JP5282158B1 - 端子仮保持構造、及び端子仮保持構造を備えたレゾルバ - Google Patents

Abstract

【課題】外部ケーブルに外力が作用しても、ハウジングに仮保持される端子の姿勢を維持する技術を提供する。
【解決手段】端子仮保持構造Eは、平板状の巻線側スポット溶接部６ｂを有する巻線端子６と、巻線端子６を保持する端子保持台７と、平板状のケーブル側スポット溶接部１３を有し、外部ケーブル４が接続されるケーブル端子１０と、を備える。ケーブル端子１０は、ケーブル端子１０のケーブル側スポット溶接部１３を巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂに対して溶接するために、巻線側スポット溶接部６ｂとケーブル側スポット溶接部１３とが対向するように端子保持台７に仮保持される。ケーブル端子１０は、少なくとも、ケーブル側スポット溶接部１３を挟む２ヶ所で端子保持台７に仮保持されている。
【選択図】図６

Description

本発明は、端子仮保持構造、及び端子仮保持構造を備えたレゾルバに関する。

この種の技術として、特許文献１は、ブラシレスモータとして用いられる電動モータのレゾルバを開示している。本願の図１６に示すように、レゾルバ巻線が巻き付けられる導電性のハーネス接続端子１００が、樹脂製の端子保持部１０１に埋設されている。端子保持部１０１には、ハーネス接続端子１００を露出させるための開口部１０２が形成されている。レゾルバの出力信号を引き出すためのセンサターミナル１０３には、接続部１０４が取り付けられている。接続部１０４は、太幅部１０５と円板部１０６によって構成されている。太幅部１０５の幅方向両側には、凸部１０７が一体成形されている。接続部１０４を開口部１０２に嵌め込むと、凸部１０７が開口部１０２に圧入される。その後、接続部１０４の円板部１０６がハーネス接続端子１００にスポット溶接される。

特開２００９−２３２５８３号公報

しかし、特許文献１の構成では、センサターミナル１０３に外力が作用した場合、接続部１０４の円板部１０６がハーネス接続端子１００から離れるように浮き上がってしまい、スポット溶接に支障が出る虞がある。

本願発明の目的は、外部ケーブルに外力が作用しても、ハウジングに仮保持される端子の姿勢を維持する技術を提供することにある。

本願発明の観点によれば、平板状の第１溶接部を有する第１端子と、前記第１端子を保持するハウジングと、平板状の第２溶接部を有し、外部ケーブルが接続される第２端子と、を備え、前記第２端子は、前記第２端子の前記第２溶接部を前記第１端子の前記第１溶接部に対して溶接するために、前記第１溶接部と前記第２溶接部とが対向するように前記ハウジングに仮保持される、端子仮保持構造であって、前記第２端子は、少なくとも、前記第２溶接部を挟む２ヶ所で前記ハウジングに仮保持される、端子仮保持構造が提供される。
好ましくは、前記第２端子は、前記第１端子の前記第１溶接部に対して直交する方向で前記第１端子と前記ハウジングによって挟まれている。
好ましくは、前記第２端子は、前記第２溶接部を挟むように配置された一対の被仮保持部を更に有する。前記ハウジングには、前記第１端子の前記第１溶接部に対して直交する方向で、前記第２端子の前記一対の被仮保持部に対向する一対の仮保持部を有する。
好ましくは、前記一対の被仮保持部と前記第２溶接部との間には、前記第２溶接部に対して平行な方向と異なる方向へ延びる一対の弾性連結部が形成されている。
好ましくは、前記第１端子は、前記第２端子が前記ハウジングに仮保持された状態で、前記一対の弾性連結部の間に位置している。
好ましくは、前記一対の仮保持部は、互いに離れる方向へ弾性変形可能に構成されている。
好ましくは、前記一対の仮保持部には、前記一対の仮保持部が前記第２端子から前記第１端子に向かうにつれて互いに近づくように傾斜する傾斜ガイド面が形成されている。
上記何れかに記載の端子仮保持構造と、前記第２端子に接続される前記外部ケーブルと、を備えたレゾルバが提供される。

