JP5286728B2 - 熱転写受像シート及び印画物 - Google Patents

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Description

本発明は、熱転写受像シート及び画像形成方法に関する。
熱転写を利用した画像の形成方法として、記録材としての熱拡散型染料(昇華型染料)をプラスチックフィルム等の基材シート上に担持させた熱転写シートと、紙やプラスチックフィルム等の別の基材シート上に該染料の受容層を設けた熱転写受像シートとを互いに重ね合わせてフルカラー画像を形成する熱拡散型転写方式(昇華型熱転写方式)が知られている。
昇華型熱転写方式にて用いられる受像シート(熱転写受像シート)は、表面に塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂等の熱可塑性樹脂と、シリコーンオイル等の離型剤との組成物からなるインク受容層が設けられたものが一般的である。このような受容層を設けることで、表面の平滑性を上げて印画のザラツキを防止する、高い染料の受容能力を発現させて高濃度の画像を得る、印画時のインクリボンとの剥離を円滑に行うことができる等の特性を付与することができる。
近年、このような昇華型熱転写方式において、より高速で印画することが求められているが、従来の印画条件で得られるものと同等の品質の画像を高速で印画を行うことにより得ようとする場合、従来よりもサーマルヘッドの温度を高くして印画を行うことが求められる。特に、高濃度の印画を行う場合にはサーマルヘッドに非常に高い温度が必要とされる。
しかしながら、サーマルヘッドの温度を高くして印画を行うことで、高速印画条件で従来と同等の最高到達濃度を維持しようとすると、熱転写受像シートの耐熱性不足が発生し、印画面の外観にかすれ等の不具合が生じるという問題があった。
このような問題に対し、熱転写受像シートの耐熱性を向上させることが求められている。熱転写受像シートの耐熱性を改良する手段として、例えば、染料受容層に使用する樹脂の耐熱性を向上させる方法が種々提案されている。具体的には、例えば、(1)ガラス転移温度(Tg)や溶融温度が高い樹脂を染料受容層に使用する方法(特許文献1参照)、(2)高分子量の樹脂を染料受容層に使用する方法(特許文献2参照)、(3)染料受容層中の樹脂を熱硬化させる方法(特許文献3参照)、(4)シリカ等の無機粒子を染料受容層に加える方法(特許文献4参照)といった方法が提案されている。
これらの方法のうち、(1)の方法は、樹脂自体の耐熱性を向上させることにより熱転写受像シートの耐熱性を向上させるものであるが、Tgや溶融温度が高い樹脂は染料受容性が低く、高濃度の画像を得るためにはサーマルヘッドの温度を更に高くする必要がある。ゆえに、このような樹脂を使用した場合、サーマルヘッドの温度に見合った耐熱性を示すことができず、印画面の外観に不具合が生じるおそれがあった。
上述の(2)の方法は、高温度下では染料受容層の溶融粘度が高くなるので、過剰な温度が付加された場合にかすれ等の不具合を防止することができる。しかしながら、実際に作製できる樹脂の分子量には限界があり、実用的な温度範囲を網羅できるような染料受容層を形成することは困難であった。
上述の(3)の方法は、樹脂の架橋反応によって樹脂自体の耐熱性を向上させ、受容層の耐熱性を改善するものである。この方法によると、架橋領域と非架橋領域とが存在することとなり、架橋領域が存在することにより耐熱性が改善され、非架橋領域が存在することで染料を速やかに受容できる能力を維持することができる。よって、樹脂の耐熱性を向上させたとしても上述の(1)の方法で問題となった染料受容性の低下を防止でき、上述の(2)の方法と同様に過剰な温度が付加された場合にかすれ等の不具合を防止することができる。更に、高分子量の樹脂を用いる必要もないため、材料選択の幅が広く実用的な温度範囲を網羅できるような染料受容層を形成することが可能となる。しかしながら、このような樹脂は、硬化剤を使用する必要があり、塗工液のポットライフが短くなる等の生産性が悪化するといった問題があった。
上述の(4)の方法は、染料受容層自体の耐熱性を向上させることができるものの、染料受容性が低下する問題がある。よって、このような染料受容層は、サーマルヘッドの温度に見合った耐熱性を示すことができず、印画面の外観に不具合が生じるおそれがある。
ここで、例えば、昇華型熱転写方式による高速度及び高濃度での印画を達成する別のアプローチとして、サーマルヘッド側の条件はこれまで通りとしつつ、熱転写受像シートを高感度化する方法、例えば、受容層を、低い熱量でも効率よく高い濃度の印画物を得ることができる設計とする方法が考えられる。このような方法としては、例えば、熱転写受像シートの受容層の樹脂の熱物性(例えば、Tg)を下げる方法が挙げられる。
