JP5282984B2 - 鋼製連続壁の施工方法および鋼製連続壁 - Google Patents

鋼製連続壁の施工方法および鋼製連続壁 Download PDF

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    • E02D5/04Prefabricated parts, e.g. composite sheet piles made of steel
    • E02D5/06Fitted piles or other elements specially adapted for closing gaps between two sheet piles or between two walls of sheet piles

Description

本発明は、土木建築工事において土砂などの崩落を防ぐ土留め壁、地下構造物の壁、河川や港湾の護岸・岸壁、道路工事などの擁壁等に用いられる、鋼矢板を連結した鋼製連続壁および鋼製連続壁の施工方法に関するものである。
土木建築分野において、土砂などの崩落を防ぐ土留め壁や河川護岸、道路擁壁などに用いられる地中連続壁用鋼材として、一般的に鋼矢板が使用されている。この鋼矢板には、直線形鋼矢板、U形鋼矢板、Z形鋼矢板、ハット形鋼矢板、ボックス形鋼矢板(U形鋼矢板2枚を溶接で一体化させ箱状にしたもの)等の種類がある。このような鋼矢板に、この鋼矢板を連結した壁体の断面性能を高める目的で、H形鋼やCT鋼等の補剛材を全長溶接して一体化された組合せ鋼矢板が知られている。
この組合せ鋼矢板は、断面性能は非常に優れているものの、複雑な形状であることからコンパクトに積み重ねることができず嵩張るので、運搬時に一度に多数の組合せ鋼矢板を車両に積載することが困難となり、運送コストが高くなるなどの問題がある。
そこで、運搬の利便性を重視する観点から、工事現場までは鋼矢板と補鋼材を一体化せず別々に運搬して、現場で一体化するという方法もある。ただし、工事現場では全長溶接のような作業が難しいので、大きな断面性能が得られるような一体化は難しい。また、全長溶接による鋼矢板の熱歪みを修正する必要が生じることもある。
一方、全長溶接などにより鋼矢板と補剛材とが完全に一体化されていなくても、鋼矢板と補剛材とがいわゆる重ね梁のような挙動をすれば、鋼矢板だけの場合と比較して断面性能が向上する。このように機能させるには、地盤に打設された鋼矢板と補剛材とが実質的に接していなければならない。
このような鋼矢板壁として、鋼矢板のウェブとH形鋼のフランジとが地上側の一端のみで拘束された構造の地中連続壁が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この地中連続壁の施工方法の一例として、さらに、設置過程で鋼矢板のウェブとH形鋼のフランジが地中内で離れてしまうのを防ぐために、鋼矢板のウェブとH形鋼のフランジとの地上側の一端の反対側となる地中側の一端を仮止めすることが提案されている。
また、鋼矢板の片面に嵌合部材(アングル、ガイド)を備え、補強鋼材(補剛材)であるH形鋼のフランジと嵌合する構造が提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
特許文献2では、嵌合部材が鋼矢板全長に設けられ、鋼矢板とH形鋼が嵌合された状態で建て込まれる。特許文献3では、嵌合部材が鋼矢板全長(不連続でもよい)または上端部のみに設けられ、鋼矢板を先に打設した後、嵌合部材をガイドとしてH形鋼を打設する方法が提案されている。
特開2008−267069号公報 特公平2−57163号公報 特開2005−299202号公報
しかしながら、鋼矢板は一般的には10mを超える長尺な場合が多いので、特許文献1に示されるような鋼矢板の上下端のみの仮止めでは、吊り込み時などに、仮止め部の破損や変形が生じる可能性が高く、地盤への打設時に、鋼矢板とH形鋼とが離れてしまう虞がある。その為、単なる仮止めにとどまらず、鋼矢板とH形鋼の上端部および下端部の一体化が必要となり、結果として加工費が上昇したり、前述の全長溶接の場合と同様の課題が生じることが考えられる。
また、特許文献2,3に示される鋼矢板壁においては、全長にガイド部材を設けるのは、材料・加工等のコスト面で大きく不利である。
また、特許文献3においては、鋼矢板を先に地盤に打ち込んだ後に、鋼矢板に設けられた嵌合部材に案内させてH形鋼を打ち込むことにより、それぞれ小さい打ち込み力で打ち込めるので小型の打設機の使用が可能になるというメリットがあるが、全長にガイド部材を設けた場合には、上述のようにコスト的に問題がある。また、鋼矢板の上端部にのみ嵌合部材を設けた場合には、地中部で鋼材同士が接しているかどうかの確認ができず、もし鋼矢板とH形鋼が離れていれば必要とされる断面性能が発揮できない。
