JP5270036B2 - 表示装置及びテレビジョン受信機 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶テレビジョン、プラズマテレビジョン等の表示装置及びテレビジョン受信機に関する。
液晶テレビジョン、プラズマテレビジョン等の表示装置は大型化傾向にあり、表示装置内部からの発熱量も増大している。そこで、表示装置における様々な放熱技術が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、表示装置において、狭額縁化及び薄型化が求められている。
特開2006−58587号公報 特開2008−136040号公報
しかしながら、表示装置の更なる大型化、狭額縁化、薄型化等が進んだ場合、表示装置を構成するキャビネットの温度は従来以上に上昇することが懸念される。かかる場合、ユーザが高温状態のキャビネットに触れることは困難になる。
本願に係る表示装置は、本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものである。その目的は、ユーザが触れても熱さを感じにくいキャビネットを備えた表示装置及びテレビジョン受信機を提供することにある。
本願に係る表示装置は、前側に表示面を有する表示部と、該表示部の外周面を含む周縁部を取り囲むフロントキャビネットと、前記表示部の後側を覆うバックキャビネットとを備えた表示装置において、前記表示部の外周面と対向する前記フロントキャビネットの内面には、複数の光源が略直線状に配列されて設置されており、前記フロントキャビネットは、前記表示面の周囲を取り囲む前面部、及び該前面部の外周縁に沿って後側に設けられ、前記表示部の外周面を取り囲む周面部を有し、前記前面部及び周面部が会合する角部には、前記複数の光源の配列方向と略平行に伸びた空洞が設けられていることを特徴とする
本願に係る表示装置は、前記空洞は、前記角部の外面と前記複数の光源との間に設けられていることを特徴とする。
本願に係る表示装置は、前記空洞は、前後方向の大きさが同じ方向における前記空洞の壁部と前記前面部の後側面との間隔より大きく、前記表示部の外周面と前記複数の光源とが対向する方向の大きさが同じ方向における前記空洞の壁部と前記内面との間隔より大きいことを特徴とする。
本願に係る表示装置は、前記空洞は、前記複数の光源が設置されている位置から内部の方向に突出した形状をなすことを特徴とする。
本願に係る表示装置は、前記周面部の角部は外側にせり出し、且つ前記周面部の後側より前側の方がせり出し量が大きい形状をなしており、前記空洞の壁部は外側に突出し、且つ前記空洞の後側より前側の方が壁部の突出量が大きい形状をなしているを特徴とする。
本願に係るテレビジョン受信機は、上述の表示装置と、テレビジョン放送を受信する受信部とを備え、前記表示部は前記受信部が受信したテレビジョン放送に係る映像を表示することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザは表示装置及びテレビジョン受信機のキャビネットに触れても熱さを感じにくい。
テレビジョン受信機の概略斜視図である。 表示部、フロントキャビネット及びバックキャビネットを分解した概略斜視図である。 表示部、フロントキャビネット及びバックキャビネットの断面図である。 フロントキャビネットの一部を略示する斜視図である。 図3の切断線V−Vで切断したフロントキャビネットの断面図である。 図3の切断線VI−VIで切断したフロントキャビネットの断面図である。 フロントキャビネット及びバックキャビネットによる挟持を説明する説明図である。 フロントキャビネットの製造工程を説明する説明図である。 実施の形態2に係るテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。 フロントキャビネットの一部を略示する斜視図である。 実施の形態3に係るテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。 実施の形態4に係るテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。 実施の形態5に係るテレビジョン受信機を略示する分解斜視図である。 テレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。 実施の形態6に係るテレビジョン受信機を略示する分解斜視図である。 テレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。 実施の形態7に係るテレビジョン受信機を略示する分解斜視図である。 テレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。 実施の形態8に係るテレビジョン受信機を略示する分解斜視図である。 実施の形態9に係るテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。 実施の形態10に係るテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。 実施の形態11に係るテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。 実施の形態12に係るテレビジョン受信機の右側部分を略示する正面図である。 図23に示すXXIV−XXIV線を切断線としたフロントキャビネットの略示断面図である。
以下、本発明の一実施例における表示装置を、実施の形態を示す図面に基づいて説明する。本実施の形態に係る表示装置は、例えば液晶テレビジョン、プラズマテレビジョン、ワンセグ対応携帯電話等のテレビジョン受信機を含む。また、本実施の形態に係る表示装置は、パーソナルコンピュータ、ATM(Automatic Teller Machine)、券売機等の液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)等を含む。さらに、本実施の形態に係る表示装置は、スマートフォン、タブレット端末等のディスプレイを含む。以下では、表示装置の一例として、テレビジョン受信機を挙げて説明する。
なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
実施の形態1
図1は、テレビジョン受信機の概略斜視図である。ここで、テレビジョン受信機1が映像を表示する表示面21に対して視聴者が正対した場合、表示面21から視聴者側を前側、その反対である表示面21から奥側を後側とする。表示面21は横長の略矩形であり、視聴者から表示面21に向かって、表示面21の長手方向右側を右、表示面の長手方向左側を左とする。また、視聴者から表示面21に向かって、短手方向上側を上、短手方向下側を下とする。図1は、テレビジョン受信機1を前側右斜め上から示している。
テレビジョン受信機1は、表示部2、フロントキャビネット3、バックキャビネット4、受信部T、電源P及びスタンドSを含む。表示部2は、前側のフロントキャビネット3により前側周縁部が取り囲まれている。フロントキャビネット3は、前側から見て、矩形枠状をなす。フロントキャビネット3の前側上部、前側下部及び周面部には複数本の溝30が表示面21の外周と略平行に設けられている。後側のバックキャビネット4は、略平板状をなし、表示部2及び一部のフロントキャビネット3を後側から覆っている。
フロントキャビネット3は押出成形されたアルミニウム部材からなる。バックキャビネット4は、前側が開放された矩形のトレイ状をなし、プレス加工されたアルミニウム部材からなる。フロントキャビネット3及びバックキャビネット4をアルミニウム製にすることによって、効率の良い放熱を実現し、また両者の熱膨張係数の差を小さくして歪みの発生を防止することができる。なおフロントキャビネット3及びバックキャビネット4を電気亜鉛めっき鋼板、銅部材などの他の金属部材によって構成してもよい。耐食性、美観等の観点から電気亜鉛めっきが施される。またフロントキャビネット3又はバックキャビネット4を樹脂で押出成形してもよい。
受信部T及び電源Pは、表示部2及びバックキャビネット4の間に取り付けられている。受信部Tは、テレビジョン放送を受信する。電源Pは、テレビジョン受信機1に電力を供給する。テレビジョン受信機1は、受信部Tが受信したテレビジョン放送に係る映像を表示部2の表示面21に表示する。スタンドSは、表示部2、フロントキャビネット3及びバックキャビネット4を起立状態で支持している。
図2は、表示部2、フロントキャビネット3及びバックキャビネット4を分解した概略斜視図である。図2は、表示部2、フロントキャビネット3及びバックキャビネット4を後側斜め上から示している。
表示部2は、全体として映像を表示する表示面21を前側に有す横長の直方体状をなす。表示部2は、液晶パネル22、拡散シート23、導光板24及び反射シート25を含む。前側から後側へ向かって、液晶パネル22、拡散シート23、導光板24及び反射シート25の順に、これらの部材は積層されている。液晶パネル22、拡散シート23、導光板24及び反射シート25は、平面視において、略矩形である。
図3は、表示部2、フロントキャビネット3及びバックキャビネット4の断面図、図4はフロントキャビネット3の一部を略示する斜視図である。図3は、表示部2、フロントキャビネット3及びバックキャビネット4を表示面21の法線及び上下方向に対して略平行な面で切断した断面のうち、上部断面の一部を示している。
図3及び図4に示すように、フロンキャビネット3の前面部31には、開口31aと後述するリブ33との間において後方に突出しており、導光板24を押圧する押圧部31bが形成してある。該押圧部31bは、導光板24の縁部分に対向するように配置してある。押圧部31bの突出端部には、弾性部材31c、反射シート31d(反射部材)が順に設けてあり、押圧部31bは弾性部材31c及び反射シート31dを介して、導光板24を前側から後側に押圧している。弾性部材31cは樹脂部材(例えば高密度マイクロセルウレタンフォーム、ゴム又はエラストマーなど)からなる。
開口31aの縁部分が液晶パネル22及び導光板24を前側から後側に押圧し、更に押圧部31bが導光板24を前側から押圧するので、導光板24に対する挟持力が向上し、導光板24を所定位置で安定的に固定することができる。また押圧部31bの突出端部(導光板24に直接接触する部分)に反射シート31dを設けているので、押圧部31bに押圧されている箇所で光が確実に反射し、液晶パネル22の輝度を向上させることができる。また弾性部材31cによって、押圧部31bの突出端部から導光板24への押圧力が分散するので、導光板24の損傷及び歪みの発生を防止することができる。なお弾性部材31cが透光性を有する部材で構成してある場合、弾性部材31c及び反射シート31dを反射シート31d、弾性部材31cの順で押圧部31bの突出端部に設けてもよい。
表示部2の液晶パネル22は、いわゆるエッジライト方式により後方から照射された光を用いて映像を表示する。なお、液晶パネル22は、直下型方式により光を照射されてもよい。
導光板24は、直方体状をなし、アクリル、ポリカーボネイト等の光透過性に優れた透明樹脂からなる。導光板24の表面には、例えばドットパターン又は梨皮の表面のようにざらついた粗面が成型されている。後述するLED(Light Emitting Diode)35bからの光が導光板24の側面に入射するように、導光板24とLED35bとは位置決めされている。
液晶パネル22の周縁部分の内部には、光の通過を遮断する遮光部22aが周設してある。遮光部22aは開口31aの外側に位置する部分を有しており、該部分は、弾性部材Eの開口31a側部分に対向している。弾性部材Eにおける開口31a側と反対側の部分は遮光部22aよりも外側に位置する。
