JP5282646B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、キャリア液にトナー粒子(現像剤粒子)を混合させてなる現像液により画像形成を行う画像形成装置に関する。
一般に、キャリア液にトナー粒子を混合させてなる現像液を現像ローラに担持させ、この現像ローラから感光体に形成された静電潜像に現像液中のトナー粒子を供給することで感光体上にトナー像を形成する画像形成装置が知られている。このような画像形成装置では、現像ローラから感光体に現像液(トナー粒子)の一部を供給した後、現像ローラ上に残った現像液をクリーニングブレードなどで回収している。
ところで、現像液を使用する画像形成装置では、感光体にトナー粒子を供給する前に、現像ローラに担持された現像液に電荷を飛ばして、現像液に含まれるトナー粒子を現像ローラの表面に凝集させている。そのため、現像ローラ上に残った現像液をクリーニングブレードなどで回収するときに、凝集したトナー粒子がクリーニングブレードの先端や表面で固まったり、現像液の回収経路に詰まったりするおそれがあった。
そこで、例えば、特許文献1では、現像ローラの回転方向におけるクリーニングブレードの上流側に配置され、現像ローラの表面の移動方向と逆方向となるように回転しながら現像ローラに摺接する解除ローラを設けている。これにより、トナー粒子は、現像ローラと解除ローラとの間のニップ部を通過するときに機械的な剪断力を受けて凝集が解除され、キャリア液中に再び分散されるのでクリーニングブレードで良好に回収される。
特開2006−30719号公報(図16)
しかしながら、長期間の使用によって解除ローラの表面に付着したトナー粒子が固着すると、解除ローラが本来の機能を発揮できなくなるおそれがある。
そこで、本発明は、解除ローラへのトナー粒子の固着を抑制することで解除ローラの機能を維持することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、キャリア液に現像剤粒子を混合させてなる現像液により画像形成を行う画像形成装置であって、現像液を担持しながら回転する現像ローラと、前記現像ローラと摺接して、前記現像ローラ上の現像液を掻き取るクリーニング部材と、電荷を飛ばすことで前記現像ローラに担持された現像液に含まれる現像剤粒子を前記現像ローラの表面に凝集させる凝集手段と、前記現像ローラの回転方向における前記クリーニング部材より上流側かつ前記凝集手段と対面する位置より下流側に配置され、前記現像ローラと同一方向に回転しながら前記現像ローラに摺接して、前記現像ローラ上の現像剤粒子の凝集を解除する解除ローラと、前記現像ローラおよび前記解除ローラの少なくとも一方に電圧を印加するとともに、前記凝集手段に印加する電圧を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記凝集手段に画像形成のときより絶対値が小さい電圧を印加し、または、前記凝集手段への電圧の印加を停止し、前記現像ローラおよび前記解除ローラの少なくとも一方に電圧を印加することで、現像液に含まれる現像剤粒子が前記解除ローラから前記現像ローラに向かう電位差を形成する解除ローラクリーニングモードを実行可能に構成されていることを特徴とする。
このように構成された画像形成装置によれば、解除ローラクリーニングモードのときに、現像ローラおよび解除ローラの少なくとも一方に電圧を印加することで、現像液に含まれるトナー粒子(現像剤粒子)が解除ローラから現像ローラに向かう電位差を形成するので、解除ローラに付着したトナー粒子を現像ローラに引き寄せることができる。これにより、解除ローラに付着したトナー粒子を解除ローラから除去することができるので、解除ローラへのトナー粒子の固着を抑制することができる。
なお、解除ローラクリーニングモードのときには、凝集手段に印加される電圧が画像形成のときより絶対値が小さい(または停止される)ので、現像ローラの表面へのトナー粒子の凝集を抑えることができる。これにより、解除ローラクリーニングモード中にトナー粒子がクリーニング部材で固まることを抑制することができる。
本発明の画像形成装置によれば、解除ローラクリーニングモードを実行することで解除ローラへのトナー粒子の固着を抑制することができるので、解除ローラの機能を維持することができる。
実施形態に係る画像形成装置の一例としてのカラープリンタの断面図である。 プロセスユニットの断面図であり、現像ローラが感光体ドラムに近接した状態を示す図(a)と、現像ローラが感光体ドラムから離間した状態を示す図(b)である。 画像形成モードのときの動作を説明する拡大図である。 解除ローラクリーニングモードのときの動作を説明する拡大図(a),(b)である。 変形例に係るカラープリンタの断面図であり、感光体ドラムが中間転写ベルトに近接した状態を示す図(a)と、感光体ドラムが中間転写ベルトから離間した状態を示す図(b)である。
<カラープリンタの全体構成>
