JP5272575B2 - 燃料電池用セパレータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用セパレータの製造方法の技術に関する。
一般的に燃料電池は、電解質膜と、触媒層及び拡散層を含む一対の電極(アノード極及びカソード極)と、電極を挟持する一対の燃料電池用セパレータ(アノード極側セパレータ及びカソード極側セパレータ)とを有する。燃料電池の発電時には、アノード極に供給するアノードガスを水素ガス、カソード極に供給するカソードガスを酸素ガスとした場合、アノード極側では、水素イオンと電子とにする反応が行われ、水素イオンは電解質膜中を通りカソード極側に、電子は外部回路を通じてカソード極に到達する。一方、カソード極側では、水素イオン、電子及び酸素ガスが反応して水を生成する反応が行われ、エネルギを放出する。
上記燃料電池用セパレータとしては、カーボンを基板としたもの、金属を基板としたもの等が挙げられる。
金属を基板とした燃料電池用セパレータは、カーボンを基板とした燃料電池用セパレータと比較して機械強度、成形性の点で優れている。しかし、上記説明したように、燃料電池は、発電時に水分を生成するため、カーボンを基板とした燃料電池用セパレータと比較して金属を基板とした燃料電池用セパレータは腐食しやすい。そうすると、接触抵抗が高くなり、燃料電池の性能低下を招く場合がある。
例えば、金属基板の腐食を抑えるために、金属基板に、Au、Pt等の貴金属めっき等を施した燃料電池用セパレータが知られている。しかし、上記貴金属は高価であり、めっき等では貴金属の使用量も多く実用的ではない。また、金属基板に黒鉛層を形成することにより、金属基板の腐食を抑えることは可能であるが、黒鉛層を形成することは、技術的に困難である。
また、例えば、特許文献1には、金属基板の腐食を抑えるために、金属基板にダイヤモンドライクカーボンを被覆した燃料電池用セパレータが提案されている。
また、例えば、特許文献2には、金属基板の腐食を抑えるために、金属基板に金属含有のダイヤモンドライクカーボンを被覆した燃料電池用セパレータが提案されている。
また、例えば、特許文献3には、金属基板の腐食を抑え、且つ燃料電池用セパレータの接触抵抗の増加を抑制するために、金属基板に酸化物層を形成し、さらにその表面上に導電層を形成した燃料電池用セパレータが提案されている。
また、例えば、特許文献4には、金属基板の腐食を抑え、且つ燃料電池用セパレータの接触抵抗の増加を抑制するために、金属基板表面上に、低電気抵抗層、耐食性層を形成した燃料電池用セパレータが提案されている。
また、例えば、特許文献5には、燃料電池用セパレータの接触抵抗の増加を抑制するために、金属基板に島状に分散したカーボン粒子がクロムカーバイト層を介して金属基板上に結合している燃料電池用セパレータが提案されている。
国際公開第01−006585号パンフレット 特開2003−123781号公報 特開2002−151110号公報 特開2000−164228号公報 特開2001−283872号公報
しかし、特許文献1の燃料電池用セパレータでは、例えば、過酷な燃料電池の発電環境によって、ダイヤモンドライクカーボンが溶解若しくは揮発してしまい、燃料電池用セパレータの接触抵抗が増加してしまう。
また、特許文献2の燃料電地用セパレータでは、過酷な燃料電池の発電環境によって、ダイヤモンドライクカーボンが溶解若しくは揮発するとともに、金属が腐食されて、金属酸化物となり、燃料電池用セパレータの接触抵抗がより増加してしまう。
また、特許文献3、4の燃料電池用セパレータでは、導電層、低電気抵抗層、耐食性層は、いずれも金属材料を使用しているため、過酷な燃料電池の発電環境によって、導電層、低電気抵抗層、耐食性層が腐食してしまい、燃料電池用セパレータの接触抵抗が増加してしまう。
また、特許文献5の燃料電池用セパレータでは、金属基板全体が、クロムカーバイト層及びカーボン粒子で覆われていないため、過酷な燃料電池の発電環境によって、金属基板が腐食してしまい、燃料電池用セパレータの接触抵抗が増加してしまう。
本発明の目的は、過酷な燃料電池の発電環境下でも、金属基板の腐食を抑え、且つ燃料電池用セパレータの接触抵抗の増加を抑制することができる燃料電池用セパレータの製造方法を提供することにある。
