JP5287813B2 - 圧力センサ、及び、その製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、センサ素子とターミナルとが固定された第1ハウジングと、メタルダイアフラムが固定された第2ハウジングとが組み合わされて成る圧力センサ、及び、その製造方法に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、先端に凹部が形成された第1のケースと中空を有する第2のケースとが一体に組み付けられてなるケーシングと、第1のケースの先端と第2のケースにおける第1のケースの先端との対向部位との間に設けられたメタルダイアフラムと、該メタルダイアフラムと第1のケースの凹部との間に構成された圧力検出室と、圧力検出室に設けられたセンサ素子と、圧力検出室内に充填された圧力伝達媒体と、センサ素子と電気的に接続されたターミナルと、該ターミナルとセンサ素子とを電気的に接続するワイヤと、を有する圧力センサが提案されている。この圧力センサでは、メタルダイアフラムに作用した圧力が、圧力伝達媒体を介してセンサ素子に伝達されるようになっている。また、第1のケースの先端には、上記した凹部を囲む、環状の溝が形成されており、この溝に設けられたOリングによって、上記した圧力検出室がシール(気密封止)されている。
特開2010−85307号公報
特許文献1に記載の圧力センサを製造するには、先ず、第1のケースの先端を鉛直上方に向けた状態で、第1のケースの凹部に、圧力伝達媒体を注入する。次に、凹部に圧力伝達媒体が満たされた状態で、第1のケースの先端を第2のケースの中空に挿入することで、圧力検出室を構成すると共に、圧力検出室をOリングによって囲む。最後に、第2のケースの一部をかしめることで、第1のケースと第2のケースとを固定して、圧力検出室をOリングによてシールする。
このように、特許文献1に記載の圧力センサを製造するには、圧力伝達媒体が注入された状態で、第1のケースを第2のケースに挿入しなくてはならない。したがって、第1のケースを第2のケースの中空に挿入する際においては、第1のケースと第2のケースとの接触によって、圧力伝達媒体がこぼれることを避けるために、鉛直方向に交差する方向において、第1のケースと第2のケースとの間に隙間を形成し、非接触状態で挿入することが望まれる。なお、この隙間は、第2のケースをかしめることによって、ある程度なくなるが、全てなくなるわけではない。
特許文献1の技術的な特徴点は、上記した隙間と外部とを連通する貫通穴が、第2のケースにおける第1のケースとの対向部位に形成された点である。この貫通穴がない場合、上記した隙間にある気体が、外部温度の変動によって膨張する。この膨張による圧力は、Oリングを介して圧力伝達媒体に伝達され、これによって、圧力の検出精度が低下する虞がある。更に言えば、膨張した気体が、Oリングを介して圧力検出室に流入した結果、圧力検出室に気泡が生じ、これによって、圧力の検出精度が低下する虞がある。これに対して、特許文献1に記載の圧力センサのように、貫通穴がある場合、上記した隙間にある気体の圧力と、外部雰囲気の気体の圧力とが同一となるので、Oリング(圧力伝達媒体)に、余分な圧力が伝達されることが抑制され、圧力検出室に気泡が生じることが抑制される。これにより、圧力の検出精度の低下が抑制される。
ところで、上記したように、特許文献1に示される圧力センサでは、第2のケースに貫通穴が形成されている。この構成の場合、貫通穴と上記した隙間とを介して、Oリングが外部環境に晒されるので、Oリングが劣化する虞がある。Oリングが劣化すると、圧力検出室のシール性が低下し、圧力伝達媒体が外部に漏れ、その結果、圧力の検出精度が低下する虞がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、圧力の検出精度の低下が抑制された圧力センサ、及び、その製造方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、センサ素子とターミナルとが固定された第1ハウジングと、メタルダイアフラムを有する第2ハウジングとが組み合わされて成る圧力センサであって、第2ハウジングは筒状を成し、その中空が、メタルダイアフラムによって、第1ハウジングを収容する収容空間と、被検出対象である圧力流体を導入する導入空間とに区切られており、第1ハウジングは柱状を成し、メタルダイアフラム側の端部に