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、方向は、カラープリンタを使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1は、本体筐体10内に、給紙ユニット30と、4つのLEDユニット40と、4つのプロセスユニット50と、転写ユニット60と、定着ユニット70と、制御装置80とを主に備えている。
給紙ユニット30は、本体筐体10内の下部に設けられ、記録シートの一例としての用紙Sを収容する給紙トレイ31と、給紙トレイ31から用紙Sを転写位置(中間転写ベルト63と2次転写ローラ65とのニップ位置)に搬送する給紙機構32とを主に備えている。給紙トレイ31内の用紙Sは、給紙機構32によって1枚ずつ分離されて転写位置に搬送される。
LEDユニット40は、感光体ドラム101の下方に対向して配置され、先端に図示しない複数の発光部(LED)が感光体ドラム101の軸方向(左右方向)に配列されている。このLEDユニット40は、画像データに基づいて発光部を明滅させることで、帯電器102により一様に帯電された感光体ドラム101の表面を露光し、感光体ドラム101上に画像データに基づく静電潜像を形成する。
プロセスユニット50は、給紙ユニット30の上方で前後に並んで配置され、感光体ドラム101と、帯電器102と、現像液DLを貯溜する貯溜部201と、供給ローラ202と、中間ローラ203と、現像ローラ205とを主に備えている。
貯溜部201内の現像液DLは、供給ローラ202および中間ローラ203を介して現像ローラ205に供給され、現像ローラ205の表面に担持される。現像ローラ205の表面に担持された現像液DL(トナー粒子T)は、現像ローラ205から感光体ドラム101上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化されて感光体ドラム101上にトナー像が形成される。
なお、本実施形態の現像液DLは、正帯電性のトナー粒子T(現像剤粒子)を不揮発性のキャリア液Cに混合したものである(図3参照)。また、各プロセスユニット50は、貯溜部201に貯溜される現像液DL中のトナー粒子Tの色が相違するのみであり、構成は略同一である。プロセスユニット50の詳細な構成については後述する。
転写ユニット60は、プロセスユニット50の上方に設けられ、駆動ローラ61と、従動ローラ62と、駆動ローラ61および従動ローラ62の間に張設された無端状の中間転写ベルト63(転写部材)と、中間転写ベルト63を介して感光体ドラム101と対向配置された4つの1次転写ローラ64と、中間転写ベルト63を介して駆動ローラ61と対向配置された2次転写ローラ65とを主に備えている。
各感光体ドラム101上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト63上に順次重ね合わせて転写される。そして、給紙ユニット30から搬送された用紙Sが、中間転写ベルト63と2次転写ローラ65との間の転写位置を通過することで、中間転写ベルト63上のトナー像が用紙Sに転写される。
定着ユニット70は、転写ユニット60の後側上方に設けられ、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向配置されて加熱ローラ71を押圧する加圧ローラ72とを主に備えている。トナー像が転写された用紙Sは、加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過することでトナー像が熱定着され、排出ローラ73によって排紙トレイ12上に排出される。
<プロセスユニットの詳細構成>
次に、プロセスユニット50の詳細な構成ついて説明する。
図2(a)に示すように、プロセスユニット50は、感光体ユニット100と、現像ユニット200とから構成されている。
感光体ユニット100は、感光体フレーム110内に、感光体ドラム101と、帯電器102と、クリーニングブレード103とを主に備えている。
感光体フレーム110は、感光体ドラム101や帯電器102などを支持するフレームであり、本体筐体10内に固定されている。
感光体ドラム101は、現像ローラ205の回転方向における解除ローラ208より上流側かつコロナ放電器206(凝集手段)と対面する位置より下流側に対向して配置され、導電性を有する円筒状のドラム本体の表面(外周面)に感光層が形成されて構成されている。
この感光体ドラム101の回転方向における中間転写ベルト63と接触する位置より下流側には、クリーニングブレード103が摺接している。中間転写ベルト63に供給されずに残った現像液DLは、クリーニングブレード103によって掻き取られて回収され、図示しない廃現像液タンクに貯溜される。
帯電器102は、感光体ドラム101と接触しないように所定間隔を隔てて対向して配置され、感光体ドラム101に電荷を飛ばすことによって感光体ドラム101の表面を一様に帯電させるように構成されている。
現像ユニット200は、現像フレーム210内に、貯溜部201と、供給ローラ202と、中間ローラ203と、液量規制ブレード204と、現像ローラ205と、凝集手段の一例としてのコロナ放電器206と、クリーニング部材の一例としてのクリーニングブレード207と、解除ローラ208とを主に備えている。
