JP5278876B2 - マイクロ波発振素子および検出素子 - Google Patents

マイクロ波発振素子および検出素子 Download PDF

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    • H03B15/006Generation of oscillations using galvano-magnetic devices, e.g. Hall-effect devices, or using superconductivity effects using spin transfer effects or giant magnetoresistance

Description

本発明は、マイクロ波を発振することが可能なマイクロ波発振素子、マイクロ波を検出することが可能なマイクロ波検出素子マイクロ波を使用した通信が可能なマイクロ波通信モジュールに関する。
電子素子の高速化、小型化が進むにつれ、マイクロ波(1GHz帯以上の周波数)の発振素子および検出素子の小型化、高効率化が重要な課題となっている。
代表的なマイクロ波の発振源としてはガン発振器がある。ガン発振器には、低電圧動作ができる、発振スペクトルの純度が良い(希望する発振周波数と異なる周波数成分の割合が少ない)という利点があるものの、構造上小型化が難しいこと、発振効率が悪いこと(出力電力/入力電力で1%以下)などの欠点がある。
現在はトランジスタやダイオードなどの半導体素子による発振を逓倍して、高周波を得る方法が主流となってきているが、高次逓倍で搬送波対雑音比(C/N比)が悪化する、逓倍回路が複雑になり小型化が難しいなどの欠点がある。
さらに、マイクロ波回路においては、発振器(または検出器)の発振効率(検出効率)の向上だけでは不十分であり、周波数が上昇するほどマイクロ波の伝送回路(ストリップラインや同軸ケーブルによる回路)の大きさが小さくなることにより(周波数が高くなると波長が短くなるため)、伝送回路でのインピーダンス・ミスマッチによる減衰が大きな問題になっている。
これまでに、伝送回路との結合効率を良くするために、ガン発振器とストリップラインとをモジュール化した発振素子(特許文献1)や、半導体素子をマイクロ波伝送回路上に形成した発振器(非特許文献1:平面基板上に作製できるフリップチップ型ガンダイオード)などが提案されているが、発振効率の点では旧来の技術に比べて著しい向上は困難である。
近年、面直通電型巨大磁気抵抗効果(CPP−GMR)素子において、電流による磁化自由層における磁化の共鳴振動の励起に伴うマイクロ波の発振が発見され、その周波数が磁場によって変化することが報告されている。非特許文献2では、Co/Cu/Coの3層から成るCPP−GMR素子におけるマイクロ波の発振についての報告がなされている。
特許文献2ではこのCPP−GMR素子をマイクロ波伝送回路上に配置したマイクロ波発振素子、マイクロ波検出素子の提案がなされている。
しかしながらこのCPP−GMR素子におけるマイクロ波発振の出力は1nW以下と微弱なものである。
次に、マイクロ波の検出における問題点を説明する。マイクロ波の検波には、通常、半導体ダイオードの二乗検波特性が用いられる。高効率に検波を行うためには、半導体内において電子の運動の遅れがないことが必要であり、このために移動度の高い半導体やピンダイオードなどが利用されている。電子のチャネル長を短くすること(半導体を薄くすること)により高周波化することは可能であるが、そのような構造にすると接合容量の増大がさけられない。さらに、接合容量を小さくするために素子面積を小さくすると素子抵抗が増大し、伝送回路とのインピーダンス・ミスマッチにより感度が低下するという問題が起こる。
さらに、半導体ダイオードの二乗検波特性は温度に大きく依存するために、安定な感度を得ることが難しい。それ故、マイクロ波領域での半導体ダイオード検波における上記の問題(電子の運動の遅れ、接合容量およびインピーダンス・ミスマッチ)を解決した場合であっても、検波効率の特性は温度で限定されてしまうという問題が残る。
特開2000−353920号公報 特開2006−295908号公報 フリップチップ型ガンダイオード、中川敦・渡辺健一、「フリップチップガンダイオード」応用物理、69巻、2号、(2000)182ページ CPP−GMR素子に於ける直流電流によるマイクロ波の発振実験、S. I. Kiselev, J. C. Sankey, I. N. Krivorotov, N. C. Emley, R. J. Schoelkopf, R. A. Buhrman and D. C. Ralph, "Microwave oscillations of a nanomagnet driven by a spin-polarized current," Nature vol. 425, (2003) pp. 380.
