JPH0843532A - パルスレ−ザ光の出力制御装置 - Google Patents
パルスレ−ザ光の出力制御装置Info
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- JPH0843532A JPH0843532A JP19604594A JP19604594A JPH0843532A JP H0843532 A JPH0843532 A JP H0843532A JP 19604594 A JP19604594 A JP 19604594A JP 19604594 A JP19604594 A JP 19604594A JP H0843532 A JPH0843532 A JP H0843532A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 一定時定数をもって外部からのエネルギ−を
蓄積し、スイッチングによりエネルギ−を開放し、パル
ス光を発生させるパルスレ−ザにおいて、パルス波高値
を簡単に変化させる手段を与えること。 【構成】 外部から一定割合でエネルギ−が供給される
ので、パルスの繰り返し周波数を変化させ、エネルギ−
の蓄積時間を変える事により、一つのパルス当たりのパ
ワーを変化させる。レ−ザ測距に用いる場合は、戻り光
の波高値が高い場合、繰り返し周波数を上げて、エネル
ギ−の蓄積時間を短縮し、レ−ザパルスのパワ−を減ら
す。常に戻り光のレベルが適正な範囲に入るようにな
る。
蓄積し、スイッチングによりエネルギ−を開放し、パル
ス光を発生させるパルスレ−ザにおいて、パルス波高値
を簡単に変化させる手段を与えること。 【構成】 外部から一定割合でエネルギ−が供給される
ので、パルスの繰り返し周波数を変化させ、エネルギ−
の蓄積時間を変える事により、一つのパルス当たりのパ
ワーを変化させる。レ−ザ測距に用いる場合は、戻り光
の波高値が高い場合、繰り返し周波数を上げて、エネル
ギ−の蓄積時間を短縮し、レ−ザパルスのパワ−を減ら
す。常に戻り光のレベルが適正な範囲に入るようにな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルスレ−ザ光を用い
た距離測定装置の出力制御装置に関するものである。レ
−ザ距離測定装置というのは、パルスレ−ザ光を発射
し、これが対象物に当たり反射して帰ってくるまでの時
間Tを測定し、これに光速cを掛け2で割って対象物ま
での距離Lを求めるものである。パルス光であるから発
射の瞬間の時刻T1と、受光の瞬間の時刻T2を正確に
求めることができる。装置の構成要素は、パルスレ−
ザ、受光器、パルスレ−ザの電源、レ−ザ光と反射光を
ともに受光器に導く光学系、受光器の信号を増幅し、波
形整形する電気回路、パルスレ−ザの発振のタイミング
を制御する制御装置などを含む。
た距離測定装置の出力制御装置に関するものである。レ
−ザ距離測定装置というのは、パルスレ−ザ光を発射
し、これが対象物に当たり反射して帰ってくるまでの時
間Tを測定し、これに光速cを掛け2で割って対象物ま
での距離Lを求めるものである。パルス光であるから発
射の瞬間の時刻T1と、受光の瞬間の時刻T2を正確に
求めることができる。装置の構成要素は、パルスレ−
ザ、受光器、パルスレ−ザの電源、レ−ザ光と反射光を
ともに受光器に導く光学系、受光器の信号を増幅し、波
形整形する電気回路、パルスレ−ザの発振のタイミング
を制御する制御装置などを含む。
【0002】レ−ザが発射した光を送り光(送信光)、
対象物によって反射されて戻ってきた光を戻り光(受信
光)ということにする。送り光の発射時刻T1も、戻り
光の受信時刻T2も同じ受光素子で検出するようにする
のが望ましい。異なる受光素子で受光すると、ふたつの
素子や回路での遅延時間が違うので、送信受信のタイミ
ングの差(T2−T1)を正確に求めることが難しいか
らである。送り光のパワ−をW1、戻り光のパワ−をW
2とする。W1はレ−ザ光そのもののパワでありかなり
大きい。しかし反射光であるのでW2は小さい。同じ受
光素子で検出する必要があるので、W1に対しては減衰
器を入れて適当に減衰して受光素子に入射する。受光素
子における送り光と戻り光のレベルを揃えて、タイミン
グの差を精密に求める。
対象物によって反射されて戻ってきた光を戻り光(受信
光)ということにする。送り光の発射時刻T1も、戻り
光の受信時刻T2も同じ受光素子で検出するようにする
のが望ましい。異なる受光素子で受光すると、ふたつの
素子や回路での遅延時間が違うので、送信受信のタイミ
ングの差(T2−T1)を正確に求めることが難しいか
らである。送り光のパワ−をW1、戻り光のパワ−をW
2とする。W1はレ−ザ光そのもののパワでありかなり
大きい。しかし反射光であるのでW2は小さい。同じ受
光素子で検出する必要があるので、W1に対しては減衰
器を入れて適当に減衰して受光素子に入射する。受光素
子における送り光と戻り光のレベルを揃えて、タイミン
グの差を精密に求める。
【0003】さらに戻り光のレベルが一定しているのが
望ましい。戻り光W2を検出し一定の閾値Hを越えた瞬
間(W2<HからW2>Hへの変化)をT2とするよう
に決めると、パルスが小さいとT2信号が実際よりも遅
く出る。反対にパルスが大きいとT2が実際よりも早く
出る。さらにパルス光が強力であると受光素子が直ちに
飽和してしまい、T2がより早く検出されてしまうこと
になる。パルスの高さによりT2のタイミングが変動し
てしまう。
望ましい。戻り光W2を検出し一定の閾値Hを越えた瞬
間(W2<HからW2>Hへの変化)をT2とするよう
に決めると、パルスが小さいとT2信号が実際よりも遅