反射シート25は、反射性のよい白色樹脂からなり、導光板24に入射した光を反射し、導光板24に戻す機能を有する。反射シート25の表面には、反射性のよい塗料が塗布されていてもよい。導光板24及び反射シート25は、LED35bからの入射光を均一化し、拡散シート23に出射する。
拡散シート23は、樹脂製の板状部材に光散乱粒子が分散配合されてなる。拡散シート23は、導光板24から前側に出射された光を拡散し、均一化された輝度分布を有する光を液晶パネル22に照射する。
液晶パネル22は、拡散シート23からの照射光を変調し、前側の表示面21に映像を表示する。液晶パネル22は、弾性部材Eを介してフロントキャビネット3から押さえられている。弾性部材Eは、例えば高密度マイクロセルポリウレタンフォームであり、液晶パネル22前面の周囲に配置されている。
なお、液晶パネル22は、プリズムシート、偏光シート等の公知の光学シート材が必要に応じて適宜積層する構成を備えてもよい。
フロントキャビネット3は、前面部31、周面部32及びリブ33を含む。
前面部31は、表示部2の表示面21の周縁部を覆う矩形枠状部材である。図1及び図2に示すように、前面部31は内部に略矩形の開口31aを有する。ユーザは、開口31aにより表示部2の表示面21に表示された映像を見ることができるようになっている。
周面部32は、前面部31の外周縁から後側に突出するように設けられている。周面部32は、後側から見て矩形筒状をなし、表示部2の周面部を取り囲んで覆っている。
リブ33は、前面部31の後側面から後側へ向かって、周面部32と表示部2との間に突設されている。リブ33の後側先端の位置は、周面部32の後側先端の位置より前側にある。リブ33は、細長い直方体状をなし、導光板24の上下左右各辺に対応するように、合計4つが設けられている。各リブ33の後側面には、リブ33の長手方向に対して平行にリブ溝331が延設されている。
また、リブ33と周面部32との間には、隙間あるいは空隙である周面溝321が形成されている。
導光板24が有する上面部及び下面部と夫々対向するリブ33の基部には、光源35が設けてある。光源35は、1又は複数のLED基板35aと、該LED基板35aに実装された複数のLED35b、35b、・・・、35bを備える。
LED基板35aはアルミニウム製であり、1枚ずつビス止めされている。LED基板35aは、導光板24の周面の長手方向と略平行な細長い矩形状をなす。LED基板35aの長手方向は、導光板24の周面の法線及び表示面21の法線に直交する方向と略同一でもある。
LED35bはLED基板35aの長手方向に沿って、LED基板35a上に並設してある。LED35bを実装した基板35aをアルミニウム製とすることによって、フロントキャビネット3への熱伝導が促進される。
なお、LED基板35aは、リブ33の基部に対して高熱伝導性の両面テープにより接着されていてもよい。また、LED基板35aは、導光板24が有する左右2面の側面と夫々対向するリブ33の基部に設けられてもよいし、導光板24が有する上下左右4面の周面と夫々対向するリブ33の基部に設けられてもよい。
なお、LED35bは、導光板24に光を射出する光源の一例であり、当該光源は例えば電球、熱陰極蛍光灯、EL(Electro Luminescence)、冷陰極管等でもよい。
フロントキャビネット3の外面、すなわち前面部31及び周面部32の外面には、LED35bの配列方向に対して略平行に溝30が形成されている。図3の断面において、LED35bは、フロントキャビネット3上部の略中央に位置し、溝30はフロントキャビネット3の外面全体に設けられている。溝30の形状、幅及び深さは、LED35bの配列方向について略一定である。そのため、LED35bの配列方向に対して略垂直な面でフロントキャビネット3を切断した場合、溝30の形状、深さ、幅、位置、間隔等は、どの切断位置でも略同じである。溝30の幅は、指の大きさより狭く構成されている。あるいは、溝30の幅は、指がフロントキャビネット3の外面に触れた場合、指が溝30の内面に接触しない程度の大きさである。そのため、指がフロントキャビネット3の外面に触れた場合、指は溝30と溝30との間の平坦部分にのみ触れる。
図1に示されるように、フロントキャビネット3全体を前側から俯瞰した場合、溝30はフロントキャビネット3の外周又は開口31aに沿った矩形を構成する。
図1、図2及び図3では、複数本の溝30を例示しているが、溝30の本数は、特定本数に限られない。図3における溝30の断面形状は例えば半円形であるが、これに限るものではない。溝30の断面形状は、矩形、台形、半楕円形等でもよい。
あるいは、溝30の断面形状は三角形でもよい。かかる場合、溝30と溝30との間隔をなくし、断面形状が山切りカットになるようにフロントキャビネット3の外面を成形してもよい。
図3に示すように、前面部31と周面部32とが会合する前側角部における溝30の深さは、前側角部を除いたフロントキャビネット3の他の外面に設けられた溝30の深さよりも深い。当該前側角部、特に上部の前側角部は、ユーザが触る頻度の高いフロントキャビネット3の部分である。
導光板24の後側にバックキャビネット4が設けてある。該バックキャビネット4は前側が開放された矩形のトレイ状をなし、縦向きに配置してある。バックキャビネット4の中央部分には、前側に突出した凹部400が形成してある。該凹部400の底部分4aは導光板24に略平行な板状をなし、反射シート25に対向し且つ近接している。底部分4aの周縁部分は押圧部31bに対向する。凹部400の側面部分4bは底部分4aに連なり、底部分4aから後方に向けて拡開するように傾斜している。底部分4aの周縁部分及び押圧部31bは、前後方向に直交する方向において同じ位置にある。
側面部分4bの後端はリブ33及び周面溝321よりも後側に位置している。側面部分4bの後端には底部分4aに略平行な板状の周縁部分4cが連なり、該周縁部分4cは周面溝321まで延出している。
