JP5280347B2 - 光電式煙感知器 - Google Patents

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Description

本発明は、発光器から照射された光線の散乱光を受光器で検出して煙を検知する光電式煙感知器に関するものである。
光電式煙感知器は、外部からの煙の流入を可能にすると共に外部からの光を遮断して検煙空間を形成するラビリンス構造体と、前記検煙空間に向って光を発する発光器と、前記検煙空間内の煙粒子による散乱光を受光する受光器と、発光器から発せられた直接光が受光器に届かないように遮光する遮光体とを有している。
検煙空間と発光器及び受光器の配置に関し、大きく分けて2つのタイプがある。
その一つは、検煙空間と同一平面に発光器及び受光器を配置し、水平方向に発光、受光を行うものである。このタイプのものの中には、サイド発光式発光素子を用いて発光素子のリード端子を折り曲げる必要を無くし、リード端子の折り曲げによって発光素子が破損する工程を不要とし、設計通りに取り付け易くしたものが提案されている。(特許文献1参照)
他のタイプは、検煙空間の上方に発光器及び受光器を配置し斜め下方に発光し、受光を行うものである(特許文献2〜6参照)。
特開平06−111156号公報 実開平01−111394号公報 特開平03−111997号公報 特開平03−296896号公報 特開2003−208674号公報 特開2004−220155号公報
いずれのタイプのものでも、煙は、ラビリンス構造体の周囲から検煙空間へ流入する構造であるため、湯気などの粒径の大きな粒子もそのまま検煙空間へ導入され、これによる散乱で誤報を生じ易いという問題があった。
また、サイド発光式発光素子を用いたもの(特許文献1参照)の特有の問題点として、発光素子等が検煙部内に露出されているため、汚れ易いという点が挙げられる。また、ラビリンス構造体と同じ水平空間内に光学系(発光器、受光器、遮光板等)を配置する必要性から、これら光学系の存在により感知器の内部構造が空力的に対称性を維持できず、それ故に外部からの煙の流入に方向性を持つという問題もある。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、湯気等粒径の大きな粒子による誤報を低減できる光電式煙感知器を提供することを目的としている。
また、サイド発光式発光素子を用いながらも、発光素子等が汚れ難いようにし、さらに、煙に対する応答に方向性が無い光電式煙感知器を提供することを目的としている。
従来の光電式煙感知器における検煙空間への煙導入路は、防虫網で覆われた略円筒状のラビリンス構造体の周面に形成されている。そして、天井面に沿うように流れる煙は、前記ラビリンス構造体の周面から流れの向きを変えないで直接検煙空間に流入するようになっている。
発明者は、このような検煙空間への煙の導入経路が、前述した湯気等粒径の大きな粒子の流入を許し、また煙に対する応答に方向性が生ずる原因になっていると考え、検煙空間への煙の導入経路そのものを新たなものとすることを考えた。
そして、湯気等粒径の大きな粒子の流入を許さず、煙に対する応答に方向性が生じないような煙の導入経路について鋭意検討し、天井面に沿って流れる気流(煙)の流れを利用して煙を検煙空間の上方又は下方から導入する導入経路を形成することを考え、このような導入経路であれば湯気等粒径の大きな粒子の流入を許さず、煙に対する応答に方向性も生じないとの知見を得た。
本発明はかかる知見に基づくものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係る光電式煙感知器は、外部からの光を遮断するように形成した検煙空間と、前記検煙空間内の迷光を減衰する光トラップと、前記検煙空間に向けて光を発する発光器と、前記検煙空間内の煙粒子による前記発光器からの光の散乱光を受光する受光器と、前記検煙空間に設けられて前記発光器および前記受光器を保持する光学台とを備えた光電式煙感知器において、
設置状態において前記検煙空間の上方を横切るように延びる第1煙流路を形成する第1煙流路形成部材と、設置状態において前記検煙空間の下方を横切るように延びる第2煙流路を形成する第2煙流路形成部材と、前記第1煙流路と前記検煙空間の上部、又は前記第2煙流路と前記検煙空間の下部を連通させて煙を前記検煙空間に導入する煙導入路と、
前記光学台に設けられて、前記煙導入路の一部を構成すると共に、前記発光器と前記受光器の光軸の交点に向けて煙を案内するガイド部材として機能し、さらに前記発光器の直接光が前記受光器に入射するのを防止する遮光部材としても機能する遮光部とを備え、