本発明の燃料電池用セパレータの製造方法は、フィルターレスアークイオンプレーティング法を実施しながら、前記フィルターレスアークイオンプレーティング法と異なる物理蒸着法を実施して、金属基板上にカーボン層を形成する。
また、前記燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記フィルターレスアークイオンプレーティング法を実施しながら、前記異なる物理蒸着法を実施して、前記金属基板上に前記カーボン層を形成すると共に、前記フィルターレスアークイオンプレーティング法により、前記カーボン層に導電部を形成することが好ましい。
また、前記燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記異なる物理蒸着法は、スパッタリング法であることが好ましい。
本発明によれば、上記燃料電池の発電環境下でも、金属基板の腐食を抑え、且つ燃料電池用セパレータの接触抵抗の増加を抑制することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
図1は、本実施形態に係る燃料電池用セパレータの構成の一例を示す模式断面図である。図1に示すように、燃料電池用セパレータ1は、反応ガス流路10が形成された金属基板12と、金属基板12上に形成された被覆層14とを備える。本実施形態では、被覆層14が反応ガス流路10側の金属基板12上に形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、被覆層14は、反応ガス流路10の反対側の金属基板12上に形成されてもよいし、反応ガス流路10及び反応ガス流路10の反対側の金属基板12上に形成されてもよい。
次に被覆層14の構成の概要について説明する。図2は、図1に示す燃料電池用セパレータの一部拡大模式断面図である。図2に示すように、被覆層14は、耐食層16と導電部18とを備えるものである。
本実施形態の耐食層16は、金属基板12の酸化を防止するための膜であり、カーボン材等を原料として、後述するアークイオンプレーティング法及びアークイオンプレーティング法と異なる蒸着法、例えば、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオン化蒸着法等を併用することにより形成されるカーボン層等である。また、Si、Al及び各種遷移金属を原料として、アークイオンプレーティング法及びその他の蒸着法により形成されるガラスや非晶質層等でもよい。また、カーボン材等を原料として、アークイオンプレーティング法を行うと共に、Au,Pt等の貴金属を原料として、その他の蒸着法を行うことにより形成される貴金属含有カーボン層等であってもよい。
アークイオンプレーティング法及びアークイオンプレーティング法と異なる蒸着法により形成されたカーボンの耐食層16は、アークイオンプレーティング法又はその他の蒸着法単独で形成された耐食層より、結晶性が高くなる。例えば、アークイオンプレーティング法又はその他の蒸着法単独で耐食層16としてのカーボン層を形成すると、カーボン層内の炭素構造のほとんどは、アモルファス構造となる。しかし、本実施形態のように、アークイオンプレーティング法及びその他の蒸着法を併用してカーボン層を形成すると、カーボン層内の炭素構造は、上記通常の方法より多くの黒鉛構造を有する。具体的には、黒鉛構造/アモルファス構造の比で、0.65以上となる。このように結晶性の高いカーボン層(耐食層)を形成することにより、過酷な燃料電池の発電環境下でも、カーボン層(耐食層)が溶解したり、揮発することを抑制することができる。その結果、金属基板12の酸化を抑え、燃料電池用セパレータ1の接触抵抗の増加を抑制することが可能となる。
本実施形態の導電部18は、燃料電池用セパレータの接触抵抗を低減させるために、導電性材料から構成されているものであって、耐食層16に分散配置されている。導電部18は、例えば、黒鉛粒子、Au、Pt、Ag、Ru、Ir等の貴金属、ITO、ZnO等の導電性酸化物等から構成されている。耐食性、導電性等の点から、上記貴金属又は黒鉛粒子から構成されることが好ましく、導電部18の形成が容易である点、製造コストの点等から黒鉛粒子から構成されることがより好ましい。
