JP5280224B2 - 真空成膜装置 - Google Patents
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Description
また、通常の真空装置に使用するゲート式バルブを転用して、連続投入可能なバルブの開発も行われているが、フレキシブルデバイスやフレキシブル太陽電池等のシート基材の成膜部には接触が許されない製品も多く、直接接触して姿勢を保持するために余分な寸法のシート基材が必要となり、無駄が発生するという問題があった。
また、上記スリット状パスラインは、通過する上記シート基材と接触しない限度内で最小間隔寸法に設定されているものである。
また、上記排気減圧ユニットは、上記シート基材が上記パスライン内を走行するように搬送力を付与する一対の駆動ローラを内部に有しているものである。
また、上記押圧ローラは、上記シート基材に接触して押圧する両端側円環部と、上記シート基材と接触しない非接触外周面部と、を有し、上記シート基材の成膜部に接触しないように設定されているものである。
図1〜図4に示すように、本発明の真空成膜装置は、真空成膜手段としての真空チャンバ3と、真空チャンバ3の外部の大気圧P0 側に設置されてシート基材1を繰り出す繰り出しリールR1 と、真空チャンバ3の外部の大気圧P0 側に設置されて成膜後のシート基材1を巻き取る巻き取りリールR2 と、繰り出しリールR1 と真空チャンバ3の入口側との間に介設され排気減圧ユニット100 を複数個順次接続して成る段階的減圧手段4と、真空チャンバ3の出口側と巻き取りリールR2 との間に介設され排気圧力復元ユニット200 を複数個順次接続して成る段階的圧力復元手段5と、を備えている。
真空チャンバ3は、高真空P7 の条件下に減圧された真空室内で、連続的に供給されるシート基材1の表面に、蒸着、スパッタリング、化学気相法等の方法により成膜部2を形成する。真空チャンバ3の入口側には入口フランジ3aが設けられ、出口側には出口フランジ3bが設けられている。
排気孔13は、ブロック体11の多孔ローラ20、押圧ローラ22、駆動ローラ23,24の取着部にそれぞれ設けられ、外部からの負圧によって排気減圧ユニット100 内の気体を排気している。
パスライン12の高さ寸法H12と使用するシート基材の厚さ寸法H1 の差を1mmより小さく設定し、スリット状パスライン12の横幅寸法W12と使用するシート基材の幅W1 の差を2mmより小さく設定した場合は、スリット状パスライン12を通過するシート基材1がブロック体11に接触する虞れがある。
また、パスライン12の高さ寸法H12と使用するシート基材の厚さ寸法H1 の差を4mmより大きく設定すると、十分な圧力勾配が得られず、最終的に真空チャンバ3の高真空状態を達成困難となる。
なお、コンダクタンスCとは、パスライン12の気体の通り抜けやすさを示す係数であり、気体の流量Q、パスライン12両端の圧力差ΔPとすると、C=Q/ ΔPで表される。
多孔ローラ20は、取付フランジ26,27を介してブロック体11に取外し自在に取着されている。多孔ローラ20は、長円筒状に形成され、空洞中心部から外周面部に連通する多数の小孔21を有している。空洞中心部は、ロータリー継手28に外部から付与された負圧により排気され減圧している。多孔ローラ20は、ドリル等で穿孔して小孔21をラジアル方向に多数形成しても良いが、焼結金属等の連通気孔を有する材料を用いて製作するのが好ましい。
押圧ローラ22は、長円筒状に形成され、両端縁にシート基材1に接触して押圧する両端側円環部22aと、胴部にシート基材1と接触しない非接触外周面部22bと、を有している。
駆動ローラ23は、円柱状又は長円筒状に形成されている。駆動ローラ24は、円柱状又は長円筒状に形成され、図8に示した押圧ローラ22の外周面形状と同様に、両端縁にシート基材1に接触して押圧する両端側円環ガイド部と、胴部にシート基材1と接触しない非接触胴部と、を有している。
段階的圧力復元手段5では、上流側から複数段階的に高真空P7 から大気圧P0 へ順次複数段階的に圧力を復元するように圧力P6 の第7真空室10〜圧力P1 の第12真空室10が設けられている。第7〜第12の真空室10を経て、高真空P7 から大気圧P0 まで復元される。
図1に示すように、大気圧P0 中に設置された繰り出しリールR1 から供給されたシート基材1は、段階的減圧手段4に供給される。漏斗状に形成されたスリット状パスライン開口端縁12aから最上流側の排気減圧ユニット 100aに挿入されたシート基材1は、スリット状パスライン12内を平面帯状を保ちつつ走行する。排気減圧ユニット 100aには、大気圧P0 から分離された圧力P1 の第1の真空室10が形成されている。
また、図9に示すように、押圧ローラ22は、非接触外周面部22bの中央部に中央円環部22cを付加したものでもよい。
ト200aの入口側と、中間の排気圧力復元ユニット 200bの入口・出口側と、最上流側の
排気圧力復元ユニット 200cの入口・出口側と、が全て入口フランジ3a及び出口フランジ3bと同一寸法・同一形状に形成されているので、全ての真空チャンバ3には全ての排気減圧ユニット100 及び排気圧力復元ユニット200 が接続可能となり、確実に密封することができる。
2 成膜部
3 真空チャンバ
3a 入口フランジ
3b 出口フランジ
4 段階的減圧手段
5 段階的圧力復元手段
10 真空室
11 ブロック体
11a 面取り
12 スリット状パスライン
