JP5282568B2 - 排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システム - Google Patents

排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システム Download PDF

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本発明は、内燃機関の排気通路に設けた燃焼器の制御と、炭化水素吸着装置を備えたバイパス通路への排気ガスの流れの制御との組合せにより、排気ガス浄化装置よりも下流側へ未燃炭化水素が流出することを防止できる排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システムに関する。
内燃機関の排気ガスを浄化するために、内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置(後処理装置)を設けて、排気通路の排気ガスを浄化している。この排気ガス浄化装置としては、未燃炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)を酸化する酸化触媒(DOC)、NOxを浄化するNOx吸蔵還元型触媒(LNT)、微粒子状物質(PM)を浄化するDPFや触媒付きDPF(CSF)等が用いられている。
これらの排気ガス浄化装置においては、内燃機関の始動開始直後のような、排気ガス浄化装置の触媒温度が低く、触媒の活性化温度領域(動作温度領域)に到達していない運転状態では、内燃機関から排出される未燃HCの量が多いので、排気ガスの規制値を満足するためにも、この未燃HCの低減は不可欠である。
この対策として、排気通路に、燃料を燃焼する燃焼器を設けて、排気ガスの昇温が必要な時に、この燃焼器で燃料を燃焼させて、この燃焼ガスにより排気ガス浄化装置に流入する排気ガスを加熱して昇温させることが有効であり、例えば、排気浄化手段の上流側に噴霧燃焼器を設けて、燃料の燃焼により排気温度を上昇させる内燃機関の排気系制御システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、内燃機関の始動直後においては、排気ガス浄化装置の加熱と昇温のために燃焼器等により燃焼を行っても、燃料の着火と燃料の燃焼までには数分程度の時間を必要とし、その上、燃焼器等からの燃焼ガスで高温になった排気ガスが排気ガス浄化装置に流入しても、排気ガス浄化装置の熱容量分だけ触媒が活性化する温度に昇温するまで数分間程度の時間が必要となる。従って、燃焼器等の触媒加熱手段を備えた場合でもあっても、内燃機関の始動後、燃焼器等の触媒加熱手段による触媒温度上昇までの数分間はHC低減に対して解決方法がなく、その排出抑制を行えないという問題があった。
これに対して、内燃機関から出る排気ガスが低温である間は、未燃HCをHC吸着剤で吸着することが有効であるので、例えば、排気管に、HC吸着体を介装したバイパス通路を設け、合流部より下流側の排気管にNOx還元触媒を設け、NOx還元触媒が非活性時には、バイパス通路のHC吸着体でHCを吸着し、NOx還元触媒が活性時には、電気ヒータでHC吸着体を昇温してHCを放出させて、このHCを還元剤としてNOx還元触媒でNOxを還元浄化するエンジン排気浄化装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
更に、燃焼式ヒータとHC吸着剤との両方を用いたものもあり、例えば、排気通路に直列に配置されたHC吸着剤と触媒コンバータとの間に、燃焼式ヒータで加熱した排気ガスを供給する内燃機関において、暖機完了前は、未燃HCをHC吸着剤で吸着し、HC吸着剤が温度上昇する時には触媒コンバータも昇温しているので、HC吸着剤から流出してくるHCを触媒コンバータで浄化する、燃焼式ヒータを有する内燃機関が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、燃焼器とHC吸着剤を備えたバイパス通路との両方を用いる場合には、下流側の酸化触媒やNOx吸蔵還元型触媒や触媒付きDPF等で構成される排気ガス浄化装置のことを考慮して、燃焼器からの燃焼ガスの供給やHC吸着剤をバイパスさせるか否かの制御を行う必要がある。
例えば、HC吸着剤が昇温して吸着していたHCを放出する場合に、下流側の排気ガス浄化装置の触媒がHCを酸化できる温度まで昇温していないときには、HCの排出量が急激に増えるにも拘らず、排気ガス浄化装置ではHC除去性能が低下しているため、HCが排気ガス浄化装置の下流側に流出することになる。
特開2004−257323公報 特開平9−100716号公報 