JP5279371B2 - 断熱被覆体形成方法及び断熱被覆体 - Google Patents

断熱被覆体形成方法及び断熱被覆体 Download PDF

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Description

本発明は、断熱被覆体形成方法及び断熱被覆体に関する。
特開2007−46024号公報には、断熱材の中空バルーンを多量に水性無機質塗料に混入して超断熱化した塗膜を形成する塗料及び塗装方法の発明として、高分子シリカ系水性無機質塗料に断熱能を有する無機質系の中空バルーンを配合してなる水性断熱不燃塗料の発明、及び、その水性断熱不燃塗料を塗布して常温乾燥することによって塗膜を形成する塗装方法の発明が記載されている。
また、この水性断熱不燃塗料に配合される中空バルーンの大きさについては、13〜150μmの範囲で平均粒径が50〜70μmという数値が挙げられており、中空バルーンの配合比率については、100容積率あたり10〜90容積率という数値が記載されている。
前記公報記載の水性無機質塗料は、中空バルーンを含有した有機質系の断熱塗料とは異なり、揮発性有機化合物の問題がほとんどなく、耐火性及び不燃性を達成する上でも有用である。従って、各種製造設備等における熱発生源やその周囲においてこの水性無機質塗料を用いて断熱塗膜を形成することにより、前記のような問題を引き起こすことなく省エネルギー及び二酸化炭素排出削減並びに職場環境改善等に効果を上げることができる。
ところが、前記公報記載の水性無機質塗料を塗布して常温乾燥して得られた塗料層は、表面部から中空バルーン又はその他の塗料の一部が脱落し得、脱落物により、例えば精密機器や食品等の製造や取り扱い等に不都合を生じるおそれを有する。
塗料層表面部からの中空バルーン又はその他の塗料の一部の脱落を防ぐ手段としては、塗料層の乾燥固化後に別の耐熱性の塗料(例えば表面仕上げ用の耐熱性塗料)を塗布することやシート類により被覆することが考えられる。
しかしながら、塗料を塗布しても、塗料層表面部からの中空バルーン又はその他の塗料の一部の脱落を十分に抑えることは困難であり、而も、塗料の塗布によって、水性断熱不燃塗料による断熱性能が低下する傾向も認められた。また、シート類により被覆するには、接着剤等を用いて塗料層表面にシート類を接着する必要があり、工数が増加すると共に接着剤の耐熱性や耐火性及び揮発性有機化合物の問題が生じることになる。
特開2007−46024号公報
本発明は、従来技術に存した上記のような課題に鑑み行われたものであって、その目的とするところは、断熱用耐火粒子等の脱落及び飛散が効果的に防がれる断熱被覆体を効率的に形成することができる断熱被覆体形成方法及びその断熱被覆体を提供することにある。
(1) 上記目的を達成する本発明の断熱被覆体形成方法は、
塗料用バインダーとしての無機系又は無機有機ハイブリッド系バインダーと、断熱用耐火粒子を含有する耐火断熱用水系塗料により塗料層Xを形成するステップAと、
形成された前記塗料層Xが乾燥固化する前に、その塗料層Xの表面に、水蒸気が透過し前記断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートを直接貼付するステップBと、
塗料層Xの乾燥を前記耐熱性シートを介して行わせることにより塗料層Xを固化させて耐火断熱層となすと共に前記耐熱性シートをその耐火断熱層の表面に固着した状態とするステップCとを有し、
前記塗料層Xは、乾燥固化した状態において、前記断熱用耐火粒子を満遍なく含むと共に、表面部から前記断熱用耐火粒子が脱落し得るものであることを特徴とする。
本発明の断熱被覆体は、
塗料用バインダーとしての無機系又は無機有機ハイブリッド系バインダーと断熱用耐火粒子を含有する耐火断熱用水系塗料により形成された塗料層Xが乾燥固化してなる耐火断熱層と、
