JP5275841B2 - セミクローラ型作業車両 - Google Patents

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Description

本発明は、セミクローラ型作業車両に関する。詳細には、セミクローラ型作業車両が備えるクローラベルトのトレッドを変更可能とするための構成に関する。
前後方向の一側に車輪を配置し、他側にクローラ部を配置するセミクローラ型作業車両においては、前記クローラ部を側面視で上方に凸となるような略三角形状に形成し、当該クローラ部を駆動する駆動輪を前記三角形の上側の頂点に配置する構成が従来から知られている。このようなセミクローラ型作業車両において、機体(走行ミッション装置や後部アクスル装置)から出力軸を突出させて配置し、当該出力軸によって前記駆動輪を駆動するように構成することがある。この種のクローラ部を開示するものとして例えば特許文献1がある。
米国特許第3583509号公報
ところで、上記の作業車両を農作業で運用する場合、例えば、畝のピッチが異なる複数の圃場や、樹木が植えられている間隔が異なる複数の果樹園で作業をすること等が考えられる。このような場合、セミクローラ型作業車両において、クローラ部のトレッドを状況に応じて変更できると便利である。
この点、特許文献1は、クローラベルトを保持する位置を移動させるための構成を開示していない。従って、クローラ部のトレッドを変更するためには大変な手間を掛けてクローラ部の全体を交換する必要があり、この点で改善の余地が残されていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、セミクローラ型作業車両において、クローラ部のトレッドの変更を簡便に行うことが可能な簡素な構成を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成のセミクローラ型作業車両が提供される。即ち、このセミクローラ型作業車両は、車輪と、左右一対のクローラ部と、出力軸と、ディスクと、を備える。前記車輪は、機体前後方向の一側に配置される。前記左右一対のクローラ部は、機体前後方向の他側に配置される。前記出力軸は、前記クローラ部近傍に機体左右方向に突出するように配置され、エンジン側の駆動力を出力する。前記ディスクは、前記クローラ部のクローラベルトを駆動する。前記ディスクの外周部には、前記クローラベルトに噛み合うピンが複数配置されている。前記ピンは、その長手方向がディスクの軸方向と平行となるように配置されるとともに、当該長手方向に移動可能に構成されている。
これにより、ディスクを出力軸から取り外すような煩雑な作業を伴うことなく、クローラベルトが保持される位置を変更することができる。この結果、トレッド変更の作業効率を向上させることができる。
前記のセミクローラ型作業車両においては、前記ディスクに対して一側に移動した位置で前記ピンを保持するための保持部材を備えることが好ましい。
これにより、簡素な構成によってピンの位置を確実に保持し、クローラベルトの位置を安定させることができる。また、保持部材によってクローラベルトの位置が定まるので、クローラ部のトレッド変更作業を効率的に行うことができる。
前記のセミクローラ型作業車両においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記保持部材は、前記ディスクの両面の何れにも取付可能に構成される。前記保持部材が前記ディスクの一側の面に取り付けられたときと、他側の面に取り付けられたときとで、前記ピンの保持位置が異なる。
これにより、クローラベルトを機体から離す場合と近づける場合との両方で、共通の部材を用いてピンの位置を保持することができる。従って、トレッド変更のための簡素な構成を実現できる。
前記のセミクローラ型作業車両においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、このセミクローラ型作業車両は、転輪支持部と、ディスク固定部材と、スペーサと、を備える。前記転輪支持部は、前記クローラベルトに配置される転輪を支持し、前後方向に揺動可能に構成される。前記ディスク固定部材は、前記ディスクに固定される。前記スペーサは、前記ディスクと前記ディスク固定部材との間に配置される。前記転輪支持部は前記ディスク固定部材に支持されており、前記スペーサを前記ディスクと前記ディスク固定部材の間に配置することによって、前記転輪支持部を前記出力軸から離れた位置に変位させるように構成される。
