JP5289103B2 - 電動アクチュエータの駆動制御装置 - Google Patents

電動アクチュエータの駆動制御装置

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Description

本発明は、電動アクチュエータの駆動制御装置に関し、特に、車両の左右後輪の舵角を変化させる後輪舵角制御装置での利用に好適な電動アクチュエータの駆動制御装置に関する。
自動車に搭載される後輪舵角制御装置として、例えば、操舵角を規定するリンク機構と車体との間に直線変位するリニアアクチュエータを設け、このアクチュエータの伸縮により車体とリンク機構と間の寸法を変化させることで、車両の旋回状態に応じて左右後輪の舵角を個別に変化させるようにしたものが知られている(特許文献1参照)。この種のリニアアクチュエータには、そのストロークを検出するためのストロークセンサが付設されるのが一般的であり、例えば、軟磁性磁芯と、軟磁性磁芯に巻装された1次コイルと、軟磁性磁芯に同一巻き数で巻装された差動的な2次コイルと、軟磁性磁芯の長手方向に磁気回路を形成するように近接配置された磁界発生手段からなる被検出移動体とを含み、2つの2次コイル間の差動電圧で被検出移動体の軟磁性磁芯の長手方向における変位を検出するストロークセンサが知られている(特許文献2参照)。
ところで、上記のようなストロークセンサに異常が発生すると、後輪舵角制御を適切に実行できずに車両の走行安定性や操縦性が損なわれる場合があるため、そのようなセンサの異常を適切に検出することが望まれる。センサの異常を検出するための技術に関しては、例えば、少なくとも3個の操舵角センサを設けるとともに、各操舵角センサの操舵角検出パルス信号の状態変化を検出し、その結果、2つの操舵角検出パルスで状態変化が検出され、残りの1つの操舵角検出パルスで状態変化が検出されないときには、該当する操舵角センサに断線等の異常が発生しているものと判断する操舵角検出装置が知られている(特許文献3参照)。
特開平9−30438号公報 特開平7−332912号公報 特開平10−274520号公報
しかしながら、上記特許文献3に記載された従来技術では、センサの異常を検出するのに少なくとも3個のセンサを必要とするため、装置コストが嵩むとともに、設計の自由度が低下するという問題があった。また、上記従来技術では、断線等の異常については検出可能であるものの、センサのゲイン異常(ゲインのずれ)について検出することは困難であった。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、電動アクチュエータに設置されたストロークセンサのゲイン異常の有無を簡易な構成により検出可能とする電動アクチュエータの駆動制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、出力ロッド(33)がモータ(41)によって進退駆動される電動アクチュエータ(11)の駆動制御装置(19)であって、前記出力ロッドの進退ストロークを検出するストロークセンサ(18)と、前記ストロークセンサの検出結果から得られる前記出力ロッドのストローク速度検出値と、前記モータの駆動情報から得られる前記出力ロッドのストローク速度推定値とを比較することにより、前記ストロークセンサのゲイン異常の有無を判定するゲイン異常判定手段(84)とを備えた構成とする。
上記課題を解決するためになされた第2の発明として、前記ゲイン異常判定手段は、前記ストローク速度検出値と前記ストローク速度推定値との比が所定の正常範囲を外れた場合、前記ストロークセンサのゲイン異常があると判定する構成とすることができる。
上記課題を解決するためになされた第3の発明は、前記モータはパルス変調方式により制御され、前記ゲイン異常判定手段は、前記モータの駆動デューティ比に基づき、前記出力ロッドの前記ストローク速度推定値を算出する構成とすることができる。
上記課題を解決するためになされた第4の発明は、前記ゲイン異常判定手段は、前記モータに印加される電流値および電圧値に基づき、前記出力ロッドの前記ストローク速度推定値を算出する構成とすることができる。
上記第1の発明によれば、電動アクチュエータに設置されたストロークセンサのゲイン異常の有無について、出力ロッドのストローク速度検出値とモータの駆動情報から得られるストローク速度推定値との比較によりゲイン異常の有無を判定することで、簡易な構成により検出可能となる。また、上記第2の発明によれば、ストロークセンサのノイズの影響を排除しつつ、そのゲイン異常の有無を簡易な処理により判定可能となる。また、上記第3発明によれば、モータの電流検出等を必要とすることなく、出力ロッドのストローク速度を簡易な構成により推定可能となる。また、上記第4発明によれば、出力ロッドのストローク速度を精度良く推定可能となる。
