JP5266980B2 - 角速度センサ - Google Patents

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Description

この発明は、回転角速度を検出する角速度センサに関し、特に例えば、カメラの手ぶれ検出装置やカーナビゲーションシステムなどに用いられる角速度センサに関する。
従来、かかる角速度センサとして、振動子と、振動子を駆動し、角速度信号を検出する内部回路を構成する半導体素子や受動部品を、回路基板に固定して相互接続し、内部回路により検出された角速度信号を出力信号として外部電極から取り出すようにしたものがあった。
このような角速度センサにおいては、回路基板に固定された振動子や内部回路を機械的・電気的に保護するために、これらを覆う器状のキャップを回路基板に搭載して封止することが行われる。この場合に、回路基板に対してキャップを封止した後にリフローなどによる熱が加わると、内部の空気が膨張してキャップが外れる等の不良が発生する恐れがある。
このため、従来の角速度センサにおいては、半導体装置等において用いられるような、キャップに防爆用の小さな貫通穴を設けるということが行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−150948号公報
しかしながら、角速度センサは内部回路として半導体素子を含むため、防爆用に設けられた貫通穴から混入した光が回路基板上の半導体素子に照射された場合に、出力特性が変動するという問題がある。このため、キャップの貫通穴は、キャップを回路基板に搭載したときに、キャップの貫通穴から混入した光が回路基板上の半導体素子に照射されない位置となるように設けられるが、隣り合う2辺の長さが異なる略長方形状の平面輪郭を有するキャップの場合には、通常の搭載方向の他に、180度回転させた方向でも回路基板に搭載可能であるため、キャップの搭載方向によって、キャップの貫通穴から混入した光が回路基板上の半導体素子に照射され、出力特性が変化する場合が生ずるという問題があった。
このような問題を避けるためには、キャップを回路基板に搭載する工程において、キャップの方向を認識し、貫通穴から入射した光が回路基板上の半導体素子に照射されない方向にキャップの方向合わせを行った上で回路基板に搭載するようにすれば解決されるが、このようなキャップの方向合わせの工程を設けることは生産性を低下させ、製造コストを上昇させる要因となる。
それ故に、本願発明の主たる目的は、振動子や内部回路を保護するためにキャップを回路基板に搭載する工程において、キャップの方向合わせを行うことなく、キャップに設けられた防爆用の貫通穴から混入した光による回路基板上の半導体素子の特性変化を常に防止できるようにし、信頼性の高い角速度センサを効率よく生産できるようにすることである。
上記課題を解決するために、この発明の角速度センサは、2つの振動子と、前記2つの振動子を駆動し、2つの角速度信号を検出する内部回路と、前記2つの振動子を互いに直交する方向に固定するとともに、前記内部回路を構成する半導体素子を含む部品を固定し、前記2つの振動子の各表面電極と前記内部回路を構成する部品を電気的に接続するとともに、2つの角速度検出信号を取り出すための外部電極を有し、前記内部回路の出力電極と前記外部電極とを電気的に接続するように形成された略長方形状の回路基板と、隣り合う2辺の長さが異なる略長方形状の平面輪郭を有し、前記回路基板に固定された前記2つの振動子と前記内部回路を覆うように前記回路基板に搭載されて封止されるキャップであって、防爆用の貫通穴を有するキャップと、を備えた角速度センサであって、前記内部回路を構成する半導体素子は、前記回路基板のいずれかの角部の近傍に配置され、前記2つの振動子は、前記半導体素子が配置された前記回路基板の角部に隣接する2つの角部の近傍にそれぞれの基台部が配置され、前記キャップの貫通穴は、前記半導体素子が配置された前記回路基板の角部と対応する前記キャップの角部に隣接する2つの角部のうちのいずれかの角部の近傍に配置され、前記キャップがいずれの回転方向で前記回路基板に搭載された場合であっても、前記キャップの貫通穴が前記回路基板に固定された2つの振動子のうちのいずれかの振動子の基台部の上に常に配備されるように、前記キャップの貫通穴の位置と前記回路基板上の2つの振動子の基台部の位置が設定されているものである。
この発明によれば、内部回路を構成する半導体素子は回路基板のいずれかの角部の近傍に配置され、2つの振動子は半導体素子が配置された回路基板の角部に隣接する2つの角部の近傍にそれぞれの基台部が配置され、キャップの貫通穴は半導体素子が配置された回路基板の角部と対応するキャップの角部に隣接する2つの角部のうちのいずれかの角部の近傍に配置され、キャップがいずれの回転方向で回路基板に搭載された場合であってもキャップの貫通穴が回路基板に固定された2つの振動子のうちのいずれかの振動子の基台部の上に常に配備されるように、キャップの貫通穴の位置と回路基板の2つの振動子の基台部の位置が設定されているので、キャップが回路基板に対して180度回転した方向に搭載されても、キャップの貫通穴と回路基板に固定された半導体素子との離隔距離が維持されるとともに、キャップの貫通穴の下に存在するいずれかの振動子の基台部によって光の侵入が遮断され、より確実に回路基板上の半導体素子の特性変化が常に防止される。
尚、この場合において、半導体素子は、回路基板のいずれかの角部に凹部を設けて凹部内に固定し、2つの振動子は、半導体素子が設置された回路基板の角部に隣接する2つの辺の近傍にそれぞれ配置し、それぞれの振動部が凹部上に配置されるようにしてもよい。これにより、振動子の振動部が半導体素子上に配備され、角速度センサをより小型化することができる。
