放電灯点灯装置の入力端間に電圧降下がある回路素子があるならば、前記電圧降下分も計算する必要がある。
また、入力電流は前記したように地絡が最も大きいため、バッテリ電圧や配線抵抗を同じと仮定すれば入力電圧は地絡が最も小さくなる。また、天絡時は過電流経路がDC/DCコンバータ4出力の低電圧側を経由して配線抵抗を経由しないため、バッテリ電圧≒入力電圧になる可能性もある。
上記の式2により、バッテリ電圧、配線抵抗、入力電流を見積もることで短絡・地絡・天絡している際の出力電圧を予想することができる。出力ショートを判定する出力電圧閾値を予想した出力電圧のMax値より大きく設定することで確実に短絡・地絡・天絡を判断してDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止することが可能になる。
また、図1の回路構成において、点灯中の出力電流=目標電力/バルブ端子間電圧で制御される。一般に冷えた状態における放電灯は点灯時の目標電力が高く、バルブ端子間電圧は低いため、目標電流は前記状態の放電灯点灯直後が最も大きくなる。一般的な値として、水銀を含む放電灯の点灯直後では出力電流=70W/20V=3.5A、水銀を含まない放電灯の点灯直後では出力電流=75W/25V=3.0Aになる。また、放電灯点灯装置によっては放電灯保護のため、最大電流を制限している場合もある。制限値は放電灯メーカの推奨によって異なるが、一般的な値として水銀を含む放電灯では2.4A、水銀を含まない放電灯では3.2Aである。点灯中の最大出力電流は前記したように放電灯の特性や制限値によって決まる。
そこで、放電灯の特性や制限値より点灯中の最大出力電流を予想し、出力ショートを判定する出力電流閾値>点灯中の最大出力電流に設定することにより、正常に点灯中の誤停止を確実に防止することが可能になる。
また、図1の回路構成において、点灯中の最低出力電圧は放電灯の特性によって決まる。一般に放電灯は冷えた状態における点灯後の電圧が最も小さく、雰囲気温度−40℃でのMin値は水銀を含む放電灯で17V、水銀を含まない放電灯で20V程度である。
そこで、放電灯の特性より点灯中の最低出力電圧を予想し、出力ショートを判定する出力電圧閾値<点灯中の最低出力電圧に設定することにより、正常に点灯中の誤停止を確実に防止することが可能になる。
以上のように、実施の形態1によれば、出力電圧と出力電流をOR条件で判断するので、出力状態(短絡、地絡、天絡)に囚われることなく、あらゆる出力ショートを検出できる。また、出力電流検出部がDC/DCコンバータ4の低電圧側に配置され、出力地絡時に過電流が検出できない構成でも、OR条件ならば出力電圧<任意の閾値を検出することでフェイルセーフ判定が可能になる。
実施の形態2.
実施の形態2は図1の回路構成において、制御部8内に経過時間Tvをカウントするタイマ手段9を設けたもので、その動作を図4のフローチャートに基づいて説明する。まず、出力電圧検出部30により検出した出力電圧Vout<任意の閾値Vthであるかを判断し(ステップST4−1)、YESであれば、この状態Tvが所定期間tを超えているかを判断し(ステップST4−2)、YESであればステップST4−3に移行してDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止する。
一方、ステップST4−1の判断がNOの場合は、ステップST4−4でカウント内容を0にして初期化し、また、ステップST4−2の判断がNOの場合は、ステップST4−5でカウント内容Tvに+1した後ステップST4−6に移行する。ステップST4−6では出力電流検出部40により検出した出力電流Iout>任意の閾値Ithになったかを判断し、YESであれば、この状態TIが所定期間tを超えているかを判断し(ステップST4−7)、YESであれば、ステップST4−3に移行してDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止する。
一方、ステップST4−6の判断がNOの場合は、ステップST4−8でカウント内容を0にして初期化し、また、ステップST4−7の判断がNOの場合は、ステップST4−9でカウント内容に+1した後ステップST4−10に移行して点灯制御した後ステップST4−1に戻る。
上記のようにこの実施の形態2によれば、任意のタイミングで出力電流や出力電圧を検出し、各々複数回判定して判定条件を満たした期間が所定期間Tvを超えた場合、DC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止するフェイルセーフ判定を行う。このように、所定期間監視し続けることで、突発的なノイズ等による誤判定を防止することができる。また、点灯前の昇圧開始時に判定した場合、判定条件を満たす場合があるが、出力ショートを判定する出力電圧閾値を上回る昇圧期間より所定期間を長く設定することで、昇圧時の誤判定も防止することができる。
実施の形態3.