実施形態に係る電動アクチュエータの駆動制御装置を適用した自動車の概略構成図 実施形態に係る後輪サスペンションの詳細構成を示す斜視図 実施形態に係る電動アクチュエータの詳細構成を示す縦断面図 実施形態に係るストロークセンサの検出特性の一例を示す図 実施形態に係る後輪舵角制御装置の概略構成を示すブロック図 実施形態に係る後輪舵角制御装置によるストロークセンサのゲイン異常判定手順を示すフロー図 実施形態に係る電動アクチュエータ駆動時におけるDCモータの電流挙動の一例を示すグラフ 実施形態に係る後輪舵角制御装置によるストロークセンサのゲイン異常の判定方法を示す模式図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。説明にあたり、車輪やそれらに対して配置された部材、即ち、タイヤやサスペンション等については、それぞれ数字の符号に左右を示す添字(LまたはR)を付して、例えば、左後輪5L、右後輪5R(ただし、総称する場合には、後輪5)と記す。
図1は実施形態に係る電動アクチュエータの駆動制御装置を適用した自動車の概略構成図である。自動車1は、タイヤ2L,2Rが装着された前輪3L,3Rと、タイヤ4L,4Rが装着された後輪5L,5Rとを備えており、これら前輪3および後輪5がサスペンションアームやスプリング、ダンパ等からなる前輪サスペンション6L,6Rおよび後輪サスペンション7L,7Rによってそれぞれ車体に懸架されている。また、自動車1には、ステアリングホイール8の操舵によって左右の前輪3L,3Rを直接転舵する前輪操舵装置9と、左右の後輪サスペンション7L,7Rにおける左右のナックル10L,10Rに連結されて個別に伸縮されることにより、後輪5L,5Rの舵角(タイヤ切れ角)を個別に変化させる左右の電動アクチュエータ11L,11Rとが設置されている。
自動車1には、各種システムを統括制御するECU(Electronic Control Unit)12の他、車速センサ13や、操舵角センサ14、ヨーレイトセンサ15、横加速度センサ16の他、図示しない種々のセンサが設置されており、各センサの検出信号はECU12に入力されて車両の制御に供される。ECU12は、通信回線を介して各センサ13〜16等や、MCU(Motor Control Unit)17と接続されており、各センサ13〜16等の検出結果に基づいて後輪舵角を算出し、各電動アクチュエータ11L,11Rのストローク量を決定した上で、MCU17に対して駆動制御信号を出力して後輪5の舵角を制御する。MCU17は、ECU12から出力された駆動制御信号に基づいて電動アクチュエータ11の伸縮駆動をフィードバック制御することで、後輪5L,5Rを所望の舵角に変化させる。ECU12およびMCU17は、それぞれ、マイクロコンピュータやROM、RAM、周辺回路、入出力インタフェース、各種ドライバ等から構成されており、所定の通信回線を介して互いに接続されている。
各電動アクチュエータ11L,11Rには、その出力ロッドのストローク量を検出するための位置センサや変位センサ等からなるストロークセンサ18L,18Rがそれぞれ設置されている。このストロークセンサ18L,18Rの検出信号はMCU17に入力される。詳細は後述するが、ストロークセンサ18および上記各種センサ13〜16ならびにMCU17およびECU12によって構成される後輪舵角制御装置19は、電動アクチュエータ11の駆動制御装置として機能する。
このように構成された自動車1によれば、左右の電動アクチュエータ11L,11Rを同時に対称的に変位させることにより、両後輪5L,5Rのトーイン/トーアウト量を適宜な条件の下に自由に制御することができる他、左右の電動アクチュエータ11L,11Rの一方を伸ばして他方を縮めれば、両後輪5L,5Rを左右に転舵することも可能である。
図2は後輪サスペンションの詳細構成を示す斜視図である。ダブルウィッシュボーン式の後輪サスペンション7において、電動アクチュエータ11は、その基端がゴムブッシュジョイント21を介して車体に連結され、その先端がゴムブッシュジョイント22を介して後輪5を回転自在に支持するナックル10の後部に連結されている。ナックル10は、アッパアーム23およびロアアーム24によって上下動可能に車体に連結されている。また、ナックル10の上部には、ゴムブッシュジョイント25を介して懸架スプリング付きダンパ26が連結されている。電動アクチュエータ11が伸長駆動されると、ナックル10は、その後部が車幅方向外側に回動して後輪5の舵角を車両進行方向内側に変化させ、電動アクチュエータ11が収縮駆動されると、ナックル10は、その後部が車幅方向内側に回動して後輪5の舵角を車両進行方向外側に変化させる。
