JP5271105B2 - ガラリ付き戸 - Google Patents

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JP5271105B2 JP2009032483A JP2009032483A JP5271105B2 JP 5271105 B2 JP5271105 B2 JP 5271105B2 JP 2009032483 A JP2009032483 A JP 2009032483A JP 2009032483 A JP2009032483 A JP 2009032483A JP 5271105 B2 JP5271105 B2 JP 5271105B2
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本発明は、浴室戸等に用いられるガラリ付き戸に関する。
浴室戸等の戸においては、換気のために戸の下部にガラリを設けている。そうしたガラリは、通常は戸の下框に一体的に組み込んだものとなっており、浴室側に垂下片を有する上側下框構成材と、脱衣室側に立ち上げ片を有する下側下框構成材と、これらの間に配置されたクランク状のガラリ羽根とで構成され、ガラリ羽根及び垂下片や立ち上げ片の裏側を掃除するのが困難であった。
特許文献1には、ガラリ羽根を上端部で左右の竪框間に軸支し、ガラリ羽根を上端部の軸を支点として回動可能としたものが記載されている。しかし、そのようにガラリ羽根を回動させても、浴室側から掃除する場合には、立ち上げ片の裏側(浴室側面)は掃除できるが、垂下片の裏側(脱衣室側面)の掃除はしづらく、そこを掃除するために脱衣室側に回って掃除しなければならず、掃除に時間がかかる。また、ガラリは戸の下部に設置してあるため、腰をかがめた体勢で掃除をしなければならず、掃除が容易に行えない。
特許文献2には、ガラリ羽根を中間部で竪框間に軸支し、ガラリ羽根を中間部の軸を支点に回動することで通気路を開閉でき、且つガラリ羽根を取外せるようにしたものが記載されている。そのようにガラリ羽根だけを取外しても、特許文献1のものの場合と同じように、下框の垂下片と立ち上げ片の裏側を掃除するためには戸の両側から掃除しなければならず、しかも腰をかがめた状態で掃除しなければならない。
特許第4017569号公報 特開2008−31730号公報
本発明は以上に述べた実情に鑑み、ガラリ部の掃除が極めて簡単に行えるガラリ付き戸の提供を目的とする。
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるガラリ付き戸は、戸本体と、戸本体に組み込んだガラリユニットとを備え、戸本体は、ガラリ取付枠部を有し、ガラリユニットは、四周枠組みした枠体と、枠体の左右竪枠間に軸支したガラリ羽根とを有し、枠体の上下の横枠とガラリ羽根とで戸の表裏に連通する通気路を形成してあり、ガラリ羽根を回動することで通気路を閉鎖できるものであり、ガラリユニット全体を戸本体のガラリ取付枠部に着脱自在であり、ガラリユニットを戸本体に取付けた状態ではガラリ羽根が枠体内でのみ回動し、ガラリユニットを取外した状態でガラリ羽根が枠体から突き出すように回動自在であることを特徴とする。
請求項2記載の発明によるガラリ付き戸は、戸本体と、戸本体に組み込んだガラリユニットとを備え、戸本体は、ガラリ取付枠部を有し、ガラリユニットは、四周枠組みした枠体と、枠体の左右竪枠間に軸支したガラリ羽根とを有し、枠体の上下の横枠とガラリ羽根とで戸の表裏に連通する通気路を形成してあり、ガラリ羽根を回動することで通気路を閉鎖できるものであり、ガラリ取付枠部を構成する戸本体の下框は、上面に溝を有しない形状であり、ガラリユニットは、下部にガラリ取付枠部を構成する戸本体の竪框に係止するロック部材を有し、ガラリユニット全体を戸本体のガラリ取付枠部に上けんどん式に着脱自在であり、ガラリユニットを取外した状態でガラリ羽根が枠体から突き出すように回動自在であることを特徴とする。