本発明は、鋼矢板と補剛材とを全長溶接することなく、かつ、鋼矢板もしくは補剛材の全長に渡る嵌合部材を設けることなく、鋼矢板と補剛材とを別々に地盤に打設しても、確実に鋼矢板と補剛材とを互いに接した状態とすることが可能な鋼製連続壁の施工方法および鋼製連続壁を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の鋼製連続壁の施工方法は、鋼矢板を連結して形成される壁体の少なくとも一方の面側に、前記鋼矢板の軸方向に軸方向を沿わせて前記鋼矢板に接する長尺な補剛材を備える鋼製連続壁の施工方法であって、前記鋼矢板の下端部には、この鋼矢板に接する前記補剛材に嵌合されて、当該鋼矢板をこの補剛材の軸方向に沿って移動可能とするガイド部材を設け、前記補剛材の下端部には、この補剛材と接する前記鋼矢板に隣接して先に打設される打設済み隣接鋼矢板に嵌合されて、当該補剛材をこの打設済み隣接鋼矢板の軸方向に沿って移動可能とすることにより、打設済み隣接鋼矢板に対する前記補剛材の位置を決める位置決めガイド部材を設け、前記補剛材を、前記打設済み隣接鋼矢板に前記位置決めガイド部材を嵌合させることにより、前記打設済み隣接鋼矢板に位置決めさせるとともに案内させて地盤に打設し、次いで、前記鋼矢板を、この鋼矢板に接するとともに先に打設された前記補剛材に前記ガイド部材を嵌合させることにより前記補剛材に案内させるとともに、前記打設済み隣接鋼矢板に連結させて地盤に打設することを特徴とする。
請求項2に記載の鋼製連続壁の施工方法は、請求項1に記載の発明において、前記鋼矢板は、左右に隣接する鋼矢板とそれぞれ連結する継手を備え、前記位置決めガイド部材の断面形状を、前記鋼矢板の断面形状もしくは前記鋼矢板の断面形状のうちの少なくとも一方の継手部分を有する一部の断面形状と同じに形成し、前記位置決めガイド部材の前記鋼矢板の継手に対応する部分を、前記打設済み隣接鋼矢板の継手に嵌合させることを特徴とする。
請求項3に記載の鋼製連続壁の施工方法は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記補剛材を打設するに際し、前記打設済み隣接鋼矢板に嵌合する前記位置決めガイド部材が前記打設済み隣接鋼矢板の下端から外れる前に、前記補剛材の打設を終了することを特徴とする。
請求項4に記載の鋼製連続壁の施工方法は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記鋼矢板を打設するに際し、前記鋼矢板の下端が前記補剛材の位置決めガイド部材に接触して前記位置決めガイド部材を下に押すことにより、前記補剛材が下に移動するまで前記鋼矢板を地盤に打設することを特徴とする。
請求項5に記載の鋼製連続壁は、鋼矢板を連結して形成される壁体の少なくとも一方の面側に、前記鋼矢板の軸方向に軸方向を沿わせて前記鋼矢板に接する長尺な補剛材を備える鋼製連続壁であって、前記鋼矢板の下端部には、当該鋼矢板の打設時にこの鋼矢板に接する前記補剛材に嵌合されて、当該鋼矢板をこの補剛材の軸方向に沿って移動可能とするガイド部材が設けられ、前記補剛材の下端部には、当該補剛材の打設時にこの補剛材と接する前記鋼矢板に隣接して既に打設されている打設済み隣接鋼矢板に嵌合されて、当該補剛材をこの打設済み隣接鋼矢板の軸方向に沿って移動可能とすることにより、この打設済み隣接鋼矢板に対する前記補剛材の位置を決める位置決めガイド部材が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の鋼製連続壁は、請求項5に記載の発明において、前記鋼矢板は左右に隣接する鋼矢板とそれぞれ連結する継手を備え、前記位置決めガイド部材の断面形状が前記鋼矢板の断面形状もしくは前記鋼矢板の断面形状のうちの少なくとも一方の継手部分を有する一部の断面形状と同じに形成され、前記位置決めガイド部材の前記鋼矢板の継手に対応する部分が、前記打設済み隣接鋼矢板の継手に嵌合させられて前記補剛材が位置決めされていることを特徴とする。
請求項1および請求項5に記載の発明においては、補剛材をこの補剛材に接する鋼矢板より先に打設するもので、補剛材に供えられた位置決めガイド部材を打設済み隣接鋼矢板に嵌合させて補剛材を地盤に打設する。これにより、補剛材は、打設済み隣接鋼矢板に案内されながら、所定の位置に打設される。続いて、このように打設された補剛材に、ガイド部材を嵌合させた状態で鋼矢板を打設することにより、補剛材に案内されて鋼矢板が打設されるので、打設中に鋼矢板の下端部が常に補剛材に接した状態となり、地上側で打設終了まで鋼矢板と先に打設された補剛材とが接していることを確認しながら打設すれば、補剛材および鋼矢板の略全長に渡って補剛材と鋼矢板とが実質的に接していることになる。鋼矢板は、鋼矢板どうしを連結するための継手を備えており、打設済み隣接鋼矢板の継手に継手を連結させた状態で地盤に打設される。
