以下、本発明の実施の形態による気体圧縮装置として、空気圧縮装置を例に挙げ、添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1ないし図3は第1の実施の形態を示している。図1において、1は第1の実施の形態による空気圧縮装置を示している。空気圧縮装置1は、駆動源としての電動モータ2と、該電動モータ2によって駆動される圧縮機3とを備えている。ここで、圧縮機3は、例えばレシプロ型、スクリュウ型、スクロール型等の各種の圧縮機構によって構成されている。そして、圧縮機3は、外部から吸込んだ空気を圧縮し、圧縮空気を後述のタンク5に向けて吐出するものである。また、電動モータ2は、例えば三相誘導電動機によって構成され、3本の電源配線4を用いて三相交流電源PSのR相、S相、T相にそれぞれ接続されている。
5は圧縮機3の吐出側に接続されたタンクで、該タンク5は、圧縮機3から吐出された圧縮空気を貯留する。また、タンク5には、安全弁6を備えた出力配管(図示せず)が取付けられている。これにより、タンク5は、出力配管を介して各種の空圧機器等からなる外部の顧客設備(図示せず)に接続されると共に、該顧客設備に向けて圧縮空気を供給するものである。
7はタンク5に接続された圧力センサで、該圧力センサ7は、タンク5内の圧縮空気の圧力Pを検出し、圧力Pに応じた電圧、電流等からなる圧力信号を出力する。
8は電動モータ2と外部の電源PSとの間に開,閉可能に設けられた電磁開閉器で、該電磁開閉器8は、電源配線4の途中に取付けられている。また、電磁開閉器8は、例えば励磁コイル8Aと、該励磁コイル8Aによってオン状態(ON)とオフ状態(OFF)が切換わる接点8Bとによって構成されている。
このとき、励磁コイル8Aは、その両端が配線9,10にそれぞれ接続されると共に、該配線9,10を用いて3本の電源配線4のうち例えばR相とS相の電源配線4の間に接続されている。また、接点8Bは、常開型のリレーを構成し、常時は電源配線4を切断するオフ状態となっている。さらに、接点8Bは、励磁コイル8Aが通電されたときに、電源配線4を接続するオン状態に切換わる。
そして、電磁開閉器8は、そのオン状態とオフ状態に応じて、電動モータ2に対する電力の供給/停止を切換える。これにより、電動モータ2は、電磁開閉器8によって、運転と停止とが切換わる構成となっている。
11は電動モータ2と電源PSとの間に開,閉可能に設けられたサーマルリレーで、該サーマルリレー11は、電磁開閉器8と同様に、電源配線4の途中に取付けられている。そして、サーマルリレー11は、例えば温度ヒューズ等として機能するものである。具体的には、サーマルリレー11は、電磁開閉器8の励磁コイル8Aに直列接続された接点11Aを備え、接点11Aは、通常時はオン状態となる常閉型のリレーを構成している。そして、サーマルリレー11は、過電流等によって電源配線の温度が上昇したときに、接点11Aがオフ状態となる。このとき、励磁コイル8Aへの通電が停止して、電動モータ2を電源PSから遮断する。これにより、サーマルリレー11は、電動モータ2等に過電流が流れるのを阻止し、これらを保護する構成となっている。
12は圧縮機3の圧縮運転を制御する制御部で、該制御部12は、後述の演算処理制御部13、スイッチ制御部19および切換スイッチ機構30によって構成されている。
まず、演算処理制御手段を構成する演算処理制御部13について説明する。演算処理制御部13は、圧力センサ7からの圧力信号に基づいて圧縮機3による圧縮運転の起動と停止を制御する。そして、演算処理制御部13は、制御基板14、演算処理装置15(以下、CPU15という)、制御用リレー16等によって構成されている。
ここで、CPU15は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成されると共に、制御基板14に搭載されている。そして、CPU15は、圧力センサ7からの圧力信号に基づいて制御用リレー16を開,閉するものである。
また、CPU15の入力側は、A/D変換回路(図示せず)を用いて圧力センサ7に接続されている。これにより、CPU15には、圧力センサ7による圧力信号がディジタル信号に変換された状態で入力されている。
一方、CPU15の出力側には、警報出力部17が接続されている。このとき、警報出力部17は、例えばブザー、ランプ等の警報機器や、ディスプレイ、音声発生装置等の警告機器、またはこれらを組合わせた機器によって構成されている。そして、警報出力部17は、CPU15からの信号を受けることにより、圧縮機3等に異常が生じたことを顧客に報知する。
また、CPU15は、記憶部15Aが接続され、該記憶部15Aには、例えば圧力センサ7による圧力信号に基づいて圧縮機3を制御する圧力開閉制御プログラムおよび該プログラムで用いる第1の圧力下限値P1min(MPa)、第1の圧力上限値P1max(MPa)等が予め記憶されている。このとき、第1の圧力下限値P1minは、圧縮運転を再開するために予め設定されたタンク5内の圧力値である。一方、第1の圧力上限値P1maxは、圧縮運転を停止するために予め設定されたタンク5内の圧力値である。