請求項3記載の発明によるガラリ付き戸は、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、戸本体のガラリ取付枠部は、ガラリユニットの外周部に戸の表側又は裏側の一方側から重なる突片を有することを特徴とする。
請求項1記載の発明によるガラリ付き戸は、ガラリユニット全体を戸本体から取外すことができ、しかも取外した状態でガラリ羽根が枠体から突き出すように回動自在であるため、ガラリユニット全体を隅々まで容易に掃除でき、腰を屈めた状態で作業する必要もないので、ガラリ部の掃除が極めて容易に行える。
請求項2記載の発明によるガラリ付き戸は、請求項1記載の発明と同様にガラリユニット全体を戸本体から取外して隅々まで容易に掃除でき、しかもガラリ取付枠部を構成する戸本体の下框は上面に溝を有しない形状であり、ガラリユニットを戸本体のガラリ取付枠部に上けんどん式に着脱自在としたことで、ガラリユニットの着脱を容易に行えると共に、ガラリ取付枠部の底部に水やゴミ等が溜まるのを防止できる。また、ガラリユニットの下部をガラリ取付枠部を構成する戸本体の竪枠に係止するロック部材を有することにより、下框を上面に溝を有しない形状としながら、ロック部材によりガラリユニットをガラリ取付枠部に離脱不能にロックすることができる。
請求項3記載の発明によるガラリ付き戸は、戸本体のガラリ取付枠部に、ガラリユニットの外周部に戸の表側又は裏側の一方側から重なる突片を有することで、ガラリユニットの周囲からの水の浸入を突片により防止できる。
ガラリユニットの着脱方法を示す縦断面図である。 ガラリユニットの着脱方法を示す斜視図である。 (a)はガラリユニットの浴室側正面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。 ガラリユニットを戸本体から取外し、ガラリ羽根を枠体から突き出すように回動させた状態を示す縦断面図である。 浴室戸の浴室側正面図である。 図5のB−B断面図であって、ガラリユニットの通気路を開いた状態を示している。 図5のB−B断面図であって、ガラリユニットの通気路を閉じた状態を示している。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜7は、本発明のガラリ付き戸の一実施形態であって、浴室の出入口に設けられる浴室戸とした場合の実施形態を示している。本浴室戸は、図5に示すように、ドア枠11に戸本体1がピボットヒンジ12a,12bにより支持され、浴室側に回動して開くようになっている。戸本体1の下部にはガラリユニット2が組み込んであり、ガラリユニット2は着脱自在となっている。なお、図1等において浴室側を表側、脱衣室側を裏側と表記しているが、これは便宜上記載したもので、特にどちら側が表ということはない。
戸本体1は、上框13と下框14と吊元框15と戸先框16とを框組みして周囲の枠が形成され、吊元框15と戸先框16間の下部に横桟17を架設してあり、上框13と横桟17と吊元框15と戸先框16とで囲まれる開口部に樹脂パネル18が嵌め込んであり、図2に示すように、横桟17と下框14と吊元框15と戸先框16とで囲まれる開口部をガラリ取付枠部3とし、当該ガラリ取付枠部3にガラリユニット2を浴室側から上けんどん式に着脱自在に取り付けている。戸先框16には、開閉操作用のハンドル19が設けてある。
ガラリユニット2は、図3に示すように、上枠5と下枠6と左右の竪枠7a,7bとを四周枠組みした枠体4と、枠体4の左右の竪枠7a,7b間に軸支したガラリ羽根8とを備えている。
戸本体1の横桟17は、図6に示すように、下面にガラリユニット2の上枠5上部が嵌合する嵌合溝20が形成してあり、脱衣室側には下方に突出する突片10aを有し、突片10aがガラリユニット2の上枠5の脱衣室側面を被っている。下框14は、脱衣室側に上方に突出する突片10bを有し、突片10bがガラリユニット2の下枠6の脱衣室側面を被っている。吊元框15と戸先框16は、図2と図6に示すように、脱衣室側に内周側に突出する突片10cを有し、突片10cがガラリユニット2の竪枠7a,7bの脱衣室側面を被っている。吊元框15と戸先框16の突片10cは、上下の端縁が横桟17の突片10aの下縁と下框14の突片10bの上縁にそれぞれ当接している。また吊元框15と戸先框16の内周側面には、後述するガラリユニット2のロック爪21bが係止する係止凹部22が設けてある。
