JP5267621B2 - 交通評価装置、コンピュータプログラム及び交通評価方法 - Google Patents

交通評価装置、コンピュータプログラム及び交通評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の模擬車両の模擬走行により交通評価指標を出力する交通評価装置、該交通評価装置を実現するためのコンピュータプログラム及び前記交通評価装置による交通評価方法に関する。
交通規制等による影響を事前に評価する手段として交通シミュレータへの期待が高まっており、様々な技術開発が行われている。このような交通シミュレータは、入力データとして、車両の走行の起終点情報を含む交通量(例えば、OD交通量)、車両の走行速度、加速減速特性などの交通情報が所与として取り扱われている。OD交通量は、車両の起点(出発地)と終点(目的地)の間の交通量を求めたもので、例えば、国又は自治体が定期的に実施する統計調査の結果得られた調査統計データなどが用いられる。
交通シミュレータの目的は、例えば、工事、事故又は災害などによる交通規制、道路の新設、交差点の改良などの交通環境変化後の影響を事前に評価又は推定することである。そして、交通シミュレータは、予め車両の移動モデル、すなわち、車両の挙動を模した計算式を内包しており、上述の入力データを当該計算式に当てはめることにより、単独交差点、路線及び市街地などの道路網における渋滞長、旅行時間などの交通評価指標、あるいは排ガスに含まれる二酸化炭素などの環境指標を出力する。この場合、道路網は、複数のリンク(例えば、交差点と交差点とを繋ぐ道路で上り及び下りの2つの方向を有する)とリンク同士が交差する点であるノード(例えば、交差点)などで構成される。
具体的には、交通シミュレータは、入力されたOD交通量をもとに、道路網の各リンクでの発生交通量(リンクに流入する交通量)及び消滅交通量(リンクから流出する交通量)を求める。そして、交通シミュレータは、各リンクにおいて発生交通量に相当する台数の車両を発生させるとともに、消滅交通量に相当する台数の車両を消滅させて渋滞長などを求める。
また、特定の区間について、区間の両端に設けた車両感知器から得られる特定車両の旅行時間と時系列に得られる車両感知器データを用いて、時間軸上のデータを空間軸上のデータに投影することにより、渋滞長を求める方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開平08−161686号公報
実際の道路網を想定して、交通シミュレータで交通状況を再現する場合、細街路も含めた全ての道路網をシミュレータ上に設定するのが理想である。しかしながら、細街路まで設定した場合、設定量が多くなるばかりでなく、シミュレーションの計算時間も増加する。このため、シミュレーション対象とする地域の大きさに合わせて、例えば市町村道以上、都道府県道以上など幹線道路を対象路線として限定するのが一般的である。
このように対象路線を限定した場合、例えば、日本のように左側通行の道路において、市町村道をシミュレーション対象外とし、都道府県道をシミュレーション対象とした場合に、実際には、都道府県道から右折して市町村道を走行する車両が存在するにも関わらず、シミュレーション上では市町村道が存在しないので、都道府県道から右折して市町村道を走行する車両は、シミュレーション上では都道府県道路以上の道路が交差する交差点で右折することになる。
つまり、シミュレーション対象である都道府県道以上の道路が交差する交差点で右折する車両(交通量)が実際よりも多くなる。この結果、シミュレーション上で、例えば、日本のように左側通行の道路において右折待ちの車両が交差点の手前で増加して右折待ち車両の待ち行列長が長くなり、右折待ち車両が直進車線にまではみ出てしまい直進車線の閉塞が頻発するようになる。そして、右折車両が交差点の手前で直進車線を閉塞すると、交差点の処理量が低下し、渋滞が急激に延伸して、やがてはシミュレーション上の道路網のほとんどが渋滞するグリッドロック(Gridlock)現象が発生する。なお、米国のように右側通行の道路では、左折待ちの車両で同様の問題が発生する。
このように、シミュレーション対象外の道路が交差する交差点では、日本のように左側通行の道路において実際には右折することができるにも関わらず、シミュレーション上では右折できないため、シミュレーション上の交差点に右折車両が集中する結果、直進車線の閉塞を生じ、交通状況(交通評価指標)を正しく再現することができないという問題があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、交通評価指標の再現性を向上させることができる交通評価装置、該交通評価装置を実現するためのコンピュータプログラム及び前記交通評価装置による交通評価方法を提供することを目的とする。
第1発明に係る交通評価装置は、複数の車それぞれが個々の起終点情報に基づいて道路網を構成する1又は複数のリンクを模擬走行することにより交通評価指標を出力する交通評価装置において、任意のリンクの下流側の交差点の信号情報を任意の周期毎に取得する信号情報取得手段と、前記周期の前記交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定する待ち行列長推定手段と、前記交差点の前記リンクに対する信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定する判定手段と、該判定手段で前記条件を充足しないと判定した場合、前記待ち行列長推定手段で推定した待ち行列長から所定長を減算した長さに相当する台数の車両を前記リンクから回収する回収手段とを備えることを特徴とする。