特開2000−265826公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置を備えた排気ガス浄化システムにおいて、排気ガスを加熱して昇温する燃焼器と炭化水素吸着装置を組合せて適切な制御を行うことにより、内燃機関の始動直後においては排気ガス浄化システムの暖機を迅速に行うことができると共に、内燃機関から排出される未燃炭化水素が排気ガス浄化システムの下流側に流失するのを防止でき、更に、排気ガス浄化システムが暖機された後では排気ガス浄化装置のPM再生処理や脱硫処理を効率よく短時間で行うことができる排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システムを提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明の排気ガス浄化方法は、内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置を設け、この排気通路に排気ガス浄化装置の上流側で分岐して再び合流するバイパス通路を設け、このバイパス通路に未燃炭化水素を低温で吸着する炭化水素吸着装置を配置し、更に、このバイパス通路の分岐部位より上流側の前記排気通路に、燃料供給配管から供給される燃料を燃焼して前記分岐部位より上流側の前記排気通路を流れる排気ガスを昇温させる、又は、前記分岐部位より上流側の前記排気通路に前記燃料と二次空気供給配管から供給される二次空気を供給する燃焼器を備えた排気ガス浄化システムの排気ガス浄化方法において、前記炭化水素吸着装置の温度を指標する第1指標温度が、前記炭化水素吸着装置が吸着した炭化水素を放出し始める温度よりも予め設定した温度だけ低い第1閾値より低く、かつ、前記排気ガス浄化装置の温度を指標する第2指標温度が、前記排気ガス浄化装置の触媒が活性化する温度よりも予め設定した温度だけ高い第2閾値より低いときは、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火することで前記排気ガスを昇温させ、この昇温した排気ガスを前記バイパス通路に流し、前記第1指標温度が前記第1閾値よりも低く、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値より高いときは、前記燃焼器における着火装置による前記燃料の着火操作を停止すると共に、前記排気ガスを前記バイパス通路に流さずに、前記燃焼器の上流側の前記排気ガスの温度と空気過剰率と前記排気ガス浄化装置の状態に基づいて、前記燃焼器経由で前記排気通路に供給する前記燃料の流量と前記二次空気の流量を調整し、前記第1指標温度が前記第1閾値以上で、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値より低いときは、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火することで前記排気ガスを昇温させ、この昇温した排気ガスを前記バイパス通路に流さず、前記第1指標温度が前記第1閾値以上で、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値以上のときは、前記燃焼器における着火装置による前記燃料の着火操作を停止すると共に、前記排気ガスを前記バイパス通路に流さずに、前記燃焼器の上流側の前記排気ガスの温度と空気過剰率と前記排気ガス浄化装置の状態に基づいて、前記燃焼器経由で前記排気通路に供給する前記燃料の流量と前記二次空気の流量を調整することを特徴とする方法である。
第1指標温度は、炭化水素吸着装置の温度に対応する温度であり、この炭化水素吸着装置の炭化水素吸着剤の温度を測定できればその温度を使用するが、一般的には炭化水素吸着剤の温度を測定することは難しいので、炭化水素吸着装置に流入する排気ガスの温度や炭化水素吸着装置から流出する温度を用いる。
また、第2指標温度は、排気ガス浄化装置の温度に対応する温度であり、排気ガス浄化装置を構成する触媒の温度を測定できればその温度を使用するが、一般的には触媒の温度を測定することは難しいので、排気ガス浄化装置に流入する排気ガスの温度や排気ガス浄化装置から流出する温度を用いる。
第1閾値は、第1指標温度がこの第1閾値より低い場合には炭化水素吸着装置が炭化水素を吸着し、この第1閾値以上の場合に、炭化水素吸着装置が吸着した未燃炭化水素を放出し始める温度Thに対応して決まる温度であり、この温度Thよりも予め設定した温度だけ低く設定される。この第1閾値は、例えば、Th−(30℃〜50℃)に設定される。
また、第2閾値は、第1閾値よりも高い温度であり、第2指標温度がこの第2閾値以上の場合に、排気ガス浄化装置の触媒が未燃炭化水素を酸化できる活性化温度Tcに対応して設定される温度であり、この活性化温度Tcよりも予め設定した温度だけ高く設定される。例えば、Tc+(30℃〜50℃)に設定される。
この排気ガスをバイパス通路に流すか否かは、バイパス通路の分岐部位に流路切替バルブを設けることで容易に行うことができる。また、燃焼器は空気供給用の二次空気供給配管と、熱源となるグロープラグ等のヒータ類や着火プラグ等で形成される着火装置と、燃料を高圧で噴射するインジェクター(噴射弁)を備えて構成することができる。
この方法では、排気通路に設けた燃焼器により、炭化水素吸着装置の炭化水素吸収剤の温度と、排気ガス浄化装置を構成する酸化触媒やNOx吸蔵還元型触媒等の触媒の温度とを短時間で加熱して昇温させることができる。
つまり、炭化水素吸着装置の温度を指標する第1指標温度が予め設定した第1閾値より低く、かつ、排気ガス浄化装置の温度を指標する第2指標温度が予め設定した第2閾値より低いときは、燃焼器で燃焼ガスを発生させると共に、この燃焼ガスを含んだ排気ガスをバイパス通路に流すので、排気低温時に内燃機関から排出される炭化水素を炭化水素吸着装置で吸着して、排気ガス浄化装置の下流側への流出を防止しながら、排気ガス浄化装置を加熱して迅速に昇温させることができる。
また、第1指標温度が第1閾値より低いが、第2指標温度が第2閾値以上であるときは、排気ガス浄化装置の触媒が十分に活性化しているので、排気ガスを炭化水素吸着装置を通過させずに、燃焼器の燃焼ガスを停止して、排気ガス浄化装置の要求に応じて、燃焼器から未燃燃料を排気通路に供給するので、暖機後の排気ガスの浄化を効率よく行うことができる。
