JP5276149B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガス中に晒されるガスセンサ素子を被水から保護するプロテクタを備えたガスセンサに関する。
従来、自動車などの排気ガス中の特定ガス、例えばNOx(窒素酸化物)や酸素などの濃度差に応じて大きさの異なる起電力が生じ、この起電力の大きさに基づく特定ガス濃度測定を行うガスセンサ素子を備えたガスセンサが知られている。このガスセンサは自動車の排気管等に取り付けられて使用されるが、ガスセンサ素子が高温の排気ガス中に晒されたり、ガスセンサ素子をヒータ等で加熱したりすることでガスセンサ素子が高温となるため、例えば、排気ガスに含まれる水分や排気管内面に付着した凝縮水が付着(被水)することで、ガスセンサ素子が熱衝撃を受けてクラックや割れが生ずる虞がある。
このようなことから、ガスセンサ素子をプロテクタで覆って被水から保護する技術が開発されている(例えば特許文献1参照)。このプロテクタは、内側プロテクタと外側プロテクタとから構成される2重構造をなしている。そして、内側プロテクタと外側プロテクタとにそれぞれ形成されたガス導入孔から被測定ガスを導入すると共に、内側プロテクタの先端壁に設けた陥没部の側壁にガス排出孔を開口することで、外部(ガスセンサ素子先端側)から飛来した水滴が、直接検出素子に接触し難くなっている。又、この技術では、内側プロテクタの底壁と側壁との間に設けたテーパ部を、外側プロテクタより先端に突出させている。
特開2008−96419号公報 特表2010−523989号公報
しかしながら、特許文献1のガスセンサの場合、テーパ部の先端側に設けられた底壁がテーパ部と比較して相対的に大きく形成されているため、テーパ部付近の負圧の発生が少なく、内側プロテクタの内部空間内に導入された排気ガスをガス排出孔から外部に効果的に排出することが困難であり、ガスセンサの応答性が劣る虞がある。
これに対し、センサ素子を覆う筒状のセンサ素子室と、センサ素子室の外側を囲む前室とを備えた保護キャップを有すると共に、センサ素子室の先端に楔形のノズル(流れを加速させるための装置)を配置したガスセンサが開発されている(例えば特許文献2参照)。このガスセンサにおいて、上記ノズルの先端には出口穴が開口し、ノズルによってセンサ素子室内部の流れが加速し、センサ素子室内の凝縮液や粒子が出口穴から排出される。
しかしながら、特許文献2のガスセンサの場合、ノズルの先端に開口する出口穴がセンサ素子に直接臨むため、外部(ガスセンサ先端側)から飛来した水滴が出口穴から検出素子に接触し易いという問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ガス排出性を大幅に向上させてガスセンサの応答性を高めると共に、ガスセンサ素子を被水から効果的に保護することができるプロテクタを備えたガスセンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のガスセンサは、軸線方向に延び、先端側に被測定ガスを検出するための検出部を有するガスセンサ素子と、該検出部を自身の先端から突出させて、前記検出素子を保持する筒状の主体金具と、該主体金具の先端側に固定すると共に、前記検出部の周囲を取り囲むプロテクタと、を備えるガスセンサにおいて、前記プロテクタは、ガスセンサ素子を自身の内部空間に収容する内側プロテクタであって、該内部空間に被測定ガスを導入するための内側ガス導入孔を有する筒状の側壁と、該側壁の先端側に設けられた底壁とを有する内側プロテクタと、該内側プロテクタの側壁との間に間隙を有しつつ、前記内側プロテクタを収容する外側プロテクタであって、前記内側ガス導入孔よりも前記軸線方向先端側に設けられ、該間隙に被測定ガスを導入するための外側ガス導入孔を有する筒状の側壁を有する外側プロテクタと、を備え、前記外側プロテクタは、前記側壁の先端側に設けられて前記軸線方向先端側に向かって窄む錐台状のテーパ壁と、該テーパ壁の先端縁内に形成されて前記外側プロテクタ内外を連通する外側ガス排出孔とを備え、該テーパ壁の先端縁で形成される面積をSLとしたときに、前記外側ガス排出孔の開口面積Sが1/2×SL≦S≦SLとなり、前記内側プロテクタの底壁には底壁開口が設けられており、前記内側プロテクタは、該底壁開口の軸線方向後端側を覆いつつ、前記内側プロテクタの前記底壁より後端側に凹むカバー部を備え、前記カバー部と前記底壁とは一部が前記軸線方向に離間して側部開口を形成してなる。
このようなガスセンサによれば、外側プロテクタの先端側に、軸線方向先端側に向かって窄む錐台状のテーパ壁を設けると共に、1/2×SL≦S≦SLの関係を満たすよう、外側プロテクタ先端の錐台頂面に外側ガス排出孔が開口されているため、テーパ壁先端付近の被測定ガスの下流側に強い負圧が発生し、内部空間内に導入された排気ガスを底壁開口から外側ガス排出孔へ吸引して外部に排出する効果が増大し、ガスセンサの応答性を向上させることができる。なお、S<1/2×SLであれば、外側プロテクタ先端の錐台頂面にテーパ壁と比較して相対的に大きくなる底壁が形成されてしまい、この効果が得られない虞がある。
一方、外側プロテクタ先端の錐台頂面に外側ガス排出孔を開口すると、特許文献1のような陥没部を設けることが困難である。
