JP5282615B2 - 車両運動制御システム - Google Patents

車両運動制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP5282615B2
JP5282615B2 JP2009062956A JP2009062956A JP5282615B2 JP 5282615 B2 JP5282615 B2 JP 5282615B2 JP 2009062956 A JP2009062956 A JP 2009062956A JP 2009062956 A JP2009062956 A JP 2009062956A JP 5282615 B2 JP5282615 B2 JP 5282615B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
driving force
force distribution
wheels
control
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009062956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010215066A (ja
Inventor
義紀 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009062956A priority Critical patent/JP5282615B2/ja
Publication of JP2010215066A publication Critical patent/JP2010215066A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5282615B2 publication Critical patent/JP5282615B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、車両運動制御装置に関し、さらに詳しくは、前後駆動力配分制御と左右駆動力配分制御とを併用することにより車両の挙動あるいは運動を安定化できる車両運動制御システムに関する。
近年の車両運動制御システムでは、前輪および後輪間にて駆動力の配分比を制御する前後駆動力配分制御と、左輪および右輪間にて駆動力の配分比を制御する左右駆動力配分制御とを併用することにより、車両の挙動あるいは運動を安定化する制御が行われている。かかる構成を採用する従来の車両運動制御システム(車両運動制御装置)として、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開2005−349887号公報
この発明は、前後駆動力配分制御と左右駆動力配分制御とを併用することにより車両の挙動あるいは運動を安定化できる車両運動制御システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる車両運動制御システムは、前輪および後輪間にて駆動力の配分比を制御する前後駆動力配分制御と、左輪および右輪間にて駆動力の配分比を制御する左右駆動力配分制御とを行い得る車両運動制御システムであって、前輪および後輪のうち一方の車輪にて左右駆動力配分制御が行われていると共に他方の車輪にて左右駆動力配分が行われておらず、自動変速機にて変速比のダウンシフトが行われたときに、前後駆動力配分制御が行われて、左右駆動力配分制御が行われていない前記車輪に対する駆動力の配分比が増加され、且つ、前記左右駆動力配分が行われている車輪における駆動力とヨーモーメントとの要求点が前記ダウンシフトにより所定の限界値を越えると判定されるときに、前記前後駆動力配分制御が行われることを特徴とする。
この車両運動制御システムでは、前輪および後輪のうち一方の車輪が左右駆動力配分輪であり、他方の車輪が非左右駆動力配分輪であり、且つ、自動変速機にて変速比のダウンシフトが行われたときに、前後駆動力配分制御が行われて、非左右駆動力配分輪に対する駆動力の配分比が増加される。すなわち、ダウンシフトにより駆動力が増加したときに、前後駆動力配分制御が行われて、この駆動力の増加分の一部あるいは全部が非左右駆動力配分輪に配分される。したがって、駆動力の増加による影響が低減されるので、駆動力とヨーモーメントとのFM調停が左右駆動力配分輪にて適正に行われる。これにより、車両運動制御が安定的に行われる利点がある。
また、この車両運動制御システムでは、ダウンシフトにより駆動力が増加したときに、駆動力Fの要求点が限界線を越える事態を適正に防止できる。これにより、左右駆動力配分輪における負荷の増加が適正に防止されるので、車両運動制御が安定的に行われる利点がある。