本実施形態に用いられる金属基板12の材質としては、耐食性に優れたものであることが好ましく、例えば、ステンレス鋼、銅及び銅合金、アルミ及びアルミ合金、チタン及びチタン合金のいずれか1種、またはその複合材等を用いることができる。金属イオン溶出防止の点でチタンを金属基板12として用いることが好ましい。
次に、金属基板12上への耐食層16、導電部18の形成方法を説明する。
まず、耐食層16が、アークイオンプレーティング法及びアークイオンプレーティング法と異なる蒸着法、例えば、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオン化蒸着法等を併用することにより形成される。以下に耐食層16として、カーボン層を例に説明する。
図3は、金属基板上に耐食層(カーボン層)を形成する被覆装置の構成の一例を示す模式図である。図3に示すように、被覆装置2は、アークイオンプレーティング方式の蒸発源20aと、スパッタリング方式の蒸発源20bと、真空排気ポンプ(不図示)により真空に排気される真空容器22と、被処理物である金属基板12を保持する装着用治具24と、金属基板12にバイアス電圧を印加するバイアス電源26とを有する。アークイオンプレーティング方式の蒸発源20a、スパッタリング方式の蒸発源20bそれぞれには、ターゲット材としての炭素材料が設置されている。
まず、アークイオンプレーティング法及びスパッタリング法を併用するために、アークイオンプレーティング方式の蒸発源20aと、スパッタリング方式の蒸発源20bとを同時に稼働させ、それぞれ同時に放電させる。そして、この放電により、それぞれのターゲット材としてのカーボン材は、局部的に溶解し、蒸発すると同時にイオン化する。イオン化した物質は、バイアス電源26からバイアス電圧を金属基板12に印加することで、加速され、金属基板12にコーティングされて、耐食層16としてのカーボン層が形成される。
ここで、アークイオンプレーティング法には、フィルタードアークイオンプレーティング法、フィルターレスアークイオンプレーティング法がある。アークイオンプレーティング法では、ターゲット材が蒸発しイオン化する際に、溶融粒子(ドロップレット)が発生する。そして、フィルタードアークイオンプレーティング法は、金属基板12とターゲット材との間にフィルタを設け、該フィルタにより上記溶融粒子が金属基板12に付着することを防止しながら、イオン化蒸発物質を金属基板12にコーティングさせる方法である。一方、フィルターレスアークイオンプレーティング法とは、上記フィルタを設けず、溶融粒子及びイオン化蒸発物質とを金属基板12にコーティングさせる方法である。本実施形態の耐食層16としてカーボン層を形成する場合には、フィルターレスアークイオンプレーティング法を用いることが好ましい。カーボン層を形成する場合には、ターゲット材はカーボン材であるため、ターゲット材から生成する溶融粒子は、結晶性の高い黒鉛となる。したがって、フィルターレスアークイオンプレーティング法及びスパッタリング法を併用して、金属基板12にカーボン層を形成すると共に、フィルターレスアークイオンプレーティング法により、黒鉛粒子から構成される導電部18をカーボン層に形成させることができる。
フィルターレスアークイオンプレーティング法及びその他の蒸着法を併用して、カーボン層を形成することにより、カーボン層中のsp2結合(黒鉛構造)が増加するため、アークイオンプレーティング法又はその他の蒸着法を単独で行う(或いは交互に行う)ことにより得られるアモルファスなカーボン層より耐食性の高いカーボン層を形成することが可能となる。また、フィルターレスアークイオンプレーティング法を用いることによって、カーボン層を形成するとともに、導電部18も同時に形成することが可能となる。また、その他の蒸着方法としては、本実施形態のようにスパッタリング法を併用することが好ましい。これにより、カーボン層の結晶粒成長方向に対して界面を形成させることなく結晶が連続的に成長したカーボン層を得ることが可能となり、より耐食性を向上させることができる。