前記第1煙流路と前記第2煙流路に長さの差を設け、該流路の長さの差によって生ずる前記第1煙流路と前記第2煙流路の差圧を利用して前記煙導入路を介して前記検煙空間内の前記発光器から光を照射して煙粒子による散乱光を受光する領域に直接煙を送り込むようにしたことを特徴とする光電式煙感知器。
)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記発光器はサイド発光式の発光素子を有してなり、前記受光器はサイド受光式の受光素子を有してなことを特徴とするものである。
)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記光トラップはラビリンス構造体からなり、該ラビリンス構造体は、少なくともその下部が中心下方向に向って縮径する逆円錐状または逆円錐台状になっていることを特徴とするものである。
本発明に係る光電式煙感知器は、外部からの光を遮断するように形成した検煙空間と、前記検煙空間内の迷光を減衰する光トラップと、前記検煙空間に向けて光を発する発光器と、前記検煙空間内の煙粒子による前記発光器からの光の散乱光を受光する受光器と、前記検煙空間に設けられて前記発光器および前記受光器を保持する光学台とを備えた光電式煙感知器において、
設置状態において前記検煙空間の上方を横切るように延びる第1煙流路を形成する第1煙流路形成部材と、設置状態において前記検煙空間の下方を横切るように延びる第2煙流路を形成する第2煙流路形成部材と、前記第1煙流路と前記検煙空間の上部、又は前記第2煙流路と前記検煙空間の下部を連通させて煙を前記検煙空間に導入する煙導入路と、
前記光学台に設けられて、前記煙導入路の一部を構成すると共に、前記発光器と前記受光器の光軸の交点に向けて煙を案内するガイド部材として機能し、さらに前記発光器の直接光が前記受光器に入射するのを防止する遮光部材としても機能する遮光部とを備え、
前記第1煙流路と前記第2煙流路に長さの差を設け、該流路の長さの差によって生ずる前記第1煙流路と前記第2煙流路の差圧を利用して前記煙導入路を介して前記検煙空間内の前記発光器から光を照射して煙粒子による散乱光を受光する領域に直接煙を送り込むようにしたので、第1煙流路又は第2煙流路を流れる湯気等粒径の大きな粒子は、質量が大きいために慣性力が大きく、進路を変更して煙導入路に入ることができずに通り抜け、粒径の小さい煙粒子のみが煙導入路に導入され、これにより湯気等による誤報を防止することができる。
また、第1煙流路及び第2煙流路における煙の流入口は、光電式煙感知器の全周に亘って設けることができるので、煙に対する応答に方向性を無くすることができる。
また、発光器から光を照射して煙粒子による散乱光を受光する領域に直接煙を送り込むので、必要な場所に安定的に煙を導入することができ、受光出力が安定し、煙の検知を確実に行なうことができる。
本発明の一実施の形態に係る光電式煙感知器の内部構造の説明図である。 図1における矢視A−A断面図である。 本発明の一実施の形態に係る光電式煙感知器に設置されている光トラップの説明図である。 本発明の一実施の形態に係る光電式煙感知器の動作説明図である。 本発明の一実施の形態に係る光電式煙感知器の外観の説明図であり、図5(a)が正面図、図5(b)が底面図である。 本発明の実施の形態2に係る光電式煙感知器の内部構造の説明図である。 本発明の実施の形態2に係る光電式煙感知器の外観の説明図であり、図7(a)が正面図、図7(b)が底面図である。 本発明の実施の形態3に係る光電式煙感知器の内部構造の説明図である。 図8における矢視B−B断面図である。 本発明の実施の形態3に係る光電式煙感知器の外観の説明図であり、図10(a)が正面図、図10(b)が底面図である。 本発明の実施の形態4に係る光電式煙感知器の内部構造の説明図である。 図11における矢視A−A´断面図である。 図11における矢視B−B´断面図である。 本発明の実施の形態5に係る光電式煙感知器の内部構造の説明図である。 図14における矢視A−A´断面図である。 図14における矢視B−B´断面図である。
[実施の形態1]
図1乃至図5に基づいて本実施の形態に係る光電式煙感知器1を説明する。
本実施の形態に係る光電式煙感知器1は、本体2と、天井などに取り付けられてその下部に本体2を着脱可能に保持する平面視で円形のベース3で構成される。本体2は、保護カバー5と保護カバー5の上部に配置された壁体7を備えている。