そこで、このようなガスセンサでは、内側プロテクタの底壁に、カバー部で軸線方向後端側が覆われた底壁開口を形成することで、外側ガス排出孔から軸線方向に沿って底壁開口内に水滴等が飛来しても、カバー部によって遮られてガスセンサ素子には直接到達し難く、ガスセンサ素子を被水から保護することができる。
さらに、本発明のガスセンサでは、前記軸線方向に沿って視認したときに、前記底壁開口と前記外側ガス排出孔とが重なっていてもよい。
このようなガスセンサでは、底壁開口(カバー部)と外側ガス排出孔とが少なくとも一部で重なっているため、底壁開口と外側ガス排出孔とがより近接することで、内側プロテクタから外部に軸線方向に沿って被測定ガスを通過させることができ、ガスセンサの応答性をさらに向上させることができる。
さらに、本発明のガスセンサでは、前記軸線方向に沿って視認したときに、前記側部開口と前記外側ガス排出孔とが重なっていてもよい。
このようなガスセンサでは、内側プロテクタの側部開口と外側ガス排出孔とが少なくとも一部で重なっているため、側部開口と外側ガス排出孔とを近接させることができる。これにより、底壁開口と外側ガス排出孔を重ねる構成よりも、さらに内側プロテクタから外部に軸線方向に沿って被測定ガスを通過させることができ、ガスセンサの応答性をさらに向上させることができる。
さらに、本発明のガスセンサでは、前記内側プロテクタの側壁には水抜き孔が設けられ、前記軸線方向において前記水抜き孔は前記外側ガス導入孔と重ならず、かつ前記側部開口と重なってもよい。
このようなガスセンサによれば、内側プロテクタの側壁に水抜き孔が設けられることで、外側プロテクタのガス導入孔から水滴が侵入したとしても、水抜き孔を通過させて内側プロテクタ内部に導入させることができ、内側ガス導入孔に水滴が侵入することを防止できる。その上、水抜き孔と側部開口とを近接させているので、水抜き孔から内側プロテクタ内に侵入した水滴が直ちに側部開口から外部(外側ガス排出孔側)へ抜け易くなる。一方、水抜き孔は外側ガス導入孔と重なっていないため、外側ガス導入孔を通過したガス成分が水抜き孔を直接通過することを抑制でき、内側ガス導入孔から内側プロテクタ内に導入される被測定ガス量を維持し、ガスセンサの応答性を維持している。
さらに、本発明のガスセンサでは、前記外側ガス排出孔の最小幅は、前記側部開口の最大軸線方向長さよりも大きくしてもよい。
このようなガスセンサによれば、内側プロテクタ内から側部開口を通過した排気ガスが外側ガス排出孔で規制されて外側プロテクタ内で滞留することなく外部に排出することができ、ガスセンサの応答性の低下を抑制することができる。
さらに、本発明のガスセンサでは、前記外側排出孔の最小径は2mm以上であってもよい。これにより、側部開口を通過した水滴が外側プロテクタ内で滞留することなく、外側ガス排出孔を通過して外部へ抜け易くすることができる。なお、外側排出孔の最小径が2mm未満であれば、この効果を得られないことがある。
さらに、本発明のガスセンサでは、前記側部開口の最大軸線方向長さは1.6mm以上であってもよい。これにより、内部空間内に導入された排気ガスを側部開口から外部(外側プロテクタ内)に排出する効果が増大し、ガスセンサの応答性を向上させることができる。なお、側部開口の最大軸線方向長さが1.6m未満であれば、この効果を得られないことがある。
さらに、本発明のガスセンサでは、前記内側プロテクタの側壁には先端側から後端側に向かうにつれて径方向外側に広がりつつ先端向き面を有する段部が形成され、前記軸線方向において該段部は前記外側ガス導入孔と前記内側ガス導入孔との間の領域に位置してもよい。
このようなガスセンサによれば、外側ガス導入孔から水分を含む被測定ガスが導入された場合に、比重の軽いガス成分が上昇して内側ガス導入孔から内側プロテクタ内に導入される一方、水分は内側プロテクタの段部(先端向き面)に衝突して落下するので、内側プロテクタ内に水分が侵入することが回避される。
この発明によれば、ガス排出性を大幅に向上させてセンサの応答性を高めると共に、ガスセンサ素子を被水から効果的に保護することができる。
本発明の第1の実施形態にかかるガスセンサの軸線方向に沿う断面図である。 プロテクタの部分拡大断面図である。 内側プロテクタの底壁に形成されるカバー部及び底壁開口を示す斜視図である。 テーパ壁の先端縁近傍の部分拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるガスセンサをガス流中に載置したときの、ガスの圧力分布の数値シミュレーション結果を示す図である。 従来のプロテクタを有するガスセンサをガス流中に載置したときの、ガスの圧力分布の数値シミュレーション結果を示す図である。 ガスセンサの後端から先端に向かって見たときの、内側プロテクタの底壁開口(カバー部)と、外側プロテクタの外側ガス排出孔の重なり状態を示す平面図である。 水抜き孔、内側ガス導入孔、外側ガス導入孔、側部開口、及び内側プロテクタ側壁の段部の軸線方向に沿う位置関係を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるガスセンサが有するプロテクタの部分拡大断面図である。 第2の実施形態において、内側プロテクタの底壁に形成されるカバー部及び底壁開口を示す斜視図である。 第2の実施形態において、ガスセンサの後端から先端に向かって見たときの、内側プロテクタの底壁開口(カバー部)と、外側プロテクタの外側ガス排出孔の重なり状態を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかるガスセンサ1の軸線O方向に沿う断面図である。ガスセンサ1は、自動車の排気管(図示外)に取り付けられ、内部に保持するガスセンサ素子10の検出部11が排気管内を流通する排気ガス中に晒されて、その排気ガス中の酸素濃度から排気ガスの空燃比を検出する、いわゆる全領域空燃比センサである。