また、第1指標温度が第1閾値以上であるが、第2指標温度が第2閾値よりも低いときは、炭化水素吸着装置は未燃炭化水素を吸着せずに、吸着していた炭化水素を放出するので、排気ガスを炭化水素吸着装置を通過させず、また、排気ガス浄化装置の触媒は十分に活性化していないので、燃焼器の燃焼ガスを排気ガス浄化装置に流す。これにより、炭化水素吸着装置から吸着されていた炭化水素が排気ガス浄化装置に流入するのを避けながら、排気ガス浄化装置を加熱して迅速に昇温させることができる。
また、第1指標温度が第1閾値以上で、第2指標温度が第2閾値以上のときは、排気ガス浄化装置の触媒が十分に活性化しているので、排気ガスを炭化水素吸着装置を通過させずに、燃焼器の燃焼ガスを停止して、排気ガス浄化装置の要求に応じて、燃焼器から未燃燃料を排気通路に供給するので、暖機後の排気ガスの浄化を効率よく行うことができる。
上記のように、第2指標温度が第2閾値以上のときは、燃焼器での着火操作を停止して燃料を燃焼させずに、燃焼器の上流側の排気ガスの温度と空気過剰率に基づいて、燃焼器経由で排気通路に供給する燃料の流量と二次空気の流量を調整する制御を排気ガス浄化装置の状態に応じて行うので、排気ガス昇温のための燃焼器で、排気管内直接噴射による未燃燃料の添加装置の役割を果たすことができる。
これにより、排気ガス浄化装置への空燃比(又は、空気過剰率、又は、酸素濃度)を排気ガス浄化装置の状態に対応して必要とされる空燃比に調整することが容易にできるようになる。
上記の排気ガス浄化方法において、前記排気ガス浄化装置がDPF又は触媒付きDPFを備えて、捕集した微粒子状物質の除去のためのPM再生処理を行う場合、又は、前記排気ガス浄化装置が脱硫処理を必要とする触媒装置を備えて脱硫処理を行う場合に、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火して燃焼ガスを前記排気通路に供給すると、この方法によれば、燃焼器からの燃焼ガスにより、排気ガス浄化装置に流入する排気ガスの温度を効率よく上昇させることができるので、効率よくPM再生処理と脱硫処理を行うことができる。
上記のような目的を達成するための本発明の排気ガス浄化システムは、内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置を設け、この排気通路に排気ガス浄化装置の上流側で分岐して再び合流するバイパス通路を設け、このバイパス通路に未燃炭化水素を低温で吸着する炭化水素吸着装置を配置し、このバイパス通路に排気ガスを流すか否かを制御する排気流路切替手段を設け、更に、このバイパス通路の分岐部位より上流側の前記排気通路に、燃料供給配管から供給される燃料を燃焼して前記分岐部位より上流側の前記排気通路を流れる排気ガスを昇温させる、又は、前記分岐部位より上流側の前記排気通路に前記燃料と二次空気供給配管から供給される二次空気を供給する燃焼器と、前記排気流路切替手段と前記燃焼器を制御する制御装置を備えた排気ガス浄化システムにおいて、この制御装置が、前記炭化水素吸着装置の温度を指標する第1指標温度が、前記炭化水素吸着装置が吸着した炭化水素を放出し始める温度よりも予め設定した温度だけ低い第1閾値より低く、かつ、前記排気ガス浄化装置の温度を指標する第2指標温度が、前記排気ガス浄化装置の触媒が活性化する温度よりも予め設定した温度だけ高い第2閾値より低いときは、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火する制御を行うことで前記排気ガスを昇温させ、この昇温した排気ガスを前記バイパス通路に流すように前記排気流路切替手段を制御し、前記第1指標温度が前記第1閾値よりも低く、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値より高いときは、前記燃焼器における着火装置による前記燃料の着火操作を停止する制御を行うと共に、前記排気ガスを前記バイパス通路に流さないように前記排気流路切替手段を制御し、前記燃焼器の上流側の前記排気ガスの温度と空気過剰率と前記排気ガス浄化装置の状態に基づいて、前記燃焼器経由で前記排気通路に供給する前記燃料の流量と前記二次空気の流量をする制御を行い、前記第1指標温度が前記第1閾値以上で、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値より低いときは、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火する制御を行うことで前記排気ガスを昇温させ、この昇温した排気ガスを前記バイパス通路に流さないように前記排気流路切替手段を制御し、前記第1指標温度が前記第1閾値以上で、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値以上のときは、前記燃焼器における着火装置による前記燃料の着火操作を停止する制御を行うと共に、前記排気ガスを前記バイパス通路に流さないように前記排気流路切替手段を制御し、更に、前記燃焼器の上流側の前記排気ガスの温度と空気過剰率と前記排気ガス浄化装置の状態に基づいて、前記燃焼器経由で前記排気通路に供給する前記燃料の流量と前記二次空気の流量を調整する制御を行うように構成される。