また、この発明にかかる車両運動制御システムは、前記ダウンシフトにより前記要求点が移動したときの駆動力と、前記左右駆動力配分制御が行われている車輪における駆動力の限界値との差に基づいて、前記左右駆動力配分制御が行われていない前記車輪に対する駆動力の配分比が算出される。
この車両運動制御システムでは、ダウンシフトにより駆動力が増加したときに、前後駆動力配分制御が行われて、左右駆動力配分輪における駆動力Fの超過分が非左右駆動力配分輪に移動される。したがって、左右駆動力配分輪には、限界値の駆動力が配分されるので、前後輪に対する駆動力の配分が効率的に行われる利点がある。
また、この発明にかかる車両運動制御システムは、登降坂制御時にてダウンシフトが行われたときに、前記前後駆動力配分制御が行われる。
この車両運動制御システムでは、制御開始条件であるダウンシフトの範囲が登降坂制御時に限定されるので、上記の前後駆動力配分制御が適正に行われる利点がある。
この発明にかかる車両運動制御システムでは、前輪および後輪のうち一方の車輪が左右駆動力配分輪であり、他方の車輪が非左右駆動力配分輪であり、且つ、自動変速機にて変速比のダウンシフトが行われたときに、前後駆動力配分制御が行われて、非左右駆動力配分輪に対する駆動力の配分比が増加される。すなわち、ダウンシフトにより駆動力が増加したときに、前後駆動力配分制御が行われて、この駆動力の増加分の一部あるいは全部が非左右駆動力配分輪に配分される。したがって、駆動力の増加による影響が低減されるので、駆動力とヨーモーメントとのFM調停が左右駆動力配分輪にて適正に行われる。これにより、車両運動制御が安定的に行われる利点がある。
図1は、この発明の実施例にかかる車両運動制御システムを示す構成図である。 図2は、図1に記載した車両運動制御システムの作用を示すフローチャートである。 図3は、図1に記載した車両運動制御システムの作用を示す説明図である。 図4は、図1に記載した車両運動制御システムの作用を示す説明図である。 図5は、図1に記載した車両運動制御システムの作用を示す説明図である。 図6は、図1に記載した車両運動制御システムの作用を示す説明図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[車両運動制御システム]
この車両運動制御システム1は、車両10の運動あるいは挙動の制御(車両運動制御)を行うシステムであり、駆動力配分制御装置2と、制御ユニット3とを備える(図1参照)。なお、この実施例では、車両10がエンジン12を動力源とする4WD(four-wheel drive)方式を採用している。また、前後駆動力配分制御が可能であり、且つ、前輪11FR、11FLまたは後輪11RR、11RLの少なくとも一方の駆動輪にて左右駆動力配分制御が可能である。
駆動力配分制御装置2は、各駆動輪11FR〜11RLに対して駆動力を配分する装置であり、制御ディファレンシャル21により構成される。この駆動力配分制御装置2は、右輪11RR(11FR)および左輪11RL(11FL)間にて駆動力の配分比を制御する左右駆動力配分制御と、前輪11FR、11FLおよび後輪11RR、11RL間にて駆動力の配分比を制御する前後駆動力配分制御とを並行して行い得る。例えば、この実施例では、エンジン12が駆動力を発生すると、この駆動力が自動変速機13、プロペラシャフト14および制御ディファレンシャル21を介して各駆動輪11FR〜11RLに伝達される。このとき、右輪11RR(11FR)および左輪11RL(11FL)間の駆動力が所定の配分比にて制御(左右駆動力配分制御)され、同時に、前輪11FR、11FLおよび後輪11RR、11RL間の駆動力の所定が配分比にて制御(前後駆動力配分制御)される。
制御ユニット3は、車両用ECU(Electronic Control Unit)31と、ディファレンシャル用ECU32と、加速度センサおよびヨーレートセンサを含む車体センサ群33と、ステアリング装置15に設置された操舵系センサ群(例えば、操舵角センサ、トルクセンサなど)とを有する。この制御ユニット3では、車両用ECU31が各種センサの出力値に基づいてエンジン12および自動変速機13を駆動制御する。また、ディファレンシャル用ECU32が車両用ECU31からの指示信号に基づいて駆動力配分制御装置2を駆動制御する。これらにより、上記の左右駆動力配分制御や前後駆動力配分制御、後述するFM調停(駆動力とヨーモーメントとの調停)や登降坂制御などが行われる。
[FM調停]