図3は電動アクチュエータの詳細構成を示す縦断面図である。電動アクチュエータ11は、車体側のゴムブッシュジョイント21が保持された第1ハウジング31と、第1ハウジング31に締結された第2ハウジング32と、第2ハウジング32に伸縮自在に支持され、ナックル側のゴムブッシュジョイント22が保持された出力ロッド33とを備えている。第1ハウジング31の内部には駆動源であるブラシ付きのDCモータ41が収容されている。また、第2ハウジング32の内部には、遊星歯車式の減速機42と、弾性を有するカップリング43と、台形ねじを用いた送りねじ機構44とが収容されている。
減速機42は、第1遊星歯車機構51と第2遊星歯車機構52との2段が結合して構成されており、DCモータ41の回転を2段階に減速して出力部材であるキャリヤ53に伝達する。キャリヤ53は、カップリング43を介して送りねじ機構44の入力部材である入力フランジ54に接続される。
出力ロッド33は、第2ハウジング32の内周面に固定された2つのスライドベアリング61によって摺動可能に支持されている。出力ロッド33の中空内周面に形成された雌ねじ62が入力フランジ54に締結された雄ねじ部材63に螺合することで送りねじ機構44が構成されている。出力ロッド33は、入力フランジ54の回転運動が送りねじ機構44によってスラスト運動に変換されることにより直線駆動される。また、第2ハウジング32の下半内周面には溝65が形成され、溝65におけるアクチュエータ伸長方向の溝前面66と、アクチュエータ収縮方向の溝後面67とが、出力ロッド33の下半外周面に形成された突起状の係止部材68の相対移動を規制するストッパとして機能する。
ストロークセンサ18は、第2ハウジング32の外周面に設置され、出力ロッド33に固着されたマグネット71と、センサハウジング72内に収容された差動変圧器73とから構成される。差動変圧器73は、出力ロッド33の直線駆動方向と平行に延在するようにマグネット71に近接して配置され、マグネット71の直線変位量を電気信号に変換することで出力ロッド33の進退ストロークを検出する。また、ストロークセンサ18は、使用者がセンサゲインを調整するための機能を備えている。
ここで、図4にはセンサゲイン異常(ゲインずれ)が発生した場合のストロークセンサの検出特性の一例を示す。図4に示すように、ゲイン異常が発生すると、出力ロッドの実ストローク値に対するストロークセンサのストローク検出値は、(a)ゲイン正常時の値に対して(b)大きくなる側あるいは(c)小さくなる側にずれることになる。このようなゲイン異常が発生すると、後輪舵角制御装置は制御を安定的に実行することが難しくなる。そこで、後述するように、輪舵角制御装置は、そのようなゲイン異常の発生を適切に検出するための構成を有する。
図5は実施形態に係る後輪舵角制御装置の概略構成を示すブロック図である。図5に示すように、後輪舵角制御装置19は、左右の電動アクチュエータ11L,11Rと、電動アクチュエータ11L,11Rを駆動制御するMCU17と、MCU17に対し左右のアクチュエータ11L,11Rの駆動制御指令を出すECU12と、電動アクチュエータ11L,11Rのストローク量を検出するストロークセンサ18L,18Rとから構成されている。
MCU17は、ECU12およびストロークセンサ18L,18R等が接続される入力インタフェース81と、ECU12から出力される駆動制御信号とストロークセンサ18L,18Rから出力されるストローク検出信号とに基づき電動アクチュエータ11の駆動制御を行うアクチュエータ駆動制御部82と、左右の電動アクチュエータ11L,11RのDCモータに印加される電流およびモータ端子間電圧を検出する左右の電流・電圧検出部83L,83Rと、ストロークセンサ18のゲイン異常の有無を判定するゲイン異常判定部84と、アクチュエータ駆動制御部82が生成した駆動信号を左右のアクチュエータ11L,11Rに対して出力する出力インタフェース85とから構成されている。
アクチュエータ駆動制御部82は、図示しないMOSFET等のスイッチング素子を設けたドライバ回路を備えており、スイッチング素子を駆動するPWM信号のデューティ比を増減することで、電動アクチュエータ11のDCモータのPWM(Pulse Width Modulation)制御を実行する。
ゲイン異常判定部84は、ストロークセンサ18の検出結果から得られる出力ロッドのストローク速度検出値と、電動アクチュエータのDCモータの駆動情報(検出可能な電気的情報)から得られる出力ロッドのストローク速度推定値とを比較することにより、ストロークセンサ18のゲイン異常の有無を判定する。以下、ゲイン異常判定部84がゲイン異常の有無を判定する方法の詳細について説明する。