実施の形態2における所定期間のカウントを極性別に行なうようにしたもので、極性A,Bについて、その動作を図5のフローチャートおよび図6の波形図に基づいて説明する。まず極性がAであるかを判断し(ステップST5−1)、YESであれば、極性Aについて、図4に示したステップST4−1〜ステップST4−10と同様の動作ステップST5−2〜ステップST5−11を行なう。また、ステップST5−1での判断がNO、つまり極性がBであれば、極性Bについて、図4に示したステップST4−1〜ステップST4−10と同様であるステップST5−12〜ステップST5−21の動作を実行する。
上記のように、この実施の形態3によれば、極性毎に任意のタイミングで出力電流や出力電圧を検出し、極性毎に各々複数回判定して判定条件を満たした期間が所定期間tを超えた場合、出力ショートと判断してDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止するので、片方の極性のみが出力ショートの判定条件を満たす場合であっても確実に停止することができる。
交流点灯中に出力ショートした際の出力電流・出力電圧波形は図6のように出力状態によって異なる。特に、地絡・天絡の場合、ショートしている端子と逆極性に切替わった際、出力がオープンになるため、昇圧したり過電流が流れなくなったりする。地絡・天絡であっても極性A,B別に出力電流と出力電圧を各々判定することで、所定期間tの判定中に極性が切替わり、判定条件を満たさない極性があっても正確に地絡・天絡を判定して停止することができる。
実施の形態4.
この実施の形態4では、図7に示すように、出力電流と出力電圧について黒いゾーン(出力電流または電圧が確実に判定条件を満たす領域)が重なるような閾値を設定するもので、あらゆる入力電圧、出力状態(短絡・地絡・天絡)でも出力電流判定または出力電圧判定のどちらかが可能になる出力電流閾値と出力電圧閾値に設定する。
出力電流閾値と出力電圧閾値は次のように設定する。
点灯中の最大出力電流 < 出力電流閾値 < バッテリ電圧/(配線抵抗+回路抵抗+ショート抵抗)=過電流
点灯中の最低出力電圧 > 出力電圧閾値 > バッテリ電圧−(配線抵抗×入力電流) =入力電圧
バッテリ電圧は一定ではなく、一般に放電灯点灯装置は入力電圧に対して保証動作範囲を設定している。この保証動作範囲の入力電圧に対して、上記閾値の設定が常に成立すれば問題ないが、一般的には成立しないことの方が多い。例えば、検出が困難な条件における出力短絡時の過電流と入力電圧の計算
過電流=8V/(150mΩ+2Ω+1Ω)=2.5A < 最大出力電流3.2A
入力電圧=18V−(150mΩ×5.7A)=17.1V > 最低出力電圧17V。
更に検出回路の誤差を考慮すると益々閾値の設定は困難になり、上記保証動作範囲の入力電圧に対して、出力電流または出力電圧の両方が上記閾値の設定を常に満たすのは不可能である。ここで過電流は天絡時が高く、出力電圧は地絡時が低いのは前記した通りなので、最も検出が困難なのは短絡であり、短絡に関する入力電圧特性を図7のように測定する。点灯中の最大出力電流や最低出力電圧と競合しない範囲に閾値を設定すると式1や式2の特性に対して、確実に検出可能な領域(黒いゾーン)、検出回路の誤差によって検出が不確定な領域(灰色ゾーン)、検出不可能な領域(白いゾーン)があり、入力電圧に対して常に検出可能にすることはできないことが分かる。しかし高入力電圧に対しては電流判定、低入力電圧に対しては電圧判定が適していることが分かる。
よって、点灯中の最大出力電流や最低出力電圧と競合しない範囲で、かつどの入力電圧に対しても出力電流判定または出力電圧判定のどちらかが可能になる範囲に閾値を設定することで、点灯中の誤停止を防ぎつつ、入力電圧や出力状態に囚われることなく出力ショート時には確実にDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止することが可能になる。
なお、出力電流検出部40をDC/DCコンバータ4の低電圧側とHブリッジ5の間に配置した構成では、地絡時の過電流は検出できないため、高入力電圧に対しても出力電圧特性が閾値未満になるよう閾値を設定する必要がある。
実施の形態5.