FM調停は、駆動輪における前後方向の駆動力と、左右輪間の駆動力差によるヨーモーメントとの関係を調停する機能であり、車両の要求に基づいて行われる。例えば、要求される駆動力Fと駆動力差によるヨーモーメントMとの関係(図3参照)において、駆動力FおよびヨーモーメントMの要求点Aでは、駆動力FがF=0であり、ヨーモーメントMが限界値M=Mdyclimである(図4参照)。この要求点Aでは、左右の駆動輪11RR、11RLにて、駆動力の配分比が等しく且つ駆動力が相互に逆方向に作用する。また、要求点Bでは、駆動力Fが限界値F=Fdyclimであり、ヨーモーメントMがM=0である(図5参照)。この要求点Bでは、駆動力の配分比が等しく且つ駆動力が相互に同一方向に作用する。また、要求点Cでは、駆動力Fが限界値F=Fdyclimであり、ヨーモーメントMも限界値M=Mdyclimである(図6参照)。この要求点Cでは、駆動力が一方の車輪にのみ配分される。FM調停は、駆動力FおよびヨーモーメントMの要求点が各限界値の範囲内(0≦F≦Fdyclim、且つ、0≦M≦Mdyclim)にあるように行われる。
[登降坂制御]
登降坂制御は、登降坂路の走行時にて路面の勾配に応じて自動変速機の変速比を自動選択する制御である。この登降坂制御では、例えば、降坂路の走行時にて、変速比をダウンシフトしてエンジンブレーキを増加させる制御が行われる。これにより、降坂路での車両の必要以上の加速が抑制されて、ブレーキ回数が低減され、また、フェールカット領域が拡大される。また、登坂路の走行時にて、変速比のアップシフト側への変速を禁止する制御が行われる。これにより、登坂路での不要なアップシフトが防止され、また、再加速時における加速性能が向上する。
[登降坂制御時における前後駆動力配分制御]
ここで、登降坂路の走行時にて、左右駆動力配分制御が行われて、駆動力FおよびヨーモーメントMの要求点が駆動力Fの限界線(F=Fdyclim)付近の点P(F<Fdyclim)にあるとする(図3参照)。例えば、車両が一定の操舵角にて登降坂路を走行している状態が想定される。このとき、登降坂制御によりダウンシフトが行われると、駆動力Fの要求点Pが正方向に移動する。すると、(1)増加した駆動力FによりヨーモーメントMが変化して、FM調停が困難となるおそれがある。また、(2)駆動力Fの要求点Pが限界線(F=Fdyclim)を越えて点Q(F=Fsftdwn>Fdyclim)の位置まで移動すると、車輪の負荷が過大となる。
そこで、この車両運動制御システム1では、ダウンシフトにより駆動力FおよびヨーモーメントMの要求点が移動して駆動力Fが限界線(F=Fdyclim)を越えるおそれがあるときに、前後駆動力配分制御が行われて、駆動力Fの超過分(dlt_F[i])が分散される。これにより、車輪の負荷が軽減される。この制御は、例えば、以下のように行われる(図2参照)。
なお、この実施例では、通常走行時にて、左右駆動力配分制御が後輪11RR、11RLのみにて行われており、前輪11FR、11FLでは行われていない場合について説明する。また、左右駆動力配分制御が行われている車輪(後輪11RR、11RL)を左右駆動力配分輪と呼び、左右駆動力配分制御が行われていない車輪(前輪11FR、11FL)を非左右駆動力配分輪と呼ぶ。
まず、ステップST1では、登降坂制御が実施されているか否かが判定される。そして、このステップST1が肯定判定の場合には、ステップST2に進み、否定判定の場合には、処理が終了される。
次に、ステップST2では、自動変速機13にて変速比のダウンシフトが行われたか否かが判定される。そして、このステップST2が肯定判定の場合には、ステップST3に進み、否定判定の場合には、処理が終了される。
次に、ステップST3では、駆動力とヨーモーメントの調停が駆動力Fの限界線(F=Fdyclim)付近にあるか否かが判定される。なお、駆動力Fの限界線は、例えば、タイヤと路面との摩擦限界などにより規定される。このステップST3が肯定判定の場合には、ステップST4に進み、否定判定の場合には、処理が終了される。
次に、ステップST4では、前後駆動力配分制御が行われて、駆動力Fの超過分(dlt_F[i])が分散される。すなわち、登降坂制御時にてダウンシフトが行われ、且つ、駆動力とヨーモーメントの調停が駆動力Fの限界線(F=Fdyclim)付近にあるときには、前後駆動力配分制御が行われて、駆動力Fの超過分(dlt_F[i])が左右駆動力配分輪11RR、11RLから非左右駆動力配分輪11FR、11FLに移動される。
具体的には、以下のように前後駆動力配分制御が行われる。まず、i回目の制御時にてダウンシフトにより発生する駆動力の超過分dlt_F[i]が算出される。この駆動力Fの超過分dlt_F[i]は、左右駆動力配分輪11RR、11RLでの駆動力Fの限界値Fdyclim[i]と、ダウンシフトにより要求点が移動したときの駆動力Fsftdwn[i]とを用いて、以下の数式(1)により算出される。