本願発明によれば、前記外部ケーブルに外力が作用しても、前記ハウジングに仮保持される前記第２端子の姿勢を維持できる。

図1は、レゾルバの斜視図である。（第１実施形態） 図2は、レゾルバの平面図である。（第１実施形態） 図3は、巻線端子の斜視図である。（第１実施形態） 図4は、外部ケーブルの端部に取り付けられたケーブル端子の斜視図である。（第１実施形態） 図5は、図２のA部拡大図である。（第１実施形態） 図6は、図５のVI-VI線断面図である。（第１実施形態） 図7は、図６のVII-VII線断面図である。ただし、手前に見える仮保持梁は説明の都合上、省略している。（第１実施形態） 図8は、図６に相当する図であって、ケーブル端子を巻線端子に対向させた状態を示している。（第１実施形態） 図9は、図６に相当する図であって、ケーブル端子が撓んでいる状態を示している。（第１実施形態） 図10は、図６に相当する図であって、ケーブル端子をハウジングに仮保持させた状態を示している。（第１実施形態） 図11は、図６に相当する図である。（第２実施形態） 図12は、図６に相当する図である。（第３実施形態） 図13は、図６に相当する図である。（第４実施形態） 図14は、図６に相当する図である。（第５実施形態） 図15は、図６に相当する図である。（第６実施形態） 図16は、特許文献１の図１０に相当する図である。

（第１実施形態）
以下、図１〜図１０を参照しつつ、本願発明の第１実施形態を説明する。

図１及び図２に示すように、角度検出装置としてのレゾルバ１は、二点鎖線で示すレゾルバロータ２と、リング状のレゾルバステータ３と、複数の外部ケーブル４と、によって構成されている。レゾルバロータ２は、図示しない電動機の出力軸の一部として形成されている。レゾルバステータ３は、電動機の本体等に対して固定される。レゾルバステータ３には、複数の外部ケーブル４が接続されている。この構成で、レゾルバロータ２がレゾルバステータ３に対して相対的に回転すると、その回転に応じた回転信号がレゾルバステータ３で生成され、外部ケーブル４を介して外部へと出力される。

レゾルバステータ３は、レゾルバステータ本体５と、複数のレゾルバ巻線（図略）と、複数の巻線端子６（第１端子）と、端子保持台７（ハウジング、端子保持部）と、絶縁カバー８と、によって構成されている。

レゾルバステータ本体５は、磁性材料から成る積層体であってリング状に形成されている。レゾルバステータ本体５は、内周側に突出する複数の磁極部９を有している。

複数のレゾルバ巻線は、レゾルバステータ本体５の複数の磁極部９に夫々巻き付けられる。

複数の巻線端子６は、複数のレゾルバ巻線を複数の外部ケーブル４に夫々接続するための仲介部材である。各巻線端子６は、レゾルバ巻線が巻き付けられる巻付部６ａを有している。巻付部６ａは、レゾルバロータ２の回転軸に対して平行な方向に突出している。

端子保持台７は、複数の巻線端子６を支持する部分である。端子保持台７は、レゾルバステータ本体５の周上に形成されている。

絶縁カバー８は、レゾルバステータ本体５と複数のレゾルバ巻線との間を電気的に絶縁するためのカバーである。本実施形態において、端子保持台７と絶縁カバー８は、一体的に構成されている。

ここで、「回転軸方向（第１方向）」及び「端子並列方向（第２方向）」、「端子並列直交方向（第３方向）」を定義する。回転軸方向は、図１及び図２に示すように、レゾルバロータ２の回転軸に対して平行な方向である。回転軸方向のうち、巻線端子６の巻付部６ａが突出する方向を回転軸突出方向とし、回転軸突出方向の反対の方向を回転軸反突出方向とする。端子並列方向は、複数の巻線端子６が並べられる方向である。端子並列方向は、回転軸方向に対して直交している。端子並列直交方向は、回転軸方向及び端子並列方向に対して直交する方向である。