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、マイクロ波発振素子の小型化、マイクロ波発振素子における発振効率の向上、マイクロ波発振素子における搬送波対雑音比の向上、マイクロ波発振素子とマイクロ波伝送回路とのインピーダンス・マッチング、マイクロ波検出素子の小型化、マイクロ波検出素子における検波効率の向上、マイクロ波検出における信号対雑音比(S/N比)の向上、マイクロ波検出素子とマイクロ波伝送回路とのインピーダンス・マッチング、マイクロ波通信モジュールの小型化を可能とするマイクロ発振素子及び検出素子を提供することである。
本発明者らはこれまでに電流狭窄構造薄膜を有する磁気抵抗素子の開発を行ってきた。本発明者らは、上記電流狭窄構造薄膜をマイクロ波発振素子およびマイクロ波検出素子として用いることにより、従来のマイクロ波発振素子およびマイクロ波検出素子が有する上記の問題点を解決しうることを見出した。本発明はこの知見によりなすに至ったものである。
すなわち本発明は、
(1)下地層と、電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層を少なくとも一層と、電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層を少なくとも一層とを有し、前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能と、前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域複数個を磁気的に結合させる機能を備え、前記電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層は強磁性層と非磁性層と強磁性層からなる3層膜からなり、面積抵抗が1.1Ωμm 以下であるマイクロ波発振素子、
(2)下地層と、スピン偏極電流のスピン偏極の方向を固定する機能を有する層を少なくとも一層と、電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層を少なくとも一層と、電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層を少なくとも一層とを有し、前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能と、前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域複数個を磁気的に結合させる機能を備える手段と、マイクロ波発振周波数を変化させる手段とを設け、前記電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層は強磁性層と非磁性層と強磁性層からなる3層膜からなり、面積抵抗が1.1Ωμm 以下であるマイクロ波発振素子、
(3)前記磁気的に結合させる機能を備える手段は、前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層におけるスピン波を介した相互作用、もしくは発振するマイクロ波を介した相互作用による(2)に記載のマイクロ波発振素子、
(4)前記マイクロ波の発振周波数を変化させる手段は、磁場を加えるための手段を備える(2)に記載のマイクロ波発振素子、
(5)下地層と、スピン偏極電流のスピン偏極の方向を固定する機能を有する少なくとも一層と、電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層を少なくとも一層と、電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層と、電流を狭窄する機能と該電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層とを備え、前記電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層は強磁性層と非磁性層と強磁性層からなる3層膜からなり、面積抵抗が1.1Ωμm 以下であるマイクロ波検出素子、
(6)(5)に記載のマイクロ波検出素子が、信号電極と接地電極を有するマイクロ波伝送回路に、前記信号電極から前記マイクロ波検出素子を通って前記接地電極へ電流を流せる位置に形成されているマイクロ波検出回路、
(7)(1)から(4)のいずれか一項に記載のマイクロ波発振素子と、(6)に記載のマイクロ波検出回路とを、同一モジュール内または同一基板上に有する単一チップ型マイクロ波通信モジュール
を提供するものである。
(1)に記載のマイクロ波発振素子では、マイクロ波発振素子の小型化、マイクロ波発振素子における発振効率の向上、マイクロ波発振素子における搬送波対雑音比の向上、マイクロ波発振素子とマイクロ波伝送回路とのインピーダンス・マッチングという利点がある。
(2)に記載のマイクロ波発振素子には、マイクロ波発振素子の小型化、マイクロ波発振素子における発振効率の向上、マイクロ波発振素子における搬送波対雑音比の向上、マイクロ波発振素子とマイクロ波伝送回路とのインピーダンス・マッチングという利点がある。
また、スピン偏極電流のスピン偏極方向が固定されるため、スピントランスファートルクの揺らぎがなくなり、(1)に記載のマイクロ波発振素子よりも搬送波対雑音比が向上するという利点がある。
さらに、マイクロ波発振素子に磁場を加えることによりマイクロ波を発振する領域の磁気構造を変化させることが出来る。発振するマイクロ波の周波数はマイクロ波発振領域の磁気構造に依存するため、(1)に記載のマイクロ波発振素子に加えて、発振するマイクロ波の周波数を変化させることが出来るという利点がある。
(5)に記載のマイクロ波検出素子には、マイクロ波検出素子の小型化、マイクロ波検出素子における検波効率の向上、マイクロ波検出における信号対雑音比(S/N比)の向上、マイクロ波検出素子とマイクロ波伝送回路とのインピーダンス・マッチングという利点がある。
また、スピン偏極電流のスピン偏極方向が固定されるため、磁化の共鳴振動による検波作用によって生じる電圧の揺らぎが少なくなり、請求項5に記載のマイクロ波検出素子よりも信号対雑音比が向上するという利点がある。
さらに、マイクロ波検出素子に磁場を加えることによりマイクロによって共鳴振動する領域の磁気構造を変化させることが出来る。共鳴振動するマイクロ波の周波数はマイクロ波検出領域の磁気構造に依存するため、請求項5から請求項6に記載のマイクロ波検出素子に加えて、検波可能なマイクロ波の周波数を変化させることが出来るという利点がある。
(6)に記載のマイクロ波検出回路では、信号電極に照射されたマイクロ波を請求項5から7に記載のマイクロ波検出素子を用いて検出できるという利点がある。
(7)に記載の単一チップ型マイクロ波通信モジュールは、このモジュールを用いることにより、マイクロ波を用いた通信が可能になるという利点がある。
以下、本発明の原理を説明する。
本発明者らはこれまで、絶縁体薄膜中にナノメートルサイズの電気伝導領域が複数埋め込まれた「電流狭窄構造薄膜」と呼ばれる構造薄膜を自己組織化の技術を用いて作製する技術を開発し、前記電流狭窄構造薄膜を用いた磁気抵抗素子の開発を行ってきた。
本発明者らは、前記電流狭窄構造薄膜を用いることによりスピントランスファートルクによるマイクロ波発振が可能であることに思い至った。
本発明のマイクロ波発振素子は前記電流狭窄構造薄膜中を流れるスピン偏極した電流によって磁化に及ぼされるトルク(スピントランスファートルク)によって引き起こされる電子スピンの集団運動によるものであることを特徴とする。