く出る。反対にパルスが大きいとT2が実際よりも早く
出る。さらにパルス光が強力であると受光素子が直ちに
飽和してしまい、T2がより早く検出されてしまうこと
になる。パルスの高さによりT2のタイミングが変動し
てしまう。
【0004】送り光の強度を一定にしても、戻り光の強
度は一定でない。対象物の反射率が違うからである。こ
れは単に面に直角方向の反射率の変化だけではない。送
り光と戻り光が同一線上を反対向きに進行するのである
から、対象物の光線に対する傾き角によっても反射の強
度が異なる。であるから送り光を一定にしても対象物の
反射率により戻り光の強度が著しく変動する。
度は一定でない。対象物の反射率が違うからである。こ
れは単に面に直角方向の反射率の変化だけではない。送
り光と戻り光が同一線上を反対向きに進行するのである
から、対象物の光線に対する傾き角によっても反射の強
度が異なる。であるから送り光を一定にしても対象物の
反射率により戻り光の強度が著しく変動する。
【0005】
【従来の技術】そこで、送り光または戻り光の強度を制
御しなければならない。このためには次のような方法が
考えられよう。 [従来技術1]パルスレ−ザ光源或いは光パルス受光器
の前に減衰フィルタを入れる。光源の前にフィルタを入
れて送り光自体のパワ−を調節する。或いは受光器の前
にフィルタを入れて、送り光も戻り光も共に一様に減衰
させて受光素子に入射させる。
御しなければならない。このためには次のような方法が
考えられよう。 [従来技術1]パルスレ−ザ光源或いは光パルス受光器
の前に減衰フィルタを入れる。光源の前にフィルタを入
れて送り光自体のパワ−を調節する。或いは受光器の前
にフィルタを入れて、送り光も戻り光も共に一様に減衰
させて受光素子に入射させる。
【0006】[従来技術2] 光パルス受光器の信号出
力に可変ゲインアンプを接続する。これはレ−ザのパワ
−ではなく受光素子により光電気変換した後の信号強度
を電気的に制御するものである。信号の振幅を増減させ
るものであるから何種類もの部品を不要とする。また着
脱の手間もない。機械的でないので、耐久性などの問題
もない。
力に可変ゲインアンプを接続する。これはレ−ザのパワ
−ではなく受光素子により光電気変換した後の信号強度
を電気的に制御するものである。信号の振幅を増減させ
るものであるから何種類もの部品を不要とする。また着
脱の手間もない。機械的でないので、耐久性などの問題
もない。
【0007】
(従来技術1の課題) 光源または受光素子の前に減衰
フィルタを入れる方法には次の問題がある。 戻り光のパワ−の変動が大きい場合、広い範囲でパワ
−制御しなければならない。広いダイナミックレンジを
得るためには、何種類ものフィルタを準備する必要があ
る。光軸をずらさずフィルタを着脱する機構が要る。ま
た、レ−ザ光源にフィルタの表面反射が戻らない工夫も
必要である。さらに交換に手間と時間がかかる。
フィルタを入れる方法には次の問題がある。 戻り光のパワ−の変動が大きい場合、広い範囲でパワ
−制御しなければならない。広いダイナミックレンジを
得るためには、何種類ものフィルタを準備する必要があ
る。光軸をずらさずフィルタを着脱する機構が要る。ま
た、レ−ザ光源にフィルタの表面反射が戻らない工夫も
必要である。さらに交換に手間と時間がかかる。
【0008】連続的に減衰率を変化させるフィルタも
あるので、多数の種類のフィルタを準備する代わりに、
これを使えば多種類のフィルタを持っている必要がな
い。取り替えの手間もない。軸合わせの困難も免れる。
しかしこれはモ−タでフィルタ円板を回転させるなどの
機械部分が必要である。応答性、耐久性に問題がある。
あるので、多数の種類のフィルタを準備する代わりに、
これを使えば多種類のフィルタを持っている必要がな
い。取り替えの手間もない。軸合わせの困難も免れる。
しかしこれはモ−タでフィルタ円板を回転させるなどの
機械部分が必要である。応答性、耐久性に問題がある。
【0009】(従来技術2の課題)可変増幅率の増幅器
を用いる方法には次のような問題がある。パルスレ−ザ
光のパルス幅は100nsec以下のものが多い。10
0nsec以下の信号を損失なく、しかも歪みを与えず
可変増幅できるアンプは極めて少ない。高価であり実装
にもかなりの技術を要する。多くの種類のフィルタを準
備する必要がなく、着脱の手間もなく、高速応答性を持
ち、信頼性が高く、長寿命のレ−ザパワ−の制御装置を
提供することが本発明の目的である。
を用いる方法には次のような問題がある。パルスレ−ザ
光のパルス幅は100nsec以下のものが多い。10
0nsec以下の信号を損失なく、しかも歪みを与えず
可変増幅できるアンプは極めて少ない。高価であり実装
にもかなりの技術を要する。多くの種類のフィルタを準
備する必要がなく、着脱の手間もなく、高速応答性を持
ち、信頼性が高く、長寿命のレ−ザパワ−の制御装置を
提供することが本発明の目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、パルスレ−ザ
のパルス間隔を変化させることにより、休止期間(蓄積
時間)中にレ−ザに蓄積されるエネルギ−を変えて、こ
れによりレ−ザ光の1パルス当りのパワ−を変動させる
ようにする。エネルギ−蓄積の速度がほぼ一定であるの
で、単位時間当たりの合計のパルスのエネルギ−は変わ
らないが、パルスひとつのパワ−は変動する。つまり、
パルスの繰り返し周波数をF、ひとつのパルスのエネル
ギ−をWとし、単位時間当たりのパルス光のパワ−をP
とすると、FW=Pの関係がある。Pは一定であるがF
を増減してWを変えるのである。