水蒸気が透過し前記断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートを備えてなり、
前記耐熱性シートは、乾燥固化前の塗料層Xの表面に直接貼り付けられることにより、その耐熱性シートを介して塗料層Xの乾燥が行われると共に耐火断熱層の表面に固着したものであり、
前記塗料層Xは、乾燥固化した状態において、前記断熱用耐火粒子を満遍なく含むと共に表面部から前記断熱用耐火粒子が脱落し得るものであることを特徴とする。
耐火断熱用水系塗料により形成した塗料層Xは、乾燥固化した状態において、断熱用耐火粒子を満遍なく含むことにより、所要の断熱効果を発揮する耐火断熱層を構成する。
乾燥固化した塗料層Xは、表面が耐熱性シート等により覆われていない場合には、表面部から前記断熱用耐火粒子又はその他の塗料の一部が脱落し得、脱落した断熱用耐火粒子等により種々の不都合を生じるおそれを有する。
ところが、耐火断熱用水系塗料により形成された塗料層Xが乾燥固化する前に、その塗料層Xの表面に、水蒸気が透過し断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートを直接貼付することにより、その耐熱性シートを介して塗料層Xを乾燥させ(尤も、耐熱性シートを介してのみ塗料層Xが乾燥するものに限るものではない)、塗料層Xを固化させて耐火断熱層となすと共に、耐熱性シートをその耐火断熱層の表面に固着した状態とすることができる。このように、塗料層Xの乾燥固化を待たずに耐熱性シートを直接貼付することにより、断熱用耐火粒子等の脱落及び飛散が効果的に防がれる断熱被覆体を効率的に形成することができる。
(2) 本発明の別の断熱被覆体形成方法は、
塗料用バインダーとしての無機系又は無機有機ハイブリッド系バインダーと、断熱用耐火粒子を含有する耐火断熱用水系塗料により塗料層Yを形成するステップDと、
上記断熱被覆体形成方法により形成された断熱被覆体Zの耐火断熱層のうち耐熱性シートが固着した面とは逆の面を、前記塗料層Yが乾燥固化する前に、その塗料層Yの表面に直接貼付するステップEと、
塗料層Yの乾燥を前記断熱被覆体Zを介して行わせることにより塗料層Yを固化させて耐火断熱層となすと共に前記断熱被覆体Zをその耐火断熱層の表面に固着した状態とするステップFとを有する。
また本発明の別の断熱被覆体は、
上記断熱被覆体Zと、
塗料用バインダーとしての無機系又は無機有機ハイブリッド系バインダーと断熱用耐火粒子を含有する耐火断熱用水系塗料により形成された塗料層Yが乾燥固化してなる耐火断熱層を備えてなり、
断熱被覆体Zの耐火断熱層のうち耐熱性シートが固着した面とは逆の面が、乾燥固化前の塗料層Yの表面に直接貼り付けられることにより、その断熱被覆体Zを介して塗料層Yの乾燥が行われると共に耐火断熱層の表面に固着したものである。
耐火断熱用水系塗料により形成された塗料層Yが乾燥固化する前に、その塗料層Yの表面に、上記断熱被覆体形成方法により形成された断熱被覆体Zの耐火断熱層のうち耐熱性シートが固着した面とは逆の面を塗料層Yの表面に直接貼付することにより、その断熱被覆体Zを介して塗料層Yを乾燥させ(尤も、断熱被覆体Zを介してのみ塗料層Yが乾燥するものに限るものではない)、塗料層Yを固化させて耐火断熱層となすと共に、断熱被覆体Zをその耐火断熱層の表面に固着した状態とすることができる。このように、塗料層Yの乾燥固化を待たずに断熱被覆体Zを直接貼付することにより、断熱用耐火粒子等の脱落及び飛散が効果的に防がれる断熱被覆体を効率的に形成することができる。
(3) 本発明の断熱被覆体形成方法及び断熱被覆体は、断熱用耐火粒子が非金属無機材料製の中空粒子であるものとすることができる。