電流狭窄構造薄膜におけるマイクロ波発振機構は電子スピンの集団運動であるために本質的にQ値(共鳴回路の共鳴の鋭さを表す指数)が高くなることが期待される。そのため、この共鳴振動をマイクロ波の発振源として、利用することができれば、今までのマイクロ波発振源に比べて効率が高くなることが期待される。
電流狭窄構造薄膜におけるマイクロ波発振は、マイクロ波を発振する領域が直径数ナノメートルの領域であるため素子面積を数十ナノメートル角まで小型化することが可能である。そのため、電流狭窄構造薄膜をマイクロ波の発振源として利用することができれば、今までのマイクロ波発振源に比べて小型化できることが期待される。
本発明者らは、前記電流狭窄構造薄膜を有するマイクロ波発振素子をマイクロ波伝送回路上に配置することによって、上記に示されるマイクロ波発振素子における課題を解決することができることに思い至った。
本発明のマイクロ波発振素子では、マイクロ波発振を行う磁化が位相を揃えた運動を行うことによりマイクロ波発振の効率が良いことを特徴とする。
本発明のマイクロ波発振素子は、磁場を加えることにより素子の磁化が変化し、マイクロ波の発振周波数が変化することを特徴とする。
本発明のマイクロ波発振素子は、電流の大きさを変化させることによりマイクロ波の発振周波数が変化することを特徴とする。
本発明のマイクロ波検出素子は、マイクロ波によって素子の磁化が変化し、前記素子の磁化の変化により電気抵抗が変化することを特徴とする。
本発明のマイクロ波検出素子は、前記素子の磁化の固有振動周波数とマイクロ波の周波数が一致した場合に、電気抵抗の変化が特に大きくなることを特徴とする。
本発明のマイクロ波検出素子は、膜面垂直方向に電流を流し磁気構造に依存した電気抵抗を測定することにより、前記素子の磁化の固有振動周波数と同じ振動数を持つマイクロ波を検出することが出来ることを特徴とする。
本発明のマイクロ波検出素子は、電流狭窄構造薄膜を用いることによりマイクロ波による電気抵抗の変化が大きく、マイクロ波の検出効率が高いことを特徴とする。
本発明のマイクロ波検出素子は、磁場を加えることにより前記素子の磁化の固有振動周波数が変化し、検出できるマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
本発明のマイクロ波検出素子は、電流の大きさを変化させることにより検出できるマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
本発明に用いることができる強磁性金属としては、Fe,Co,Niなどが挙げられる。
本発明に用いることができる強磁性合金としては、Fe−Co,Ni−Fe,Ni−Co,Fe−Si,Fe−Al,Fe−Pt,Co−Pt,Co−Cr−Ptなどが挙げられる。
本発明に用いることができるフェリ磁性体としては、Fe,DyFeなどが挙げられる。
本発明に用いることができる強磁性絶縁体としては、CrO,Feなどが挙げられる。
本発明に用いることができる反強磁性金属としては、Cr,Mnなどが挙げられる。
また、本発明に用いることができる反強磁性合金としては、Fe−Mn,Pt−Mnなどが挙げられる。
本発明に用いることができる非磁性金属としては、Cu,Au,Agなどが挙げられる。
また、本発明に用いることができる非磁性合金としては、Cu−Au,Cu−Ag,Au−Agなどが挙げられる。
以下、本発明の好ましい態様を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の第1実施態様による、マイクロ波発振素子の実施例を図1の概略断面図に示す。本実施態様によるマイクロ波発振素子は、下地層1上に設けられたバッファー層2と、バッファー層2上に設けられた反強磁性層(スピン偏極電流のスピン偏極の方向を固定する機能を有する層)3と、反強磁性層3上に設けられた磁化の向きが固着された磁化固着層(電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層)4と、磁化固着層4上に設けられた電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層5と、電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層5上に設けられた電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層6と、電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層6上に設けられた防護機能を有する金属保護層7とを備えており、積層方向に電流を流すことによりマイクロ波を発振する。
電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域複数個を磁気的に結合させる機能は、電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層6におけるスピン波を介した相互作用、もしくは発振するマイクロ波を介した相互作用によって実現される。
本実施態様のマイクロ波発振素子は、例えばスパッタリング法等の薄膜作製方法を用いて以下のように作製される。まず、基板上に下地層1として膜厚5ナノメートルのTa薄膜を作製する。次に前記下地層上にバッファー層2として7ナノメートルNiFeCr薄膜を作製する。次に前記バッファー層2上に反強磁性層3として10ナノメートルのIrMn薄膜を作製する。次に前記反強磁性層3上に磁化固着層4として膜厚7ナノメートルの人工反強磁性薄膜を作製する。次に前記人工反強磁性薄膜上に電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層5としてAlとOとFeおよびCoの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜を作製する。次に前記電流狭窄構造薄膜上に電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層6として膜厚2.5ナノメートルのCoFe薄膜を作製する。最後に前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層6上に金属保護層7として膜厚1ナノメートルのCuと膜厚5ナノメートルのTaからなる積層薄膜を作製する。
上記の方法で作製した多層薄膜を、例えばリソグラフィー法等の微細加工技術を用いてマイクロ波発振素子形状に加工し、多層薄膜の膜面に垂直な方向に電流が流れるように下地層と金属保護層に電極を取り付けることによりマイクロ波発振素子を作製する。
本実施態様のマイクロ波発振素子において磁化固着層4を実現する人工反強磁性薄膜について、図2の概略断面図を参照して詳しく説明する。
人工反強磁性薄膜は強磁性層101/非磁性層102/強磁性層103からなる3層膜によって実現され、2つの強磁性層の磁化の向きが逆であることを特徴とする。本実施態様では、例えば、下部の磁性層として膜厚3.5ナノメートルのCoFe薄膜を用い、中間の非磁性層として膜厚1ナノメートルのRu薄膜を用い、上部の磁性層として膜厚2.5ナノメートルのCoFeを用いる。
本実施態様のマイクロ波発振素子において電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層5を実現する、AlとOとFeおよびCoの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜について図3の斜視図による説明図と図4の概略断面図を参照して詳しく説明する。