なお、以下の説明では、ガスセンサ1の軸線O方向を上下方向として図示し、内部に保持するガスセンサ素子10の検出部11側をガスセンサ1の先端側、後端部12側をガスセンサ1の後端側(基端側)として説明する。
ガスセンサ素子10は公知にあるような軸線O方向に延びる細幅の板状形状をなし、酸素濃度の検出を行うガス検出体と、そのガス検出体を早期活性化させるために加熱を行うヒータ体とが互いに貼り合わされ、略角柱状をなす積層体として一体化されたものである(図1では、紙面左右方向を板厚方向、紙面表裏方向を板幅方向として示している。)。ガス検出体はジルコニアを主体とする固体電解質体と白金を主体とする電極と(共に図示しない)から構成され、その電極は、ガスセンサ素子10の先端側の検出部11に配置されている。そして、電極を排気ガスによる被毒から保護するため、ガスセンサ素子10の検出部11には、その外周面を包むように保護層15が形成されている。また、ガスセンサ素子10の後端側の後端部12には、ガス検出体やヒータ体から電極を取り出すための5つの電極パッド16(図1ではそのうちの1つを図示している。)が形成されている。なお、本実施の形態ではガスセンサ素子10を本発明における「ガスセンサ素子」として説明を行うが、厳密には、ガスセンサ素子の構成としてヒータ体は必ずしも必要ではなく、ガス検出体が本発明の「ガスセンサ素子」に相当する。
ガスセンサ素子10の中央に位置する胴部13の先端側には、有底筒状をなす金属製の金属カップ20が、自身の内部にガスセンサ素子10を挿通させ、その検出部11を筒底の開口25から先端側に突出させた状態で配置されている。金属カップ20は主体金具50内にガスセンサ素子10を保持するための部材であり、筒底の縁部分の先端周縁部23は外周面にかけてテーパ状に形成されている。金属カップ20内には、アルミナ製のセラミックリング21と滑石粉末を圧縮して固めた滑石リング22とが、自身をガスセンサ素子10に挿通させた状態で収容されている。滑石リング22は金属カップ20内で押し潰されて細部に充填されており、これにより、ガスセンサ素子10が金属カップ20内で位置決めされて保持されている。
金属カップ20と一体となったガスセンサ素子10は、その周囲を筒状の主体金具50に取り囲まれて保持されている。主体金具50はガスセンサ1を自動車の排気管(図示外)に取り付け固定するためのものであり、SUS430等の低炭素鋼からなり、外周先端側に排気管への取り付け用の雄ねじ部51が形成されている。この雄ねじ部51よりも先端側には、後述するプロテクタ100が係合される先端係合部56が形成されている。また、主体金具50の外周中央には取り付け用の工具が係合する工具係合部52が形成されており、その工具係合部52の先端面と雄ねじ部51の後端との間には、排気管に取り付けた際のガス抜けを防止するためのガスケット55が嵌挿されている。更に、工具係合部52の後端側には、後述する外筒30が係合される後端係合部57と、その後端側に、主体金具50内にガスセンサ素子10を加締め保持するための加締め部53とが形成されている。
また、主体金具50の内周で雄ねじ部51付近には段部54が形成されている。この段部54には、ガスセンサ素子10を保持する金属カップ20の先端周縁部23が係止されている。更に、主体金具50の内周には滑石リング26が、自身をガスセンサ素子10に挿通させた状態で、金属カップ20の後端側から装填されている。そして、滑石リング26を後端側から押さえるように、筒状のスリーブ27が主体金具50内に嵌め込まれている。スリーブ27の後端側外周には段状をなす肩部28が形成されており、その肩部28には、円環状の加締めパッキン29が配置されている。この状態で主体金具50の加締め部53が、加締めパッキン29を介してスリーブ27の肩部28を先端側に向けて押圧するように加締められている。スリーブ27に押圧された滑石リング26は主体金具50内で押し潰されて細部にわたって充填され、この滑石リング26と、金属カップ20内にあらかじめ装填された滑石リング22とによって、金属カップ20およびガスセンサ素子10が主体金具50内で位置決め保持される。
ガスセンサ素子10は、その後端部12が主体金具50の後端(加締め部53)よりも後方に突出されており、その後端部12には、絶縁性セラミックスからなる筒状のセパレータ60が被せられている。セパレータ60は、ガスセンサ素子10の後端部12に形成された5つの電極パッド16とそれぞれ電気的に接続される5つの接続端子61(図1ではそのうちの1つを図示している。)を内部に保持すると共に、それら各接続端子61と、ガスセンサ1の外部に引き出される5本のリード線65(図1ではそのうちの3本を図示している。)との各接続部分を収容して保護している。
