JP5286698B2 - 有害元素吸着剤 - Google Patents
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Description
この方法では、先ず、液状の有害元素汚染物質に対して本発明の有害元素吸着剤を添加して混合する。これにより、有害元素汚染物質に含まれる各種の有害元素は、有害元素吸着剤に同時に吸着されて固定化され、水に対して不溶化する。また、有害元素吸着剤は、それ自身からマンガン等の有害元素を溶出しにくい。このため、有害元素汚染物質から有害元素吸着剤を分離することで、有害元素汚染物質は有害元素が除去されることになる。
この方法では、本発明の有害元素吸着剤を充填した層を形成し、この層に液状の有害元素汚染物質を通過させる。この際、有害元素汚染物質に含まれる各種の有害元素は、有害元素吸着剤に接触して吸着され、不溶化する。また、有害元素吸着剤は、それ自身からマンガン等の有害元素を溶出しにくい。このため、有害元素吸着剤の充填層を通過後の有害元素汚染物質は、有害元素が除去された状態になる。
和光純薬工業株式会社製の硫酸鉄(II)塩を水に溶解し、0.05Mの硫酸鉄水溶液を調製した。この硫酸鉄水溶液を攪拌して酸化を進行させ、同時に中和剤として水酸化ナトリウムを加えてpHを7付近に調整した。これにより生成した沈殿物をろ過して105℃で乾燥し、酸化鉄(Fe2O3・nH2O)を得た。
比較例1で得られた酸化鉄を300℃の電気炉内で2時間焼成し、焼成酸化鉄を得た。
比較例1で得られた酸化鉄1gにpHが2.5に調整された希塩酸10ミリリットルを加え、30分間攪拌した。攪拌後の上澄み液のpHは2.6であった。次に、これを遠心分離器により固液分離し、分離された酸化鉄をろ紙上に保持して洗浄水のpHが6以上になるまで水洗した。そして、水洗された酸化鉄を105℃で乾燥し、調製酸化鉄を得た。
pHが2.5に調整された希塩酸に替えてpHが3.0に調整された希塩酸を用いた点を除いて実施例1と同様に操作し、調製酸化鉄を得た。
pHが2.5に調整された希塩酸に替えてpHが3.5に調整された希塩酸を用いた点を除いて実施例1と同様に操作し、調製酸化鉄を得た。
比較例1で得られた酸化鉄に替えて比較例2で得られた焼成酸化鉄を用いた点を除いて実施例1と同様に操作し、調製酸化鉄を得た。
硫酸法酸化チタンの製造工程で得られた副産物である0.05M硫酸鉄(II)水溶液(廃硫酸)を攪拌して酸化を進行させ、これに中和剤として水酸化カルシウムを加えてpHを7付近に調整した。これにより生成した沈殿物をろ過して105℃で乾燥し、酸化鉄(Fe2O3・nCaSO4・mH2O)を得た。
比較例4で得られた酸化鉄を300℃の電気炉内で2時間焼成し、焼成酸化鉄を得た。
比較例1で得られた酸化鉄に替えて比較例4で得られた酸化鉄を用いた点を除いて実施例1と同様に操作し、調製酸化鉄を得た。
比較例1で得られた酸化鉄に替えて比較例4で得られた酸化鉄を用いた点を除いて実施例2と同様に操作し、調製酸化鉄を得た。
比較例1で得られた酸化鉄に替えて比較例4で得られた酸化鉄を用いた点を除いて比較例3と同様に操作し、調製酸化鉄を得た。
比較例4で得られた酸化鉄に替えて比較例5で得られた焼成酸化鉄を用いた点を除いて実施例1と同様に操作し、調製酸化鉄を得た。
実施例4で得られた調製酸化鉄を300℃の電気炉内で2時間焼成し、焼成酸化鉄を得た。
クロム(VI)、鉛およびヒ素(III)の各有害元素をそれぞれ1ミリグラム/リットル含む水溶液に硝酸を加えてpHを3に調整し、全量を25ミリリットルに調整した。この水溶液に実施例1〜6および比較例1〜7で得られた酸化鉄のうちの一つを15ミリグラム添加し、6時間攪拌した。その後、0.45マイクロメートルのフイルタを用いて水溶液をろ過し、ろ過液を確保した。このろ過液について、プラズマ発光分光分析装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製の型番“SPS−7000A”)を用いて有害元素濃度を測定し、水溶液からの各有害元素の除去率を算出した。結果を表1に示す。
蒸留水に硝酸を加えてpHを3に調整し、全量を25ミリリットルに調整した。この水溶液に実施例4、6並びに比較例4、5および7で得られた酸化鉄のうちの一つを15ミリグラム添加し、6時間攪拌した。その後、0.45マイクロメートルのフイルタを用いて水溶液をろ過し、ろ過液を確保した。このろ過液について、プラズマ発光分光分析装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製の型番“SPS−7000A”)を用いてマンガン濃度を測定した。結果を表2に示す。
比較例4において得られた酸化鉄について、50ミリグラム当りに含まれる鉄元素量とマンガン元素量とを測定した。また、pHの異なる数種類の塩酸水溶液25ミリリットルに対して当該酸化鉄を50ミリグラムずつ加えて2時間振とうした後、上澄み液を0.45マイクロメートルのフイルタを用いてろ過し、ろ液を確保した。そして、各ろ液に含まれる鉄元素量およびマンガン元素量を測定し、酸化鉄からの鉄元素およびマンガン元素の溶出率、すなわち、塩酸水溶液による処理前の酸化鉄に含まれる元素量(A)に対する、ろ液に含まれる元素量(B)の割合(B/A×100)を求めた。この参考例において、鉄元素量およびマンガン元素量は、プラズマ発光分光分析装置(セイコーインスツルメンツ株式会社の型番“SPS−7000A”)を用いて測定した。結果を表3および図1に示す。図1は、表3をグラフ化したものである。
Claims (6)
- 有害元素汚染物質に含まれる有害元素であるクロム、鉛およびヒ素を吸着するための有害元素吸着剤であって、
pHが2.5〜3.0の酸を用いて酸化鉄を処理して得られる粒状の調製酸化鉄からなる、
有害元素吸着剤。 - 前記酸化鉄は、硫酸法酸化チタンの製造工程および鉄鋼材料の洗浄工程のいずれかにおいて発生する鉄を含む廃硫酸を中和して得られたものである、請求項1に記載の有害元素吸着剤。
- 前記酸化鉄は200〜400℃で焼成されたものである、請求項1または2に記載の有害元素吸着剤。
- 固形状の有害元素汚染物質から有害元素であるクロム、鉛およびヒ素が溶出するのを防止するための処理方法であって、
前記有害元素汚染物質に対し、請求項1から3のいずれかに記載の有害元素吸着剤を添加して混合する工程を含む、
有害元素汚染物質の処理方法。 - 液状の有害元素汚染物質から有害元素であるクロム、鉛およびヒ素を除去するための除去方法であって、
前記有害元素汚染物質に対し、請求項1から3のいずれかに記載の有害元素吸着剤を添加して混合する工程と、
前記有害元素汚染物質へ添加した前記有害元素吸着剤を前記有害元素汚染物質から分離する工程と、
を含む有害元素の除去方法。 - 液状の有害元素汚染物質から有害元素であるクロム、鉛およびヒ素を除去するための除去方法であって、
請求項1から3のいずれかに記載の有害元素吸着剤を充填した層に前記有害元素汚染物質を通過させる工程を含む、
有害元素の除去方法。
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