dlt_F[i]=Fsftdwn[i]−Fdyclim[i] (1)
次に、i回目の制御時における非左右駆動力配分輪11FR、11FLの駆動力の目標値Fnotdrv[i]が算出される。この目標値Fnotdrv[i]は、(i−1)回目の制御時における目標値Fnotdrv[i−1]に駆動力Fの超過分dlt_F[i]を上乗せした値であり、以下の数式(2)により算出される。
Fnotdrv[i]=Fnotdrv[i−1]+dlt_F[i] (2)
次に、この目標値Fnotdrv[i]が用いられて、非左右駆動力配分輪11FR、11FLと左右駆動力配分輪11RR、11RLとの駆動力の配分比が算出される。この配分比は、以下の数式(3)および数式(4)により表される。
非左右駆動力配分輪の配分比:
Fnotdrv[i]/(Fnotdrv[i]+Fdyclim[i]) (3)
左右駆動力配分輪の配分比:
1−Fnotdrv[i] (4)
そして、これらの配分比に基づいて、前後駆動力配分制御が行われる。これにより、ダウンシフトによる駆動力Fの超過分(dlt_F[i])が左右駆動力配分輪11RR、11RLから非左右駆動力配分輪11FR、11FLに移動されて、左右駆動力配分輪11RR、11RLの負荷が軽減される。言い換えれば、非左右駆動力配分輪11FR、11FLへの駆動力の配分比が増加されることにより、左右駆動力配分輪11RR、11RLの負荷が軽減される。
また、この実施例では、後輪11RR、11RLが左右駆動力配分輪であり、前輪11FR、11FLが非左右駆動力配分輪である場合について説明したが、逆に、前輪11FR、11FLが左右駆動力配分輪であり、後輪11RR、11RLが非左右駆動力配分輪である場合にも、同様に前後駆動力配分制御が行われる。
[効果]
以上説明したように、この車両運動制御システム1では、前輪および後輪のうち一方の車輪(後輪11RR、11RL)が左右駆動力配分輪であり、他方の車輪(前輪11FR、11FL)が非左右駆動力配分輪であり、且つ、自動変速機にて変速比のダウンシフトが行われたときに、前後駆動力配分制御が行われて、非左右駆動力配分輪11FR、11FLに対する駆動力の配分比が増加される。すなわち、ダウンシフトにより駆動力が増加したときに、前後駆動力配分制御が行われて、この駆動力の増加分の一部あるいは全部が非左右駆動力配分輪11FR、11FLに配分される。したがって、(1)駆動力の増加による影響が低減されるので、駆動力とヨーモーメントとのFM調停が左右駆動力配分輪11RR、11RLにて適正に行われる。また、(2)駆動力Fの要求点が限界線(F=Fdyclim)を越える事態が防止されるので、左右駆動力配分輪11RR、11RLにおける負荷の増加が効果的に抑制される。これらにより、車両運動制御が安定的に行われる利点がある。
また、この車両運動制御システム1では、左右駆動力配分輪11RR、11RLにおける駆動力FとヨーモーメントMとの要求点がダウンシフトにより所定の限界値を越えると判定されるときに、前後駆動力配分制御が行われて、非左右駆動力配分輪11FR、11FLに対する駆動力の配分比が増加される。かかる構成では、ダウンシフトにより駆動力が増加したときに、駆動力Fの要求点が限界線(F=Fdyclim)を越える事態を適正に防止できる。これにより、左右駆動力配分輪11RR、11RLにおける負荷の増加が適正に防止されるので、車両運動制御が安定的に行われる利点がある。
また、この車両運動制御システム1では、ダウンシフトにより要求点が移動したときの駆動力Fsftdwn[i]と、左右駆動力配分輪11RR、11RLにおける駆動力の限界値Fdyclim[i]との差dlt_F[i](=Fsftdwn[i]−Fdyclim[i])に基づいて、非左右駆動力配分輪11FR、11FLに対する駆動力の配分比(Fnotdrv[i]/(Fnotdrv[i]+Fdyclim[i])が算出される(数式(1)〜(3)参照)。かかる構成では、ダウンシフトにより駆動力が増加したときに、前後駆動力配分制御が行われて、左右駆動力配分輪11RR、11RLにおける駆動力Fの超過分(dlt_F[i])が非左右駆動力配分輪11FR、11FLに移動される。したがって、左右駆動力配分輪11RR、11RLには、限界値Fdyclim[i]の駆動力が配分されるので、前後輪11FR〜11RLに対する駆動力の配分が効率的に行われる利点がある。