貯溜部201は、現像液DLの濃度(キャリア液Cに対するトナー粒子Tの重量比率)を調整する図示しない公知の濃度調整部から供給された現像液DLを貯溜している。
供給ローラ202は、回転することで、貯溜部201に貯留された現像液DLを表面に担持して中間ローラ203に供給する金属製のローラである。
中間ローラ203(アニロックスローラとも呼ばれる。)は、表面に形成された溝に所定量の現像液DLを担持可能に構成された金属製のローラである。この中間ローラ203を介して現像ローラ205に現像液DLを供給することで、現像ローラ205への現像液DLの供給量を均一に保つことができる。この中間ローラ203の回転方向における供給ローラ202と接触する位置より下流側には、中間ローラ203の表面に付着した現像液DLを擦り切る液量規制ブレード204が摺接している。
現像ローラ205は、中間ローラ203から供給された現像液DLを表面に担持しながら回転し、現像液DL(トナー粒子T)を感光体ドラム101に供給するローラである。
コロナ放電器206は、現像ローラ205と接触しないように所定間隔を隔てて対向して配置され、現像ローラ205の軸方向(左右方向)に沿って張設された放電ワイヤ(符号省略)を主に備えている。このコロナ放電器206は、制御装置80から放電ワイヤに電圧が印加されることでコロナ放電を発生させ、現像ローラ205に担持された現像液に電荷を飛ばして現像液に含まれるトナー粒子Tを現像ローラ205の表面に押し付けるように凝集させる(図3参照)。
クリーニングブレード207は、現像ローラ205と解除ローラ208とが接触する位置より現像ローラ205の回転方向下流側で摺接するように配置されている。このクリーニングブレード207は、回転する現像ローラ205に摺接して現像ローラ205上の現像液DLを掻き取って回収する。回収された現像液DLは、図示しない濃度調整部に戻されて再利用される。
解除ローラ208は、現像ローラ205の回転方向におけるクリーニングブレード207より上流側かつコロナ放電器206と対面する位置(詳細には、感光体ドラム101と接触する位置)より下流側に配置された金属製のローラである。この解除ローラ208は、後述する画像形成モードのときに、現像ローラ205と同一方向に回転しながら現像ローラ205に摺接して、現像ローラ205上のトナー粒子Tの凝集を解除する。
詳細には、図3に示すように、感光体ドラム101に供給されずに現像ローラ205上に残ったトナー粒子T(現像液DL)は、解除ローラ208と衝突する。このとき、現像ローラ205と解除ローラ208との互いの対向面が逆方向に移動して強く擦れ合うことで、現像ローラ205の表面に凝集しているトナー粒子Tが解除ローラ208によって掻き取られる。
これにより、凝集しているトナー粒子Tの一部は、凝集が解除されてキャリア液C中に再び分散される。また、凝集しているトナー粒子Tの残りの一部は、解除ローラ208の表面に付着する。解除ローラ208の表面に付着したトナー粒子Tは、現像ローラ205によって掻き取られたり、現像ローラ205と解除ローラ208との間をすり抜けたトナー粒子Tとぶつかったりすることで凝集が解除され、キャリア液C中に再び分散される。
このように現像ローラ205上のトナー粒子Tの凝集が解除されることで、トナー粒子Tがクリーニングブレード207の先端などで固まることが抑制されるので、現像液DLをクリーニングブレード207で良好に回収することができる。
図2(a),(b)に示すように、現像フレーム210は、貯溜部201を形成し、現像ローラ205などを支持するフレームであり、回動軸211を介して本体筐体10内に固定された感光体フレーム110(感光体ユニット100)に揺動可能となっている。現像フレーム210が感光体フレーム110に対して揺動することで、現像ローラ205は感光体ドラム101に対して近接・離間可能となっている。
また、現像フレーム210には、貯溜部201の前壁の外面から前方に向けて突出し、本体筐体10内に設けられた押圧部材15によって押圧される被押圧部213が形成されている。
ここで、押圧部材15は、プロセスユニット50(現像ユニット200)の被押圧部213の下方に配置され、制御装置80からの指示によって、図2(a)に示す押圧位置と図2(b)に示す解除位置との間で上下にスライド移動するように構成されている。
押圧部材15が押圧位置にある場合には、被押圧部213が下方から押圧されるので、現像ユニット200が回動軸211を中心に反時計回りに揺動して、現像ローラ205が感光体ドラム101に近接する。また、押圧部材15が解除位置に移動した場合には、被押圧部213への押圧が解除されるので、現像ユニット200が図示しないバネの付勢力によって回動軸211を中心に時計回りに揺動して、現像ローラ205が感光体ドラム101から離間する。
<制御装置の構成と動作>
制御装置80は、本体筐体10内の適宜な位置に配置され、図示しないCPU、RAM、ROM、入出力回路などを備えて構成されており、カラープリンタ1の動作を制御する。