また、CPU15は、タンク5内の圧力Pと圧力上限値P1maxおよび圧力下限値P1minとを比較して、制御用リレー16に対して制御信号を出力し、制御用リレー16のオン状態、オフ状態を制御する。このとき、制御用リレー16は、配線9,10の間に位置して励磁コイル8Aに直列接続された接点16Aを備えている。また、接点16Aは、常時はオン状態となる常閉型のリレーを構成している。このため、常時には、接点16Aを通じて励磁コイル8Aへの通電を行うことができる。一方、接点16Aは、CPU15から制御信号が出力されると、オフ状態に切換わる。これにより、接点16Aは、励磁コイル8Aへの通電を停止することができる。
そして、CPU15は、タンク5内の圧力Pが第1の圧力上限値P1maxを超えて上昇したときには、制御用リレー16をオフ状態にする。これにより、励磁コイル8Aに対する通電が停止して、電磁開閉器8がオフ状態に切換わるから、圧縮機3は停止する。
一方、CPU15は、タンク5内の圧力Pが第1の圧力下限値P1minよりも低下したときには、制御用リレー16をオン状態にする。これにより、励磁コイル8Aが通電され、電磁開閉器8がオン状態に切換わるから、圧縮機3は起動する。
18はCPU15に駆動電圧を供給する電源部で、該電源部18は、制御基板14に搭載されている。そして、電源部18は、配線9,10を通じて電源PSのR相、S相に接続され、電源PSの交流電圧から駆動電圧となる直流電圧を生成している。
ここで、演算処理制御部13が圧力センサ7からの圧力信号に応じて圧縮機3の駆動と停止を制御する圧力開閉制御について、図1および図3を参照しつつ詳細に説明する。
まず、演算処理制御部13が駆動すると、CPU15は記憶部15Aから図3に示す圧力開閉制御プログラムを読込む。そして、CPU15は、このプログラムに従って、予め決められたサンプリング周期(例えば200ms)毎に以下の処理を行う。
まず、ステップ1では、圧力センサ7からの圧力信号を用いて、タンク5内の圧力Pを計測する。次に、ステップ2では、圧縮機3が圧縮運転中か否か、即ち電磁開閉器8がオン状態となって電動モータ2が駆動しているか否かを判定する。そして、ステップ2で「NO」と判定したときには、電動モータ2は停止し、圧縮機3は圧縮空気の吐出を停止している。
このため、ステップ3に移って、圧力Pが復帰圧としての第1の圧力下限値P1minよりも低下したか否かを判定する。そして、ステップ3で「NO」と判定したときには、圧力Pは圧力下限値P1minよりも高く、タンク5に圧縮空気を補充する必要はないものと考えられる。このため、ステップ7に移って、そのままリターンする。
一方、ステップ3で「YES」と判定したときには、タンク5内の圧力Pは第1の圧力下限値P1minよりも低下して、タンク5内の圧縮空気が不足しているものと考えられる。このため、ステップ4に移って、制御用リレー16をオン状態に切換える。これにより、電磁開閉器8がオン状態に切換わるから、電動モータ2が駆動し、圧縮機3は圧縮運転を開始する。そして、ステップ4が終了すると、ステップ7に移ってリターンする。
また、ステップ2で「YES」と判定したときには、電動モータ2は駆動し、圧縮機3は圧縮運転を行っている。このため、ステップ5に移ってタンク5内の圧力Pが停止圧としての第1の圧力上限値P1max以上が否かを判定する。
そして、ステップ5で「NO」と判定したときには、圧力Pが圧力上限値P1maxに到達しておらず、圧縮運転を停止する必要がないと考えられる。このため、現在の運転状態を維持して、ステップ7に移ってリターンする。
一方、ステップ5で「YES」と判定したときには、タンク5内の圧力Pが圧力上限値P1max以上に高圧になっており、圧縮機3を圧縮停止に切換える必要があると考えられる。このため、ステップ6に移って、制御用リレー16をオフ状態に切換える。これにより、電磁開閉器8がオフ状態に切換わるから、電動モータ2が停止すると共に、圧縮機3は運転を停止し、圧縮停止に切換わる。そして、ステップ6が終了すると、ステップ7に移ってリターンする。
なお、本実施の形態では、演算処理制御部13は、圧力Pと圧力下限値P1min、圧力上限値P1maxとだけを比較することによって、圧縮機3の運転を制御する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、演算処理制御部13は、例えば電動モータ2等の消費電力を低減するために、電動モータ2の駆動時間等を考慮して、圧縮機3の運転を制御する構成としてもよい。即ち、演算処理制御部は、圧力下限値P1minと圧力上限値P1maxとの間の範囲内にタンク5内の圧力Pを保持するものであればどのような制御を行ってもよいものである。