、センサ素子とターミナルの一部とが設けられた第1の溝と、環状のシール部材が設けられた第2の溝とが形成され、第1の溝の全周囲が、第2の溝によって囲まれており、第1の溝及びメタルダイアフラムによって圧力検出室が構成され、圧力検出室は、メタルダイアフラムに作用する圧力流体の圧力をセンサ素子に伝達する圧力媒体で満たされており、第2ハウジングにおける収容空間側の端部は、第1ハウジングに対してかしめられており、該かしめられた部位によって、第1ハウジングがシール部材を介して前記第2ハウジングにおける前記メタルダイアフラムの固定部位に押し付けられており、第2ハウジングにおける収容空間を区画する部位であって、第1ハウジングの側面と対向する対向部位に、収容空間と外部とを連通する貫通孔が少なくとも1つ形成され、収容空間の一部であって、シール部材によって圧力検出室と区切られた、第1ハウジングの側面と第2ハウジングの対向部位との間の隙間には、貫通孔を介して注入された樹脂が満たされていることを特徴とする。
このように本発明によれば、第1ハウジングの側面と第2ハウジングの対向部位との間の隙間が、樹脂によって満たされている。したがって、環状のシール部材が外部環境に晒されないので、シール部材の劣化が抑制され、圧力媒体の漏れが抑制される。また、隙間が気体によって満たされた構成とは異なり、外部温度の上昇による気体の膨張によって、圧力検出室の圧力が上昇することが抑制される。更に言えば、外部温度の変動によって、膨張した隙間の気体が、シール部材を介して圧力検出室に流入した結果、圧力検出室に気泡が生じることが抑制される。以上、示したように、本発明によれば、シール部材の劣化による圧力媒体の漏れ、気体の膨張による圧力検出室の圧力の上昇、及び、気体の圧力検出室への流入による圧力検出室での気泡の発生が抑制され、これらに起因する圧力の検出精度の低下が抑制される。
なお、外部温度が上昇した場合、樹脂も気体と同様に膨張する。しかしながら、樹脂は、第1ハウジングの側面と第2ハウジングの対向部位との間に位置しており、圧力検出室をシールするシール部材は、第1ハウジングにおけるメタルダイアフラム側の端部に位置している。これによれば、樹脂とシール部材とは隣接していないので、樹脂が膨張したとしても、その膨張による圧力がシール部材に印加され難く、したがって、圧力検出室に印加され難い。このように、本発明では、樹脂が膨張したとしても、圧力検出室の圧力が変動し難くなっている。
請求項2に記載のように、貫通孔は第2ハウジングに複数形成されており、複数の貫通孔の少なくとも1つは、隙間に樹脂を注入するための貫通孔であり、複数の貫通孔の他の少なくとも1つは、隙間から気体を抜くための貫通孔である構成が好適である。これによれば、貫通孔が1つである構成と比べて、第1ハウジングと第2ハウジングとの間の隙間への樹脂の充填が容易となる。何故ならば、上記した隙間は非常に体積が小さいために、樹脂が周り難いが、貫通孔が複数であれば、複数の貫通孔から樹脂を注入することができ、樹脂の充填が容易となるからである。また、複数の貫通孔の内、少なくとも1つの貫通孔を、樹脂を注入するための貫通孔とし、少なくとも他の1つの貫通孔を、隙間にある気体を抜くための貫通孔とすれば、更に樹脂が回り易くなり、充填が容易となる。
請求項3に記載のように、複数の貫通孔は、第2ハウジングの中心軸の周方向に沿って、等間隔に形成された構成が好ましい。
例えば、周方向における、貫通孔の隣接間隔が不定の場合、局所的に、隣接間隔の長い場所が生じる。この場合、隣接間隔の長い場所の両端に位置する2つの貫通孔から注入された樹脂が、その隣接間隔の中間(貫通孔を介して注入された樹脂が流れ着く最も遠い場所)に流れ着くことが困難となり、その中間に位置する、第1ハウジングと第2ハウジングとの隙間への樹脂の充填が困難となる。
これに対して、請求項3に記載の発明によれば、周方向における、貫通孔の隣接間隔が一定となっているので、その隣接間隔の中間と貫通孔との距離も一定となっている。これによれば、貫通孔から注入された樹脂の隣接間隔の中間への流動が困難となることが抑制され、その中間に位置する、第1ハウジングと第2ハウジングとの隙間への樹脂の充填が困難となることが抑制される。
請求項4に記載のように、第1ハウジングの側面には、第1ハウジングの中心軸を囲む環状の第3の溝が形成されており、第3の溝と貫通孔とが連通した構成が好適である。