のパルス間隔を変化させることにより、休止期間(蓄積
時間)中にレ−ザに蓄積されるエネルギ−を変えて、こ
れによりレ−ザ光の1パルス当りのパワ−を変動させる
ようにする。エネルギ−蓄積の速度がほぼ一定であるの
で、単位時間当たりの合計のパルスのエネルギ−は変わ
らないが、パルスひとつのパワ−は変動する。つまり、
パルスの繰り返し周波数をF、ひとつのパルスのエネル
ギ−をWとし、単位時間当たりのパルス光のパワ−をP
とすると、FW=Pの関係がある。Pは一定であるがF
を増減してWを変えるのである。
【0011】レ−ザパワ−が強すぎる場合は、パルスの
繰り返し周波数Fを上げて1パルス当りのパワ−を下げ
る。反対にレ−ザパワ−が弱すぎる場合は、繰り返し周
波数を下げて1パルス当りのパワ−を上げる。レ−ザ距
離測定においては、対象物からの反射光が強すぎる場合
は、パルス繰り返し周波数を上げて、1パルス当りのエ
ネルギ−を減らす。対象物からの反射光が弱すぎる場合
は、パルス繰り返し周波数を下げて、1パルス当りのパ
ワ−を上げる。このようにしてレ−ザ測距の際に戻り光
の強さを一定範囲、あるいは一定値にすることができ
る。
繰り返し周波数Fを上げて1パルス当りのパワ−を下げ
る。反対にレ−ザパワ−が弱すぎる場合は、繰り返し周
波数を下げて1パルス当りのパワ−を上げる。レ−ザ距
離測定においては、対象物からの反射光が強すぎる場合
は、パルス繰り返し周波数を上げて、1パルス当りのエ
ネルギ−を減らす。対象物からの反射光が弱すぎる場合
は、パルス繰り返し周波数を下げて、1パルス当りのパ
ワ−を上げる。このようにしてレ−ザ測距の際に戻り光
の強さを一定範囲、あるいは一定値にすることができ
る。
【0012】以上の説明は、単位時間あたりのエネルギ
−蓄積量が一定の場合である。しかし実際には、エネル
ギ−を蓄える媒体には容量的な制限があり、十分な時間
をかけてエネルギ−を供給すると媒体が飽和する。飽和
の時間の目安が時定数である。時定数より短い時間で
は、エネルギ−蓄積の量と、時間はほぼ比例する。本発
明は、このほぼ線形の領域を利用する。時定数は、エネ
ルギ−の時間あたりの供給量や、繰り返し周波数などに
はよらない定数である。であるから、エネルギ−蓄積の
時間の長さを評価する目安に時定数を用いる事ができ
る。しかし本発明において時定数の存在、時定数の一定
性は本質的な要件ではない。むしろほぼ一定の割合でエ
ネルギ−蓄積をしているという事が重要である。
−蓄積量が一定の場合である。しかし実際には、エネル
ギ−を蓄える媒体には容量的な制限があり、十分な時間
をかけてエネルギ−を供給すると媒体が飽和する。飽和
の時間の目安が時定数である。時定数より短い時間で
は、エネルギ−蓄積の量と、時間はほぼ比例する。本発
明は、このほぼ線形の領域を利用する。時定数は、エネ
ルギ−の時間あたりの供給量や、繰り返し周波数などに
はよらない定数である。であるから、エネルギ−蓄積の
時間の長さを評価する目安に時定数を用いる事ができ
る。しかし本発明において時定数の存在、時定数の一定
性は本質的な要件ではない。むしろほぼ一定の割合でエ
ネルギ−蓄積をしているという事が重要である。
【0013】
【作用】パルスレ−ザは単位時間当り一定のエネルギ−
を電源から得てこれを蓄積し、ある瞬間にQスイッチし
て全蓄積エネルギ−を消耗してパルス光を発生する。電
源からのエネルギ−の蓄積は一定の割合で行われるが、
これを消費するのは一瞬である。通常はパルスの繰り返
し周波数は一定値に固定される。エネルギ−の入力と出
力が一定であるから、パルス光ひとつのパワ−も一定で
ある。ところが本発明では、エネルギ−蓄積速度は一定
としたまま、パルスの繰り返し周波数を変更してパルス
当りのパワ−を調整するのである。これはどのようなパ
ルスレ−ザにも適用することができる。例を挙げて説明
する。
を電源から得てこれを蓄積し、ある瞬間にQスイッチし
て全蓄積エネルギ−を消耗してパルス光を発生する。電
源からのエネルギ−の蓄積は一定の割合で行われるが、
これを消費するのは一瞬である。通常はパルスの繰り返
し周波数は一定値に固定される。エネルギ−の入力と出
力が一定であるから、パルス光ひとつのパワ−も一定で
ある。ところが本発明では、エネルギ−蓄積速度は一定
としたまま、パルスの繰り返し周波数を変更してパルス
当りのパワ−を調整するのである。これはどのようなパ
ルスレ−ザにも適用することができる。例を挙げて説明
する。
【0014】一定の時定数で光エネルギ−を蓄積し、そ
の蓄積エネルギ−を光パルスとして発射する装置とし
て、半導体レ−ザ、光ポンピング固体レ−ザなどがあ
る。これ以外にもあるがここではこの二つの例について
述べる。
の蓄積エネルギ−を光パルスとして発射する装置とし
て、半導体レ−ザ、光ポンピング固体レ−ザなどがあ
る。これ以外にもあるがここではこの二つの例について
述べる。
【0015】 パルス発振する半導体レ−ザ 図1にこれを示す。直流電源(図示せず)からの電流が
抵抗R、コンデンサCに流れ、コンデンサを充電する。
コンデンサ電圧は指数関数的に増加する。時定数τはC
Rである(τ=C×R)。十分な時間をかけるとほぼ電
源電圧まで充電される。そしてスイッチを閉じると、半
導体レ−ザはコンデンサの電圧がかかり電流が流れて瞬
間的に発光する。図1の(ア)はスイッチの開閉状態を
示す。(イ)はコンデンサに蓄積される電圧又はエネル
ギ−を示す。十分に充電が進行した時にスイッチが閉
じ、コンデンサの電荷が減少し半導体レ−ザが発光する
(ウ)。スイッチの開閉の周波数と、パルス光の発生周
波数はもちろん等しい。従来は、この周波数Fが一定で
あり、蓄積時間T3が一定であった。
抵抗R、コンデンサCに流れ、コンデンサを充電する。