壁体7は、図2に示すように、軸方向断面が例えば略J字(頭部に横棒を有するJ字)状の複数のラビリンス部材7aを、一定間隔で同一円周上に配置することによって略円筒状に形成されたラビリンス構造体によって構成されている。そして、壁体7の外周には防虫網9が設置されている。
壁体7を、ラビリンス構造体で構成することにより、その内部へ煙の流入を可能にすると共に外光の入射を防止できる。
壁体7と、保護カバー上面5aと、本体上面部材10とで囲まれた領域は、壁体7の外側から流入する煙の第1煙流路11となっている。したがって、本実施の形態においては、壁体7と、保護カバー上面5aと、本体上面部材10が第1煙流路形成部材を構成する。
保護カバー5は、図5に示すように、下方に向って凸の球面状に形成されている。球面の頂部(最下部)には、後述する検煙空間27から煙を排気する煙排気孔12が形成されている。後述するように、天井面に沿って流れる煙は、保護カバー5の表面に沿うように流れるので、保護カバー5の下面は第2煙流路13となり、保護カバー5は第2煙流路形成部材となる。
本体2は、保護カバー5の内部上方に設置された回路基板17と、回路基板17の下面側に設置された光学台19と、光学台19に設置された発光器21及び受光器23と、光学台19を囲むように設置された光トラップ25とを備え、光トラップ25によって囲まれた内部空間が検煙空間27になっている。
そして、保護カバー5の上面、回路基板17、光学台19を貫通するように煙導入路29が設けられており、煙導入路29を介して第1煙流路11と検煙空間27が連通している。検煙空間27を含む保護カバー5で囲まれた空間は、第1煙流路11と第2煙流路13に気流が流れると、後述するベルヌーイの定理により負圧になる負圧室30となっている。
以下、本体2を構成する部品の主なものを更に詳細に説明する。
<光学台>
光学台19には、発光器21を収納する発光器収納部19aと、受光器23を収納する受光器収納部19bと、光学台19の中央部に配置されて煙導入路29の一部を構成する遮光部19cとが設けられている。遮光部19cは、対向する2枚の板状部材でスリット状に形成され、煙導入路29の一部を構成すると共に、発光器21と受光器23の光軸の交点に向けて煙を案内するガイド部材として機能し、さらに発光器21の直接光が受光器23に入射するのを防止する遮光部材としても機能する。
発光器収納部19aは、図1に示されるように、発光器21を斜め下方に向けて収納し、発光器21から照射される光が検煙空間27に向けて照射されるようにしている。また、受光器収納部19bは、発光器収納部19aと同様に、図1に示されるように、受光器23を斜め下方に向けて収納し、斜め下方から入射される散乱光を受光できるようにしている。
このように、本実施の形態では発光器21及び受光器23が斜め下方に向けて配置されているので、遮光部19cは発光器21と受光器23の光軸の交点まで延びることなく遮光部材として機能し、導入された煙を前記交点に向けて下方に排出してガイド部材として機能するようになっている。
<光トラップ>
光トラップ25は、発光器21から照射された光を減衰させる機能を有しており、そのような機能を有する限りどのような形態のものであってもよい。
このような機能を有する光トラップ25の一形態として、その全体形状が中心下方に向かって縮径する略逆円錐状に形成したものが図1に示されている。
また、光トラップ25は、図3に示されるように、軸方向断面が例えば略J字(頭部に横棒を有するJ字)状の複数のラビリンス部材31(図3参照)を傾斜させると共に、これらを一定間隔で同一円周上に配置することによって略逆円錐状に形成されたラビリンス構造体としてもよい。
ラビリンス構造体とした場合の内周面は、図3に示されるように、J字の頭部の横棒に相当する部分(以下、横棒部31aという。)によって形成される面が交互に重なり合うようになっている。この横棒部31aが傾斜面になっており、検煙空間27内に侵入した埃などは傾斜面を滑って各ラビリンス部材31間の隙間から下方に落下するようになっている。
光トラップ25の下端には排気口33が形成されており、検煙空間27内に導入された煙を排気できるようになっている。もっとも、光トラップ25として、図3に示すようなラビリンス構造体を用いた場合には、各ラビリンス部材31間に隙間が形成されており、該隙間が排気口33として機能するので、あえて排気口33を設ける必要はない。ただ、排気口33は検煙空間27内に入った埃などの排出口として機能するので、その意味では設けることが好ましい。