まず、例えば人工反強磁性薄膜上に膜厚1ナノメートルのCoFe薄膜を作製し、次に前記CoFe薄膜上に膜厚1ナノメートルのAl薄膜を作製する。次にイオンアシスト法、自然酸化法、ラジカル酸化法等の酸化方法を用いて酸化することにより、図3に示されるように、AlO絶縁体薄膜中にCoFeからなる直径1ナノメートルから3ナノメートルの電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域8が複数個形成され、膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜が形成される。図4に示されるように各電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域8は電気絶縁領域9で分離されている。
本実施態様のマイクロ波発振素子は、人工反強磁性薄膜の電流狭窄構造薄膜に隣接する磁性層の磁化の向きと、電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層の磁化の向きが同じではなく、電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の全てにおいて磁化の向きが空間的に非一様であることを特徴とする。
空間的に非一様な磁化の向きを有する領域にスピン偏極電流が流れるため、電流狭窄構造薄膜中の磁化に対してスピントランスファートルクが働き、マイクロ波を発振する。
電流狭窄構造薄膜中のマイクロ波発振を行う磁化の運動は、電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層に発生するスピン波を介した相互作用またはマイクロ波を介した相互作用によって位相を揃えた運動を行い、素子のマイクロ波発振強度が増大する。
次に本実施態様のマイクロ波発振素子を用いて行ったマイクロ波発振の実験結果を図5と図6とを参照して詳しく述べる。
本実施態様のマイクロ波発振素子のマイクロ波発信強度をスペクトルアナライザーを用いて測定した。上記測定において正の電流方向は図1において金属保護層7から下地層1へ電流が流れる方向である。上記測定において負の電流方向は図1において下地層1から金属保護層7へ電流が流れる方向である。
本実施態様のマイクロ波発振素子におけるマイクロ波の発振強度の周波数依存性を図5に示す。図示されるように磁場の強度によって発振周波数とQ値を変化させることが可能である。
本実施態様のマイクロ波発振素子におけるマイクロ波の発振強度の面積抵抗依存性を図6に示す。本実施態様のマイクロ波発振素子は面積抵抗が1.1Ωμm以下において発振する。面積抵抗によってマイクロ波発振の性能を規定することが可能である。
本実施態様の素子は、電流の大きさを変化させることによりマイクロ波の発振周波数が変化することを特徴とする。
本実施態様のマイクロ波発振素子に正の電流を印加した場合の発振周波数の変化を図7に示す。電流の符号は図1において金属保護層7から下地層1へ流れる向きを正とする。図7に示されるように印加電流の絶対値を大きくすることにより、発振周波数を低下させることが可能である。
本実施態様のマイクロ波発振素子に負の電流を印加した場合の発振周波数の変化を図8に示す。電流の符号は図1において下地層1から金属保護層7へ流れる向きを負とする。図8に示されるように印加電流の絶対値を大きくすることにより、発振周波数を増大させることが可能である。
本実施態様の素子は、磁場を加えることにより電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きが変化し、マイクロ波の発振周波数が変化することを特徴とする。
本実施態様のマイクロ波発振素子に27mAの電流を印加した状態での発振周波数の外部磁場依存性を図9に示す。電流の符号は図1において金属保護層7から下地層1へ流れる向きを正とする。外部磁場は磁化固着層の磁化の向きと逆方向に印加する。図9に示されるように、正の電流を印加した状態では、外部磁場の値を大きくすることにより、発振周波数を低下させることが可能である。
本実施態様のマイクロ波発振素子に−19mAの電流を印加した状態での発振周波数の外部磁場依存性を図10に示す。電流の符号は図1において下地層1から金属保護層7へ流れる向きを負とする。外部磁場は磁化固着層の磁化の向きと逆方向に印加する。図10に示されるように、負の電流を印加した状態では、外部磁場の値を大きくすることにより、発振周波数を増大させることが可能である。
(実施例2)
本発明の第2実施態様による、マイクロ波発振素子の実施例を図11の概略断面図に示す。本実施態様によるマイクロ波発振素子は、下地層1上に設けられたバッファー層2と、バッファー層2上に設けられた反強磁性層3と、反強磁性層3上に設けられた磁化の向きが固着された磁化固着層4と、磁化固着層4上に設けられた電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10と、電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10上に設けられた狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層11と、狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層11上に設けられた防護機能を有する金属保護層7とを備えており、積層方向に電流を流すことによりマイクロ波を発振する。
本実施態様のマイクロ波発振素子は、例えばスパッタリング法等の薄膜作製方法を用いて以下のように作製される。まず、基板上に下地層1として膜厚5ナノメートルのTa薄膜を作製する。次に前記下地層1上にバッファー層2として7ナノメートルNiFeCr薄膜を作製する。次に前記バッファー層2上に反強磁性層3として10ナノメートルのIrMn薄膜を作製する。次に前記反強磁性層3上に磁化固着層4として膜厚7ナノメートルの人工反強磁性薄膜を作製する。次に前記人工反強磁性薄膜上に電流を狭窄する機能を複数個有する層10としてAlとOとCuの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜を作製する。次に前記電流狭窄構造薄膜上に電流を狭窄されたスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる層11として膜厚2.5ナノメートルのCoFe薄膜を作製する。最後に前記狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層11上に金属保護層7として膜厚1ナノメートルのCuと膜厚5ナノメートルのTaからなる積層薄膜を作製する。
上記の方法で作製した多層薄膜を、例えばリソグラフィー法等の微細加工技術を用いてマイクロ波発振素子形状に加工し、多層薄膜の膜面に垂直な方向に電流が流れるように下地層と金属保護層に電極を取り付けることによりマイクロ波発振素子を作製する。
本実施態様のマイクロ波発振素子において磁化固着層4を実現する人工反強磁性薄膜は実施態様1で図2を参照して詳しく説明したものと同一である。
本実施態様のマイクロ波発振素子において電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10を実現する、AlとOとCuの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜について図12の斜視図による説明図と図13の概略断面図を参照して詳しく説明する。