コンデンサ電圧は指数関数的に増加する。時定数τはC
Rである(τ=C×R)。十分な時間をかけるとほぼ電
源電圧まで充電される。そしてスイッチを閉じると、半
導体レ−ザはコンデンサの電圧がかかり電流が流れて瞬
間的に発光する。図1の(ア)はスイッチの開閉状態を
示す。(イ)はコンデンサに蓄積される電圧又はエネル
ギ−を示す。十分に充電が進行した時にスイッチが閉
じ、コンデンサの電荷が減少し半導体レ−ザが発光する
(ウ)。スイッチの開閉の周波数と、パルス光の発生周
波数はもちろん等しい。従来は、この周波数Fが一定で
あり、蓄積時間T3が一定であった。
【0016】しかも通常は、光パルス光源の出力を最高
パワ−で使用する。だから蓄積時間T3はエネルギ−蓄
積回路の時定数CRよりもずっと大きく設定される(τ
<<T3)。時定数τは、コンデンサに電源電圧の(e
−1)/eまでの電圧を蓄積するのに必要な時間であ
る。蓄積時間T3の終わりには電源電圧分の電圧がコン
デンサに蓄積される。
パワ−で使用する。だから蓄積時間T3はエネルギ−蓄
積回路の時定数CRよりもずっと大きく設定される(τ
<<T3)。時定数τは、コンデンサに電源電圧の(e
−1)/eまでの電圧を蓄積するのに必要な時間であ
る。蓄積時間T3の終わりには電源電圧分の電圧がコン
デンサに蓄積される。
【0017】 光ポンピング固体レ−ザ 図2にこれを示す。励起イオンを含む固体の増幅物質の
両側に100%反射ミラ−と部分反射ミラ−(出力ミラ
−)を平行に置く。光は増幅物質とミラ−の間を往復す
る。出力ミラ−からレ−ザ光が出る。この光路の途中に
Qスイッチ機構が設けられる。増幅媒質はNdド−プY
AGや、Erド−プ光ファイバなどが用いられる。光ポ
ンピング光源から励起光が増幅媒質に照射される。この
光により媒質中の活性イオンが励起状態に上げられる。
基底状態にある活性イオンが時間と共に減少してゆくの
で、媒質に蓄積されるエネルギ−は指数関数的に増加す
る。コンデンサを充電するのと同じ様な変化である。
両側に100%反射ミラ−と部分反射ミラ−(出力ミラ
−)を平行に置く。光は増幅物質とミラ−の間を往復す
る。出力ミラ−からレ−ザ光が出る。この光路の途中に
Qスイッチ機構が設けられる。増幅媒質はNdド−プY
AGや、Erド−プ光ファイバなどが用いられる。光ポ
ンピング光源から励起光が増幅媒質に照射される。この
光により媒質中の活性イオンが励起状態に上げられる。
基底状態にある活性イオンが時間と共に減少してゆくの
で、媒質に蓄積されるエネルギ−は指数関数的に増加す
る。コンデンサを充電するのと同じ様な変化である。
【0018】エネルギ−が十分に貯まるとQスイッチを
開き、共振器として機能する。蓄積されていた媒質中の
エネルギ−が解放されて、レ−ザ光になる。直後に鋭い
ピ−クのパルスが発生する。時定数はCRのように簡単
には表せないが、励起光と基底状態(グランドステイ
ト)の相互作用を表す係数と、基底状態の数によって決
まる値である。光ポンピングの強さにはよらない。光ポ
ンピングによる場合も同様にほぼ完全に飽和させた状態
で発振させるので、パルスのピ−クの高さは最高になる
ようにする。つまり、従来は半導体レ−ザでも光励起固
体レ−ザでもエネルギ−蓄積の時定数τよりもずっと長
い一定の蓄積時間T3(τ<<T3)をかけてエネルギ
−を蓄積し、最高のパワ−になるようにしていた。
開き、共振器として機能する。蓄積されていた媒質中の
エネルギ−が解放されて、レ−ザ光になる。直後に鋭い
ピ−クのパルスが発生する。時定数はCRのように簡単
には表せないが、励起光と基底状態(グランドステイ
ト)の相互作用を表す係数と、基底状態の数によって決
まる値である。光ポンピングの強さにはよらない。光ポ
ンピングによる場合も同様にほぼ完全に飽和させた状態
で発振させるので、パルスのピ−クの高さは最高になる
ようにする。つまり、従来は半導体レ−ザでも光励起固
体レ−ザでもエネルギ−蓄積の時定数τよりもずっと長
い一定の蓄積時間T3(τ<<T3)をかけてエネルギ
−を蓄積し、最高のパワ−になるようにしていた。
【0019】本発明はそうでなく、エネルギ−蓄積を途
中で中止してパルスのピ−クを変化させる。本発明は如
何なる励起方法のレ−ザにも適用する事ができる。電力
励起による半導体レ−ザと、光励起による固体レ−ザは
代表的な例である。半導体レ−ザ以外はたいてい光励起
するので第2例と同じである。いずれにしても、パルス
レ−ザのエネルギ−は、一定時定数τをもって蓄積され
てゆく。動作は平行に論ずる事ができるので、ここでは
半導体レ−ザについて本発明を説明する。
中で中止してパルスのピ−クを変化させる。本発明は如
何なる励起方法のレ−ザにも適用する事ができる。電力
励起による半導体レ−ザと、光励起による固体レ−ザは
代表的な例である。半導体レ−ザ以外はたいてい光励起
するので第2例と同じである。いずれにしても、パルス
レ−ザのエネルギ−は、一定時定数τをもって蓄積され
てゆく。動作は平行に論ずる事ができるので、ここでは
半導体レ−ザについて本発明を説明する。
【0020】本発明では、パルスレ−ザにおいて、エネ
ルギ−が一定時定数をもって蓄積されてゆくことに注目
し、蓄積の期間内(T〜τ或いはT<τ)に光パルスと
して取り出してしまえば、十分に蓄積された時に比べて
小さい光出力が得られる。これによってレ−ザ光の強度
を自在に変化させる事ができる。図3によって本発明を
説明する。上段が蓄積エネルギ−の時間変化である。中
段がスイッチの開閉を示す。下段が光パルスの波形を示
す。蓄積時間がそれぞれ違うようにしている。蓄積時間
はスイッチを閉じている時間に等しい。蓄積時間の長さ