本実施形態の方法により形成される耐食層16はカーボン層に限られるものではない。例えば、アークイオンプレーティング方式の蒸発源20aにターゲット材としてのカーボン材を設置し、スパッタリング方式の蒸発源20bにターゲット材としての貴金属(Au、Pt等)を設置して、アークイオンプレーティング方式の蒸発源20aと、スパッタリング方式の蒸発源20bとを同時に稼働させ、それぞれ同時に放電させることにより、金属基板12上に貴金属とカーボンとの混合層(耐食層16)が形成される。また、アークイオンプレーティング方式の蒸発源20a、スパッタリング方式の蒸発源20bそれぞれに、ターゲット材としてのSi、Al及び各種遷移金属を設置することにより、金属基板12上にガラスや非晶質膜(耐食層16)が形成される。
燃料電池用セパレータ1の接触抵抗を低減させるために形成される導電部18は、上記説明したように、カーボン材料を原料として、フィルターレスアークイオンプレーティング法を用いることにより、耐食層16と共に導電部18を形成することができる。しかし、フィルタードアークイオンプレーティング法を用いる場合には、耐食層16の形成後に、インクジェット法、スパッタリング法、アークイオンプレーティング法、プラズマCVD法、イオン化蒸着法、溶射法又は後述するフィルターレスアークイオンプレーティング法等を用いて、Au、Pt等の貴金属、黒鉛粒子、ITO、ZnO等の導電性酸化物等の導電部18を形成することが好ましい。
図4は、本発明の他の実施形態に係る燃料電池用セパレータの構成の一例を示す模式断面図である。図4に示すように、燃料電池用セパレータ3は、反応ガス流路10が形成された金属基板12と、金属基板12上に形成された中間層30と、中間層30上に形成された被覆層14とを備える。ここで、図4に示す燃料電池用セパレータ3において、図1に示す燃料電池用セパレータ1と同様の構成については同一の符合を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、中間層30及び被覆層14が反応ガス流路10側の金属基板12上に形成されたものを例としているが、これに限定されるものではない。例えば、中間層30及び被覆層14は、反応ガス流路10の反対側の金属基板12上に形成されたものであってもよいし、反応ガス流路10及び反応ガス流路10の反対側の金属基板12上に形成されたものであってもよい。
本実施形態の中間層30は、金属基板12と同種の金属であって、金属基板12の純度より高い純度を有することが好ましい。すなわち、本実施形態の金属基板12に、耐食性の点で優れるチタンを用いる場合、金属基板12と被覆層14との間に配置される中間層30は、金属基板12のチタン純度より高い純度を有するチタン層(中間層30)とすることが好ましい。このような構成とすることによって、被覆層14の剥離を抑えることができる。また、金属基板12に純度の高い金属を使用する必要がなくなり、製造コストの点でも好ましい。チタン層等の中間層30は、スパッタリング法等の蒸着法により形成される。
また、中間層30の膜厚は、特に制限されるものではないが、25nm〜10μmの範囲であることが好ましい。25nmより薄い中間層30を欠陥なく均一に形成することは、技術的に困難であるため、金属基板12に残存する酸化物を核とした酸化物層が生成し、燃料電池用セパレータの接触抵抗を増加させる場合や、金属基板12から被覆層14が剥離し易くなる場合がある。10μmより厚いと、燃料電池用セパレータとしては実用的でない。
上記本実施形態に係る燃料電池は、例えば、携帯電話、携帯用パソコン等のモバイル機器用小型電源、自動車用電源、定置用電源等として使用することができる。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を変えない限り、以下の実施例により何ら制限されるものではない。
図3に示すような被覆装置を用いて、チタン基板上にカーボン層を形成した。具体的には、アークイオンプレーティング方式の蒸発源及びスパッタリング方式の蒸発源を同時に稼働させ、厚さ100nmのカーボン層を形成したものを実施例とした。各蒸発源に設置されるターゲット材としては、カーボン材を用いた。
(比較例1〜3)