例えば、この実施例では、i回目の制御時における非左右駆動力配分輪11FR、11FLの駆動力の目標値Fnotdrv[i]が(i−1)回目の制御時における目標値Fnotdrv[i−1]と駆動力Fの超過分dlt_F[i]との和Fnotdrv[i](=Fnotdrv[i−1]+dlt_F[i])として算出されて、前後輪11FR〜11RLに対する駆動力の配分比が算出されている(数式(2)参照)。
しかし、これに限らず、例えば、ダウンシフトによる駆動力の増加分dlt_F’[i](図3参照)に基づいて、非左右駆動力配分輪11FR、11FLに対する駆動力の配分比が算出されても良い。例えば、i回目の制御時における非左右駆動力配分輪11FR、11FLの駆動力の目標値Fnotdrv[i]が(i−1)回目の制御時における目標値Fnotdrv[i−1]とこの増加分dlt_F’[i]との和Fnotdrv[i](=Fnotdrv[i−1]+dlt_F’[i])として算出されて、前後輪11FR〜11RLに対する駆動力の配分比が算出されても良い。かかる構成では、左右駆動力配分輪11RR、11RLにおける駆動力Fがダウンシフト前のままに維持されるので、駆動力とヨーモーメントとのFM調停に対するダウンシフトの影響が低減される。これにより、車両運動制御が安定的に行われる利点がある。
また、この車両運動制御システム1では、登降坂制御時にてダウンシフトが行われたときに、前後駆動力配分制御が行われて、非左右駆動力配分輪11FR、11FLに対する駆動力の配分比が増加される(図2参照)。かかる構成では、制御開始条件であるダウンシフトの範囲が登降坂制御時に限定されるので、上記の前後駆動力配分制御が適正に行われる利点がある。
以上のように、この発明にかかる車両運動制御システムは、前後駆動力配分制御と左右駆動力配分制御とを併用することにより車両の挙動あるいは運動を安定化できる点で有用である。
1 車両運動制御システム
2 駆動力配分制御装置
21 制御ディファレンシャル
3 制御ユニット
31 車両用ECU
32 ディファレンシャル用ECU
33 車体センサ群
10 車両
11FR、11FL 前輪(非左右駆動力配分輪)
11RR、11RL 後輪(左右駆動力配分輪)
12 エンジン
13 自動変速機
14 プロペラシャフト
15 ステアリング装置

Claims (3)

  1. 前輪および後輪間にて駆動力の配分比を制御する前後駆動力配分制御と、左輪および右輪間にて駆動力の配分比を制御する左右駆動力配分制御とを行い得る車両運動制御システムであって、
    前輪および後輪のうち一方の車輪にて左右駆動力配分制御が行われていると共に他方の車輪にて左右駆動力配分が行われておらず、
    自動変速機にて変速比のダウンシフトが行われたときに、前後駆動力配分制御が行われて、左右駆動力配分制御が行われていない前記車輪に対する駆動力の配分比が増加され、且つ、
    前記左右駆動力配分が行われている車輪における駆動力とヨーモーメントとの要求点が前記ダウンシフトにより所定の限界値を越えると判定されるときに、前記前後駆動力配分制御が行われることを特徴とする車両運動制御システム。
  2. 前記ダウンシフトにより前記要求点が移動したときの駆動力と、前記左右駆動力配分制御が行われている車輪における駆動力の限界値との差に基づいて、前記左右駆動力配分制御が行われていない前記車輪に対する駆動力の配分比が算出される請求項に記載の車両運動制御システム。
  3. 登降坂制御時にてダウンシフトが行われたときに、前記前後駆動力配分制御が行われる請求項1または2に記載の車両運動制御システム。
JP2009062956A 2009-03-16 2009-03-16 車両運動制御システム Expired - Fee Related JP5282615B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009062956A JP5282615B2 (ja) 2009-03-16 2009-03-16 車両運動制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009062956A JP5282615B2 (ja) 2009-03-16 2009-03-16 車両運動制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010215066A JP2010215066A (ja) 2010-09-30
JP5282615B2 true JP5282615B2 (ja) 2013-09-04

Family