ガラリユニット2の上枠5は、図3,6に示すように、略矩形中空状の本体部5aと、本体部5aの浴室側から下方に垂下する垂下片5bを有している。下枠6は、略矩形中空状の本体部6aと、本体部6aの脱衣室側から立ち上がる立ち上がり片6bを有している。本体部6aの上面6cは、浴室側に向かって下り勾配で傾斜している。上枠5と下枠6は、アルミニウム合金の押出形材で形成されている。下枠6下部の左右両端部には、ロック部材21が左右方向にスライド可能に設けてある。ロック部材21は、浴室側面に設けた操作部21aと、外側面に突出したロック爪21bとを有し、ロック爪21bを吊元框15と戸先框16の係止凹部22に係止することで、ガラリユニット2がガラリ取付枠部3から離脱不能にロックされる。
ガラリ羽根8は、上下中間に位置する傾斜片8aと、傾斜片8aの脱衣室側端から立ち上がる立ち上がり片8bと、傾斜片8aの浴室側端から垂下する垂下片8cとが、アルミニウム合金の押出形材で一体に形成されている。ガラリ羽根8の左右両端部には、樹脂製のキャップ23が取付けてある。キャップ23は、上下方向の中心部に軸24が外側に向けて突設してあり、軸24が竪枠7a,7bに形成した穴25に係合している。ガラリ羽根8の浴室側面には、ガラリ羽根8の開閉操作の仕方を示すラベル26が貼ってある。
図6に示すように、上枠5とガラリ羽根8との間、下枠6とガラリ羽根8との間には、浴室側と脱衣室側に連通する通気路9a,9bが形成されており、通気路9a,9bは浴室側から脱衣室側にかけて上り勾配で且つクランク状に曲がった形になっており、視線や脱衣室側への水の浸入を遮断しつつ、浴室内に湿気がこもるのを防止できるようになっている。
ガラリ羽根8の垂下片8cの浴室側面の、ラベル26の「押す/しまる」と表示された部分26aを指で押すと、図7に示すように、ガラリ羽根8が軸24を支点として反時計回りに回動し、立ち上がり片8bの上端部が上枠5の垂下片5bに、垂下片8cの下端部が下枠6の立ち上がり片6bにそれぞれ当接して、通気路9a,9bを閉鎖できる。反対に通気路9a,9bを開ける際には、ガラリ羽根8の立ち上がり片8bの浴室側面の、ラベル26の「押す/あく」と表示された部分26bを指で押すことで開けることができる。このとき、図6に示すように、立ち上がり片8bの左右端部が吊元框15と戸先框16の突片10cに当接することで、それ以上の時計回りの回動が規制される。
ガラリユニット2の竪枠7a,7bは、樹脂で形成されており、上下方向の中間部にガラリ羽根8の軸24が係合する穴25が形成してあり、内側面の上部にガラリ羽根係止部27が設けてある。ガラリ羽根係止部27は、下向きに開口したコ字状に形成してあり、図6に示すように、脱衣室側の突起27aに立ち上がり片8bの上端部を係止することで、通気路9a,9bを開放した状態でガラリ羽根8を保持でき、図7に示すように、浴室側の突起27bに立ち上がり片8bの上端部を係止することで、通気路9a,9bを閉鎖した状態でガラリ羽根8を保持できる。
ガラリユニット2を戸本体1から取外すときには、左右のロック部材21をそれぞれ内側にスライドさせてロック爪21bを吊元框15と戸先框16の係止凹部22から抜いた上で、図1に示すように、上側を支点として浴室側に回動させるようにして取外す。取外すと、突片10cによる規制がなくなるので、ガラリ羽根8は図4に示すように、時計回りに大きく回動させられ、そのように回動することで立ち上がり片8bと垂下片8cが枠体4の両側に突出する。このようにすることで、戸本体1に組み込まれたままでは掃除のし難いガラリ羽根8の表裏面、垂下片5bの脱衣室側面、立ち上がり片6bの浴室側面をはじめ、ガラリユニット2全体を隅々まで容易に掃除することができる。
