JP5269295B2 - ヘテロポリ酸、ヘテロポリ酸からなる酸触媒、及びヘテロポリ酸の製造方法 - Google Patents

ヘテロポリ酸、ヘテロポリ酸からなる酸触媒、及びヘテロポリ酸の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は酸触媒として使用できる新規ヘテロポリ酸及びその製造方法に関する。
ヘテロポリ酸塩は酸素原子が4個配位したP、Si、Asなどのヘテロ原子を中心にW、Mo等の骨格構成原子が酸素原子を介して配位した構造を有するものである。このような構造を有するヘテロポリ酸塩は骨格構成原子の一部を欠損させ、異種金属で置換することが可能であることが知られている。このような欠損型のヘテロポリ酸塩と、より酸化数の低い異種金属で置換されたヘテロポリ酸塩は表面の負電荷密度が通常のヘテロポリ酸塩と比較して増大しているために反応用触媒として使用されてきている。
欠損及び置換ヘテロポリ酸塩の例は数多いが、その多くは酸化触媒として使用されている。例を挙げるとRu置換体によるアルコールの酸化反応が知られている(特許文献1)。
しかしながら、工業用途として重要で多くの実用化がなされているのは相手カチオンをH+に交換したフリーアシッド型のヘテロポリ酸を用いた酸触媒としての使用である。例えば、テトラヒドロフランの開環重合があげられる(特許文献2)。
工業用途として有用である酸触媒としてのヘテロポリ酸の例の多くは無置換のフリーアシッド型を用いたものが多い。例えば、H3[PW1240]、H3[PMo1240]、H4[SiW1240]、H4[SiMo1240]等があげられる。
特開2003−261493号公報(特許請求の範囲) 特開昭59−215320号公報(実施例)
しかし、これらのヘテロポリ酸の負電荷は−3、−4となっており相手カチオンH+の数も3個、4個に限られている。酸触媒としてヘテロポリ酸を用いた場合、触媒活性はそのヘテロポリ酸に含まれるH+の数に依存するため、触媒性能を上げるべく、1分子あたりのH+の数が多いヘテロポリ酸が望まれている。
さらに、これらのヘテロポリ酸は、触媒反応を行なう際に酸触媒反応に活性を示すものの著しい劣化があることが知られている。
そこで、本発明は1分子あたりのH+の数が充分多く、従来のヘテロポリ酸よりも高い触媒活性を示すとともに、触媒としての安定性も高い新規な化合物を提供することを目的とする。
また、本発明は、該新規化合物を用いてなる触媒を提供することを目的とする。
また、本発明は、該新規化合物の効率の良い製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のヘテロポリ酸は、H9[P2161 V1 IV62]・xH2O、H10[P2152 V1 IV62]・xH2O、H11[P2151 V2 IV62]・xH2Oのいずれかで示されるものである。[式中、xは1から100の整数であり、VVは5価のバナジウム原子を示し、VIVは4価のバナジウム原子を示す。]
また、本発明の酸触媒は、前記ヘテロポリ酸からなるものである。
また、本発明のヘテロポリ酸の製造方法は、K9[P2161 V1 IV62]・xH2O、K10[P2152 V1 IV62]・xH2O、K11[P2151 V2 IV62]・xH2Oのいずれかで示されるヘテロポリ酸塩を、下記(A)、(B)の工程を含む処理により請求項1記載のヘテロポリ酸のエーテル付加物を生成させた後、前記エーテル付加物からエーテルを除去するものである。[式中、xは1から100の整数であり、VVは5価のバナジウム原子を示し、VIVは4価のバナジウム原子を示す。]
(A)ヘテロポリ酸塩の水溶液を塩酸酸性又は硫酸酸性とする工程
(B)ヘテロポリ酸塩の水溶液にエーテルを加える工程
本発明のヘテロポリ酸は、既知のヘテロポリ酸よりも多くのH+を有し、且つ基本骨格の一部が酸化数の低いバナジウム原子に置換されておりアニオン部分の触媒活性を高めることができるものであることから、H+との相乗効果により、従来より知られているヘテロポリ酸よりもはるかに高い触媒活性を示すことができる。