カーボン材をターゲット材として用いて、アークイオンプレーティング法により、チタン基板上に厚さ100nmのカーボン層を形成したものを比較例1とした。カーボン材をターゲット材として用いて、アークイオンプレーティング法により、チタン基板上に厚さ50nmのカーボン層を形成した後、スパッタリング法により、さらに厚さ50nmのカーボン層を形成したものを比較例2とした。カーボン材をターゲット材として用いて、スパッタリング法により、チタン基板上に厚さ50nmのカーボン層を形成した後、アークイオンプレーティング法により、さらに厚さ50nmのカーボン層を形成したものを比較例3とした。
<接触抵抗の測定>
所定寸法(2cm×2cm)に裁断した各実施例をそれぞれ2枚用意し、カーボン層を形成した面と面とを重ね、それらの両外側を銅板により挟持し、荷重1MPaを加え、一般的に用いられる交流4端子法(電流1A)を用いて、上記実施例及び比較例1〜3の接触抵抗を測定した。接触抵抗の測定は、電池環境模擬試験前後で行った。電池環境模擬試験とは、50ppmのフッ素を含有する酸性溶液(pH2)に実施例及び比較例1〜3を50時間浸漬させる試験である。
図5は、実施例及び比較例1〜3の電池環境模擬試験前後の接触抵抗を示す図である。実施例及び比較例1〜3の接触抵抗は、比較例1の電池環境模擬試験前の接触抵抗を1とした時の増加率として表している。図5に示すように、アークイオンプレーティング法のみによりカーボン層を形成した比較例1、アークイオンプレーティング法によりカーボン層を形成した後、スパッタリング法によりさらにカーボン層を形成した比較例2、スパッタリング法によりカーボン層を形成した後、アークイオンプレーティング法によりさらにカーボン層を形成した比較例3における電池環境模擬試験後の接触抵抗の増加率はそれぞれ、330倍、10倍、200倍であった。一方、アークイオンプレーティング法及びスパッタリング法を併用してカーボン層を形成した実施例における電池環境模擬試験後の接触抵抗の増加率は、5倍以下であり、上記比較例1〜3より低く抑えることができた。これは、比較例1〜3のカーボン層は、電池環境模擬試験後ではほとんど消失しているのに対し、実施例のカーボン層は残存しているためである。すなわち、実施例の方法でカーボン層を形成することにより、耐食性を向上させることができるとわかった。
本実施形態に係る燃料電池用セパレータの構成の一例を示す模式断面図である。 図1に示す燃料電池用セパレータの一部拡大模式断面図である。 金属基板上に耐食層(カーボン層)を形成する被覆装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係る燃料電池用セパレータの構成の一例を示す模式断面図である。 実施例及び比較例1〜3の電池環境模擬試験前後の接触抵抗を示す図である。
符号の説明
1,3 燃料電池用セパレータ、2 被覆装置、10 反応ガス流路、12 金属基板、14 被覆層、16 耐食層、18 導電部、20a,20b 蒸発源、22 真空容器、24 装着用治具、26 バイアス電源、30 中間層。

Claims (3)

  1. フィルターレスアークイオンプレーティング法を実施しながら、前記フィルターレスアークイオンプレーティング法と異なる物理蒸着法を実施して、金属基板上にカーボン層を形成することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  2. 請求項1記載の燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記フィルターレスアークイオンプレーティング法を実施しながら、前記異なる物理蒸着法を実施して、前記金属基板上に前記カーボン層を形成すると共に、前記フィルターレスアークイオンプレーティング法により、前記カーボン層に導電部を形成することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  3. 請求項2記載の燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記異なる物理蒸着法は、スパッタリング法であることを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
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