また、鋼矢板と補剛材とが別々に打設されるので、鋼矢板と補剛材とをそれぞれ別々にコンパクトにまとめて保管および運送することが可能となり、鋼矢板と補剛材とを一体に形成した後に嵩張った状態で保管および運送した場合に比較して、物流コストを低減することができる。
この補剛材は、必要とされる断面性能に応じて適切なものを選べばよく、H形鋼等の各種形鋼から選択可能であるとともに、ガイド部材に係合可能な継手を有する鋼管矢板を用いることも可能であり、設計の自由度は大きい。
なお、補剛材への位置決めガイド部材の取り付けと、鋼矢板へのガイド部材の取り付けは、十分な強度が確保できるならば、例えば、溶接でもボルト接合でも良く、また、現場で行っても、工場等で行ってもよい。したがって、施工環境に合わせて接合方法を選択することができる。例えば、溶接が困難な施工環境では、ボルト接合を選択することができる。橋の桁下部などの上空制限がある場所でも、状況に応じて接合方法を選択することができる。
請求項2および請求項6に記載の発明においては、位置決めガイド部材の断面形状が鋼矢板の断面形状もしくは鋼矢板の一方の継手部分を含む一部の断面形状と同じに形成され、位置決めガイド部材の鋼矢板の継手に対応する部分が、打設済み隣接鋼矢板の継手に嵌合するので、位置決めガイド部材を打設済み隣接鋼矢板に連結される鋼矢板と同様に打設済み隣接鋼矢板に嵌合した状態で補剛材を打設することで、補剛材の位置を正しく決めることができる。なお、この際に、鋼矢板と同じもしくは一部同じ断面形状を有する位置決めガイド部材の補剛材が取り付けられる位置は、鋼矢板の断面形状の補剛材が接する位置と同じ位置とされる。また、補剛材の下端部に設けられる位置決めガイド部材を、鋼矢板を短く切断したり、さらにその一部を切断したりすることで容易に設けることができる。
位置決めガイド部材は、補剛材に接する鋼矢板の左右に連結される鋼矢板のうちの先に打設される鋼矢板の継手にだけ嵌合すればよいので、鋼矢板全体の断面形状のうちの補剛材が取り付けられる部分から打設済み隣接鋼矢板の継手に嵌合する継手部分まであればよく、他方の継手側を切断した断面形状で十分に位置決めガイド部材として機能することになる。また、このように位置決めガイド部材の断面形状を鋼矢板の断面形状のうちの一部の断面形状とすることで、補剛材に位置決めガイド部材を取り付けた状態で運搬するような場合に、位置決めガイド部材が取り付けられた補剛材をよりコンパクトにまとめて配置することができる。
請求項3に記載の発明においては、補剛材を打設する際に、位置決めガイド部材が打設済み隣接鋼矢板から外れてしまうと、補剛材の位置が最適な位置からずれることになるので、補剛材の打設終了時も位置決めガイド部材が打設済み隣接鋼矢板から外れていないことが好ましい。したがって、位置決めガイド部材が打設済み隣接鋼矢板の下端から下側に外れる前に、補剛材の打設を終了することにより、補剛材の打設開始から打設終了まで補剛材を高い精度で位置決めすることができる。
なお、鋼矢板の長さと、補剛材の長さと、位置決めガイド部材の補剛材への取り付け位置と、位置決めガイド部材の上下幅とから、位置決めガイド部材が鋼矢板の下端かその下側に外れる際の、鋼矢板の上端と補剛材の上端の高さの差の値を求めることができる。したがって、鋼矢板の上端と補剛材の上端の高さの差が、求められた値となる前に補剛材の打設を終了することで、位置決めガイド部材が鋼矢板から下側に外れるのを防止できる。
請求項4に記載の発明においては、鋼矢板のガイド部材が補剛材に正しく嵌合した状態で鋼矢板を打設すると、鋼矢板の打設終了時に鋼矢板が補剛材の下端部に設けられた位置決めガイド部材に当たり、位置決めガイド部材を下に押すことになる。これにより、補剛材が下に移動する。地上側から見た場合に、補剛材の上端が少し沈み込むのが確認されることになる。
したがって、補剛材の上端が少し沈み込むまで、鋼矢板を打設することにより、鋼矢板のガイド部材が補剛材から外れたり、鋼矢板からガイド部材が外れたりして、鋼矢板の下端部側が補剛材から離れていなかどうかを確認することができる。