本願発明によれば、振動子や内部回路を保護するためのキャップを回路基板に搭載する工程において、キャップの方向合わせを行うことなく、キャップに設けられた防爆用の貫通穴から入射した光による回路基板上の半導体素子の特性変化を常に防止でき、信頼性の高い角速度センサを効率よく生産できるという効果がある。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
図1は本願発明の角速度センサの一例を示す内部透視斜視図であり、図2はその分解斜視図である。角速度センサ10は、回路基板20を含む。回路基板20は、たとえば長方形板状などの形状に形成される。回路基板20の一方面には、凹部22が形成される。凹部22は、たとえば、回路基板20の1つの角部側に片寄るような位置に形成される。なお、図2においては、凹部22は鉤形に形成されているが、後述のICが実装されうる形状であればよく、たとえば四角形状などであってもよい。
回路基板20の凹部22内には、複数の電極24が、たとえば四角形状に並ぶように形成される。また、回路基板20の凹部22の外側において、凹部22に近接する短辺の近傍に、3つの長方形状の電極26a,26b,26cが並んで形成される。これらの電極26a〜26cは、その長手方向が凹部22に近接する回路基板20の短辺と同じ向きとなるように配置される。さらに、回路基板20の凹部22の外側において、凹部22に近接する長辺の近傍に、3つの長方形状の電極28a,28b,28cが並んで形成される。これらの電極28a〜28cは、その長手方向が凹部22に近接する回路基板20の長辺と同じ向きとなるように配置される。
また、凹部22と、凹部22から離れた位置にある回路基板20の短辺との間には、複数対の対向電極30が形成される。それぞれの対向電極30は、回路基板20の長手方向において互いに対向するように形成される。そして、複数対の対向電極30が、回路基板20の短辺に沿って並ぶように配置される。さらに、これらの対向電極30と回路基板20の短辺との間に、複数の電極32が形成される。また、凹部22に近接する回路基板20の短辺の近傍に形成された電極26a〜26cに隣接して、複数の電極34が形成される。これらの電極34は、凹部22から離れた回路基板20の長辺に沿って配置される。
回路基板20の他方面には、図3に示すように、複数の外部電極40および8つの検査用電極42a〜42hが形成される。外部電極40は、回路基板20の対向する長辺に沿って並んで形成される。また、検査用電極42a〜42hは、外部電極40の内側に並んで形成される。4つの検査用電極42a〜42dおよび別の4つの検査用電極42e〜42hは、回路基板20の対向する長辺のそれぞれに沿って形成される。8つの検査用電極42a〜42hの中心点(重心位置)Cは、回路基板20の他方面において、角速度センサ10全体の重心に対応する位置Gに一致するように配置される。
回路基板20は、たとえばアルミナなどで形成される。また、回路基板20上に形成される電極24,26a〜26c,28a〜28c,30,32,34,40,42a〜42hなどは、たとえば、タングステンで形成された電極上にニッケルおよび金を順次メッキすることにより形成される。なお、回路基板20には、導電性を有する多数のビアホールやパターンなどの配線部材(図示せず)が形成されている。
回路基板20の凹部22には、IC50が嵌め込まれる。IC50は、後述の音叉型振動子を駆動し、音叉型振動子の出力信号を処理するために用いられる。IC50には、複数の外部電極(図示せず)が形成され、このIC50の外部電極が凹部22内の電極24にそれぞれ接続される。このとき、たとえば、電極24に金バンプ52が形成され、この金バンプ52によって電極24とIC50の外部電極とが接続される。また、IC50は、エポキシ系接着剤などからなるアンダーフィル54によって、回路基板20に固定される。
回路基板20に形成された対向電極30には、チップコンデンサ60がそれぞれ接続される。チップコンデンサ60としては、たとえば積層セラミックコンデンサなどが用いられ、その両端に形成された外部電極が、半田62などによって対向電極30に接続される。
さらに、凹部22の外側に形成された電極26a〜26c,28a〜28cには、それぞれ第1の音叉型振動子70および第2の音叉型振動子72が取り付けられる。第1の音叉型振動子70および第2の音叉型振動子72は、略長方形状の基台部74を含み、その長手方向の一端から2つの脚部76a,76bが延びるように形成される。これらの脚部76a,76bは、基台部74の幅方向の両端より内側において、互いに平行に延びるように形成される。
第1の音叉型振動子70および第2の音叉型振動子72は、それぞれ、図4に示すように、2つの音叉型の圧電体基板80,82を含み、これらの圧電体基板80,82の間に中間電極84が挟まれた構成を有する。圧電体基板80,82は、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電体材料で形成され、たとえば互いに逆の厚み方向に分極される。