また、上記の排気ガス浄化システムにおいて、前記制御装置が、前記排気ガス浄化装置がDPF又は触媒付きDPFを備えて捕集した微粒子の除去によるPM再生処理を行う場合、又は、前記排気ガス浄化装置が脱硫処理を必要とする触媒装置を備えて脱硫処理を行う場合に、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火して燃焼ガスを前記排気通路に供給する制御を行うように構成される。
これらの排気ガス浄化システムによれば、上記の排気ガス浄化方法を実施でき、同様の作用効果を奏することができる。
本発明に係る排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システムによれば、内燃機関の始動開始直後は、排気通路に設けられた排気ガス浄化装置の酸化触媒やNOx吸蔵還元型触媒や触媒付きDPFの触媒が活性を示す温度まで十分に昇温するまでの間、即ち、排気ガス浄化システムの暖機中においては、燃焼器により排気ガスを加熱して昇温し、排気ガス浄化システムの暖機を迅速に行うことができる。
また、この排気ガス浄化システムの暖機中においては、内燃機関から排出される未燃炭化水素や燃焼器から排出される未燃炭化水素を、排気ガス浄化装置が低温の間は、排気通路のバイパス通路に設けられた炭化水素吸着装置で吸着し、排気ガス浄化装置が高温になった時には、排気ガス浄化システムの触媒で酸化して、排気ガス浄化システムの下流側に流出するのを防止できる。
また、排気ガス浄化システムの暖機後は、燃焼器経由で排気通路に供給する燃料の流量と二次空気の流量を調整することにより、比較的容易に、排気ガス浄化装置に流入する排気ガスの温度と空燃比を排気ガス浄化装置の状態に応じて調整することができる。
更に、排気ガス浄化装置がDPF又は触媒付きDPFを備えて、捕集した微粒子状物質の除去のためのPM再生処理を行う場合、又は、排気ガス浄化装置が脱硫処理を必要とする触媒装置を備えて脱硫処理を行う場合に、燃焼器における着火装置による着火操作で燃料を着火することにより、排気ガス浄化装置に流入する排気ガスの温度を効率よく上昇させて、効率よくPM再生処理、又は、脱硫処理を行うことができる。
以下、本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システムについて、図面を参照しながら説明する。図1に、本発明の実施の形態の排気ガス浄化システム1の構成を示す。
この排気ガス浄化システム1は、図示しないエンジン(内燃機関)のターボチャージャ2のタービン2aの下流側の排気通路3に排気ガス浄化装置4が設けられ、この排気通路3に排気ガス浄化装置4の上流側で分岐及び合流するバイパス通路5を設ける。更に、このバイパス通路5に未燃HC(炭化水素)を低温で吸着するHC吸着装置6を配置する。それと共に、このバイパス通路5の分岐部位に、排気流路切替手段となる流路切替バルブ7を設ける。この流路切替バルブ7の切替により、排気ガスGをバイパス通路5に流したり、流さなかったりする。また、このバイパス通路5の分岐部位よりも上流側に燃焼器8を設ける。
ターボチャージャ2はエンジンから排出される排気ガスGによってタービン2aが回転され、このタービン2aによって駆動されるコンプレッサ2bにより、新気(吸入空気)A1がエンジンの吸気通路(図示しない)内に吸入される。
ターボチャージャ2より下流側の排気通路3に設けられた排気ガス浄化装置4は、排気ガスG中のNOx、PM、未燃HC、CO等の有害成分を浄化する触媒を担持したNOx浄化触媒ユニット等の幾つかの排気ガス浄化ユニットの組合せで形成される。この排気ガス浄化装置4は、流入する排気ガスG3を浄化して、浄化した排気ガスGcとして下流側へ流出させる。この浄化された排気ガスGcは図示しない消音装置等を通過してから大気中に放出される。
図1の構成では、排気ガス浄化装置4は、酸化触媒ユニット(DOC)4aとNOx吸蔵還元型触媒ユニット(LNT)4bと触媒付きDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)ユニット(DPF)4cとから構成されている。
酸化触媒ユニット4aは、多孔質のセラミックのハニカム構造の担持体に、白金等の酸化触媒を担持させて形成される。この酸化触媒は、排気ガスG中のHCやCOを酸化して排気ガスGを浄化する役割と、NOx吸蔵還元型触媒ユニット4bのNOx吸蔵能力を回復するためのNOx再生の際にNOxの還元剤として供給されるHCの一部を酸化して排気ガスGの温度を昇温する役割とを持っている。
NOx吸蔵還元型触媒ユニット4bは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を貴金属と共に担持して形成され、酸素過剰な排気ガスG中のNOを酸化して硝酸塩として触媒上に吸着させて、NOxを浄化する。このNOx吸蔵還元型触媒は、排気ガスGがリーン空燃比では、NOxを吸蔵し、リッチ空燃比では、吸蔵したNOxを放出すると共に、この放出されたNOxを還元雰囲気中で還元して、NOxを低減する。
触媒付きDPFユニット4cは、排気ガスG中の微粒子状物質(PM)を捕集するためのDPFを備えた触媒付きDPFで構成される。この触媒付DPFは、多孔質のセラミックのハニカムのチャンネルの入口と出口を交互に目封じしたモノリスハニカム型ウォールフロータイプのフィルタ等で形成される。このフィルタの部分に白金や酸化セリウム等の触媒を担持する。この触媒付きDPFユニット4cにより、排気ガスG中のPMは、多孔質のセラミックの壁で捕集される。