各外部ケーブル４の端部には、ケーブル端子１０（第２端子）が取り付けられている。そして、各ケーブル端子１０を端子保持台７に仮保持させた上で、各ケーブル端子１０を各巻線端子６にスポット溶接することで、各レゾルバ巻線は、各外部ケーブル４と電気的に接続するようになっている。

本実施形態において、端子仮保持構造Eは、巻線端子６と、端子保持台７と、ケーブル端子１０と、を少なくとも備えて構成されている。

（端子仮保持構造E）
次に、端子仮保持構造Eについて詳細に説明する。

図３に示すように、巻線端子６は、巻付部６ａと、巻線側スポット溶接部６ｂ（第１溶接部）と、を備えて構成されている。巻付部６ａは、レゾルバ巻線が巻き付けられる部分である。巻付部６ａは、回転軸方向に延びて細長く形成されている。巻線側スポット溶接部６ｂは、巻線端子６とケーブル端子１０とのスポット溶接が行われる部分である。巻線側スポット溶接部６ｂは、回転軸方向に対して直交する平板状に形成されている。巻線側スポット溶接部６ｂは、長方形状である。巻線側スポット溶接部６ｂの長手方向は、端子並列直交方向に対して平行である。そして、巻付部６ａと巻線側スポット溶接部６ｂは、互いに直交するように一体成形されている。図３において巻線端子６のハッチングされた部分は、端子保持台７に埋設される部分である。巻線端子６は、部分的に端子保持台７に埋設されることで、端子保持台７に保持される（図７も併せて参照）。

図４に示すように、外部ケーブル４は、中心導体４ａと、外部被覆４ｂと、によって構成されている。ケーブル端子１０は、外部ケーブル４の端部に取り付けられている。ケーブル端子１０は、ケーブル端子本体１１と、オープンバレル１２と、によって構成されている。ケーブル端子本体１１とオープンバレル１２は、板金折り曲げにより一体成形されている。オープンバレル１２は、外部ケーブル４の中心導体４ａに対してカシメにより取り付けられる部分である。ケーブル端子本体１１は、ケーブル側スポット溶接部１３（第２溶接部）と、一対の弾性連結部１４、一対の被仮保持部１５と、によって構成されている。ケーブル側スポット溶接部１３は、巻線端子６とケーブル端子１０とのスポット溶接が行われる部分である。ケーブル側スポット溶接部１３は、回転軸方向に対して直交する平板状に形成されている。ケーブル側スポット溶接部１３は、回転軸突出方向を向く上面１３ａと、回転軸反突出方向を向く下面１３ｂと、を有している。一対の弾性連結部１４は、ケーブル側スポット溶接部１３の端子並列方向側の両端部から回転軸反突出方向に向かって平板状に突出した部分である。一対の弾性連結部１４は、端子並列方向に対して直交している。各弾性連結部１４は、内側を向く内面１４ａと、外側を向く外面１４ｂと、を有している。一対の弾性連結部１４は、ケーブル側スポット溶接部１３を端子並列方向で挟むように配置されている。一対の被仮保持部１５は、一対の弾性連結部１４の回転軸反突出方向側の端部から互いに離れるように平板状に突出した部分である。一対の被仮保持部１５は、回転軸方向に対して直交している。各被仮保持部１５は、回転軸突出方向を向く上面１５ａと、回転軸反突出方向を向く下面１５ｂと、を有している。一対の被仮保持部１５は、ケーブル側スポット溶接部１３を端子並列方向で挟むように配置されている。そして、一対の弾性連結部１４の存在により、一対の被仮保持部１５は、互いに近づくように弾性変位容易となっている。