次に、スイッチ制御手段を構成するスイッチ制御部19について説明する。スイッチ制御部19は、後述の圧力スイッチ20を用いて圧縮機3による圧縮運転の起動と停止を制御するものである。
20はタンク5に設けられた圧力スイッチで、該圧力スイッチ20は、図2に示すように、タンク5内の圧力に応じてオン状態とオフ状態とが切換わる接点20Aを備えている。また、圧力スイッチ20は、後述するケーシング21、ダイヤフラム24、可動電極26、固定電極27,28、圧力調整ばね29等によって構成されている。
21は圧力スイッチ20の外形をなすケーシングで、該ケーシング21は、軸方向に延びる筒状(箱状)に形成され、内部に空間が形成されている。また、ケーシング21の軸方向の一側には、圧力スイッチ20をタンク5に取付けるための小径筒状の取付部22が形成されている。そして、取付部22には、ケーシング21の内部にタンク5内の圧力Pを導くために、圧力導入口22Aが貫通して設けられている。
また、ケーシング21の軸方向の中間位置には、内部を2つの部屋に分ける平板状の隔壁23が設けられている。これにより、ケーシング21の内部には、隔壁23よりも軸方向一側に位置して圧力室21Aが形成されている。そして、圧力室21Aには、圧力導入口22Aを通じてタンク5内の圧力が導入される。
一方、ケーシング21の内部には、隔壁23よりも軸方向他側に位置して接点収容室21Bが形成されている。そして、接点収容室21Bには、後述の可動電極26および固定電極27,28からなる接点20Aが収容されている。
24は圧力室21A内に設けられたダイヤフラムで、該ダイヤフラム24は、例えば略半球状に形成され、外周縁部分が隔壁23に取付けられると共に、中心部分が軸方向一側に向けて突出している。また、ダイヤフラム24の中心部分には、軸方向他側に向けて突出した支持部材25が取付けられている。このとき、支持部材25は、隔壁23の中心部分に設けられた貫通孔23Aを通じて接点収容室21B内に突出している。そして、ダイヤフラム24は、タンク5内の圧力に応じて、軸方向一側に突出した突出位置と、軸方向他側に窪んだ凹陥位置とに切換わる。
26は支持部材25の先端に取付けられた可動電極で、該可動電極26は、固定電極27,28と一緒に常閉型のリレーをなす接点20Aを構成している。また、可動電極26は、導電性金属材料を用いて例えば略円板状に形成されると共に、後述する固定電極27,28の接触部27A,28Aを覆っている。そして、可動電極26は、ダイヤフラム24の突出位置と凹陥位置とに応じて、隔壁23に接近または離間させるものである。
27,28はケーシング21に固定された固定電極で、これらの固定電極27,28は、導電性金属材料によって構成され、可動電極26と接触可能に設けられている。ここで、固定電極27,28の基端側は、可動電極26と隔壁23とに挟まれた位置に配置されると共に、可動電極26に接触する接触部27A,28Aとなって隔壁23に取付けられている。一方、固定電極27,28の先端側は、軸方向他側に向けて延びると共に、ケーシング21の接点収容室21Bの外側に向けて突出している。
そして、可動電極26は、ダイヤフラム24が突出位置となったときに、接触部27A,28Aに接触し、接点20Aはオン状態となる。一方、可動電極26は、ダイヤフラム24が凹陥位置となったときに、接触部27A,28Aから離間し、接点20Aはオフ状態となる。
また、固定電極27はサーマルリレー11の接点11Aに接続され、固定電極28は制御用リレー16の接点16Aに接続されている。これにより、接点20Aは、励磁コイル8Aおよび制御用リレー16に直列接続されている。
29はケーシング21の接点収容室21B内に設けられた圧力調整ばねで、該圧力調整ばね29は、例えばコイルばね等によって形成され、ケーシング21の軸方向他側の壁面と可動電極26との間に設けられている。ここで、圧力調整ばね29は、可動電極26を接触部27A,28Aに向けて付勢する。これにより、圧力調整ばね29は、そのばね力によって、ダイヤフラム24が突出位置から凹陥位置に切換わる圧力を調整している。
そして、圧力スイッチ20は、タンク5内の圧力Pが第2の圧力上限値P2maxよりも上昇したときに接点20Aをオフ状態に切換える。これにより、接点20Aは、励磁コイル8Aへの給電を停止することができる。一方、圧力スイッチ20は、タンク5内の圧力Pが第2の圧力下限値P2minよりも低下したときに接点20Aをオン状態に切換える。これにより、接点20Aを通じて励磁コイル8Aへの通電を行うことができる。
また、第2の圧力上限値P2maxは、第2の圧力下限値P2minよりも高い値に設定されるのに加えて、第1の圧力上限値P1maxよりも高い値に設定されている。即ち、第2の圧力上限値P2maxは、圧力下限値P1min,P2minおよび圧力上限値P1maxのいずれの値よりも高い値に設定されている。
一方、第2の圧力下限値P2minは、第2の圧力上限値P2maxよりも低い値に設定されるのに加えて、第1の圧力下限値P1minよりも低い値に設定されている。即ち、第2の圧力下限値P2minは、圧力下限値P1minおよび圧力上限値P1max,P2maxのいずれの値よりも低い値に設定されている。