第2発明に係る交通評価装置は、第1発明において、前記回収手段は、前記判定手段で前記条件を充足すると判定した場合、前記待ち行列長推定手段で推定した待ち行列長に相当する台数の車両を回収するように構成してあることを特徴とする。
第3発明に係る交通評価装置は、第1発明又は第2発明において、前記リンクと前記流出方向のリンクとを接続する暫定リンクを備え、前記回収手段は、前記暫定リンクを通じて車両を回収するように構成してあることを特徴とする。
第4発明に係る交通評価装置は、第1発明乃至第3発明のいずれか1つにおいて、前記所定長は、前記流出方向用の専用車線の長さから前記周期の間に該専用車線に到達する車両台数の最大値に相当する長さを減算した長さであることを特徴とする。
第5発明に係る交通評価装置は、複数の車それぞれが個々の起終点情報に基づいて道路網を構成する1又は複数のリンクを模擬走行することにより交通評価指標を出力する交通評価装置において、任意のリンクの下流側の交差点の信号情報を任意の周期毎に取得する信号情報取得手段と、前記周期の前記交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定する待ち行列長推定手段と、前記交差点の前記リンクに対する信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定する判定手段と、該判定手段で前記条件を充足すると判定した場合、前記待ち行列長推定手段で推定した待ち行列長に相当する台数の車両を前記リンクから回収する回収手段とを備えることを特徴とする。
第6発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の車それぞれが個々の起終点情報に基づいて道路網を構成する1又は複数のリンクを模擬走行することにより交通評価指標を出力するステップを実行させるためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、任意の周期の前記リンクの下流側の交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定するステップと、前記交差点の前記リンクに対する信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定するステップと、前記条件を充足しないと判定した場合、推定した待ち行列長から所定長を減算した長さに相当する台数の車両を前記リンクから回収するステップとを実行させることを特徴とする。
第7発明に係る交通評価方法は、複数の車それぞれが個々の起終点情報に基づいて道路網を構成する1又は複数のリンクを模擬走行することにより交通評価指標を出力する交通評価装置による交通評価方法において、任意のリンクの下流側の交差点の信号情報を任意の周期毎に取得するステップと、前記周期の前記交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定するステップと、前記交差点の前記リンクに対する信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定するステップと、前記条件を充足しないと判定された場合、推定された待ち行列長から所定長を減算した長さに相当する台数の車両を前記リンクから回収するステップとを含むことを特徴とする。
第1発明、第6発明及び第7発明にあっては、任意のリンクの下流側の交差点の信号情報を任意の周期毎に取得する。任意の周期は、現状の交通評価指標を実測値に近づけるための補正項(補正値)を求める周期であり、例えば、10秒、50秒、1分、5分など、交通評価指標の内容に応じて適宜設定することができる。
該周期の当該交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定する。対向直進車両と交錯する方向とは、例えば、日本のように左側通行では右折方向であり、米国のように右側通行では左折方向である。以下の説明では、日本のように左側通行であるとして、対向直進車両と交錯する方向は右折方向であるとする。当該交差点の当該リンクに対する信号(すなわち、当該リンクを交差点に向かって走行する車両に対する当該交差点での信号)が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定する。現在の周期とは、補正項を求める際の現在の補正周期であり、直近の周期とは、現在の補正周期の1つ前の補正周期である。例えば、補正周期が10秒である場合、現在の周期を現時点とすると、直近の周期は、現時点から10秒前の時点となる。また、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件は、信号の切り替わりを判定するための条件であり、青信号(青矢)から赤信号へ切り替わったか否かを判定している。