図５〜図７に示すように、端子保持台７は、巻線端子６が埋設される巻線端子保持部２０と、複数のケーブル端子１０を仮保持するための複数の仮保持梁２１と、ケーブル端子１０のオープンバレル１２を支持するバレル支持部２２と、によって構成されている。図７に示すように、巻線端子保持部２０及び仮保持梁２１、バレル支持部２２は、端子並列直交方向でこの順に並んで配置されている。なお、図５では、説明の便宜上、いくつかのケーブル端子１０は省略している。

巻線端子保持部２０は、巻線端子６の巻付部６ａと巻線側スポット溶接部６ｂが部分的に埋設されることで、巻線端子６を支持する部分である。巻線端子保持部２０は、バレル支持部２２と対向する巻線側対向面２０ａを有している。

図７に示すように、仮保持梁２１は、巻線端子保持部２０の巻線側対向面２０ａからバレル支持部２２に向かって延びる梁状の部分である。仮保持梁２１は、端子並列方向に所定の間隔を空けて複数形成されている。図６に示すように、各仮保持梁２１は、回転軸反突出方向に向かうにつれて太くなるように形成されている。即ち、各仮保持梁２１は、断面略台形状に形成されている。詳しくは、仮保持梁２１は、二点鎖線で示す一対の仮保持部２１ａを有している。各仮保持部２１ａは、ケーブル端子１０の被仮保持部１５に対して回転軸方向で対向している。各仮保持部２１ａは、ケーブル端子１０の被仮保持部１５から見て、回転軸突出方向側に位置している。そして、一対の仮保持部２１ａには、端子並列方向で向かい合う一対の仮保持部２１ａが回転軸反突出方向に向かうにつれて互いに近づくように傾斜する傾斜ガイド面２１ｂが形成されている。

図７に示すように、バレル支持部２２は、バレル支持面２２ａと、ケーブル側対向面２２ｂと、を有している。バレル支持面２２ａは、ケーブル端子１０のオープンバレル１２に対して回転軸方向で対向し、オープンバレル１２を支持する面である。ケーブル側対向面２２ｂは、巻線端子保持部２０の巻線側対向面２０ａに対して対向する面である。

（作動）
次に、レゾルバ１の組立方法を説明する。先ず、図４に示すように、外部ケーブル４の端部に圧着工具を用いてケーブル端子１０を取り付ける。次に、図８に示すように、巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂに対してケーブル端子１０のケーブル側スポット溶接部１３を対向させた状態で、矢印Xで示す方向にケーブル端子１０を下降させる。すると、一対の被仮保持部１５が、端子並列方向で向かい合う一対の仮保持部２１ａの傾斜ガイド面２１ｂに夫々接触する。継続して、矢印Xで示す方向にケーブル端子１０を下降させると、図９に示すように、傾斜ガイド面２１ｂから受ける反作用により、一対の被仮保持部１５は、互いに近づくように弾性変位する。継続して、矢印Xで示す方向にケーブル端子１０を下降させると、やがて、図１０に示すように、一対の被仮保持部１５が仮保持部２１ａを乗り越えたことを契機として、一対の被仮保持部１５が互いに離れるように弾性変位すると共に、ケーブル側スポット溶接部１３が巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂ上に着座し、ケーブル側スポット溶接部１３と巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂが回転軸方向で対向する。なお、ケーブル側スポット溶接部１３は、巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂから見て回転軸突出方向側に位置している。ケーブル端子１０が端子保持台７と巻線端子６によって仮保持された状態で、ケーブル端子１０のケーブル側スポット溶接部１３は、巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂよりも回転軸突出方向側に存在し、ケーブル端子１０の被仮保持部１５は、仮保持梁２１の仮保持部２１ａよりも回転軸反突出方向側に存在している。従って、ケーブル端子１０は、端子保持台７と巻線端子６によって回転軸方向で挟まれている。