の異なる4つの波形が示される。
ルギ−が一定時定数をもって蓄積されてゆくことに注目
し、蓄積の期間内(T〜τ或いはT<τ)に光パルスと
して取り出してしまえば、十分に蓄積された時に比べて
小さい光出力が得られる。これによってレ−ザ光の強度
を自在に変化させる事ができる。図3によって本発明を
説明する。上段が蓄積エネルギ−の時間変化である。中
段がスイッチの開閉を示す。下段が光パルスの波形を示
す。蓄積時間がそれぞれ違うようにしている。蓄積時間
はスイッチを閉じている時間に等しい。蓄積時間の長さ
の異なる4つの波形が示される。
【0021】はじめの波形は長い蓄積時間t1 をとって
いる。これは時間をかけて多くのエネルギ−を集めるの
でパルス光も強い。ピ−クは高く、幅も広い。2番目の
波形はより蓄積時間t2 が短くなっている。パルスのピ
−クが低く幅もより狭くなる。第3番目の波形はさらに
蓄積時間t3 が短い。蓄積エネルギ−が小さいのでパル
ス光も弱くなる。第4の波形は、さらに蓄積時間t4 が
短くなっている。これは低いピ−クのパルスを発生す
る。このように、蓄積スタ−トから光パルス出力までの
時間t1 、t2 、t3 、t4 を変化させることによって
レ−ザ出力レベルの制御が可能となる。
いる。これは時間をかけて多くのエネルギ−を集めるの
でパルス光も強い。ピ−クは高く、幅も広い。2番目の
波形はより蓄積時間t2 が短くなっている。パルスのピ
−クが低く幅もより狭くなる。第3番目の波形はさらに
蓄積時間t3 が短い。蓄積エネルギ−が小さいのでパル
ス光も弱くなる。第4の波形は、さらに蓄積時間t4 が
短くなっている。これは低いピ−クのパルスを発生す
る。このように、蓄積スタ−トから光パルス出力までの
時間t1 、t2 、t3 、t4 を変化させることによって
レ−ザ出力レベルの制御が可能となる。
【0022】従来は飽和までエネルギ−蓄積をしていた
が、本発明ではエネルギ−蓄積が未飽和である。ため
に、パルス光のピ−ク高さは飽和の時よりも低くなり、
高さを自在に制御することができる。飽和高さに比べた
場合のピ−クの相対高さQは、
が、本発明ではエネルギ−蓄積が未飽和である。ため
に、パルス光のピ−ク高さは飽和の時よりも低くなり、
高さを自在に制御することができる。飽和高さに比べた
場合のピ−クの相対高さQは、
【0023】 Q={1−exp(−t/τ)} (1)
【0024】によって評価することができる。τが時定
数、tが蓄積時間である。t>>τであれば、相対高さ
Qはほぼ1である(従来法)が、本発明ではt<τ、t
〜τの範囲のtでエネルギ−蓄積を中止する。このため
に任意の高さのピ−クのパルスを得る事ができる。これ
が本発明の原理である。
数、tが蓄積時間である。t>>τであれば、相対高さ
Qはほぼ1である(従来法)が、本発明ではt<τ、t
〜τの範囲のtでエネルギ−蓄積を中止する。このため
に任意の高さのピ−クのパルスを得る事ができる。これ
が本発明の原理である。
【0025】
(1)第1の実施例 図4に第1の実施例に係るパルスレ−ザ装置の概略構成
図を示す。光パルスレ−ザ光源1は、例えば、Ndド−
プYAGレ−ザ、Erド−プ光ファイバレ−ザなどであ
る。光源1の光は光サンプル用のミラ−3により分岐さ
れる。一部がモニタ用の光受光素子4に入り、強度が検
出される。これは光の出力に対応したレベル信号Hを発
生する。つまり光パルスのピ−クパワ−を検出するので
ある。パルスの出力Hと、あらかじめ設定している出力
設定信号Ht とを、レベル調整装置6が比較する。
図を示す。光パルスレ−ザ光源1は、例えば、Ndド−
プYAGレ−ザ、Erド−プ光ファイバレ−ザなどであ
る。光源1の光は光サンプル用のミラ−3により分岐さ
れる。一部がモニタ用の光受光素子4に入り、強度が検
出される。これは光の出力に対応したレベル信号Hを発
生する。つまり光パルスのピ−クパワ−を検出するので
ある。パルスの出力Hと、あらかじめ設定している出力
設定信号Ht とを、レベル調整装置6が比較する。
【0026】HのHt に対する大小関係により、周波数
可変制御信号Sを発生する。これによって、発振周波数
可変装置7が、周波数を変更する。つまり設置信号Ht
に対応する繰り返し周波数Fを規定する。これが制御信
号Zになり、光パルスレ−ザ光源1に入力される。蓄積
時間tの逆数が、繰り返し周波数Fである。ほぼ線形の
領域を使うので蓄積時間と、パルスのピ−クのパワ−が
ほぼ比例する。
可変制御信号Sを発生する。これによって、発振周波数
可変装置7が、周波数を変更する。つまり設置信号Ht
に対応する繰り返し周波数Fを規定する。これが制御信
号Zになり、光パルスレ−ザ光源1に入力される。蓄積
時間tの逆数が、繰り返し周波数Fである。ほぼ線形の
領域を使うので蓄積時間と、パルスのピ−クのパワ−が
ほぼ比例する。
【0027】であるから、単位時間あたりのレ−ザ媒質
(または電気回路のコンデンサ)に供給されるエネルギ
−や変換効率が分かっていると、パルスのピ−ク値Ht
を実現するための繰り返し周波数Fを算出する事ができ
る。ここに必要な機構は次の装置によって構成する事が
できる。
(または電気回路のコンデンサ)に供給されるエネルギ
−や変換効率が分かっていると、パルスのピ−ク値Ht
を実現するための繰り返し周波数Fを算出する事ができ
る。ここに必要な機構は次の装置によって構成する事が
できる。
【0028】(1)発振周波数可変装置 (あ)VCO(voltage controlled oscillator) 発振
器 (い)分周器(74HC161などのIC) (う)これらの組み合わせ。
器 (い)分周器(74HC161などのIC) (う)これらの組み合わせ。