これにより、第1の圧力上限値P1maxおよび第1の圧力下限値P1minは、第2の圧力上限値P2maxと第2の圧力下限値P2minとの間の範囲となる値に設定される。この結果、演算処理制御部13とスイッチ制御部19を一緒に動作させた場合、タンク5内の圧力Pが圧力上限値P1maxと圧力下限値P1minとの間の値となるときには、圧力スイッチ20は常にオン状態となる。この結果、演算処理制御部13が正常に動作する場合は、演算処理制御部13による制御が優先的に処理されて、タンク5内の圧力Pは圧力上限値P1maxと圧力下限値P1minとの間の値に保持される。
一方、演算処理制御部13に不具合が生じて、接点16Aがオン状態に固定された場合には、タンク5内の圧力が圧力上限値P1maxを超えて上昇する。この場合には、スイッチ制御部19による制御に自動的に切換わり、タンク5内の圧力Pを圧力上限値P2maxと圧力下限値P2minとの間の値に保持することができる。
30は演算処理制御部13とスイッチ制御部19とを切換える切換スイッチ機構で、該切換スイッチ機構30は、図1に示すように、例えば制御用リレー16の接点16Aに並列接続されると共に、通常時はオフ状態となる常開型のリレーによって構成されている。
ここで、制御用リレー16の接点16Aと圧力スイッチ20の接点20Aとが励磁コイル8Aに対して直列接続されている。このため、切換スイッチ機構30がオフ状態となったときには、接点16A,20Aのうち少なくともいずれか一方がオフ状態となることによって、励磁コイル8Aに対する通電が停止する。一方、切換スイッチ機構30がオン状態となったときには、接点16Aのオン状態、オフ状態に関係なく、接点20Aがオフ状態となったときだけ励磁コイル8Aに対する通電が停止する。
このため、通常は演算処理制御部13による制御が優先的に処理されているのに対し、切換スイッチ機構30をオン状態に切換えることによって、スイッチ制御部19による制御に切換えることができる。
31は励磁コイル8Aに直列接続された駆動用スイッチで、該駆動用スイッチ31をオン状態に切換えることによって、励磁コイル8Aに対する通電が可能となる。これにより、制御部12に設けられた接点16A,20Aのオン状態、オフ状態に応じて、励磁コイル8Aに対する通電を制御することができる。一方、駆動用スイッチ31をオフ状態に切換えたときには、励磁コイル8Aに対する通電が停止するから、電磁開閉器8はオフ状態となり、電動モータ2および圧縮機3が停止する。
本実施の形態による空気圧縮装置1は上述の如き構成を有するもので、次に、図1ないし図5を参照しつつ、その制御動作について説明する。
まず、駆動用スイッチ31をオン状態にすると、電磁開閉器8の励磁コイル8Aが通電可能な状態となる。このとき、演算処理制御部13のCPU15は、圧力センサ7からの圧力信号を用いてタンク5内の圧力Pを検出すると共に、この圧力Pに応じて制御用リレー16に制御信号を出力し、接点16Aのオン状態、オフ状態を制御する。具体的には、CPU15は、圧力Pが第1の圧力下限値P1minよりも低下したときに接点16Aをオン状態にし、圧力Pが第1の圧力上限値P1maxよりも上昇したときに接点16Aをオフ状態にする。
一方、スイッチ制御部19の圧力スイッチ20は、タンク5内の圧力Pに応じて接点20Aのオン状態、オフ状態を制御する。具体的には、圧力スイッチ20は、圧力Pが第2の圧力下限値P2minよりも低下したときに接点20Aをオン状態にし、圧力Pが第2の圧力上限値P2maxよりも上昇したときに接点20Aをオフ状態にする。
ここで、第1の圧力下限値P1minおよび第1の圧力上限値P1maxは、以下の数1に示すように、第2の圧力下限値P2minと第2の圧力上限値P2maxとの間の範囲内となる値に設定されている。
このため、演算処理制御部13が正常に動作する正常時には、演算処理制御部13による制御が優先的に処理される。即ち、タンク5内の圧力Pが第1の圧力上限値P1maxを超えて上昇することがなく、第2の圧力上限値P2maxよりも上昇することがない。同様に、一旦タンク5内の圧力Pが第1の圧力下限値P1minよりも上昇してしまうと、圧力Pが第1の圧力下限値P1minよりも低下することはなく、第2の圧力下限値P2minよりも低下することはない。
この結果、圧力スイッチ20の接点20Aは常にオン状態となり、制御用リレー16の接点16Aだけがオン状態とオフ状態とで切換わる。これにより、図4に示すように、演算処理制御部13によって、タンク5内の圧力Pは、第1の圧力下限値P1minと第1の圧力上限値P1maxとの間の値に保持される。