本実施形態において、制御装置80は、ROMに記憶されたプログラムやデータ、本体筐体10内に設けられた図示しない各種のセンサからの出力などに基づいて、現像ローラ205、コロナ放電器206および解除ローラ208に印加する電圧を制御する。また、制御装置80は、用紙Sに画像(トナー像)を形成する画像形成モードと、解除ローラ208の表面に付着したトナー粒子Tを除去して解除ローラ208のクリーニングを行う解除ローラクリーニングモードとを実行可能に構成されている。
画像形成モードは、給紙ユニット30から用紙Sが供給され、トナー像が熱定着された用紙Sが排紙トレイ12上に排出されるまでの動作モードである。具体的に、本実施形態における画像形成モードは、図示しない給紙検知センサにより給紙トレイ31内の用紙Sが送り出されたことが検知されてから、図示しない排紙検知センサにより用紙Sが排出ローラ73から完全に排出されたことが検知されるまでの間である。
図3に示すように、画像形成モードのときには、制御装置80は、コロナ放電器206(放電ワイヤ)に電圧を印加し、トナー粒子Tを現像ローラ205の表面に凝集させて、現像ローラ205の表面にトナー粒子Tの濃度(重量比率)が高い層を形成する。さらに、制御装置80は、現像ローラ205に現像バイアス(例えば600V)を印加する。これらにより、トナー粒子Tが感光体ドラム101上の静電潜像に良好に供給される。
また、画像形成モードのときには、解除ローラ208は、現像ローラ205と同一方向に回転しながら現像ローラ205に摺接して、現像ローラ205上のトナー粒子Tの凝集を解除する。なお、画像形成モードのときには、解除ローラ208には電圧は印加されない。
解除ローラクリーニングモードは、画像形成モードが終了した後、すなわち、図示しない排紙検知センサによって、用紙Sが排出ローラ73から完全に排出されたことが検知された後に所定時間実行される。
図2(b)に示すように、解除ローラクリーニングモードのときには、制御装置80は、現像ローラ205に画像形成モードのときと同じ電圧(現像バイアス)を印加し続けるとともに、押圧部材15を解除位置に移動して被押圧部213への押圧を解除する。被押圧部213への押圧が解除されることで、現像ユニット200が回動軸211を中心として時計回りに揺動するので、現像ローラ205が感光体ドラム101から離間する。
これにより、解除ローラクリーニングモードの実行中における現像ローラ205から感光体ドラム101への現像液DLの供給が停止するので、現像液DLの不要な消費を抑えることができる。さらに、感光体ドラム101から中間転写ベルト63への現像液DLの供給も停止するので、中間転写ベルト63に供給された現像液DLによって2次転写ローラ65などが汚れることを防ぐことができる。
その後、制御装置80は、図4(a)に示すように、コロナ放電器206への電圧の印加を停止して、解除ローラ208に現像バイアスより大きい電圧(例えば800V)を印加する。
より詳細には、制御装置80は、画像形成モード終了後、まず、コロナ放電器206への電圧の印加を停止する。これにより、現像ローラ205の表面のうち、コロナ放電器206と対面する部分(A1)より現像ローラ205の回転方向における下流側において、トナー粒子Tの凝集が発生しない状態となる。その結果、解除ローラクリーニングモードの実行中において、トナー粒子Tがクリーニングブレードの先端などで固まることを抑制することができる。
次いで、制御装置80は、回転する現像ローラ205の表面のうち、コロナ放電器206への電圧の印加を停止したときにコロナ放電器206と対面していた部分(A1)が解除ローラ208と接触する位置(A2)まで移動するのに要する時間以上の時間が経過した後に解除ローラ208に電圧を印加する。
これにより、コロナ放電器206への電圧の印加を停止した時点において、コロナ放電器206と対面する部分(A1)から解除ローラ208と接触する位置(A2)までの間にある、すでに凝集したトナー粒子Tを解除ローラ208によって分散させることができる。その結果、解除ローラクリーニングモードの開始直後において、すでに凝集していたトナー粒子Tがクリーニングブレードの先端などで固まることを抑制することができる。
そして、解除ローラ208に電圧を印加することで、解除ローラ208と現像バイアスが印加された現像ローラ205との間に、現像液DLに含まれるトナー粒子Tが解除ローラ208から現像ローラ205に向かう電位差を形成することができる。その結果、図4(b)に示すように、解除ローラ208の表面に付着したトナー粒子Tが、解除ローラ208の表面から現像ローラ205の表面に引き寄せられ、解除ローラ208の表面から除去される(図4(b)では、解除ローラ208と現像ローラ205との間の隙間を誇張して示している)。
以上説明したように、カラープリンタ1によれば、解除ローラクリーニングモードを実行することで、解除ローラ208に付着したトナー粒子Tを解除ローラ208の表面から除去することができる。これにより、解除ローラ208へのトナー粒子Tの固着を抑制することができるので、解除ローラ208の機能を維持することができる。