そして、セパレータ60が嵌められたガスセンサ素子10の後端部12の周囲を囲うように、筒状の外筒30が配設されている。外筒30はステンレス(例えばSUS304)製であり、主体金具50の後端係合部57の外周に自身の先端側の開口端31が係合されている。その開口端31は、外周側から加締められ、更に外周を一周してレーザ溶接が施されて後端係合部57に接合されており、外筒30と主体金具50とが一体に固定されている。
また、外筒30とセパレータ60との間の間隙には、金属製で筒状の保持金具70が配設されている。保持金具70は自身の後端を内側に折り曲げて構成した支持部71を有し、自身の内部に挿通されるセパレータ60の後端側外周に鍔状に設けられた鍔部62を支持部71に係止させて、セパレータ60を支持している。この状態で、保持金具70が配置された部分の外筒30の外周面が加締められ、セパレータ60を支持した保持金具70が外筒30に固定されている。
次に、外筒30の後端側の開口には、フッ素系ゴム製のグロメット75が嵌合されている。グロメット75は5つの挿通孔76(図1ではそのうちの1つを図示している。)を有し、各挿通孔76に、セパレータ60から引き出された5本のリード線65が気密に挿通されている。この状態でグロメット75は、セパレータ60を先端側に押圧しつつ、外筒30の外周から加締められて、外筒30の後端に固定されている。
一方、主体金具50に保持されたガスセンサ素子10の検出部11は、主体金具50の先端部(先端係合部56)より突出されている。この先端係合部56には、ガスセンサ素子10の検出部11を、排気ガス中のデポジット(燃料灰分やオイル成分など被毒性の付着物質)による汚損や、排気ガスに含まれる水分や排気管内面に付着した凝縮水の被水などによる折損等から保護するためのプロテクタ100が嵌められ、スポット溶接やレーザ溶接によって固定されている。以下、このプロテクタ100について、図2〜図4を参照して説明する。
図2に示すように、プロテクタ100は、底壁124および側壁122を有する有底筒状をなす内側プロテクタ120と、内側プロテクタ120の外周面との間に間隙(以下、「ガス分離室」119ともいう。)を有した状態で内側プロテクタ120の径方向周囲を取り囲む筒状をなす側壁112を有する外側プロテクタ110とから構成される2重構造を有する。
内側プロテクタ120は、その外径が主体金具50の先端係合部56よりも小さく形成されており、開口側(基端側)の端部である開口端部121は、先端係合部56の外周に係合するように拡径されている。そして、開口端部121の外周を一周してレーザ溶接が施されており、内側プロテクタ120は主体金具50の先端係合部56に固定されている。一方、内側プロテクタ120の側壁122には、軸線O方向で開口端部121寄りの位置の外周面に、周方向に沿って複数(本実施の形態では6個)の内側ガス導入孔130が開口されている。内側ガス導入孔130は、後述する外側プロテクタ110の外側ガス導入孔115を介してガス分離室119に導入される排気ガスのうち、主にガス成分を内側プロテクタ120の内部、すなわちガスセンサ素子10の検出部11が露出されたガス検出室(特許請求の範囲の「内部空間」に相当)129に導入させるために設けられている。
また、内側プロテクタ120の側壁122の先端側には、水抜き孔150が外周面の周方向の複数箇所(本実施の形態では4箇所)に設けられている。この水抜き孔150は、ガス分離室119内に導入される排気ガスに含まれる水分(水滴)等を、ガス検出室129を介し外部に排出するための導路として設けられたものであり、内側ガス導入孔130の形成位置よりも先端側に配設されている。
内側プロテクタ120の底壁124は軸線O方向に垂直な面に略平行な平面として形成されている。そして、底壁124の一部(中央部)が内側に押し込まれるようにして後端側に凹み、カバー部127が形成されている。具体的には、図3に示すように、底壁124の中央部に2本の平行なスリット127aを設け、このスリット127aで挟まれる短冊状の材料を後端側に押し込むと、山状に隆起したカバー部127が形成される。カバー部127と底壁124とは、スリット127aで軸線O方向に離間し、カバー部127の短辺127b(対向するスリット127aの端縁同士を結ぶ線分)ではカバー部127と底壁124が繋がっている。
このようにして、カバー部127の一部が底壁124から軸線O方向に浮いた状態(特許請求の範囲の「カバー部と底壁とは一部が軸線方向に離間し」た状態)で、カバー部127が底壁124に支持されている。そして、軸線O方向に視認したときに、カバー部127と重なる底壁124には、底壁開口160が開口している。さらに、カバー部127と底壁124とが軸線O方向に離間した部分(スリット127a部分)には、底壁開口160に連通し、軸線O方向と角度を持って開口する側部開口162が形成されている。底壁開口160は、側部開口162を介し、ガス検出室129内に導入された排気ガスや水滴を外部に排出する。
