以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態に係る映像再生装置は、他映像再生装置と接続され、映像信号や制御信号の送受信を行う。図1に本実施形態に係る映像再生装置を利用した映像再生システムの概略構成を示す。ここでは互いに接続された映像再生装置として、テレビ1及びDVDレコーダー2を例に説明する。
テレビ1とDVDレコーダー2は、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)ケーブル3aを使って接続され、映像信号又は制御信号を送受信する。また、DVDレコーダー2は、HDMIケーブル3bにより放送波受信機4と接続されている。DVDレコーダー2は、HDMIケーブル3bを介して放送波受信機4が受信したテレビ映像を受け取る。なお、放送波受信機4は、DVDレコーダー2が内蔵するように構成されていてもよい。DVDレコーダー2は、テレビ映像の録画等を行い、利用者からの操作指示によって、HDMIケーブル3aを介してテレビ1に映像コンテンツを渡す。テレビ1は受け取った映像コンテンツを再生表示する。
また、テレビ1やDVDレコーダー2は、ルータ5を介してインターネットへアクセスできてもよい。例えば、テレビ1やDVDレコーダー2は、インターネットから電子番組表データを取得したり、インターネットで利用可能な映像コンテンツを再生表示あるいは蓄積したりすることが可能であってもよい。
利用者は、テレビ1及びDVDレコーダー2を、リモコンなどの機器を使って操作する。ただし、テレビ1のリモコンとDVDレコーダー2のリモコンの両方を使用することは操作が煩雑となるため、例えば、テレビ1のリモコンのみを使って、DVDレコーダー2の基本機能を呼び出し、テレビ1にDVDレコーダー2の映像コンテンツを表示させたりすることが可能である。このようなことを行うためのテレビ1とDVDレコーダー2との信号交換の標準仕様の一つとして、HDMIが利用されている。
テレビ1は、利用者からDVDレコーダー2の映像コンテンツ(第1コンテンツ)の表示指示が与えられると、DVDレコーダー2から第1コンテンツを取得する。この時、DVDレコーダー2が起動していない場合、テレビ1は、まずDVDレコーダー2に対して起動要求を送信する。そして、テレビ1は、DVDレコーダー2が起動処理を行っている間に、利用者の好みの映像コンテンツ(第2コンテンツ)を再生する。テレビ1は、DVDレコーダー2の起動が完了すると、DVDレコーダー2から第1コンテンツを取得し、再生する。
本実施形態に係る映像再生装置であるテレビ1、及びテレビ1に接続されるDVDレコーダー2のブロック構成を図2に示す。
テレビ1は、操作受付部11、表示部12、制御部13、チューナー部14、接続管理部15、レコーダー接続インタフェース部(以下、レコーダー接続I/F部)16、及び第2コンテンツ取得部17を備える。
操作受付部11は、リモコンなどの機器を介して利用者から与えられた操作指示を受信する。操作受付部11は、受信した操作指示を制御部13に通知する。
制御部13は、映像再生装置(テレビ1)全体の動作を制御し、操作受付部11から通知された操作指示内容に基づいて動作する。制御部13は、チューナー部14に対してチューナーの選局を指示し、チューナー部14から映像信号を受信する。また、制御部13は、表示する映像信号を表示部12へ送信する。また、制御部13は、接続管理部15を介してネットワーク上の他の映像再生装置(DVDレコーダー2)との間で映像信号(映像コンテンツ)の情報を送受信する。
表示部12は、制御部13から受け取った映像信号(映像コンテンツ)を再生表示する。表示部12は、液晶やプラズマ等によって実現される映像コンテンツを再生表示するための映像パネルを備える。
チューナー部14は、制御部13からの選局指示に基づいて選局されたテレビ放送の映像信号(映像コンテンツ)を直接受信する。チューナー部14が受信した映像コンテンツは、制御部13を介して表示部12に与えられ、表示部12において再生表示される。
接続管理部15は、HDMIなどの映像信号伝達手段を利用して、他の映像再生装置(DVDレコーダー2)との間の映像信号や制御信号の送受信を管理する。接続管理部15は、DVDレコーダー2の起動状況を確認したり、起動指示を与えたり、映像コンテンツの要求を行ったりする。
また、接続管理部15は、DVDレコーダー2からキー情報を取得し、第2コンテンツ取得部17へ渡す。キー情報については後述する。
本実施形態では、接続管理部15は、HDMI仕様に準拠して、映像信号や制御信号の送受信や解釈を行うものとする。制御信号や映像信号は必要に応じて制御部13に伝達される。接続管理部15は、HDMIのコントローラと考えることもできる。