このとき、外部ケーブル４に外力が作用するなどして、ケーブル側スポット溶接部１３に回転軸突出方向の外力が作用すると、一対の被仮保持部１５が一対の仮保持部２１ａに引っ掛かり、ケーブル端子１０の回転軸突出方向へのそれ以上の上昇は禁止される。また、このとき、外部ケーブル４に外力が作用するなどして、ケーブル側スポット溶接部１３に回転軸反突出方向の外力が作用すると、ケーブル側スポット溶接部１３が巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂに突き当り、ケーブル端子１０の回転軸反突出方向へのそれ以上の下降は禁止される。

また、このとき、外部ケーブル４に外力が作用するなどして、ケーブル側スポット溶接部１３に端子並列直交方向の外力が作用すると、図７に示すように、一対の被仮保持部１５は、巻線側対向面２０ａ又はケーブル側対向面２２ｂに接触し、ケーブル端子１０の端子並列直交方向へのそれ以上の移動は禁止される。

また、このとき、外部ケーブル４に外力が作用するなどして、ケーブル側スポット溶接部１３に端子並列方向の外力が作用すると、図１０に示すように、一対の弾性連結部１４が一対の仮保持部２１ａに対して接触し、ケーブル端子１０の端子並列方向へのそれ以上の移動は禁止される。

最後に、図１０の状態で、スポット溶接機を用いて、ケーブル側スポット溶接部１３と巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂは互いにスポット溶接される。

以上に本願発明の第１実施形態を説明したが、第１実施形態は、以下の特長を有している。

（１）端子仮保持構造Eは、平板状の巻線側スポット溶接部６ｂ（第１溶接部）を有する巻線端子６（第１端子）と、巻線端子６を保持する端子保持台７（ハウジング）と、平板状のケーブル側スポット溶接部１３（第２溶接部）を有し、外部ケーブル４が接続されるケーブル端子１０（第２端子）と、を備える。図１０に示すように、ケーブル端子１０は、ケーブル端子１０のケーブル側スポット溶接部１３を巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂに対して溶接するために、巻線側スポット溶接部６ｂとケーブル側スポット溶接部１３とが対向するように端子保持台７に仮保持される。ケーブル端子１０は、少なくとも、ケーブル側スポット溶接部１３を挟む２ヶ所で端子保持台７に仮保持されている。以上の構成によれば、外部ケーブル４に外力が作用しても、端子保持台７に仮保持されるケーブル端子１０の姿勢を維持できる。

（２）また、図１０に示すように、ケーブル端子１０は、巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂに対して直交する方向で巻線端子６と端子保持台７によって挟まれている。以上の構成によれば、端子保持台７による仮保持が簡素な構成で実現される。

しかし、これに代えて、ケーブル端子１０を対向する一対の仮保持梁２１間に圧入することとしてもよい。この場合でも、端子保持台７に仮保持されるケーブル端子１０の姿勢を安定させることができる。

（３）また、ケーブル端子１０は、ケーブル側スポット溶接部１３を挟むように配置された一対の被仮保持部１５を更に有する。端子保持台７には、巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂに対して直交する方向で、ケーブル端子１０の一対の被仮保持部１５に対向する一対の仮保持部２１ａを有する。以上の構成によれば、ケーブル端子１０の弾性変形を利用して、ケーブル端子１０を一対の仮保持部２１ａ間に通すことで、ケーブル端子１０を巻線端子６と端子保持台７の間に挟むことができるようになる。

（４）また、一対の被仮保持部１５とケーブル側スポット溶接部１３との間には、回転軸方向（ケーブル側スポット溶接部１３に対して平行な方向と異なる方向）へ延びる一対の弾性連結部１４が形成されている。以上の構成によれば、ケーブル端子１０の一対の被仮保持部１５が弾性変位し易くなるので、ケーブル端子１０を巻線端子６と端子保持台７の間に挟む作業が容易になる。

（５）また、図１０に示すように、巻線端子６は、ケーブル端子１０が端子保持台７に仮保持された状態で、一対の弾性連結部１４の間に位置している。以上の構成によれば、端子並列方向（一対の弾性連結部１４が向かい合う方向）における巻線端子６とケーブル端子１０との相対的な移動が抑制される。