これにより、スペーサをディスクとディスク固定部材の間に配置するだけで、転輪支持部材の位置を変更できる。従って、クローラ部のトレッド変更の作業効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るセミクローラ型トラクタを示した側面図。 クローラ部を詳細に示す拡大側面図。 一側のクローラ部の構成を詳細に示す背面一部断面図。 ディスクに配置される保持部材の構成を詳細に示す拡大斜視図。 図3の状態からクローラ部のトレッドを変更した場合の構成を示す背面一部断面図。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るセミクローラ型トラクタ10を示した側面図である。なお、以下の説明では、単に「左側」「右側」等というときは、セミクローラ型トラクタ10の機体前方に向かって左側及び右側を意味するものとする。
図1に示す農作業用のセミクローラ型作業車両としてのセミクローラ型トラクタ10は、プラウ、ハロー、ローダ等の各種装置を必要に応じて装着し、様々な種類の作業を行うことが可能に構成されている。このセミクローラ型トラクタ10の前部には前車輪14が配置されており、後部にはクローラ部15が配置されている。また、セミクローラ型トラクタ10の前部には、開閉可能なボンネット20が配置されている。
ボンネット20内にはエンジン19が収容されている。このエンジン19は、セミクローラ型トラクタ10が備える図略のフレームに直接又は防振部材等を介して支持されている。ボンネット20の後方には、運転のための空間を構成するキャビン16が配置されており、このキャビン16の内部には各種の操作を行うための図略の操作部及び座席部が備えられている。セミクローラ型トラクタ10のオペレータは、前記操作部を介して、セミクローラ型トラクタ10の走行操作等を行うことができる。
エンジン19は、前後方向に延びる図略のクランク軸を有しており、このクランク軸の後端にはフライホイールが固定されている。このフライホイールの回転は、クラッチ及びシャフト等を介して図略のミッションケースに伝達される。エンジン19の動力はミッションケースにおいて適宜変速された後、リアアクスル装置70に伝達され、クローラ部15のクローラベルト51を駆動する。
また、本実施形態のセミクローラ型トラクタ10においては、機体の後部に連結装置90が配置されている。この連結装置90には、前述したプラウ、ハロー等の各種の作業機を連結することができる。
次に、図2を参照してクローラ部15について説明する。図2は、クローラ部15を詳細に示す拡大側面図である。
図1及び図2に示すように、クローラ部15は、クローラベルト51と、駆動スプロケット(駆動輪)52と、揺動フレーム(転輪支持部)54と、転輪80と、前側アイドラ84と、後側アイドラ85と、を主要な構成として備えている。
クローラベルト51は無端状に構成されており、駆動スプロケット52、前側アイドラ84、後側アイドラ85、及び転輪80に巻き掛けられている。この結果、クローラベルト51は図1の側面視に示すように、駆動スプロケット52、前側アイドラ84、後側アイドラ85を3つの頂点とする略三角形状となっている。駆動スプロケット52は高い位置に配置される一方、前側アイドラ84及び後側アイドラ85は、地面に近い位置に配置されている。また、平面視において前側アイドラ84は駆動スプロケット52よりも前方に、後側アイドラ85は駆動スプロケット52よりも後方に、それぞれ配置される。
次に、駆動スプロケット52の構成について説明する。図3は、一側のクローラ部15の構成を詳細に示す背面一部断面図である。
この駆動スプロケット52は多数の駆動ピン34を備えたピン駆動型として構成されており、エンジン19側からミッションケース及びリアアクスル装置70を介して伝達される駆動力によってクローラベルト51を駆動する。この駆動スプロケット52は、図3に示すように、ディスク31と、駆動ピン34と、ピン支持板33,33と、保持部材91と、を主要な構成として備えている。
ディスク31は、中央部に貫通状の支持孔36が形成された円板状部材として構成されている。ディスク31の外周部には、貫通状のピン差込孔39が複数形成されている。このピン差込孔39は、ディスク31の軸線を中心とした円周上に等間隔で並べて配置されている。それぞれのピン差込孔39が形成される向きは、ディスク31の軸線と平行な方向となっている。