周縁部分4cの延出端部には、前側に突出した板状の突出部41が連なる。突出部41は、周面溝321に沿って、フロントキャビネット3の周面溝321と対向するバックキャビネット4の外縁端を縁取るように、前側に突設されている。突出部41は、周面溝321の長手方向に対して略平行に周設されており、板状をなす。突出部41の肉厚は周面溝321の溝幅と同一又は周面溝321の溝幅より大きく、突出部41は周面溝321に嵌合可能に構成されている。図3では見やすくするために、突出部41の肉厚は薄く描かれている。
なお、突出部41は、前側先端ほど肉厚が薄くなる楔状であってもよいし、前側先端部の肉厚が他の部分の肉厚より厚い形状でもよい。突出部41の周設方向の長さは、周面溝321の長さと同じでもよいし、周面溝321の長さと異なっていてもよい。
フロントキャビネット3のリブ溝331と対向するバックキャビネット4の位置には円形のねじ挿通穴42が設けられている。1本のリブ溝331に対応するねじ挿通穴42の数は、図2の例では7つ又は5つである。しかし、1本のリブ溝331に対応するねじ挿通穴42の数は、これに限るものではなく、7つ又は5つ以外であってもよい。1本のリブ溝331に対応するねじ挿通穴42の数は、対応するリブ溝331が異なる場合、異なっていてもよい。
ねじ挿通穴42の後側からタッピンねじ5をリブ溝331に螺合することにより、バックキャビネット4はフロントキャビネット3に結合される。従って、ねじ挿通穴42の径の大きさは、タッピンねじ5の軸部が挿通可能な大きさである。タッピンねじ5の素材は、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス等である。タッピンねじ5の頭部は、ナベ頭、皿頭、トラス頭等何でもよく、特定の形状に限定されない。
なお、タッピンねじ5の軸部の外径の大きさは、リブ溝331の溝幅よりも若干大きい値に設定されている。あるいは、リブ溝331の溝幅は、タッピンねじ5の外径よりも若干狭い幅に設定されている。
図5は、図3の切断線V−Vで切断したフロントキャビネット3の断面図である。図5は、前側から見たフロントキャビネット3の略垂直断面を示している。図5の上方は上、図5の下方は下である。
図6は、図3の切断線VI−VIで切断したフロントキャビネット3の断面図である。図6は、上から見たフロントキャビネット3の略水平断面を示している。図6の上方はテレビジョン受信機1の後側、図6の下方はテレビジョン受信機1の前側である。
前面部31と周面部32とが会合するフロントキャビネット3の前側角部であり、かつLED35bが配列される上下の前側角部には、LED35bの配列方向に対して略平行に細長い中空の空洞300が設けられている。空洞300が伸びている方向は、溝30が伸びている方向とも略同じである。
空洞300の長手方向に対して略垂直な面でフロントキャビネット3を切断した場合、その空洞300の形状はフロントキャビネット3の外面と略平行な面を持つ略多角形である。例えば、図3の例では、周面部32の外面は、後側から前側にかけて上方向にせり出しており、空洞300の上側の内面は後側から前側にかけて上方向に傾斜している。図3の例では、LED基板35aに近い後側かつ下側の空洞300の角面は、空洞300の内部に突出している。そのため、図3の例における空洞300の断面形状は、略四角形の一隅角を内側に突出させた略六角形である。LED基板35aに近い後側かつ下側の空洞300部分の容積は、その他の部分の空洞300の容積より小さい。
なお、長手方向に対して垂直な面で切断した場合の空洞300の形状は、多角形、円形、楕円形、不規則形等何でもよい。また、空洞300の本数は、1本に限るものではなく、同一方向の空洞300が複数設けられてもよい。
テレビジョン受信機1によれば、ユーザが触れる機会の多いフロントキャビネット3の前側角部に空洞300が設けられている。フロントキャビネット3が例えば金属からなる場合、空洞300は金属よりも熱伝導率が小さい空気で占められている。そのため、空洞300は、LED35bからフロントキャビネット3の前側角部へ移動する熱流量を少なくすることができる。従って、空洞300は、ユーザがフロントキャビネット3の前側角部に触れた場合、ユーザに熱さを感じさせ難くする効果がある。
また、フロントキャビネット3に空洞300を設けることにより、空洞300の容積分の材料を節約することができる。
なお、空洞300に熱伝導率が小さい断熱材を充填してもよい。熱伝導率が小さい断熱材は、例えばグラスウール、ロックウール、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、セルローズファイバー、羊毛等である。
上述のフロントキャビネット3又はバックキャビネット4の溝30は、LED35bの配列方向と略平行に連続していた。しかし、溝30は、途切れ途切れに間欠的に設けられてもよい。また、溝30の方向は、LED35bの配列方向と略平行な方向に限らない。例えば、溝30の方向は、LED35bの配列方向と略直交する方向であってもよい。
図7はフロントキャビネット3及びバックキャビネット4による挟持を説明する説明図である。図7に示すように、バックキャビネット4において凹部400の底部分4aの周縁部分は押圧部31bに対向する。底部分4aの周縁部分及び押圧部31bは、前後方向に直交する方向において同じ位置に存在する。そのためタッピンねじ5をリブ33に螺合した場合、底部分4aの周縁部分と押圧部31bとの間で、導光板24に正反対の力が前後に作用する(図7に示す白抜き矢印参照)。導光板24は強固な力によって前後から挟持され、安定に支持される。また底部分4aと開口31aの縁部分との間で、液晶パネル22及び導光板24それぞれに正反対の力が前後に作用し(図7に示す矢印参照)、白抜き矢印にて示される力と併せて液晶パネル22及び導光板24を強力に固定することができる。