（７）また、図９に示すように、一対の仮保持部２１ａには、一対の仮保持部２１ａがケーブル端子１０から巻線端子６に向かうにつれて互いに近づくように傾斜する傾斜ガイド面２１ｂが形成されている。換言すれば、一対の仮保持部２１ａには、回転軸反突出方向に向かうにつれて互いに近づくように傾斜する傾斜ガイド面２１ｂが形成されている。以上の構成によれば、ケーブル端子１０を回転軸反突出方向に押し込むだけで、一対の被仮保持部１５が互いに近づくように弾性変位するので、ケーブル端子１０を巻線端子６と端子保持台７の間に挟む作業が一層容易になる。

（８）レゾルバ１は、端子仮保持構造Eと、ケーブル端子１０に接続される外部ケーブル４と、を少なくとも備えて構成されている。

（第２実施形態）
次に、図１１を参照しつつ、本願発明の第２実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第１実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第１実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。

図１１に示すように、一対の弾性連結部１４の回転軸方向における寸法を、第１実施形態と比較して大きく確保すると、一対の被仮保持部１５が互いに近づく方向において、一層容易に弾性変位し易くなる。

（第３実施形態）
次に、図１２を参照しつつ、本願発明の第３実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第１実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第１実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。

図１２に示すように、端子並列方向において巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂを挟む一対の仮保持部２１ａを、互いに離れる方向へ弾性変形可能に構成してもよい。図１２の例では、仮保持梁２１に、回転軸反突出方向に開口する凹部２１ｃを形成することで、端子並列方向において巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂを挟む一対の仮保持部２１ａが、互いに離れる方向へ弾性変形可能となっている。以上の構成によれば、一対の被仮保持部１５が一対の仮保持部２１ａを一層乗り越え易くなるので、ケーブル端子１０を巻線端子６と端子保持台７の間に挟む作業が容易になる。なお、各仮保持部２１ａには、端子並列方向において巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂを挟む一対の仮保持部２１ａが互いに離れる方向へ弾性変形容易となるように、図示しないスリットを形成しておくとよい。

（第４実施形態）
次に、図１３を参照しつつ、本願発明の第４実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第１実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第１実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。

図１３に示すように、ケーブル端子１０の一対の弾性連結部１４及び一対の被仮保持部１５は省略することもできる。この場合、各仮保持梁２１には、ケーブル側スポット溶接部１３に対して端子並列方向で対向する移動規制部２１ｄを形成しておくことが好ましい。移動規制部２１ｄによれば、端子保持台７に仮保持されているケーブル側スポット溶接部１３が端子並列方向で移動してしまうのを抑制することができる。

（第５実施形態）
次に、図１４を参照しつつ、本願発明の第５実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第４実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第４実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。

図１４に示すように、上記第４実施形態の構成においても、端子並列方向において巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂを挟む一対の仮保持部２１ａを、互いに離れる方向へ弾性変形可能に構成するとよい。以上の構成によれば、ケーブル側スポット溶接部１３が一対の仮保持部２１ａを一層乗り越え易くなるので、ケーブル端子１０を巻線端子６と端子保持台７の間に挟む作業が容易になる。なお、各仮保持部２１ａには、端子並列方向において巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂを挟む一対の仮保持部２１ａが互いに離れる方向へ弾性変形容易となるように、図示しないスリットを形成しておくとよい。

（第６実施形態）
次に、図１５を参照しつつ、本願発明の第６実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第５実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第５実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。

図１５に示すように、上記第５実施形態の移動規制部２１ｄに代えて、巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂの端子並列方向における両端部に、回転軸突出方向に湾曲する一対の湾曲部６ｃを形成することとしてもよい。以上の構成によっても、端子保持台７に仮保持されているケーブル側スポット溶接部１３が端子並列方向で移動してしまうのを抑制することができる。

