JP5266891B2 - 燃料電池発電装置及び燃料電池発電装置の制御方法 - Google Patents

燃料電池発電装置及び燃料電池発電装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料切り替え可能な、燃料電池発電装置及び燃料電池発電装置の制御方法に関する。
従来、燃料電池で発電して負荷への電力供給を行うようにしたシステムが提案されており、このようなシステムにおいては、電力系統と燃料電池とで連系して負荷への電力供給を行っている状態で、主燃料の供給が何らかの事情で遮断された場合、或いは電力系統に停電等が生じた場合等には、燃料電池及び負荷を電力系統から解列して切り離すと共に、負荷を燃料電池から切り離している。さらに燃料電池に供給される燃料の、予備燃料への切り替えを行っており、燃料電池への燃料切り替え中は内部補機に対して燃料電池の発電出力を供給しておき、燃料切り替えが完了し負荷への安定した電力供給を行うことが可能な状態となった後に、負荷への電力供給を開始することにより、負荷への電力供給を継続して行っている(例えば、特許文献1参照)。
また、燃料電池から一旦切り離した負荷に対して、燃料電池の発電出力をインバータを介して負荷に供給する際に、インバータを起動した後に、負荷への電力供給を開始すると、燃料電池は負荷量の急な変動に速やかに追従することができず、また、突入電流が生じる可能性があることから、これを回避するために、インバータを一時的に停止し、燃料電池が負荷に供給し得る最大の電気出力に相当する主燃料、反応空気、改質用蒸気を供給し、且つインバータを介して負荷と燃料電池とを接続した状態でインバータを再起動させる方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−203146号公報 特開2005−203145号公報
ところで、燃料電池では、燃料電池の発電電流に見合った流量の燃料を供給することで、過不足のない電力供給を行うようにしている。
このため、燃料切り替え中、内部補機に対する出力電流に応じて燃料供給を行っている状態から、燃料切り替えが完了したため負荷への電力供給を開始し、この負荷への電力供給の開始に伴って負荷量が比較的大きく増加すると、燃料電池への燃料供給が追いつかず、燃料電池では燃料不足傾向となり、燃料電池本体に影響を及ぼす可能性がある。
前述の特許文献2記載の発明のように、燃料電池の発電出力が、燃料電池で出力可能な最大電力となる燃料量を供給した状態で、負荷を接続し負荷への電力供給を開始することにより、負荷への電力供給開始時に燃料不足傾向となることを回避することができる。しかしながら、負荷接続後、どのような手順で発電電流に見合った燃料流量への制御に移行するかは明示されておらず、燃料切り替え後、負荷への電力供給を再開する際に、燃料不足が生じることなく、燃料電池の発電電流を速やかに必要とされる電流量に収束させることの可能な制御方法が望まれていた。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題点に着目してなされたものであり、燃料切り替え後、負荷への電力供給を開始する際に、燃料不足を回避し且つ燃料電池の発電電流を速やかに必要とする電流量に収束させることの可能な燃料電池発電装置及び燃料電池発電装置の制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、燃料電池の発電電流を検出する発電電流検出手段と、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた流量となるように前記燃料電池に供給する燃料流量を制御する燃料流量制御手段と前記燃料電池で発電された直流電力を交流電力に変換して負荷に供給するインバータと、を備え、連系運転から自立運転に切り替えるとき、前記燃料電池に供給する燃料を主燃料から予備燃料へ切り替える処理を開始してから切り替えが完了するまでの待機期間は、前記インバータを自立運転モードで駆動して前記燃料電池の発電出力をダミー負荷に供給し、前記待機期間終了後、前記インバータ出力の供給先を前記ダミー負荷から前記負荷に切り替える燃料電池発電装置において、前記燃料流量制御手段は、前記待機期間中は、前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始める時点で前記燃料電池に供給される燃料流量が、前記待機期間終了後に前記燃料電池が発電出力可能な最大出力電力の直流電流近傍の値に設定した規定電流に応じた燃料流量となるように燃料流量制御を行い、前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるときに、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた燃料流量制御に切り替えることを特徴としている。