一方の圧電体基板80の表面には、3つの表面電極86,88,90が形成される。表面電極86,88は、一方の脚部76aの幅方向の中央部で互いに分割され、端部側の表面電極86は、基台部74から脚部76aに延びるように形成される。また、表面電極88,90は、他方の脚部76bの幅方向の中央部で互いに分割され、端部側の表面電極90は、基台部74から脚部76bに延びるように形成される。さらに、中央部の表面電極88は、基台部74から両方の脚部76a,76bに延びるように形成される。ここで、表面電極86,88,90の間の分割幅は、基台部74部分で広く、かつ脚部76a,76b部分で狭くなるように形成される。また、他方の圧電体基板82の表面には、全面電極92が形成される。
第1の音叉型振動子70と第2の音叉型振動子72とは、回路基板20の凹部22の外側に形成された電極26a〜26cおよび電極28a〜28cに取り付けられる。このとき、接合材100を用いて、2つの音叉型振動子70,72の表面電極86,88,90が、それぞれ、電極26a,26b,26cおよび電極28a,28b,28cに接続される。接合材100としては、たとえば異方導電性接着剤、導電性接着剤、樹脂−金属複合材料、金バンプなどが用いられる。表面電極86,88,90の間においては絶縁性を確保する必要があるため、接合材100として、異方導電性接着剤や樹脂−金属複合材料を用いる場合には、基台部74において3つの電極86,88,90側の表面の全面に接合材100を付与することができるが、その他の材料を用いる場合には、それぞれの表面電極86,88,90に分割して接合材100を付与する必要がある。
第1の音叉型振動子70および第2の音叉型振動子72は、ほぼ直交する向きに配置されるが、それぞれの振動が他の振動子に影響を与えないように、異なる共振周波数を有するものが用いられる。第1の音叉型振動子70の脚部76a,76bは、第2の音叉型振動子72の脚部76a,76bより長く形成される。それにより、第1の音叉型振動子70は、第2の音叉型振動子72より低い共振周波数を有する。
低い共振周波数を有する第1の音叉型振動子70は、回路基板20の短辺の近傍に形成された電極26a〜26cに接続される。また、高い共振周波数を有する第2の音叉型振動子72は、回路基板20の長辺の近傍に形成された電極28a〜28cに接続される。これらの第1の音叉型振動子70および第2の音叉型振動子72の脚部76a,76bは、回路基板20の短辺および長辺に沿って、凹部22側に向かって延びるように配置される。
IC50およびチップコンデンサ60などで形成される回路の必要な部分が、電極24、対向電極30および配線部材(図示せず)を介して、回路基板20の他方面に形成された外部電極40に接続される。また、第1の音叉型振動子70および第2の音叉型振動子72の表面電極86,88,90は、電極26a〜26c、28a〜28cおよび配線部材(図示せず)を介して、IC50の回路に接続されるとともに、回路基板20の他方面に形成された検査用電極42a〜42hに接続される。このとき、第1の音叉型振動子70および第2の音叉型振動子72の表面電極86,88,90は、それぞれ、2列に配置された4つの検査用電極42a〜42dおよび4つの検査用電極42e〜42hに接続される。
ここで、4つ並んだ一方の検査用電極42a〜42dのうち、両外側の2つの検査用電極42a,42dに第1の音叉型振動子70の中央部の表面電極88が接続され、内側の2つの検査用電極42b,42cに第1の音叉型振動子70の両側の表面電極86,90が接続される。また、4つ並んだ他方の検査用電極42e〜42hのうち、両外側の2つの検査用電極42e,42hに第2の音叉型振動子72の中央部の表面電極88が接続され、内側の2つの検査用電極42f,42gに第2の音叉型振動子72の両側の表面電極86,90が接続される。
回路基板20の一方面上には、IC50、チップコンデンサ60、第1の音叉型振動子70および第2の音叉型振動子72を覆うようにして、キャップ110が取り付けられる。キャップ110は、たとえばアルミナや洋白などの材料で、回路基板20の外形に合わせた矩形の器状に形成される。
キャップ110を回路基板20に取り付けるために、キャップ110の端部と回路基板20との間にキャップ接着剤112が付与される。キャップ接着剤112としては、たとえばアルミナなどの絶縁性のキャップ110を取り付ける場合には、エポキシ系接着剤などが用いられ、洋白などの導電性のキャップ110を取り付ける場合には、エポキシ系接着剤およびエポキシ系導電性接着剤などが用いられる。
キャップ110には、防爆用の貫通孔114が形成される。貫通孔114は、第1の音叉型振動子70の基台部74に対応する位置において、キャップ110の角部の近傍に形成される。貫通孔114は、第2の音叉型振動子72の基台部74に対応する位置において、キャップ110の角部の近傍に形成されてもよい。つまり、貫通孔114は、キャップ110を180°回転させて回路基板20に取り付けても、IC50の上に配置されない位置に形成される。
次に、図5などを参照して、この角速度センサ10の回路構成について説明する。ここでは、角速度センサ10において、第1の音叉型振動子70に関連する回路構成と第2の音叉型振動子72に関連する回路構成とが同様の回路構成であるため、先に、第1の音叉型振動子70に関連する回路構成について詳しく説明し、その後に、第2の音叉型振動子72に関連する回路構成について簡単に説明する。