この場合、非金属無機材料製の中空粒子であるため、断熱及び耐火効果を高めることができる。
(4) また本発明の断熱被覆体形成方法及び断熱被覆体は、水蒸気が透過し断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートが、ガラス繊維紙又はガラス繊維紙の一方の表面に耐熱性塗料による塗膜が形成されたものとすることができる。
この場合、水蒸気が透過し断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートがガラス繊維紙又はガラス繊維紙の一方の表面に耐熱性塗料による塗膜が形成されたものであるため、断熱及び耐火効果を高めることができる。
(5) また本発明の断熱被覆体形成方法及び断熱被覆体は、断熱用耐火粒子を塗料層X中30乃至90%v/v含むものとすることができる。
この場合、非金属無機材料製の中空粒子である断熱用耐火粒子を塗料層X中30乃至90%v/v含むため、断熱及び耐火効果を高めることができる。
本発明によれば、塗料層Xの乾燥固化を待たずに塗料層Xの表面に耐熱性シートを直接貼付することにより、断熱用耐火粒子又はその他の塗料の一部の脱落及び飛散が効果的に防がれる断熱被覆体を効率的に形成することができ、施工時間の短縮及び施工費の削減が実現される。耐火断熱用水系塗料により形成した塗料層Xは、乾燥固化した状態において、断熱用耐火粒子を満遍なく含むことにより、所要の断熱効果を発揮する耐火断熱層を構成する。
本発明の断熱被覆体形成方法及び断熱被覆体の実施の形態について説明する。図面は何れも本発明の実施の形態についての模式的断面図である。
(1) 図1及び図2に示す断熱被覆体10(Z1)及び20(Z2)は、それぞれ、基材Mの表面に、必要に応じその表面を耐熱性プライマー等により処理した上で、耐火断熱用水系塗料を塗布して塗料層Xを形成し(ステップA)、
形成された塗料層Xが乾燥固化する前に、その塗料層Xの表面に耐熱性シートSを直接貼付し(ステップB)、
塗料層Xの乾燥を耐熱性シートSを介して行わせることにより塗料層Xを固化させて耐火断熱層となすと共に耐熱性シートSをその耐火断熱層の表面に固着した状態とする(ステップC)ことにより形成されるものである。
すなわち、塗料層Xが乾燥固化する前に、他の接着剤等を用いることなく、その塗料層Xの表面に水蒸気が透過する耐熱性シートSを直接貼付することにより、耐熱性シートSを介して塗料層Xが乾燥し、塗料層Xが固化して耐火断熱層となると共に耐熱性シートがその耐火断熱層の表面に固着した状態となる。なお、水蒸気透過性のないシートを用いた場合、塗料層Xが乾燥固化が不適切となって塗料層Xの剥落等の不都合を引き起こし得る。このような断熱被覆体の使用温度域としては、塗料用バインダー等の構成により、例えば200乃至300℃以下のもの、或いは400乃至600℃以下のものとすることができる。
基材Mとしては、断熱被覆の対象となる各種装置類又はその他の物の鋼板やステンレス鋼板等を例示することができる。また、別途使用する断熱被覆体Z1・Z2を形成する場合の基材Mとしては、表面が耐火断熱用水系塗料に対し離型性を有する材料からなるか又はそのような離型性を有するように処理されたものを例示することができる。
耐火断熱用水系塗料は、塗料用バインダーとしての無機系又は無機有機ハイブリッド系バインダーと、断熱用耐火粒子を含有する。
耐火断熱用水系塗料に用いる溶媒若しくは分散媒としては、水が好ましいが、必要であれば、水を主体とし、水溶性アルコール、エチレン系グリコールエーテル類、プロピレン系グリコールエーテル類等を混合した溶媒若しくは分散媒を用いることもできる。