レコーダー接続I/F部16は、DVDレコーダー2と接続するケーブル(HDMIケーブル3)を終端するインタフェースであり、DVDレコーダー2への信号送信、DVDレコーダー2からの信号受信を行う。レコーダー接続I/F部16は、接続管理部15によって制御される。
第2コンテンツ取得部17は、接続管理部15からキー情報を受け取り、このキー情報に基づいて映像コンテンツ(第2コンテンツ)を取得し、蓄積、又は、接続管理部15へ出力する。
ここで、キー情報とは、例えば、DVDレコーダー2の起動完了までに要する時間に関する情報、又は、現在のDVDレコーダー2の設定情報及び状態情報、又は、DVDレコーダー2に挿入されている映像コンテンツメディアの識別子情報、又は、DVDレコーダー2の操作履歴情報、又はこれらの情報の組み合わせである。
DVDレコーダー2の設定情報及び状態情報とは、例えば、現在の設定時刻情報、DVDレコーダー2の機種識別番号、DVDレコーダー2の個体識別番号、DVDレコーダー2の仕向け地情報、設定チャンネル情報等である。
挿入されている映像コンテンツメディアの識別子情報とは、例えば、DVDドライブに挿入されているDVDメディアのContentID情報やIndexing情報、SDカードドライブに挿入されているSDカードメディアのContentID情報やIndexing情報、HDDに保存されている映像コンテンツのタイトル情報やメタデータ情報等である。
操作履歴情報とは、例えば、直前の操作内容、最も視聴(利用)の多い時間帯の情報、最も利用の多いメディアの情報などである。
第2コンテンツ取得部17は、前記キー情報に基づいて映像コンテンツ(第2コンテンツ)を取得する方法として、外部コンテンツサーバから取得する方法、宅内の他の機器に接続し、そこから取得する方法、テレビ1自身が蓄積する映像コンテンツから選択して取得する方法、などをとり得る。
第2コンテンツを外部コンテンツサーバから取得する方法について説明する。第2コンテンツ取得部17は、キー情報の少なくとも一部を含めた、第2コンテンツ要求メッセージを作成し、これを、外部ネットワーク上のコンテンツサーバへ送信する。
このメッセージを送信するにあたり、テレビ1とコンテンツサーバとの間のデータの交換は暗号化あるいは認証がなされ、セキュリティが確保されてもよい。また、セキュリティ機能は、テレビ1とは異なる宅内機器(宅内ブロードバンドルータにおけるリモート接続機器等)によって実現されてもよい。
コンテンツサーバは、第2コンテンツ要求メッセージを受信すると、当該メッセージに含まれるキー情報を確認する。ここで、この要求メッセージにおいて、暗号化あるいは認証などのセキュリティ機能が付加されている場合、メッセージの復号化あるいは検証(正統性確認)を行っても良い。メッセージの復号化や検証に失敗した場合、コンテンツサーバは上記要求メッセージを無視しても良いし、テレビ1に対してエラーメッセージを送信することで応答してもよい。
コンテンツサーバは、自身が保持する映像コンテンツのデータベースから、キー情報に対応する第2コンテンツを選択する。このとき、要求メッセージに含まれている全てのキー情報を利用してもよいし、キー情報の一部のみを利用してもよい。
なお、コンテンツサーバの第2コンテンツ選択方法によっては、利用者に対して映像コンテンツサービスを提供することにも、コマーシャルコンテンツを提供することにもなり得る。例えば一般に、あるDVDメディアのContent ID情報から、対応する映像コンテンツを特定する際に、そのDVDコンテンツに登場するキャラクターの映像コンテンツを前記第2コンテンツとすれば、これは、そのDVDメディアを購入して観賞している利用者に対し、そのDVDコンテンツの付加情報を提供する映像サービスとなる。
一方、そのDVDコンテンツに直接登場しない、別のDVDコンテンツのキャラクターの映像コンテンツを前記第2コンテンツとすれば、これは、利用者に対して別のDVDコンテンツの購入を呼びかけるコマーシャルコンテンツの提供となる。
本実施形態では、前者の映像サービスであっても、後者のコマーシャルコンテンツであっても、あるいはその両方であっても構わない。
これ以外のサービスの例として、ワンポイントヘルプ機能が考えられる。ある利用者が、同じ操作を何度も繰り返していたり、失敗したりした場合、操作方法を勘違いしている、又は理解していない場合がある。このような場合、キー情報として、映像再生装置の操作履歴情報と、映像再生装置の機種識別情報を用いて、利用者が失敗した操作の正しい操作方法を第2コンテンツとする、なども一例として考えられる。