検煙空間27に導入された煙は、排気口33あるいは各ラビリンス部材31間の隙間を通って、保護カバー5の煙排気孔12から第2煙流路13側へと排出される。したがって、排気口33あるいは各ラビリンス部材31間の隙間から煙排気孔12に至る経路が煙排気路となる。
保護カバー5に形成された煙排気孔12と光トラップ25との間には、煙排気孔12から入射する光を遮断するための遮光体35が設置されている。
<動作説明>
以上のように構成される光電式煙感知器1において、火災によって発生する煙は、図4の破線の矢印で示すように、図示しない天井面に沿うように流れる。そして、防虫網9を介して第1煙流路11に流入すると共に、保護カバー5の下面に沿う第2煙流路13に沿って流れ、再び合流する。このとき、保護カバー5の下面に沿う第2煙流路13の長さが第1煙流路11の長さよりも長くなるので、第2煙流路13を流れる煙の流速は第1煙流路11を流れる流速よりも速くなる。
この流速の違いに起因して、ベルヌーイの定理に基づき第2煙流路13の気圧が第1煙流路11の気圧よりも低くなる。そして、第1煙流路11と第2煙流路13は、煙導入路29、検煙空間27、煙排気孔12を介して連通しているので、前記気圧の差異に起因して、負圧室30が負圧になり煙導入路29から煙が検煙空間27に導入され、導入された煙によって発光器21から発せられた光が散乱して受光器23に入射して検出される。
検煙空間27に導入された煙は、排気口33あるいは各ラビリンス部材31間の隙間から煙排気孔12へと排出される。
以上のように、本実施の形態によれば、煙が流れたときに生ずる第1煙流路11と第2煙流路13の差圧によって検煙空間27に煙が導入され、また、発光器21から光を照射して煙粒子による散乱光を受光する領域に直接煙を送り込むので、必要な場所に安定的に煙を導入することができ、受光出力が安定し、煙の検知を確実に行なうことができる。
また、第1煙流路11に湯気などが流入したとしても、流入した湯気等粒径の大きな粒子は、質量が大きいために慣性力が大きく、進路を変更して煙導入路29に入ることができず第1煙流路11の流入側と反対側に通り抜け、粒径の小さい煙粒子のみが煙導入路29に流入するので、湯気等による誤報を減らすことができる。
また、本実施の形態では、光トラップ25として略逆円錐状のラビリンス構造体を用いたので、発光器21から照射された光は、下方中心に向かって延びる光トラップ25に照射され、減衰される。そして、光トラップ25を構成するラビリンス部材31が傾斜配置されているので、埃などが無制限に堆積することもなく、それ故にノイズ光が増大して誤報を発することを防止できる。
なお、上記の実施の形態においては、光トラップ25の一例として中心下方に向かって縮径する略逆円錐台状のラビリンス構造体を用いた例を示したが、本発明の光トラップはこれに限られるものではなく、検煙空間27内の迷光を減衰させるものであれば他の形態のものであってもよい。
また、上記の例ではラビリンス部材31は断面が略J字状のものを示したが、ラビリンス部材31の形状はこれに限られるものではなく、例えば断面が略く字状や、略Z字状であってもよい。
なお、図示しないが、煙排気孔12には異物が侵入することを防止する防虫網を設ける場合もある。もっとも、煙排気孔12と遮光体35との間は、ベルヌーイの定理による負圧を伝えるだけの空気の流通ができる隙間があればよいので、この隙間を極めて小さく設定して異物侵入、特に虫が侵入できない程度にすれば防虫網は不要となる。
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2を、図6及び図7に基づいて説明する。図6、図7において実施の形態1と同一部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施の形態2に係る光電式煙感知器36が実施の形態1と異なる点は、本体37における保護カバー38の形状である。本実施の形態の保護カバー38は、図6及び図7に示すように、側面形状が逆円錐台状になっている。
このように、保護カバー38の側面形状を逆円錐台状に形成しても、保護カバー38の下面に沿う第2煙流路13が第1煙流路11よりも流路の長さが長くなるので、実施の形態1で説明したように、ベルヌーイの定理に基づき第2煙流路13の気圧が第1煙流路11の気圧よりも低くなり、煙導入路29から煙が検煙空間27に導入され、実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。
[実施の形態3]