まず、例えば、人工反強磁性薄膜上に膜厚1ナノメートルのCu薄膜を作製し、次に前記Cu薄膜上に膜厚1ナノメートルのAl薄膜を作製する。次にイオンアシスト法、自然酸化法、ラジカル酸化法等の酸化方法を用いて酸化することにより、図12に示されるようにAlO絶縁体薄膜中にCuからなる直径1ナノメートルから3ナノメートルの電流を狭窄する機能を有する領域12が複数個形成され、膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜が形成される。図13に示されるように各電流を狭窄する機能を有する領域12は電気絶縁領域9で分離されている。
本実施態様のマイクロ波発振素子は、人工反強磁性薄膜の電流狭窄構造薄膜に隣接する磁性層の磁化の向きと、狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層の磁化の向きが同じではないことを特徴とする。
磁化の向きが同じでない2つの強磁性層薄膜を膜面に垂直な方向にスピン流が流れるため、狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層の磁化に対してスピントランスファートルクが働き、マイクロ波を発振する。
狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層においてマイクロ波発振を行う磁化の運動はスピン偏極した電流を狭窄する機能を有する領域の近傍で発生するが、狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層に発生するスピン波を介した相互作用、もしくは発振するマイクロ波を介した相互作用により磁化の運動の位相は揃い、素子のマイクロ波発振強度は増大する。
本実施態様の素子は、磁場を加えることにより、スピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の固有振動周波数が変化するために発振するマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
本実施態様の素子は、電流の大きさを変化させることによりマイクロ波の発振周波数が変化することを特徴とする。
(実施例3)
本発明の第3実施態様による、マイクロ波発振素子の実施例を図14の概略断面図に示す。本実施態様によるマイクロ波発振素子は、下地層1上に設けられたバッファー層2と、バッファー層2上に設けられた反強磁性層3と、反強磁性層3上に設けられた磁化の向きが固着された磁化固着層4と、磁化固着層4上に設けられたスペーサー層13と、スペーサー層13上に設けられた狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層11と、狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層11上に設けられた電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10と、電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10上に設けられた防護機能を有する金属保護層7とを備えており、積層方向に電流を流すことによりマイクロ波を発振する。
本実施態様のマイクロ波発振素子は、例えばスパッタリング法等の薄膜作製方法を用いて以下のように作製される。まず、基板上に下地層1として膜厚5ナノメートルのTa薄膜を作製する。次に前記下地層1上にバッファー層2として7ナノメートルNiFeCr薄膜を作製する。次に前記バッファー層2上に反強磁性層3として10ナノメートルのIrMn薄膜を作製する。次に前記反強磁性層3上に磁化固着層4として膜厚7ナノメートルの人工反強磁性薄膜を作製する。次に前記磁化固着層4上にスペーサー層13として膜厚5ナノメートルのCu薄膜を作製する。次に前記スペーサー層13上に狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層11として膜厚2.5ナノメートルのCoFe薄膜を作製する。次に前記狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層11上に電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10としてAlとOとCuの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜を作製する。次に前記電流狭窄構造薄膜上に金属保護層7として膜厚1ナノメートルのCuと膜厚5ナノメートルのTaからなる積層薄膜を作製する。
上記の方法で作製した多層薄膜を、例えばリソグラフィー法等の微細加工技術を用いてマイクロ波発振素子形状に加工し、多層薄膜の膜面に垂直な方向に電流が流れるように下地層と金属保護層に電極を取り付けることによりマイクロ波発振素子を作製する。
本実施態様のマイクロ波発振素子において磁化固着層4を実現する人工反強磁性薄膜は実施態様1で図2を参照して詳しく説明したものと同一である。
本実施態様のマイクロ波発振素子において電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10を実現する、AlとOとCuの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜は実施例2において図12と図13を参照して詳しく説明したものと同一である。
本実施態様のマイクロ波発振素子は、人工反強磁性薄膜の電流狭窄構造薄膜に隣接する磁性層の磁化の向きと、狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層の磁化の向きが同じではないことを特徴とする。
磁化の向きが同じでない2つの強磁性層薄膜を膜面に垂直な方向にスピン流が流れるため、狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層の磁化に対してスピントランスファートルクが働き、マイクロ波を発振する。
狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層においてマイクロ波発振を行う磁化の運動はスピン偏極した電流を狭窄する機能を有する領域の近傍で発生するが、狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層に発生するスピン波を介した相互作用、もしくは発振するマイクロ波を介した相互作用により磁化の運動の位相は揃い、素子のマイクロ波発振強度は増大する。
本実施態様の素子は、磁場を加えることにより、スピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の固有振動周波数が変化するために発振するマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
本実施態様の素子は、電流の大きさを変化させることによりマイクロ波の発振周波数が変化することを特徴とする。
(実施例4)
本発明の第4実施態様による、マイクロ波検出素子の実施例を図15の概略断面図に示す。本実施態様によるマイクロ波検出素子は、下地層1上に設けられたバッファー層2と、バッファー層2上に設けられた反強磁性層3と、反強磁性層3上に設けられた磁化の向きが固着された磁化固着層4と、磁化固着層4上に設けられた電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層14と、電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層14上に設けられた電流を狭窄する機能と電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層15と、電流を狭窄する機能と電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層15上に設けられた防護機能を有する金属保護層7とを備えており、電気抵抗を測定することによりマイクロ波を検出できる。