当該条件を充足しない場合とは、例えば、補正周期を10秒としたときに、現時点から10秒前の時点と現時点とで、どちらも赤信号の場合、赤信号から青信号に切り替わった場合、どちらも青信号の場合などである。当該条件を充足しない場合には、推定した待ち行列長から所定長を減算した長さに相当する台数の車両を当該リンクから回収する。所定長は、交差点の位置(停止視の位置)からの長さであり、車両を回収する位置に相当する。すなわち、右折待ちの車両から所定長に相当する車両を差し引いた残りの車両をシミュレーション上右折車線から回収することで直進車線の閉塞を生じさせないようにする。車両をリンクから回収することにより、シミュレーション上対象外の道路が存在する場合でも、直進車線の閉塞が生じることを防止して、交通評価指標を正しく再現することができる。また、交通環境などの評価条件を設定する前では、シミュレーション上信号制御が適切である状態を再現することができ、交通環境の変化などで評価条件を設定した後のシミュレーションでは、交通環境の変化を忠実に再現することが可能となる。
第2発明及び第5発明にあっては、当該条件を充足する場合、前推定した待ち行列長に相当する台数の車両を回収する。当該条件を充足する場合とは、例えば、補正周期を10秒としたときに、現時点から10秒前の時点と現時点とで、青(青矢)信号から赤信号へ切り替わった場合である。当該条件を充足する場合には、青信号から赤信号に切り替わる間に右折待ちの車両がすべて交差点から所望の流出方向へ走行したとして、シミュレーション上右折待ちのすべての車両を回収することで、右折のための青信号時間は適切(例えば、右折感応制御が適切)であるとする。これにより、シミュレーション上対象外の道路が存在する場合でも、直進車線の閉塞が生じることを防止して、交通評価指標を正しく再現することができる。また、交通環境などの評価条件を設定する前では、シミュレーション上信号制御が適切である状態を再現することができ、交通環境の変化などで評価条件を設定した後のシミュレーションでは、交通環境の変化を忠実に再現することが可能となる。
第3発明にあっては、リンクと流出方向のリンクとを接続する暫定リンクを備える。暫定リンクとは、ダミーの車線であり、信号灯色に関係なく車両を回収することができる仮想の車線である。暫定リンクを通じて車両を回収することにより、シミュレーション上の所望の交差点へ向かうリンクで車両を回収することができる。
第4発明にあっては、所定長は、流出方向用の専用車線の長さから当該周期の間に当該専用車線に到達する車両台数の最大値に相当する長さを減算した長さである。例えば、専用車線が右折専用車線であり、右折専用車線の長さをL1とし、所定長(交差点の位置からの長さであり、車両を回収する位置に相当する)をL2とすると、L1−L2が、補正周期(例えば、10秒)の間に右折専用車線に到達する車両台数の最大値に相当する長さである。すなわち、車両を回収する位置(交差点から所定長L2)を、右折専用車線の長さをL1から補正周期の間に右折専用車線に到達する車両台数の最大値に相当する長さを差し引いた値にすることにより、右折専用車線から車両があふれ出す事態を防止することができる。
本発明によれば、シミュレーション対象外の道路が存在する場合でも、交通評価指標の再現性を向上させることができる。
本実施の形態に係る交通評価装置の一例である交通シミュレータにおける車両挙動の例を示す模式図である。 車両の起終点情報の一例を示す模式図である。 OD交通量の一例を示す説明図である。 所与のOD交通量に基づいた発生交通量及び消滅交通量の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係る交通評価装置の一例としての交通シミュレータの構成例を示すブロック図である。 右折車両の集中による直進車線の閉塞を示す模式図である。 右折専用車線を備える交差点付近の一例を示す模式図である。 リンクから車両を回収する場合のダミー車線の一例を示す模式図である。 本実施の形態の交通シミュレータの現状再現時の処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態の交通シミュレータの評価条件設定後の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る交通評価装置、該交通評価装置を実現するためのコンピュータプログラム及び前記交通評価装置による交通評価方法の実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る交通評価装置の一例である交通シミュレータにおける車両挙動の例を示す模式図である。交通シミュレータは、複数の模擬車両の模擬走行により交通評価指標を出力する。交通シミュレータは、入力データとして、例えば、車両の走行の起終点情報を含む交通量(例えば、OD交通量、OはOrigin、DはDestinationの意味である)、車両の走行速度、加速減速特性などの交通情報が所与として取り扱われている。OD交通量は、車両の起点(出発地)と終点(目的地)との間の交通量を求めたもので、例えば、市や町などの行政区域の単位毎に発生交通量と消滅交通量とを含む。OD交通量は、国又は自治体が定期的に実施する統計調査の結果得られた調査統計データなどが用いられる。
交通シミュレータは、予め車両の移動モデル、すなわち、車両の挙動を模した計算式を内包しており、上述の入力データを当該計算式に当てはめることにより、複数の車両を模擬的に走行させることにより、単独交差点、路線及び市街地などの道路網における渋滞長、旅行時間、交通量、待ち行列長などの交通評価指標を出力する。この場合、道路網は、複数のリンク(例えば、交差点と交差点とを繋ぐ道路で上り及び下りの2つの方向を有する)とリンク同士が交差する点であるノード(例えば、交差点)などで構成される。図1では、道路網の一部として3つのノードと2つのリンクとを例示している。