次に、演算処理制御部13に不具合が生じた異常時について説明する。例えばプログラムの暴走等によってCPU15から常に制御信号が出力されたときには、制御用リレー16の接点16Aはオン状態に固定される。この場合、従来技術では、タンク5内の圧力Pが第1の圧力上限値P1maxを超えて上昇しても、圧縮機3を自動的に停止することができなかった。このため、演算処理制御部13に不具合が生じたときには、駆動用スイッチ31を用いて圧縮機3を停止するしかなく、演算処理制御部13を修理するまで、顧客設備に圧縮空気を供給することができないという問題があった。
これに対し、本実施の形態では、タンク5内の圧力Pが第2の圧力上限値P2maxを超えて上昇すると、圧力スイッチ20の接点20Aがオフ状態に切換わる。また、タンク5内の圧力Pが第2の圧力下限値P2minよりも低下すると、圧力スイッチ20の接点20Aがオン状態に切換わる。これにより、演算処理制御部13による制御からスイッチ制御部19による制御に自動的に切換えることができ、スイッチ制御部19はタンク5内の圧力Pを第2の圧力下限値P2minと第2の圧力上限値P2maxとの間の値に保持する。この結果、演算処理制御部13に不具合が生じたときでも、バックアップとなるスイッチ制御部19による制御に自動的に切換わり、圧縮機3の運転を継続することができる。
一方、例えば電源部18の故障等によってCPU15から常に制御信号が出力されないときには、図5に示すように、制御用リレー16の接点16Aはオフ状態に固定される。これにより、励磁コイル8Aは通電されないから、電磁開閉器8がオフ状態となり、圧縮機3は停止する。このとき、顧客は切換スイッチ機構30をオン状態に切換えることによって、接点16Aを励磁コイル8Aの制御から切り離すことができる。これにより、スイッチ制御部19による制御に強制的に切換わるから、スイッチ制御部19を用いて圧縮機3による圧縮運転を制御することができ、タンク5内の圧力Pを第2の圧力下限値P2minと第2の圧力上限値P2maxとの間の値に保持することができる。
かくして、本実施の形態によれば、制御部12は演算処理制御部13とスイッチ制御部19とを備えるから、演算処理制御部13の制御基板14に不具合が発生した場合でも、スイッチ制御部19を用いて圧縮機3による圧縮運転を制御することができる。このため、演算処理制御部13に不具合が生じても、顧客設備に対して継続して圧縮空気を供給することができる。
また、演算処理制御部13による第1の圧力上限値P1maxはスイッチ制御部19による第2の圧力上限値P2maxよりも低い値に設定し、演算処理制御部13による第1の圧力下限値P1minはスイッチ制御部19による第2の圧力下限値P2minよりも高い値に設定した。このとき、第1の圧力上限値P1maxと第1の圧力下限値P1minは、第2の圧力上限値P2maxと第2の圧力下限値P2minとの間の値となる。
このため、演算処理制御部13とスイッチ制御部19とを一緒に動作させた場合には、正常時は演算処理制御部13が優先的に動作して、タンク5内の圧力Pが第1の圧力上限値P1maxと第1の圧力下限値P1minとの間の値となるように、圧縮機3を制御することができる。一方、演算処理制御部13に不具合が生じた異常時には、自動的にスイッチ制御部19による制御に切換えることができ、タンク5内の圧力Pが第2の圧力上限値P2maxと第2の圧力下限値P2minとの間の値となるように、圧縮機3を制御することができる。
さらに、制御部12には演算処理制御部13とスイッチ制御部19とを切換えるための切換スイッチ機構30を設けた。このため、例えば演算処理制御部13に不具合が生じてスイッチ制御部19による制御に自動的に切換らないときでも、切換スイッチ機構30を用いてスイッチ制御部13を用いた制御に強制的に切換えることができる。
次に、図6および図7は第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、演算処理制御部の制御用リレーおよびスイッチ制御部の圧力スイッチをいずれも常開型のリレーを用いて構成すると共に、制御用リレーの接点と圧力スイッチの接点とを互いに並列接続する構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
41は第2の実施の形態による空気圧縮装置を示し、該空気圧縮装置41は、第1の実施の形態による空気圧縮装置1と同様に、電動モータ2、圧縮機3、タンク5、圧力センサ7、電磁開閉器42、制御部44等によって構成されている。
ここで、電磁開閉器42は、第1の実施の形態による電磁開閉器8と同様に、電動モータ2と外部の電源PSとの間に開,閉可能に設けられ、電源配線4の途中に取付けられている。また、電磁開閉器42は、例えば両端が配線9,10に接続された励磁コイル42Aと、該励磁コイル42Aによってオン状態とオフ状態が切換わる接点42Bとによって構成されている。
但し、接点42Bは、第1の実施の形態による接点8Bと異なり、常閉型のリレーを構成し、常時は電源配線4を接続するオン状態となっている。そして、接点42Bは、励磁コイル42Aが通電されたときに、電源配線4を切断するオフ状態に切換わる。