角速度センサ10において、第1の音叉型振動子70の表面電極86,90は、電極24、26a、26cおよび配線部材(図示せず)を介して、IC50に含まれる入力バッファ200の2つの入力端に接続される。この入力バッファ200は、一方の出力端および他方の2つの出力端を有し、一方の出力端は2つの入力端に入力されている信号の和の信号を出力するためのものであり、他方の2つの出力端は2つの入力端に入力されている信号を出力するためのものである。IC50内において、入力バッファ200の一方の出力端は、信号の振幅を制御するための振幅制御回路202の入力端に接続され、振幅制御回路202の出力端は、信号の位相を適正にするための移相回路204の入力端に接続される。IC50内の移相回路204の出力端は、電極24、26bおよび配線部材(図示せず)を介して、第1の音叉型振動子70の表面電極88に接続される。このようにして、第1の音叉型振動子70には、駆動用の帰還ループが形成される。なお、第1の音叉型振動子70の表面電極86,88,90は、上述のように、4つの検査用電極42a〜42dの所定のものにそれぞれ接続されている。
IC50内において、入力バッファ200の他方の2つの出力端は、差動増幅回路206の2つの入力端に接続され、差動増幅回路206の出力端は、振幅調整回路208を介して、同期検波回路210の一方の入力端に接続され、さらに、入力バッファ200の一方の出力端は、検波クロック生成回路212を介して、同期検波回路210の他方の入力端に接続される。同期検波回路210は、その一方の入力端に入力されている信号を、その他方の入力端に入力されている信号(検波クロック)に同期して検波するためのものである。同期検波回路210の出力端は、IC50の1つの外部電極(電極24)に接続され、この外部電極と基準電圧が印加されるIC50の別の外部電極(別の電極24、外部電極40(REF))との間には、電極30および配線部材(図示せず)を介して、コンデンサC1(チップコンデンサ60)が接続される。
さらに、IC50内において、同期検波回路210の出力端は、調整回路214の1つの入力端に接続される。この調整回路214は、同期検波回路210の出力信号を温度補償するためのものである。そのため、IC50内には、シリアルインタフェース216、ロジック回路218、メモリ220および温度センサ222が設けられる。シリアルインタフェース216は、その3つの入力端がIC50の3つの外部電極(3つの電極24)および3つの外部電極40(ACS、ACLKおよびASDIO)にそれぞれ接続され、その出力端がロジック回路218の入力端に接続される。また、ロジック回路218の入出力端がメモリ220の入出力端に接続される。さらに、メモリ220のVPP電圧端子は、IC50の外部電極(電極24)および外部電極40(VPP)に接続される。そのため、実際に測定された第1の音叉型振動子70の温度変化に対するインピーダンス変化特性に関するデータなどのさまざまなデータを、外部電極40から、シリアルインタフェース216およびロジック回路218を介して、メモリ220に記憶することができる。また、ロジック回路218の出力端が調整回路214の別の入力端に接続される。そのため、メモリ220に記憶されているデータを、ロジック回路218を介して、調整回路214に与えることができる。さらに、温度センサ222の出力端が、調整回路214のさらに別の入力端に接続される。したがって、調整回路214によって、その入力信号すなわち同期検波回路210の出力信号を、メモリ220に記憶されているデータおよび温度センサ222の出力信号に基づいて温度補償することができる。
なお、図示していないが、メモリ220は、上述の振幅調整回路208にも接続され、メモリ220に記憶されているゲインに関するデータに基づいて、振幅調整回路208によって差動増幅回路206の出力信号の振幅を調整することができる。
IC50内において、調整回路214の出力端は、ローパスフィルタ224の入力端に接続される。ローパスフィルタ224は、角速度センサ10で検出する角速度の周波数たとえば10Hz〜50Hzを含む低周波帯域を通過するためのものである。ローパスフィルタ224の出力端は、IC50の外部電極(電極24)、電極30および外部電極40(OUTx)に接続される。なお、ローパスフィルタ224は、入力信号を通過して出力する別の出力端も有し、その別の出力端は、IC50の別の外部電極(電極24)および別の電極30に接続される。そして、ローパスフィルタ224の出力端および別の出力端間(電極30間)には、コンデンサC2(チップコンデンサ60)が接続される。
ローパスフィルタ224の出力端すなわち外部電極40(OUTx)は、外部に設けられるハイパスフィルタ226の入力端に接続される。ハイパスフィルタ226は、信号中の直流成分をカットするためのものである。ハイパスフィルタ226は、コンデンサC3および抵抗器R1を含み、その入力端と出力端との間にコンデンサC3が接続され、その出力端とIC50の基準電圧が印加される別の外部電極40(REF)との間に抵抗器R1が接続される。
ハイパスフィルタ226の出力端すなわちコンデンサC3および抵抗器R1の接続点は、外部電極40(AINx)に接続される。この外部電極40(AINx)は、電極24などを介して、IC50内において後段アンプに用いられるオペアンプ228の正入力端に接続される。後段アンプは、外部電極40(AINx)に入力されている信号の振幅をたとえば50倍程度増幅するためのものである。オペアンプ228は、その負入力端が電極24などを介して外部電極40(AFBx)に接続され、その出力端が別の電極24などを介して別の外部電極40(APOx)に接続される。また、これらの外部電極40(AFBx、APOx)には、外部に設けられるローパスフィルタ230が接続される。ローパスフィルタ230は、抵抗器R2およびコンデンサC4を含み、抵抗器R2およびコンデンサC4は、外部電極40(AFBx、APOx)間に並列に接続される。また、外部電極40(AFBx)と基準電圧が印加される別の外部電極40(REF)との間には、抵抗器R3が接続される。そのため、オペアンプ228を含む後段アンプによって、外部電極40(AINx)に入力されている信号の振幅をたとえば50倍程度増幅して、オペアオンプ228の出力端すなわち外部電極40(APOx)から出力することができる。