しかしながら、このような高感度化した受容層を有する熱転写受像シートは、耐熱性が極めて低下するため、従来の印画温度条件であってもかすれ等の不具合が生じてしまうものであった。このかすれ等の不具合は、受容層の樹脂のTgを高くすることで解消できるが、熱転写受像シートの感度が低下するためサーマルヘッドの温度を高くする必要が生じ、結局かすれ等の不具合が再度生じるという問題があった。
特開昭63−85149号公報 特開平6−239043号公報 特開2000−218945号公報 特許第218945号公報
本発明の目的は、上記現状に鑑み、耐熱性に優れ、最高到達濃度が高い印画物を得ることが可能であり、高速且つ高温度下で印画しても得られる印画物にかすれ等の外観不良が生じない熱転写受像シートを提供することにある。
本発明は、基材シートの一方の面に染料受容層を備えた熱転写受像シートであり、上記染料受容層は、ベンジルメタクリレート重合体と数平均一次粒径が7〜17nmのシリカ粒子とを含有し、上記シリカ粒子の含有量が上記ベンジルメタクリレート重合体100質量部に対して5〜35質量部であり、上記ベンジルメタクリレート重合体は、ベンジルメタクリレートに由来する共重合単位と(メタ)アクリル酸エステル誘導体とに由来する共重合単位とを含むベンジルメタクリレート共重合体であり、上記(メタ)アクリル酸エステル誘導体は、ブチル(メタ)アクリレート又はヘキシル(メタ)アクリレートであり、上記染料受容層は、シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物又はフッ素系化合物から選ばれる離型剤を更に含有していることを特徴とする熱転写受像シートである。
上記ベンジルメタクリレート重合体は、ガラス転移温度(Tg)が45〜80℃であることが好ましい。
上記ベンジルメタクリレート重合体は、ベンジルメタクリレートに由来する共重合単位が50〜95質量%であることが好ましい。
上記染料受容層は、乾燥時塗布量が1.0〜10.0g/mであることが好ましい。
本発明は、上記熱転写受像シートを使用することにより得られることを特徴とする印画物である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、熱転写受像シートについて鋭意検討した結果、染料受容層がベンジルメタクリレート重合体と所定の粒径のシリカ粒子とを特定の含有比率で含有するものとすることで、耐熱性が極めて優れるとともに、最高到達濃度が高い印画物を得ることができ、更に、高温度下で印画を行っても印画物にかすれ等の不具合が発生することを防止できることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の熱転写受像シートは、基材シートの一方の面に染料受容層を備えたものである。
以下、本発明の熱転写受像シートを各層ごとに詳述する。
(基材シート)
上記基材シートとしては特に限定されず、例えば、紙類、プラスチックフィルム等が使用できる。
上記紙類では、各種紙単体であってもよいし、合成紙であってもよく、例えば、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、樹脂エマルジョンや合成ゴムラテックス等の含浸紙、合成樹脂内添紙等が挙げられる。
上記合成紙としては、ポリスチレン系合成紙やポリオレフィン系合成紙が好ましい。
上記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂フィルム;ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系樹脂フィルム;硬質ポリ塩化ビニルフィルム;ポリアルキルフィルム;ポリスチレンフィルム;ポリアミドフィルム;ポリアクリロニトリルフィルム;ポリメタクリレートフィルム;ポリエーテルエーテルケトンフィルム;ポリエーテルスルフォンフィルム;ポリアリレートフィルム等が挙げられる。
上記プラスチックフィルムは、透明なフィルムであってもよいし、白色顔料や、充填剤等を加えて成膜した白色不透明のフィルムであってもよいし、発泡させたフィルムであってもよい。これらの材料は、それぞれ単独でも使用できるが、他の材料と組み合わせた積層体として使用してもよい。
また、上記基材シートは、透明性を有する基材である場合、延伸ポリプロピレンフィルム又は延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。
上記基材シートは、表面及び又は裏面に易接着処理がなされていてもよい。基材シートとその上に設ける層との密着性が乏しい場合には、その表面に易接着処理やコロナ放電処理を施すことが好ましい。
上記基材シートの厚みは、通常3〜300μm程度であり、機械的適性等を考慮し、75〜175μmであることが好ましい。
(染料受容層)