なお、側部開口162の最大軸線O方向長さを1.6mm以上とすると、ガス検出室129内に導入された排気ガスを側部開口162から外部(外側プロテクタ110内)に排出する効果が増大し、ガスセンサ1の応答性を向上させることができる。
これは、以下の応答性評価に基づくものである。
具体的には、評価方法として、空燃比(空気/ガソリン)の理論空燃比14.7倍をλ=1としたときに、強制的にリッチ(λ=0.97)・リーン(λ=1.03)を切り替える制御をした。そして、リッチからリーンへの切り替え時からガスセンサ1の出力値がλ=1に対応した値に変化するまでの時間を測定した。なお、この評価では、排気量2000ccの4サイクルエンジンの排気管にガスセンサ1を取り付け、エンジンを回転数2000rpmにて駆動させて実施された。なお、ガスセンサ1を排気管に取り付ける位置は、エンジン排気温が約450℃となる位置とした。
評価試料として、ガスセンサ1における側部開口162の最大軸線O方向長さを0.9mm、1.2mm、1.6mmとしたものを準備し、上記評価方法にて評価を行った。
その結果、それぞれの時間が620sec(最大軸線O方向長さを0.9mm)、585sec(最大軸線O方向長さを1.2mm)、560sec(最大軸線O方向長さを1.6mm)となった。なお、560secであれば、実使用時のガスセンサ1の応答性が十分に得られることとなる。
一方、外側プロテクタ110は、その外径が主体金具50の先端係合部56よりも大きく形成されており、開口側(基端側)の端部である開口端部111は、先端係合部56の外周に(より詳細には、内側プロテクタ110の開口端部121の外周に)係合している。そして、開口端部111の外周を一周してレーザ溶接が施されており、外側プロテクタ110は主体金具50の先端係合部56に固定されている。一方、外側プロテクタ110の側壁112には、軸線O方向で先端側寄りの位置の外周面に、周方向に沿って複数(本実施の形態では6個)の外側ガス導入孔115が開口されている。外側ガス導入孔110は、外部からガス分離室119に排気ガスを導入させるために設けられている。なお、外側ガス導入孔115は、内側ガス導入孔130よりも軸線O方向の先端側に設けられている。
一方、外側プロテクタ110の側壁112の先端側には、軸線O方向の先端側に向かって窄む錐台状(本実施例では円錐台状)のテーパ壁117が設けられている。又、テーパ壁117の先端縁(先端外縁)117sの内側には、外側プロテクタ110の内外を連通する外側ガス排出孔170が開口している。
ここで、図4(a)に示すように、第1の実施形態において、テーパ壁117の先端縁117sと、外側ガス排出孔170の周縁とが一致しており、外側ガス排出孔170はテーパ壁117の錐台頂面(先端縁117sで囲まれる仮想面)の全面を軸線O方向に貫通する突切り孔となっている。従って、テーパ壁117の先端縁117sで形成される面積をSLとしたときに、外側ガス排出孔170の開口面積sがs=SLとなっている。但し、本発明においては、1/2×SL≦s≦SLの関係を満たせばよく、例えば図4(b)に示すように、外側ガス排出孔170の周縁がテーパ壁117の先端縁117sより内側に位置し、先端縁117sから外側ガス排出孔170の周縁に向かって外側底壁118が形成されていてもよい。
なお、外側ガス排出孔170の最小幅を2mm以上(外側ガス排出孔170が円の場合は面積3.14mm以上)とすると、側部開口162を通過した水滴が外側プロテクタ110内で滞留することなく、水が自重で外側ガス排出孔170を通過して外部へ排出され易いので好ましい。
これは、以下の応答性評価に基づくものである。
具体的には、評価試料として、ガスセンサ1のうち、外側プロテクタ110のみを主体金具50に固定したものを準備する。そして、外側プロテクタ110の外側ガス排出孔170の最小幅が0.1mm、0.15mm、0.2mmとしたものを準備した。
評価方法としては、主体金具50側から外側プロテクタ110内に水を滴下し、外側プロテクタ110の外側ガス排出孔170から水が排出されるか否かを確認する。そして、外側プロテクタ110の外側ガス排出孔170から水が排出された時の滴下量を測定した。
その結果、それぞれの滴下量が600μl(最小幅0.1mm)、600μl(最小幅0.15mm)、280μl(最小幅0.2mm)となった。これにより、外側プロテクタ110の外側ガス排出孔170の最小幅が0.2mm以上であれば、水滴が外側ガス排出孔170を通過して外部へ排出され易いことがわかる。
又、テーパ壁117のテーパ角を30°〜60°とすると、ガスセンサ1の取付け対象体(排気管等)への取付け角度が変わっても取付け対象体内のガス流に対してテーパ壁117が角度を持ち、外側ガス排出孔170から外側プロテクタ110内にガス流が逆流し難いので好ましい。
さらに、外側ガス排出孔170の最小幅を、側部開口162の最大軸線O方向長さよりも大きくすると、ガス検出室129内から側部開口162を通過した排気ガスが外側ガス排出孔170で規制されて外側プロテクタ110内で滞留することなく外部に排出することができ、ガスセンサ1の応答性の低下を抑制することができる。