また、IC50内には、スイッチSWが設けられる。スイッチSWは、外部電極40(AINx)に接続されるIC50の外部電極(電極24)とIC50の基準電圧が印加される別の外部電極40(REF)に接続されるIC50の別の外部電極(別の電極24)との間に接続される。また、スイッチSWは、外部電極40(SCT)に接続されるIC50の外部電極(電極24)に接続される。さらに、スイッチSWは、外部電極40(SCT)に入力される制御信号によって、オンまたはオフに切替えることができるように構成されている。このスイッチSWをたとえば0.2秒間オンにすることによってハイパスフィルタ226のコンデンサC3を充電すれば、ローパスフィルタ224の出力端すなわち外部電極40(OUTx)の信号が短時間でオペアンプ228の正入力端に伝達され、オペアンプ228の出力端すなわち外部電極40(APOx)における出力信号の立上り時間を早めることができる。
なお、外部電極40(VCC)は、配線部材(図示せず)を介して、IC50のVCCおよびVDDに接続される電極24にそれぞれ接続され、外部電極40(GND)は、配線部材(図示せず)を介して、IC50のGNDに接続される電極24に接続される。また、外部電極40(SLP)は、配線部材(図示せず)を介して、IC50のスリープ制御用端子に接続される電極24に接続される。
角速度センサ10において、第1の音叉型振動子70と同様に、第2の音叉型振動子72の表面電極86,90は、電極24、28a、28cおよび配線部材(図示せず)を介して、IC50に含まれる入力バッファ200と同様の入力バッファ200´の2つの入力端に接続される。入力バッファ200´の一方の出力端は、振幅制御回路202と同様の振幅制御回路202´、移相回路204と同様の移相回路204´、電極24、28bおよび配線部材(図示せず)を介して、第2の音叉型振動子72の表面電極88に接続される。このようにして、第2の音叉型振動子72にも、駆動用の帰還ループが形成される。ただし、駆動用の帰還ループは、第2の音叉型振動子72における駆動周波数が、第1の音叉型振動子70における駆動周波数より高くなるように形成される。
入力バッファ200´の他方の2つの出力端も、差動増幅回路206および振幅調整回路208と同様の差動増幅回路206´および振幅調整回路208´を介して、同期検波回路210と同様の同期検波回路210´の一方の入力端に接続され、さらに、入力バッファ200´の一方の出力端は、検波クロック生成回路212と同様の検波クロック生成回路212´を介して、同期検波回路210´の他方の入力端に接続される。図示していないが、調整回路208´にもメモリ220が接続され、メモリ220に記憶されているゲインに関するデータに基づいて、振幅調整回路208´によって差動増幅回路206´の出力信号の振幅を調整することができる。また、検波クロック生成回路212´は、検波クロック生成回路212と比べて、第2の音叉型振動子72の高い駆動周波数に対応して周期の短い検波クロックを生成し、同期検波回路210´における検波の周期も、同期検波回路210における検波の周期と比べて短い。
同期検波回路210´の出力端は、IC50の1つの外部電極(電極24)および電極30に接続され、この電極30と基準電圧が印加されるIC50の別の外部電極(別の電極24、外部電極40(REF))との間には、コンデンサC5(チップコンデンサ60)が接続される。
さらに、IC50内において、同期検波回路210´の出力端は、調整回路214と同様の調整回路214´の1つの入力端に接続される。また、調整回路214´の別の入力端およびさらに別の入力端には、メモリ220および温度センサ222がそれぞれ接続される。そのため、メモリ220に記憶されているデータを、調整回路214´に与えることができる。さらに、調整回路214´によって、同期検波回路210´の出力信号を、メモリ220に記憶されている第2の音叉型振動子72に関するデータおよび温度センサ222の出力信号に基づいて温度補償することができる。
IC50内において、調整回路214´の出力端は、ローパスフィルタ224と同様のローパスフィルタ224´の入力端に接続される。ローパスフィルタ224´の出力端は、IC50の外部電極(電極24)、電極30および外部電極40(OUTy)に接続され、ローパスフィルタ224´の別の出力端は、IC50の別の外部電極(電極24)および別の電極30に接続される。ローパスフィルタ224´の出力端および別の出力端間(電極30間)には、コンデンサC6(チップコンデンサ60)が接続される。
ローパスフィルタ224´の出力端すなわち外部電極40(OUTy)は、ハイパスフィルタ226と同様の外部に設けられるハイパスフィルタ226´の入力端に接続される。ハイパスフィルタ226´は、その入力端と出力端との間にコンデンサC7が接続され、その出力端とIC50の基準電圧が印加される別の外部電極40(REF)との間に抵抗器R4が接続される。