上記染料受容層は、ベンジルメタクリレート重合体とシリカ粒子とを含有するものである。このような組成の染料受容層は、耐熱性が極めて優れたものとなるとともに、染料の転写感度を優れたものとすることができ、本発明の熱転写受像シートは、耐熱性、最高到達濃度が高い印画物が得られ、高温度条件下で印画した場合でも印画物にかすれ等の不具合が生じることを防止することが可能となる。これは、上記ベンジルメタクリレート重合体とシリカ粒子とを含有する染料受容層中で、ベンジルメタクリレート重合体が柔軟な領域(ソフトセグメント)を構成することで高い染料転写感度を維持する一方、シリカ粒子が硬い領域(ハードセグメント)を構成することで高い耐熱性を維持しているためであると考えられる。
上記染料受容層において、上記ベンジルメタクリレート重合体は、最高到達濃度が高い印画物を得る点で、ガラス転移温度(Tg)が45〜80℃であることが好ましく、50〜64℃であることがより好ましい。
本明細書において、Tgは、剛体振り子型レオメータ(エー・アンド・デイ社製 RPT−3000)の対数減衰ピーク温度として測定したものである。測定条件は以下の通りである。
振子:FRB−400
エッジ:RBP−020
慣性能率:19100(重りの数と量で調整)
測定温度:25℃→150℃
昇温速度:7.5℃/min
塗布基材:アルミ板
乾燥条件:110℃×5min
乾燥膜厚:10μm
上記ベンジルメタクリレート重合体としては、単量体成分としてベンジルメタクリレートのみを有するものであってもよいが、ベンジルメタクリレート以外の単量体成分を含有することが好ましい。ベンジルメタクリレート以外の単量体成分の種類や含有量を調整することにより上述した範囲にTgを調整することができ、本発明の熱転写受像シートにより得られる印画物の最高到達濃度や耐熱性のバランスをとることができる。よって、上記ベンジルメタクリレート重合体は、ベンジルメタクリレートに由来する共重合単位と、それ以外の単量体成分に由来する共重合体とを有するベンジルメタクリレート共重合体であることが好ましい。
上記ベンジルメタクリレート共重合体としては、上述の耐熱性と最高到達濃度とをバランス良く備えたものとする点で、ベンジルメタクリレートに由来する共重合単位と(メタ)アクリル酸エステル誘導体に由来する共重合単位とを含むことが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステル誘導体としては、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記ベンジルメタクリレート共重合体は、ベンジルメタクリレートに由来する共重合単位が50〜95質量%であることが好ましい。この範囲内であることで、上述の得られる印画物の最高到達濃度や耐熱性のバランスを好適にとることができる。
本明細書において、上記共重合単位の含有量は、モノマーの質量%によるものである。
上記シリカ粒子は、平均一次粒径が5〜100nmである。5nm未満であると、本発明の熱転写受像シートの耐熱性が不充分となり、100nmを超えると、インキ状態での安定性が悪くなり、粒子成分が沈降しやすくなるため好ましくない。
上記シリカ粒子の平均一次粒径の好ましい下限は7nm、好ましい上限は17nmである。
なお、本明細書において、上記平均一次粒径は、レーザー回折・散乱型粒度分布(日機装株式会社製 マイクロトラック粒度分布計 MT3000)により測定したものである。
上記染料受容層におけるシリカ粒子の含有量としては、上記ベンジルメタクリレート重合体100質量部に対して、5〜35質量部である。5質量部未満であると、本発明の熱転写受像シートの耐熱性が不充分となり、35質量部を超えると、最高到達濃度が高い印画物とすることができない。好ましい下限は7質量部、好ましい上限は17質量部である。
上記染料受容層は、本発明の効果を損なわない範囲で、上述のベンジルメタクリレート重合体以外のその他の樹脂をも含有するものであってもよい。
上記その他の樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、セルロース誘導体系樹脂、ポリエーテル系樹脂等が挙げられる。
本発明において、染料受容層は、また、画像形成時に熱転写シートとの熱融着を防ぐために離型剤を配合してなるものであってもよい。
上記離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物、フッ素系化合物等、公知のものが挙げられるが、特にシリコーンオイルが好ましい。
上記シリコーンオイルとしては、エポキシ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイル、ビニル変性シリコーンオイル、ハイドロジェン変性シリコーンオイル等、変性シリコーンオイルが好ましい。
上記離型剤は、上述の各共重合体100質量部に対して約0.5〜30質量部となるよう添加することが好ましい。
上記染料受容層は、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、フィラー、顔料、帯電防止剤、可塑剤、熱溶融性物質等、公知の添加剤を適宜配合してなるものであってもよい。