コンテンツサーバは、以上のようにして特定した映像コンテンツ(第2コンテンツ)を第2コンテンツ取得部17に対して送信する。
次に、第2コンテンツを、宅内の他の機器から取得する方法について説明する。これは、上述の「外部コンテンツサーバから取得する方法」におけるコンテンツサーバが、宅内ネットワークのその他の機器(例えば、その他の映像再生装置やホームサーバ等)である場合に相当し、取得方法そのものの違いはほとんど無い。
次に、第2コンテンツを、テレビ1自身が蓄積する映像コンテンツから選択して取得する方法について説明する。第2コンテンツ取得部17は、キー情報を元に、自身が蓄積する(テレビ1に搭載された記憶部(図示せず)に記憶されている)映像コンテンツデータの中から、第2コンテンツにふさわしい映像コンテンツを選択するか、又は切り出す。
このように、キー情報に対応する第2コンテンツは、利用者が興味を抱くような映像コンテンツとなる。
なお、キー情報にDVDレコーダー2の起動完了までに要する予測時間に関する情報が含まれている場合、第2コンテンツ取得部17は、指定された時間での再生に適当な長さのコンテンツを、第2コンテンツとして取得する。例えば、第2コンテンツ取得部17は、再生時間が前記予測時間に収まる映像コンテンツを第2コンテンツとして取得する。
第2コンテンツ取得部17は、HDMIコントローラ(接続管理部15)の一部として実現してもよい。
DVDレコーダー2は、テレビ接続インタフェース部(以下、テレビ接続I/F部)21、接続管理部22、レコーダー機能部23、及び記憶部24を備える。
テレビ接続I/F部21は、テレビ1と接続するケーブル(HDMIケーブル3)を終端するインタフェースである。テレビ接続I/F部21は接続管理部22によって制御される。
接続管理部22は、HDMIなどの映像信号伝達手段を利用して、他の映像再生装置(テレビ1)との間の映像信号や制御信号の送受信を管理する。ここでは、HDMI仕様に準拠して、映像信号や制御信号の送受信や解釈を行うものとする。
レコーダー機能部23は、DVDレコーダー2におけるレコーダー機能をもつ。また、レコーダー機能部23は、DVDレコーダー2全体の動作を制御し、起動処理を実行する。また、レコーダー機能部23は、記憶部24に前記キー情報を格納する。
記憶部24は、例えば不揮発性メモリであり、接続管理部22と共に、HDMIコントローラを構成し得る。記憶部24に格納されているキー情報は、DVDレコーダー2の起動処理中に、接続管理部22及びテレビ接続I/F部21を介してテレビ1へ転送される。キー情報は、記憶部24に事前に設定されるようにしてもよい。
次に、テレビ1及びDVDレコーダー2の動作の一例を図3に示すシーケンス図を用いて説明する。図3に示すシーケンスは、テレビ1が、DVDレコーダー2の起動開始を指示し、DVDレコーダー2の起動完了を待って、DVDレコーダー2から提供される映像コンテンツ(第1コンテンツ)の再生表示を開始するものである。テレビ1は、DVDレコーダー2の起動完了を待つ間に、第2コンテンツを再生表示する。
なお、本シーケンスは、HDMI Specification Version 1.3a Supplement 1 Consumer Electronics Control (CEC) CEC Features Description Give Device Power Statusを参考としている。テレビ1とDVDレコーダー2とが送受信するメッセージはすべてStart、Header Block、Data Block1 (opcode blocks)、Data Block2(oprand blocks)の4つから構成される。
Startには、常に固定のSpecial Start bitが格納される。Header Blockには、メッセージの送信元と受信先の種別、最終メッセージであるか否かを示すフラグ、及び応答であるか否かを示すフラグが格納される。Data Block1(opcode blocks)にはメッセージにおける指示情報が格納される。Data Block2(oprand blocks)は、Data Block1(opcode blocks)によって決定されるデータが複数格納される。
(ステップS0)利用者が、テレビ1を操作して映像コンテンツを視聴している途中で、DVDレコーダー2が保持する第1コンテンツ(DVDディスクの映像コンテンツ、又はテレビ番組を録画した映像コンテンツ等)の再生表示を、リモコンなどによってテレビ1に対して指示する。
(ステップS1)操作受付部11が、利用者からの指示を受け付け、制御部13に通知する。制御部13は、利用者の指示に応じるためには、DVDレコーダー2から映像信号を取得し、これを表示部12に再生表示することが必要であると解釈する。