この実施の形態5は、入力電圧に対して出力電流閾値Ithと出力電圧閾値Vthと所定期間tを図8に示す矢印方向に変更させる。図8は高抵抗で出力短絡時の出力電圧と出力電流の入力電圧特性図、図9は動作を説明するフローチャートであり、ステップST9−1においてVin>αかを判断し、YESであれば、ステップST9−2でVα→Vth、Iα→Ith、tα→tとし、NOであれば、ステップST9−3でVβ→Vth、Iβ→Ith、tβ→tとする。以後、ステップST9−4〜ステップST9−24の動作は、実施の形態4における図5に示すステップST5−1〜ステップST5−21と同じ動作を実行する。
配線抵抗、回路抵抗、ショート抵抗が異なると、図8に示す高抵抗で出力短絡時の出力電圧と出力電流の入力電圧特性が変化し、固定の閾値では黒いゾーンが重ならない可能性がある。また、高入力電圧時の方が出力ショート時の過電流は増加するため、より早く判定しDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止する必要がある。
そこで、この実施の形態5に示すように、入力電圧に対して出力電流閾値Ithと出力電圧閾値Vthと判定期間tを変更するようにすることで、回路素子への負荷を軽減することが可能になり、高抵抗の場合にも確実に停止することや、高入力電圧時はより短い判定期間で早く停止することが可能になる。
尚、図9のフローチャートでは入力電圧αに対して2段階に閾値や判定期間を変更しているが、複数の入力電圧閾値に対して段階的に変更しても良いし、入力電圧に対して線形的に変更しても良い。
実施の形態6.
この実施の形態6は実施の形態1における図1の制御部8内に外部との通信手段10および記憶手段11を備え、通信手段10により受信した値で出力電流閾値Ithと出力電圧閾値Vthと所定期間を変更し、記憶手段11に記憶するもので、図10はその動作を説明するフローチャートである。
まず、記憶手段11から読み出し済みかを判断し(ステップST10−1)、NOであれば、ステップST10−2で記憶値をVth、Ith、tとした後、通信手段10による通信有りかを判断し(ステップST10−3)、YESの場合は、ステップST10−4で通信で得た通信値をVth、Ith、tとし、このVth、Ith、tを記憶手段11に記憶する(ステップST10−5)。
次いで、ステップST10−3のNOの場合とともにステップST10−6に移行し、以後、実施の形態4における図5に示すステップST5−1〜ステップST5−21と同じ動作であるステップST10−6〜ステップST10−26の動作を実行する。
上記のように、この実施の形態6によれば、配線抵抗、回路抵抗、ショート抵抗は機種によって大きく異なっても、通信により受信した値によって出力電流閾値Ithと出力電圧閾値Vthと所定期間tを変更することにより、機種に関係なく確実にDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止することが可能になる。また、入力電圧検出部20を省けるというメリットもある。
実施の形態7.