上記ベンジルメタクリレート重合体と、シリカ粒子とを含有する染料受容層は、乾燥時塗布量が1.0〜10.0g/mであることが好ましい。1.0g/m未満であると、充分な印画物を得ることができないことがあり、10.0g/mを超えると、乾燥に必要な熱量が非常に大きくなるため、印刷工程内での乾燥が不充分になり、これに起因した不具合が発生するので好ましくない。
なお、上記染料受容層の塗布量は、例えば、受容層のふき取り前後の重量差分からの計算により算出することができる。
上記染料受容層のふき取り前後の重量差の測定方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
すなわち、(1)PETフィルム等の溶剤不溶性フィルム上に受容層溶液を塗布して10cm×10cmに切り取って重量を測定する。(2)トルエン/MEK=1/1溶液をしみ込ませたペーパータオル(キムタオル(登録商標)等)にて受容層をふき取り、その重量を測定する。(3)(1)と(2)の重量差分を計算し、単位面積(m)あたりの塗布量を求める。
上記染料受容層は、上述のベンジルメタクリレート重合体及びシリカ粒子、更に、必要に応じて離型剤、添加剤等を溶剤に添加し、混練することにより染料受容層塗工液を製造する工程と、該染料受容層塗工液を上述の基材シートの上に塗布し、乾燥する工程とを含む方法により形成することができる。
上記染料受容層塗工液は、固形分濃度が5質量%以上であることが好ましい。該固形分濃度の上限は、高濃度になりすぎると粘度が高くなり、レベリングの悪化などが起こるため通常50質量%以下である。
上記溶剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、エタノール、プロパノール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類;トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;クロロホルム、トリクロルエチレン等の塩素系溶剤;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の含窒素系溶剤;ジメチルスルホキシド;メチルエチルケトン、トルエン、これらの混合物等の有機溶剤が挙げられる。
上記染料受容層塗工液は、例えば、グラビア印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の従来公知の方法で塗布することができる。
上記染料受容層塗工液の塗布量としては、乾燥状態で1.0〜10.0g/mであることが好ましい。
上記染料受容層塗工液の乾燥は、一般に50〜150℃の温度で行うことができる。
(中間層)
本発明の熱転写受像シートは、染料受容層と基材シートの間に、必要に応じて中間層を設けることができる。
上記中間層としては、その目的により如何なる材料を用いてもよい。例えば、樹脂に各種の白色顔料を加えたものを用いることにより、高い白色度を得ることができる。更に、蛍光増白剤や帯電防止剤等を必要に応じて添加することができる。また、基材シートと染料受容層との間の接着性を向上させる目的で、必要に応じて中間層を設けてもよい。また、該接着性を向上させるために、基材シートの染料受容層と形成する側の面に予めコロナ放電処理、オゾン処理等の中間層を設けるための前処理を施してもよい。
このような中間層として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、或いは官能基を有する熱可塑性樹脂を、各種の硬化剤その他の手法を用いて硬化させた層を用いることができる。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、塩素化ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、アイオノマー、単官能及び/又は多官能水酸基含有のプレポリマーをイソシアネート等で硬化させた樹脂等を使用することができる。これらの樹脂には、必要に応じて白色性や隠蔽性等の機能を付与するために、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、その他公知の無機顔料や有機フィラー、蛍光増白剤等の添加剤を加えることができる。その塗布厚みは乾燥状態で0.5〜30g/m程度が好ましい。
上記中間層は、上述の樹脂や必要に応じて添加する添加剤を溶剤に溶解させた中間層塗工液を製造する工程と、該中間層塗工液を上述の染料受容層塗工液と同様の方法で塗布し、乾燥する工程とを含む方法により形成することができる。
(裏面層)