制御部13は、接続管理15部に対して、DVDレコーダー2の映像チャネルを選択すること、及びDVDレコーダー2から映像信号を取得して制御部13に渡すことを要求する。
(ステップS2)接続管理部15は、DVDレコーダー2に対して映像チャネルの選択要求を送信することを試みるが、現在、DVDレコーダー2が起動していないことを識別する。DVDレコーダー2が起動していないことを識別するために、後述するHDMIのGive Power Statusメッセージ及びReport Power Statusメッセージの交換を行ってもよい。
そこで、接続管理部15は、DVDレコーダー2に対して、起動を要求するメッセージを送信する。この起動要求メッセージは、テレビ1の接続I/F部16、HDMIケーブル3、及びDVDレコーダー2の接続I/F部21を介して、接続管理部22に通知される。
この起動要求メッセージの送信にあたり利用されるHDMI CECのフレームフォーマットの一例を図4に示す。これは、<User Control Pressed>メッセージであり、Data Block2(oprand blocks)はPowerとなる。
(ステップS3)DVDレコーダー2は起動していないが、HDMIのコントローラに相当する接続管理部22及び記憶部24は常時通電されているため、テレビ1からの起動要求メッセージを受信することができる。
接続管理部22は、受信した起動要求メッセージを解釈し、レコーダー機能部23に対して、起動開始を指示する。これにより、DVDレコーダー2は起動処理を開始する。
(ステップS4)テレビ1の接続管理部15は、DVDレコーダー2の接続管理部22に対して、起動状況を問い合わせるためのメッセージを送信する。ここで、接続管理部15は、単に起動状況を問い合わせるだけでなく、DVDレコーダー2の起動完了までにテレビ1において再生表示すべき第2コンテンツのための前記キー情報も問い合わせる。
このステップにおいて利用されるHDMI CECのフレームフォーマットの一例を図5に示す。これは、<Give Power Status>メッセージであり、Data Block2(oprand blocks)に前記キー情報を問い合わせることを伝えるための拡張フラグが付与される。拡張フラグは、HDMI CECプロトコルの標準への拡張となる。
(ステップS5)DVDレコーダー2の接続管理部22は、受信した問い合わせ要求を解釈し、レコーダー機能部23を参照して、起動状況を確認する。
DVDレコーダー2は、テレビ1からの最初の起動状況問い合わせを、起動処理途中に受け取る場合が多い。以下において、DVDレコーダー2が最初に問い合わせ要求を受信した時、DVDレコーダー2の起動は完了していないものとする。
(ステップS6)接続管理部22が記憶部24からキー情報を取得する。
(ステップS7)DVDレコーダー2の接続管理部22は、テレビ1の接続管理部15に対して、起動状況及びキー情報を応答するためのメッセージを送信する。この応答メッセージとして利用されるHDMI CECのフレームフォーマットを図6に示す。この応答メッセージは、<Report Power Status>メッセージであり、Data Block2(oprand blocks)に、DVDレコーダー2の起動状況(Power Status)を表す“In transition Standby to On”、及び、キー情報を表すContent Keyが複数含まれる。Content Keyは、HDMI CECプロトコルの標準への拡張となる。
(ステップS8)テレビ1の接続管理部15は、DVDレコーダー2から受信した応答メッセージを解釈する。ここでは、DVDレコーダー2が起動途中であることを識別する。これにより、接続管理部15は、一定時間後に再度DVDレコーダー2に対して、起動状況を問い合わせるメッセージを送信するための設定を行う。
また、接続管理部15は、応答メッセージに含まれているキー情報を、第2コンテンツ取得部17に通知する。
(ステップS9)第2コンテンツ取得部17は、通知されたキー情報をもとに、DVDレコーダー2の起動完了を待つ間に再生表示する映像コンテンツ(第2コンテンツ)を取得する。例えば、第2コンテンツ取得部17は、キー情報に基づいて、外部コンテンツサーバから第2コンテンツを取得する。
(ステップS10)第2コンテンツ取得部17が、取得した第2コンテンツを接続管理部15へ出力する。
(ステップS11)接続管理部15は、第2コンテンツを映像信号として、制御部13を介して表示部12に渡す。また、この処理と同時に接続管理部15は、第2コンテンツを蓄積しても良い。これにより、接続管理部15が次回以降、同様のキー情報を受け取った場合、自身が蓄積した第2コンテンツを再利用できる。