【0029】周波数可変制御信号Sは直流の電圧である
が、これをVCOに入力する事により繰り返し周波数を
連続的に変化させる事ができる。連続的に変化させる必
要がない場合は分周器の分周比を変化させることにより
離散的に周波数を変化させる事ができる。或いは周波数
を連続的に変化させる事により、基本になるクロックを
連続的に生成し、これを分周してパルスの繰り返し周波
数を得るようにしても良い。
が、これをVCOに入力する事により繰り返し周波数を
連続的に変化させる事ができる。連続的に変化させる必
要がない場合は分周器の分周比を変化させることにより
離散的に周波数を変化させる事ができる。或いは周波数
を連続的に変化させる事により、基本になるクロックを
連続的に生成し、これを分周してパルスの繰り返し周波
数を得るようにしても良い。
【0030】(2)レベル調整装置:受光素子からのパ
ルス強度信号と、予め設定したパルス強度を比較して、
その結果を出力する。結果は2値の場合もあり、連続値
の場合もある。これに応じて利用する装置も異なる。 (あ)コンパレ−タ(2段階でレベルを変化させる場
合) (い)A/D、D/Aを組み合わせたもの(多段階で変
化させる場合)
ルス強度信号と、予め設定したパルス強度を比較して、
その結果を出力する。結果は2値の場合もあり、連続値
の場合もある。これに応じて利用する装置も異なる。 (あ)コンパレ−タ(2段階でレベルを変化させる場
合) (い)A/D、D/Aを組み合わせたもの(多段階で変
化させる場合)
【0031】(3)発振器:(1)に於いてVCOを使
用するとこれは不要である。(1)において、基本周波
数を分周する比率を変化させる場合は、基本となる周波
数を生成するために発振器が必要である。
用するとこれは不要である。(1)において、基本周波
数を分周する比率を変化させる場合は、基本となる周波
数を生成するために発振器が必要である。
【0032】図5によって、レ−ザ測距に本発明を適用
した場合を説明する。光パルスレ−ザ光源1からパルス
光が発生する。これの一部が送信タイミング生成用ミラ
−8によって反射されて光受信器4に入る。これが送信
パルスとして受信される。同じパルス光の残りの部分は
送信レンズ9によって絞られ、自由空間に出てゆく。直
進する送り光になる。やがて対象物体11に当たりこれ
によって反射される。戻り光となり、同じ装置に戻って
くる。受信レンズ13に入り、これが光受信器4に入っ
て光の強度が検出される。これが受信パルスである。
した場合を説明する。光パルスレ−ザ光源1からパルス
光が発生する。これの一部が送信タイミング生成用ミラ
−8によって反射されて光受信器4に入る。これが送信
パルスとして受信される。同じパルス光の残りの部分は
送信レンズ9によって絞られ、自由空間に出てゆく。直
進する送り光になる。やがて対象物体11に当たりこれ
によって反射される。戻り光となり、同じ装置に戻って
くる。受信レンズ13に入り、これが光受信器4に入っ
て光の強度が検出される。これが受信パルスである。
【0033】送信パルスと、受信パルスの時間差Δtが
問題である。これによって、対象物体までの距離を求め
る事ができる。パルスのどの位置でT1、T2を計測す
るのかが問題である。波形の立ち上がりのある電圧の位
置と決めると、パルスの波高値が異なるとT1、T2の
タイミングがずれる。ピ−クの最大値と決めると、波形
が送り光と戻り光の間で同一であれば正確にタイミング
を規定する事ができる。しかしいずれかが飽和すると、
タイミング設定の誤差が発生する。
問題である。これによって、対象物体までの距離を求め
る事ができる。パルスのどの位置でT1、T2を計測す
るのかが問題である。波形の立ち上がりのある電圧の位
置と決めると、パルスの波高値が異なるとT1、T2の
タイミングがずれる。ピ−クの最大値と決めると、波形
が送り光と戻り光の間で同一であれば正確にタイミング
を規定する事ができる。しかしいずれかが飽和すると、
タイミング設定の誤差が発生する。
【0034】そこで、戻り光も送り光も共に飽和せず、
波高値が適当な範囲にある必要がある。図5のレ−ザ測
距装置では、出力設定信号Ht によって、適切なパルス
の波高値を規定することができる。もしも現在の波高値
Hが大きすぎる場合は、繰り返し周波数を増やす事によ
り蓄積時間を短縮する。パルス当たりの蓄積エネルギ−
が少なくなるので、パルス波高値が低下する。
波高値が適当な範囲にある必要がある。図5のレ−ザ測
距装置では、出力設定信号Ht によって、適切なパルス
の波高値を規定することができる。もしも現在の波高値
Hが大きすぎる場合は、繰り返し周波数を増やす事によ
り蓄積時間を短縮する。パルス当たりの蓄積エネルギ−
が少なくなるので、パルス波高値が低下する。
【0035】反対に、もしも現在のパルス波高値Hが低
すぎる場合は、繰り返し周波数を減らす事により、エネ
ルギ−蓄積時間を延ばす。パルス1つ当たりのエネルギ
−が高くなるので、パルス波高値がより高くなる。この
ように繰り返しの周波数を増減して、所望の波高値のレ
−ザ出力を得る事ができる。以上に説明したものは、繰
り返し周波数を連続的に変化させるものである。より簡
単に、2段階に変化させるようにもできる。連続的に変
化させるものの方が優れているが、簡易な場合は2値制
御でも十分である。
すぎる場合は、繰り返し周波数を減らす事により、エネ
ルギ−蓄積時間を延ばす。パルス1つ当たりのエネルギ
−が高くなるので、パルス波高値がより高くなる。この
ように繰り返しの周波数を増減して、所望の波高値のレ
−ザ出力を得る事ができる。以上に説明したものは、繰
り返し周波数を連続的に変化させるものである。より簡