本発明の熱転写受像シートは、基材シートの染料受容層を設けた面と反対の面に、熱転写受像シートの搬送性の向上や、カール防止等のために、裏面層を設けることができる。上記裏面層として、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ハロゲン化ポリマー等の樹脂中に、添加剤として、アクリル系フィラー、ポリアミド系フィラー、フッ素系フィラー、ポリエチレンワックス等の有機系フィラー、及び、二酸化珪素や金属酸化物等の無機フィラーを加えたものが使用できる。
上記裏面層として、上述の樹脂を硬化剤により硬化したものを使用することがさらに好ましい。
上記硬化剤としては、一般的に公知のものが使用できるが、中でもイソシアネート化合物が好ましい。裏面層の樹脂はイソシアネート化合物等と反応しウレタン結合を形成して硬化・立体化することにより、耐熱保存性、耐溶剤性が向上し、さらには、基材シートとの密着も良くなる。
上記硬化剤の添加量は、裏面層の樹脂1反応基当量に対して1〜2が好ましい。1未満であると、硬化終了するまでの時間が長くかかることがあり、また、耐熱性、耐溶剤性が悪くなることがある。また、2より大きいと、成膜後に経時変化が起こったり、裏面層用塗工液の寿命が短いという不具合が生じることがある。
上記裏面層に、添加剤として、有機フィラー又は無機フィラーを添加してもよい。これらのフィラーの働きで、プリンター内での熱転写受像シートの搬送性が向上し、ブロッキングを防ぐ等熱転写受像シートの保存性も向上することができる。
上記有機フィラーとして、アクリル系フィラー、ポリアミド系フィラー、フッ素系フィラー、ポリエチレンワックス等があげられる。この中では、特にポリアミド系フィラーが好ましい。
上記ポリアミド系フィラーとしては、分子量が10万〜90万で、球状であり、平均粒子径が0.01〜30μmが好ましい。上記ポリアミド系フィラーとしては、ナイロン12フィラーが耐水性に優れ、吸水による特性変化がないためより好ましい。
上記無機フィラーとして、二酸化珪素や金属酸化物等が挙げられる。
(帯電防止層)
本発明の熱転写受像シートは、染料受容層面もしくは裏面、または両面の最表面に帯電防止層を設けてもよい。
上記帯電防止層は、脂肪酸エステル、硫酸エステル、リン酸エステル、アミド類、4級アンモニウム塩、ベタイン類、アミノ酸類、アクリル系樹脂、エチレンオキサイド付加物等の帯電防止剤を溶剤に溶解又は分散させたものを塗工して、形成することができる。帯電防止層の塗工量は、乾燥時0.001〜0.1g/mが好ましい。
本発明の熱転写受像シートにおける中間層、裏面層及び帯電防止層を形成する方法としては特に限定されないが、例えば、上述の構成成分からなる塗工液を調製して塗工する方法等が挙げられる。
(画像形成方法)
本発明の熱転写受像シートを用いた画像形成は、例えば、公知の熱転写シートと熱転写型転写方式(昇華型熱転写方式)のプリンタとを用いて行うことができる。
上記熱転写シートは、熱移行性染料と樹脂バインダーとを含有する染料層を基材シート上に設けたものであり、従来公知のものを用いることができる。
上記熱転写シートは、必要に応じ、耐熱滑性層を設けたものであってもよい。
上記染料層における熱移行性染料は、従来公知のものであれば特に限定されず、例えば、ジアリールメタン系色素;トリアリールメタン系色素;チアゾール系色素;メロシアニン系色素;ピラゾロンメチン等のメチン系色素;インドアニリン系色素;アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系色素;キサンテン系色素;オキサジン系色素;ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノメチレン系色素;チアジン系色素;アジン系色素;アクリジン系色素;ベンゼンアゾ系色素;ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジズアゾ等のアゾ系色素;スピロピラン系色素;インドリノスピロピラン系色素;フルオラン系色素;ローダミンラクタム系色素;ナフトキノン系色素;アントラキノン系色素;キノフタロン系色素等が挙げられる。
上記染料層における樹脂バインダーとしては、特に限定されず、従来公知の樹脂バインダーを使用することができる。
上記樹脂バインダーとしては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂;ポリエステル系樹脂;フェノキシ樹脂;等が好ましい。
上記染料層は、イエロー、マゼンタ、シアンの何れか1色又は2色の染料の層のみであってもよいし、各色の層を全て備えたものであってもよいし、必要に応じブラックの層を追加したものであってもよい。
上記熱転写シートにおける基材シートとしては、特に限定されず、例えば、ポリエステルフィルム等の樹脂フィルムが挙げられる。
上記画像形成は、上述の本発明の熱転写受像シートを被転写体とするものなので、例えば2.50cm/秒以上の高速の熱転写記録速度で行っても、最高到達濃度が高い画像を形成できることに加え、かすれがない印画物を得ることができる。
このような本発明の画像形成方法を行うことにより得られる印画物もまた、本発明の一つである。