この実施の形態7は、昇圧前にHブリッジの低電圧側のみを任意の期間全ONし、前記期間に出力電流検出部40により検出した出力電流Iout>任意の閾値Ithになったことを識別した場合にDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止するフェイルセーフ判定を行うもので、図11はその動作を説明するフローチャートである。
まず、昇圧前であるかを判断し(ステップST11−1)、YESであれば、HブリッジB側(低圧側)をONし(ステップST11−2)、出力電流Iout>任意の閾値Ithになったかを判断し(ステップST11−3)、YESであれば、この状態Tvが所定期間tを超えているかを判断し(ステップST11−4)、YESであればDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止する(ステップST11−5)。また、NOの場合はカウンタの内容TIに+1し(ステップST11−6)、ステップST11−1に戻る。
一方、ステップST11−3の判断でNOの場合は、カウンタの内容を0にして初期化し(ステップST11−7)、ステップST11−1の判断結果がNOの場合とともにステップST11−8に移行してHブリッジA側(高圧側)をONし、通常の昇圧処理に移行する。
一般的な放電灯点灯装置は昇圧中の極性を固定している。ここで、出力の高電圧側が始動時から天絡していると昇圧できないため、入力電圧≒出力電圧になり、過電流は流れない。仮に入力電圧≒出力電圧が出力ショートを判定する出力電圧閾値以上とすると、出力電圧判定も出力電流判定も不可能になり、また昇圧もできないため点灯動作に移行することもできずに昇圧を維持して停止できなくなる。過電流は流れないため回路素子への負荷は無いが、出力ショート時には安全のためフェイルセーフ停止するという目的に反する。
然るに、この実施の形態7によれば、昇圧前にHブリッジの低電圧側のみONすることで、昇圧前から出力が天絡していた場合に限り、Hブリッジの低電圧側を経由して過電流が流れる。よって出力電流Iout>任意の閾値Ithになった場合、出力天絡と判断してDC/DCコンバータ4およびHブリッジ5を全て停止する。また、判定条件を満たさない場合は通常の昇圧処理に移行するので、上記問題を解決することが可能になる。なお、電流が検出されるのは始動時から出力が天絡している場合のみであり、それ以外の場合には電流は流れず、通常の昇圧処理に移行する
1 バッテリ、2 電源スイッチ、3 配線抵抗、4 DC/DCコンバータ、5 Hブリッジ、7 放電灯、8 制御部、9 タイマ手段、10 通信手段、11 記憶手段、20 入力電圧検出部、30 出力電圧検出部、40 出力電流検出部。

Claims (8)

  1. 1次側の電流が直接2次側に流れるDC/DCコンバータと、
    前記DC/DCコンバータの出力を交流矩形波に変換し放電灯に供給するHブリッジと、
    前記放電灯に印加する電圧を検出する出力電圧検出部と、
    前記放電灯に流れる電流を検出する出力電流検出部と、
    前記放電灯へ適正な電力を供給するように前記DC/DCコンバータや前記Hブリッジを駆動し、前記出力電圧検出部により検出した出力電圧<任意の閾値になったことを識別するか、前記出力電流検出部により検出した出力電流>任意の閾値になったことを識別した場合、前記DC/DCコンバータおよび前記Hブリッジを全て停止するフェイルセーフ判定を行う制御部とを備え
    前記出力電流と対比する任意の閾値は、点灯中の最大出力電流<出力電流閾値<バッテリ電圧/(配線抵抗+回路抵抗+ショート抵抗)に設定し、
    前記出力電圧と対比する任意の閾値は、点灯中の最低出力電圧>出力電圧閾値>バッテリ電圧−(配線抵抗×入力電流)に設定する
    ことを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 出力電流検出部は、DC/DCコンバータの低電圧側とHブリッジの間に配置したことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 制御部は、経過時間をカウントするタイマ手段を備え、出力電圧検出部により検出した出力電圧<任意の閾値または出力電流検出部により検出した出力電流>任意の閾値になった期間を前記タイマ手段によってカウントし、前記期間が所定期間を越えた場合にDC/DCコンバータおよびHブリッジを全て停止するフェイルセーフ判定を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の放電灯点灯装置。
  4. 所定期間のカウントは極性別に行うことを特徴とする請求項項記載の放電灯点灯装置。
  5. どの入力電圧、短絡・地絡・天絡のうちのどの出力状態でも出力電流判定または出力電圧判定のどちらかが可能になる出力電流閾値と出力電圧閾値に設定することを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の放電灯点灯装置。
  6. 入力電圧に対して出力電流閾値と出力電圧閾値と所定期間を変更することを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の放電灯点灯装置。
  7. 外部との通信手段および記憶手段を備え、前記通信手段により受信した値により、出力電流閾値と出力電圧閾値と所定期間を変更し、前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の放電灯点灯装置。
  8. 昇圧前にHブリッジの低電圧側のみを任意の期間全てONし、前記期間に出力電流検出部により検出した出力電流>任意の閾値になったことを識別した場合にDC/DCコンバータおよび前記Hブリッジを全て停止するフェイルセーフ判定を行うことを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の放電灯点灯装置。
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