ピン支持板33,33は、ディスク31の軸方向一側と他側に配置されており、それぞれがリング板状に形成されている。ピン支持板33,33の間には、円周上に並べて配置された複数の駆動ピン34が配置されている。2枚のピン支持板33,33は、互いに所定の間隔をあけて対面するように配置される。そして、一側のピン支持板33はディスク31に接触するように配置され、他側のピン支持板33はディスク31との間に所定の大きさの間隔を形成するように配置される。
ディスク31から離れて配置されたピン支持板33と、当該ディスク31との間には、環状空間38が形成されている。この環状空間38には、クローラベルト51の内周部に形成された後述の嵌合歯35を外側から差し込むことができる。
駆動ピン34は、ディスク31の外周部に形成されたピン差込孔39に挿入されている。これらの駆動ピン34は丸棒状に形成され、ディスク31の軸線と平行に配置される。駆動ピン34は、駆動スプロケット52においてディスク31の一側に形成された前記環状空間38の内部において、周方向に等間隔で配置されている。
また、それぞれの駆動ピン34はピン差込孔39に対して移動可能に構成されており、当該駆動ピン34の長手方向にスライド可能となっている。従って、複数の駆動ピン34は、一対のピン支持板33,33とともに、ディスク31の軸方向に所定のストロークで一体的にスライド移動することができる。
保持部材91は、駆動ピン34及び一対のピン支持板33,33の位置を図3の位置から動かないように保持するためのものである。それぞれの保持部材91は、ディスク31と、一側のピン支持板33と、の間に差し込まれるように配置され、ディスク31の一側の面に固定されている。また、図2に示すように、保持部材91は1つのディスク31に対して複数(3つ)取り付けられており、互いに同一の構成の保持部材91が、ディスク31の軸線を中心とする円周上に等しい間隔をあけて並べて配置されている。なお、この保持部材91の詳細な構成については後述する。
一方、無端状に形成されたクローラベルト51の内周面には、凸状に形成された嵌合歯35が、当該クローラベルト51の長手方向に所定の間隔をあけて複数配置されている。この嵌合歯35が駆動ピン34の間に差し込まれることで、駆動スプロケット52とクローラベルト51とが嵌合し、駆動スプロケット52の駆動力をクローラベルト51に伝達することができる。
駆動スプロケット52を駆動するためのリアアクスル装置70においては、図3に示すように、左右一対の出力軸(リアアクスル)71が機体左右方向に延びるように配置されている。この出力軸71は、リアアクスルハウジング72内に図略のベアリングを介して支持されている。
出力軸71の先端はリアアクスルハウジング72から突出しており、その端部にはディスク固定部73が一体的に形成されている。このディスク固定部73は小径部74と大径部75とを有する段付き状のフランジとして構成されており、小径部74は、駆動スプロケット52のディスク31に形成された支持孔36に差し込まれる。一方、大径部75は、前記ディスク31の軸方向一側の面に、複数のボルト41を介して固定される。
ディスク31において出力軸71が取り付けられる側と反対側の面には、支軸部材(ディスク固定部材)61が固定されている。この支軸部材61は、ディスク31に対して固定されるフランジ部62と、このフランジ部62の中央部から突出するように形成された支軸63と、を備えている。
フランジ部62は、ディスク31の中心部分に前記ボルト41によって固定されている。フランジ部62とディスク31との間には筒状のスペーサ81が配置されており、これにより、フランジ部62はディスク31に対して所定の間隔をあけて配置されている。このスペーサ81の長さ(間隔の大きさ)は、一対の前記ピン支持板33,33の間の間隔の大きさとほぼ等しい値となるように設定されている。
この構成で、支軸部材61のフランジ部62と、スペーサ81と、ディスク31と、出力軸71のディスク固定部73とが、複数本の前記ボルト41によって共締めされる。これにより、駆動スプロケット52及び支軸部材61が、出力軸71と一体的に回転するように取り付けられる。支軸部材61の支軸63、ディスク31(駆動スプロケット52)、及び出力軸71は、互いに軸線を一致させて配置される。