ガラリユニット2を戸本体1に取付けるときには、図1,2に示すように、上枠5上部を横桟17下面の嵌合溝20内に下方より差し入れ、上側を支点に脱衣室側に回動させるようにして下枠6下面を下框14上面に載せ、その後、左右のロック部材21を外側にスライドさせてロック爪21bを吊元框15と戸先框16の係止凹部22に係止させる。
以上に述べたように本浴室戸は、ガラリ部を構成する部材をガラリユニット2としてユニット化し、ガラリユニット2を戸本体1のガラリ取付枠部3に着脱自在とし、さらに取外した状態でガラリ羽根8をガラリユニット2の枠体4から突出するように大きく回動させられるようにしたので、ガラリユニット2全体を隅々まで容易に掃除できる。ガラリユニット2の着脱は、浴室側から上けんどん式に容易に行うことができる。そのため、面倒なガラリ部の掃除がおっくうでなくなり、カビ等で汚れやすいガラリ羽根8の周辺を頻繁に掃除し、常に清潔な状態で使用できる。また、ガラリユニット2を戸本体1のガラリ取付枠部3に上けんどん式に着脱自在としたことで、ガラリ取付枠部3の底部に水やゴミ等が溜まるのを防止でき、ガラリ取付枠部3の掃除も容易に行える。さらに、ガラリ取付枠部3に、ガラリユニット2の枠体4の脱衣室側面を被う突片10a,10b,10cを形成してあるので、ガラリユニット2の周囲から脱衣室側への水の浸入を突片10a,10b,10cにより阻止できる。
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。本発明のガラリ付き戸は、浴室戸に限らず、通常の部屋の出入口、勝手口、間仕切り、あるいは門扉等のように室外に使用されるものなど、空間を隔てるように設けられるあらゆるものに用いることができる。また、戸の設置状態としては、開き戸、引戸、折戸、FIX戸等、いかなる形態であってもよい。ガラリユニットの枠体やガラリ羽根の形状、材質等は、適宜変更することができる。
1 戸本体
2 ガラリユニット
3 ガラリ取付枠部
4 枠体
5 上枠(横枠)
6 下枠(横枠)
7a,7b 竪枠
8 ガラリ羽根
9a,9b 通気路
10a,10b,10c 突片

Claims (3)

  1. 戸本体と、戸本体に組み込んだガラリユニットとを備え、戸本体は、ガラリ取付枠部を有し、ガラリユニットは、四周枠組みした枠体と、枠体の左右竪枠間に軸支したガラリ羽根とを有し、枠体の上下の横枠とガラリ羽根とで戸の表裏に連通する通気路を形成してあり、ガラリ羽根を回動することで通気路を閉鎖できるものであり、ガラリユニット全体を戸本体のガラリ取付枠部に着脱自在であり、ガラリユニットを戸本体に取付けた状態ではガラリ羽根が枠体内でのみ回動し、ガラリユニットを取外した状態でガラリ羽根が枠体から突き出すように回動自在であることを特徴とするガラリ付き戸。
  2. 戸本体と、戸本体に組み込んだガラリユニットとを備え、戸本体は、ガラリ取付枠部を有し、ガラリユニットは、四周枠組みした枠体と、枠体の左右竪枠間に軸支したガラリ羽根とを有し、枠体の上下の横枠とガラリ羽根とで戸の表裏に連通する通気路を形成してあり、ガラリ羽根を回動することで通気路を閉鎖できるものであり、ガラリ取付枠部を構成する戸本体の下框は、上面に溝を有しない形状であり、ガラリユニットは、下部にガラリ取付枠部を構成する戸本体の竪框に係止するロック部材を有し、ガラリユニット全体を戸本体のガラリ取付枠部に上けんどん式に着脱自在であり、ガラリユニットを取外した状態でガラリ羽根が枠体から突き出すように回動自在であることを特徴とするガラリ付き戸。
  3. 戸本体のガラリ取付枠部は、ガラリユニットの外周部に戸の表側又は裏側の一方側から重なる突片を有することを特徴とする請求項1又は2記載のガラリ付き戸。
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