ハイパスフィルタ226´の出力端すなわちコンデンサC7および抵抗器R4の接続点は、外部電極40(AINy)に接続される。この外部電極40(AINy)は、電極24などを介して、IC50内において後段アンプと同様の別の後段アンプに用いられるオペアンプ228´の正入力端に接続される。この別の後段アンプは、外部電極40(AINy)に入力されている信号の振幅をたとえば50倍程度増幅するためのものである。オペアンプ228´は、その負入力端が電極24などを介して外部電極40(AFBy)に接続され、その出力端が別の電極24などを介して別の外部電極40(APOy)に接続される。また、これらの外部電極40(AFBy、APOy)には、ローパスフィルタ230と同様の外部に設けられるローパスフィルタ230´が接続される。ローパスフィルタ230´の抵抗器R5およびコンデンサC8が、外部電極40(AFBy、APOy)間に並列に接続される。また、外部電極40(AFBy)と基準電圧が印加される別の外部電極40(REF)との間には、抵抗器R6が接続される。そのため、オペアンプ228´を含む別の後段アンプによって、外部電極40(AINy)に入力されている信号の振幅をたとえば50倍程度増幅して、オペアンプ228´の出力端すなわち外部電極40(APOy)から出力することができる。
また、IC50内には、スイッチSWと同様のスイッチSW´が設けられる。スイッチSW´は、外部電極40(AINy)に接続されるIC50の外部電極(電極24)とIC50の基準電圧が印加される別の外部電極40(REF)に接続されるIC50の別の外部電極(別の電極24)との間に接続される。また、スイッチSW´も、IC50の外部電極(電極24)および外部電極40(SCT)に接続される。さらに、スイッチSWも、外部電極40(SCT)に入力される制御信号によって、オンまたはオフに切替えることができるように構成されている。そのため、このスイッチSW´をたとえば0.2秒間オンにすることによってハイパスフィルタ226´のコンデンサC7を充電すれば、ローパスフィルタ224´の出力端すなわち外部電極40(OUTy)の信号が短時間でオペアンプ228´の正入力端に伝達され、オペアンプ228´の出力端すなわち外部電極40(APOy)における出力信号の立上り時間を早めることができる。
次に、この角速度センサ10の作動状態について説明する。この角速度センサ10では、たとえば、第1の音叉型振動子70が、回路基板20の短辺に平行するX軸を中心として加わる回転角速度を検出するために用いられ、第2の音叉型振動子72が、回路基板20の長辺に平行するY軸を中心として加わる回転角速度を検出するために用いられる。
第1の音叉型振動子70において、入力バッファ200、振幅制御回路202および移相回路204からなる駆動用の帰還ループによって自励振駆動回路が形成され、脚部76a,76bは、たとえば図6に示すように、互いに開いたり閉じたりするように基本振動で振動する。脚部76a,76bが互いに開いている状態(図6に実線で示す状態)では、第1の音叉型振動子70において、中央の表面電極88を形成した部分が伸びて、両側の表面電極86,90を形成した部分が縮んでいる。逆に、脚部76a,76bが互いに閉じている状態では、第1の音叉型振動子70において、中央の表面電極88を形成した部分が縮んで、両側の表面電極86,90を形成した部分が伸びている。この基本振動のときに、2つの脚部76a,76bは、分極方向に対して同じ状態で対称的に振動するため、両側の表面電極86,90からは同じ信号が出力される。そのため、検出回路用の差動増幅回路206ひいては外部電極40(APOx)からは、「0」の信号が出力される。
この基本振動の状態で、第1の音叉型振動子70にX軸を中心として回転角速度が加わると、脚部76a,76bには、基本振動の方向と直交する向きにコリオリ力が働く。脚部76a,76bに働くコリオリ力は互いに逆向きであるため、2つの脚部76a,76bは、たとえば図7に示すように、互いに逆方向に変位する。この変位によって、両側の表面電極86,90からは、逆位相の信号が出力され、差動増幅回路206からは、回転回速度に応じた大きい信号が出力される。このように出力される信号の大きさと極性とは、回転角速度の大きさと回転方向とにそれぞれ対応する。
差動増幅回路206の出力信号は、その振幅が、メモリ220に記憶されているデータに基づいて振幅調整回路208によって調整される。このように振幅が調整された信号は、同期検波回路210によって、検波クロック生成回路212の検波クロックに同期して検波される。検波された信号は、調整回路214などによって、温度補償される。温度補償された信号は、ローパスフィルタ224によって必要な低周波帯域が通過され、ハイパスフィルタ226によって直流成分がカットされる。そして、直流成分がカットされた信号は、オペアンプ228などからなる後段アンプで増幅され、オペアンプ228の出力端すなわち外部電極40(APOx)から出力される。したがって、外部電極40(APOx)からの出力信号の大きさと極性とによって、X軸を中心として加わった回転角速度の大きさと回転方向とを検出することができる。
第2の音叉型振動子72においても、第1の音叉型振動子70と同様に、脚部76a,76bが、入力バッファ200´などからなる駆動用の帰還ループによって、基本振動で振動する。ただし、第2の音叉型振動子72においては、Y軸を中心として加わった回転角速度に応じて、脚部76a,76bの基本振動の向きが変位する。そのため、第2の音叉型振動子72に関しては、差動増幅回路206´ひいては外部電極40(APOy)からの出力信号の大きさと極性とによって、Y軸を中心として加わった回転角速度の大きさと回転方向とを検出することができる。
上述した本願発明の一実施形態にかかる角速度センサ10のキャップ110に設けられた防爆用の貫通穴114と回路基板20に固定されたIC50との位置関係を図8に示す。