図6は図5に示した後輪舵角制御装置によるストロークセンサのゲイン異常判定手順を示すフロー図である。
アクチュエータ駆動制御部82は、ECU12から駆動制御信号を受け取ると(ST101)、その駆動制御信号の情報に基づき所定のストローク量となるようにDCモータを駆動して電動アクチュエータ11を作動させる(ST102)。
次に、ゲイン異常判定部84は、アクチュエータ駆動制御部82から電動アクチュエータ11のDCモータの駆動デューティ比Pdの情報を取得し、次の式(1)から出力ロッドのストローク速度推定値Vc[mm/s]を算出する(ST103)。
Vc=Vb×Pd×0.01÷Ke÷2π÷Ur×Lr ・・・式(1)
Vc:推定ストローク速度[mm/s]
Vb:バッテリ電圧[V]
Pd:モータPWM制御のデューティー比[%]
Ke:逆起電圧係数[V/(rad/s)]
Ur:減速機における遊星歯車のギア比
Lr:出力ロッドのねじリード[mm/r]
また、ゲイン異常判定部84は、ストロークセンサ18から出力ロッドのストローク検出値(ストローク検出信号S(L),S(R))を取得し、このストローク検出値を時間微分して出力ロッドのストローク速度検出値V[mm/s]を算出する(ST104)。そして、ゲイン異常判定部84は、ストローク速度比V/Vc(ストローク速度検出値Vとストローク速度推定値Vcとの比)が正常範囲にあるか否か(ここでは、1.0−Δr1≦V/Vc≦1.0+Δr2を満たすか否か)を判定し(ST105)、ストローク速度比V/Vcが正常範囲にない場合(NO)、計時を開始する(ST106)。一方、ストローク速度比V/Vcが正常範囲にある場合(ST105:YES)、ST103に戻って上記と同様の処理を実行する。ここで、正常範囲の判定に用いられるΔr1,Δr2は、ストロークセンサのノイズ等に起因するゲイン異常の誤検出を防止するために設定される補正定数であり、電動アクチュエータの駆動状況に応じて適宜設定することが可能である。
続いて、ゲイン異常判定部84は、計時開始後の経過時間ΔTが所定の判定閾値Tthを超えるか否かを判定する(ST107)。ここで、判定閾値Tthは、Δr1,Δr2と同様に、ストロークセンサのノイズ等に起因するゲイン異常の誤検出を防止するために設定されるものであり、場合によってはゼロに設定することも可能である。経過時間ΔTが判定閾値Tthを超えない場合(NO)、再びST105に戻り、そこで、ストローク速度比V/Vcが正常範囲に戻った場合、ゲイン異常判定部84はストロークセンサ18にゲイン異常はないものと判定する(ST105:NO)。一方、ストローク速度比V/Vcが正常範囲から外れた状態が続いて、最終的に経過時間ΔTが判定閾値Tthを超えると(ST107:YES)、ゲイン異常判定部84は、ストロークセンサ18にゲイン異常があるものと判定する(ST108)。ゲイン異常判定部84は、ストロークセンサ18にゲイン異常があると判定した場合、例えば、アクチュエータ駆動制御部82に対してアクチュエータ11の駆動停止指令を送出し、アクチュエータ11の駆動を停止させたり、自動車の運転者に対して計器パネル等を介してその旨の警告を発したりすることができる。
上記式(1)は、DCモータが無負荷である場合のストローク速度を推定するものであるため、特に、ストローク検出値がゲイン正常時の値に対して大きくなる側にずれるゲイン異常(図4の(b)参照)を判定するのに好適である。また、上記式(1)では、デューティ比Pdの情報からストローク速度推定値Vcを算出するため、ストローク速度を推定するのにDCモータの電流検出手段(例えば、図5の電流電圧検出部83)等は不要であるという利点がある。
また、別法として、ゲイン異常判定部は、上記式(1)の代わりに、次の式(2)を用いてストローク速度推定値Vcを算出することも可能である。
Vc=(Vm−Im×Rm)÷Ke÷2π÷Ur×Lr ・・・式(2)
Vc:推定ストローク速度[mm/s]
Vm:DCモータ端子間電圧[V]
Im:DCモータ電流検出値[A]
Rm:DCモータ内部抵抗値[Ω]
Ke:逆起電圧係数[V/(rad/s)]
Ur:減速機における遊星歯車のギア比
Lr:出力ロッドのねじリード[mm/r]
上記式(2)は、DCモータの電流値および電圧値の情報を用いてストローク速度を推定するものであるため、上記式(1)の場合に比べてストローク速度をより精度良く算出可能となるという利点がある。そのため、ストローク検出値がゲイン正常時の値に対して小さくなる側にずれるゲイン異常(図4の(c)参照)についての判定にも有効である。