無機系バインダーの例としては、水溶性珪酸塩(珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム等の珪酸アルカリ金属塩)、変性水溶液珪酸塩(水溶性珪酸塩を、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、ジルコニウム、バナジウムから選ばれる金属の酸化物、水酸化物、弗化物、珪弗化物、珪弗化ナトリウム、トリ珪弗化亜鉛酸カリウム、フルオロアルミニウム錯塩、フルオロ亜鉛錯塩等で変性させたもの)、コロイダルシリカの熱処理物が挙げられる。
有機無機ハイブリッド系バインダーの例としては、水溶性珪酸塩(珪酸トリエタノールアミン、珪酸テトラメタノールアンモニウム、珪酸テトラエタノールアンモニウム等)、シリカ変性アクリル系エマルジョン、アルキルシリケート(テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラプロピルシリケート、テトラブチルシリケート)、アルコキシシリケート[テトラメチルキシシリケート、テトラエトキシシリケート、テトラプロポキシシリケート、テトラブトキシシリケート)、カップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネートや、テトラオクチルビス(ジドデシル)ホスファイトチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート等のチタン系カップリング剤 、アルミニウム系カップリング剤 、ジルコニウム系カップリング剤]などが挙げられる。
耐火断熱用水系塗料における断熱用耐火粒子としては、空気等の気体(できるだけ低圧であることが望ましい)を内包した非金属無機材料製(例えばセラミクス製又はガラス製)の中空粒子を好ましく用いることができる。
中空粒子は、例えば粒径5乃至200μm程度のものを用いることができるが、これに限らない。中空粒子の形状は球状であるものとすることができるがこれに限るものではない。耐火断熱用水系塗料は、複数種の平均粒径の中空粒子を混合したものを含有することが好ましい。中空粒子の平均粒径の混合比率の例としては、平均粒径13μmが10%、50μmが40%、80μmが35%、100乃至150μmが15%である。
塗料層Xは、乾燥固化した状態において、断熱用耐火粒子を満遍なく含むと共に、表面部から断熱用耐火粒子が脱落し得るものである。乾燥固化した塗料層Xにおける断熱用耐火粒子の含有率は、例えば塗料層中10乃至95%v/vとすることができる。好ましくは30乃至90%v/v、より好ましくは40乃至90%v/vである。
本発明における耐火断熱用水系塗料には、その他の成分として、例えば無機質骨材、無機質焼成顔料、稀元素鉱物粉、着色雲母等を適宜含有させることができる。
耐火断熱用水系塗料による塗料層Xは、基材の表面に耐火断熱用水系塗料を塗布して乾燥したのち塗り重ねることを複数回にわたり繰り返して形成することもできる。その場合、最後に塗布して乾燥固化する前の塗料に対し耐熱性シートを直接貼付することとなる。
水蒸気が透過し断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートとしては、水蒸気が透過し断熱用耐火粒子が透過しない微細孔を満遍なく有するものを用いることができ、また、耐火性又は不燃性若しくは難燃性のものが望ましい。そのような耐熱性シートの例としては、非金属無機繊維製(例えばガラス繊維、セラミクス繊維等)の紙状又は布状シートを挙げることができる。
耐熱性シートSとしてのガラス繊維紙の例としては、ガラス繊維80乃至97重量部とガラス繊維同士を結着させるバインダー20乃至3重量部からなるものを挙げることができる。バインダーとしては、耐熱性及び難燃若しくは不燃性のものが好ましく、例えばフェノール樹脂、ポリアミドイミド樹脂等を用いることができる。ガラス繊維をシート状に形成する方法は、例えば湿式法又は乾式法の何れをも採用し得る。シート状に形成されたガラス繊維に対し、例えばスプレー散布、含浸、塗布等によりバインダーを添加してガラス繊維を固定することにより、ガラス繊維紙を得ることができる。本発明において使用することができるガラス繊維紙の具体例としては、阿波製紙株式会社製のフェノール含浸ガラスペーパー(品番:FDC−30FB)を挙げることができる。