さらに、触媒の安定性も向上しており、分離回収後、再び触媒反応を行なうことができるとともに、熱的安定性にも優れており、600℃まで安定に存在することができる。
また、本発明のヘテロポリ酸の製造方法によれば、上述したような優れた特性を有するヘテロポリ酸を効率よく製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のヘテロポリ酸は、一般式(1)からなることを特徴とするものである。
d[P2ab Vc IV62]・xH2O ・・・(1)
[式中aは、15から17の整数であり、bおよびcは、0から3の整数である。また、a+b+cは18であり、b+cは1から3の整数である。dは6+b+2cで表される整数である。xは1から100の整数である。VVは5価のバナジウム原子を示し、VIVは4価のバナジウム原子を示す。]
一般式(1)で示されるヘテロポリ酸は、具体的には、H7[P2171 V62]・xH2O、H8[P2162 V62]・xH2O、H8[P2171 IV62]・xH2O、H9[P2153 V62]・xH2O、H9[P2161 V1 IV62]・xH2O、H10[P2162 IV62]・xH2O、H10[P2152 V1 IV62]・xH2O、H11[P2151 V2 IV62]・xH2O、H12[P2153 IV62]・xH2Oがあげられる。いずれもxは1から100の整数であり、VVは5価のバナジウム原子を示し、VIVは4価のバナジウム原子を示す。
このような一般式(1)のヘテロポリ酸は、前駆体である一般式(3)のヘテロポリ酸塩から製造することができる。
d[P2ab Vc IV62]・xH2O ・・・(3)
[式中aは、15から17の整数であり、bおよびcは、0から3の整数である。また、a+b+cは18であり、b+cは1から3の整数である。dは6+b+2cで表される整数である。xは1から100の整数である。VVは5価のバナジウム原子を示し、VIVは4価のバナジウム原子を示す。]
一般式(3)で示されるヘテロポリ酸塩は、具体的には、K7[P2171 V62]・xH2O、K8[P2162 V62]・xH2O、K8[P2171 IV62]・xH2O、K9[P2153 V62]・xH2O、K9[P2161 V1 IV62]・xH2O、K10[P2162 IV62]・xH2O、K10[P2152 V1 IV62]・xH2O、K11[P2151 V2 IV62]・xH2O、K12[P2153 IV62]・xH2Oがあげられる。いずれもxは1から100の整数であり、VVは5価のバナジウム原子を示し、VIVは4価のバナジウム原子を示す。
一般式(1)のヘテロポリ酸を製造するには、まず、ビーカーなどの容器中で、一般式(3)のヘテロポリ酸塩を含む水溶液に塩酸又は硫酸を加え、水溶液を塩酸酸性又は硫酸酸性とする。加える塩酸又は硫酸の量に関しては特に限定されるものではないが、水溶液中のH+濃度が9mol/L以上となる量を加えることが好ましい。この濃度よりも塩酸又は硫酸の濃度が低い場合、ヘテロポリ酸が後述するエーテル付加物を完全に生成せず目的物の収率を下げる原因になってしまう。
次いで、分液ロート中でエーテルを加えて一般式(1)のヘテロポリ酸のエーテル付加物を生成させる。加えるエーテルの量については特に限定されるものではないが、ヘテロポリ酸塩を含む水溶液に対し、体積比で2倍以上加えることが好ましい。加えるエーテルの量が少ないと、ヘテロポリ酸がエーテル付加物を完全に生成せず目的物の収率を下げる原因になってしまう。なお、エーテルは作業性に支障を来たさないものであれば特に制限されることなく使用することができ、例えばジエチルエーテル等を使用することができる。
一般式(3)のヘテロポリ酸塩を含む水溶液に塩酸又は硫酸を加え塩酸酸性又は硫酸酸性とする工程と、エーテルを加える工程とは、工程が前後しても構わない。