図2は車両の起終点情報の一例を示す模式図である。交通シミュレータで交通評価指標を再現する場合、単独交差点または路線のように比較的単純な道路網では、車両の走行の起終点情報は、道路の両端点に設定される。しかし、市街地などの複数の路線が交差する比較的複雑な道路網では、シミュレーション区域Sの内外を出発地(起点)とする交通、目的地(終点)とする交通を再現するために、個々の車両に走行の起点(出発地)と終点(目的地)の情報を与える。
図2に示すように、道路網は、交差点に相当する複数のノードと、交差点同士を繋ぐ道路をリンクとして構成される。図2の例では、道路網の一部又は全部にシミュレーション区域Sを設定する。シミュレーション区域Sの外側には、起点終点A1、A2、…A12がある。また、シミュレーション区域Sの内側には、起点終点B1、B2、B3がある。なお、起点終点は一例であって、図2の例に限定されるものではない。図2に示すように、一例として、起点をA5とし終点をA6とする外々交通、起点をA5とし終点をB1とする外内交通、起点をB2とし終点をB3とする内々交通、起点をB2とし終点をA8とする内外交通などがある。OD交通量などに基づいて、個々の車両は、それぞれの起点と終点が与えられ、車両の移動モデルに従って、起点から終点までの走行経路等の車両の挙動を求めることができる。
図3はOD交通量の一例を示す説明図である。図3の例は、図2の起点終点A1、A5、A6、A10、A12とした場合の交通量が所与としている。なお、起点終点の例は一例であり、これに限定されるものではない。図3の例では、例えば、起点をA1とし終点をA5とする交通量が所定時間内に40台あることを示す。また、起点をA10とし終点をA5とする交通量が150台あることを示す。他も同様である。なお、図3に示す車両の台数は、単に模式的に示したものであり、値は例示であって限定されるものではない。
図4は所与のOD交通量に基づいた発生交通量及び消滅交通量の一例を示す模式図である。図4の例では、2つのリンク1、リンク2を例示している。また、交差点を示すノードには、リンク1、2から見て流出方向が右折である右折方向リンクを例示している。交通シミュレータは、所与のOD交通量に基づいて、シミュレーション区域S内の各リンクでの発生交通量と消滅交通量とを算出する。図4に示すように、リンク1の上流で発生交通量が存在し、リンク1の下流で消滅交通量が存在する。なお、リンク1の途中で交通量の発生または消滅があってもよい。同様に、リンク2の上流で発生交通量が存在し、リンク1の下流で消滅交通量が存在する。なお、リンク1とリンク2とが交わる点(交差点)では、他のリンクからの流入交通や流出交通が存在する。
そして、各リンクで算出された発生交通量及び消滅交通量を用いて交通評価指標として渋滞長、旅行時間、交通量、待ち行列長などを出力する。本実施の形態に係る交通シミュレータ(交通評価装置)は、日本のように左側通行の道路を前提とし、任意のリンクでの右折待ち行列を推定し、当該リンク下流の交差点での信号灯色の状態(信号の切り替わり状態)に応じて、当該リンクから右折待ちの車両を回収することにより、交通評価指標の再現性を向上させるものである。なお、米国のように右側通行の道路では、任意のリンクでの左折待ち行列を推定し、当該リンク下流の交差点での信号灯色の状態(信号の切り替わり状態)に応じて、当該リンクから左折待ちの車両を回収すればよい。
図5は本実施の形態に係る交通評価装置の一例としての交通シミュレータ10の構成例を示すブロック図である。交通シミュレータ10は、車両の移動モデルを表す計算式に基づいて演算を行うシミュレータエンジン部11、所与のOD交通量に基づいて発生交通量及び消滅交通量を算出する交通量算出部12、交通量算出部12で算出された交通量に基づいて各リンクでの推定渋滞長を算出(推定)する推定渋滞長算出部13、交通量算出部12で算出された交通量に基づいて各リンクでの推定交通量を算出(推定)する推定交通量算出部14、右折待ち車両の待ち行列長を算出(推定)する待ち行列長算出部15、リンク下流の交差点で当該リンクに対する信号灯色が所定の条件を充足するか否かを判定する信号情報判定部16、リンクから右折車両(交通量)を回収する車両回収部17、所定の情報を記憶する記憶部18、リンクで回収した車両(交通量)に対応させて当該リンクの下流側で車両を再放出する(交通量を発生させる)再放出部19、評価条件設定部20などを備える。
交通シミュレータ10には、入力データとして、例えば、車両の走行速度、加速減速特性、車両の走行の起点終点情報、交通量、実測渋滞長、実測交通量、リンクが交差する各交差点の信号灯器の信号情報(信号制御情報)などのデータが与えられる。
交通シミュレータ10は、任意のリンクの下流側の交差点の信号情報を任意の周期毎に取得する信号情報取得手段としての機能を有する。任意の周期は、現状の交通評価指標を実測値に近づけるための補正項(補正値)を求める周期であり、例えば、10秒、50秒、1分、5分など、交通評価指標の内容に応じて適宜設定することができる。なお、以下の説明では、補正周期を10秒とするが、これに限定されるものではない。