バイパス通路5に設けられるHC吸着装置6としては、選択還元型NOx触媒(SCR触媒)を用いることができる。この選択還元型NOx触媒は、コージェライトや酸化アルミニウムや酸化チタン等で形成されるハニカム構造等の担持体に、チタニア−バナジウム、β型ゼオライト、酸化クロム、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化チタン、酸化タングステン等を担持して形成される。この構成により、通常は、アンモニアを吸着して、このアンモニアでNOxを還元浄化するが、この実施の形態では、この選択還元型NOx触媒には低温でHCを吸着し、高温で吸着したHCを放出する性質があるので、この性質を利用してHC吸着装置6として使用する。なお、HC吸着装置6は低温でHCを吸着できればよいので、選択還元型NOx触媒に限定されず、その他のHC吸着剤を用いるものでもよい。
流路切替バルブ7は、バタフライバルブなどの切替バルブで構成され、弁体が排気通路3と平行なときは(実線)、排気ガスGは排気通路3側を流れ(G1)、弁体が排気通路3と垂直なときは(点線)、排気ガスGはバイパス通路5側を流れる(G2)。
燃焼器8は、燃料供給用の燃料供給配管8aと、空気供給用の二次空気供給配管8bと、熱源となるグロープラグ等のヒータ類や着火プラグ等で形成される着火装置(図示しない)と、燃料fを高圧で噴射するインジェクター8cを備えて構成され、バイパス通路5の分岐部位より上流側の排気通路3に配置される。なお、燃料fの噴射用の高圧は筒内(シリンダ内)への燃料噴射用の燃料圧力を使用することで得られる。
この燃焼器8では、燃料供給配管8aから供給される燃料fを、二次空気供給配管8bから供給される二次空気A2により排気通路3内に直接噴射する排気管内直接燃料噴射を行ったり、燃料噴射時に着火装置による着火操作で燃料fを燃焼して、この高温の燃焼ガスを排気通路3に供給したりする。燃料fの着火は、燃焼器8に内蔵されたグロープラグ等ヒータや着火プラグに通電することにより行い、通電を停止することにより、燃料fの着火を停止する。この着火停止時に燃料fを供給すると排気管内燃料直接噴射となり、未燃燃料fを排気通路3に供給することができる。
これらの燃焼ガス及び未燃燃料fの供給により、排気ガス浄化装置4に流入する排気ガスG3を昇温する。この燃焼器8で、高温の燃焼ガスを排気ガスG中に供給することにより、排気ガス浄化装置4を短時間で加熱し昇温させることができる。なお、着火時に燃焼器8に二次空気A2を導入するが、着火後においても、燃料fと二次空気A2の流量を制御しながらこの二次空気A2が含まれる排気ガスGを酸素供給源の一つとして使用することができる。
更に、排気ガスG、G2、G3の温度を測定するために、燃焼器8の上流側の排気通路3に第1温度センサ11が、HC吸着装置6の上流側のバイパス通路5に第2温度センサ12が、排気ガス浄化装置4の入口に第3温度センサ13が、それぞれ配設される。また、燃焼器8の上流側の排気通路3に第1λ(空気過剰率)センサ14が、排気ガス浄化装置4の入口に第2λセンサ15が、それぞれ配設される。
これらのセンサ11〜15等の測定値とエンジンの運転制御に必要なデータを入力してエンジンの運転状態と排気ガス浄化システム1の排気ガス浄化制御や再生制御を行う制御装置(図示しない)が設けられている。この制御装置はECU(エンジンコントロールユニット)と呼ばれる制御装置であり、本発明の排気ガス浄化方法に関する制御では、エンジンからのデータと温度センサ11,12,13、λセンサ14,15等の検出値に基づいて、流路切替バルブ7と燃焼器8を制御する。
次に、上記の排気ガス浄化システム1における排気ガス浄化方法について、図2の流路切替バルブ7の制御フローを参照しながら説明する。この制御フローは、エンジンの運転開始と共に上級の制御フローから呼ばれては実行され、エンジンの運転停止と共に上級の制御フローに戻り、エンジンの運転停止と共に終了する制御フローと示してある。
エンジンが始動を開始すると、この図2の制御フローが呼ばれてスタートする。この制御フローがスタートすると、ステップS11で、流路切替バルブ7を排気ガスGがバイパス通路5を通過するように切り替える。
次のステップS12で、第1温度センサ11で検出される排気ガスGの温度Tg1を排気ガス温度Tg1とし、第2温度センサ12で検出される排気ガスG2の温度Tg2を第1指標温度Tscrとし、第3温度センサ13で検出される排気ガスG3の温度Tg3を第2指標温度Tdocとする。また、予め設定されている第1閾値T1と第2閾値T2を入力する。
この第1指標温度Tscrは、HC吸着装置6の温度に対応する温度であり、このHC吸着装置6のHC吸着剤の温度を測定できればその温度を使用するが、一般的にはHC吸着剤の温度を測定することは難しいので、ここでは、HC吸着装置6に流入する排気ガスG2の温度Tg2を用いる。また、第2指標温度Tdocは、排気ガス浄化装置4の温度に対応する温度であり、排気ガス浄化装置4を構成する触媒の温度を測定できればその温度を使用するが、一般的には触媒の温度を測定することは難しいので、ここでは、排気ガス浄化装置4に流入する排気ガスG3の温度Tg3を用いる。
第1閾値T1は、第1指標温度Tscrがこの第1閾値T1より低い場合にはHC吸着装置6HCを吸着し、この第1閾値T1以上の場合に、HC吸着装置6が吸着した未燃HCを放出し始める温度Thに対応して決まる温度であり、この温度Thよりも予め設定した温度だけ低く設定される。この第1閾値T1は、例えば、Th−(30℃〜50℃)に設定される。