この請求項1に係る発明では、主燃料から予備燃料への燃料切り替えが開始した時点から、予備燃料への切り替えが完了する時点、すなわち、予備燃料を用いた燃料電池の発電出力を負荷に供給可能な状態となる時点までの期間である待機期間が終了し、予備燃料を用いた燃料電池の発電出力を、インバータを介して負荷に供給し始める時点で、燃料電池には、予め設定した規定電流に応じた燃料流量が供給されている。このため、予備燃料を用いた燃料電池の発電出力を負荷に供給し始める時点で、負荷に対して、規定電流を供給することが可能となる。そして、負荷への電力供給を開始した後は、発電電流検出手段で検出した実電流に応じた燃料流量となるように燃料流量制御がなされる。
このため、負荷への電力供給を開始したときには、規定電流相当の燃料流量から、負荷で必要とする電流相当の燃料流量に制御すればよい。そして、この規定電流は、待機期間終了後に燃料電池の発電出力を、インバータを介して負荷に供給し始める時点で燃料電池に供給される燃料流量が、待機期間終了後に燃料電池が発電出力可能な最大出力電力の直流電流近傍の値に設定されている。したがって、燃料電池に供給される燃料流量が不足傾向となることが抑制されると共に、燃料電池に供給される燃料流量が負荷で必要とする電流相当の燃料流量に収束するまでの所要時間が短縮され、速やかに過不足のない燃料供給に移行することができる。
また、請求項2に係る発明は、前記燃料流量制御手段は、通常は前記発電電流検出手段で検出した実電流を制御用電流として当該制御用電流に応じた流量となるように前記燃料流量を制御し、前記待機期間中及び前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるまでの間は、前記実電流に替えて、前記規定電流を前記制御用電流として前記燃料流量制御を行うことを特徴としている。
この請求項2に係る発明では、通常は、発電電流検出手段で検出した実電流を制御用電流とし、燃料電池に供給される燃料流量が制御用電流に応じた燃料流量となるように燃料制御を行い、待機期間中及び前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるまでの間は、実電流に替えて規定電流を制御用電流とし、この制御用電流に応じた燃料流量となるように燃料流量制御を行う。このため、燃料流量制御においては制御用電流として設定する値を、実電流から規定電流に切り替えるだけで容易に実現することが可能となる。
また、請求項3に係る発明は、前記予備燃料の前記燃料電池への供給ラインに、前記燃料電池への予備燃料の供給を遮断する遮断弁と、前記遮断弁の下流に前記予備燃料の流量を調整する調節弁と、を備え、前記燃料流量制御手段は、前記燃料切り替えが開始された時点での前記調節弁の弁開度が、前記規定電流に応じた流量の燃料を供給する規定開度となるように、前記調節弁の弁開度を制御することを特徴としている。
また、請求項4に係る発明は、前記燃料流量制御手段は、前記主燃料から前記予備燃料への燃料切り替えが開始される時点まで、前記予備燃料の前記調節弁の弁開度を前記規定開度に維持することを特徴としている。
この請求項3及び請求項4に係る発明では、予備燃料の流量を調整する調節弁の弁開度は、切り替えが開始された時点で既に規定開度に制御されているため、燃料切り替えが開始され、予備燃料の遮断弁を開状態に切り替えた時点で、規定電流に応じた流量の燃料供給が開始される。このため、調節弁が閉状態から規定開度に切り替わるまでの所要時間相当だけ短縮することができるため、その分、より早い段階で、燃料電池に供給される予備燃料流量を安定させることができ、燃料電池の発電出力をより早い段階で安定させることが可能となる。
また、請求項5に係る発明は、前記予備燃料の前記燃料電池への供給ラインに、前記燃料電池への予備燃料の供給を遮断する遮断弁と、前記遮断弁の下流に前記予備燃料の流量を調整する調節弁と、を備え、前記燃料流量制御手段は、前記待機期間終了後に前記インバータ出力を前記負荷に供給し始める時点まで、前記調節弁の弁開度を、前記規定電流に応じた流量の燃料を供給する規定開度に制御し、前記待機期間中は、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた燃料流量制御を停止し、前記待機期間終了後に前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるときに、前記実電流に応じた燃料流量制御を開始することを特徴としている。