本発明によれば、鋼矢板と補剛材とを全長溶接等で溶接することなく、かつ、鋼矢板と補剛材とを略全長に渡って嵌合させる嵌合部材を設けることなく、鋼矢板と補剛材とを別々に地盤に打設するものとしても、鋼矢板と補剛材とが実質的に接した状態として、確実に断面性能の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係る鋼製連続壁および鋼製連続壁の施工方法を説明するための図である。 (a)、(b)、(c)はそれぞれ前記鋼製連続壁におけるガイド部材の変形例を示す概略平面図である。 (a)、(b)はそれぞれ前記鋼製連続壁における補剛材の変形例を示す概略平面図である。 (a)、(b)、(c)はそれぞれ前記鋼製連続壁における鋼矢板の変形例を示す概略平面図である。 (a)は図1に示す前記鋼製連続壁の概略平面図であり、(b)は前記鋼製連億壁の変形例を示す概略平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す鋼製連続壁1は、ハット形の鋼矢板2と補剛材としてのH形鋼3とを一体に接合せずに、鋼矢板2とH形鋼3とを接触させた構造である。
ハット形の鋼矢板2は、周知のように、ウェブ21と、このウェブ21の左右両端部からそれぞれ互いに先端側が広がるように斜めに設けられたフランジ22と、各フランジ22の先端からウェブ21と平行に延出するアーム23と、アーム23の先端部に設けられた図示しない継手とを備えるものである。なお、継手は、例えば、周知のものであり、湾曲して内周側に間隔をあけて折り返された形状となっている。また、左右の継手で折り返される方向が逆となっており、逆向きの継手が互いに嵌合するようになっている。
この鋼矢板2は、その下端部にガイド部材24を備えている。このガイド部材24は、補剛材としてのH形鋼3の後述のフランジ32に嵌合するものである。
ガイド部材24は、鋼矢板2のウェブ21との間にH形鋼3のフランジ32を挿入可能な概略板状の空間を形成するように、ガイド部材24とウェブ21と合わせて矩形枠状の構造となっているとともに、ガイド部材24側にH形鋼3のウェブ31を挿通可能なスリットを設けた形状となっている。
このガイド部材24は、左右一対の断面L字状のアングル材(L形鋼)24aからなる。ガイド部材24は、鋼矢板2のウェブ21の谷側の側面の下端部に設けられている。すなわち、ガイド部材24は、各アングル材24aを構成する二つの平板部のうちの一方の平板部がウェブ21に対して直角に配置されてウェブ21に接合(溶接)され、そして他方の平板部がウェブ21と平行に配置されるとともに、他方の平板部どうしが間隔をあけて対向するように配置されている。
このガイド部材24の両アングル材24aの他方の平板部と、鋼矢板2のウェブ21との間に、H形鋼3のフランジ32がウェブ21に略接触するように配置され、アングル材24aの他方の平板部どうしの間に、H形鋼3のウェブ31が配置されている。このガイド部材24の上下幅は、鋼矢板2の上下長さに対してかなり短いものとなっている。また、ガイド部材24は、H形鋼3の一方のフランジ32に対して上下動自在に嵌合するようになっており、ガイド部材24を既に打設されたH形鋼3のフランジ32に嵌合させた状態で鋼矢板2を打設した際に、ガイド部材24がH形鋼3のフランジ32に案内される。
ガイド部材24を構成する一対のアングル材24aは、上述のように、例えば、溶接により取り付けることができるが、このほかに例えば、アングル材24aにフランジとなる部分を設けてフランジとなる部分をボルトでウェブ21に締結して固定するようにしてもよい。なお、ボルトを用いる場合には、ガイド部材24とH形鋼3のフランジ32との嵌合や、嵌合した状態での上下動の邪魔にならないようにする必要がある。
補剛材となるH形鋼3は、周知のように、ウェブ31と、このウェブ31の両端にそれぞれウェブ31と直交するように設けられたフランジ32を備えるものである。このH形鋼3は、一方のフランジ32が鋼矢板2のガイド部材24に係合した状態で、鋼矢板2のウェブ21に略面接触するようになっている。
H形鋼3の下端部には、H形鋼3に接する鋼矢板2に隣接するとともに先に打設された鋼矢板2である打設済み隣接鋼矢板2aに嵌合する位置決めガイド部材33が設けられている。
この位置決めガイド部材33は、鋼矢板2と同じ鋼矢板2を加工して作られるもので、鋼矢板2を短く切断するとともに、ウェブ21と片側のフランジ22との境目で切断したものである。すなわち、位置決めガイド部材33は、鋼矢板2の断面形状のうちのウェブ21と一方のフランジ22とこのフランジ22の先端に設けられたアーム23とアーム23の先端に設けられた継手とからなるもので、他方のフランジ22と、その先の他方のアーム23および他方の継手が無いものである。位置決めガイド部材33の上下幅は、H形鋼3の長さに対してかなり短いものとなっている。位置決めガイド部材33とH形鋼3のフランジ33とは、溶接やボルト締め等の周知の手段で固定されている。