交通シミュレータ10は、入力データを用いて、交通評価指標である各リンクの渋滞長(推定渋滞長)、車両の旅行時間、交通量、待ち行列台数などを出力する。なお、交通評価指標は、道路網を表す地図上で表示される。なお、交通評価指標に環境汚染物質(二酸化炭素など)の排出量(例えば、環境指標)を含めることもできる。渋滞長又は交通量を再現性よく求めることができる場合、旅行時間や環境汚染物質の排出量も渋滞長に比例するので再現性よく求めることが可能となる。
まず、交通シミュレータ10で解決する課題である右折車両又は左折車両の集中による直進車線の閉塞について説明する。図6は右折車両の集中による直進車線の閉塞を示す模式図である。図6に示すように、シミュレーション対象である幹線道路(例えば、都道府県道路)R1とR2とが交差点C3で交差している。また、シミュレーション対象外である市町村道路R101、R102が、それぞれ交差点C2、C1で幹線道路R1と交差している。なお、図6の道路構成は一例である。
実際に幹線道路R1を交差点C3の方向へ走行する車両は、交差点C1、あるいは交差点C2でそれぞれ市町村道路R101、R102の方へ右折することができるので、交差点C1、C2で右折する車両(交通量)がある程度は存在する。しかし、シミュレーション上では、市町村道路R101、R102は対象外であって存在しないものとみなされる。このため、実際には交差点C1、C2で右折する車両が、シミュレーション上では右折できないため、シミュレーション上では交差点C3で右折する(矢印Aで示す)ことになり、交差点C3で右折する車両が集中して、右折車両による直進車線の閉塞が生じることになる。
本実施の形態の交通シミュレータ10は、このような直進車線の閉塞を防止して、交通状況(交通評価指標)を正しく再現するものである。
交通量算出部12は、OD交通量(車両の走行の起終点情報を含む交通量)を用いて起点と終点との間の任意のリンクで発生する発生交通量及び任意のリンクで消滅する消滅交通量を算出する。
推定渋滞長算出部13は、交通量算出部12で算出した交通量に基づいて、任意のリンクでの車両の推定渋滞長を算出(推定)する。なお、推定渋滞長を求める場合、車両の走行速度、加速減速特性、当該リンク両端の交差点での信号現示、リンク長などのパラメータを記憶部18に記憶しておき、当該パラメータを使用することができる。
推定交通量算出部14は、交通量算出部12で算出した交通量に基づいて、任意のリンクでの推定交通量を算出(推定)する。なお、推定交通量を求める場合、車両の走行速度、加速減速特性、当該リンク両端の交差点での信号現示、リンク長などのパラメータを記憶部18に記憶しておき、当該パラメータを使用することができる。
待ち行列長算出部15は、交通量算出部12で算出した交通量に基づいて、任意の補正周期毎に、任意のリンクの下流交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定する待ち行列長推定手段としての機能を有する。対向直進車両と交錯する方向とは、例えば、日本のように左側通行では右折方向であり、米国のように右側通行では左折方向である。本実施の形態では、日本のように左側通行であるとして、対向直進車両と交錯する方向は右折方向であるとする。また、待ち行列長を求める場合、車両の走行速度、加速減速特性、当該リンク両端の交差点での信号現示、リンク長などのパラメータを記憶部18に記憶しておき、当該パラメータを使用することができる。
信号情報判定部16は、任意のリンク下流交差点の当該リンクに対する信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定する判定手段としての機能を有する。信号情報判定部16は、当該リンクを交差点に向かって走行する車両に対する当該交差点での信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定する。
現在の周期とは、補正項(車両回収部17での回収台数に相当)を求める際の現在の補正周期であり、直近の周期とは、現在の補正周期の1つ前の補正周期である。例えば、補正周期が10秒である場合、現在の周期を現時点とすると、直近の周期は、現時点から10秒前の時点となる。また、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件は、信号の切り替わりを判定するための条件であり、青信号(青矢)から赤信号へ切り替わったか否かを判定している。
当該条件を充足しない場合とは、例えば、補正周期を10秒としたときに、現時点から10秒前の時点と現時点とで、どちらも赤信号の場合、赤信号から青信号に切り替わった場合、どちらも青信号の場合などである。
また、当該条件を充足する場合とは、例えば、補正周期を10秒としたときに、現時点から10秒前の時点と現時点とで、青(青矢)信号から赤信号へ切り替わった場合である。
車両回収部17は、当該条件を充足しない場合には、推定した待ち行列長から所定長を減算した長さに相当する台数の車両を当該リンクから回収する。所定長は、交差点の位置(停止視の位置)からの長さであり、車両を回収する位置に相当する。すなわち、右折待ちの車両から所定長に相当する車両を差し引いた残りの車両をシミュレーション上右折車線から回収することで直進車線の閉塞を生じさせないようにする。
車両をリンクから回収することにより、シミュレーション上対象外の道路が存在する場合でも、直進車線の閉塞が生じることを防止して、交通評価指標を正しく再現することができる。また、交通環境などの評価条件を設定する前では、シミュレーション上信号制御が適切である状態を再現することができ、交通環境の変化などで評価条件を設定した後のシミュレーションでは、交通環境の変化を忠実に再現することが可能となる。