また、電動モータ2と電源PSとの間には、電源配線4の途中に位置して、サーマルリレー43が取付けられている。このとき、サーマルリレー43は、第1の実施の形態によるサーマルリレー11とほぼ同様に、電磁開閉器42の励磁コイル42Aに直列接続された接点43Aを備えている。但し、接点43Aは、常時はオフ状態となる常開型のリレーを構成している点で、第1の実施の形態によるサーマルリレー11とは異なっている。
このため、サーマルリレー43は、過電流等によって電源配線の温度が上昇したときに、接点43Aがオン状態となる。このとき、励磁コイル42Aが通電されるから、接点42Bがオフ状態となって電動モータ2を電源PSから遮断することができる。
制御部44は、第1の実施の形態による制御部12と同様に、圧縮機3の圧縮運転を制御するもので、後述の演算処理制御部45、スイッチ制御部47および切換スイッチ機構51によって構成されている。
45は第2の実施の形態による演算処理制御部を示し、該演算処理制御部45は、圧力センサ7からの圧力信号に基づいて圧縮機3による圧縮運転の起動と停止を制御する。そして、演算処理制御部45は、第1の実施の形態による演算処理制御部13とほぼ同様に、制御基板14、CPU15、制御用リレー46等によって構成されている。
ここで、制御用リレー46は、配線9,10の間に位置して励磁コイル42Aに直列接続された接点46Aを備えている。但し、接点46Aは、サーマルリレー43の接点43Aに並列接続されている。また、接点46Aは、常時はオフ状態となる常開型のリレーを構成している。この点で、制御用リレー46と第1の実施の形態による制御用リレー16とは異なっている。
このため、常時には、接点46Aがオフ状態となっているから、励磁コイル42Aに対する通電は停止される。一方、接点46Aは、CPU15から制御信号が出力されると、オン状態に切換わる。これにより、接点46Aを通じて、励磁コイル42Aへの通電を行うことができる。
47は第2の実施の形態によるスイッチ制御部を示し、該スイッチ制御部47は、後述の圧力スイッチ48を用いて圧縮機3による圧縮運転の起動と停止を制御するものである。
48はタンク5に設けられた圧力スイッチで、該圧力スイッチ48は、図7に示すように、タンク5内の圧力に応じてオン状態とオフ状態とが切換わる接点48Aを備えている。また、圧力スイッチ48は、第1の実施の形態による圧力スイッチ20と同様に、ケーシング21、ダイヤフラム24、可動電極26、固定電極49,50、圧力調整ばね29等によって構成されている。
但し、固定電極49,50は、その接触部49A,50Aが可動電極26よりもケーシング21の軸方向他側に設けられている点で、第1の実施の形態による固定電極27,28とは異なっている。そして、固定電極49,50は、可動電極26と一緒に常開型のリレーをなす接点48Aを構成している。
このため、可動電極26は、ダイヤフラム24が突出位置となったときに、接触部49A,50Aから離間し、接点48Aはオフ状態となる。一方、可動電極26は、ダイヤフラム24が凹陥位置となったときに、接触部49A,50Aに接触し、接点48Aはオン状態となる。
また、固定電極49は電磁開閉器42の励磁コイル42Aに接続され、固定電極50は配線10に接続されている。これにより、接点48Aは、励磁コイル8Aに直列接続されると共に、制御用リレー46の接点46Aおよびサーマルリレー43の接点43Aに並列接続されている。
51は演算処理制御部45とスイッチ制御部47とを切換える切換スイッチ機構で、該切換スイッチ機構51は、図6に示すように、例えば制御用リレー46の接点46Aに直列接続されると共に、常時はオン状態となる常閉型のリレーによって構成されている。
ここで、制御用リレー46の接点46Aと圧力スイッチ48の接点48Aとが励磁コイル42Aに対して直列接続されるのに加え、接点46A,48Aは互いに並列接続されている。このため、切換スイッチ機構51がオン状態となったときには、接点46A,48Aのうちいずれか一方がオン状態となることによって、励磁コイル42Aが通電される。一方、切換スイッチ機構51がオフ状態となったときには、接点46Aのオン状態、オフ状態に関係なく、接点48Aがオン状態となったときだけ励磁コイル42Aが通電される。
このため、通常は演算処理制御部45による制御が優先的に処理されているのに対し、切換スイッチ機構51をオフ状態に切換えることによって、スイッチ制御部47による制御に切換えることができる。
52は励磁コイル42Aに直列接続されると共に、接点43A,46A,48Aに並列接続された駆動用スイッチで、常時はオフ状態となる常開型のリレーによって構成されている。そして、駆動用スイッチ52がオン状態となったときには、励磁コイル42Aが常に通電されるから、電磁開閉器42はオフ状態となり、電動モータ2および圧縮機3が停止する。