バックキャビネット4は、凹部400を形成することによって、バックキャビネット4の中央部から押圧部31bに対向する箇所まで前側に突出している。そのため少なくとも開口31aの縁部分から押圧部31bに至るまで、フロントキャビネット3及びバックキャビネット4の前後幅は狭い。この狭くなった部分で光板24及び液晶パネル22を挟持することができるので、上述したように導光板24及び液晶パネル22を前後から二箇所で強力に挟持し、導光板24及び液晶パネル22を所定位置にて確実に固定することができる。
次に、テレビジョン受信機1の組み立て方法の概要について説明する。
フロントキャビネット3の前側を下にし、フロントキャビネット3を水平面上に置く。フロントキャビネット3の上に、液晶パネル22、拡散シート23、導光板24及び反射シート25をこの順で累積させる。
フロントキャビネット3の周面溝321にバックキャビネット4の突出部41が対向するように、フロントキャビネット3に対してバックキャビネット4の位置決めを行う。突出部41を周面溝321に嵌合し、フロントキャビネット3とバックキャビネット4とを結合する。タッピンねじ5をバックキャビネット4のねじ挿通穴42に挿通し、タッピンねじ5の軸部をリブ溝331に螺合する。
テレビジョン受信機1によれば、フロントキャビネット3の外面に溝30を設けることにより、フロントキャビネット3が外側の空気と接する表面積を増やすことができる。これにより、テレビジョン受信機1の放熱効果を高め、フロントキャビネット3及びバックキャビネット4の温度上昇を抑えることができる。
電気機器のキャビネットの温度が所定の温度を超えて上昇した場合、ユーザは当該キャビネットに触れることが困難になる。しかし、フロントキャビネット3の外面に指の大きさより小さな幅の溝30を設けることで、ユーザがフロントキャビネット3に触れる接触面積は小さくなる。そのため、テレビジョン受信機1は、溝30が設けられていない場合に比べて、ユーザの体感温度を低くすることができる。
なお、溝30は、バックキャビネット4に設けられてもよい。バックキャビネット4の溝30の方向は、LED35bの配列方向と略同じである。また、バックキャビネット4の溝30の幅は、フロントキャビネット3の溝30の幅と同様に指の大きさより狭い。
溝30は、フロントキャビネット3又はバックキャビネット4の内面に設けられてもよい。また、溝30とともに、フロントキャビネット3又はバックキャビネット4の外面又は内面に小さな突起を有するエンボス加工が施されてもよい。
LED35bは、温度が高いほど、パッケージ、蛍光体等が劣化し、その輝度が下がる。また、LED35bは、温度が高いほど、色度も変化する。そのため、フロントキャビネット3の内部温度分布にムラがある場合、LED35bの輝度、色度及び寿命にばらつきが生じる。
しかしながら、テレビジョン受信機1によれば、溝30はLED35bの配列方向に対して略平行に設けられている。また、溝30の形状、幅及び深さは、LED35bの配列方向について略一定である。そのため、LED35bの配列方向に対して略垂直な面によりフロントキャビネット3を切断した場合、フロントキャビネット3の断面の形状及び面積は切断位置の違いに関係なく略一定である。
LED35bで発生した熱はLED基板35aを介してフロントキャビネット3に移動し、フロントキャビネット3の外面から空気中に放出される。LED35bで発生した熱の通り道であるフロントキャビネット3の内部温度分布は、各LED35bの発熱量が同じであることと、LED35bの配列方向に対するフロントキャビネット3の断面の形状及び面積が同じであることから、前記切断位置の違いに関係なく同じである。従って、LED基板35a上に配列した各LED35bの間に温度ムラは生じない。そのため、LED35bの配列方向と略平行な溝30の構造は、各LED35bの輝度、色度及び寿命のばらつきを低減することができる。
テレビジョン受信機1によれば、ユーザが触れる機会の多いフロントキャビネット3の前側角部における溝30の深さは、フロントキャビネット3の他の部分の溝30の深さより深い。これにより、フロントキャビネット3の前側角部では、フロントキャビネット3の接峰面の単位面積当たりにおける空気との接触面積が、他の部分よりも大きくなる。ここでの接峰面とは、フロントキャビネット3の外面のうち、溝30以外の突き出た平坦部をつないで作った面である。空気と触れる表面積が大きいフロントキャビネット3の前側角部は放熱効果が高くなり、温度が効率よく下がる。そのため、ユーザがフロントキャビネット3の前側角部に触れても、ユーザは熱さを感じ難い。
なお、フロントキャビネット3の前側角部の外面を、図3に示す外面よりも溝30の間隔を狭く、かつ溝幅を広くし、フィン状にしてもよい。あるいは、フロントキャビネット3の前側角部の外面における溝本数の密度を他の部分の溝本数の密度より高くしてもよい。これにより、ユーザが前側角部を触れる場合のフロントキャビネット3との接触面積はフロントキャビネット3の他の部分における接触面積よりも小さくなり、ユーザはより熱さを感じ難くなる。
なおフロントキャビネット3は例えば以下のようにして製造される。図8はフロントキャビネット3の製造工程を説明する説明図である。図8Aに示すように、細長い二つの長杆体121、121と該長杆体121よりも短い短杆体二つの122、122を準備する。長杆体121及び短杆体122は押出成形によって製造される。なお長杆体121及び短杆体122は、引き抜き成形、射出成形又はプレス成形など他の方法で製造してもよい。
長杆体121及び短杆体122の各両端面は長さ方向に対して交差した傾斜面をなす。長杆体121及び短杆体122のいずれにおいても、長さ方向に対する両端の傾斜面の傾斜角度は略同じであり、傾斜方向は互いに逆向きである。例えば一方の傾斜面の傾斜角度及び傾斜方向がプラス30度であれば、他方はマイナス30度である。長杆体121及び短杆体122の傾斜面の傾斜角度はいずれも略同じである。長杆体121、121を互いに対向させて配置し、短杆体122、122を互いに対向させ且つ長杆体121、121に直交させて配置する。このとき長杆体121及び短杆体122の各端面を対向させる。