第3の溝がない場合、樹脂の注入圧力は、第1ハウジングの中心軸の周方向、及び、その周方向に交差する交差方向に位置する隙間に樹脂を注入する程度となる。この場合、樹脂の注入圧力が強くなり、予期しない場所に樹脂が流動する虞がある。
これに対して、請求項4に記載の構成によれば、樹脂の注入圧力を強めなくとも、第3の溝に沿って、第1ハウジング側面の全周に、樹脂を充填することができる。したがって、樹脂の注入圧力を、環状を成す第3の溝に交差する方向に位置する隙間に樹脂を注入する程度とすることができる。これにより、第3の溝がない構成と比べて、樹脂の注入圧力が低くなるので、予期しない場所に樹脂が流動することが抑制される。
第1ハウジングの具体的な構成、及び、かしめの具体的な構成としては、請求項5に記載のように、第1ハウジングは、第2ハウジングの中空に設けられる第1柱部と、第1柱部における、メタルダイアフラムから離れた端部に連結され、第2ハウジングから露出した第2柱部と、を有し、第1柱部の径は、第2柱部の径よりも長くなっており、第2ハウジングにおける第1ハウジング側の端部が、第1柱部におけるメタルダイアフラムから離れた端部側に折れ曲がるように、かしめられた構成を採用することができる。
請求項6に記載の発明の作用効果は、請求項1に記載の発明の作用効果と同等なので、その記載を省略する。
請求項7に記載のように、組み付け工程は、第1ハウジングを第2ハウジングの中空に挿入する挿入工程と、該挿入工程後、第2ハウジングにおける第1ハウジング側の端部をかしめるかしめ工程と、を有するのが好ましい。このように、樹脂を注入する前に、第1ハウジングと第2ハウジングとを固定しておくことで、樹脂の注入圧力によって、第1ハウジングと第2ハウジングとの固定位置がずれたり、圧力媒体が漏れる、などの不具合が生じることが抑制される。
請求項8に記載のように、注入工程後、固定された第1ハウジングと第2ハウジングとを真空室に入れることで、樹脂に混入したガスを抜くガス抜き工程を有するのが良い。これによれば、樹脂に混入したガスが膨張収縮した結果、圧力検出室に余分な圧力が印加されることが抑制される。
また、請求項7に記載の構成とは異なり、請求項9に記載のように、組み付け工程は、第1ハウジングを第2ハウジングの中空に挿入する挿入工程であっても良い。そして、請求項10に記載のように、注入工程後、第2ハウジングにおける第1ハウジング側の端部をかしめるかしめ工程を実施し、かしめ工程後、固定された第1ハウジングと第2ハウジングとを真空室に入れることで、樹脂に混入したガスを抜くガス抜き工程を実施しても良い。
第1実施形態に係る圧力センサの概略構成を示す正面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 第3の溝を説明するための正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る圧力センサの概略構成を示す正面図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図3は、第3の溝を説明するための正面図である。以下においては、第1ハウジング10とメタルダイアフラム60とが並ぶ方向において、第1ハウジング10の中心を通る線を、中心線と示す。本実施形態では、第2ハウジング50の中心も、この中心線上に位置している。この中心線は、特許請求の範囲に記載の第第1ハウジング及び第2ハウジングそれぞれの中心軸と一致している。
図1及び図2に示すように、圧力センサ100は、柱状の第1ハウジング10と、筒状の第2ハウジング50とが組みつけられて成る。第1ハウジング10には、センサ素子20とターミナル30とが固定されており、第2ハウジング50には、メタルダイアフラム60とリングウェルド61とが固定されている。第2ハウジング50の中空は、メタルダイアフラム60によって、第1ハウジング10を収容するための収容空間と、被検出対象である圧力流体を導入するための導入空間とに区切られている。第2ハウジング50の一部は、圧力流体が流れるパイプ内に設けられ、その圧力流体が、上記した導入空間に流入し、流入した圧力流体の圧力が、メタルダイアフラム60に作用するようになっている。
第1ハウジング10は、PPSやPBTなどの樹脂材料によって形成され、第1柱部11と第2柱部12とが一体的に連結されている。第1柱部11の径は、第2柱部12の径よりも長くなっており、第1柱部11は第2ハウジング50の収容空間内に配置され、第2柱部12は外部に配置されている。