角速度センサ10は、略長方形状の回路基板20に、隣り合う2辺の長さが異なる略長方形上の平面輪郭を有し、防爆用の貫通穴114を設けたキャップ110を搭載し、音叉型振動子と内部回路を構成する半導体素子たるIC50等の部品を封止するものである。従って、キャップ110は、回路基板20に対して、図8(1)のような通常の搭載方向の他に、図8(2)のような180度回転した方向でも搭載することが可能である。
ここで、内部回路を構成する半導体部品たるIC50は、回路基板20のいずれかの角部(図8の例では右上)の近傍に配置され、キャップの貫通穴114は、IC50が配置された回路基板の角部に対応するキャップの角部と隣接する2つの角部のうちのいずれかの角部(図8(1)の例では右下)の近傍に配置されており、キャップの貫通穴114と回路基板のIC50との間で所定の離隔距離が確保されているので、キャップの貫通穴114から光が入射したとしてもIC50の出力特性に影響を与えることはない。
一方、キャップ110が回路基板20に対して180度回転した方向に搭載された場合には、キャップの貫通穴114はIC50が配置された角部とは異なる角部(図8(2)の例では左上)の近傍にあり、やはりキャップの貫通穴114と回路基板のIC50との間で所定の離隔距離が確保されているので、キャップの貫通穴114から光が入射したとしてもIC50の出力特性に影響を与えることはない。
従って、振動子や内部回路を保護するためにキャップを回路基板に搭載する工程において、キャップの方向合わせを行うことなく、キャップに設けられた防爆用の貫通穴から入射した光による回路基板のICの特性変化を常に防止できる。
この場合において、上記実施形態では、2つの音叉型振動子を用いた2軸の角速度センサの場合について説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、単一の振動子を用いた1軸の角速度センサでもよい。ただし、レイアウト上、ICが回路基板の角部近傍に配置せざるを得なくなる2軸の角速度センサにおいて、本願発明は特に有用である。
また、上述した本願発明の一実施形態にかかる角速度センサ10のキャップ110に設けられた防爆用の貫通穴114と回路基板20に固定されたIC50および2つの音叉型振動子70、72との位置関係を図9に示す。
この場合においても、角速度センサ10は、略長方形状の回路基板20に、隣り合う2辺の長さが異なる略長方形上の平面輪郭を有し、防爆用の貫通穴114を設けたキャップ110を搭載し、2つの音叉型振動子70、72と内部回路を構成する半導体素子たるIC50等の部品を封止するものである。従って、キャップ110は、回路基板20に対して、図9(1)のような通常の搭載方向の他に、図9(2)のような180度回転した方向でも搭載することが可能である。
ここで、内部回路を構成する半導体部品たるIC50は、回路基板20のいずれかの角部(図9の例では右上)の近傍に配置され、キャップの貫通穴114は、IC50が配置された回路基板の角部に対応するキャップの角部と隣接する2つの角部のうちのいずれかの角部(図9(1)の例では右下)の近傍であって、いずれか一方の音叉型振動子(図9の例では第1の音叉型振動子70)の基台部の上となるように配置されている。
一方、キャップ110が回路基板20に対して180度回転した方向に搭載された場合には、キャップの貫通穴114はIC50が配置された角部とは異なる角部(図9(2)の例では左上)の近傍にある他方の音叉型振動子(図9(2)の例では第2の音叉型振動子72)の基台部の上となるように配置されている。
このように、キャップ110がいずれの回転方向で回路基板20に搭載された場合であっても、キャップの貫通穴114は、IC50が配置された角部とは異なる角部の近傍にあり、かつ回路基板に固定された2つの音叉型振動子のうちのいずれかの音叉型振動子の基台部の上に常に配備されるように、キャップの貫通穴114の位置と回路基板上の2つの音叉型振動子70、72の基台部の位置が設定されているので、キャップの貫通穴114と回路基板のIC50との間で所定の離隔距離が常に確保されるとともに、キャップの貫通穴114から光が入射したとしてもいずれかの音叉振動子の基台部によって遮断され、IC50の出力特性に影響を与えることはない。
従って、振動子や内部回路を保護するためにキャップを回路基板に搭載する工程において、キャップの方向合わせを行うことなく、キャップに設けられた防爆用の貫通穴から入射した光による回路基板のICの特性変化をより確実に常に防止できる。
この場合において、上記実施形態では、2つの音叉型振動子はICが配置された回路基板の角部に隣接する2つの辺の近傍にそれぞれ配置し、それぞれの脚部がIC上に配置されるものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではない。例えば、2つの音叉型振動子をICが配置された回路基板の角部に隣接しない2つの辺の近傍にそれぞれ配置し、キャップがいずれの回転方向で回路基板に搭載された場合であっても、キャップの貫通穴が2つの音叉型振動子のうちのいずれかの音叉型振動子の基台部の上に常に配備されるように、キャップの貫通穴の位置と2つの音叉型振動子の基台部の位置が設定されるようにしてもよい。すなわち、例えば、図9のようにIC50が回路基板の右上に配置されている場合において、第1の音叉型振動子70は、回路基板の下辺の近傍に配置されるものであって、基台部が通常のキャップ搭載方向における貫通穴114の位置に対応する回路基板の右下に配置され、脚部が回路基板の左下方向に向けて配置されるようにしたものであり、第2の音叉型振動子72は、回路基板の左辺の近傍に配置されるものであって、基台部が180度回転したキャップ搭載方向における貫通穴114の位置に対応する回路基板の左上に配置され、脚部が回路基板の左下方向に向けて配置されるようにしたものでもよい。