本発明の熱転写受像シートは、上記構成よりなるので、耐熱性に優れ、最高到達濃度が高い印画物を得ることができることに加え、高速且つ高温度下で印画してもかすれ等の外観不良が生じない。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例のみに限定されるものではない。
なお、文中、部又は%とあるのは特に断りのない限り、質量基準である。
実施例1
基材シートとして、微細空隙層の39μm厚ミクロボイドフィルムの後述する染料受容層を形成する面とは反対側の面に、下記組成の接着剤層塗工液を塗布、乾燥し、下記条件で裏面層を片側に設けた支持体であるコート紙(186.1g/m)の裏面層が積層されていない側の面に、貼着したものを使用した。この基材シートの染料受容層塗布面に下記組成のプライマー層塗工液をワイヤーバーコーティングにより、乾燥塗布量が2.0g/mになるように塗布、乾燥して、プライマー層を形成した。
そのプライマー層の上に、下記組成の染料受容層塗工液1をワイヤーバーコーティングにより、乾燥塗布量が5.0g/mになるように塗布、乾燥(110℃、1分間)して、染料受容層を形成し、実施例1の熱転写受像シートを作製した。
<接着剤層塗工液>
多官能ポリオール(タケラックA−969V、三井化学ポリウレタン(株)製)30部
イソシアネート(タケネートA−5、三井化学ポリウレタン(株)製) 10部
酢酸エチル 60部
<裏面層形成条件>
坪量157g/mのコート紙を用い、その片面にコロナ放電処理を施した後、その面に裏面層として高密度ポリエチレンを押し出しコート法にて塗布(坪量29.1g/m)することによってコート紙に裏面層を設けた。
<プライマー層塗工液>
ポリエステルポリオール(東洋モートン(株)製、アドコート) 20.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
<染料受容層塗工液1>
ベンジルメタクリレート−ヘキシルアクリレート共重合体樹脂(ベンジルメタクリレート/ヘキシルアクリレート=75/25(質量%)、重量平均分子量=20万、Tg=64℃) 17.5部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
シリカ粒子(平均粒径7nm、商品名R−300、日本アエロジル社製) 1.5部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
上記ベンジルメタクリレート−ヘキシルアクリレート共重合体樹脂は、ベンジルメタクリレート/ヘキシルアクリレート(混合比75/25(モル%))のモノマー混合物100部とアゾビスイソブロニトリル0.1部とを酢酸エチル100部で希釈し、窒素ガス置換を行いながら、反応容器を80℃に維持し、10時間反応させることにより得られたものである。
なお、後述のその他の共重合体も、モノマー混合物の種類を得られる樹脂の組成と同じものに変更する以外は、上記方法と同様に調製した。詳しくは表2にまとめた。
実施例2
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液2を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液2>
ベンジルメタクリレート−ヘキシルアクリレート共重合体樹脂(ベンジルメタクリレート/ヘキシルアクリレート=75/25(質量%)、重量平均分子量=20万、Tg=64℃) 15.6部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
シリカ粒子(平均粒径16nm、商品名R−130、日本アエロジル社製) 3.4部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
実施例3
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液3を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液3>
ベンジルメタクリレート−ブチルアクリレート共重合体樹脂(ベンジルメタクリレート/ブチルアクリレート=60/40(質量%)、重量平均分子量=20万、Tg=50℃) 15.6部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
シリカ粒子(平均粒径16nm、商品名R−130、日本アエロジル社製) 3.4部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
比較例1
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液4を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液4>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(塩化ビニル/酢酸ビニル=60/40(質量%)、数平均分子量=10万、Tg=70℃、商品名ソルバインC、日信化学工業社製)