また、本実施形態においては、解除ローラクリーニングモードは、画像形成モードが終了した後に実行されるので、画像形成モード中(印字中)に、現像ローラ205の表面に付着したトナー粒子Tを速やかに除去することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、解除ローラクリーニングモードのときに、現像ローラ205および解除ローラ208の両方に電圧を印加する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、解除ローラクリーニングモードのときには、現像ローラには電圧を印加せず、解除ローラのみに電圧を印加してトナー粒子が解除ローラから現像ローラに向かう電位差を形成してもよい。また、解除ローラクリーニングモードのときに、現像ローラにトナー粒子の帯電極性とは逆極性の電圧を印加して、解除ローラに付着したトナー粒子を現像ローラ側に引き寄せるようにしてもよい。
前記実施形態では、解除ローラクリーニングモードは、画像形成モード(給紙トレイ31内の用紙Sが送り出されてから用紙Sが排出ローラ73から完全に排出されるまで)が終了した後に実行される構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、解除ローラクリーニングモードが、画像形成の準備動作のときに実行される構成としてもよい。
ここで、画像形成の準備動作とは、例えば、カラープリンタ1の電源が入れられた直後に実行される動作や、カラープリンタ1に印字データが入力されてから給紙トレイ31内の用紙Sが送り出されるまでの間に実行される動作などである。具体的には、加熱ローラ71の温度を定着温度まで上昇させるウォーミングアップ動作などである。
このような画像形成の準備動作は、電源を入れた後や印字データ待ち状態の後など、しばらく放置された後に実行されることが多い。したがって、解除ローラクリーニングモードが、画像形成の準備動作のときに実行されることで、解除ローラ208の表面に付着して固着しつつあったトナー粒子Tを確実に除去することができる。
前記実施形態では、解除ローラクリーニングモードのときに、コロナ放電器206(凝集手段)への電圧の印加を停止する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、解除ローラクリーニングモードのときに、凝集手段に画像形成のときより絶対値が小さい電圧を印加する構成としてもよい。ここで、画像形成のときより絶対値が小さい電圧とは、現像ローラの表面でトナー粒子の凝集が発生しない程度に絶対値が小さい電圧のことを意味する。
前記実施形態では、現像ローラ205が感光体ドラム101に対して近接・離間可能に構成された例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、感光体ドラムが現像ローラに対して近接・離間可能に構成されていてもよいし、現像ローラおよび感光体ドラムが互いに他方に対して近接・離間可能に構成されていてもよい。これによっても、現像液DLの不要な消費や2次転写ローラ65などの汚れを防ぐことができる。
なお、2次転写ローラ65などの汚れを防ぐという効果を得る場合には、感光体ドラム101および中間転写ベルト63(転写部材)の少なくとも一方を、他方に対して近接・離間可能に構成し、解除ローラクリーニングモードのときに離間するようにしてもよい。
例えば、図5(a)に示すように、カラープリンタ2は、本体筐体10内に、4つのプロセスユニット50を支持する支持フレーム17を備えている。この支持フレーム17は、図示しない公知の昇降機構によって本体筐体10内を上下に移動可能となっており、上にあるときには、感光体ドラム101が中間転写ベルト63に近接し、図5(b)に示すように、下に移動したときには、各感光体ドラム101が中間転写ベルト63から離間する。
前記実施形態では、現像ローラと感光体ドラム(または、感光体ドラムと転写部材)が解除ローラクリーニングモードのときに離間する例を示したが、離間のタイミングはこれに限定されるものではない。例えば、前記実施形態のカラープリンタ1において、モノクロ印字を行う場合に、画像形成に使用されないプロセスユニット50の現像ローラ205を感光体ドラム101から離間させてもよい。また、画像形成を行わない場合、具体的には、中間転写ベルト63をクリーニングする場合などに、各感光体ドラム101を中間転写ベルト63から離間させてもよい。
前記実施形態では、クリーニング部材としてクリーニングブレード207を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、クリーニングローラなどであってもよい。
前記実施形態では、凝集手段として、現像ローラ205と接触しないように所定間隔を隔てて対向して配置されたコロナ放電器206を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、現像ローラに接触した状態で回転し、電圧が印加されることで現像ローラに担持された現像液に電荷を飛ばすローラなどであってもよい。