第1柱部11における、メタルダイアフラム60側の端部11aには、センサ素子20とターミナル30の一部を設けるための第1の溝13と、Oリング62を設けるための第2の溝14とが形成されている。第2の溝14は環状を成しており、第1の溝13が第2の溝14によって囲まれている。図2に示すように、第1の溝13とメタルダイアフラム60とによって、圧力検出室15が形成されており、この圧力検出室15は、圧力媒体16によって満たされている。これにより、メタルダイアフラム60に作用した圧力流体の圧力が、圧力媒体16を介して、センサ素子20に作用されるようになっている。
本実施形態では、第1柱部11の側面11bに、第3の溝17が形成されている。図3に示すように、第3の溝17は、中心線を囲む環状を成している。
センサ素子20は、半導体基板21と、該半導体基板21における局所的に厚さの薄くなった薄肉部22上に形成されたゲージ抵抗(図示略)と、台座23とから成る。台座23はガラスから成り、台座23と半導体基板21とが陽極接合されている。そして、台座23は、接着剤(図示略)を介して、第1の溝13の壁面に固定されている。センサ素子20は、薄肉部22に作用した圧力を電気信号に変換する機能を果たす。
ターミナル30は、第1ハウジング10にインサート成形されており、一方の端部30a側の一部が第1の溝13から露出され、他方の端部30bが、第2柱部12における第1柱部11との連結端とは反対側の端部12aから露出している。ターミナル30における第1の溝13に設けられた部位に、ワイヤ31が接続され、このワイヤ31を介して、ターミナル30とセンサ素子20とが電気的に接続されている。これにより、センサ素子20の電気信号が、ワイヤ31とターミナル30とを介して外部に出力される。なお、ターミナル30における第1の溝13から露出された部位は、シール樹脂32によって被覆されており、他方の端部30bは、図2に示すように、第2柱部12の端部12aに連結された囲み部18によって囲まれている。この囲み部18と端部30bとによってコネクタが構成されている。
第2ハウジング50は、アルミニウムなどの金属材料によって形成され、第1筒部51と第2筒部52とが連結されて成る。第1筒部51の内径が、第2筒部52の内径よりも長くなっており、第1筒部51と第2筒部52の中空は、メタルダイアフラム60によって区切られている。第1筒部51の中空が、第1ハウジング10の第1柱部11を収納する機能を果たし、第2筒部52の中空が、圧力流体を導入する機能を果たすようになっている。
図2に示すように、第1筒部51の内径は一定と成っており、第2筒部52の内径は、メタルダイアフラム60から離れるにしたがって徐々に短くなった後、一定となっている。第2筒部52における、内径が一定と成っている部位の外壁には、パイプに設けられたねじ孔に固定するためのねじ溝53が形成されている。そして、第2筒部52における第1筒部51との連結端には、メタルダイアフラム60を固定するための、環状の固定面52aが設けられている。この固定面52aと第1柱部11の端部11aとがメタルダイアフラム60とリングウェルド61とを介して対向している。なお、第2筒部52における第1筒部51との連結端が、特許請求の範囲に記載の、第2ハウジングにおけるメタルダイアフラムの固定部位に相当する。
第1筒部51における第2筒部52から離れた端部は、かしめられて、第1柱部11における第2柱部12との連結端側に折れ曲がっており、このかしめられて折れ曲がった部位(以下、かしめ部54と示す)によって、第1柱部11(第1ハウジング10)が固定面52a側に押し付けられている。
図1及び図2に示すように、第1筒部51における、第1柱部11の側面11bとの対向部位55には、貫通孔56が形成されており、この貫通孔56が、第1柱部11の側面11bと対向部位55との間の隙間(以下、単に隙間と示す)と連通されている。本実施形態では、2つの貫通孔56が対向部位55に形成されており、これら2つの貫通孔56は、中心線の周方向に、等間隔で形成されている。別の表現を用いれば、2つの貫通孔56は、図2に示すように、中心線を介して互いに対向するように形成されている。また、貫通孔56の形成位置と第3の溝17の形成位置とが、同一平面状に位置しており、貫通孔56と第3の溝17とが互いに対向している。これにより、貫通孔56と第3の溝17とが連通している。上記した、貫通孔56、隙間、及び、第3の溝17それぞれは、樹脂57によって満たされている。樹脂57はシリコーン樹脂から成り、第1柱部11の側面11bと第1筒部51の対向部位55との間に位置する。