表示部12は、接続管理部15から受け取った第2コンテンツの映像信号を再生表示する。
(ステップS12)テレビ1の接続管理部15が、定められた時間間隔で、DVDレコーダー2の接続管理部22に対して、起動状況を問い合わせるためのメッセージを送信する。これはステップS4と同様である。
但し、送信するGive Power Statusメッセージには、キー情報を問い合わせるための拡張フラグは付与されていてもいなくてもよい。
(ステップS13)接続管理部22は、受信した問い合わせメッセージを解釈し、レコーダー機能部23を参照して、起動状況を確認する。これはステップS5と同様である。
但し、受信したGive Power Statusメッセージに、キー情報を問い合わせるための拡張フラグが付与されている場合は、さらにステップS6のようなキー情報取得処理を実行してもよい。
(ステップS14)DVDレコーダー2の接続管理部22は、テレビ1の接続管理部15に対して、起動状況を応答するためのメッセージを送信する。これはステップS7と同様である。
但し、ステップS12にて、キー情報取得処理を行った場合は、応答メッセージにContent Keyが含まれるが、キー情報取得処理が行われていない場合は、Content Keyは含まれなくてよい。
起動処理が完了していない場合は、図6に示す応答メッセージ<Report Power Status>[“In transition Standby to On”]を送信し、起動が完了するまでステップS12〜S14が繰り返される。
起動処理が完了していると、図7に示すようなフレームフォーマットの応答メッセージ<Report Power Status>[“On”]が送信され、この応答メッセージを受信したテレビ1がステップS15を実行する。
(ステップS15)テレビ1の接続管理部15は、受信した応答メッセージを解釈する。接続管理部15は、DVDレコーダー2の起動が完了したことを識別すると、DVDレコーダー2の接続管理部22に対して、映像チャネルの選択指示及び映像信号の送信指示を通知するメッセージを送信する。
このメッセージの送信の際に利用されるHDMI CECのフレームフォーマットの一例を図8に示す。Data Block1(opcode blocks)はSet Stream Path、Data Block2(oprand blocks)は映像信号の物理アドレスとなる。
(ステップS16)DVDレコーダー2の接続管理部22は、受信した指示を解釈する。接続管理部22は、レコーダー機能部23にアクセスして、指示された映像信号(第1コンテンツ)を取り出し、テレビ1の接続管理部15に対して送信する。
映像信号の送信パスを通知するためのメッセージのフレームフォーマットの一例を図9に示す。Data Block1(opcode blocks)はActive Source、Data Block2(oprand blocks)は映像信号の物理アドレスとなる。
(ステップS17)テレビ1の接続管理部15は、DVDレコーダー2から受信した映像信号(第1コンテンツ)を、制御部13に渡す。制御部13はこの映像信号を表示部12に渡す。これにより、表示部12は、DVDレコーダー2の映像信号を表示する。ここで表示される映像信号は、ステップS0にて利用者に指示されたものである。
なお、ステップS17の時点で、表示部12において第2コンテンツが再生表示中であった場合、第2コンテンツの再生表示を強制的に終了させて、DVDレコーダー2から受け取った映像信号を再生表示するように制御してもよいし、再生中の第2コンテンツの再生表示が終了するまで待った後に、映像信号を再生表示するように制御してもよい。
テレビ1は、DVDレコーダー2の起動を待っている間に、キー情報に基づく利用者の嗜好を反映した映像コンテンツを取得し、これを再生表示する。利用者は、指示したコンテンツが再生表示されるまでの待ち時間に、このような映像コンテンツを視聴できるため、待ち時間に対する不満感が緩和される。
このように、本実施形態に係る映像再生装置は、他機器の起動待ちの際に映像コンテンツを再生表示し、待ち時間に対する利用者の不満感を緩和することができる。
上記実施形態は、テレビ1とDVDレコーダー2との間でキー情報を受け渡すことで、DVDレコーダー2の起動が完了するまでの間に、テレビ1が第2コンテンツを取得できるものであった。
一方、前記キー情報が、テレビ1において事前に決定できる場合、又は、固定的に決定している場合は、テレビ1とDVDレコーダー2との間でのキー情報の受渡しは行わなくてもよい。