次に、以上のようなガイド部材24を備える鋼矢板2と、位置決めガイド部材33を備える補剛材としてのH形鋼3とからなる鋼製連続壁1の施工方法を説明するとともに、当該施工方法により構築される鋼製連続壁1を説明する。
鋼製連続壁1の施工においては、まず、1つの鋼矢板2を打設する。
ここで、これから打設される鋼矢板2または打設中の鋼矢板2に対して、この打設前または打設中の鋼矢板2に隣接するとともに、既に地盤に打設されている鋼矢板2を区別するために、この打設済みの鋼矢板2を便宜的に打設済み隣接鋼矢板と称するとともに、その符号を2aとする。
次いで、図1において白抜きの矢印xの左側に図示されるように、打設済み隣接鋼矢板2aの一方のアーム23先端部の継手に、位置決めガイド部材33のアーム23先端部の継手を嵌合させた状態で、H形鋼3を打設する。
なお、鋼矢板2およびH形鋼3の打設は、打撃によるものや、圧入によるものや、圧入に振動を加えたものなど、周知の各種方法を任意に用いることができる。
図1において矢印xの右側に図示されるように、打設済み隣接鋼矢板2aの一方の継手の下端部に、位置決めガイド部材33の継手の上端部が嵌合している状態で、H形鋼3の打設を終了する。このとき、位置決めガイド部材33の上端部を除く部分は、打設済み隣接鋼矢板2aの下端より低い位置に来ることになるので、鋼矢板2aとH形鋼3の上端の高さを合わせる場合には、鋼矢板2aの長さよりH形鋼3の長さを位置決めガイド部材33の上下幅程度だけ長くする必要がある。
この場合に、鋼矢板2aの上端高さに対してH形鋼3の上端の高さが少し高くなっている状態で、H形鋼3の打設を停止することにより、鋼矢板2aの継手から位置決めガイド部材33の継手が下側に外れる前にH形鋼3の打設を終了することができる。
これにより、H形鋼3を打設している間、H形鋼3の位置決めガイド部材33が打設済み隣接鋼矢板2aに嵌合していることになり、H形鋼3が位置決めされた状態が保持され、H形鋼3と打設済み隣接鋼矢板2aが平行な状態に維持される。
なお、位置決めガイド部材33が打設済み隣接鋼矢板2aより下となって、これらの嵌合が解除されたにもかかわらず、さらにH形鋼3を打設してしまうと、H形鋼3の下部の位置がずれて、H形鋼3と打設済み隣接鋼矢板2aとが所定距離より離れたり近づいたりしてしまう虞がある。
この場合に、後述するように、打設済み隣接鋼矢板2aの継手と、H形鋼3のフランジ32との両方に嵌合した状態で打設される鋼矢板2を最後まで打設することが困難になる虞がある。
次いで、図1において白抜きの矢印yの右側に図示されるように、鋼矢板2を打設する。
すなわち、鋼矢板2の下端部のガイド部材24に、上述のように先に打設されたH形鋼3の一方のフランジ32を嵌合させた状態とし、かつ、打設済み隣接鋼矢板2aの一方の継手に鋼矢板2の継手を嵌合させた状態として、鋼矢板2を打設する。これにより、鋼矢板2は、先に打設済みのH形鋼3と打設済み隣接鋼矢板2aとに案内された状態で地盤に打設される。
なお、打設済み隣接鋼矢板2aと、H形鋼3の多少のずれは、ガイド部材24の遊びにより吸収される。
この鋼矢板2の打設中に地上側で、H形鋼3と鋼矢板2とが接触した状態となっていれば、鋼矢板2の下端部がガイド部材24によりH形鋼3に接触した状態に保持されるので、鋼矢板2とH形鋼3とが接触した状態で鋼矢板2が打設されることになる。
このようにして、図1において白抜きの矢印zの右側に図示されるように、鋼矢板2の打設が終了する。
このとき、打設済み隣接鋼矢板2aと鋼矢板2とは、長さも通常同じなので、これらの上端の高さを同じとした場合に、打設済み隣接鋼矢板2aと鋼矢板2との下端の高さ位置も同じとなる。
打設完了の少し前の状態では、前述したように、打設済み隣接鋼矢板2aの下端部には、H形鋼3の位置決めガイド部材33が嵌合した状態となっており、位置決めガイド部材33の上端の位置が打設済み隣接鋼矢板2aの下端より少し高くなっている。したがって、鋼矢板2の上端が打設済み隣接鋼矢板2aの上端と同じ高さとなるまで鋼矢板2を打設すると、鋼矢板2の下端が位置決めガイド部材33に当たって、位置決めガイド部材33を少しだけ下方に押すことになる。
位置決めガイド部材33が下方に押されて移動すると、位置決めガイド部材33が固定されたH形鋼3も少し下に移動することになる。このとき、地上側でH形鋼3の上端部が少し沈み込むのが確認されることになる。そうすると、鋼矢板2の下端部のガイド部材24が最後までH形鋼に嵌合した状態で鋼矢板2が打設されたもの推測可能である。
なお、万が一、ガイド部材33が損傷したり、鋼矢板2から打設途中で外れるなどして、鋼矢板2の下端部がH形鋼から離れると、鋼矢板2の下端が位置決めガイド部材33に当たらずに、鋼矢板2の上端が打設済み隣接鋼矢板2aの上端と同じ高さとなっても、H形鋼3の上端が沈み込まず、施工に問題があることを知ることが可能となる。これにより、鋼矢板2の施工のし直しや、補強などによる対応が可能となる。