このように、外側プロテクタ110は、側壁112の先端側に軸線O方向先端側に向かって窄む錐台状のテーパ壁117を備えると共に、1/2×SL≦S≦Sの関係を満たすように、テーパ壁117の錐台頂面に外側ガス排出孔170が開口する。このため、後述するようにテーパ壁117先端付近の被測定ガスの下流側に強い負圧が発生し、この負圧がガス検出室129内へ有効に作用し、ガス検出室129内に導入された排気ガスを吸引して外部に排出する効果が増大する。
そして、外側ガス排出孔170からの吸引効果が大きくなるため、ガスセンサ1の取付け対象体(排気管等)への取付け角度が変わっても外側ガス排出孔170から外側プロテクタ110内にガス流が逆流しにくく、応答性が変化せずに被測定ガスを安定して検出することができる。特に、例えばガスセンサ1が、自身の先端側をガス流の上流側に向け、自身の後端側をガス流の下流側に向けるような取付け角度で取付けられた場合に、水分やガス流のプロテクタ内への逆流を有効に抑制することができる。
一方、1/2×SL>Sであると、図4(b)に示す外側底壁118がテーパ壁117と比較して相対的に大きく形成されてしまい、テーパによる形状効果が減じられ、テーパ壁117先端付近の被測定ガス下流側の負圧が減少する。
図5、図6は、それぞれ本発明の第1の実施形態にかかるガスセンサ1、及び従来の(特許文献1記載の)プロテクタを有するガスセンサをガス流中に載置したときの、ガスの圧力分布の数値シミュレーション結果を示す。なお、この数値シミュレーションは、ナビエ・ストークス方程式を用いた乱流解析であり、シーディーアダプコジャパン(CDAJ)社製の流体解析ソフトウェア(製品名;STAR-CD)を用いて行ったものである。なお、図5、図6のうち、濃淡の濃い領域Pが強い負圧を示す(図5、図6の凡例の色調のうち、Pで矢視した黒色部分)。
図5から明らかなように、外側プロテクタ110の先端側に、軸線O方向先端側に向かって窄む錐台状のテーパ壁117を備えると共に、1/2×SL≦S≦SLの関係を満たすよう(図5においては、S=SL)、テーパ壁117の錐台頂面に外側ガス排出孔170が開口する場合、テーパ壁117先端付近のガス下流側に強い負圧が発生することがわかる(負圧領域P)。
一方、図6に示す従来のプロテクタの場合、図4(b)に相当する外側底壁118の面積がテーパ壁117と比較して相対的に大きく形成されており(S=1/20SL)、テーパ壁117先端付近のガス下流側の負圧領域Pが減少することがわかる。
さらに、図7は、ガスセンサ1の後端から先端に向かって見たときの、内側プロテクタ120の底壁開口160(カバー部127)と、外側プロテクタ110の外側ガス排出孔170の重なり状態を示す。
図7に示すように、底壁開口160(カバー部127)と外側ガス排出孔170とが少なくとも一部(図7のハッチング領域)で重なっている。
さらに、図7に示すように、側部開口162の一部と外側ガス排出孔170とも重なっている。
このように、底壁開口160と外側ガス排出孔170とが少なくとも一部で重なっているため、底壁開口160と外側ガス排出孔170とが近接することで、内側プロテクタ120から外部に軸線O方向に沿って被測定ガスを通過させることができ、ガスセンサ1の応答性をさらに向上させることができる。
そのうえ、側部開口162と外側ガス排出孔170とが少なくとも一部で重なっているため、側部開口162と外側ガス排出孔170とが近接することで、底壁開口160と外側ガス排出孔170を重ねる構成よりも、さらに内側プロテクタ120から外部に軸線O方向に沿って被測定ガスを通過させることができ、ガスセンサ1の応答性をさらに向上させることができる。
以上のように、第1の実施形態にかかるガスセンサ1は、1)外側プロテクタ110の先端側に、軸線O方向先端側に向かって窄む錐台状のテーパ壁117を設けると共に、外側プロテクタ110のテーパ壁117の錐台頂面に、1/2×SL≦S≦SLとなる外側ガス排出孔170が開口され、2)内側プロテクタ120の底壁14に、カバー部127で後端側が覆われた底壁開口160が形成されている。
1)の構成により、テーパ壁117先端付近の被測定ガスの下流側に強い負圧が発生するので、ガス検出室129内に導入された排気ガスを底壁開口160から外側ガス排出孔170へ吸引して外部に排出する効果が増大し、ガスセンサ1の応答性を向上させることができる。
さらに、2)の構成により、外側プロテクタ110内に収容された内側プロテクタ120の底壁14にカバー部127で軸線O方向後端側が覆われた底壁開口160を設けることで、外側ガス排出孔170から軸線O方向に沿って底壁開口160内に水滴等が飛来しても、カバー部127によって遮られてガスセンサ素子10には直接到達し難く、ガスセンサ素子10を被水から保護することができる。
なお、図8に示すように、内側プロテクタ120の水抜き孔150が軸線O方向に外側ガス導入孔115と重ならず、かつ軸線O方向に側部開口162と重なることが好ましい。ここで、「水抜き孔150が軸線O方向に外側ガス導入孔115と重ならず」とは、水抜き孔150の後端縁Lより外側ガス導入孔115の先端縁が後端側に位置することをいう。また、「水抜き孔150が軸線O方向に側部開口162と重なる」とは、水抜き孔150の後端縁Lと先端縁Lとの間に側部開口162の少なくとも一部が位置することをいう。