支軸部材61の支軸63は、揺動フレーム54を吊下げ状に支持している。この揺動フレーム54は、前記支軸63にベアリングを介して回転可能に取り付けられる支持フレーム45と、この支持フレーム45の下部に固定されたトラックフレーム46と、を主要な構成として有している。
側面図としての図2に示すように、支持フレーム45はV字を上下逆さにしたような屈曲形状に構成され、その中央部の折れ曲がった箇所が前記支軸63によって支持されている。従って、支持フレーム45は、この屈曲部分を中心として適宜揺動することができる。一方、トラックフレーム46は前後方向に延びる細長い形状とされており、支持フレーム45の両端部に適宜の部材を介して固定されている。このトラックフレーム46には、前側アイドラ84、後側アイドラ85及び複数の転輪80が取り付けられている。
トラックフレーム46の前部には長手方向にスライド移動可能なテンションアーム47が備えられており、このテンションアーム47の先端に前側アイドラ84が支持されている。前記テンションアーム47には図略のバネが取り付けられており、そのバネ力により前側アイドラ84を前方へ押し付けることで、クローラベルト51にテンションを適切に付与することができる。一方、後側アイドラ85は、トラックフレーム46の後端に直接的に取り付けられている。
また、前側アイドラ84と後側アイドラ85との間の位置には、複数の転輪80がトラックフレーム46の下部に並べて配置されている。
以上の構成で、エンジン19が駆動されることによって、リアアクスル装置70の出力軸71を介して駆動スプロケット52に駆動力が伝達される。この結果、無端状のクローラベルト51が三角形状の経路を循環するように駆動される。また、トラクタの走行時において、揺動フレーム54は、出力軸71の軸線を揺動中心として圃場の凹凸に応じて揺動する。
次に、保持部材91の構成について図3及び図4を参照して説明する。図4は、ディスク31に配置される保持部材91の構成を詳細に示す拡大斜視図である。なお、図4では、駆動スプロケット52が備える保持部材91の構成をより判り易く示すために、前記支軸部材61、スペーサ81、支持フレーム45等が取り外された状態が描かれている。
図3及び図4に示すように、保持部材91は、前記ディスク31に固定されるベース板92と、このベース板92に対して垂直に取り付けられる一対の間隔保持板93,93と、を備えている。
ベース板92は、ディスク31に形成された貫通孔40(図3)に対し、ボルト95によって取り付けられている。このベース板92は、リング状に形成されたピン支持板33の内周縁から径方向で若干内側の位置に配置される。従って、ベース板92及びボルト95がピン支持板33によって隠れないレイアウトとなっており、後述する保持部材91の取付け及び取外し作業を容易に行うことができる。
2枚の間隔保持板93,93は、前記駆動ピン34のピッチに相当する間隔をあけて配置され、それぞれベース板92の端部に固定されている。また、それぞれの間隔保持板93は、前記クローラベルト51の嵌合歯35の幅に相当する幅を有するように構成されている。
それぞれの間隔保持板93は側面視でディスク31の径方向に沿うように向けられ、その一部が、ディスク31と一側のピン支持板33の間に、径方向内側から外側へ向かって差し込まれる。そして、このようにして差し込まれた間隔保持板93の端部が、前記駆動ピン34に近接するように位置している。
この構成の保持部材91がディスク31と一側のピン支持板33との間に配置されることにより、ピン支持板33,33及び駆動ピン34の移動を間隔保持板93によって阻止することができる。この結果、ディスク31とピン支持板33の間隔の大きさ(環状空間38の大きさ)が一定に保持され、クローラベルト51を安定して駆動することができる。
また、前記間隔保持板93は、それぞれディスク31の径方向を向くように配置され、駆動ピン34と位置を対応させるとともに、当該駆動ピン34よりも内側に配置される。これにより、駆動ピン34と駆動ピン34の間に差し込まれる嵌合歯35に対して間隔保持板93が干渉することを防止できる。