単に、2段階に変化させるようにもできる。連続的に変
化させるものの方が優れているが、簡易な場合は2値制
御でも十分である。
【0036】図6、図7にこれを示す。図6に於いて、
一定周波数のクロック(CLK)を発生する一定周期発
振器16がある。クロックの周期Tc は一定であるが、
これを分周する比率が異なる。分周器17が、クロック
を二通りの比率で分周し、2種類の周波数を出力できる
ようになっている。例えば、分周出力1は、mTc の周
期を有し、分周出力2は、2mTc の周期を有する。周
波数切換器18によりいずれかを選択する事ができる。
選択された周波数により、パルスレ−ザがパルス発振す
る。送り光、戻り光は光受信器出力14によって検出す
る。これと、比較電圧Vt をコンパレータ15により比
較して、一定時間保持し、切換信号Sを発生する。
一定周波数のクロック(CLK)を発生する一定周期発
振器16がある。クロックの周期Tc は一定であるが、
これを分周する比率が異なる。分周器17が、クロック
を二通りの比率で分周し、2種類の周波数を出力できる
ようになっている。例えば、分周出力1は、mTc の周
期を有し、分周出力2は、2mTc の周期を有する。周
波数切換器18によりいずれかを選択する事ができる。
選択された周波数により、パルスレ−ザがパルス発振す
る。送り光、戻り光は光受信器出力14によって検出す
る。これと、比較電圧Vt をコンパレータ15により比
較して、一定時間保持し、切換信号Sを発生する。
【0037】動作は、図7により説明する。クロックC
LKは立ち上がり21、22、23等を有する一定繰り
返しの基本パルスである。これを分周して第1の分周出
力と、第2の分周出力を得る。第1の分周出力はクロッ
クを1/2分周したものである。パルス立ち上がり3
1、32、33等を持つ。第2の分周出力はクロックを
1/4分周したものである。パルス立ち上がり41、4
2、43、等を有する。図7に於いて前半は第2の分周
出力が選ばれる。つまりより遅い繰り返し周波数のQス
イッチが行われる。為に蓄積期間は、立ち上がり65か
ら立ち下がり66に至る長い期間となる。蓄積エネルギ
−W1は71〜72に示すように十分に大きい。
LKは立ち上がり21、22、23等を有する一定繰り
返しの基本パルスである。これを分周して第1の分周出
力と、第2の分周出力を得る。第1の分周出力はクロッ
クを1/2分周したものである。パルス立ち上がり3
1、32、33等を持つ。第2の分周出力はクロックを
1/4分周したものである。パルス立ち上がり41、4
2、43、等を有する。図7に於いて前半は第2の分周
出力が選ばれる。つまりより遅い繰り返し周波数のQス
イッチが行われる。為に蓄積期間は、立ち上がり65か
ら立ち下がり66に至る長い期間となる。蓄積エネルギ
−W1は71〜72に示すように十分に大きい。
【0038】光受信器出力は、送信パルスと受信パルス
の両方を受信する。送信パルス51が対象物体に当たり
戻ってきたものが、パルス52である。これは高いピ−
クパワ−54を持つ。これは比較電圧設定値より上にな
る。これはパルスのパワ−が大きすぎるという事であ
る。そこでこれまで切換信号はLレベルであったもの
が、61で立ち上がる。より速い繰り返し周波数である
第1の分周出力になる。繰り返し周波数fcontは2倍に
切り換わる。蓄積時間が68〜69になる。これは前回
の65〜66の時間の半分である。蓄積エネルギ−も低
くて、W2のようになる。すると、送信パルス55が小
さくなり、受信パルス56の強度も小さくなる。比較電
圧と同じ高さになる。こうして、戻り光の出力が大きく
なりすぎないように、パルス繰り返し周波数を制御して
送信光の強さを加減する。
の両方を受信する。送信パルス51が対象物体に当たり
戻ってきたものが、パルス52である。これは高いピ−
クパワ−54を持つ。これは比較電圧設定値より上にな
る。これはパルスのパワ−が大きすぎるという事であ
る。そこでこれまで切換信号はLレベルであったもの
が、61で立ち上がる。より速い繰り返し周波数である
第1の分周出力になる。繰り返し周波数fcontは2倍に
切り換わる。蓄積時間が68〜69になる。これは前回
の65〜66の時間の半分である。蓄積エネルギ−も低
くて、W2のようになる。すると、送信パルス55が小
さくなり、受信パルス56の強度も小さくなる。比較電
圧と同じ高さになる。こうして、戻り光の出力が大きく
なりすぎないように、パルス繰り返し周波数を制御して
送信光の強さを加減する。
【0039】
(第1の発明の効果)パルスレ−ザの波高値の制御 ほぼ一定割合でエネルギ−蓄積を行うパルスレ−ザにお
いて、パルス繰り返しの周波数を変化させる事によりレ
−ザパルスの強度を変化させる事ができる。繰り返しの
タイミング信号の制御のみでパルス出力が制御できる。
nsecオ−ダ−のパルス信号を扱う実装に、高度の技
術を要する高価な回路を使用する必要がない。また可動
部分が全くない。本発明の装置は、簡単に製作する事が
できる。安価に製造できる。故障が少なく長寿命であ
る。
いて、パルス繰り返しの周波数を変化させる事によりレ
−ザパルスの強度を変化させる事ができる。繰り返しの
タイミング信号の制御のみでパルス出力が制御できる。
nsecオ−ダ−のパルス信号を扱う実装に、高度の技
術を要する高価な回路を使用する必要がない。また可動
部分が全くない。本発明の装置は、簡単に製作する事が
できる。安価に製造できる。故障が少なく長寿命であ
る。
【0040】(第2の発明の効果)レ−ザ測距に応用し
た場合 前述のパルスレ−ザ制御の場合と同じ効果がある。これ
に加えて次のようなレ−ザ測距装置に適した効果もあ
る。パルスレ−ザ方式の距離測定において1ショット目
に受信信号が飽和してしまうと距離計測ができない。2
ショット目に再測定の必要がある。対象物体が移動して
いる場合、可能な限り早く2ショット目の再測定が必要
となる。出力を下げれば下げる程、測定のインタ−バル
が短くなり再測定に要する時間が短くなるという効果が
ある。
た場合 前述のパルスレ−ザ制御の場合と同じ効果がある。これ
に加えて次のようなレ−ザ測距装置に適した効果もあ
る。パルスレ−ザ方式の距離測定において1ショット目
に受信信号が飽和してしまうと距離計測ができない。2
ショット目に再測定の必要がある。対象物体が移動して
いる場合、可能な限り早く2ショット目の再測定が必要
となる。出力を下げれば下げる程、測定のインタ−バル
が短くなり再測定に要する時間が短くなるという効果が
ある。
【0041】単に2段階ではなく3段階以上の多段階の
出力制御を行なうこととするとさらによい。多段階制御
にすると、広範なレベルの受信信号を適正な信号として
得られる。対象物体の種類や距離に依存しない精度の良
い距離測定が可能となる。
出力制御を行なうこととするとさらによい。多段階制御
にすると、広範なレベルの受信信号を適正な信号として
得られる。対象物体の種類や距離に依存しない精度の良
い距離測定が可能となる。
【図1】半導体レ−ザのパルス駆動回路図と、スイッチ
の開閉、コンデンサに蓄積されるエネルギ−、パルスの
時間変化を示す波形図。
の開閉、コンデンサに蓄積されるエネルギ−、パルスの
時間変化を示す波形図。
【図2】光ポンピング固体レ−ザの構成図と、Qスイッ
チの開閉、蓄積エネルギ−、光パルスの時間変化を示す
波形図。
チの開閉、蓄積エネルギ−、光パルスの時間変化を示す
波形図。
【図3】パルスレ−ザにおいて、エネルギ−蓄積時間を
変える事により、光パルスの強度を変更する事ができる
事を示す波形図。
変える事により、光パルスの強度を変更する事ができる
事を示す波形図。
【図4】設定したピ−ク波高値のパルスレ−ザ光を得る
ための本発明装置を示す概略構成図。
ための本発明装置を示す概略構成図。
【図5】レ−ザ測距に本発明を応用した場合の装置の概
略構成図。
略構成図。
【図6】2段階にパルス繰り返し周波数を変化させる場
合の、装置の構成例図。
合の、装置の構成例図。
【図7】図6の構成に於いて、クロック、分周出力1、
分周出力2、光受信器出力、切換信号、繰り返し周波
数、蓄積エネルギ−等の時間波形図。
分周出力2、光受信器出力、切換信号、繰り返し周波
数、蓄積エネルギ−等の時間波形図。
1 光パルスレ−ザ光源 2 光パルス 3 光サンプル用ミラ− 4 光受光素子(光受信器) 6 レベル調整装置 7 発振周波数可変装置 8 送信タイミング生成用ミラ− 9 送信レンズ 10 送り光 11 対象物体 12 戻り光 13 受信レンズ 14 光受信器出力 15 コンパレータ 16 一定周期発振器 17 分周器 18 周波数切換器 19 一定時間保持回路
Claims (2)
- 【請求項1】 一定の割合で外部からのエネルギ−を蓄
積し、ある繰り返し周波数ごとに、エネルギ−を開放
し、パルスレ−ザ光を発生するレ−ザ装置において、レ
−ザ光の出力を検出する装置と、レ−ザ光のレベルに応
じて、パルス繰り返し周波数を変化させる装置を備え、
繰り返し周波数を変化させる事により、レ−ザパルスの
パワ−を制御するようにした事を特徴とするパルスレ−
ザ光の出力制御装置。 - 【請求項2】 対象物体に向けて光パルスを発射し、対
象物体からの反射光をとらえて距離を測定するパルスレ
−ザ方式の距離測定装置において、対象物体からの反射
光が大きい場合は、光パルスの繰り返し周波数を増加
し、反射光が小さい場合は、光パルスの繰り返し周波数
を減少させて、反射光レベルを一定の範囲に保持できる
ようにした事を特徴とするパルスレ−ザ光の出力制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19604594A JPH0843532A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | パルスレ−ザ光の出力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19604594A JPH0843532A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | パルスレ−ザ光の出力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0843532A true JPH0843532A (ja) | 1996-02-16 |
Family
ID=16351282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19604594A Pending JPH0843532A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | パルスレ−ザ光の出力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0843532A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1994
- 1994-07-27 JP JP19604594A patent/JPH0843532A/ja active Pending
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