このような構成によれば、水抜き孔150と側部開口162とが近接するので、水抜き孔150から内側プロテクタ120内に侵入した水分Wが直ちに側部開口162から外部(外側ガス排出孔170側)へ抜け易くなる。一方、水抜き孔150は外側ガス導入孔115と重なっていないため、外側ガス導入孔115を通過した被測定ガスが水抜き孔150を直接通過することを抑制でき、内側ガス導入孔130から内側プロテクタ120のガス検出室129内に導入される被測定ガス量を維持し、ガスセンサ1の応答性を維持している。
又、図8に示すように、内側プロテクタ120の側壁122に先端側から後端側に向かうにつれて径方向外側に広がりつつ先端向き面を有する段部122Dが形成され、段部122Dが軸線O方向に外側ガス導入孔115と内側ガス導入孔130との間の領域Rに位置することが好ましい。ここで、領域Rは、内側ガス導入孔130の先端縁と、外側ガス導入孔115の先端縁との間の領域をいう。
このような構成によれば、外側ガス導入孔115から水分を含む被測定ガスが導入された場合に、比重の軽いガス成分Gが上昇して内側ガス導入孔130から内側プロテクタ120内に導入される一方、水分Wは内側プロテクタ120の段部122D(先端向き面)に衝突して落下するので、内側プロテクタ120のガス検出室129内に水分が侵入することが回避される。
なお、上記した水抜き効果の観点からは、内側プロテクタ120の先端角部(側壁122と底壁124との折り返し部)120cが外側プロテクタ110のテーパ壁117内面に接していると、内側プロテクタ120と外側プロテクタ110との間に溜まった水分(図8のクロスハッチング部分)が外部(外側ガス排出孔170側)へ抜け難い。
従って、水抜き効果を向上させるには、先端角部120cをテーパ壁117内面と離間させるのが好ましい。
一方、先端角部120cとテーパ壁117内面とが離間していると、外側ガス導入孔115から導入された被測定ガスが先端角部120cとテーパ壁117内面との間を通過してしまうため、ガスセンサ1の応答性の点では好ましくない傾向にある。このため、ガスセンサ1の応答性の観点からは、内側プロテクタ120の先端角部120cが外側プロテクタ110のテーパ壁117内面に接していることが好ましい。
次に、図9〜図11を参照し、本発明の第2の実施形態にかかるガスセンサ2について説明する。但し、第2の実施形態にかかるガスセンサ2は、内側プロテクタ120の底壁124に設けられたカバー部227及び底壁開口260の構成が異なること以外は、第1の実施形態と同様であるので、第1の実施形態と同一の構成部分については同一符号を付して説明を省略する。
図9において、内側プロテクタ120の底壁124は軸線O方向に垂直な面に略平行な平面として形成されている。そして、底壁124の2箇所の略半円状の場所が内側に押し込まれるようにして後端側に凹み、カバー部227が形成されている。具体的には、図10に示すように、底壁124に2本の平行なスリット227aを設け、このスリット227aで挟まれ、円周部を互いに接して対向する2つの半円領域の材料を後端側に押し込むと、スリット227a側が径方向外側の側方に向いて開口し(側部開口262)、扁平な半球状に隆起したカバー部227が2個形成される。個々のカバー部227と底壁124とは、スリット227aで軸線O方向に離間し、スリット227aを除くカバー部227の半円状の縁部では互いに繋がっている。又、各カバー部227は、半円状の縁部を底壁124の中心で接しつつ、互いの側部開口262を径方向の反対に向けて配置されている。
このようにして、カバー部227の一部が底壁124から軸線O方向に浮いた状態(特許請求の範囲の「カバー部と底壁とは一部が軸線O方向に離間し」た状態)で、カバー部227が底壁124に支持されている。そして、軸線O方向に視認したときに、カバー部227と重なる底壁124には、半円状の底壁開口260が2個開口している。さらに、カバー部227と底壁124とが軸線O方向に離間した部分(スリット227a部分)には、底壁開口260に連通し、軸線O方向と角度を持って開口する側部開口262が形成されている。底壁開口260は、側部開口262を介し、ガス検出室129内に導入された排気ガスや水滴を外部に排出する。
なお、第2の実施形態においては、複数(2個)の底壁開口260が開口しているので、底壁開口260の合計開口面積が大きくなり、その結果、内側プロテクタ120からの排気ガスの排出性や水滴の排水性をより高めることができる。
図11は、ガスセンサ2の後端から先端に向かって見たときの、内側プロテクタ120の底壁開口260(カバー部227)と、外側プロテクタ110の外側ガス排出孔170の重なり状態を示す。
図11に示すように、底壁開口260と外側ガス排出孔170とが少なくとも一部(図11のハッチング領域)で重なっている。これにより、軸線O方向に垂直な方向において、底壁開口260と外側ガス排出孔170とが近接することで、内側プロテクタ120から外部に軸線O方向に沿って被測定ガスを通過させることができ、ガスセンサ2の応答性がさらに向上する。