エーテル付加物が生成した段階では、分液ロート中でエーテル相、水相、エーテル付加物含有相の3相に分離している。エーテル付加物含有相は最下相であり、これを分離し、真空乾燥して、水と付加しているエーテルとを取り除くことにより、一般式(1)のヘテロポリ酸を製造することができる。
一般式(3)で示されるヘテロポリ酸塩は、下記の文献(A)、(B)、(C)にしたがって製造することができる。
(A)R.G.Finke、B.Rapko、R.J.Saxton、P.J.Domaille,「J.Am.Chem.Soc.」,アメリカ,1986年,108号,p.2947
(B)M.Abbessi、R.Contant、R.Thouvenot、G.Herve,「Inorg.Chem.」,アメリカ,1991年,30号,p.1595
(C)S.P.Harmalker、M.A.Leparulo、M.T.Pope,「J.Am.Chem.Soc.」,アメリカ,1983年,105号,p.4286
また、本発明のヘテロポリ酸は、一般式(2)からなるものである。
g[P1ef V40]・xH2O ・・・(2)
[式中eは、9から11の整数であり、fは、1から3の整数である。また、e+fは12である。gは3+fで表される整数である。xは1から100の整数である。VVは5価のバナジウム原子を示す。]
一般式(2)で示されるヘテロポリ酸は、具体的には、H6[P193 V40]・xH2O、H5[P1102 V40]・xH2O、H4[P1111 V40]・xH2Oがあげられる。いずれもxは1から100の整数であり、VVは5価のバナジウム原子を示す。
このような一般式(2)のヘテロポリ酸は、前駆体である一般式(4)のヘテロポリ酸塩から製造することができる。
g[P1ef V40]・xH2O ・・・(4)
[式中eは、9から11の整数であり、fは、1から3の整数である。また、e+fは12である。gは3+fで表される整数である。xは1から100の整数である。VVは5価のバナジウム原子を示す。]
一般式(4)で示されるヘテロポリ酸塩は、具体的には、K6[P193 V40]・xH2O、K5[P1102 V40]・xH2O、K4[P1111 V40]・xH2Oがあげられる。いずれもxは1から100の整数であり、VVは5価のバナジウム原子を示す。
一般式(2)で示されるヘテロポリ酸を製造するには、まず、ビーカーなどの容器中で、一般式(4)のヘテロポリ酸塩を含む水溶液に塩酸又は硫酸を加え、水溶液を塩酸酸性又は硫酸酸性とする。加える塩酸又は硫酸の量に関しては特に限定されるものではないが、水溶液中のH+濃度が4mol/L以上となる量を加えることが好ましい。この濃度よりも塩酸又は硫酸の濃度が低い場合、ヘテロポリ酸が後述するエーテル付加物を完全に生成せず目的物の収率を下げる原因になってしまう。
次いで、分液ロート中でエーテルを加えて一般式(2)のヘテロポリ酸のエーテル付加物を生成させる。加えるエーテルの量については特に限定されるものではないが、ヘテロポリ酸塩を含む水溶液に対し、体積比で2倍以上加えることが好ましい。加えるエーテルの量が少ないと、ヘテロポリ酸がエーテル付加物を完全に生成せず目的物の収率を下げる原因になってしまう。なお、エーテルは作業性に支障を来たさないものであれば特に制限されることなく使用することができ、例えばジエチルエーテル等を使用することができる。
一般式(4)のヘテロポリ酸塩を含む水溶液に塩酸又は硫酸を加え塩酸酸性又は硫酸酸性とする工程と、エーテルを加える工程とは、工程が前後しても構わない。
エーテル付加物が生成した段階では、分液ロート中でエーテル相、水相、エーテル付加物含有相の3相に分離している。エーテル付加物含有相は最下相であり、これを分離し、真空乾燥して、水と付加しているエーテルとを取り除くことにより、一般式(2)のヘテロポリ酸を製造することができる。
一般式(4)で示されるヘテロポリ酸塩は、下記の文献(D)にしたがって製造することができる。