本発明の実施の形態3に係る光電式煙感知器39を、図8乃至図10に基づいて説明する。なお、図8乃至図10において実施の形態1と同一部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態3が実施の形態1と異なる点は、発光器41をその側方に発光し、受光器43をその側方から受光するサイドビュー型にした点である。そして、発光器41及び受光器43をサイドビュー型にした点に合わせて煙導入路29から導入される煙をガイドする部材として遮光部19cを溝部190dを有する遮光柱19dに変更し、さらに検煙空間27を形成する光トラップ45の形状を変更している。また、さらに光トラップ45の形状を変更したことに伴い、本体46における保護カバー47の形状も変更している。
以下、変更点について詳細に説明する。
発光器41及び受光器43をサイドビュー型にしたことにより、組立時に発光器41の発光素子および受光器43の受光素子のリード端子を折り曲げる必要が無いので、素子を破壊することが無く、設計通りに取り付けることができる。これによって、使用寿命が長く、かつ、煙検出感度の良好な感知器を得ることができる。
発光器41及び受光器43をサイドビュー型にしたため、発光器41は横方向に発光し、受光器43は横方向の光を受光する。そのため、実施の形態1及び2で示した遮光部19cでは下方への長さが短いために、受光器43が発光器41からの直接光を受光することになる。そこで、直接光の受光を防止するために、遮光柱19dを実施の形態1、2の遮光部19c場合よりも下方に延出させている。また、遮光柱19dの溝部190dは、発光器41と受光器43の光軸の交点側に設けられ、これによって煙導入路29から導入された煙を、発光器41と受光器43の光軸の交点側に向けて横方向に案内するように構成されている。
また、発光器41及び受光器43をサイドビュー型にしたことにより、図9に示されるように、光トラップ45における迷光を減衰させるための構造を、検煙空間27の全周に亘るのではなく、発光器41及び受光器43の発光側及び受光側に対向する領域に設けている。これによって、煙の排気経路が、前記構造が形成された側となり、検煙空間27に導入された煙は発光器41及び受光器43から遠ざかる方向に流れるため、発光器41及び受光器43がサイドビュー型であっても発光器41及び受光器43に汚れが付着するのを防止することができ、それ故に汚れに起因する誤報や失報を防止することができる。
また、光トラップ45の形状を上記のようにしたことにより、光トラップ45の形状を小さくでき、これを収納する保護カバー47を、図8、図10に示すように、周面に凹み部を有する形状にしている。
保護カバー47の形状を上記のようにすることで、負圧室30の容積が小さくなり、第1煙流路11と第2煙流路13に生ずる差圧を感度よく反映することができる。
上記のように構成された本実施の形態においては、実施の形態1及び2と同様に、火災によって発生した煙は、防虫網9、壁体7を介して第1煙流路11に流入すると共に、保護カバー47の下面に沿う第2煙流路13を流れる。そして、第1煙流路11と第2煙流路13に生ずる差圧によって、煙導入路29から煙が検煙空間27に導入される。検煙空間27に導入された煙は、遮光柱19d内に形成された溝部190dによって横方向に案内され、煙による散乱光が受光器43によって検出される。
検煙空間27に導入された煙は、光トラップ45における迷光減衰のための構造が形成された方向、すなわち発光器41及び受光器43から遠ざかる方向に流れ、前記構造の隙間を通り、煙排気孔12へと導かれる。
以上のように、本実施の形態によれば、発光器41及び受光器43をサイドビュー型にすることで、前述した発光素子及び受光素子の取り付けが容易になるという効果が得られると共に、光学部(光トラップ45等)はシンメトリーではないものの、光電式煙感知器39の上部全周に亘って形成される煙導入口を介して第1煙流路11から導入されることになるので、煙の導入に関しては、方向性が生じない。したがって、本実施の形態に係る光電式煙感知器39は、サイドビュー型光電素子を用いているにもかかわらず、煙の導入に関し、原理的に方向性が生じない。
さらに、検煙空間27に導入された煙が発光器41及び受光器43から離れる方向に流れて検煙空間27から排出されるので、発光器41及び受光器43が検煙空間27で露出しているにも関わらず、発光器41および受光器43に汚れが付着する割合が少なく、発光器41および受光器43が汚れ難くなり、発光器41および受光器43の汚れに起因する誤報や失報が少なくなる。