メタルダイアフラム60は、圧力流体の圧力を、圧力媒体16を介してセンサ素子20に伝達する機能を果たす。メタルダイアフラム60は、円盤状を成し、その平面が波打った形状(コルゲート形状)を成している。メタルダイアフラム60の端部における、固定面52aとの対向面の全周囲は、環状の固定面52aに溶接接合されており、これによって、圧力流体が外部に漏れることが抑制されている。
リングウェルド61は、環状を成し、その表面が平らになっている。この平らな表面と、第2の溝14を構成する壁面との間に、Oリング62が挟持されている。この構成により、圧力検出室15がOリング62によってシール(気密封止)されている。なお、Oリング62は、特許請求の範囲に記載の環状のシール部材に相当する。
次に、本実施形態に係る圧力センサ100の製造方法を説明する。先ず、センサ素子20が固定され、センサ素子20とターミナル30とが電気的に接続された第1ハウジング10、及び、メタルダイアフラム60とリングウェルド61とが溶接接合された第2ハウジング50を用意する。以上が準備工程である。
準備工程後、第1ハウジング10(第1柱部11)の端部11aを鉛直上方に向けた状態で、第1の溝13に圧力媒体16を注入し、第2の溝14にOリング62を設ける。以上が設置工程である。
設置工程後、第1柱部11を第1筒部51の中空に挿入することで、圧力検出室15を構成すると共に、圧力検出室15をOリング62によって囲む。以上が挿入工程である。
挿入工程後、第1筒部51における第2筒部52とは反対側の端部を、第1柱部11における第2柱部12との連結端側に折れ曲がるようにかしめて、かしめ部54を形成する。これによって、第1ハウジング10の第1柱部11が固定面52a側に押し付けられ、第1ハウジング10と第2ハウジング50とが固定される。また、Oリング62が、リングウェルド61と、第2の溝14を構成する壁面との間に挟持され、圧力検出室15がOリング62によってシールされる。以上が、かしめ工程である。
かしめ工程後、貫通孔56を介して、隙間に樹脂57を注入する。注入された樹脂57は、先ず、第3の溝17に沿って、第1柱部11の全周に流れる。その後、樹脂57は、環状を成す第3の溝17に交差する方向に位置する隙間に流れ込む。これにより、隙間が樹脂57によって満たされ、Oリング62が外部環境に晒されなくなる。以上が、注入工程である。
注入工程後、組み付けられた第1ハウジング10と第2ハウジング50とを真空室に入れることで、樹脂57に混入したガスを抜く。以上が、ガス抜き工程である。
ガス抜き工程後、樹脂57を固化する。以上が、固化工程である。上記各工程を経ることで、本実施形態に係る圧力センサ100が製造される。なお、上記した挿入工程と、かしめ工程とが、特許請求の範囲に記載の組み付け工程に含まれる。
次に、本実施形態に係る圧力センサ100の作用効果を説明する。上記したように、貫通孔56、側面11bと対向部位55との間の隙間、及び、第3の溝17それぞれは、樹脂57によって満たされている。したがって、Oリング62が外部環境に晒されないので、Oリング62の劣化が抑制され、圧力媒体16の漏れが抑制される。また、上記した隙間が気体によって満たされた構成とは異なり、外部温度の上昇による気体の膨張によって、圧力検出室15の圧力が上昇することが抑制される。更に言えば、外部温度の変動によって、膨張した隙間の気体が、Oリング62を介して圧力検出室15に流入した結果、圧力検出室15に気泡が生じることが抑制される。以上、示したように、本実施形態に係る圧力センサ100によれば、Oリング62の劣化による圧力媒体16の漏れ、気体の膨張による圧力検出室15の圧力の上昇、及び、気体の圧力検出室15への流入による圧力検出室15での気泡の発生が抑制され、これらに起因する圧力の検出精度の低下が抑制される。
なお、外部温度が上昇した場合、樹脂57も気体と同様に膨張する。しかしながら、樹脂57は、第1柱部11の側面11bと第1筒部51の対向部位55との間に位置しており、圧力検出室15をシールするOリング62は、第1柱部11の端部11aに形成された第2の溝14に位置している。これによれば、樹脂57とOリング62とは隣接していないので、樹脂57が膨張したとしても、その膨張による圧力がOリング62に印加され難く、したがって、圧力検出室15に印加され難い。このように、本実施形態では、樹脂57が膨張したとしても、圧力検出室15の圧力が変動し難くなっている。