(D)P.J.Domaille、「J.Am.Chem.Soc.」、アメリカ、1986年、106号、p.7677
上記一般式(1)および(2)のへテロポリ酸の製造方法の最大の特徴は、特定の前駆体を用いていることから、従来行なわれてきたエーテル抽出法と異なり、フリーアシッド型のヘテロポリ酸の分子設計が可能な点である。さらに加えて従来の方法では、多くの不純物が混入していたが、本発明の方法では容易に単一種を得ることができる。
本発明の酸触媒は、上記一般式(1)および(2)のヘテロポリ酸からなることを特徴とするものである。
本発明の酸触媒は、ヘテロポリ酸が1分子あたりに多くのH+を有する組成であり、且つ基本骨格の一部が酸化数の低いバナジウム原子に置換されておりアニオン部分の触媒活性を高めることができるものであることから、H+との相乗効果により、従来より知られているヘテロポリ酸よりもはるかに高い触媒活性を示すことができる。さらに、触媒の安定性も向上しており、分離回収後、再び触媒反応を行なうことができるとともに、熱的安定性にも優れており、600℃まで安定に存在することができる。
本発明の酸触媒を用いた触媒反応としては、各種化合物のエステル化反応、アルキル化反応、アシル化反応の他、アルケンの水和反応、アルケンの酸化反応などがあげられる。
本発明の酸触媒は、反応後、ろ過、遠心分離等することにより回収することができる。
参考例1]
まず、上記文献(A)にしたがって、一般式(5)で示されるヘテロポリ酸塩を製造した。
9[P2153 V62]・24H2O ・・・(5)
次いで、得られた一般式(5)のヘテロポリ酸塩3.0gを60mLの熱水に溶解させた。この水溶液を室温まで放冷後、15分間氷浴中で攪拌し、水溶液に20mLの95%硫酸を加えて水溶液を硫酸酸性とし、10分間攪拌した。
次いで、水溶液を分液ロートに移し、300mLのジエチルエーテルを加えて激しく攪拌した。30分間放置すると液が3相に分離した。最下相を取り出し、10mLの純水に溶解させた。次いで、ロータリーエバポレーターで乾固させた後、真空乾燥させることにより、化合物1を1.22g得た。
得られた化合物1について、IRおよびNMRの測定を行った。結果を以下に示す。
<IR(KBr)>
1227m,1088s,1061W,1019W,953vs,920m,817vs,742s,598W,528m cm-1
31P NMR>
(26.0℃、D2O):δ−6.97、−13.7 ppm
51V NMR>
(24.3℃、D2O):δ−581.9 ppm
183W NMR>
(22.7℃、D2O):δ−142.0(3W),−171.0(6W)、−196.4(6W) ppm
以上のIRおよびNMRの測定結果から、化合物1は、ヘテロポリ酸であるH9[P2153 V62]・xH2Oであること、およびこのポリ酸構造を保つ単一種として得られていることが分かる。次いで、化合物1をTG/DTAにより、500℃までの質量変化を測定したところ、全体の質量に対し13.0%の減少が認められ、化合物1のxは33であることが分かった。以上の結果から、参考例1では、ヘテロポリ酸であるH9[P2153 V62]・33H2Oが得られたこと、およびこのポリ酸構造を保つ単一種が得られていることが確認された。なお、参考例1のヘテロポリ酸の収率は52.0%であった。
[比較例1]
比較例1のヘテロポリ酸として、H3[PW1240]・12H2Oを準備した。
参考例1および比較例1のヘテロポリ酸を、下記のようにシクロヘキセンの水和反応の酸触媒として用い、触媒活性の評価を行った。結果を表1に示す。表中の数値は、TONである。TONは触媒活性を示す指標であり、TON=反応生成物(mol)/触媒量(mol)で計算される。TONが高いほど触媒としての活性が高いことを示す。
<触媒活性の評価>
シュレンク管に反応基質のシクロヘキセン29.6mmolを計り取り、そこに参考例1、比較例1から選ばれるヘテロポリ酸を10.2μmol加えた。反応容器を60℃になるように調温して、シュレンク管内部をArガスで置換してから反応を追跡し、3時間後と24時間後のTONを評価した。反応生成物はガスクロマトグラフィーによって確認を行った。反応生成物はシクロヘキサノールのみであった。