なお、本実施の形態では煙導入路29から検煙空間27の所望の位置に煙を案内するガイド部材として溝状の遮光柱19dを例示したが、遮光柱の基端側を筒状にして、先端側のみ溝状にすることにより、より煙を所望の位置にピンポイントで案内できるという効果を奏することができる。
[実施の形態4]
本発明の実施の形態4に係る光電式煙感知器50を、図11乃至図13に基づいて説明する。
本実施の形態に係る光電式煙感知器50は、実施の形態3の光電式煙感知器39の構成を一部変更したものであり、図11乃至図13において実施の形態3と同一部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態においては、実施の形態3におけるラビリンス構造体からなる壁体7に代えて板体53を所定間隔離して放射状に配置し、煙導入路29の入り口側に防虫網55と遮光板57を設置したものである。
本実施の形態においては、実施の形態3における壁体7に代えて板体53を設置したことにより、煙の流入に対して抵抗が極めて少ないので、煙が第1煙流路11に円滑に流入できるようになり、応答性に優れている。
また、板体53を放射状に配置したことにより、板体53が流入する煙を煙導入路29に向けて案内するガイド部材として機能するため、これによっても応答性が増すという効果が得られている。
なお、遮光板57と煙導入路29との間は、ベルヌーイの定理による差圧を伝えるだけの空気の流通ができる隙間があればよいので、この隙間を極めて小さく設定して異物侵入、特に虫が侵入できない程度にすれば防虫網55は不要となる。
[実施の形態5]
本発明の実施の形態5に係る光電式煙感知器59を、図14乃至図16に基づいて説明する。
本実施の形態に係る光電式煙感知器59は、実施の形態4の光電式煙感知器50の構成を一部変更したものであり、図14乃至図16において実施の形態4と同一部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の光電式煙感知器59の構造を概説すると、光電式煙感知器59はその本体60の構造に関し、実施の形態4における光電式煙感知器50の保護カバー47及びその内部構造物を上下逆にして、検煙空間27内を煙が下部から上部に向って流れるようにしたものに相当する。以下、詳細に説明する。
保護カバー61は、上述したように実施の形態4の保護カバー47を上下逆にしたものであり、下面61cが平面で、側面61bが縮径しながら上面に向って傾斜する傾斜面で、上面61aが略平面となっている。保護カバー61の上面61a、すなわち検煙空間27の上方を横切る第1煙流路11の長さが、保護カバー61の下面61c、すなわち検煙空間27の下方を横切る第2煙流路13の長さよりも長くなっている。したがって、第1煙流路11と第2煙流路13に煙が流れたときには、第2煙流路13側の気圧が第1煙流路11側よりも低くなるので、煙は、第2煙流路13側から検煙空間27に流入して第1煙流路11側に排出されることになる。
保護カバー61の下面中央には煙流入口63が形成され、その内面側には防虫網65が設置され、さらにその内面側には遮光板67が設けられている。遮光板67の内面側には、煙導入路29が検煙空間27に連通するように形成されている。保護カバー61の内部には、回路基板17が設置され、その上に光学台19、光トラップ45が設置され光トラップ45の内側に検煙空間27が形成され、さらに光トラップ45の上面には遮光体35が設置されている。
保護カバー61の上面には煙排気口69が形成され、煙排気口69の内側には防虫網71が設置されている。
保護カバー61は、板体53によって本体上面部材10に連結されており、本体上面部材10と回路基板17が貫通電極73によって連結されている。
上記のように構成された本実施の形態の光電式煙感知器59において、火災によって発生した煙が天井面に沿うように流れ、保護カバー61の側面及び上面に沿う第1煙流路11に流入すると共に、保護カバー61の下面に沿う第2煙流路13に沿って流れる。このとき、第1煙流路11の長さが第2煙流路13の長さよりも長いので、第1煙流路11を流れる煙の流速は第2煙流路13を流れる流速よりも速くなる。そのため、この流速の違いに起因して、ベルヌーイの定理に基づき第1煙流路11の気圧が第2煙流路13の気圧よりも低くなり、煙導入路29から煙が検煙空間27に導入され、導入された煙によって発光器21から発せられた光が散乱して受光器23に入射して検出される。
検煙空間27に導入された煙は、光トラップ45の隙間を通過し、防虫網71を介して煙排気孔69を通り、第1煙流路11側へ排気される。