一方、駆動用スイッチ52をオフ状態に切換えたときには、制御部44に設けられた接点46A,48Aのオン状態、オフ状態に応じて、励磁コイル42Aに対する通電を制御することができる。
本実施の形態による空気圧縮装置41は上述の如き構成を有するもので、次に、その制御動作について説明する。
まず、駆動用スイッチ52をオフ状態にすると、電磁開閉器42の励磁コイル42Aへの通電が停止可能な状態となる。このとき、演算処理制御部45のCPU15は、圧力センサ7からの圧力信号を用いてタンク5内の圧力Pを検出すると共に、この圧力Pに応じて制御用リレー46に制御信号を出力し、接点46Aのオン状態、オフ状態を制御する。具体的には、CPU15は、圧力Pが第1の圧力下限値P1minよりも低下したときに接点46Aをオフ状態にし、圧力Pが第1の圧力上限値P1maxよりも上昇したときに接点46Aをオン状態にする。
一方、スイッチ制御部47の圧力スイッチ48は、タンク5内の圧力Pに応じて接点48Aのオン状態、オフ状態を制御する。具体的には、圧力スイッチ48は、圧力Pが第2の圧力下限値P2minよりも低下したときに接点48Aをオフ状態にし、圧力Pが第2の圧力上限値P2maxよりも上昇したときに接点48Aをオン状態にする。
そして、演算処理制御部45が正常に動作する正常時には、演算処理制御部45による制御が優先的に処理される。このため、圧力スイッチ48の接点48Aは常にオフ状態となり、制御用リレー46の接点46Aだけがオン状態とオフ状態とで切換わる。このとき、接点46Aがオン状態となったときに、電磁開閉器42はオフ状態となると共に、接点46Aがオフ状態となったときに、電磁開閉器42はオン状態となる。これにより、演算処理制御部45によって、タンク5内の圧力Pは、第1の圧力下限値P1minと第1の圧力上限値P1maxとの間の値に保持される。
次に、演算処理制御部45に不具合が生じた異常時について説明する。例えば制御用リレー46の接点46Aはオフ状態に固定された場合には、タンク5内の圧力Pが第1の圧力上限値P1maxを超えて上昇する。しかし、タンク5内の圧力Pが第2の圧力上限値P2maxを超えて上昇すると、圧力スイッチ48の接点48Aがオン状態に切換わる。これにより、電磁開閉器42はオフ状態となり、圧縮機3は停止する。
また、タンク5内の圧力Pが第2の圧力下限値P2minよりも低下すると、圧力スイッチ48の接点48Aがオフ状態に切換わる。これにより、電磁開閉器42はオン状態となり、圧縮機3は起動する。
このように、演算処理制御部45による制御からスイッチ制御部47による制御に自動的に切換わるから、スイッチ制御部47は、タンク5内の圧力Pを第2の圧力下限値P2minと第2の圧力上限値P2maxとの間の値に保持する。この結果、演算処理制御部45に不具合が生じたときでも、バックアップとなるスイッチ制御部47による制御に自動的に切換わり、圧縮機3の運転を継続することができる。
一方、例えば制御用リレー46の接点46Aはオン状態に固定された場合には、励磁コイル42Aは常に通電されるから、電磁開閉器8がオフ状態となり、圧縮機3は停止する。このとき、顧客は切換スイッチ機構51をオフ状態に切換えることによって、接点46Aを励磁コイル42Aの制御から切り離すことができる。これにより、スイッチ制御部47による制御に強制的に切換わるから、スイッチ制御部47を用いて圧縮機3による圧縮運転を制御することができ、タンク5内の圧力Pを第2の圧力下限値P2minと第2の圧力上限値P2maxとの間の値に保持することができる。
かくして、第2の実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、図8は第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、制御基板に不具合が生じたことを知らせる他の警報出力部を設ける構成としたことにある。なお、第3の実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
61は電源部18と並列に配線9,10の間に設けられた他の警報出力部で、該警報出力部61は、互いに直列接続された警報用リレー62と警報ランプ63とによって構成されている。ここで、警報用リレー62は、常時はオフ状態となる常開型のリレーを構成している。また、警報ランプ63は、LED等の発光素子によって構成されている。
そして、制御基板14が正常動作している間は、警報用リレー62はオフ状態に保持されている。このため、警報ランプ63は消灯した状態となっている。一方、制御基板14に不具合が発生した場合には、CPU15からの信号によって警報用リレー62はオン状態に切換わる。これにより、警報ランプ63が点灯するから、警報ランプ63によって顧客に異常を知らせることができる。