19.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
比較例2
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液5を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液5>
ベンジルメタクリレート−ヘキシルアクリレート共重合体樹脂(ベンジルメタクリレート/ヘキシルアクリレート=60/40(質量%)、重量平均分子量=20万、Tg=50℃) 19.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
比較例3
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液6を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液6>
ベンジルメタクリレート−ブチルアクリレート共重合体樹脂(ベンジルメタクリレート/ブチルアクリレート=75/25(質量%)、重量平均分子量=20万、Tg=69℃)
19.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
比較例4
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液7を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例4の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液7>
ベンジルメタクリレート重合体樹脂(重量平均分子量=20万、Tg=90℃)
19.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
比較例5
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液8を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例5の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液8>
メチルメタクリレート重合体樹脂(重量平均分子量=20万、Tg=150℃) 15.6部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
シリカ粒子(平均粒径16nm、商品名R−130、日本アエロジル社製) 3.4部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
比較例6
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液9を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例6の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液9>
ブチルアクリレート共重合体樹脂、重量平均分子量=20万、Tg=−14℃)
19.0部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
比較例7
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液10を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例7の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液10>
ベンジルメタクリレート−ヘキシルアクリレート共重合体樹脂(ベンジルメタクリレート/ヘキシルアクリレート=75/25(質量%)、重量平均分子量=20万、Tg=64℃) 11.4部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
シリカ粒子(平均粒径7nm、商品名R−300、日本アエロジル社製) 7.6部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
比較例8
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液11を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例8の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液11>