最後に、図１０〜図１５において、ケーブル端子１０は、巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂと仮保持梁２１の仮保持部２１ａによって回転軸方向に挟まれることで、回転軸方向において移動不能に拘束されているように見える。しかしながら、実際には、製造上の公差の都合上、ケーブル端子１０は、巻線端子６の巻線側スポット溶接部６ｂと仮保持梁２１の仮保持部２１ａによって回転軸方向に挟まれるものの、回転軸方向において若干移動可能に仮保持されている。

１ レゾルバ
２ レゾルバロータ
３ レゾルバステータ
４ 外部ケーブル
４ａ 中心導体
４ｂ 外部被覆
５ レゾルバステータ本体
６ 巻線端子（第１端子）
６ａ 巻付部
６ｂ 巻線側スポット溶接部（第１溶接部）
６ｃ 湾曲部
７ 端子保持台（ハウジング）
８ 絶縁カバー
９ 磁極部
１０ ケーブル端子（第２端子）
１１ ケーブル端子本体
１２ オープンバレル
１３ ケーブル側スポット溶接部（第２溶接部）
１３ａ 上面
１３ｂ 下面
１４ 弾性連結部
１４ａ 内面
１４ｂ 外面
１５ 被仮保持部
１５ａ 上面
１５ｂ 下面
２０ 巻線端子保持部
２０ａ 巻線側対向面
２１ 仮保持梁
２２ バレル支持部
２１ａ 仮保持部
２１ｂ 傾斜ガイド面
２１ｃ 凹部
２１ｄ 移動規制部
２２ａ バレル支持面
２２ｂ ケーブル側対向面
E 端子仮保持構造
X 矢印

Claims (8)

1. 平板状の第１溶接部を有する第１端子と、
   前記第１端子を保持するハウジングと、
   平板状の第２溶接部を有し、外部ケーブルが接続される第２端子と、
   を備え、
   前記第２端子は、前記第２端子の前記第２溶接部を前記第１端子の前記第１溶接部に対して溶接するために、前記第１溶接部と前記第２溶接部とが対向するように前記ハウジングに仮保持される、
   端子仮保持構造であって、
   前記第２端子は、少なくとも、前記第２溶接部を挟む２ヶ所で前記ハウジングに仮保持される、
   端子仮保持構造。
2. 請求項１に記載の端子仮保持構造であって、
   前記第２端子は、前記第１端子の前記第１溶接部に対して直交する方向で前記第１端子と前記ハウジングによって挟まれている、
   端子仮保持構造。
3. 請求項２に記載の端子仮保持構造であって、
   前記第２端子は、前記第２溶接部を挟むように配置された一対の被仮保持部を更に有し、
   前記ハウジングには、前記第１端子の前記第１溶接部に対して直交する方向で、前記第２端子の前記一対の被仮保持部に対向する一対の仮保持部を有する、
   端子仮保持構造。
4. 請求項３に記載の端子仮保持構造であって、
   前記一対の被仮保持部と前記第２溶接部との間には、前記第２溶接部に対して平行な方向と異なる方向へ延びる一対の弾性連結部が形成されている、
   端子仮保持構造。
5. 請求項４に記載の端子仮保持構造であって、
   前記第１端子は、前記第２端子が前記ハウジングに仮保持された状態で、前記一対の弾性連結部の間に位置している、
   端子仮保持構造。
6. 請求項３〜５の何れかに記載の端子仮保持構造であって、
   前記一対の仮保持部は、互いに離れる方向へ弾性変形可能に構成されている、
   端子仮保持構造。
7. 請求項３〜６の何れかに記載の端子仮保持構造であって、
   前記一対の仮保持部には、前記一対の仮保持部が前記第２端子から前記第１端子に向かうにつれて互いに近づくように傾斜する傾斜ガイド面が形成されている、
   端子仮保持構造。
8. 請求項１〜７の何れかに記載の端子仮保持構造と、
   前記第２端子に接続される前記外部ケーブルと、
   を備えたレゾルバ。

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