前記実施形態では、転写部材として中間転写ベルト63を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ローラ状の中間転写体などであってもよい。また、転写部材は、中間転写体に限定されず、例えば、感光体ドラムとの間で記録シートを直接挟持する転写ローラなどであってもよい。
前記実施形態におけるカラープリンタ1の各ユニットの構成は一例であり、適宜変更が可能である。例えば、図5(a)に示すように、前記実施形態のLEDユニット40の代わりに、レーザ光で感光体ドラム101を露光するレーザユニット41を採用してもよい。また、フィルム状の加熱部材を備える定着ユニットを採用してもよい。
前記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ1を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、モノクロプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、複写機や複合機などであってもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、いわゆる普通紙やはがきなどの用紙Sを示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、OHPシートなどであってもよい。
1 カラープリンタ
15 押圧部材
63 中間転写ベルト
80 制御装置
101 感光体ドラム
110 感光体フレーム
205 現像ローラ
206 コロナ放電器
207 クリーニングブレード
208 解除ローラ
210 現像フレーム
211 回動軸
213 被押圧部
C キャリア液
DL 現像液
S 用紙
T トナー粒子

Claims (5)

  1. キャリア液に現像剤粒子を混合させてなる現像液により画像形成を行う画像形成装置であって、
    現像液を担持しながら回転する現像ローラと、
    前記現像ローラと摺接して、前記現像ローラ上の現像液を掻き取るクリーニング部材と、
    電荷を飛ばすことで前記現像ローラに担持された現像液に含まれる現像剤粒子を前記現像ローラの表面に凝集させる凝集手段と、
    前記現像ローラの回転方向における前記クリーニング部材より上流側かつ前記凝集手段と対面する位置より下流側に配置され、前記現像ローラと同一方向に回転しながら前記現像ローラに摺接して、前記現像ローラ上の現像剤粒子の凝集を解除する解除ローラと、
    前記現像ローラおよび前記解除ローラの少なくとも一方に電圧を印加するとともに、前記凝集手段に印加する電圧を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記凝集手段に画像形成のときより絶対値が小さい電圧を印加し、または、前記凝集手段への電圧の印加を停止し、
    前記現像ローラおよび前記解除ローラの少なくとも一方に電圧を印加することで、現像液に含まれる現像剤粒子が前記解除ローラから前記現像ローラに向かう電位差を形成する解除ローラクリーニングモードを実行可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記解除ローラクリーニングモードは、画像形成が終了した後に実行されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記解除ローラクリーニングモードは、画像形成の準備動作のときに実行されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記現像ローラの回転方向における前記解除ローラより上流側かつ前記凝集手段と対面する位置より下流側に対向して配置され、前記現像ローラから供給された現像剤粒子により現像剤像が形成される感光体ドラムを備え、
    前記現像ローラおよび前記感光体ドラムの少なくとも一方は、他方に対して近接・離間可能に構成され、少なくとも前記解除ローラクリーニングモードのときに離間することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像ローラの回転方向における前記解除ローラより上流側かつ前記凝集手段と対面する位置より下流側に対向して配置され、前記現像ローラから供給された現像剤粒子により現像剤像が形成される感光体ドラムと、
    前記感光体ドラム上の現像剤像を記録シートに転写する転写部材とを備え、
    前記感光体ドラムおよび前記転写部材の少なくとも一方は、他方に対して近接・離間可能に構成され、少なくとも前記解除ローラクリーニングモードのときに離間することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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