なお、水蒸気が透過し断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートSとしては、図2に示すように、ガラス繊維紙又はその他の耐熱性のシートの一方の表面に耐熱性塗料による塗膜Rが、予め形成されたもの又は塗料層Xの表面にガラス繊維紙又はその他の耐熱性のシートを貼付した後に形成されたものであってもよい。この場合、耐熱性塗料塗膜Rにより耐熱性シートSの水蒸気透過性を損なわないものであることが必要である。そのような耐熱性塗料塗膜Rの例としては、塗膜厚が十分に薄いもの、或いは、耐熱性シートSにおける水蒸気が透過する空隙状部を閉塞しないものを挙げることができる。耐熱性塗料の例としては、例えば耐熱温度500℃以上の耐熱アルミニウムペイントを挙げることができるが、これに限るものではない。
(2) 図3に示す断熱被覆体30は、図4に示されるように、次のようにして形成することができる。
基材Mの表面に、必要に応じその表面を耐熱性プライマー等により処理した上で、耐火断熱用水系塗料を塗布して塗料層Y1を形成する(ステップD1)。
塗料層Y1が乾燥した後、塗料層Y1の表面に耐火断熱用水系塗料を塗布して塗料層Y2を形成する(ステップD2)。
上記断熱被覆体Z2の耐火断熱層(塗料層Xが固化したもの)のうち耐熱性シートSが固着した面とは逆の面を、塗料層Y2が乾燥固化する前に、その塗料層Y2の表面に直接貼付し(ステップE)、
塗料層Y2の乾燥を断熱被覆体Z2を介して行わせることにより塗料層Y2を固化させて耐火断熱層となすと共に断熱被覆体Z2をその耐火断熱層の表面に固着した状態とする(ステップF)。
すなわち、塗料層Y2が乾燥固化する前に、他の接着剤等を用いることなく、その塗料層Y2の表面に断熱被覆体Z2の耐火断熱層(塗料層Xが固化したもの)のうち耐熱性シートSが固着した面とは逆の面を直接貼付することにより、断熱被覆体Z2を介して塗料層Y2が乾燥し、塗料層Y2が固化して塗料層Y1及び断熱被覆体Z2の耐火断熱層と一体化した耐火断熱層を形成する。耐熱性シートSにおける塗膜Rは、予め形成されたもの又は塗料層Xの表面にガラス繊維紙又はその他の耐熱性のシートを貼付した後に(例えば前記ステップEより後に)形成されたものであってもよい。
基材M及び耐火断熱用水系塗料は上記と同様である。断熱被覆体Z2については、断熱被覆体Z1を用いることもできる。
塗料層Y1及びY2は塗料層Xと同様である。塗料層Y1は、耐火断熱用水系塗料を塗布して乾燥したのち塗り重ねることを複数回にわたり繰り返して形成することもできる。また、ステップD2を省いて、ステップEにおいて断熱被覆体Z2の耐火断熱層(塗料層Xが固化したもの)のうち耐熱性シートSが固着した面とは逆の面を、塗料層Y1が乾燥固化する前に、その塗料層Y1の表面に直接貼付するものとすることもできる。
断熱被覆体の模式的断面図である。 別の断熱被覆体の模式的断面図である。 更に別の断熱被覆体である。 図3の断熱被覆体の形成工程の模式的断面図である。
符号の説明
10、Z1 断熱被覆体
20、Z2 断熱被覆体
30 断熱被覆体
M 基材
R 耐熱性塗料塗膜
S 耐熱性シート
X 塗料層
Y1 塗料層
Y2 塗料層

Claims (11)

  1. 塗料用バインダーとしての無機系又は無機有機ハイブリッド系バインダーと、断熱用耐火粒子を含有する耐火断熱用水系塗料により塗料層Xを形成するステップAと、