また、第2閾値T2は、第1閾値T1よりも高い温度であり、第2指標温度Tdocがこの第2閾値T2以上の場合に、排気ガス浄化装置4の触媒が未燃HCを酸化できる活性化温度Tcに対応して設定される温度であり、この活性化温度Tcよりも予め設定した温度だけ高く設定される。例えば、Tc+(30℃〜50℃)に設定される。
次のステップS13では、第1指標温度Tscrが第1閾値T1より小さいか否かを判定する。このステップS13の判定で、第1指標温度Tscrが第1閾値T1より小さい場合(YES)には、ステップS14に行き、第2指標温度Tdocが第2閾値T2より小さいか否かを判定する。このステップS14の判定で、第2指標温度Tdocが第2閾値T2より小さい場合(YES)には、ステップS21の第1制御に行く。
このステップS21の第1制御では、Tscr<T1でかつTdoc<T2であるので、流路切替バルブ7を排気ガスGがバイパス通路5を通過する状態のままに維持する。また、燃焼器8では燃料fと二次空気A2を供給すると共に、燃料fを着火して燃焼ガスを発生させる。このバイパス通路5を開の状態で、燃焼ガスはエンジンから排出される排気ガスGと共にバイパス通路5へ供給され、このHC吸着装置6を通過した、燃焼ガスを含む高温の排気ガスG3が排気ガス浄化装置4に流入するので、排気ガス浄化装置4が加熱され昇温する。
つまり、この状態では、HC吸着装置6が未燃HCを吸着できるが排気ガス浄化装置4では十分に未燃HCを酸化できない状態であるので、エンジンから排出される未燃HCをHC吸着装置6で吸着することができ、排気ガス浄化装置4の触媒が活性化する前の未燃HCの排気ガス浄化装置4の下流側への流出(スリップ)を防止できる。
このステップS14の判定で、第2指標温度Tdocが第2閾値T2以上の場合(NO)には、ステップS22の第2制御に行く。このステップS22の第2制御では、Tscr<T1でかつTdoc≧T2であるので、すでに、排気ガス浄化装置4の触媒は活性化しており、未燃HCは排気ガス浄化装置4の触媒の触媒作用で酸化できるので、流路切替バルブ7を排気ガスGがバイパス通路5を通過しない状態に切り替えるか、既に通過しない状態であれば、その状態のままに維持する。このバイパス通路5を閉の状態では、すでに、排気ガス浄化装置4の触媒は活性化しているので、燃焼器8では燃料fと二次空気A2の供給を止めると共に、燃料fの着火を停止する。この状態は、未燃HCを排気ガス浄化装置4の触媒で酸化できる状態であるので、未燃HCの排気ガス浄化装置4の下流側への流出(スリップ)を防止できる。
また、ステップS13の判定で、第1指標温度Tscrが第1閾値T1以上の場合(NO)には、ステップS15に行き、第2指標温度Tdocが第2閾値T2より小さいか否かを判定する。このステップS15の判定で、第2指標温度Tdocが第2閾値T2より小さい場合(YES)には、ステップS23の第3制御に行く。
このステップS23の第3制御では、Tscr≧T1でかつTdoc<T2であるので、流路切替バルブ7を排気ガスGがバイパス通路5を通過させない状態に切り替えるか、その状態になっていれば、その状態のままに維持する。燃焼器8では燃料fを着火して燃焼ガスを発生させる。バイパス通路5を閉の状態で、この燃焼ガスは、バイパス通路5のHC吸着装置6を通過しないので、活性化したHC吸着装置6から吸着されていた未燃HCは、排気ガス浄化装置4には流入せず、排気ガスG中の未燃HCは燃焼器の燃焼ガスと共に排気ガス浄化装置4に流入する。この第1指標温度Tscrが第1閾値T1以上では、排気ガス浄化装置4の触媒は活性化し始めている場合が多いので、未燃HCはこの触媒の触媒作用により酸化されて排気ガス浄化装置4を加熱し昇温させる。
この状態は、HC吸着装置6の温度が上昇してHCを吸着できず、HCが放出される一方で、すでに、排気ガス浄化装置4の触媒が昇温し活性化し始めているので、この触媒で排気ガスG中の未燃HCを酸化でき、未燃HCの排気ガス浄化装置4の下流側への流出(スリップ)を防止できる。
また、ステップS15の判定で、第2指標温度Tdocが第2閾値T2以上の場合(NO)には、ステップS24の第4制御に行く。このステップS24の第4制御では、Tscr≧T1でかつTdoc≧T2であるので、流路切替バルブ7を排気ガスGがバイパス通路5を通過しない状態に切り替えるか、その状態になっていれば、その状態のままに維持する。
この状態では、排気ガス浄化装置4は既に、触媒が活性化している状態になっており、排気ガス浄化装置4を加熱して昇温させる必要が無いので、燃焼器8では燃料fと二次空気A2の供給を止めて、燃料fの着火を停止する。この燃焼器8は通常は燃料fと二次空気A2の供給を停止する。
この状態では、HC吸着装置6の温度が上昇してHCを吸着できないが、排気ガス浄化装置4の触媒は十分に昇温して活性化しているので、排気ガスGをHC吸着装置6に流さずに、温度が上昇し活性化している排気ガス浄化装置4の触媒で未燃HCを酸化することができるので、未燃HCの排気ガス浄化装置4の下流側への流出(スリップ)を防止できる。
これらのステップS21,22,23,24のいずれの制御においても、予め設定された時間の間、第1〜第4のそれぞれの制御を行ってから、ステップS12に戻る。これを繰り返しおこない、エンジンの運転を停止する信号が入ると、割り込みが生じてリターンに行って、上級の制御フローに戻り、上級の制御フローと共に図2の制御フローは終了する。