図7は右折専用車線を備える交差点付近の一例を示す模式図である。図7に示すように、交差点の停止線から地点S1までの間に長さL1の右折専用車線を設けてある。上述の所定長は、車両を回収する位置(地点)S2の停止線からの距離であり、所定長をL2とする。所定長L2は、例えば、右折専用車線(流出方向用の専用車線)の長さL1から補正周期(例えば、10秒)の間に右折専用車線に到達する車両台数の最大値に相当する長さを減算した長さにすることができる。すなわち、L1−L2が、補正周期(例えば、60秒)の間に右折専用車線に到達する車両台数の最大値に相当する長さである。
例えば、右折専用車線の長さL1を100m(平均車頭間隔8mで除算すると車両12台に相当する)、補正周期の10秒の間に右折専用車線に到達する右折車両の最大値を3台(長さ24mに相当する)とすると、所定長L2は、76m(100−24)で凡そ9台分の長さに相当する。
シミュレーションで現状の再現時(評価条件設定前)に、待ち行列長算出部15で算出した右折待ち車両が1サイクル(補正周期)当たり15台であったとする。なお、信号情報判定部16での判定結果は、前述の条件を充足しないとする。この場合には、右折専用車線の地点S2(停止線より所定長L2)より上流に停止している車両は回収されるので、右折待ち車両15台のうち、先頭の1台目から9台目までは、右折専用車線に停止し、10台目から15台目までの車両がリンクから回収される。
図7の(L1−L2)の区間は、補正周期の間に右折専用車線に到達する車両台数の最大値に相当する長さがあるので、補正周期の間において、右折専用車線から右折車両があふれ出す事態を防止することができ、右折車両による直線車線の閉塞を生じさせない。
図8はリンクから車両を回収する場合のダミー車線の一例を示す模式図である。図8に示すように、リンクと流出方向のリンクとを接続するダミーのリンク(暫定リンク)を備える。ダミーのリンクとは、交差点の信号灯色に関係なく車両を回収することができる仮想の車線である。ダミーのリンクを通じて車両を回収することにより、シミュレーション上の所望の交差点へ向かうリンクで車両を回収することができる。
車両回収部17は、信号情報判定部16での判定結果が前述の条件を充足する場合には、推定した待ち行列長に相当する台数の車両を回収する。当該条件を充足する場合とは、例えば、補正周期を10秒としたときに、現時点から10秒前の時点と現時点とで、青(青矢)信号から赤信号へ切り替わった場合である。
当該条件を充足する場合には、青信号から赤信号に切り替わる間に右折待ちの車両がすべて交差点から所望の流出方向へ走行したとして、シミュレーション上右折待ちのすべての車両を回収することで、右折のための青信号時間は適切(例えば、右折感応制御が適切)であるとする。すなわち、右折感応制御によって青時間を延長する代わりに、赤信号に切り替わった時点で右折待ち車両をすべて回収することにより、右折待ち車両を適切に捌くことを可能としている。
これにより、シミュレーション上対象外の道路が存在する場合でも、直進車線の閉塞が生じることを防止して、交通評価指標を正しく再現することができる。また、交通環境などの評価条件を設定する前では、シミュレーション上信号制御が適切である状態を再現することができ、交通環境の変化などで評価条件を設定した後のシミュレーションでは、交通環境の変化を忠実に再現することが可能となる。
なお、右折感応制御によって青時間を延長する代わりに、交通シミュレータ10に右折感応機能など右折車の交通量に応じて青時間を逐次調整する機能が組み込まれている場合には、信号の切り替わり時点(例えば、信号が青から赤に変化した時点)で、車両を全て回収する処理は必要ない。この場合には、信号情報判定部16は具備しなくてもよい。
また、仮に交通シミュレータ10に右折感応機能がある場合でも、シミュレータ上は右折可能な交差点に右折車が集中するので、信号が青から赤に変化した時点で、右折車を回収する方がよい。すなわち、原則としては、交通シミュレータ10に右折感応制御機能などが組み込まれていれば、右折車の回収は必要ない。ただし、シミュレータ上は右折可能な交差点に右折車が集中してしまうので、右折車の回収も併用するのが望ましい。
再放出部19は、任意のリンクから車両(右折待ち車両)を回収した場合、当該リンクの下流側で同等の車両を再放出する。任意のリンクで車両(右折車両)を回収した場合、当該リンクでの交通量が減少するので下流への流入交通量が減少し、下流リンクでの交通評価指標の推定値と実測値との差異を生じる可能性がある。任意のリンクで車両を回収した場合に、当該リンクの下流側で同等の車両を再放出することにより、リンクで車両を回収したことにより生じる影響を当該リンクの下流側に与えることを防止することができる。また、任意のリンクで車両を回収した場合に、当該リンクの下流側で同等の車両を再放出するときには、回収時に回収した車両の終点(本来の消滅地点)を記憶しておき、再放出の際に各車両に記憶しておいた終点を与えることもできる。なお、他の方法で終点を与えてもよい。
なお、車両回収部17で任意のリンクから車両(右折待ち車両)を回収した場合、再放出部19による、当該リンクの下流側で同等の車両の再放出をさせないようにすることもできる。