本実施態様のマイクロ波検出素子は、例えばスパッタリング法等の薄膜作製方法を用いて以下のように作製される。まず、基板上に下地層1として膜厚5ナノメートルのTa薄膜を作製する。次に前記下地層1上にバッファー層2として7ナノメートルNiFeCr薄膜を作製する。次に前記バッファー層2上に反強磁性層3として10ナノメートルのIrMn薄膜を作製する。次に前記反強磁性層3上に磁化固着層4として膜厚7ナノメートルの人工反強磁性薄膜を作製する。次に前記人工反強磁性薄膜上に電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層14としてAlとOとFeおよびCoの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜を作製する。次に前記電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層14上に電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層15として膜厚2.5ナノメートルのCoFe薄膜を作製する。最後に前記電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層15上に金属保護層7として膜厚1ナノメートルのCuと膜厚5ナノメートルのTaからなる積層薄膜を作製する。
上記の方法で作製した多層薄膜を、例えばリソグラフィー法等の微細加工技術を用いてマイクロ波発振素子形状に加工し、多層薄膜の膜面に垂直な方向に電流が流れるように下地層1と金属保護層7に電極を取り付けることによりマイクロ波検出素子を作製する。
本実施態様のマイクロ波検出素子において磁化固着層4を実現する人工反強磁性薄膜は実施例1において図2を参照して詳しく説明したものと同一である。
本実施態様のマイクロ波検出素子において電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層14を実現する、AlとOとFeおよびCoの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜について図16の斜視図による説明図と図17の概略断面図を参照して詳しく説明する。
まず、例えば、人工反強磁性薄膜上に膜厚1ナノメートルのCoFe薄膜を作製し、次に前記CoFe薄膜上に膜厚1ナノメートルのAl薄膜を作製する。次にイオンアシスト法、自然酸化法、ラジカル酸化法等の酸化方法を用いて酸化することにより、図16に示されるように、AlO絶縁体薄膜中にCoFeからなる直径1ナノメートルから3ナノメートルの電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域16が複数個形成され、膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜が形成される。図17に示されるように各電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域16は電気絶縁領域9で分離されている。
本実施態様のマイクロ波検出素子は、人工反強磁性薄膜の電流狭窄構造薄膜に隣接する磁性層の磁化の向きと、電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層の磁化の向きが同じではなく、電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の全てにおいて磁化の向きが空間的に非一様であることを特徴とする。
本実施態様のマイクロ波検出素子にマイクロ波を照射することにより、電流狭窄構造薄膜中の電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域における磁化の空間分布が変化し、素子の電気抵抗が変化する。
電流狭窄構造薄膜中の電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域における磁化の固有振動周波数とマイクロ波の周波数が一致した場合に、電気抵抗の変化が特に大きくなる。
素子の膜面垂直方向に電流を流し磁気構造に依存した電気抵抗を測定することにより、電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域における磁化の固有振動周波数と同じ振動数を持つマイクロ波を検出することが出来る。
本実施態様のマイクロ波検出素子は、電流狭窄構造薄膜を用いることによりマイクロ波による電気抵抗の変化が大きいことを特徴とする。
本実施態様の素子は、磁場を加えることにより電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の磁化の固有振動周波数が変化し、検出できるマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
本実施態様の素子は、電流の大きさを変化させることにより検出できるマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
(実施例5)
本発明の第5実施態様による、マイクロ波検出素子の実施例を図18の概略断面図に示す。本実施態様によるマイクロ波検出素子は、下地層1上に設けられたバッファー層2と、バッファー層2上に設けられた反強磁性層3と、反強磁性層3上に設けられた磁化の向きが固着された磁化固着層4と、磁化固着層4上に設けられた電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10と、電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10上に設けられたマイクロ波によって磁化が変化する層17と、前記マイクロ波によって磁化が変化する層17上に設けられた防護機能を有する金属保護層7とを備えており、電気抵抗を測定することによりマイクロ波を検出できる。
本実施態様のマイクロ波検出素子は、例えばスパッタリング法等の薄膜作製方法を用いて以下のように作製される。まず、基板上に下地1層として膜厚5ナノメートルのTa薄膜を作製する。次に前記下地層1上にバッファー層2として7ナノメートルNiFeCr薄膜を作製する。次に前記バッファー層2上に反強磁性層3として10ナノメートルのIrMn薄膜を作製する。次に前記反強磁性層3上に磁化固着層4として膜厚7ナノメートルの人工反強磁性薄膜を作製する。次に前記人工反強磁性薄膜上に電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10としてAlとOとCuの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜を作製する。次に前記電流狭窄構造薄膜上にマイクロ波によって磁化が変化する層17として膜厚2.5ナノメートルのCoFe薄膜を作製する。最後に前記マイクロ波によって磁化が変化する層17上に金属保護層7として膜厚1ナノメートルのCuと膜厚5ナノメートルのTaからなる積層薄膜を作製する。