本実施形態では、対向部位55に、2つの貫通孔56が形成されている。これによれば、対向部位に1つの貫通孔が形成された構成と比べて、隙間への樹脂57の充填が容易となる。
本実施形態では、2つの貫通孔56は、中心線の周方向に、等間隔で形成されている。例えば、周方向における、貫通孔の隣接間隔が不定の場合、局所的に、隣接間隔の長い場所が生じる。この場合、隣接間隔の長い場所の両端に位置する2つの貫通孔から注入された樹脂が、その隣接間隔の中間(貫通孔を介して注入された樹脂が流れ着く最も遠い場所)に流れ着くことが困難となり、その中間に位置する、第1ハウジングと第2ハウジングとの隙間への樹脂の充填が困難となる。
これに対して、本実施形態では、周方向における、貫通孔56の隣接間隔が一定となっているので、その隣接間隔の中間と貫通孔56との距離も一定となっている。これによれば、貫通孔56から注入された樹脂57の隣接間隔の中間への流動が困難となることが抑制され、その中間に位置する隙間への樹脂57の充填が困難となることが抑制される。
本実施形態では、第1柱部11の側面11bには、中心線を囲むように、環状を成す第3の溝17が形成されており、第3の溝17と貫通孔56とが連通している。これによれば、樹脂57の注入圧力を強めなくとも、第3の溝17に沿って、側面11bの全周に、樹脂57を充填することができる。したがって、樹脂57の注入圧力を、第3の溝17に交差する方向に位置する隙間に樹脂57を注入する程度とすることができる。これに対して、第3の溝がない場合、樹脂の注入圧力は、中心線の周方向、及び、その周方向に交差する交差方向に位置する隙間に樹脂を注入する程度となる。このように、本実施形態の構成の場合、第3の溝がない構成と比べて、樹脂57の注入圧力が低くなるので、予期しない場所に樹脂57が流動することが抑制される。
本実施形態では、かしめ工程後に、注入工程を実施している。このように、樹脂57を注入する前に、第1ハウジング10と第2ハウジング50とを固定しておくことで、樹脂57の注入圧力によって、第1ハウジング10と第2ハウジング50との固定位置がずれたり、圧力媒体16が漏れる、などの不具合が生じることが抑制される。
本実施形態では、注入工程後に、ガス抜き工程を実施している。これによれば、樹脂57に混入したガスが膨張収縮した結果、圧力検出室15に余分な圧力が印加されることが抑制される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、2つの貫通孔56が対向部位55に形成された例を示した。しかしながら、貫通孔56の数としては上記例に限定されず、例えば、6つの貫通孔56が対向部位55に形成された構成を採用することもできる。この構成の場合、例えば、3つの貫通孔56を、樹脂57を注入するための貫通孔とし、残り3つの貫通孔56を、隙間にある気体を抜くための貫通孔とすることで、樹脂57が回り易くなり、充填が容易となる。ただ、上記変形例の場合においても、貫通孔56は、中心線の周方向に等間隔に形成された構成が好ましい。
本実施形態では、かしめ工程後に注入工程を実施した例を示した。しかしながら、挿入工程後に注入工程を実施し、注入工程後にかしめ工程を実施しても良い。
なお、具体的な構成は省略するが、樹脂57に混合したガスを抜くためのガス抜き穴を第1柱部11に形成しても良い。
10・・・第1ハウジング
17・・・第3の溝
20・・・センサ素子
30・・・ターミナル
50・・・第2ハウジング
56・・・貫通孔
57・・・樹脂
100・・・圧力センサ

Claims (10)

  1. センサ素子とターミナルとが固定された第1ハウジングと、メタルダイアフラムを有する第2ハウジングとが組み合わされて成る圧力センサであって、
    前記第2ハウジングは筒状を成し、その中空が、前記メタルダイアフラムによって、前記第1ハウジングを収容する収容空間と、被検出対象である圧力流体を導入する導入空間とに区切られており、
    前記第1ハウジングは柱状を成し、前記メタルダイアフラム側の端部に、前記センサ素子と前記ターミナルの一部とが設けられた第1の溝と、環状のシール部材が設けられた第2の溝とが形成され、前記第1の溝の全周囲が、前記第2の溝によって囲まれており、
    前記第1の溝及び前記メタルダイアフラムによって圧力検出室が構成され、