図8Bに示すように、長杆体121及び短杆体122の各端面を接合し、フロントキャビネット3を製造する。なお長杆体121及び短杆体122の接合は公知の接合手段によって実現される。例えば長杆体121及び短杆体122の接合部分に金具を設けてねじ止めする。長杆体121及び短杆体122が金属製であれば、溶接によって接合してもよい。長杆体121及び短杆体122の少なくとも一方が樹脂部材からなる場合は、高周波融着によって接合してもよい。なおフロントキャビネット3の製造方法は上述した方法に限定されない。例えば射出成形によってフロントキャビネット3全体を一体成形してもよい。
実施の形態2
図9はテレビジョン受信機1を部分的に略示する縦断面図、図10はフロントキャビネット3の一部を略示する斜視図である。
バックキャビネット4において、凹部400の底部分4aは導光板24に略平行な板状をなし、反射シート25に対向し且つ近接している。底部分4aの上下及び左右寸法は開口31aと略同じである。底部分4aの周縁部分は開口31aの縁部分に対向し、弾性部材Eよりも内側(開口31a側)に位置する。凹部400の側面部分4bは底部分4aに連なり、底部分4aから後方に向けて拡開するように傾斜している。底部分4a及び側面部分4bが連なった部分は、前後方向において遮光部22aに対向する。
バックキャビネット4において、少なくとも底部分4aと開口31aの縁部分との間の前後幅が他の箇所に比べて狭いので、この狭くなった部分で導光板24及び液晶パネル22を挟持する。このため挟持力が向上し、導光板24及び液晶パネル22を所定位置で固定することができる。
弾性部材Eを介して遮光部22a又は遮光部22aの外側で表示パネル10を挟持するので、挟持によって液晶パネル22に歪みが生じたとしても、歪みは遮光部22a付近に止まる。そのため遮光部22aよりも内側に表示される映像に歪みによる影響は生じない。
実施の形態2に係るテレビジョン受信機1の内、実施の形態1と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態3
図11はテレビジョン受信機1を部分的に略示する縦断面図である。図11に示すように、バックキャビネット4において、凹部400の底部分4aの周縁部分は弾性部材Eに対向する。底部分4aの周縁部分及び弾性部材E(開口31aの縁部分)は、前後方向に直交する方向において同じ位置に存在する。そのためタッピンねじ5をリブ33に螺合した場合、底部分4aの周縁部分と開口31aの縁部分との間で、液晶パネル22及び導光板24それぞれに正反対の力が前後に作用する(図11に示す矢印参照)。液晶パネル22及び導光板24は強固な力によって前後から挟持され、安定に支持される。
実施の形態3に係るテレビジョン受信機1の内、実施の形態1又は2と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態4
図12はテレビジョン受信機1を部分的に略示する縦断面図である。図12においてタッピンねじ5の記載を省略している。図12に示すように、フロントキャビネット3の表面に溝30を設けていない。この場合においても、空洞300によって、LED35bからフロントキャビネット3の前側角部へ移動する熱流量を少なくすることができる。また空洞300は、ユーザがフロントキャビネット3の前側角部に触れた場合、ユーザに熱さを感じさせ難くする効果がある。また、フロントキャビネット3に空洞300を設けることにより、空洞300の容積分の材料を節約することができる。
実施の形態5
図13はテレビジョン受信機1を略示する分解斜視図、図14はテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。
図13に示すように、テレビジョン受信機1は矩形枠状のカバー50を備える。該カバー50は、樹脂部材(例えばポリスチレン又はアクリル系樹脂部材等)からなり、フロントキャビネット3の開口31aと略同寸の開口51を有する。またカバー50の外形寸法はフロントキャビネット3よりも一回り大きい。
図14に示すように、カバー50は、フロントキャビネット3の外面を全体的に被覆しており、フロントキャビネット3を構成する長杆体121及び短杆体122の接合部分を被覆している。また光源35を設けたフロントキャビネット3上部を被覆している。カバー50とフロントキャビネット3の外面との間には両面テープ60が設けてあり、該両面テープ60によって両者が接着されている。フロントキャビネット3に伝導した熱は更にカバー50に伝導し、外部に放出される。
実施の形態5に係るテレビジョン受信機1にあっては、フロントキャビネット3の外面を全体的に被覆しているので、ユーザはフロントキャビネット3に直接触れない。フロントキャビネット3に伝導した熱は更にカバー50に伝導し、外部に放出されるが、カバー50によって熱の伝導は緩和されるので、光源35からフロントキャビネット3に伝導した熱によってユーザが過剰に熱さを感じることがなく、安全性を向上させることができる。また長杆体121及び短杆体122の接合部分をカバー50で被覆しており、接合部分からの光漏れを防ぐことができる。またカバー50は光源35を設けたフロントキャビネット3上部を被覆している。すなわち、フロントキャビネット3外面における光源35を設置した内面に対応する部分(光源35の真裏側)をカバー50は被覆しており、光源35からの熱伝導が最も著しい箇所を被覆しているので、安全性が確実に向上する。なおフロントキャビネット3の外面に溝30を形成してもよい。
実施の形態5に係るテレビジョン受信機の構成の内、実施の形態1〜4と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態6
図15はテレビジョン受信機1を略示する分解斜視図、図16はテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。
図15に示すように、カバー50上部に横長の複数のスリット(貫通孔)52が並設してある。図16に示すように、カバー50の後端部には内側に向けて突出した突出部53を設けてある。図16に示すように、テレビジョン受信機1はフロントキャビネット3の上部に光源35を備えており、カバー50をフロントキャビネット3に取り付けた場合、スリット52はフロントキャビネット3上側に位置する。また突出部53はフロントキャビネット3の後端部に係止する。
実施の形態6に係るテレビジョン受信機1にあっては、カバー50にスリット52を設けることによって、高温部分を被覆して安全性を向上させると共に、スリット52からフロントキャビネット3に伝導した熱を確実に放出することができ、放熱効率を向上させることができる。カバー50は、突出部53をフロントキャビネット3の後端部に係止させてフロントキャビネット3に取り付けてあるが、両面テープをカバー50とフロントキャビネット3の外面との間に設けて、両者を接着させてもよい。またスリット52の位置は上部に限定されず、光源35に対応した位置にスリット52を設ければよい。例えばフロントキャビネット3の左右側部又は下部に光源35が設けてある場合、スリット52をカバー50の左右側部又は下部に設ければよい。なおフロントキャビネット3の外面に溝30を形成しているが、溝30を形成しなくてもよい。
実施の形態6に係るテレビジョン受信機の構成の内、実施の形態1〜5と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態7
図17はテレビジョン受信機1を略示する分解斜視図、図18はテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。
図17に示すように、カバー50の上部に切欠(非被覆部)54が形成してある。該切欠54は、カバー50の前部分及び上面部分に亘って形成されている。図18に示すように、テレビジョン受信機1はフロントキャビネット3の上部に光源35を備えており、カバー50をフロントキャビネット3に取り付けた場合、切欠54はフロントキャビネット3の上側に位置し、フロントキャビネット3の上部が露出する。
実施の形態7に係るテレビジョン受信機1にあっては、カバー50に切欠54を設けることによって、切欠54からフロントキャビネット3に伝導した光源35からの熱を確実に放出することができる。なお切欠54に代えて、フロントキャビネット3の上部が全体的に露出する穴又は欠落部分を設けてもよい。なおフロントキャビネット3の外面に溝30を形成しているが、溝30を形成しなくてもよい。カバー50は、突出部53をフロントキャビネット3の後端部に係止させてフロントキャビネット3に取り付けてあるが、両面テープをカバー50とフロントキャビネット3の外面との間に設けて、両者を接着させてもよい。
実施の形態7に係るテレビジョン受信機の構成の内、実施の形態1〜6と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態8
図19はテレビジョン受信機1を略示する分解斜視図である。
図19に示すように、カバー50の左右側部に切欠(非被覆部)55、55が形成してある。カバー50をフロントキャビネット3に取り付けた場合、切欠55、55はフロントキャビネット3の左右に位置する。テレビジョン受信機1はフロントキャビネット3の上部に光源35を備えており、カバー50は光源35を設けたフロントキャビネット3の上部を被覆するが、光源35を設けていないフロントキャビネット3の左右側部を被覆していない。
実施の形態8に係るテレビジョン受信機1にあっては、高温部分(光源35を設けたフロントキャビネット3の上部)をカバー50にて被覆して安全性を向上させることができる。またフロントキャビネット3の左右側部は切欠55、55によって露出しており、前記左右側部に伝導した光源35の熱は確実に放出されるので、安全性と放熱効率向上との両立を図ることができる。なお切欠55の位置は左右側部に限定されない。例えばフロントキャビネット3の下部に設けてもよい。なお切欠55に代えて、フロントキャビネット3の左右側部又は下部が全体的に露出する穴又は欠落部分を設けてもよい。なおフロントキャビネット3の外面に溝30を形成しているが、溝30を形成しなくてもよい。カバー50は、突出部53をフロントキャビネット3の後端部に係止させてフロントキャビネット3に取り付けてあるが、両面テープをカバー50とフロントキャビネット3の外面との間に設けて、両者を接着させてもよい。
実施の形態8に係るテレビジョン受信機の構成の内、実施の形態1〜7と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態9
図20はテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。図20に示すように、フロントキャビネット3の前面部31及び周面部32には、断面L状の溝30が空洞300に沿って複数設けてある。溝30の断面をL状にすることによって、溝30の内側面積を半円状に比べて大きくすることができる。その結果、フロントキャビネット3の表面積を大きくすることができ、放熱効率を向上させることができる。
実施の形態9に係るテレビジョン受信機の構成の内、実施の形態1〜8と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態10
図21はテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。図21に示すように、フロントキャビネット3の前面部31及び周面部32には、断面矩形状の溝30が空洞300に沿って複数設けてある。溝30の断面を矩形状にすることによって、溝30の周囲がフィン状になる。その結果、フロントキャビネット3の表面積を大きくすることができ、放熱効率を向上させることができる。また断面矩形状の溝30は加工が容易であり、フロントキャビネット3を効率良く製造することができる。