また、本発明では、この図2の制御フローとは別に、NOx吸蔵還元型触媒のNOx吸蔵能力を回復するためのNOx再生処理が必要になった場合には、バイパス通路5を閉鎖した状態で、燃焼器8の着火装置による着火操作をせずに、燃料fと二次空気A2を供給して、未燃燃料fをNOxの還元剤として排気通路3内に供給して、排気ガス浄化装置4に流入する排気ガスGを還元雰囲気にする。このときはNOx吸蔵還元型触媒の温度は200℃〜300℃程度にされる。
これにより、NOx吸蔵還元型触媒ユニット4bではNOx吸蔵物質からNOxが放出されると共に、放出されたNOxを未燃燃料fのHCや排気ガスG中のCOを還元剤として還元する。これによりNOx吸蔵還元型触媒ユニット4bはNOx吸蔵能力を回復する。回復後は燃料fと二次空気A2の供給を停止して次回のNOx再生処理を待つ。
また、本発明では、更に、図2の制御フローとは別に、排気ガス浄化装置4の触媒を硫黄被毒から回復させるための脱硫処理や触媒付きDPFユニット4cのPM捕集能力を回復させるPM再生処理が必要になった場合には、排気ガス浄化装置4をNOx再生処理の場合よりも、高温にする必要があるので、燃料fと二次空気A2を供給すると共に、燃料fを着火して燃焼ガスを、排気ガス浄化装置4に供給する。
これにより、脱硫処理の時には、排気ガス浄化装置4の脱硫処理の対象となる触媒を650℃〜750℃程度まで昇温させると共に、リッチ空燃比状態にして、触媒の脱硫処理を行う。一方、PM再生処理の場合には、PMの燃焼にある程度の酸素が必要であるので、排気ガス浄化装置4の触媒付きDPFユニット4cを600℃〜650℃程度まで昇温させると共に、酸素供給状態にして、PM再生処理を行う。いずれの場合も、第3温度センサ13で検出される排気ガスG3の温度の値と第2λセンサ15で検出される空気過剰率の値を制御に取り入れながら、燃料fの流量と二次空気A2の流量を制御して、脱硫処理やPM再生処理に適した温度と空気過剰率の状態にする。
つまり、第2指標温度Tdocが第2閾値T2以上のときは、言い換えれば、排気ガス浄化システム1の暖機後は、燃焼器8での着火操作を停止して燃料fを燃焼させずに、燃焼器8の上流側の排気ガスGの温度Tg1と空気過剰率λ1に基づいて、燃焼器8経由で排気通路3に供給する燃料fの流量と二次空気A2の流量を調整する制御を排気ガス浄化装置4の状態に応じて行うので、排気ガス昇温のための燃焼器8で、排気管内直接噴射による未燃燃料fの添加装置の役割を果たすことができる。これにより、排気ガス浄化装置4への空燃比(又は、空気過剰率、又は、酸素濃度)を排気ガス浄化装置4の状態に対応して必要とされる空燃比に調整することが容易にできるようになる。
従って、上記の排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システム1によれば、排気ガスGを加熱して昇温する燃焼器8とHC吸着装置6を組合せて適切な制御を行うことにより、エンジンの始動直後においては排気ガス浄化システム1の暖機を迅速に行うことができと共に、エンジンから排出される未燃HCが排気ガス浄化システム1の下流側に流失するのを防止でき、更に、排気ガス浄化システム1が暖機された後では排気ガス浄化装置4のPM再生処理や脱硫処理を効率よく短時間で行うことができる。
本発明の実施の形態の排気ガス浄化システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態の排気ガス浄化方法における流路切替バルブの制御を行うための制御フローの一例を示す図である。
符号の説明
1 排気ガス浄化システム
3 排気通路
4 排気ガス浄化装置
4a 酸化触媒ユニット(DOC)
4b NOx吸蔵還元型触媒ユニット(LNT)
4c 触媒付きDPFユニット(DPF)
5 バイパス通路
6 HC吸着装置
7 流路切替バルブ(排気流路切替手段)
8 燃焼器
11 第1温度センサ
12 第2温度センサ
13 第3温度センサ
14 第1λセンサ
15 第2λセンサ
A2 二次空気
G 排気ガス
G1 HC吸着装置を通過しない排気ガス
G2 HC吸着装置を通過する排気ガス
G3 排気ガス浄化装置に流入する排気ガス
Gc 排気ガス浄化装置から流出する排気ガス
Tg1、Tg2、Tg3 排気ガス温度
T1 第1閾値
T2 第2閾値
Tscr 第1指標温度
Tdoc 第2指標温度

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置を設け、この排気通路に排気ガス浄化装置の上流側で分岐して再び合流するバイパス通路を設け、このバイパス通路に未燃炭化水素を低温で吸着する炭化水素吸着装置を配置し、更に、このバイパス通路の分岐部位より上流側の前記排気通路に、燃料供給配管から供給される燃料を燃焼して前記分岐部位より上流側の前記排気通路を流れる排気ガスを昇温させる、又は、前記分岐部位より上流側の前記排気通路に前記燃料と二次空気供給配管から供給される二次空気を供給する燃焼器を備えた排気ガス浄化システムの排気ガス浄化方法において、
    前記炭化水素吸着装置の温度を指標する第1指標温度が、前記炭化水素吸着装置が吸着した炭化水素を放出し始める温度よりも予め設定した温度だけ低い第1閾値より低く、かつ、前記排気ガス浄化装置の温度を指標する第2指標温度が、前記排気ガス浄化装置の触媒が活性化する温度よりも予め設定した温度だけ高い第2閾値より低いときは、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火することで前記排気ガスを昇温させ、この昇温した排気ガスを前記バイパス通路に流し、