次に、前記クローラ部15のトレッドを変更するための構成について説明する。即ち、本実施形態のクローラ部15においては、図3の状態から駆動ピン34及びピン支持板33,33を軸方向にスライド移動させて、図5のように、前記環状空間38をディスク31の軸方向で反対側に形成することもできるようになっている。具体的には、図3の状態において保持部材91をディスク31の貫通孔40から取り外した上で、駆動ピン34及び一対のピン支持板33,33を軸方向に移動させる。そして、取り外した保持部材91を図5のようにディスク31の反対側の面に配置して上記と同一の貫通孔40にボルトで取り付けることで、駆動ピン34及びピン支持板33,33を動かないように固定する。
上記の作業により、環状空間38(駆動ピン34)の位置を図3の状態から駆動スプロケット52の軸方向に移動させ、図5に示すように、クローラベルト51が保持される位置を機体左右方向に変更することができる。なお、図5から図3の状態に戻すには、上記の作業を逆に行えば良い。このクローラベルト51の保持位置の変更を左右それぞれのクローラ部15について行うことにより、トレッド(左右のクローラベルト51間の距離)の変更を実現することができる。
このように、本実施形態では、出力軸71からディスク31(駆動スプロケット52)を取り外すような大掛かりな作業を必要とせずに、クローラベルト51のトレッド変更作業を行うことができる。また、本実施形態では、クローラベルト51の位置を図3、図5の何れに設定する場合でも、同一の保持部材91及び貫通孔40を用いて、駆動ピン34が移動しないように保持することができる。この結果、クローラベルト51のトレッド変更のための簡素な構成を実現できる。
ところで、上記のクローラベルト51の位置の変更に応じて、前側アイドラ84、後側アイドラ85及び転輪80の位置も移動させる必要がある。この点を考慮して、本実施形態では、揺動フレーム54の保持位置を簡単な作業で変更できるようになっている。具体的には、図3の状態では支軸部材61と駆動スプロケット52の間に配置されていたスペーサ81を、図5のように駆動ピン34を移動させるときには取り外し、支軸部材61をディスク31に直接固定する。これにより、スペーサ81の分だけ揺動フレーム54を移動させ、クローラベルト51の取付位置の変更に容易に対応させることができる。
以上に説明したように、本実施形態のセミクローラ型トラクタ10は、前車輪14と、クローラ部15と、出力軸71と、ディスク31と、を備える。前車輪14は、機体前後方向の一側に配置される。クローラ部15は、機体前後方向の他側に左右一対で配置される。出力軸71は、クローラ部15の近傍に機体左右方向に突出するように配置され、エンジン19側の駆動力を出力する。ディスク31は、クローラ部15のクローラベルト51を駆動する。ディスク31の外周部には、クローラベルト51に噛み合う駆動ピン34が複数配置されている。前記駆動ピン34は、その長手方向がディスク31の軸方向と平行となるように配置されるとともに、当該長手方向に移動可能に構成されている。
これにより、ディスク31を出力軸71から取り外すような煩雑な作業を伴うことなく、クローラベルト51の位置を変更することができる。この結果、トレッド変更の作業効率を向上させることができる。
また、本実施形態のセミクローラ型トラクタ10は、ディスク31に対して一側に移動した位置で駆動ピン34を保持するための保持部材91を備える。
これにより、簡素な構成によって駆動ピン34の位置を確実に固定し、クローラベルト51の位置を安定させることができる。また、保持部材91によってクローラベルト51の位置が定まるので、クローラ部15のトレッド変更作業を効率的に行うことができる。
また、本実施形態のセミクローラ型トラクタ10において、保持部材91は、ディスク31の両面の何れにも取付可能に構成される。そして、保持部材91がディスク31の一側の面に取り付けられたときと、他側の面に取り付けられたときとで、駆動ピン34の保持位置が異なるように構成されている。
これにより、クローラベルト51を機体から離す場合(図3)と近づける場合(図5)との両方において、共通の部材(即ち、保持部材91)を用いて駆動ピン34の位置を保持することができる。従って、トレッド変更のための簡素な構成を実現できる。
また、本実施形態のセミクローラ型トラクタ10は、揺動フレーム54と、支軸部材61と、スペーサ81と、を備える。揺動フレーム54は、クローラベルト51に配置される転輪80を支持し、前後方向に揺動可能に構成される。支軸部材61は、ディスク31に固定される。スペーサ81は、ディスク31と支軸部材61との間に配置される。揺動フレーム54は支軸部材61に支持されており、図3のようにスペーサ81をディスク31と支軸部材61の間に配置することによって、揺動フレーム54を出力軸71から離れた位置に変位させるように構成される。