なお、遮光体35と煙排気口69との間、あるいは、遮光体35と保護カバー47との間は、ベルヌーイの定理による差圧を伝えるだけの空気の流通ができる隙間があれば良いので、この隙間を極めて小さく設定して異物侵入、特に虫が侵入できない程度にすれば、防虫網71は不要となる。
同様に、遮光板67と煙流入口63との間、あるいは、遮光板67と煙導入路29との間の隙間を極めて小さく設定して異物侵入、特に虫が侵入できない程度にすれば、防虫網65は不要となる。
上記のように、本実施の形態の光電式煙感知器59では、保護カバー61の下面側から検煙空間27へ煙が導入されるので、仮に光電式煙感知器59の真下で火災が発生して、煙を含む気流が光電式煙感知器59の真下から上昇するような場合であっても、検煙空間27内へ確実に流入させることができる。
したがって、本実施の形態の光電式煙感知器59は、煙を含む気流の流れの方向が如何なる方向であっても、煙を確実に検煙空間27に導入することができるという効果を奏する。
また、流入した空気中の水蒸気が感知器本体60と接触して結露しても、感知器内部の気流は煙流入口63から煙排気口69の上方へと流れるので、第1煙流路11内に生じた水滴は、煙排気口69から吹き出し方向なので侵入することはなく、第2煙流路側の保護カバー下面61cに生じた水滴は重力によって煙流入口63へ侵入しにくく、また侵入したとしても保護カバー61内の下方に溜まり、何れも検煙空間27には侵入せず、結露による誤報を防止するという効果を奏する。
なお、上記の効果に加えて実施の形態4の光電式煙感知器50の奏する効果と同等の効果を奏することは言うまでもない。
1 光電式煙感知器 2 本体 3 ベース
5 保護カバー 5a 保護カバー上面 7 壁体
7a ラビリンス部材 9 防虫網 10 本体上面部材
11 第1煙流路 12 煙排気孔 13 第2煙流路
17 回路基板 19 光学台 19a 発光器収納部
19b 受光器収納部 19c 遮光部 19d 遮光柱
21 発光器 23 受光器 25 光トラップ
27 検煙空間 29 煙導入路 30 負圧室
31 ラビリンス部材 31a 横棒部 33 排気口
35 遮光体 36 光電式煙感知器 37 本体
38 保護カバー 39 光電式煙感知器 41 発光器
43 受光器 45 光トラップ 46 本体
47 保護カバー 190d 溝部
50 光電式煙感知器 53 板体 55 防虫網
57 遮光板 59 光電式煙感知器 60 本体
61 保護カバー 63 煙流入口 65 防虫網
67 遮光板 69 煙排気口 71 防虫網
73 貫通電極

Claims (3)

  1. 外部からの光を遮断するように形成した検煙空間と、前記検煙空間内の迷光を減衰する光トラップと、前記検煙空間に向けて光を発する発光器と、前記検煙空間内の煙粒子による前記発光器からの光の散乱光を受光する受光器と、前記検煙空間に設けられて前記発光器および前記受光器を保持する光学台とを備えた光電式煙感知器において、
    設置状態において前記検煙空間の上方を横切るように延びる第1煙流路を形成する第1煙流路形成部材と、設置状態において前記検煙空間の下方を横切るように延びる第2煙流路を形成する第2煙流路形成部材と、前記第1煙流路と前記検煙空間の上部、又は前記第2煙流路と前記検煙空間の下部を連通させて煙を前記検煙空間に導入する煙導入路と、
    前記光学台に設けられて、前記煙導入路の一部を構成すると共に、前記発光器と前記受光器の光軸の交点に向けて煙を案内するガイド部材として機能し、さらに前記発光器の直接光が前記受光器に入射するのを防止する遮光部材としても機能する遮光部とを備え、
    前記第1煙流路と前記第2煙流路に長さの差を設け、該流路の長さの差によって生ずる前記第1煙流路と前記第2煙流路の差圧を利用して前記煙導入路を介して前記検煙空間内の前記発光器から光を照射して煙粒子による散乱光を受光する領域に直接煙を送り込むようにしたことを特徴とする光電式煙感知器。
  2. 前記発光器はサイド発光式の発光素子を有してなり、前記受光器はサイド受光式の受光素子を有してなことを特徴とする請求項1に記載の光電式煙感知器。
  3. 前記光トラップはラビリンス構造体からなり、該ラビリンス構造体は、少なくともその下部が中心下方向に向って縮径する逆円錐状または逆円錐台状になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光電式煙感知器。
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