なお、再放出部19は、必須の構成ではない。すなわち、車両の再放出は、必須ではなく省略することができる。再放出を省略した場合には、車両を回収することによる下流リンクへの影響は、下流リンクでの補正処理に委ねることができる。
評価条件設定部20は、交通状態量を評価するための評価条件を設定する。評価条件は、例えば、工事、事故又は災害などによる交通規制、道路の新設、交差点の改良などの交通環境変化、交通情報の提供、交通信号制御の調整などの交通対策を含む。
次に、本実施の形態の交通シミュレータ10の動作について説明する。図9は本実施の形態の交通シミュレータ10の現状再現時の処理手順を示すフローチャートである。現状再現時とは、交通環境などの評価条件を設定する前のシミュレーションである。交通シミュレータ10は、補正周期(例えば、10秒など)が経過したか否かを判定し(S11)、補正周期を経過した場合(S11でYES)、すなわち、前回の補正のタイミングから10秒経過した場合、信号情報を取得し(S12)、右折待ち行列長を算出する(S13)。
交通シミュレータ10は、現在の補正周期での信号が赤であり、かつ直近の補正周期での信号が青であるか否を判定し(S14)、当該条件を充足する場合(S14でYES)、右折車線上の全車両(右折車両)を回収し(S15)、後述のステップS17の処理を行う。
交通シミュレータ10は、前述の条件を充足しない場合(S14でNO)、右折車線上で停止線から閾値(所定長)以上(上流)の位置で停止している車両(右折車両)を回収する(S16)。
交通シミュレータ10は、回収台数を時刻とともに記憶部18に記録し(S17)、右折車線上から回収した車両をリンク下流交差点で右折方向に再放出する(S18)。交通シミュレータ10は、起点(出発地)から車両を発生し、終点(目的地)で車両を回収し(S19)、信号灯器の信号灯色を、例えば、0.1秒進め、車両の移動モデルに従って車両を走行させ(S20)、シミュレーション周期(例えば、0.1秒)を終了する。
補正周期を経過していない場合(S11でNO)、交通シミュレータ10は、ステップS18以降の処理を行う。
図10は本実施の形態の交通シミュレータ10の評価条件設定後の処理手順を示すフローチャートである。交通シミュレータ10は、評価条件を設定し(S31)、補正周期(例えば、10秒)が経過したか否かを判定し(S32)、補正周期を経過した場合(S32でYES)、すなわち、前回の補正のタイミングから10秒経過した場合、現在の周期と同じ周期の評価条件設定前の補正台数(回収台数)を取得する(S33)。
交通シミュレータ10は、補正台数がリンク上の存在台数より多いか(大きいか)否かを判定し(S34)、補正台数がリンク上の存在台数より多い場合(S34でYES)、リンク上に存在する台数の車両をリンクから回収し(S35)、補正台数とリンク上の存在台数との差分台数を次の補正周期の補正台数に加算する(S36)。
補正台数がリンク上の存在台数より多くない場合(S34でNO)、交通シミュレータ10は、補正台数の車両をリンクから回収する(S37)。交通シミュレータ10は、右折車線上から回収した車両をリンク下流交差点で右折方向に再放出する(S38)。
交通シミュレータ10は、起点(出発地)から車両を発生し、終点(目的地)で車両を回収し(S39)、信号灯器の信号灯色を、例えば、0.1秒進め、車両の移動モデルに従って車両を走行させ(S40)、シミュレーション周期(例えば、0.1秒)を終了する。補正周期を経過していない場合(S32でNO)、交通シミュレータ10は、ステップS38以降の処理を行う。
上述の図9及び図10で例示した処理は、シミュレーション周期(例えば、0.1秒)経過の都度繰り返し行われる。また、ステップS18の処理を行わずに省略することもできる。また、図9でステップS18を省略した場合には、図10のステップS38を省略する。
上述の交通シミュレータ10は、CPU、RAMなどを備えた汎用コンピュータを用いて実現することもできる。すなわち、図9、図10に示すような、各処理手順を定めたプログラムコードをコンピュータに備えられたRAMにロードし、プログラムコードをCPUで実行することにより、コンピュータ上で交通シミュレータ10を実現することができる。
上述のとおり、本実施の形態の交通シミュレータ10は、シミュレーション対象外の道路が存在する場合であっても、交通評価指標の再現性を向上させることができる。交通評価指標の再現性が高まることにより、評価条件設定後の交通評価指標も正しく評価することが可能となる。
また、評価条件を設定した後に、同じ周期毎に、評価条件設定前に記録した補正台数(回収台数)を同じリンクで回収することにより、現状再現時において補正周期毎に記憶した補正項を同様の手段で交通シミュレータに反映させるので、現状再現時における交通量、渋滞長、旅行時間、二酸化炭素排出量など交通状況(交通評価指標)と、想定ケース(現状と交通条件が変化したケース)での交通状況とを相対的に比較することができ、評価条件設定前後において交通評価指標を比較することができる。
上述の実施の形態では、日本のように左側通行であるとして、対向直進車両と交錯する方向は右折方向であるとし、右折車両の回収について説明したが、これに限定されるものではなく、米国のように右側通行の道路の場合には、対向直進車両と交錯する方向は左折方向であり、本実施の形態は左折車両に対しても同様に適用することができる。また、原則として、対向直進車両と交錯する方向に曲がる車両について車両を回収するが、それ以外の方向に曲がる車両についても、つまり、日本のように左側通行の道路において、右折車両と左折車両の両方について車両を回収してもよい。日本のように左側通行の道路において、左折待ち車両が増加した場合に当該左折待ち車両の後続の直進車両がスムーズに交差点を通過することができないことを抑制することができるからである。