かくして、第3の実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。特に、本実施の形態では、制御基板14の不具合を専門に報知する警報出力部61を設けた。このため、例えば演算処理制御部13に不具合が生じて、自動的にスイッチ制御部19による制御に切換わったときでも、顧客は制御基板14に不具合が生じていることを確実に認識することができる。これにより、制御基板14の不具合を放置せず、点検や修理を速やかに行うことができる。
なお、第3の実施の形態では、警報出力部61は警報ランプ63を用いて顧客に異常を報知する構成としたが、警報出力部17と同様に、例えばブザー、ランプ等の警報機器や、ディスプレイ、音声発生装置等の警告機器、またはこれらを組合わせた機器によって構成してもよい。
また、前記各実施の形態では、圧力スイッチ20,48と圧力センサ7とは別個に設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばタンク5内の圧力が導入される圧力スイッチの一次側(ダイヤフラム24、圧力室21A、圧力導入口22A等)に、タンク圧の変動を歪みや温度等で検出するセンサを一体で形成する構成としてもよい。この場合、圧力スイッチと圧力センサとを別個に設けた場合に比べて、製造コストを削減できると共に、取付けるための空間を小さくすることができる。
また、前記各実施の形態では、制御部12,44の演算処理制御部13,45とスイッチ制御部19,47とは一緒に動作するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、図9に示す変形例による空気圧縮装置71のように、例えば切換スイッチ機構72を挟んで制御用リレー16の接点16Aと圧力スイッチ20の接点20Aとを並列に設け、切換スイッチ機構72によって接点16A,20Aのうちいずれか一方を選択的に励磁コイル8Aに接続する構成としてもよい。これにより、演算処理制御部13とスイッチ制御部19とのうちいずれか一方だけを動作させることができる。
また、前記各実施の形態では、圧縮機3(電動モータ2)を駆動して圧縮運転を起動し、圧縮機3を停止して圧縮運転を停止する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばレシプロ型等でアンロード運転が可能な圧縮機においては、ロード運転を行って圧縮運転を起動し、アンロード運転を行って圧縮運転を停止する構成としてもよい。
さらに、前記各実施の形態では、気体圧縮装置として空気圧縮装置1,41を例に挙げて説明したが、例えば窒素等の他の気体を圧縮する圧縮装置にも広く適用できるものである。
以上の各実施の形態で述べたように、請求項1の発明によれば、制御部は演算処理制御手段とスイッチ制御手段とを備えるから、演算処理制御手段の制御基板に不具合が発生した場合でも、スイッチ制御手段を用いて圧縮機による圧縮運転を制御することができる。このため、演算処理制御手段に不具合が生じても、継続して圧縮気体を供給することができる。また、制御部には演算処理制御手段とスイッチ制御手段とを切換えるための切換スイッチ機構を設けたから、例えば演算処理制御手段に不具合が生じたときには、切換スイッチ機構を用いてスイッチ制御手段を用いた制御に強制的に切換えることができる。
請求項2の発明によれば、演算処理制御手段は、タンク内の圧力が第1の圧力上限値よりも上昇したときに圧縮機による圧縮運転を停止し、タンク内の圧力が第1の圧力下限値よりも低下したときに圧縮機による圧縮運転を起動する。このため、演算処理制御手段は、タンク内の圧力が第1の圧力上限値と第1の圧力下限値との間の値となるように、圧縮機を制御することができる。
また、スイッチ制御手段は、タンク内の圧力が第2の圧力上限値よりも上昇したときに圧縮機による圧縮運転を停止し、タンク内の圧力が第2の圧力下限値よりも低下したときに圧縮機による圧縮運転を起動する。このため、スイッチ制御手段は、タンク内の圧力が第2の圧力上限値と第2の圧力下限値との間の値となるように、圧縮機を制御することができる。
請求項3の発明によれば、演算処理制御手段による第1の圧力上限値はスイッチ制御手段による第2の圧力上限値よりも低い値に設定し、演算処理制御手段による第1の圧力下限値はスイッチ制御手段による第2の圧力下限値よりも高い値に設定した。このとき、第1の圧力上限値と第1の圧力下限値は、第2の圧力上限値と第2の圧力下限値との間の値となる。
このため、例えば演算処理制御手段とスイッチ制御手段とを一緒に動作させた場合には、正常時は演算処理制御手段が優先的に動作して、タンク内の圧力が第1の圧力上限値と第1の圧力下限値との間の値となるように、圧縮機を制御することができる。一方、演算処理制御手段に不具合が生じた異常時には、自動的にスイッチ制御手段による制御に切換えることができ、タンク内の圧力が第2の圧力上限値と第2の圧力下限値との間の値となるように、圧縮機を制御することができる。
請求項4の発明によれば、圧力センサと圧力スイッチとは一体として形成したから、これらを別個に設けた場合に比べて、製造コストを低下することができると共に、取付けるための空間を小さくすることができる。