なお、位置決めガイド部材33が下方に押されると、鋼矢板の長さが打設済み鋼矢板と同じであれば、位置決めガイド部材33が打設済み隣接鋼矢板2aからちょうど外れることになる。この場合には、既に、鋼矢板2の打設が終了するとともに、鋼矢板2の下端部のガイド部材24がH形鋼3の下端部に嵌合した状態なので、位置決めガイド部材が打設済み隣接鋼矢板2aから外れても問題が生じない。
このように打設された鋼矢板2が打設済み隣接鋼矢板2aとなり、この打設済み隣接鋼矢板2aに対して次のH形鋼3と鋼矢板2の打設を上述のように行い、そしてこれを繰り返すことにより、H形鋼3が接触した鋼矢板2を連結した重ね梁型鋼矢板壁としての鋼製連続壁1を構築していき、設定された長さまで鋼製連続壁1を設けた段階で、鋼製連続壁1の施工が終了する。
このようにして構築された鋼製連続壁1は、例えば、図5(a)に示すように、複数連結された鋼矢板2の谷側となる側面側にH形鋼2が接触した状態に配置されており、鋼矢板2の下端部のガイド部材24がH形鋼3の下端部に嵌合しているが、それ以外の部分で、鋼矢板2とH形鋼3とは接合されたり、嵌合されたりしておらず、鋼矢板2にH形鋼3が略接触した状態となっている。
この鋼製連続壁1においては、上述のように構築することで、打設された鋼矢板2のウェブ21の一方の側面にH形鋼3の一方のフランジ32が実質的に接触した状態で打設された状態となっている。また、鋼矢板2に接触するH形鋼3をこの鋼矢板2より先に打設するものとしても、打設済み隣接鋼矢板2aに対してH形鋼3が位置決めガイド部材33により、鋼矢板2の打設位置に対応した正しい位置に配置された状態で、打設済み隣接鋼矢板2と平行に打設されることになる。
この状態で、鋼矢板2をその継手を打設済み隣接鋼矢板2aの継手に嵌合させるとともに、H形鋼3にガイド部材24を嵌合させることで、これらに案内された状態で鋼矢板2を打設することができる。この際にH形鋼3が上述のように正しい位置に打設済み隣接鋼矢板2aと平行に打設されているので、鋼矢板2が打設できない状態となるのを防止できる。
また、鋼矢板2のガイド部材24が、H形鋼3のフランジ32に嵌合した状態で、鋼矢板2が打設されるので、鋼矢板2とH形鋼3とを接触した状態に打設することができる。これにより、鋼矢板2とH形鋼3とが重ね梁として機能することができ、断面性能が向上した鋼製連続壁1を得ることが可能となる。
また、鋼矢板2とH形鋼3とを別々に打設することから、鋼矢板2とH形鋼3とを一体とした後に打設するよりも地盤からの抵抗が小さく、小さな打ち込み力で鋼矢板2とH形鋼3とを打設できるので、出力が小さな打設機でも打設が可能となり、施工時の設備コストの低減を図ることができる。
また、鋼矢板2とH形鋼3とを運搬する際も、これらを別々に運搬することができ、これらが嵩張らないように荷積みして、効率的に運搬することにより、運送費を低減することができる。
また、鋼矢板2へのガイド部材24の取り付けと、H形鋼3への位置決めガイド部材33の取り付けは、これらガイド部材24や位置決めガイド部材33が短いものなので、鋼矢板2とH形鋼3との全長溶接などに比較的して極めて容易であり、現場で行うことも工場で行うことも可能である。工場で行った場合に、鋼矢板2およびH形鋼3が多少嵩張る状態となる虞があるが、それでも、鋼矢板とH形鋼を一体とした場合よりも、運送効率を向上することができる。
なお、上述の実施の形態では、鋼製連続壁1の一方の面側に、補剛材としてのH形鋼3が配置される場合について説明したが、状況に応じて、鋼製連続壁1の両側の面にH形鋼3が配置されるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、ガイド部材24としてアングル材(L形鋼)24aを用いたが、図2(a)に示すように、T形鋼(CT鋼)24bを用いてもよいし、図2(b)に示すように、リップ溝形鋼(C形鋼)24cを用いてもよい。T形鋼24bの場合には、アングル材24aと同様に一対のT形鋼24bを用い、リップ溝形鋼24cの場合には、1つでガイド部材24を構成することができる。
また、上述の実施の形態や、図2(a)、(b)では、鋼矢板2の谷側となる側面にガイド部材24を設けたが、図2(c)に示すように、鋼矢板2の山側の側面にガイド部材24を設け、鋼矢板2の山側に補剛材としてのH形鋼3が配置されるようにしてもよい。
また、鋼製連続壁1においては、求められる断面性能やその他の条件に応じて、補剛材の種類および鋼矢板の種類を種々選択することが可能であり、設計の自由度が広いものとなっている。