第2の実施形態においても、テーパ壁117先端付近の被測定ガスの下流側に強い負圧が発生するので、ガス検出室129内に導入された排気ガスや水滴を底壁開口160から外側ガス排出孔170へ吸引して外部に排出する効果が増大し、ガスセンサ2の応答性が向上する。又、外側ガス排出孔170から軸線O方向に沿って底壁開口260内に水滴等が飛来しても、カバー部227によって遮られてガスセンサ素子10には直接到達し難く、ガスセンサ素子10を被水から保護することができる。
なお、本発明は上記各実施形態に限られず、各種の変形が可能である。例えば、内側プロテクタの底壁開口及びカバー部の形状や個数は上記に限定されない。例えば、内側プロテクタの底壁にコ字状又はU字状のスリットを形成し、このスリットで挟まれた領域の材料を後端側に押し込んでカバー部を形成してもよい。この場合、カバー部の1箇所が軸線方向に延びて底壁に接続される。
また、上記各実施形態では、内側プロテクタの側壁の同一母線上に水抜き孔および内側ガス導入孔が設けられ、さらにその母線と径方向に同一となる外側プロテクタの母線上に外側ガス導入孔が形成されているが、各孔がそれぞれ異なる母線上に形成されていてもよいし、いずれかの孔が異なる母線上に形成されていてもよい。また、外側ガス導入孔、水抜き孔および内側ガス導入孔の形成数はそれぞれ4個、6個に限られるものではなく、その大きさや形状も任意に設定されてもよい。
又、ガスセンサとしては、酸素センサ、NOxセンサ、HCセンサ、温度センサ等に本発明を同様に適用することができる。
1、2 ガスセンサ
10 ガスセンサ素子
11 検出部
50 主体金具
100、200 プロテクタ
110 外側プロテクタ
112 外側プロテクタの側壁
115 外側ガス導入孔
117 テーパ壁
117s テーパ壁の先端縁
118 外側底壁
119 間隙
120 内側プロテクタ
122 内側プロテクタの側壁
122D 内側プロテクタの段部
124 内側プロテクタの底壁
127,227 カバー部
129 ガス検出室(内側プロテクタの内部空間)
130 内側ガス導入孔
150 水抜き孔
160,260 底壁開口
162,262 側部開口
170 外側ガス排出孔
O 軸線
SL テーパ壁の先端縁で形成される面積
S 外側ガス排出孔の開口面積
R 領域

Claims (7)

  1. 軸線方向に延び、先端側に被測定ガスを検出するための検出部を有するガスセンサ素子と、
    該検出部を自身の先端から突出させて、前記検出素子を保持する筒状の主体金具と、
    該主体金具の先端側に固定すると共に、前記検出部の周囲を取り囲むプロテクタと、
    を備えるガスセンサにおいて、
    前記プロテクタは、
    ガスセンサ素子を自身の内部空間に収容する内側プロテクタであって、該内部空間に被測定ガスを導入するための内側ガス導入孔を有する筒状の側壁と、該側壁の先端側に設けられた底壁とを有する内側プロテクタと、
    該内側プロテクタの側壁との間に間隙を有しつつ、前記内側プロテクタを収容する外側プロテクタであって、前記内側ガス導入孔よりも前記軸線方向先端側に設けられ、該間隙に被測定ガスを導入するための外側ガス導入孔を有する筒状の側壁を有する外側プロテクタと、
    を備え、
    前記外側プロテクタは、前記側壁の先端側に設けられて前記軸線方向先端側に向かって窄む錐台状のテーパ壁と、該テーパ壁の先端縁内に形成されて前記外側プロテクタ内外を連通する外側ガス排出孔とを備え、
    該テーパ壁の先端縁で形成される面積をSLとしたときに、前記外側ガス排出孔の開口面積Sが1/2×SL≦S≦SLとなり、
    前記内側プロテクタの底壁には底壁開口が設けられており、前記内側プロテクタは、該底壁開口の軸線方向後端側を覆いつつ、前記内側プロテクタの前記底壁より後端側に凹むカバー部を備え、前記カバー部と前記底壁とは一部が前記軸線方向に離間して側部開口を形成してなるガスセンサ。
  2. 前記軸線方向に沿って視認したときに、前記底壁開口と前記外側ガス排出孔とが重なる請求項1記載のガスセンサ。
  3. 前記内側プロテクタの側壁には水抜き孔が設けられ、前記軸線方向において前記水抜き孔は前記外側ガス導入孔と重ならず、かつ前記側部開口と重なる請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記外側ガス排出孔の最小幅は、前記側部開口の最大軸線方向長さよりも大きい請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
  5. 前記外側排出孔の最小幅は2mm以上である請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガスセンサ。
  6. 前記側部開口の最大軸線方向長さは1.6mm以上である請求項1乃至5のいずれか一項に記載のガスセンサ。
  7. 前記内側プロテクタの側壁には、先端側から後端側に向かうにつれて径方向外側に広がりつつ先端向き面を有する段部が形成され、前記軸線方向において該段部は前記外側ガス導入孔と前記内側ガス導入孔との間の領域に位置する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のガスセンサ。
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