開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 交通シミュレータ
11 シミュレータエンジン部
12 交通量算出部(交通量算出手段)
13 推定渋滞長算出部
14 推定交通量算出部
15 待ち行列長算出部(待ち行列長推定手段)
16 信号情報判定部(判定手段)
17 車両回収部(回収手段)
18 記憶部
19 再放出部
20 評価条件設定部

Claims (7)

  1. 複数の車それぞれが個々の起終点情報に基づいて道路網を構成する1又は複数のリンクを模擬走行することにより交通評価指標を出力する交通評価装置において
    意のリンクの下流側の交差点の信号情報を任意の周期毎に取得する信号情報取得手段と
    記周期の前記交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定する待ち行列長推定手段と、
    前記交差点の前記リンクに対する信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定する判定手段と、
    該判定手段で前記条件を充足しないと判定した場合、前記待ち行列長推定手段で推定した待ち行列長から所定長を減算した長さに相当する台数の車両を前記リンクから回収する回収手段と
    を備えることを特徴とする交通評価装置。
  2. 前記回収手段は、
    前記判定手段で前記条件を充足すると判定した場合、前記待ち行列長推定手段で推定した待ち行列長に相当する台数の車両を回収するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の交通評価装置。
  3. 前記リンクと前記流出方向のリンクとを接続する暫定リンクを備え、
    前記回収手段は、
    前記暫定リンクを通じて車両を回収するように構成してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の交通評価装置。
  4. 前記所定長は、
    前記流出方向用の専用車線の長さから前記周期の間に該専用車線に到達する車両台数の最大値に相当する長さを減算した長さであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の交通評価装置。
  5. 複数の車それぞれが個々の起終点情報に基づいて道路網を構成する1又は複数のリンクを模擬走行することにより交通評価指標を出力する交通評価装置において
    意のリンクの下流側の交差点の信号情報を任意の周期毎に取得する信号情報取得手段と
    記周期の前記交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定する待ち行列長推定手段と、
    前記交差点の前記リンクに対する信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定する判定手段と、
    該判定手段で前記条件を充足すると判定した場合、前記待ち行列長推定手段で推定した待ち行列長に相当する台数の車両を前記リンクから回収する回収手段と
    を備えることを特徴とする交通評価装置。
  6. コンピュータに、複数の車それぞれが個々の起終点情報に基づいて道路網を構成する1又は複数のリンクを模擬走行することにより交通評価指標を出力するステップを実行させるためのコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに
    意の周期の前記リンクの下流側の交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定するステップと、
    前記交差点の前記リンクに対する信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定するステップと、
    前記条件を充足しないと判定した場合、推定した待ち行列長から所定長を減算した長さに相当する台数の車両を前記リンクから回収するステップと
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  7. 複数の車それぞれが個々の起終点情報に基づいて道路網を構成する1又は複数のリンクを模擬走行することにより交通評価指標を出力する交通評価装置による交通評価方法において
    意のリンクの下流側の交差点の信号情報を任意の周期毎に取得するステップと
    記周期の前記交差点での対向直進車両と交錯する方向の待ち行列長を推定するステップと、
    前記交差点の前記リンクに対する信号が、現在の周期で赤であり、かつ直近の周期で青である条件を充足するか否かを判定するステップと、
    前記条件を充足しないと判定された場合、推定された待ち行列長から所定長を減算した長さに相当する台数の車両を前記リンクから回収するステップと
    を含むことを特徴とする交通評価方法。
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