したがって、鋼製連続壁1においては、上述の実施の形態のH形鋼3(補剛材)や鋼矢板2に代えて、別の種類の補剛材や鋼矢板を用いることができる。
以下に、鋼製連続壁で用いられる補剛材と鋼矢板の変形例について説明する。
例えば、図3(a)に示すように、補剛材として鋼管矢板4を用いることができる。この鋼管矢板4は、鋼管42と、鋼矢板2のガイド部材24が嵌合する断面T形のT形継手41とを備えている。
T型継手41は、H形鋼3をウェブ31の部分で切断した際のT形の断面形状と同じ断面形状を有することから、H型鋼3のフランジ32に嵌合する上記例のガイド部材24もしくはこのガイド部材24と略同形状のガイド部材に勘合可能である。なお、一般的な鋼管矢板は、鋼管に連結用の一対の継手を設けたものであるが、この鋼管矢板4は、一対の継手のうちの一方の継手として一般的なT形継手41だけが設けられている。
また、位置決めガイド部材33は、鋼管矢板4の下端部のT形継手41の部分にH形鋼3の場合とほぼ同様の形態で取り付けられることになる。なお、この例では、一対の継手のうちの一方のT形継手41だけを有する形状の鋼管矢板4を補剛材として用いたが、T形継手41と、このT形継手41に嵌合する形状を有する継手との両方を備えた一般的な鋼管矢板を用いてもよい。
また、図3(b)に示すように、補剛材として2つの溝形鋼(C形鋼(リップなし))5を用いてもよい。リップの無い2つの溝形鋼5を開放側を外側に向けて反対向きに背中合わせに接合した場合に、その断面形状が、略H形鋼3と同じH形となる。したがって、この2つの溝形鋼5は、H形鋼3の場合と同様に鋼矢板2のガイド部材24またはこのガイド部材24と略同形状のガイド部材に嵌合可能となる。また、位置決めガイド部材33は、H形鋼3と略同様の形状となった2本の溝形鋼5にH形鋼3の場合と同様に取り付けられる。
また、図4(a)に示すように、上述の実施の形態のハット形鋼矢板2に代えて、鋼矢板としてZ形鋼矢板6を用いてもよい。Z形鋼矢板6は、ウェブ61の両端部にそれぞれウェブ61に対して斜めで、互いに反対向きとなるフランジ62を備えることによりZ字状の断面形状を有するものとなっている。Z形鋼矢板6を二枚組み合わせると、形状的には、ハット形の鋼矢板2ほぼ同形状となり、2つのZ形鋼矢板6のフランジ62どうしが接合された部分にハット形の鋼矢板2のウェブ21と同様にガイド部材24を設けることで、ハット形の鋼矢板2と同様に用いることができる。
なお、この場合に、例えば、二つのZ形鋼矢板6を予め継手27どうしを嵌合させて接合した後に、ハット形鋼矢板2と同様に施工してもよいし、一対のアングル材24aの1つ1つをガイド部材とみなして、アングル材24aをそれぞれ先に打設されたH形鋼3のフランジ32に嵌合させるようにして、Z形鋼矢板6を1つずつ打設するものとしてもよい。
また、図4、図5においては、各鋼矢板2,6,7,8の継手27を白抜きの丸で図示しているが、2つのZ形鋼矢板6のフランジ62どうしが接合された部分には、継手27の接合部分が配置されるため、ガイド部材24に嵌合するH形鋼3のフランジ32は、フランジ62の側面から突出した状態の継手27部分に接触することになる。
また、図4(b)に示すように、上述の実施の形態のハット形鋼矢板2に代えて、直線形鋼矢板7を用いても良い。直線形鋼矢板7は、平鋼71の左右両側部にそれぞれ継手27を設けた形状となっている。この直線形鋼矢板7の平鋼71部分の下端部にガイド部材24を設けることで、H形鋼3と嵌合可能となっている。
また、図4(c)に示すように、上述の実施の形態のハット形鋼矢板2に代えて、U形鋼矢板8を用いてもよい。U形鋼矢板8は、ウェブ81の両端にそれぞれ斜めで互いに広がる形状のフランジ82を設け、このフランジ82の先端に継手27を設けたものである。U形鋼矢板8は、基本的にハット形鋼矢板2のアーム23を無くした形状であり、ハット形鋼矢板2の場合と同様にウェブ81の下端部にガイド部材24を設けることで、ハット形鋼矢板2と同様にH形鋼3に嵌合させることができる。
図5(a)、(b)は、鋼矢板2,8とH形鋼3とからなる鋼製連続壁1,9を示す図である。
図5(a)は、上述の実施の形態で示したハット形鋼矢板2とH形鋼3からなる鋼製連続壁1を示すものであり、鋼製連続壁1の一方の側面側にH形鋼3が略接触した状態に配置された状態を示している。
図5(b)は、U形鋼矢板8を用いた鋼製連続壁9の例を示す図であり、複数のU形鋼矢板8が継手27により連結されているとともに、鋼製連続壁9の一方側にH形鋼がU形鋼矢板8に略接した状態で配置されている。U形鋼矢板8では、一般的に山側(谷側)となる向きが互い違いに配置されることで、ハット形鋼矢板2の場合と同様の断面形状の鋼矢板壁を構築可能となっており、図5(b)においても、鋼製連続壁9の一方の側で山と谷が繰り返されるように、U形鋼矢板8が向きを互い違いにして配置されている。