12a スリット状パスライン開口端縁
20 多孔ローラ
21 小孔
22 押圧ローラ
22a 両端側円環部
22b 非接触外周面部
23 駆動ローラ
24 駆動ローラ
100 排気減圧ユニット
200 排気圧力復元ユニット
P0 大気圧
P7 高真空
R1 繰り出しリール
R2 巻き取りリール
Claims (9)
- 連続的に供給されるシート基材(1)に高真空(P7 )の条件下にて真空成膜を行なう真空チャンバ(3)と、上記真空チャンバ(3)の入口側に付設されると共に上記高真空(P7 )へ順次複数段階的に減圧する段階的減圧手段(4)と、上記真空チャンバ(3)の出口側に付設されると共に上記高真空(P7 )から順次複数段階的に圧力を復元する段階的圧力復元手段(5)と、を備え、
上記段階的減圧手段(4)は、排気減圧される真空室(10)を内部に有する金属製のブロック体(11)と、上記真空室(10)を貫通する平面スリット状パスライン(12)と、該パスライン(12)を通過する上記シート基材(1)を吸着しつつ接触する多孔ローラ(20)と、上記シート基材(1)を上記多孔ローラ(20)の反対側から部分的に押圧して挟持する押圧ローラ(22)と、を備えた排気減圧ユニット(100)を、複数個順次接続して上記シート基材(1)を平面状に保持したまま上記真空チャンバ(3)の入口側に供給し、
さらに、上記段階的圧力復元手段(5)は、排気減圧される真空室(10)を内部に有する金属製のブロック体(11)と、上記真空室(10)を貫通するスリット状パスライン(12)と、該パスライン(12)を通過する上記シート基材(1)を吸着しつつ接触する多孔ローラ(20)と、上記シート基材(1)を上記多孔ローラ(20)の反対側から部分的に押圧して挟持する押圧ローラ(22)と、を備えた排気圧力復元ユニット(200)を、複数個順次接続して上記シート基材(1)を平面状に保持したまま上記真空チャンバ(3)の出口側から搬出していることを特徴とする真空成膜装置。 - 上記真空チャンバ(3)の外部の大気圧(P 0 )側に設置されて上記シート基材(1)を繰り出す繰り出しリール(R 1 )と、上記真空チャンバ(3)の外部の大気圧(P 0 )側に設置されて成膜後の上記シート基材(1)を巻き取る巻き取りリール(R 2 )と、を備え、
上記段階的減圧手段(4)は、上記繰り出しリール(R 1 )と上記真空チャンバ(3)の入口側との間に介設され、上記大気圧(P 0 )から順次複数段階的に減圧し、
上記段階的圧力復元手段(5)は、上記真空チャンバ(3)の出口側と上記巻き取りリール(R 2 )との間に介設され、圧力を上記大気圧(P 0 )へ順次複数段階的に復元する請求項1記載の真空成膜装置。 - 複数の上記排気減圧ユニット(100)は、最上流側の上記排気減圧ユニット(100a)を除いて同一形状として増減自在に接続され、かつ、複数の上記排気圧力復元ユニット(200)は、最下流側の上記排気圧力復元ユニット(200a)を除いて同一形状として増減自在に接続され、全ての上記スリット状パスライン(12)が同一平面状とした請求項1又は2記載の真空成膜装置。
- 上記スリット状パスライン(12)は、通過する上記シート基材(1)と接触しない限度内で最小寸法間隔に設定されている請求項1,2又は3記載の真空成膜装置。
- 上記排気減圧ユニット(100)は、上記シート基材(1)が上記パスライン(12)内を走行するように搬送力を付与する一対の駆動ローラ(23)(24)を内部に有している請求項1,2,3又は4記載の真空成膜装置。
- 上記多孔ローラ(20)は、長円筒状に形成され、排気減圧されている空洞中心部から外周面部に連通する多数の小孔(21)を有している請求項1,2,3,4又は5記載の真空成膜装置。
- 上記押圧ローラ(22)は、上記シート基材(1)に接触して押圧する両端側円環部(22a)と、上記シート基材(1)と接触しない非接触外周面部(22b)と、を有し、上記シート基材(1)の成膜部(2)に接触しないように設定されている請求項1,2,3,4,5又は6記載の真空成膜装置。
- 最上流側の上記排気減圧ユニット(100a)は、スリット状パスライン開口端縁(12a)が外方拡大状に面取り(11a)が形成され、
最下流側の上記排気圧力復元ユニット(200a)は、スリット状パスライン開口端縁(12a)が外方拡大状に面取り(11a)が形成されている請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の真空成膜装置。 - 上記真空チャンバ(3)の入口側には入口フランジ(3a)が設けられ、出口側には出口フランジ(3b)が設けられ、上記段階的減圧手段(4)における最上流側の上記排気減圧ユニット(100a)の出口側と、中間の上記排気減圧ユニット(100b)の入口・出口側と、最下流側の上記排気減圧ユニット(100c)の入口・出口側と、上記段階的圧力復元手段(5)における最下流側の上記排気圧力復元ユニット(200a)の入口側と、中間の上記排気圧力復元ユニット(200b)の入口・出口側と、最上流側の上記排気圧力復元ユニット(200c)の入口・出口側と、が全て上記入口フランジ(3a)及び上記出口フランジ(3b)と同一寸法・同一形状に形成されている請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の真空成膜装置。
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