    形成された前記塗料層Xが乾燥固化する前に、その塗料層Xの表面に、水蒸気が透過し前記断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートを直接貼付するステップBと、
    塗料層Xの乾燥を前記耐熱性シートを介して行わせることにより塗料層Xを固化させて耐火断熱層となすと共に前記耐熱性シートをその耐火断熱層の表面に固着した状態とするステップCとを有し、
    前記塗料層Xは、乾燥固化した状態において、前記断熱用耐火粒子を満遍なく含むと共に、表面部から前記断熱用耐火粒子が脱落し得るものである
    断熱用耐火粒子の脱落及び飛散が防止された断熱被覆体の形成方法。
  2. 塗料用バインダーとしての無機系又は無機有機ハイブリッド系バインダーと、断熱用耐火粒子を含有する耐火断熱用水系塗料により塗料層Yを形成するステップDと、
    上記請求項1記載の断熱被覆体形成方法により形成された断熱被覆体Zの耐火断熱層のうち耐熱性シートが固着した面とは逆の面を、前記塗料層Yが乾燥固化する前に、その塗料層Yの表面に直接貼付するステップEと、
    塗料層Yの乾燥を前記断熱被覆体Zを介して行わせることにより塗料層Yを固化させて耐火断熱層となすと共に前記断熱被覆体Zをその耐火断熱層の表面に固着した状態とするステップFとを有する断熱被覆体形成方法。
  3. 断熱用耐火粒子が非金属無機材料製の中空粒子である請求項1又は2記載の断熱被覆体形成方法。
  4. 水蒸気が透過し断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートが、ガラス繊維紙又はガラス繊維紙の一方の表面に耐熱性塗料による塗膜が形成されたものである請求項1、2又は3記載の断熱被覆体形成方法。
  5. 断熱用耐火粒子を塗料層X中30乃至90%v/v含む請求項1乃至4の何れか1項に記載の断熱被覆体形成方法。
  6. 塗料用バインダーとしての無機系又は無機有機ハイブリッド系バインダーと断熱用耐火粒子を含有する耐火断熱用水系塗料により形成された塗料層Xが乾燥固化してなる耐火断熱層と、
    水蒸気が透過し前記断熱用耐火粒子が透過しない耐熱性シートを備えてなり、
    前記耐熱性シートは、乾燥固化前の塗料層Xの表面に直接貼り付けられることにより、その耐熱性シートを介して塗料層Xの乾燥が行われると共に耐火断熱層の表面に固着したものであり、
    前記塗料層Xは、乾燥固化した状態において、前記断熱用耐火粒子を満遍なく含むと共に表面部から前記断熱用耐火粒子が脱落し得るものである
    断熱用耐火粒子の脱落及び飛散が防止された断熱被覆体。
  7. 請求項6記載の断熱被覆体Zと、
    塗料用バインダーとしての無機系又は無機有機ハイブリッド系バインダーと断熱用耐火粒子を含有する耐火断熱用水系塗料により形成された塗料層Yが乾燥固化してなる耐火断熱層を備えてなり、
    断熱被覆体Zの耐火断熱層のうち耐熱性シートが固着した面とは逆の面が、乾燥固化前の塗料層Yの表面に直接貼り付けられることにより、その断熱被覆体Zを介して塗料層Yの乾燥が行われると共に耐火断熱層の表面に固着したものである断熱被覆体。
  8. 形成する断熱被覆体の使用温度域が200乃至300℃以下である請求項1乃至5の何れか1項に記載の断熱被覆体の形成方法。
  9. 形成する断熱被覆体の使用温度域が400乃至600℃以下である請求項1乃至5の何れか1項に記載の断熱被覆体の形成方法。
  10. 使用温度域が200乃至300℃以下である請求項6又は7記載の断熱被覆体。
  11. 使用温度域が400乃至600℃以下である請求項6又は7記載の断熱被覆体。
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