これにより、図3に示すシーケンスにおける、<Give Power Status>メッセージへの拡張フラグの付与(ステップS4)、キー情報取得(ステップS6)、<Report Power Status>メッセージへのキー情報の付与(ステップS7)、及び第2コンテンツ決定のための処理(ステップS9)を省略できる。
また、この場合、DVDレコーダー2から<Report Power Status>[“In transition Standby to On”]メッセージを受信(ステップS7)する前段階、具体的には、DVDレコーダー2に対して<User Control Pressed>["Power"]メッセージを送信(ステップS4)した時点から、第2コンテンツ取得の処理(ステップS9)、及び第2コンテンツの再生表示を開始できる。この場合のシーケンスの一例を図10に示す。このシーケンスでは、メッセージへの拡張が発生しない。
また、テレビ1が再生表示する第2コンテンツのキー情報を、テレビ1が事前に決定しておくための方法の例として、HDMI CEC Deck Control Featureユースケースにおける<Play>["Forward"]メッセージ及び<Deck Status>["Play"]メッセージを利用する方法、又は、HDMI CEC Vendor Specific Commandユースケースにおける<Vendor Command>["Event"]メッセージを利用する方法が考えられる。
HDMI CEC Deck Control Featureユースケースにおける<Play>["Forward"]メッセージ及び<Deck Status>["Play"]メッセージを利用する方法のシーケンスを図11に示す。これは、テレビ1がDVDレコーダー2に対して再生を指示する場合に発生するメッセージの交換である。
テレビ1からDVDレコーダー2に対して送信されるメッセージである<Play>["Forward"] メッセージに、拡張フラグ情報を付与し、これを受信したDVDレコーダー2からテレビ1に対して送信されるメッセージである<Deck Status>["Play"]メッセージに、キー情報を付与する。これにより、DVDレコーダー2は、テレビ1にキー情報を渡すことができる。テレビ1の接続管理部15は、このキー情報を格納しておく。
このとき利用される<Play>["Forward"]メッセージのフレームフォーマットを図12に示す。Data Block1(opcode blocks)はPlay、Data Block2(oprand blocks)はPlay Forwardとなる。また、Data Block2 (operand blocks)に、拡張フラグが加えられる。
<Deck Status>["Play"]メッセージのフレームフォーマットを図13に示す。Data Block1(opcode blocks)はDeck Status、Data Block2(oprand blocks)はPlayとなる。また、Data Block2 (operand blocks)にはContent Keyが複数含まれ得る。
HDMI CEC Vendor Specific Commandユースケースにおける<Vendor Command>["Event"]メッセージを利用する方法のシーケンスを図14に示す。これは、DVDレコーダー2にて、DVDの再生等の何らかのイベントが発生した場合に実行されるメッセージ送信である。
ベンダー拡張仕様によって、DVDレコーダー2から、テレビ1に対して、<Vendor Command>["Event"]メッセージを送信することが可能であり、このメッセージにキー情報を付与することで、DVDレコーダー2はテレビ1にキー情報を渡すことができる。テレビ1の接続管理部15は、このキー情報を格納しておく。
これらの方法により、テレビ1は、事前にDVDレコーダー2からキー情報を取得しておくことができる。
上記実施形態では、映像再生装置として、テレビ及びDVDレコーダーを例に説明したが、これに限定されず、DVDプレイヤーやハードディスクレコーダーなど、映像コンテンツ再生機能を持つ様々な装置に適用することができる。
また、上記実施形態では、映像再生装置間をHDMIケーブルで接続していたが、イーサネット(登録商標)ケーブル等で接続してもよい。
上述した実施形態で説明した映像再生装置の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、映像再生装置の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、映像再生装置の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。