ID=42974370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009062956A Expired - Fee Related JP5282615B2 (ja) 2009-03-16 2009-03-16 車両運動制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5282615B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6202708B2 (ja) 2012-11-09 2017-09-27 三菱重工業株式会社 水陸両用車の車両制御装置
WO2016072028A1 (ja) 2014-11-07 2016-05-12 三菱重工業株式会社 水陸両用車及びその制御方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005289161A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Honda Motor Co Ltd 4輪駆動車両の駆動力制御方法
JP4684618B2 (ja) * 2004-10-21 2011-05-18 富士重工業株式会社 車両の駆動力配分制御装置
JP2006240395A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Toyota Motor Corp 車輌の制駆動力制御装置
JP4980168B2 (ja) * 2007-08-01 2012-07-18 富士重工業株式会社 車両挙動制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010215066A (ja) 2010-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9937925B2 (en) Shift control method for hybrid vehicle with DCT
JP2008273387A (ja) 車両の車速制御装置
JP2008254725A (ja) ハイブリッド車両のエンジン始動制御装置
JP2009040306A (ja) 車両用制御装置及び車両用制御システム
CN103328296A (zh) 车辆减速度控制装置及车辆减速度控制方法
JP7334830B2 (ja) 制動力制御装置
JP6366745B2 (ja) 車両用のトルク制御装置およびトルク制御方法
KR102565356B1 (ko) 하이브리드 차량의 회생제동 제어 방법
CN110550031B (zh) 一种车辆坡道行驶控制方法及相应的电子控制单元
JP2007209183A (ja) 回生制動に応じて前後輪間制動力配分を変更する4輪駆動車
JP5282615B2 (ja) 車両運動制御システム
JP2003209905A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2007232108A (ja) 車両用駆動力制御装置
JP2020011582A5 (ja)
JP2007182180A (ja) ブレーキパッド温度が個別に把握される車輌
JP2009262584A (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2007312463A (ja) 車両およびその制御方法
KR101637715B1 (ko) 하이브리드 시스템의 차량제동 장치 및 그 제어방법
US20120253622A1 (en) Control device for controlling drive force that operates on vehicle
JP2006312997A (ja) 変速機の変速制御装置
JP4165344B2 (ja) 車両の制御装置
KR20190061749A (ko) Dct 차량의 변속 제어 방법
JP4254428B2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2006242144A (ja) 車両の駆動力制御装置
JP2021141628A (ja) 電動車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130430

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130513

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5282615

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees