JP5266952B2 - 光学式計測装置および計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は光学式計測装置およびそれを用いた計測方法に関する。
従来、様々な計測対象物体の変位、長さ、角度などを計測するためのセンサ装置が知られている。たとえば、光源からの光をスリット光に整形して計測対象物体表面に所定角度で照射する投光部と、計測対象物体表面のスリット光照射位置をスリット光照射角度とは異なる角度から二次元撮像素子を使用して撮影して光切断面の断面輪郭線像を含む画像を取得する撮影部と、この撮影手段を介して得られる光切断面の断面輪郭線像に基づいて、所定の計測処理を実行することにより計測値及び/又は判定値を生成する計測部と、を具備する、光切断法を利用した光学式計測装置(『変位センサ』とも称される)が知られている。
上記の光学式計測装置は三角測量の原理を応用して変位を計測するものであるが、撮像部で受光する計測対象領域からの反射光の種類により2種類に大別できる。その1つは物体からの正反射光を直接受光する方式のものであり、もう1つは、投光ビームを測定面に対して垂直に投光して反射光中の拡散反射光を受光する方式のものである。
ここで、スリット光の断面のなす直線の方向は、二次元撮影素子の視野内においては、垂直走査方向に対応する。また、計測装置(一般には、センサヘッド)と計測対象物体との距離が変化したときにスリット光のなす断面輪郭線像が二次元撮像素子の視野内において移動する方向は、水平走査方向に対応する。これにより、二次元撮像素子の受光面には、光切断面の断面輪郭線像が結像される。
かかる光学式計測装置によれば、切断光として直線状断面を有するスリット光を採用しているため、切断光として点状断面を有するスポット光を採用するもののように、切断光と計測対象物体とを相対移動させずとも、計測対象物体表面の一定直線に沿う一連の計測点の情報を一括して取得することができる。そのため、たとえば生産ラインを流れる工業製品の検査等に応用すれば、それら一連の計測点の情報に基づいて、計測対象物体表面各部の寸法を精密に測定して、製品の良否判定等を迅速かつ確実に行なうことができる。
この種の工業製品の検査等においては、様々な表面性状を有する計測対象物体を想定せねばならない。工業製品の中には、表面性状(たとえば、表面の粗さ、色彩等)が一様でないことから、反射率が部分的に異なるものがある。
このような場合に、反射率の高い部分をA部、低い部分をB部とすると、計測対象物体に照射されたスリット光のうちで、A部に照射されたスリット光部分の像が鮮明に映し出される撮影条件で二次元撮影素子による撮影を行なうと、B部に照射されたスリット光部分の像は輝度不足となる。逆に、B部に照射されたスリット光部分の像が鮮明に映し出される撮影条件で二次元撮影素子による撮影を行なうと、A部の画像が輝度飽和して正常な計測が行なわれないことがある。
特許第3575693号公報(特許文献1)には、このような問題を解決するために、撮影条件が異なる複数の画像を合成して合成画像に基づいて計測を行なう光学式計測装置が開示されている。
特許第3575693号公報
近年、工業製品の中には、高級感や美感を持たせるために、表面色に黒あるいは濃紺等の暗色系の色を採用し、かつその表面に光沢を持たせたものがある。このような工業製品の表面は、たとえば暗色の塗料が塗装されることにより着色されており、さらにその塗装面の上に透明樹脂等を素材とするコーティング層が重ねられている。なお以下では、説明が煩雑になるのを避けるため、このような面を具体的に黒色光沢面であるとする。
黒色光沢面の計測(たとえば段差や溝幅の計測)を上記の光学式計測装置により行なう場合、黒色光沢面に投射された光の反射光成分を撮像部で捉える必要がある。反射光成分としては、正反射光成分と拡散反射光成分(乱反射成分)とがあるが、黒色光沢面からの拡散反射光成分の光量は大幅に小さくなる。
上記の光学式計測装置は、多くの場合、工場の製造ラインでの製品検査に用いられる。製造ラインでは光学式計測装置による検査以外にも、人による各種の作業が行なわれることが多いので、光学式計測装置の近くで人が作業している場合がある。たとえば黒色光沢面の傷の有無等を目視で検査するなどの作業を行なう場合には、黒色光沢面を照らすために作業場所の照明を強くしなければならない。しかしこの場合には、強度の大きい照明光が黒色光沢面で反射して外乱光として光学計測装置の撮像部に入射する。拡散反射光成分に基づいて計測を行なう光学式計測装置の場合、拡散反射光成分(信号光成分)の受光量が小さくなる一方で、外乱光の(ノイズ成分)の受光量が多くなるので、撮影部からの出力信号(受光信号)のS/N比が低下する。
ここで、受光信号のS/N比を高めるために投光部からの光をより強くすることが考えられる。この場合、光学式計測装置の投光部は一般的にレーザ装置により構成されているので、投光部からの光を強くするためにはレーザ光のパワーを上げなければならない。周知のようにレーザ光は高パワー密度を有する光であるのでレーザ光の取り扱いには注意を要するが、レーザ光のパワーを上げるほど光学式計測装置の周囲で作業に従事する作業員への影響(たとえば目への影響)が大きくなる。一方、S/N比を高めるために作業環境を暗くすると、作業員の作業性が低下するなどの別の影響が生じうる。
上記の特許第3575693号公報(特許文献1)には、信号光成分(拡散反射光成分)が小さい一方でノイズ光成分(外乱光)が大きいという状態が生じる可能性があること、およびその状態において計測対象物体を計測する方法については示されていない。
本発明の目的は、信号光成分が小さい一方でノイズ光成分が大きいという状態においても光学式計測装置による計測を実現可能とする技術を提供することである。
本発明は要約すれば、光学式計測装置であって、計測対象物体の表面の計測対象部分に直線偏光を照射する投光部と、直線偏光によって照射された計測対象部分の撮影画像が計測対象物体の表面高さに応じて変化する方向から、計測対象部分を撮影して、撮影画像を取得する撮影部と、撮影部の前段に設けられて、入射する光のうち直線偏光の偏光軸に平行な偏光軸を有する偏光成分を抽出する偏光抽出光学素子と、撮影部が偏光成分を受光することにより撮影した撮影画像に基づいて、所定の計測処理を実行する計測処理部とを備える。
好ましくは、光学式計測装置は、撮影制御部をさらに備える。撮影制御部は、撮影部が撮影画像を撮影する場合の撮影モードを少なくとも第1および第2のモードを含む複数のモードの間で切替可能であり、かつ、複数のモードの中から設定された撮影モードに従って投光部および撮影部を制御する。撮影制御部は、撮影モードが第1のモードである場合には、投光部から直線偏光がパルス光として周期的に発せられるように投光部を制御するとともに撮影部による偏光成分の露光時間を制御し、撮影モードが第2のモードである場合には、第1のモードに比べてパルス光のピークパワーの値が大きく、かつパルス光の発光時間が短く、かつパルス光の繰り返し周期が長くなるように投光部を制御するとともに、撮影部による露光時間が短くなるように撮影部を制御する。
より好ましくは、撮影制御部は、撮影モードが第1のモードから第2のモードとの間で切り替わった場合において、パルス光のパワーの露光時間での積分値が維持されるようにピーク強度および露光時間を設定し、かつ繰り返し周期を長くする。
本発明の他の局面に従うと、光学式計測装置を用いた計測方法である。光学式計測装置は、計測対象物体の表面の計測対象部分に直線偏光を照射する投光部と、直線偏光によって照射された計測対象部分の撮影画像が計測対象物体の表面高さに応じて変化する方向、かつ計測対象部分で正反射した直線偏光が入射しない方向に設けられた撮影部と、撮影部の前段に設けられて、入射する光のうち直線偏光の偏光軸に平行な偏光軸を有する偏光成分を抽出する偏光抽出光学素子とを備える。計測方法は、投光部により、計測対象部分に直線偏光を照射するステップと、偏光抽出光学素子により、偏光成分を抽出するステップと、撮影部が偏光成分を受光して撮影を行なうことにより、撮影画像を取得するステップと、撮影画像に基づいて、所定の計測処理を実行するステップとを備える。
本発明によれば、信号光成分が小さい一方でノイズ光成分が大きいという状態においても光学式計測装置により計測対象物体表面の計測を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[光学式計測装置の構成]
まず、図1〜図4を用いて、本実施の形態に係る光学式計測装置(変位センサ)の構成について説明する。
本実施形態の光学式計測装置は、制御盤などへのコンパクトな収容を可能とするために、また狭小な計測環境への据え付けを容易とするために、信号処理部とセンサヘッド部が分離されたいわゆるアンプ分離型の変位センサである。
図1は、本実施形態の光学式計測装置の信号処理部1およびセンサヘッド部2の外観斜視図である。図1を参照して、信号処理部1の外殻ケース10は、やや細長い直方体形状の形態を有している。外殻ケース10の前面からは、図示されていないが外部接続コードが引き出されている。この外部接続コードには、外部入力線、外部出力線、電源線等が含まれている。外部入力線は、たとえば上位装置としてのPLC(Programmable Logic Controller)等から信号処理部1に対して各種の指令を外部から与えるためのものである。外部出力線は、信号処理部1の内部で生成されたスイッチング出力やアナログ出力などをPLC等へ出力するためのものである。電源線は、信号処理部の内部回路に対する電源を供給するためのものである。また、外殻ケース10の下面には、図示されていないがUSB(Universal Serial Bus)コネクタと、RS-232Cコネクタとが設けられている。
外殻ケース10の上面には開閉可能な操作部蓋14が設けられている。この操作部蓋14の下には、信号処理部1における各種の指令操作などを行なうための操作部が設けられている。また、外殻ケース10の上面には、センサヘッド部2により取得された計測対象画像情報や計測結果、計測値、設定画面等の表示を行なうための表示部15が配置されている。
外殻ケース10の左右側面には、信号処理部間コネクタ蓋16が設けられている。この信号処理部間コネクタ蓋16の内部には、他の信号処理部1を接続するための信号処理部間コネクタが設けられている。複数の信号処理部1は、DINレールを介して隣接結合状態で1列に連装可能とされる。信号処理部1の外殻ケース10の上面には、センサヘッド部接続用コネクタ17が設けられている。信号処理部1はこのセンサヘッド部接続用コネクタ17を介して後述するセンサヘッド部2に接続されている。
センサヘッド部2は、センサヘッド部接続用コネクタ17に対応する信号処理部接続用コネクタ27と、ケーブル21と、センサヘッド本体部20とを含む。
センサヘッド本体部20は、投光窓51から計測対象物体にレーザ光を照射し、受光窓52に計測対象物体からの反射光を受ける。センサヘッド本体部20は、計測対象物体の形状に応じて光像位置が変化して見える角度から計測対象物体の表面を撮影して、撮影画像データを映像信号として出力する。
図2は、センサヘッド本体部から照射されるレーザ光について説明するための図である。図2に示すように、センサヘッド本体部20に内蔵された投光素子(レーザダイオード)から出射されるパルス状レーザ光(パルス光)が、図示しない投光レンズを通して、計測対象物体5の表面にスリット光L1として照射される。これにより、計測対象物体5の表面にはスリット光の照射光像LM(以下ラインビーム像とも称する)が形成される。
計測対象物体5で反射したスリット光の反射光L2はセンサヘッド部2内の図示しない受光レンズを通して2次元撮像素子(フォトダイオードアレイ、CCD、CMOS撮像素子等)へと入射される。
すなわち、計測対象物体5の表面を、2次元撮像素子により異なる角度から撮影することにより、スリット光の照射光像LMを含む映像信号(以下では「受光信号」とも呼ぶ)を取得する。そして、この映像信号に基づいて、所定の特徴量が抽出されて、目的とする変位量(この例ではセンサヘッド部2と計測対象物体5との距離)のLMに沿った分布が求められる。
図3は、図1における信号処理部1の電気的ハードウェア構成の全体を示すブロック図である。図3に示されるように、信号処理部1は、制御部101と、記憶部102と、表示部103と、センサヘッド部2との通信部104と、外部機器との通信部105と、キー入力部106と、外部入力部107と、出力部108と、電源部109とを含む。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)とFPGA(Field Programmable Gate Array)とにより構成され、信号処理部1全体の統括制御を担う。この制御部101は、センサヘッド部2からの映像信号(受光信号)に基づいて後述する各種機能を実現することにより計測処理を実行すると共に、受光信号を所定の閾値を基準として二値化した後、これを出力データとして、出力部108から外部へと送出する。
記憶部102は、不揮発性メモリ(EEPROM)102aと、表示部103に表示される画像データを記憶する画像メモリ102bとを含む。なお、不揮発性メモリ102aとしてフラッシュメモリを用いても良い。
表示部103は、閾値や計測対象物体までの距離等に係る各種数値等が表示される液晶表示部103aと、目的とする出力であるオン/オフ状態等を示す表示灯LED103bとを含む。通信部104は、センサヘッド部2との通信を担うものである。
通信部105は、外部のパーソナルコンピュータ(PC)110に接続するためのUSB通信部105aと、コマンドやプログラムデータの送受信などに使用されるシリアル通信部105bと、所定のプロトコル並びに送受信フォーマットに従って、左右の隣接する他の信号処理部との間でデータ通信を行なう信号処理部間通信部105cとを備えている。
キー入力部106は、図示しない各種設定のためのスイッチや操作ボタン等で構成される。外部入力部107はたとえばPLC等の上位装置から、信号処理部1に対して各種の指令を受信するためのものである。出力部108は、目的とするオン/オフ出力をPLC等の上位装置に出力するために使用される。電源部109は、制御部101並びに外部のハードウェア回路に対し電源を供給するものである。
図4は、センサヘッド部2の電気的ハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示されるように、センサヘッド部2は、制御部201と、計測対象物体5へと向けてスリット光を照射するための投光部202と、計測対象物体5により反射されて到来するスリット光を受光する受光部203と、表示灯LED204と、記憶部205と、通信部206とを備えている。
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)とPLD(Programmable Logic Device)とにより構成され、センサヘッド部2の各構成要素202〜206を統括制御するとともに、受光信号を受光部203から取り出し、信号処理部1に送り出す処理を担うものである。また制御部201は、投光部202および受光部203により計測対象物体を撮影する際の撮影条件(撮影モード)を設定し、その設定した撮影モードに従って投光部202および受光部203を制御する。
投光部202は、この例では投光素子としてのレーザダイオードと投光回路とを備え、計測対象領域へ向けてスリット光を照射する。図示しないが投光回路はたとえばAPC(Auto Power Control)機能を有し、レーザダイオードの光出力をモニタして、その結果をレーザダイオードに供給する駆動電流にフィードバックさせることにより、レーザダイオードの光出力を一定に保つ。
受光部203は、スリット光の反射光を受光する2次元撮像素子(フォトダイオードアレイ、CCD、CMOS撮像素子等)と、2次元撮像素子の前段に設けられる偏光フィルタと、制御部201からのタイミング制御信号に同期して、2次元撮像素子から得られる受光信号を増幅して制御部201に出力する受光信号処理部とを含む。表示灯LED204は、センサヘッド部2の各種動作状態に対応して点消灯する。
記憶部205は、たとえば不揮発性メモリ(EEPROM)から構成され、この例では、センサヘッド部2を同定するためのID(識別情報)等が記録される。通信部206は、制御部201の命令に従って、信号処理部1との通信を担うものである。
本実施形態のセンサヘッド部2は、上述のような回路構成とされ、信号処理部1の指令に応じて適宜の投受光処理を行なう。なお信号処理部1の通信部104とセンサヘッド部2の通信部206との間の通信方式は特に限定されるものではないが、一例として、LVDS(Low voltage differential signaling)を適用することができる。
[計測動作の説明]
次に、図5〜図16を用いて、本実施の形態に係る光学式計測装置の計測の原理と計測動作の一例を説明する。
図5は、センサヘッド本体部20の光学系の断面の構成を示す図である。図5において、レーザダイオード202aから発せられたレーザビーム53はスリット202bを通して断面線状の光線(スリット光)に成形された後、投光レンズ202cを介して計測対象物体5の表面の線状領域にラインビームとして照射される。なお、図5では断面図を示しているので、図中、断面内においてレーザビーム53は収束光として絞られて計測対象物体へ照射される図として示しているが、断面に垂直な方向に関しては広がった光束となっており、スリット光として計測対象物体へ照射されている。
一方、このラインビームの照射により生じた切断光の照射光像は、所定の角度から受光レンズ203bおよび偏光フィルタ203cを介して2次元撮像素子(ここでは2次元CCD)203aで撮影される。よく知られているように、2次元CCDの撮影角度は、計測対象物体の高さ変化に対応して、光像のCCD上への結像位置が変化するように位置決めされている。このように、三角測量の原理に基づいて断面内に垂直な方向に沿うラインビーム像の各位置毎に高さが計測される。
レーザダイオード202aからのレーザビームは直線偏光である。偏光フィルタ203cは、入射した光の中からレーザダイオード202aからの直線偏光の偏光方向に平行な偏光軸を有する偏光成分を抽出する。すなわち偏光フィルタ203cは、入射した光の中から計測対象物体5の表面での反射の前後で偏光方向が変化しない(回転しない)直線偏光を抽出する。なお、本実施の形態では、入射した光の中からレーザダイオード202aからの直線偏光の偏光方向に平行な偏光軸を有する偏光成分を抽出することが可能な光学素子の一具体例として偏光フィルタを用いている。したがって、このような光学素子は偏光フィルタに限定されるものではない。たとえば、偏光ビームスプリッタを用いても、上記の偏光フィルタの機能と同じ機能を発現させることができる。
直線偏光の偏光方向(偏光軸方向)は、たとえばレーザビームの光軸54に垂直で、かつ紙面を垂直に貫く方向であるが、光軸54に垂直でかつ紙面に平行な方向であってもよい。
なお、ラインビームの照射により生じた切断光の照射光像とは、計測対象物体5の表面で拡散反射した拡散反射光成分である。受光レンズ203b、偏光フィルタ203cおよび2次元CCD203aの各々は、計測対象物体5の表面での正反射光成分が入射しない方向かつ、拡散反射光成分の入射方向に配置されている。拡散反射光成分を受光することにより、計測対象物体に対する受光量の大幅な増減を回避できるので、計測処理を安定的に実行できる。
偏光フィルタ203cの位置は、上記の偏光成分の抽出条件を満たすよう定められる。たとえば受光レンズ203bがガラスレンズである場合、偏光がガラスレンズを通過する前後ではその偏光方向(偏光軸の方向)が変化しないため、偏光フィルタ203cは受光レンズ203bの前段(計測対象物体5に近い側)および後段(計測対象物体5に遠い側)のいずれに配置してもよい。また、偏光フィルタ203cはたとえば図1に示した受光窓52の表面(ケース外側に向けられた面およびケース内部に向けられた面のいずれでもよい)に取り付けられてもよい。受光レンズ203bがプラスチックレンズである場合には、偏光がレンズを通過する前後において、その偏光方向が変化する(回転する)と考えられるので、偏光フィルタ203cをプラスチックレンズの前段に配置する必要がある。
図6は、センサヘッド部からの照射光と反射光を示した図である。
図7は、2次元撮像素子で反射光をラインビーム像として撮像した画像を示した図である。
図6、図7を参照して、一例として、蒲鉾型(扁平に変形した半円型)の計測対象物体の段差の計測について説明する。図6に示すようにレーザ光が照射された計測対象物体の表面を撮影すると、表面高さに応じて撮像素子の受光面上の輝点の位置が変化する図7のようなラインビーム像が得られる。
物体表面の高さが変化すると撮像素子の受光面上で所定の方向(変位方向)に像が移動することになる。この像から、各ラインビームが照射されている物体表面上のトップとボトムの差を算出し、照射角と受光角を用いて演算を行なえば計測対象物体の段差の測定が可能となる。
図8は、信号処理部1の操作部蓋14を開けた状態を示す図である。
図8を参照して、センサヘッド本体部20からレーザビームが照射されているときに点灯するLDON表示灯701、設定したオフセット値を差し引いて演算を行なうゼロリセット機能が有効な場合に点灯するZERO表示灯702、計測可能な状態であることを示すENABLE表示灯が外殻ケース10の上面の上側に並べられている。左側に並べられた表示灯704は、計測結果を閾値等により判定を行なった結果を表示する等に用いられる表示灯であり、たとえば、2つの閾値(計測条件はT1〜T4の4つまで設定可能)の間にあるときに点灯する表示灯などとして使用される。
操作部蓋14を開けた下には、1から4までのファンクションキー705が設けられており、計測内容の設定を行なうための設定モード(FUNモード)では、表示部15に縦横2個ずつ並べて表示されるアイコンを選択するための選択キーとして、あるいは、1から4までの番号が付されて表示される選択候補を選択するための選択キーとして機能する。
左下の切替スイッチ706は、スタンダードモード(STD)とエキスパートモード(EXP)のいずれの動作を行なうかを選択するためのスイッチである。スタンダードモードに切替えたときには簡単に標準的な設定が可能な設定方法が有効になり、エキスパートモードに切替えたときには従来方法のような各計測点や領域を個々に設定する設定方法が有効となる。
モード切替スイッチ707は、左端位置は設定を行なう為のFUNモード、中央位置では計測結果の判定を行なう為の閾値設定やその調整のためのADJモード、右端位置は計測処理を実行するRUNモードであり、それぞれの位置に切り替えられることで後述するようなそれぞれに応じたモードの動作が実行される。
MENU/VIEWキーはメニュー画面と計測対象画像や計測結果の画面の表示をキー押下毎に切り替える場合や、設定時に対象画像を決定する設定を行なうための場合の、いわゆるティーチングキーとしても機能する。十字キー709は、後述する設定領域の移動や表示部15に表示された選択候補を上下左右に移動させるため等に用いられる。右下のSETキー711は、選択候補の決定を行なう。ESCキー710は、先に行なった操作の取消しを行なう。
図9は、本実施形態における光学式計測装置のメインの動作フローを示すフローチャートである。
図9を参照して、電源投入により処理が開始されると、初期設定等の起動時処理(ステップS801)が行なわれた後、図8のモード切替スイッチ707のモードを確認し、現在設定されているモードが前回設定されていたモードと異なるかどうかが判断される(ステップS802)。もし、異なっていれば現在設定されているモードへの切替え処理が実行されて次のステップへ進み(ステップS803)、モードに変化がなければ、そのまま次のステップへ進む。
そして、設定されているモードに応じてコマンド入力を受付け、入力があればそのコマンドを解析して、それぞれに応じた処理の実行を行なう。FUNモードであれば計測を設定する処理を実行し、RUNモードであればUSBやRS−232C経由で与えられる外部コマンドの処理を実行し、ADJモードであればRUNモードで用いる計測結果の良否判定を行なうための閾値の設定や調整を行なう処理を実行する。
各処理に応じて、表示処理、たとえば計測結果の画面表示等を行なってステップS802へ戻る。ここではステップS804からステップS807まで模式的な流れとして図9に記載しているが、実際にはこれに限らず、適宜必要な処理を適当な順番で組み合わせて実行される。
モード切替スイッチ707により、FUNモードが選択されているときには、計測処理の設定を行なう。上述のステップS804からステップS807に相当する処理は、たとえば「撮影モード選択」→「画像のティーチング」→「アイテム選択」→「切り取り領域指定」→「測定点設定完了」のような流れとなる。
図10は、FUNモードの選択時における光学式計測装置の動作フローを示すフローチャートである。図10を参照して、処理が開始されると、現在の処理が撮影モード選択処理であるかが判定される(ステップS901)。現在の処理が撮影モード選択処理である場合(ステップS901にてYES)、処理はステップS902に進み、撮影モード選択処理以外の処理である場合(ステップS901にてNO)、処理は後述するステップS910に進む。
ステップS902では、モード表示処理が行なわれる。モード表示処理では、たとえばユーザが選択可能な複数の撮影モードが一覧形式で表示部15(図8参照)に表示されるとともに、その複数の撮影モードの中からユーザが仮選択した撮影モードが他の撮影モードと区別して表示部15に表示される。本実施の形態では、ユーザの選択可能な撮影モードとして、「ノーマルモード」および「ブラックモード」の2つのモードが用意される。ただし撮影モードはこれら2つに限定されるものではなく、3つ以上のモードを有していてもよい。
ブラックモードとは、レーザビームのパワー、2次元CCDの露光時間等の設定をノーマルモードでの設定と異ならせたものである。ブラックモードは、計測対象物の表面色が黒あるいは濃紺等の暗色系の色であり、かつその表面が光沢を有する場合に、その表面を撮影するための撮影モードとして、ノーマルモードとは別に用意される。
モード表示処理は特に限定されるものではないが、以下に一実施形態を示す。表示部15には、「ノーマルモード」および「ブラックモード」との文言が並べて表示されるとともに、いずれか一方がハイライト表示される。ハイライト表示されたモードは、ユーザによって仮選択された撮影モードを示している。なおデフォルトではノーマルモードがハイライト表示されている。
ステップS902のモード表示処理に続き、ステップS903では十字キー709が押されたか否かが判定される。十字キー709が押された場合(ステップS903にてYES)、撮影モードの選択候補の表示を切替える処理が行なわれる(ステップS904)。具体的には、表示部15において、ノーマルモードとブラックモードとの間でハイライト表示が切り替わる。続いて、処理はステップS905に進む。十字キー709が押されていない場合(ステップS903にてNO)には、現在のハイライト表示が維持された状態で処理がステップS905に進む。
ステップS905では、SETキー711が押されたか否かが判定される。SETキー711が押されていない場合(ステップS905にてNO)、処理はステップS903に戻る。SETキー711が押された場合(ステップS905にてYES)、撮影モードが最終的に決定される(ステップS906)。ステップS906の処理が実行されると、処理はステップS907に進む。
図11は、図10の撮影モード決定処理をより詳細に説明するフローチャートである。図11を参照して、処理が開始されると、設定された撮影モードがノーマルモードおよびブロックモードのいずれであるかが判定される(ステップS911)。撮影モードがノーマルモードに設定された場合には、撮影条件パラメータが所定の標準値に設定される(ステップS912)。本実施の形態では、撮影条件パラメータは、パルス光パワー(パルス光のピークパワー)、パルス幅(パルス光の照射時間)、パルス繰り返し周期、および露光時間を含む。露光時間とは、偏光フィルタ203cを通過した光を2次元CCD203a(図5参照)が取り込む時間であり、具体的には、図4の制御部201により制御される、2次元CCD203aのシャッタ開放期間として定義される。
一方、撮影モードがブラックモードに設定された場合には、撮影条件パラメータの各々が標準値から変更される(ステップS913)。具体的には、ブラックモードではノーマルモードに比べて、パルス光のピークパワーが大きくなり、パルス幅が短くなり、パルス繰り返し周期が長くなり、露光時間が短くなる。ステップS912またはステップS913の処理が終了すると、撮影モード決定処理が終了する。
図10に戻り、ステップS901において撮影モード選択処理が選択されていない場合(ステップS901においてNO)、撮影モード選択処理以外の処理(他メニュー処理)が実行される(ステップS910)。この場合、画像のティーチング処理等が実行される。ステップS910の処理が終了した場合にも処理はステップS907に進む。
ステップS907では、FUNモードを終了するか否かが判定される。具体的には、図8のモード切替スイッチ707の位置がFUNモードと異なる位置に移動した場合に、FUNモードを終了すると判定される。この場合(ステップS907においてYES)、FUNモードでの処理は終了する。一方、FUNモードが未だ終了していない場合(ステップS907においてNO)、処理はステップS901に戻る。
なお上記の「他メニュー処理」について概要を説明する。画像のティーチングは、計測対象物体の計測を行なおうとする箇所が画像に映し出されるよう、計測対象物体もしくは光学式計測装置の配置をユーザが調整した後、MENU/VIEWキー708を押して行なう。MENU/VIEWキー708が押されることにより、そのときに表示されている画像を計測設定を行なう基準画像(ティーチング画像)として設定する。
アイテム選択は、ティーチングした画像に対して行なう計測処理の複数選択候補(以下、計測アイテムと呼ぶ)をアイコンで表示し、選択を受け付ける処理である。計測アイテムとしては、高さ、2点段差、3点段差、エッジ位置、エッジ幅に関するアイコンが用意される。
切り取り領域指定は、アイコンで選択された計測アイテムが行なう計測処理の対象となる画像を含む1の処理対象画像抽出領域(切り取り領域)を表示して確定させる処理である。これに限るものではないが、たとえば、予め画面の3分の2から4分の3程度の大きさの枠として画面の中心に初期表示を行なう。なお画面全体を含む枠としても良い。枠の位置、範囲、形状などが調整可能とされ、位置、範囲調整のための十字キー709等の入力が受け付けられる。SETキー711が押されることで、そのときの枠が切り出し領域として設定される。従って、ユーザは計測アイテムにより設定した計測処理を行なうために必要な箇所が画像としてちょうど予め定められた枠内に表示されていればそのままSETキー711により決定し、もし枠内に入っていなければ、枠の調整を行なった後に決定を行なう。この決定により切り取り領域が設定され、RUNモード時にはこの領域を対象として、設定された計測アイテムに応じた計測処理が実行される。
測定点設定完了処理は、次のように行なわれる。まず、切り取り領域が設定されると、アイコンの選択によって選ばれた各計測アイテムの処理に応じて、切り取り領域内から計測処理に用いる測定範囲や測定点を自動的に設定する。同時に、確認のために、自動設定した測定範囲や測定点をティーチング画像に重ねて表示する。そして、測定範囲の調整のための十字キー709などの入力を受け付ける。SETキー711が押されるとそのときの切り取り領域に対する測定範囲や測定点を確定し設定する。
図12は、RUNモードにおける処理を示すフローチャートである。図12を参照して、計測処理は、割り込み処理で行なわれる。外部トリガ計測の場合には外部トリガの入力により計測を行ない、繰り返し計測の場合には周期的に自ら計測開始トリガを発生させて計測を開始する(ステップS921)。ステップS921において、図4の制御部201は図10および図11のフローチャートに従って予め設定された撮影モード(撮影条件パラメータ)に従って投光部202および受光部203を制御する。この制御により、投光部202は、計測対象物体表面の計測対象領域(線状領域)にラインビームを投射し、受光部203は光切断面の断面輪郭線像を含む撮影画像を取得する。受光部203からの撮影画像は映像信号(受光信号)として出力され、通信部206および図3の通信部104を介して制御部101に転送される。制御部101は、受信した撮影画像に基づいて後述する計測処理を実行する。そして制御部101は、算出された値を、実空間の単位であるミリメートルに換算する(ステップS922)。制御部101は、算出された値と閾値とを比較し(ステップS923)、その後判定結果を出力する(ステップS924)。ステップS924の処理が終了すると全体の処理が終了する。
図13は、計測アイテムとして、2点段差計測が選択されたときの処理を示すフローチャートである。2点段差計測は、凸形状の平均2点段差計測、凹形状の平均2点段差計測、凸形状のピーク2点段差計測、凹形状のボトム2点段差計測のいずれかが可能である。
図13を参照して、まず、2点段差のいずれの計測アイテムが選択されていても、各計測に対して共通に用いる前処理としてセグメント分割処理を実行する(ステップS931)。
図14は、セグメント分割処理について説明するための図である。セグメント分割は、切り出し領域の中のラインビーム像を、一定の規則に従ってセグメントに分割する処理である。図14は、ラインビーム像の切り出し領域内の画像を示しており、水平方向がラインビーム像のラインに沿う方向に対応し、x座標としており、垂直方向を計測対象物体の高さに応じて変化する方向(変位方向)で、z座標としている。z座標は上側が計測対象物体の高さがより高い方向を表している。
まず、先に設定されている切り出し領域のz座標方向についての中心値を算出し、2値化閾値とする(図中、cの線)。そして、ティーチングされた画像のラインビーム像を2値化閾値cより大きいHセグメントと小さいLセグメントとに分け、さらに各グループの画素が互いに一定の距離範囲にあるものを共通のセグメントとしてグルーピングを行なう。ラインビーム像が太いとセグメント分割を行なう際に処理対象となる対象点が多くなるので、この処理に先立って、ラインビーム像を垂直方向のライン毎に最も受光量が最も高い画素を抽出した画像に変換するなど細線化処理を行なっておいてもよい。
この処理によって、図の例ではラインビーム像がcの線を跨ぐ度に分割が行なわれ、L0、L1、L2、H0、H1の5つのセグメントに分割がされていることが示されている。図14では例示していないが、たとえばH0のセグメントを構成するラインビーム像が途中で一定距離以上途切れていたならば、そこでセグメントは分割されて、2つのセグメントとして認識されるような処理を行なっている。
尚、ラインビーム像全体における垂直方向の変化の幅が所定の値より小さいときや、セグメント分割後、HもしくはLの一方もしくは両方が存在しない場合等には、以後の測定領域や測定点の自動設定が困難となるので、エラーメッセージを表示する。また、抽出対象点が無いなどの異常の場合や、ラインビーム像の各画素のもつ受光量情報が所定値より小さい場合、逆に大きすぎる場合等には、それぞれノイズの影響、飽和の影響によって正しく計測ができていないおそれがあるため、エラーメッセージを表示する(図13、ステップS932、S933)。
セグメント分割に成功したあとは、設定された計測アイテムの判定を行なう(ステップS934)。
凸形状の平均2点段差計測あるいは凸形状のピーク2点段差計測が設定されていた場合には、ステップS935に進み、凹形状の平均2点段差計測あるいは凹形状のボトム2点段差計測が設定された場合には、ステップS936に進む。
ステップS935では、以下のように計測領域を設定する。
まず、セグメント分割の結果をもとにして、最も左側にあるLセグメント(図14の2値化閾値cより低い位置にあるセグメント)を基準セグメントとして抽出し、そのセグメントの水平方向(x座標)の長さの半分の領域を、基準セグメントの水平方向の中心に測定領域として設定する。また、x座標については基準セグメントの中心座標、z座標については測定領域内にあるラインビーム像のz座標の平均座標に該当する座標点も測定領域の代表点として設定しておく。
凸形状の平均2点段差計測を行なう場合には、次に最も左側にあるHセグメント(図14の2値化閾値cより高い位置にあるセグメント)を上段セグメントとして抽出して、基準セグメントと同様に、上段セグメントの半分の幅を持つ測定領域を中心に設定するとともに、その代表点を設定する。凸形状のピーク2点段差計測を行なう場合であれば、上段セグメントの代表点の代わりに上段セグメント中のピーク座標を取得して設定する。尚、切り取り領域の左上の点である計測開始点、右下の点の計測終了点もあわせて特徴点として設定しておく。
このとき、基準セグメントとなるLセグメントが無かったり、上段セグメントとなるHセグメントが存在しなかったりした場合などにはエラーメッセージを表示する。この場合、2つの段差もしくは、1つの基準段と他の1つの凸形状がHセグメントとLセグメントに分かれるように、ラインビーム像を切り出し領域の中心付近にくるように設定しなおす必要があるのでその旨の表示を行なう(ステップS937、S938)。
図15は、凸形状の平均2点段差計測を行なう場合の表示画面例である。図15を参照して、上に凸形の線はティーチング画像を示し、+マークP1,P2は測定点を示し、各+マークの左右にある縦破線に挟まれた範囲W1,W2が測定点の算出のための平均化処理を行なった測定範囲を示している。ユーザはティーチング画像との関係から見て、正しく設定されていればそのまま、必要があれば測定範囲を十字キー709などの操作により調整したあとに、SETキー711を押す。これによりRUNモードでは設定された切り取り領域に対する測定範囲や測定点に基づいて計測処理が実行される。尚、最後の測定範囲の微調整の有無は、設定によって有効、無効を切り替えるようにしてもよい。
図9のステップS807の表示処理に対応して、ティーチング画像上に、設定された基準セグメントの測定領域の左端および右端が破線で表示される(図15の左側2本の破線)。そして、平均2点段差計測であれば、上段セグメントの測定領域のそれぞれの左端および右端が破線で表示され(図15の右側2本の破線)さらに代表点を表示される。ピーク2点段差計測であれば、ピーク座標が十字マークで表示される。
尚、図15は、凸形状の平均2点段差計測において、切り取り領域が左側の段差を含むように設定された場合の計測領域および計測点の例の表示である。切り取り領域内の各測定領域は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の基準計測領域および上段計測領域の左端および右端のそれぞれセグメント上の相対位置(セグメントの水平方向の一端を基準として全長の何%から何%までの位置か)をそれぞれ設定し直すとともに、上記の特徴点を再度演算して表示する。
ステップS934において、凹形状の平均2点段差計測あるいは凹形状のボトム2点段差計測が設定されていた場合には、ステップS936に進む。ステップS936では、以下のように計測領域を設定する。
まず、セグメント分割の結果をもとにして、最も左側にあるHセグメント(図14の2値化閾値cより高い位置にあるセグメント)を基準セグメントとして抽出し、そのセグメントの水平方向(x座標)の長さの半分の領域を、基準セグメントの水平方向の中心に測定領域として設定する。また、x座標については基準セグメントの中心座標、z座標については測定領域内にあるラインビーム像のz座標の平均座標に該当する座標点も測定領域の代表点として設定しておく。
凹形状の平均2点段差計測を行なう場合には、次に最も左側にあるLセグメント(図14の2値化閾値cより低い位置にあるセグメント)を下段セグメントとして抽出して、基準セグメントと同様に、下段セグメントの半分の幅を持つ測定領域を中心に設定するとともに、その代表点を設定する。凹形状のボトム2点段差計測を行なう場合であれば、下段セグメントの代表点の代わりに下段セグメント中のボトム座標を取得して設定する。尚、切り取り領域の左上の点である計測開始点、右下の点の計測終了点もあわせて特徴点として設定しておく。
このとき、基準セグメントに隣接するセグメントが複数ある場合には、いずれの段差、あるいはいずれの高さを設定すれば良いかが判断できないので、エラーメッセージを表示する。この場合、2つの段差もしくは、1つの基準段と他の1つの凹形状が切り出し領域内に含まれるように設定しなおす必要があるのでその旨の表示を行なう(ステップS937、S938)。
図16は、凹形状の平均2点段差計測を行なう場合の表示画面例である。図16に示すように、図9のステップS807の表示に対応して、ティーチング画像上に、設定された基準セグメントの測定領域の左端および右端が破線で表示される(図16の左側2本の破線)。そして、平均2点段差計測であれば、下段セグメントの測定領域のそれぞれの左端および右端が破線で表示され(図16の右側2本の破線)かつ代表点が表示される。ボトム2点段差計測であれば、ボトム座標が十字マークで重ねて表示される。
尚、図16は、凹形状の平均2点段差計測において、切り取り領域が左側の段差を含むように設定された場合の計測領域および計測点の例の表示である。切り取り領域内の各測定領域は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の基準計測領域および下段計測領域の左端および右端のそれぞれセグメント上の相対位置(セグメントの水平方向の一端を基準として全長の何%から何%までの位置か)をそれぞれ設定し直すとともに、上記の特徴点を再度演算して表示する。
[計測対象物体表面の撮影]
図17から図20を用いて、本実施の形態に係る光学式計測装置で実行される計測対象物体表面の撮影処理について説明する。以下の説明においては、計測対象物体の表面は黒あるいは濃紺等の暗色系の色を有するとともに光沢を有しており、具体的には黒色光沢面であるとする。
図17は、本実施の形態に係る光学式計測装置により計測対象物体表面を計測する際の測定環境を模式的に示した図である。図17を参照して、計測対象物体5の表面は黒色光沢面である。図17には計測対象物体5の表面を拡大して示してあるが、計測対象物体5の外郭5aの表面には、塗料の微粒子を重ねることにより形成された塗料層5bが重ねられる。塗料層5bの上には、透明樹脂等を素材とするクリア層5cが重ねられる。なお計測対象物体5の表面部分の構造は図17に示した構造に限定されず、たとえば外郭5a自体が黒色に着色され、その表面にクリア層5cが直接的に重ねられていてもよい。
レーザダイオード202aからのレーザビーム53(ラインビーム)は、計測対象物体5の表面に対して垂直に入射し、クリア層5cを透過して塗料層5bの表面に達する。塗料層5bの表面はほぼ平坦であるものの、塗料の粒の重なり具合、あるいは下地である外郭5aの表面の凹凸などにより段差が生じている。レーザビーム53は、塗料層5bの表面の段差部5dにて拡散反射する。
レーザダイオード202aからのレーザビーム53(ラインビーム)は直線偏光であり、その偏光軸55の方向は、たとえば紙面を垂直に貫く方向である。図17では偏光軸55を示すために、偏光軸55の方向を、レーザビーム53の光軸を中心として紙面垂直方向からわずかに回転させた方向として示している。
段差部5dで拡散反射したレーザビーム53のうち、クリア層5cを透過して進む成分が偏光フィルタ203cに到達する。言い換えると、本実施の形態では、拡散反射光のうち塗料層5bの表面で一回反射した成分を偏光フィルタ203cに入射させる。この反射光成分56の偏光方向は、レーザダイオード202aからのレーザビーム53の偏光方向と平行である。さらに、偏光フィルタ203cの偏光方向Aもレーザビーム53の偏光方向と平行である。したがって反射光成分56は偏光フィルタ203cを通過し、2次元CCD203aに入射する。
段差部5dで拡散反射したレーザビーム53の中には、クリア層5cと空気との界面およびクリア層5cと塗料層5bとの界面で反射する成分(多重反射光成分58)も存在する。ただし塗料層5bの色が黒であるため、多重反射光成分58は反射を繰返すうちに塗料層5bで吸収されて減衰するため偏光フィルタ203cにほとんど入射できない。多重反射光成分58が偏光フィルタ203cに入射したとしても、上記の多重反射によってその偏光軸の方向がレーザダイオード202aからのレーザビーム53の偏光方向から回転するので偏光フィルタ203cを通過できない。
なお、偏光フィルタ203cおよび2次元CCD203aは、クリア層5cの外表面あるいは塗料層5bの表面でのレーザビーム53の正反射光成分が入射しない方向に配置されている。このため図17にはレーザビーム53の正反射光成分は示していない。
計測対象物体5の表面は、白熱灯、蛍光灯などの照明光源210により照らされている。照明光源210からの照明光59がクリア層5cの表面で正反射すると、計測対象物体5の表面には光沢が生じる。計測対象物体5の表面色は黒色であるので、たとえば上記のクリア層の表面に傷が付いているといった欠陥が生じていないかどうかを現場の作業員が目視検査する場合には、できるだけ計測対象物体5の表面を明るく照らさなければならない。したがって照明光源210から強度の大きい光が発せられる。なお照明光源210からの照明光59は無偏光の光である。
偏光フィルタ203cがなければ、クリア層5cの表面で反射した照明光59はそのまま2次元CCD203aに入射する。照明光源210からの照明光59自体の強度が大きいため、その反射光の強度も大きくなる。その一方で、信号光である反射光成分56(拡散反射光)の強度は小さい。つまり2次元CCD203aでは信号光(反射光成分56)の受光量が小さくなる一方で外乱光(照明光59)の受光量が大きくなるため、2次元CCD203aから出力される受光信号のS/N比が小さくなる。
本実施の形態では、外乱光を弱めるために偏光フィルタ203cを設ける。上述のように照明光59は無偏光の光であるため、偏光フィルタ203cを通過させることにより、その強度が大幅に弱められる。一方、信号光である反射光成分56の偏光方向と偏光フィルタ203cの偏光方向Aとは同じため、反射光成分56が偏光フィルタ203cを通過したときの強度の低下は小さくなる。これにより2次元CCD203aから出力される受光信号のS/N比を高めることができる。
さらに本実施の形態では、ブラックモードではノーマルモードと撮影条件を異ならせることで、黒色光沢面を撮影した場合に2次元CCD203aに受光される信号光の強度を高めることができる。
図18は、ノーマルモードおよびブラックモードの各々での撮影条件パラメータを模式的に示した図である。図18を参照して、ノーマルモードにおいては、投光部202(レーザダイオード202a)から、パルス光が周期TAで繰り返し発せられる。ノーマルモードではパルス光のパワー(ピークパワー)はPAであり、パルス幅(発光時間)はTCである。
一方、ブラックモードにおいては、投光部202(レーザダイオード202a)から、パルス光が周期TBで繰り返し発せられる。周期TBは周期TAよりも長い。ブラックモードではパルス光のパワー(ピークパワーの値)はPBであり、PAより大きい。さらに、パルス幅(発光時間)はTDでありTCよりも短い。
本実施の形態では2次元CCD203aのシャッタ開放期間が露光期間に対応する。ノーマルモードおよびブラックモードのいずれにおいても、2次元CCD203aのシャッタの開閉を制御するタイミングはパルス光の出力開始および出力停止のタイミングと同期している。したがって露光期間は、ノーマルモードではTCとなり、ブラックモードではTDとなる。ただしシャッタを閉じた後にパルス光の出力を停止させてもよい。
ブラックモードでは、パルス光パワーを露光時間で積分した積分値(以下「パルス光パワーの時間積分値」と呼ぶ)が、ノーマルモードでの値以上となる。すなわち、本実施の形態では、(PB×TD)≧(PA×TC)となるようにパルス光のピークパワーおよびパルス幅を設定する。さらに本実施の形態では、ブラックモードにおけるパルス光の繰り返し周期TBをノーマルモードにおけるパルス光の繰り返し周期TAより長くする。
このような撮影モードの切替えを行なわずに受光信号のS/N比を高める方法として、レーザビームの光量を上げる(すなわちパルス光のピークパワーを高める)ことにより信号光(反射光成分56)の強度を高める方法が考えられる。しかしながら、光学式計測装置が用いられる環境(たとえば製造ライン)では、光学式計測装置の近くに人がいる可能性がある。したがって計測対象物体の表面で反射したレーザビームの人体(目など)への影響が懸念される。特に光学式計測装置と計測対象物体との間の距離(ワーク検出距離)が長くなるほど、このような問題を考慮する必要がある。
本実施の形態では、ブラックモードにおいては、パルス光のピークパワーを大きくする。これにより強度の大きい光が照射されるので、2次元CCD203aにおいて信号光成分の受光強度を高めることができるので、受光信号のS/N比を高めることができる。
加えて本実施の形態では、ブラックモードにおいて、ノーマルモードにおけるパルス光パワーの時間積分値が維持される。すなわちブラックモードでのパルス光パワーの時間積分値がノーマルモードでのパルス光パワーの時間積分値以上である。これによりブラックモードにおいても2次元CCD203aでの受光量をノーマルモードでの受光量と同程度あるいはそれ以上とすることができるので、受光信号のS/N比を高めることができる。また、黒色光沢面の計測処理に要する時間が著しく長くなるのを回避できるので、製造ラインを次々と流れる工業製品の表面の検査を行なうことができるとともに、検査工程でのスループットが処理時間の増加により低下するのを抑制できる。
さらに、本実施の形態では、ブラックモードでは、レーザ光のピークパワーを高くするものの、発光時間を短くするとともに、パルス光の繰り返し周期(発光間隔)を長くする。これによって、人体(目など)への影響を回避しつつ黒色光沢面を有する計測対象物表面の変位を検出することができる。
図19は、二次元CCD203aの受光面に入射した光を示した図である。図19を参照して、二次元CCD203aの受光面にはラインビーム像Lが結像している。このラインビーム像Lを横断する方向に沿った撮像ライン203dにより、受光面上の撮像ライン203dの位置における受光強度分布を示す受光信号が出力される。なお撮像ラインはラインビーム像Lを横断する方向に所定のピッチで複数本設けられており、各撮像ラインから受光信号が順次出力される。図3に示した制御部101は各撮像ラインからの受光信号を映像信号として受信する。
図20は、本実施の形態による効果を説明する図である。図20には、偏光フィルタの有/無および外乱光強度の強/弱を組み合わせた4パターンの各々に対応して、撮像ライン203d(図19参照)からの受光強度信号が示されている。受光信号を示すグラフの横軸は、撮像ライン203d上の位置を表わし、グラフの縦軸はその位置での撮像ライン203dの受光強度を表わす。なお、グラフの横軸は、撮像ライン203d上の位置を図19のA1からA2の向きに変化させていることを示している。
偏光フィルタが設けられておらず、かつ外乱光強度が弱い場合には、表の右上の欄に示されるように、受光信号の大部分は信号光成分(図中「S」と示す)であり、受光信号中のノイズ成分は僅かである。したがってS/N比が計測処理に十分な大きさとなる。この状態で偏光フィルタを2次元CCD203aの前段に設けた場合、表の左上の欄に示すように、信号光成分の強度が若干低下するものの、元々小さいノイズ成分がさらに弱められるので、計測処理に十分な大きさのS/N比を維持できる。
偏光フィルタが設けられておらず、かつ外乱光強度が強い場合には、表の右下の欄に示されるように、受光信号には信号光成分だけでなく、大きなノイズ成分(図中「N」と示す)が含まれる。図20ではノイズ成分のピーク強度を信号光成分のピーク強度と同程度に示してあるが、この場合のS/N比は1程度となる。この状態では、図3の制御部101が受光信号に基づいて計測処理を実行する際に、たとえばノイズ成分に基づいて計測処理を実行することが起こりうる。つまり、正しい計測結果を得ることができない可能性が高くなる。本実施の形態によれば偏光フィルタが2次元CCD203aの前段に設けられているので、表の左下の欄に示されるように、偏光フィルタにより信号光成分の強度が若干低下するものの2次元CCD203aに入射する外乱光の強度を大きく低下させることができる。この結果、計測処理に必要な大きさのS/N比を確保できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、2次元CCD(撮像部)の前段に偏光フィルタを設ける。偏光フィルタの偏光方向(偏光軸の方向)は、投光部から発せられた直線偏光の偏光方向と平行である。本実施の形態では、計測対象物表面での1回の拡散反射では、直線偏光の偏光方向が回転しないことを利用し、偏光フィルタの偏光方向(偏光軸の方向)を投光部から発せられた直線偏光の偏光方向と平行とすることで、拡散反射光成分(信号光成分)の低下を抑制し、かつ無偏光の光である外乱光(ノイズ光成分)を減衰させる。これにより撮像部である2次元CCDから出力される受光信号のS/N比を高めることができる。この結果、上述の黒色光沢面のように、黒あるいは濃紺等の暗色系の色を有し、かつ光沢が生じている表面の計測処理が可能になる。
なお、本実施の形態では、FUNモードにおいてユーザが手動でノーマルモードおよびブラックモードを切替えるものとしたが、撮影モードの切替えは光学式計測装置により自動的に行なわれてもよい。具体的には、たとえば、光学式計測装置は2次元CCDから出力される受光信号のS/N比がある基準値より小さい場合に撮影モードをブラックモードに設定し、受光信号のS/N比がその基準値より大きい場合に撮影モードをノーマルモードに設定してもよい。
また、本実施の形態では、本発明に係る光学式計測装置の一実施形態として、二次元撮像素子を用いて計測対象物体表面の段差等を計測する光学式計測装置を示したが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、たとえば、リニアCCD、光スポットの光量の「重心」の求めることのできる光位置センサ(PSD;Position Sensitive Detector)等の一次元撮像素子を含み、かつ三角測量の原理を用いて計測対象物体表面の段差等を計測する光学式計測装置にも適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施形態の光学式計測装置の信号処理部1およびセンサヘッド部2の外観斜視図である。 センサヘッド本体部から照射されるレーザ光について説明するための図である。 図1における信号処理部1の電気的ハードウェア構成の全体を示すブロック図である。 センサヘッド部2の電気的ハードウェア構成を示すブロック図である。 センサヘッド本体部20の光学系の断面の構成を示す図である。 センサヘッド部からの照射光と反射光を示した図である。 2次元撮像素子で反射光をラインビーム像として撮像した画像を示した図である。 信号処理部1の操作部蓋14を開けた状態を示す図である。 本実施形態における光学式計測装置のメインの動作フローを示すフローチャートである。 FUNモードの選択時における光学式計測装置の動作フローを示すフローチャートである。 図10の撮影モード決定処理をより詳細に説明するフローチャートである。 RUNモードにおける処理を示すフローチャートである。 計測アイテムとして、2点段差計測が選択されたときの処理を示すフローチャートである。 セグメント分割処理について説明するための図である。 凸形状の平均2点段差計測を行なう場合の表示画面例である。 凹形状の平均2点段差計測を行なう場合の表示画面例である。 本実施の形態に係る光学式計測装置により計測対象物体表面を計測する際の測定環境を模式的に示した図である。 ノーマルモードおよびブラックモードの各々での撮影条件パラメータを模式的に示した図である。 二次元CCD203aの受光面に入射した光を示した図である。 本実施の形態による効果を説明する図である。
符号の説明
1 信号処理部、2 センサヘッド部、5 計測対象物体、5a 外郭、5b 塗料層、5c クリア層、5d 段差部、10 外殻ケース、14 操作部蓋、15 表示部、16 信号処理部間コネクタ蓋、17 センサヘッド部接続用コネクタ、20 センサヘッド本体部、21 ケーブル、27 信号処理部接続用コネクタ、51 投光窓、52 受光窓、53 レーザビーム、54 光軸、55 偏光軸、56 反射光成分、58 多重反射光成分、59 照明光、101 制御部、102 記憶部、102a 不揮発性メモリ、102b 画像メモリ、103 表示部、103a 液晶表示部、103b 表示灯LED、104 通信部、105 通信部、105a USB通信部、105b シリアル通信部、105c 信号処理部間通信部、106 キー入力部、107 外部入力部、108 出力部、109 電源部、201 制御部、202 投光部、202a レーザダイオード、202b スリット、202c 投光レンズ、203 受光部、203a 二次元CCD、203b 受光レンズ、203c 偏光フィルタ、203d 撮像ライン、204 表示灯LED、205 記憶部、206 通信部、210 照明光源、701 LDON表示灯、702 ZERO表示灯、704 表示灯、705 ファンクションキー、706 切替スイッチ、707 モード切替スイッチ、708 MENU/VIEWキー、709 十字キー、710 ESCキー、711 SETキー、L ラインビーム像、L1 スリット光、L2 反射光、LM 照射光像、P1,P2 マーク、W1,W2 範囲。

Claims (5)

  1. 計測対象物体の表面の計測対象部分に直線偏光を照射する投光部と、
    前記直線偏光によって照射された前記計測対象部分の撮影画像が前記計測対象物体の表面高さに応じて変化する方向から、前記計測対象部分を撮影して、前記撮影画像を取得する撮影部と、
    前記撮影部の前段に設けられて、入射する光のうち前記直線偏光の偏光軸に平行な偏光軸を有する偏光成分を抽出する偏光抽出光学素子と、
    前記撮影部が前記偏光成分を受光することにより撮影した前記撮影画像に基づいて、所定の計測処理を実行する計測処理部と
    前記撮影部が前記撮影画像を撮影する場合の撮影モードを少なくとも第1および第2のモードを含む複数のモードの間で切替可能であり、かつ、前記複数のモードの中から設定された前記撮影モードに従って前記投光部および前記撮影部を制御する撮影制御部とを備え
    前記撮影制御部は、前記撮影モードが前記第1のモードである場合には、前記投光部から前記直線偏光がパルス光として周期的に発せられるように前記投光部を制御するとともに前記撮影部による前記偏光成分の露光時間を制御し、前記撮影モードが前記第2のモードである場合には、前記第1のモードに比べて前記パルス光のピークパワーの値が大きく、かつ前記パルス光の発光時間が短く、かつ前記パルス光の繰り返し周期が長くなるように前記投光部を制御するとともに、前記撮影部による前記露光時間が短くなるように前記撮影部を制御する、光学式計測装置。
  2. 前記撮影制御部は、
    前記撮影モードが前記第1のモードから前記第2のモードとの間で切り替わった場合において、前記パルス光のパワーの前記露光時間での積分値が維持されるように前記ピークパワーおよび前記露光時間を設定し、かつ前記繰り返し周期を長くする、請求項に記載の光学式計測装置。
  3. 前記第2のモードは、前記計測対象物体の表面が、暗色系の色で着色されかつ光沢を有する黒色光沢面である場合に用いられる、請求項1に記載の光学式計測装置。
  4. 前記第2のモードは、前記撮影部に入射する光について、前記投光部から照射された前記直線偏光の拡散反射光成分が小さい一方で、前記投光部以外からの外乱光が大きい状態において用いられる、請求項1に記載の光学式計測装置。
  5. 光学式計測装置を用いた計測方法であって、
    前記光学式計測装置は、
    計測対象物体の表面の計測対象部分に直線偏光を照射する投光部と、
    前記直線偏光によって照射された前記計測対象部分の撮影画像が前記計測対象物体の表面高さに応じて変化する方向、かつ前記計測対象部分で正反射した前記直線偏光が入射しない方向に設けられた撮影部と、
    前記撮影部の前段に設けられて、入射する光のうち前記直線偏光の偏光軸に平行な偏光軸を有する偏光成分を抽出する偏光抽出光学素子とを備え、
    前記計測方法は、
    前記投光部により、前記計測対象部分に前記直線偏光を照射するステップと、
    前記偏光抽出光学素子により、前記偏光成分を抽出するステップと、
    前記撮影部が前記偏光成分を受光して撮影を行なうことにより、前記撮影画像を取得するステップと、
    前記撮影部が前記撮影画像を撮影する場合の撮影モードを少なくとも第1および第2のモードを含む複数のモードの間で切替えるステップと、
    前記撮影モードが前記第1のモードである場合には、前記投光部から前記直線偏光がパルス光として周期的に発せられるように前記投光部を制御するとともに前記撮影部による前記偏光成分の露光時間を制御するステップと、
    前記撮影モードが前記第2のモードである場合には、前記第1のモードに比べて前記パルス光のピークパワーの値が大きく、かつ前記パルス光の発光時間が短く、かつ前記パルス光の繰り返し周期が長くなるように前記投光部を制御するとともに、前記撮影部による前記露光時間が短くなるように前記撮影部を制御するステップと、
    前記撮影画像に基づいて、所定の計測処理を実行するステップとを備える、計測方法。
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