Figure 0005269295
表1の結果から明らかなように、参考例1ではシクロヘキサノールが生成しているのに対し、比較例1ではほとんど生成していないことがわかる。
また、参考例1のヘテロポリ酸は、ろ過することにより回収することができ、触媒として再利用することができるものであった。
以上の結果より、参考例1のヘテロポリ酸は、酸触媒として有用であることがわかった。また、参考例1のヘテロポリ酸の製造方法によれば、触媒活性に優れるヘテロポリ酸を効率よく製造することができた。
参考例2]
まず、上記文献(D)にしたがって、一般式(6)で示されるヘテロポリ酸塩を製造した。
6[P193 V40]・6H2O ・・・(6)
次いで、得られた一般式(6)のヘテロポリ酸塩9.0gをpH2.2の塩酸水溶液60mLに溶解した。その溶液に12M塩酸60mLを加えて10分間撹拌した。
次いで、水溶液を分液ロートに移し、600mLのジエチルエーテルを加えて激しく攪拌した。30分間放置すると液が3相に分離した。最下相を取り出し、10mLの純水に溶解させた。次いで、ロータリーエバポレーターで乾固させた後、真空乾燥させることにより、化合物2を1.75g得た。
得られた化合物2について、IRおよびNMRの測定を行った。結果を以下に示す。
<IR(KBr)>
1086s、1054m、966s、889m、796s、597w、522w cm-1
31P NMR>
(23.2℃、D2O):δ−13.9 ppm
51V NMR>
(23.1℃、D2O):δ−571.7 ppm
以上のIRおよびNMRの測定結果から、化合物2は、ヘテロポリ酸であるH6[P193 V40]・xH2Oであること、およびこのポリ酸構造を保つ単一種として得られていることが分かる。次いで、化合物2をTG/DTAにより、500℃までの質量変化を測定したところ、全体の質量に対し4.17%の減少が認められ、化合物2のxは6であることが分かった。以上の結果から、実施例2では、ヘテロポリ酸であるH6[P193 V40]・6H2Oが得られたこと、およびこのポリ酸構造を保つ単一種が得られていることが確認された。なお、参考例2のヘテロポリ酸の収率は21.3%であった。
このようにして得られた参考例2のヘテロポリ酸は、触媒活性を有するものであった。また、参考例2のヘテロポリ酸の製造方法によれば、触媒活性を有するヘテロポリ酸を効率よく製造することができた。
また、参考例2 のヘテロポリ酸は、ろ過することにより回収することができ、触媒として再利用することができるものであった。

Claims (3)

  1. 9[P2161 V1 IV62]・xH2O、H10[P2152 V1 IV62]・xH2O、H11[P2151 V2 IV62]・xH2Oのいずれかで示されるヘテロポリ酸。
    [式中、xは1から100の整数であり、VVは5価のバナジウム原子を示し、VIVは4価のバナジウム原子を示す。]
  2. 請求項1記載のヘテロポリ酸からなる酸触媒。
  3. 9[P2161 V1 IV62]・xH2O、K10[P2152 V1 IV62]・xH2O、K11[P2151 V2 IV62]・xH2Oのいずれかで示されるヘテロポリ酸塩を、下記(A)、(B)の工程を含む処理により請求項1記載のヘテロポリ酸のエーテル付加物を生成させた後、前記エーテル付加物からエーテルを除去する請求項1記載のヘテロポリ酸の製造方法。
    [式中、xは1から100の整数であり、VVは5価のバナジウム原子を示し、VIVは4価のバナジウム原子を示す。]
    (A)ヘテロポリ酸塩の水溶液を塩酸酸性又は硫酸酸性とする工程。
    (B)ヘテロポリ酸塩の水溶液にエーテルを加える工程
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