ベンジルメタクリレート−ヘキシルアクリレート共重合体樹脂(ベンジルメタクリレート/ヘキシルアクリレート=75/25(質量%)、重量平均分子量=20万、Tg=64℃) 17.5部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
シリカ粒子(平均粒径500nm、商品名サイリシア530、富士シリシア化学社製)
1.5部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
比較例9
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、下記組成の染料受容層塗工液12を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例9の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層塗工液12>
メチルメタクリレート−ブチルアクリレート共重合体樹脂(メチルメタクリレート/ブチルアクリレート=50/50(質量%)、重量平均分子量=20万、Tg=64℃)
15.6部
カルボキシル変性シリコーン(信越化学工業製、X−22−3701E) 1.0部
シリカ粒子(平均粒径16nm、商品名R−130、日本アエロジル社製) 3.4部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80.0部
(試験例)
以下の方法で、各実施例及び比較例の熱転写受像シートについて、最高到達濃度と印画適性を評価した。各試験結果を表1に示す。
<最高到達濃度>
各熱転写受像シートを用いて、メガピクセルIII(アルテックエーディーエス社製)にて画像形成を行い、イエロー、マゼンタ、シアンの各染料層において同条件の印加エネルギーを加えて、イエロー、マゼンタ、シアンの順に、その3色を重ねてブラックのベタ状の熱転写画像を得た。得られたブラックのベタ画像の反射濃度をブラックフィルター(グレタグマクベス社製)にて測定した。
(評価基準)
◎:最高到達濃度 2.20以上
○:最高到達濃度 2.15〜2.19
△:最高到達濃度 2.05〜2.14
×:最高到達濃度 2.04以下
<印画適性>
上記画像形成の際の剥離音について、以下の評価基準に基づき評価した。
(評価基準)
○:静かに印画可能。
△:若干剥離音がある。
×:かなりの剥離音が発生。
−:印画不可能(印画途中で動作ストップ)
<カスレ>
各熱転写受像シートを用いて、メガピクセルIII(アルテックエーディーエス社製)にて画像形成を行い、ブラックの最高濃度にて以下の基準によりカスレの評価を行った。
(評価基準)
○:カスレなし。
△:印画面に若干の光沢ムラが見える。
×:印画面に茶色味のあるムラが見える。
Figure 0005286728
各実施例の熱転写受像シートを用いて画像形成すると、最高到達濃度及び印画適性ともに好結果であった。一方、各比較例の熱転写受像シートを用いて画像形成すると、最高到達濃度及び印画適性の両方で高結果となったものは得られなかった。
本発明の熱転写受像シートは、耐熱性に優れ、最高到達濃度が高い印画物を得ることができるので、高速且つ高温度下で画像形成を行うことができる。

Claims (5)

  1. 基材シートの一方の面に染料受容層を備えた熱転写受像シートであって、
    前記染料受容層は、ベンジルメタクリレート重合体と数平均一次粒径が7〜17nmのシリカ粒子とを含有し、
    前記シリカ粒子の含有量が前記ベンジルメタクリレート重合体100質量部に対して5〜35質量部であり、
    前記ベンジルメタクリレート重合体は、ベンジルメタクリレートに由来する共重合単位と(メタ)アクリル酸エステル誘導体とに由来する共重合単位とを含むベンジルメタクリレート共重合体であり、前記(メタ)アクリル酸エステル誘導体は、ブチル(メタ)アクリレート又はヘキシル(メタ)アクリレートであり、
    前記染料受容層は、シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物又はフッ素系化合物から選ばれる離型剤を更に含有している
    ことを特徴とする熱転写受像シート。
  2. ベンジルメタクリレート重合体は、ガラス転移温度(Tg)が45〜80℃である請求項1記載の熱転写受像シート。
  3. ベンジルメタクリレート重合体は、ベンジルメタクリレートに由来する共重合単位が50〜95質量%である請求項1又は2記載の熱転写受像シート。
  4. 染料受容層は、乾燥時塗布量が1.0〜10.0g/mである請求項1、2又は3記載の熱転写受像シート。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の熱転写受像シートを使用することにより得られることを特徴とする印画物。
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