これにより、スペーサ81をディスク31と支軸部材61の間に配置するだけで、揺動フレーム54の位置を変更できる。従って、クローラ部15のトレッド変更の作業効率を向上させることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
保持部材91の形状は、駆動ピン34の位置が動かないように保持できるものである限り、事情に応じて適宜変更することができる。例えば、1つの保持部材91が備える間隔保持板93の数は、1つのみとすることもできるし、3つ以上とすることもできる。また、複数の間隔保持板93が配置される間隔は、駆動ピン34の1ピッチ分とすることに限られず、2ピッチ分以上となるように変更することができる。
保持部材91をディスク31にボルト95で固定する構成に代えて、又はそれに加えて、保持部材91を一側のピン支持板33に適宜の固定具を介して固定する構成に変更することができる。
保持部材91がディスク31に配置される個数は、図2のように3つとすることに代えて、4つ以上とする等、種々変更することができる。
ピン支持板33の形状は、上記の実施形態のようにリング状とすることに代えて、例えば半円弧状に形成することができる。
ディスク31の貫通孔40に駆動ピン34を差し込んで保持する構成に代えて、ディスク31の外周縁に凹部を形成し、この凹部内に駆動ピン34をスライド可能に保持する構成に変更することができる。
スペーサ81の形状は、筒状に限定されず、例えば円錐状、平板状等、様々な形状に変更することができる。また、スペーサ81が設置される個数についても、適宜変更することができる。
上記実施形態のセミクローラ型トラクタ10では後側にクローラ部15が配置されているが、上記の構成は、前側にクローラ部が配置されるセミクローラ型トラクタにも適用することができる。
10 セミクローラ型トラクタ(セミクローラ型作業車両)
15 クローラ部
19 エンジン
31 ディスク
34 駆動ピン(ピン)
54 揺動フレーム(転輪支持部)
61 支軸部材(ディスク固定部材)
71 出力軸
81 スペーサ
91 保持部材

Claims (4)

  1. 機体前後方向の一側に配置される車輪と、
    機体前後方向の他側に配置される左右一対のクローラ部と、
    前記クローラ部近傍に機体左右方向に突出するように配置され、エンジン側の駆動力を出力する出力軸と、
    前記クローラ部のクローラベルトを駆動するディスクと、
    を備えるセミクローラ型作業車両において、
    前記ディスクの外周部には、前記クローラベルトに噛み合うピンが複数配置されており、
    前記ピンは、その長手方向がディスクの軸方向と平行となるように配置されるとともに、当該長手方向に移動可能に構成されていることを特徴とするセミクローラ型作業車両。
  2. 請求項1に記載のセミクローラ型作業車両であって、
    前記ディスクに対して一側に移動した位置で前記ピンを保持するための保持部材を備えることを特徴とするセミクローラ型作業車両。
  3. 請求項2に記載のセミクローラ型作業車両であって、
    前記保持部材は、前記ディスクの両面の何れにも取付可能に構成され、一側の面に取り付けられたときと、他側の面に取り付けられたときとで、前記ピンの保持位置が異なることを特徴とするセミクローラ型作業車両。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載のセミクローラ型作業車両であって、
    前記クローラベルトに配置される転輪を支持し、前後方向に揺動可能に構成される転輪支持部と、
    前記ディスクに固定されるディスク固定部材と、
    前記ディスクと前記ディスク固定部材との間に配置されるスペーサと、
    を備え、
    前記転輪支持部は前記ディスク固定部材に支持されており、前記スペーサを前記ディスクと前記ディスク固定部材の間に配置することによって、前記転輪支持部を前記出力軸から離れた位置に変位させるように構成されることを特徴とするセミクローラ型作業車両。
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