実施の形態10に係るテレビジョン受信機の構成の内、実施の形態1〜9と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態11
図22はテレビジョン受信機を部分的に略示する縦断面図である。図22に示すように、前面部31と周面部32とが会合するフロントキャビネット3の前側角部には、空洞300が設けられている。フロントキャビネット3の前側角部は、フロントキャビネット3の他の部分に比べて、斜め上前方に突出した曲面状をなす。換言すれば前記前側角部は斜め上前方に膨出した曲面をなす。そのため前記前側角部の表面積は、突出していない場合に比べて大きくなり、放熱効率が向上する。また表面積が大きくなることで、熱が分散し、表面温度が低下して安全性を高めることができる。また突出しない場合に比べて空洞300の空間体積を大きくし、熱の伝導を更に抑制することができる。
実施の形態11に係るテレビジョン受信機の構成の内、実施の形態1〜10と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態12
図23はテレビジョン受信機の右側部分を略示する正面図、図24は図23に示すXXIV−XXIV線を切断線としたフロントキャビネット3の略示断面図である。フロントキャビネット3の左右部分の内部それぞれに、空洞301が上下に延設してある。該空洞301は断面矩形状をなす。なお空洞301の断面形状は矩形に限定されず、仕様に応じて、円形、L形等その他の形状であってもよい。フロントキャビネット3の左右部分には、外部に連通する二つの連通孔302、302が上下に並設してある。連通孔302、302は左右側面に位置し、空洞301に連通している。そのため光源35等によって暖められた空洞301内の空気は上方へ移動し、上側の連通孔302から排出される。また空気の排出によって、空洞301内は負圧となり、下側の連通孔302から外部の空気が空洞301内に供給される。上側の連通孔302は排気孔として機能し、下側の連通孔302は吸気孔として機能する。そのため空洞301内の通気が円滑に行われ、速やかな冷却を実現することができる。
なお図23及び図24はテレビジョン受信機の右側部分のみ示しているが、左側部分も右側部分と同様に、上下に延設された空洞301及び空洞301に連通する連通孔302を備える。またフロントキャビネット3は、他の実施形態と同様に上下部分に空洞300を備え、また溝30(図示省略)を備える。なおフロントキャビネット3を一体成形する場合、空洞300及び空洞301を一体に成形してもよい。
実施の形態12に係るテレビジョン受信機の構成の内、実施の形態1〜11と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
以上説明した実施の形態は本発明の例示であり、本発明は特許請求の範囲に記載された事項及び特許請求の範囲の記載に基づいて定められる範囲内において種々変更した形態で実施することができる。
1 テレビジョン受信機
2 表示部
21 表示面
3 フロントキャビネット
30 溝
31 前面部
32 周面部
35 光源
35b LED
300 空洞
4 バックキャビネット
T 受信部
50 カバー
52 スリット(貫通孔)
53 突出部
54、55 切欠(非被覆部)

Claims (6)

  1. 前側に表示面を有する表示部と、
    該表示部の外周面を含む周縁部を取り囲むフロントキャビネットと、
    前記表示部の後側を覆うバックキャビネットと
    を備えた表示装置において、
    前記表示部の外周面と対向する前記フロントキャビネットの内面には、複数の光源が略直線状に配列されて設置されており、
    前記フロントキャビネットは、前記表示面の周囲を取り囲む前面部、及び該前面部の外周縁に沿って後側に設けられ、前記表示部の外周面を取り囲む周面部を有し、
    前記前面部及び周面部が会合する角部には、前記複数の光源の配列方向と略平行に伸びた空洞が設けられている
    ことを特徴とする表示装置。
  2. 前記空洞は、前記角部の外面と前記複数の光源との間に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記空洞は、前後方向の大きさが同じ方向における前記空洞の壁部と前記前面部の後側面との間隔より大きく、前記表示部の外周面と前記複数の光源とが対向する方向の大きさが同じ方向における前記空洞の壁部と前記内面との間隔より大きい
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記空洞は、前記複数の光源が設置されている位置から内部の方向に突出した形状をなす
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の表示装置。
  5. 前記周面部の角部は外側にせり出し、且つ前記周面部の後側より前側の方がせり出し量が大きい形状をなしており、
    前記空洞の壁部は外側に突出し、且つ前記空洞の後側より前側の方が壁部の突出量が大きい形状をなしている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の表示装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の表示装置と、
    テレビジョン放送を受信する受信部と
    を備え、
    前記表示部は前記受信部が受信したテレビジョン放送に係る映像を表示する
    ことを特徴とするテレビジョン受信機。
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