上記の方法で作製した多層薄膜を、例えばリソグラフィー法等の微細加工技術を用いてマイクロ波発振素子形状に加工し、多層薄膜の膜面に垂直な方向に電流が流れるように下地層1と金属保護層7に電極を取り付けることによりマイクロ波検出素子を作製する。
本実施態様のマイクロ波検出素子において磁化固着層4を実現する人工反強磁性薄膜は実施態様1で図2を参照して詳しく説明したものと同一である。
本実施態様のマイクロ波検出素子において電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10は、実施態様2において図12と図13を参照して詳しく説明したものと同一である。
本実施態様のマイクロ波検出素子にマイクロ波を照射することにより、マイクロ波によって磁化が変化する層の磁化が変化し、素子の電気抵抗が変化する。
マイクロ波によって磁化が変化する層17における磁化の固有振動周波数とマイクロ波の周波数が一致した場合に、電気抵抗の変化が特に大きくなる。
本実施態様のマイクロ波検出素子に膜面垂直方向に電流を流し磁気構造に依存した電気抵抗を測定することにより、マイクロ波によって磁化が変化する層17における磁化の固有振動周波数のマイクロ波を検出することが出来る。
本実施態様のマイクロ波検出素子は、電流狭窄構造薄膜を用いることによりマイクロ波による電気抵抗の変化が大きいことを特徴とする。
本実施態様の素子は、磁場を加えることによりマイクロ波によって磁化が変化する層17の磁化の固有振動周波数が変化し、検出できるマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
本実施態様の素子は、電流の大きさを変化させることにより検出できるマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
(実施例6)
本発明の第6実施態様による、マイクロ波検出素子の実施例を図19の概略断面図に示す。本実施態様によるマイクロ波検出素子は、下地層1上に設けられたバッファー層2と、バッファー層2上に設けられた反強磁性層3と、反強磁性層3上に設けられた磁化の向きが固着された磁化固着層4と、磁化固着層4上に設けられたスペーサー層13と、スペーサー層13上に設けられたマイクロ波によって磁化が変化する層17と、前記マイクロ波によって磁化が変化する層17上に設けられた電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10と、電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10上に設けられた防護機能を有する金属保護層7とを備えており、電気抵抗を測定することによりマイクロ波を検出できる。
本実施態様のマイクロ波検出素子は、例えばスパッタリング法等の薄膜作製方法を用いて以下のように作製される。まず、基板上に下地層1として膜厚5ナノメートルのTa薄膜を作製する。次に前記下地層1上にバッファー層2として7ナノメートルNiFeCr薄膜を作製する。次に前記バッファー層2上に反強磁性層3として10ナノメートルのIrMn薄膜を作製する。次に前記反強磁性層3上に磁化固着層4として膜厚7ナノメートルの人工反強磁性薄膜を作製する。次に前記磁化固着層4上にスペーサー層13として膜厚5ナノメートルのCu薄膜を作製する。次に前記スペーサー層13上にマイクロ波によって磁化が変化する層17として膜厚2.5ナノメートルのCoFe薄膜を作製する。次に前記マイクロ波によって磁化が変化する層17上に電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10としてAlとOとCuの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜を作製する。次に前記電流狭窄構造薄膜上に金属保護層7として膜厚1ナノメートルのCuと膜厚5ナノメートルのTaからなる積層薄膜を作製する。
上記の方法で作製した多層薄膜を、例えばリソグラフィー法等の微細加工技術を用いてマイクロ波発振素子形状に加工し、多層薄膜の膜面に垂直な方向に電流が流れるように下地層1と金属保護層7に電極を取り付けることによりマイクロ波検出素子を作製する。
本実施態様のマイクロ波検出素子において磁化固着層を実現する人工反強磁性薄膜は実施態様1で図2を参照して詳しく説明したものと同一である。
本実施態様のマイクロ波検出素子において電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層10を実現する、AlとOとCuの元素からなる膜厚2ナノメートルの電流狭窄構造薄膜は実施例2において図12と図13を参照して詳しく説明したものと同一である。
本実施態様のマイクロ波検出素子にマイクロ波を照射することにより、マイクロ波によって磁化が変化する層17の磁化が変化し、素子の電気抵抗が変化する。
マイクロ波によって磁化が変化する層17における磁化の固有振動周波数とマイクロ波の周波数が一致した場合に、電気抵抗の変化が特に大きくなる。
本実施態様のマイクロ波検出素子に膜面垂直方向に電流を流し磁気構造に依存した電気抵抗を測定することにより、マイクロ波によって磁化が変化する層における磁化の固有振動周波数のマイクロ波を検出することが出来る。
本実施態様のマイクロ波検出素子は、電流狭窄構造薄膜を用いることによりマイクロ波による電気抵抗の変化が大きいことを特徴とする。
本実施態様の素子は、磁場を加えることによりマイクロ波によって磁化が変化する層の磁化の固有振動周波数が変化し、検出できるマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
本実施態様の素子は、電流の大きさを変化させることにより検出できるマイクロ波の周波数が変化することを特徴とする。
(実施例7)
本発明の第7実施態様による、マイクロ波検出回路の実施例を図20の説明図に示す。本実施態様によるマイクロ波検出回路は、実施例4から6のいずれかのマイクロ波検出素子41が、信号電極42と接地電極43を有するマイクロ波伝送回路に、前記信号電極42から前記マイクロ波検出素子41を通って前記接地電極43へ電流を流せる位置に形成されていることを特徴とする。また、図中、44は検出用電圧計を示す。
(実施例8)
本発明の第8実施態様による、単一チップ型マイクロ波通信モジュールの実施例を図21の説明図に示す。本実施態様による単一チップ型マイクロ波通信モジュール51は、実施例1から3までのいずれかのマイクロ波発振回路52と、実施例7のマイクロ波検出回路53を、同一モジュール内または同一基板上に有することを特徴とする。
本発明によるマイクロ波発振素子およびマイクロ波検出素子は、情報通信産業に於けるマイクロ波を利用する電子回路(発振器、検出器、通信機)などに利用可能である。