    前記第1指標温度が前記第1閾値よりも低く、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値より高いときは、前記燃焼器における着火装置による前記燃料の着火操作を停止すると共に、前記排気ガスを前記バイパス通路に流さずに、前記燃焼器の上流側の前記排気ガスの温度と空気過剰率と前記排気ガス浄化装置の状態に基づいて、前記燃焼器経由で前記排気通路に供給する前記燃料の流量と前記二次空気の流量を調整し、
    前記第1指標温度が前記第1閾値以上で、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値より低いときは、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火することで前記排気ガスを昇温させ、この昇温した排気ガスを前記バイパス通路に流さず、
    前記第1指標温度が前記第1閾値以上で、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値以上のときは、前記燃焼器における着火装置による前記燃料の着火操作を停止すると共に、前記排気ガスを前記バイパス通路に流さずに、前記燃焼器の上流側の前記排気ガスの温度と空気過剰率と前記排気ガス浄化装置の状態に基づいて、前記燃焼器経由で前記排気通路に供給する前記燃料の流量と前記二次空気の流量を調整することを特徴とする排気ガス浄化方法。
  2. 前記排気ガス浄化装置がDPF又は触媒付きDPFを備えて、捕集した微粒子状物質の除去のためのPM再生処理を行う場合、又は、前記排気ガス浄化装置が脱硫処理を必要とする触媒装置を備えて脱硫処理を行う場合に、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火して燃焼ガスを前記排気通路に供給することを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化方法。
  3. 内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置を設け、この排気通路に排気ガス浄化装置の上流側で分岐して再び合流するバイパス通路を設け、このバイパス通路に未燃炭化水素を低温で吸着する炭化水素吸着装置を配置し、このバイパス通路に排気ガスを流すか否かを制御する排気流路切替手段を設け、更に、このバイパス通路の分岐部位より上流側の前記排気通路に、燃料供給配管から供給される燃料を燃焼して前記分岐部位より上流側の前記排気通路を流れる排気ガスを昇温させる、又は、前記分岐部位より上流側の前記排気通路に前記燃料と二次空気供給配管から供給される二次空気を供給する燃焼器と、前記排気流路切替手段と前記燃焼器を制御する制御装置を備えた排気ガス浄化システムにおいて、
    この制御装置が、
    前記炭化水素吸着装置の温度を指標する第1指標温度が、前記炭化水素吸着装置が吸着した炭化水素を放出し始める温度よりも予め設定した温度だけ低い第1閾値より低く、かつ、前記排気ガス浄化装置の温度を指標する第2指標温度が、前記排気ガス浄化装置の触媒が活性化する温度よりも予め設定した温度だけ高い第2閾値より低いときは、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火する制御を行うことで前記排気ガスを昇温させ、この昇温した排気ガスを前記バイパス通路に流すように前記排気流路切替手段を制御し、
    前記第1指標温度が前記第1閾値よりも低く、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値より高いときは、前記燃焼器における着火装置による前記燃料の着火操作を停止する制御を行うと共に、前記排気ガスを前記バイパス通路に流さないように前記排気流路切替手段を制御し、前記燃焼器の上流側の前記排気ガスの温度と空気過剰率と前記排気ガス浄化装置の状態に基づいて、前記燃焼器経由で前記排気通路に供給する前記燃料の流量と前記二次空気の流量をする制御を行い、
    前記第1指標温度が前記第1閾値以上で、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値より低いときは、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火する制御を行うことで前記排気ガスを昇温させ、この昇温した排気ガスを前記バイパス通路に流さないように前記排気流路切替手段を制御し、
    前記第1指標温度が前記第1閾値以上で、かつ、前記第2指標温度が前記第2閾値以上のときは、前記燃焼器における着火装置による前記燃料の着火操作を停止する制御を行うと共に、前記排気ガスを前記バイパス通路に流さないように前記排気流路切替手段を制御し、更に、前記燃焼器の上流側の前記排気ガスの温度と空気過剰率と前記排気ガス浄化装置の状態に基づいて、前記燃焼器経由で前記排気通路に供給する前記燃料の流量と前記二次空気の流量を調整する制御を行うことを特徴とする排気ガス浄化システム。
  4. 前記制御装置が、前記排気ガス浄化装置がDPF又は触媒付きDPFを備えて捕集した微粒子の除去によるPM再生処理を行う場合、又は、前記排気ガス浄化装置が脱硫処理を必要とする触媒装置を備えて脱硫処理を行う場合に、前記燃焼器における着火装置による着火操作で前記燃料を着火して燃焼ガスを前記排気通路に供給する制御を行うことを特徴とする請求項3記載の排気ガス浄化システム。
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