上記実施形態では、振動子として音叉型振動子を用いた場合について説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、振動子として音叉型振動子以外の振動子、例えば片持構造の音片型振動子を用いたものでもよく、本願発明の効果を奏する。
上記実施形態では、キャップは器状のものであるとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではない。例えば、器状に形成した回路基板に対して、平板状のキャップで蓋をするようにしたものでもよい。
以上述べたように、本願発明によれば、振動子や内部回路を保護するためにキャップを回路基板に搭載する工程において、キャップの方向合わせを行うことなく、キャップに設けられた防爆用の貫通穴から入射した光による回路基板上の半導体素子の特性変化を常に防止できるので、信頼性の高い角速度センサを効率よく生産することができる。
尚、本願発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本願発明の効果を奏する限り、各実施形態で述べた構成要素を適宜入れ替えたり、新たな構成要素を追加したり、一部の構成要素を削除したりしてもよいことはいうまでもない。
本願発明の一実施形態にかかる角速度センサの概略構造図である。 本願発明の一実施形態にかかる角速度センサの分解構造図である。 本願発明の一実施形態にかかる角速度センサの回路基板の裏面の電極配置図である。 本願発明の一実施形態にかかる角速度センサの音叉型振動子の概略構造図である。 本願発明の一実施形態にかかる角速度センサの回路構成図である。 本願発明の一実施形態にかかる角速度センサの音叉型振動子の駆動時の作動状態を示す図である。 本願発明の一実施形態にかかる角速度センサの音叉型振動子の角速度検出時の作動状態を示す図である。 本願発明の一実施形態にかかる角速度センサのキャップの貫通穴と回路基板上のICとの位置関係の説明図である。 本願発明の一実施形態にかかる角速度センサのキャップの貫通穴と回路基板上のICおよび2つの音叉型振動子の基台部との位置関係の説明図である。
符号の説明
10 角速度センサ
20 回路基板
22 凹部
24 IC用電極
26a、26b、26c 第1の音叉型振動子用電極
28a、28b、28c 第2の音叉型振動子用電極
30 チップコンデンサ用電極
40 外部電極
42a、42b、42c、42d 第1の音叉型振動子検査用電極
42e、42f、42g、42h 第2の音叉型振動子検査用電極
50 IC
60 チップコンデンサ
70 第1の音叉型振動子
72 第2の音叉型振動子
74 音叉型振動子の基台部
76a、76b 音叉型振動子の脚部
80、82 音叉型振動子の圧電体基板
84 音叉型振動子の中間電極
86、88,90 音叉型振動子の表面電極
92 音叉型振動子の全面電極
100 音叉型振動子の接合材
110 キャップ
112 キャップの接着剤
114 貫通穴

Claims (2)

  1. 2つの振動子と、
    前記2つの振動子を駆動し、2つの角速度信号を検出する内部回路と、
    前記2つの振動子を互いに直交する方向に固定するとともに、前記内部回路を構成する半導体素子を含む部品を固定し、前記2つの振動子の各表面電極と前記内部回路を構成する部品を電気的に接続するとともに、2つの角速度検出信号を取り出すための外部電極を有し、前記内部回路の出力電極と前記外部電極とを電気的に接続するように形成された略長方形状の回路基板と、
    隣り合う2辺の長さが異なる略長方形状の平面輪郭を有し、前記回路基板に固定された前記2つの振動子と前記内部回路を覆うように前記回路基板に搭載されて封止されるキャップであって、防爆用の貫通穴を有するキャップと、
    を備えた角速度センサであって、
    前記内部回路を構成する半導体素子は、前記回路基板のいずれかの角部の近傍に配置され、
    前記2つの振動子は、前記半導体素子が配置された前記回路基板の角部に隣接する2つの角部の近傍にそれぞれの基台部が配置され、
    前記キャップの貫通穴は、前記半導体素子が配置された前記回路基板の角部と対応する前記キャップの角部に隣接する2つの角部のうちのいずれかの角部の近傍に配置され、
    前記キャップがいずれの回転方向で前記回路基板に搭載された場合であっても、前記キャップの貫通穴が前記回路基板に固定された2つの振動子のうちのいずれかの振動子の基台部の上に常に配備されるように、前記キャップの貫通穴の位置と前記回路基板上の2つの振動子の基台部の位置が設定されていることを特徴とする、角速度センサ。
  2. 前記回路基板は、前記内部回路を構成する半導体素子が配置されるいずれかの角部に凹部を備え、前記半導体素子は、前記凹部内に固定され、前記2つの振動子は、前記半導体素子が配置された回路基板のいずれかの角部に隣接する2つの辺の近傍にそれぞれ配置され、それぞれの振動子の振動部が前記凹部上に配置されるように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の角速度センサ。
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