    前記圧力検出室は、前記メタルダイアフラムに作用する前記圧力流体の圧力を前記センサ素子に伝達する圧力媒体で満たされており、
    前記第2ハウジングにおける前記収容空間側の端部は、前記第1ハウジングに対してかしめられており、該かしめられた部位によって、前記第1ハウジングが前記シール部材を介して前記第2ハウジングにおける前記メタルダイアフラムの固定部位に押し付けられており、
    前記第2ハウジングにおける前記収容空間を区画する部位であって、前記第1ハウジングの側面と対向する対向部位に、前記収容空間と外部とを連通する貫通孔が少なくとも1つ形成され、
    前記収容空間の一部であって、前記シール部材によって前記圧力検出室と区切られた、前記第1ハウジングの側面と前記第2ハウジングの対向部位との間の隙間には、前記貫通孔を介して注入された樹脂が満たされていることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記貫通孔は前記第2ハウジングに複数形成されており、
    複数の前記貫通孔の少なくとも1つは、前記隙間に樹脂を注入するための貫通孔であり、
    複数の前記貫通孔の他の少なくとも1つは、前記隙間から気体を抜くための貫通孔であることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 複数の前記貫通孔は、前記第2ハウジングの中心軸の周方向に沿って、等間隔に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記第1ハウジングの側面には、前記第1ハウジングの中心軸を囲む環状の第3の溝が形成されており、
    前記第3の溝と前記貫通孔とが連通していることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の圧力センサ。
  5. 前記第1ハウジングは、前記第2ハウジングの中空に設けられる第1柱部と、前記第1柱部における、前記メタルダイアフラムから離れた端部に連結され、前記第2ハウジングから露出した第2柱部と、を有し、
    前記第1柱部の径は、前記第2柱部の径よりも長くなっており、
    前記第2ハウジングにおける第1ハウジング側の端部が、前記第1柱部における前記メタルダイアフラムから離れた端部側に折れ曲がるようにかしめられていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の圧力センサ。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の圧力センサの製造方法であって、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを組み付ける組み付け工程と、
    該組み付け工程後、前記貫通孔を介して、前記第1ハウジングの側面と前記第2ハウジングの対向部位との間の隙間に樹脂を注入することで、前記隙間を前記樹脂によって充填する注入工程と、を有することを特徴とする圧力センサの製造方法。
  7. 前記組み付け工程は、前記第1ハウジングを前記第2ハウジングの中空に挿入する挿入工程と、該挿入工程後、前記第2ハウジングにおける前記第1ハウジング側の端部をかしめるかしめ工程と、を有することを特徴とする請求項6に記載の圧力センサの製造方法。
  8. 前記注入工程後、固定された前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを真空室に入れることで、前記樹脂に混入したガスを抜くガス抜き工程を有することを特徴とする請求項7に記載の圧力センサの製造方法。
  9. 前記組み付け工程は、前記第1ハウジングを前記第2ハウジングの中空に挿入する挿入工程であることを特徴とする請求項6に記載の圧力センサの製造方法。
  10. 前記注入工程後、前記第2ハウジングにおける前記第1ハウジング側の端部をかしめるかしめ工程を実施し、
    前記かしめ工程後、固定された前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを真空室に入れることで、前記樹脂に混入したガスを抜くガス抜き工程を有することを特徴とする請求項9に記載の圧力センサの製造方法。
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