実施例1のマイクロ波発振素子の概略断面図である。 実施例1から3のマイクロ波発振素子と、実施例4から6のマイクロ波検出素子とが有する人工反強磁性構造薄膜を用いた磁化固着層の概略断面図である。 実施例1のマイクロ波発振素子が有する電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層の斜視図による説明図である。 実施例1のマイクロ波発振素子が有する電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層の概略断面図である。 実施例1のマイクロ波発振素子を用いたマイクロ波発振実験の結果の1例を示すグラフであって、発振強度の周波数、磁場依存性を表す。 実施例1のマイクロ波発振素子を用いたマイクロ波発振実験の結果の1例を示すグラフであって、発振強度の面積抵抗(RA)依存性を表す。 実施例1のマイクロ波発振素子を用いたマイクロ波発振実験の結果の1例を示すグラフであって、正の電流を流した場合の発振周波数変化を表す。 実施例1のマイクロ波発振素子を用いたマイクロ波発振実験の結果の1例を示すグラフであって、負の電流を流した場合の発振周波数変化を表す。 実施例1のマイクロ波発振素子を用いたマイクロ波発振実験の結果の1例を示すグラフであって、電流を27mA流した場合の発振周波数の外部磁場依存性を表す。 実施例1のマイクロ波発振素子を用いたマイクロ波発振実験の結果の1例を示すグラフであって、電流を−19mA流した場合の発振周波数の外部磁場依存性を表す。 実施例2のマイクロ波発振素子の概略断面図である。 実施例2のマイクロ波発振素子と、実施例3のマイクロ波発振素子が有する電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層の斜視図による説明図である。 実施例2のマイクロ波発振素子と、実施例3のマイクロ波発振素子が有する電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層の概略断面図である。 実施例3のマイクロ波発振素子の概略断面図である。 実施例4のマイクロ波検出素子の概略断面図である。 実施例4のマイクロ波検出素子が有する電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層の斜視図による説明図である。 実施例4のマイクロ波検出素子が有する電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層の概略断面図である。 実施例5のマイクロ波検出素子の概略断面図である。 実施例6のマイクロ波検出素子の概略断面図である。 実施例7のマイクロ波検出回路の一実施態様を表す説明図である。 実施例8の単一チップ型マイクロ波モジュールの説明図である。
1 下地層
2 バッファー層
3 反強磁性層(スピン偏極電流のスピン偏極の方向を固定する機能を有する層)
4 磁化固着層(電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層)
5 電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層
6 電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層
7 防護機能を有する金属保護層
8 電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域
9 電気絶縁領域
10 電流を狭窄する機能を有する領域を複数個有する層
11 狭窄されたスピン偏極電流によってマイクロ波を発振する層
12 電流を狭窄する機能を有する領域
13 スペーサー層
14 電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層
15 電流を狭窄する機能と電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層
17 マイクロ波によって磁化が変化する層
41 実施例4〜6のいずれかのマイクロ波検出素子
42 信号電極
43 接地電極
44 検出用電圧計
51 単一チップ型マイクロ波通信モジュール
52 実施例1〜3のいずれかのマイクロ波発振素子を有するマイクロ波発振回路
53 実施例7のマイクロ波検出回路
101 磁性層
102 非磁性層
103 磁性層

Claims (7)

  1. 下地層と、
    電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層を少なくとも一層と、
    電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層を少なくとも一層とを有し、
    前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能と、前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域複数個を磁気的に結合させる機能を備える手段とを備え、
    前記電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層は強磁性層と非磁性層と強磁性層からなる3層膜からなり、
    面積抵抗が1.1Ωμm 以下であるマイクロ波発振素子。
  2. 下地層と、
    スピン偏極電流のスピン偏極の方向を固定する機能を有する層を少なくとも一層と、
    電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層を少なくとも一層と、
    電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域を複数個有する層を少なくとも一層とを有し、
    前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能と、前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域複数個を磁気的に結合させる機能を備える手段と、
    マイクロ波発振周波数を変化させる手段とを設け
    前記電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層は強磁性層と非磁性層と強磁性層からなる3層膜からなり、
    面積抵抗が1.1Ωμm 以下であることを特徴とするマイクロ波発振素子。
  3. 前記磁気的に結合させる機能を備える手段は、前記電流を狭窄する機能とスピン偏極電流によりマイクロ波を発振させる機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層におけるスピン波を介した相互作用、もしくは発振するマイクロ波を介した相互作用によることを特徴とする請求項2記載のマイクロ波発振素子。
  4. 前記マイクロ波の発振周波数を変化させる手段は、磁場を加えるための手段を備えることを特徴とする請求項2記載のマイクロ波発振素子。
  5. 下地層と、
    スピン偏極電流のスピン偏極の方向を固定する機能を有する少なくとも一層と、
    電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層を少なくとも一層と、
    電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域を複数個有する層と、
    電流を狭窄する機能と該電流を狭窄する機能とマイクロ波によって磁化の空間分布が変化する機能を有する領域の磁化の向きを空間的に非一様にする機能を有する層とを備え
    前記電流をスピン偏極させる機能またはスピン偏極電流を生成する機能を有する層は強磁性層と非磁性層と強磁性層からなる3層膜からなり、
    面積抵抗が1.1Ωμm 以下であることを特徴とするマイクロ波検出素子。
  6. 請求項5に記載のマイクロ波検出素子が、信号電極と接地電極を有するマイクロ波伝送回路に、前記信号電極から前記マイクロ波検出素子を通って前記接地電極へ電流を流せる位置に形成されていることを特徴とするマイクロ波検出回路。
  7. 請求項1から4のいずれか一項に記載のマイクロ波発振素子と、請求項6に記載のマイクロ波検出回路とを、同一モジュール内または同一基板上に有することを特徴とする、単一チップ型マイクロ波通信モジュール。
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