このような鋼製連続壁9においては、U形鋼矢板8の谷側の側面と山側の側面とに互い違いとなるように、ガイド部材24が配置されており、これにより鋼製連続壁9の一方の側面側だけにガイド部材24が配置されるとともに、このガイド部材24に嵌合するH形鋼3が鋼製連続壁9の一方の側面側だけに配置されている。
なお、鋼製連続壁9の使用目的や施工場所の状況等によっては、鋼製連続壁9の両方の側面にH形鋼3が配置されるようにしてもよい。この場合に、山側と谷側とを互い違いに配置されているU形鋼矢板壁において、ガイド部材24を谷側の側面だけ、もしくは山側の側面だけに設けるものとしてもよい。
1 鋼製連続壁
2 ハット形鋼矢板
2a 打設済み隣接鋼矢板
3 H形鋼(補剛材)
4 鋼管矢板(補剛材)
5 溝形鋼(補剛材)
6 Z形鋼矢板
7 直線形鋼矢板
8 U形鋼矢板
24 ガイド部材
27 継手
33 位置決めガイド部材

Claims (6)

  1. 鋼矢板を連結して形成される壁体の少なくとも一方の面側に、前記鋼矢板の軸方向に軸方向を沿わせて前記鋼矢板に接する長尺な補剛材を備える鋼製連続壁の施工方法であって、
    前記鋼矢板の下端部には、この鋼矢板に接する前記補剛材に嵌合されて、当該鋼矢板をこの補剛材の軸方向に沿って移動可能とするガイド部材を設け、
    前記補剛材の下端部には、この補剛材と接する前記鋼矢板に隣接して先に打設される打設済み隣接鋼矢板に嵌合されて、当該補剛材をこの打設済み隣接鋼矢板の軸方向に沿って移動可能とすることにより、打設済み隣接鋼矢板に対する前記補剛材の位置を決める位置決めガイド部材を設け、
    前記補剛材を、前記打設済み隣接鋼矢板に前記位置決めガイド部材を嵌合させることにより、前記打設済み隣接鋼矢板に位置決めさせるとともに案内させて地盤に打設し、
    次いで、前記鋼矢板を、この鋼矢板に接するとともに先に打設された前記補剛材に前記ガイド部材を嵌合させることにより前記補剛材に案内させるとともに、前記打設済み隣接鋼矢板に連結させて地盤に打設することを特徴とする鋼製連続壁の施工方法。
  2. 前記鋼矢板は、左右に隣接する鋼矢板とそれぞれ連結する継手を備え、
    前記位置決めガイド部材の断面形状を、前記鋼矢板の断面形状もしくは前記鋼矢板の断面形状のうちの少なくとも一方の継手部分を有する一部の断面形状と同じに形成し、前記位置決めガイド部材の前記鋼矢板の継手に対応する部分を、前記打設済み隣接鋼矢板の継手に嵌合させることを特徴とする請求項1に記載の鋼製連続壁の施工方法。
  3. 前記補剛材を打設するに際し、前記打設済み隣接鋼矢板に嵌合する前記位置決めガイド部材が前記打設済み隣接鋼矢板の下端から外れる前に、前記補剛材の打設を終了することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鋼製連続壁の施工方法。
  4. 前記鋼矢板を打設するに際し、前記鋼矢板の下端が前記補剛材の位置決めガイド部材に接触して前記位置決めガイド部材を下に押すことにより、前記補剛材が下に移動するまで前記鋼矢板を地盤に打設することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の鋼製連続壁の施工方法。
  5. 鋼矢板を連結して形成される壁体の少なくとも一方の面側に、前記鋼矢板の軸方向に軸方向を沿わせて前記鋼矢板に接する長尺な補剛材を備える鋼製連続壁であって、
    前記鋼矢板の下端部には、当該鋼矢板の打設時にこの鋼矢板に接する前記補剛材に嵌合されて、当該鋼矢板をこの補剛材の軸方向に沿って移動可能とするガイド部材が設けられ、
    前記補剛材の下端部には、当該補剛材の打設時にこの補剛材と接する前記鋼矢板に隣接して既に打設されている打設済み隣接鋼矢板に嵌合されて、当該補剛材をこの打設済み隣接鋼矢板の軸方向に沿って移動可能とすることにより、この打設済み隣接鋼矢板に対する前記補剛材の位置を決める位置決めガイド部材が設けられていることを特徴とする鋼製連続壁。
  6. 前記鋼矢板は左右に隣接する鋼矢板とそれぞれ連結する継手を備え、
    前記位置決めガイド部材の断面形状が前記鋼矢板の断面形状もしくは前記鋼矢板の断面形状のうちの少なくとも一方の継手部分を有する一部の断面形状と同じに形成され、前記位置決めガイド部材の前記鋼矢板の継手に対応する部分が、前記打設済み隣接鋼矢板の継手に嵌合させられて前記補剛材が位置決めされていることを特徴とする請求項5に記載の鋼製連続壁。
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