なお、ストロークセンサのストローク検出値がゲイン正常時の値に対して小さくなる側にずれる場合、次のようにゲイン異常を判定することも可能である。
図4の(c)に示したようなゲイン異常では、図3に示した出力ロッド33の係止部材68が、第2ハウジング32の溝65の溝前面66または溝後面67に当接する状態が生じ得る。そこで、ゲイン異常判定部84は、例えば、図7に示すように、DCモータ電流(左右の電流・電圧検出部83L,83Rの電流検出値Im(L),Im(R))の変化から係止部材68の溝65に対する当接状態を把握し、これにより、ゲイン異常の有無を判定することができる。
図7において、破線は、DCモータの電流が、電動アクチュエータのストロークに応じて大きくなり、ストロークが最大に達した時間t2において、電動アクチュエータへの電力供給が遮断されてその値が0となる正常時の状態を示している。一方、図7に実線で示すように、DCモータにおける異常発生時t1(係止部材68が溝65に対して当接した場合)には、DCモータへの負荷の増大により、その電流値は判定閾値Abを超えて上昇することとなる。このような電流値の変化により、ゲイン異常判定部84は、DCモータの電流が閾値Abを超えたか否かを判断することで、係止部材68が溝65に当接した状態にあるか否か(即ち、ゲイン異常の有無)を判定することができる。なお、閾値Abは、自動車の重量やタイヤ性能、路面状態等から通常運転時における最大駆動電流として設定することができる。
この場合、センサ出力が正常値よりも大きくなるゲイン異常については、出力ロッドの移動範囲が小さくなって係止部材68の溝65に対する当接が生じないため、ゲイン異常を検出することは困難である。従って、上記方法は図6に示した方法と組み合わせて用いることとで、図4の(b)および(c)に示したゲイン異常の双方を検出することが可能となる。
図8は、実施形態に係る後輪舵角制御装置がストロークセンサのゲイン異常を判定する方法の一例を示す図である。
図8に示すように、正常範囲内にあったストローク速度比V/Vcが、時間T0において正常範囲(図8中、斜線で示す領域)を外れると(ここでは、V/Vc>1.0+Δr)、ゲイン異常判定部が計時を開始する。その後、ストローク速度比V/Vcが正常範囲を外れたまま時間T1まで達してゲイン異常の継続時間ΔT(=T1−T0)が判定閾値Tthを超えると、ゲイン異常判定部はゲイン異常があるものと判定することになる。なお、ストロークセンサにおけるゲイン異常の有無の判定は、ストローク速度検出値とストローク速度推定値との比に限らず、例えば、ストローク速度検出値とストローク速度推定値と差分を用いて行うこともできる。
本発明を特定の実施形態に基づいて詳細に説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。例えば、本発明に係る電動アクチュエータの駆動制御装置は、上記後輪舵角制御装置のみならず、種々の装置として実現可能である。
1 自動車
5 後輪
11 電動アクチュエータ
12 ECU
17 MCU
18 ストロークセンサ
19 後輪舵角制御装置
33 出力ロッド
41 DCモータ
42 減速機
44 送りねじ機構
82 アクチュエータ駆動制御部82
83 電流・電圧検出部
84 ゲイン異常判定部

Claims (2)

  1. 出力ロッドがモータによって進退駆動され、当該出力ロッドの移動範囲がストッパにより規制される電動アクチュエータの駆動制御装置であって、
    前記出力ロッドの進退ストロークを検出するストロークセンサと、
    前記モータに印加される電流を検出する電流検出手段と、
    前記ストロークセンサの検出結果から得られる前記出力ロッドのストローク速度検出値および前記モータの駆動情報から得られる前記出力ロッドのストローク速度推定値比較することにより、前記ストロークセンサのセンサ出力が正常値からずれるゲイン異常の有無を判定するゲイン異常判定手段と
    を備え、
    前記ゲイン異常判定手段は、前記モータに印加される電流値が所定の判定閾値を超えた場合、前記ストロークセンサのセンサ出力が正常値よりも小さくなる側にずれるゲイン異常があると判定することを特徴とする電動アクチュエータの駆動制御装置。
  2. 前記ゲイン異常判定手段は、前記ストローク速度検出値と前記ストローク速度推定値との比が所定の正常範囲を外れた場合、前記ストロークセンサのセンサ出力が正常値からずれるゲイン異常があると判定することを特徴とする、請求項1に記載の電動アクチュエータの駆動制御装置。
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