この請求項5に係る発明では、待機期間終了後に燃料電池の発電出力を負荷に供給開始する時点まで調節弁の弁開度を規定開度に制御し、待機期間終了後に負荷への電力供給を開始するときに実電流に応じた燃料流量制御を開始することにより、予備燃料の調節弁の弁開度を、運転途中で制御する必要はなく、容易に実現することができる。
また、請求項6に係る発明は、前記規定電流は、前記待機期間終了後に前記負荷で必要とする最大電流値相当に設定されることを特徴としている。
この請求項6に係る発明では、負荷への電力供給が開始された時点で、燃料電池は待機期間終了後に負荷で必要とする最大電流値相当の規定電流を発生可能な状態であり、この規定電流以上の電流を、負荷が必要とすることはないため、負荷への電力供給を開始することにより燃料電池が燃料不足傾向となることが回避される。
また、本発明の請求項7に係る発明は、燃料電池の発電電流を検出する発電電流検出手段と、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた流量となるように前記燃料電池に供給する燃料流量を制御する燃料流量制御手段と、を備え、前記燃料電池の発電出力を、インバータを介して負荷に供給すると共に、前記燃料電池に供給する燃料を所定のタイミングで主燃料から予備燃料に切り替え、且つ前記燃料切り替えを開始してから切り替えが完了するまでの待機期間は、前記燃料電池の発電出力を、前記インバータを介してダミー負荷に供給し、前記待機期間が終了したときに、前記インバータ出力の供給先を前記ダミー負荷から前記負荷に切り替える燃料電池発電装置の制御方法において、前記燃料流量制御手段は、前記待機期間中、前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始める時点で前記燃料電池に供給される燃料流量が、前記待機期間終了後に前記燃料電池が発電出力可能な最大出力電力の直流電流近傍の値に設定した規定電流に応じた燃料流量となるように燃料流量制御を行うステップと、前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるときに、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた燃料流量制御に切り替えるステップと、を備えることを特徴としている。
また、本発明の請求項7に係る発明は、燃料電池の発電電流を検出する発電電流検出手段と、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた流量となるように前記燃料電池に供給する燃料流量を制御する燃料流量制御手段と、前記燃料電池で発電された直流電力を交流電力に変換して負荷に供給するインバータと、を備え、連系運転から自立運転に切り替えるとき、前記燃料電池に供給する燃料を主燃料から予備燃料へ切り替える処理を開始してから切り替えが完了するまでの待機期間は、前記インバータを自立運転モードで駆動して前記燃料電池の発電出力をダミー負荷に供給し、前記待機期間終了後、前記インバータ出力の供給先を前記ダミー負荷から前記負荷に切り替える燃料電池発電装置の制御方法において、前記燃料流量制御手段は、前記待機期間中、前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始める時点で前記燃料電池に供給される燃料流量が、前記待機期間終了後に前記燃料電池が発電出力可能な最大出力電力の直流電流近傍の値に設定した規定電流に応じた燃料流量となるように燃料流量制御を行うステップと、前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるときに、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた燃料流量制御に切り替えるステップと、を備えることを特徴としている。
このため、負荷への電力供給を開始したときには、規定電流相当の燃料流量から、負荷で必要とする電流相当の燃料流量に制御すればよい。そして、この規定電流は、待機期間終了後に燃料電池の発電出力を、インバータを介して負荷に供給し始める時点で燃料電池に供給される燃料流量が、待機期間終了後に燃料電池が発電出力可能な最大出力電力の直流電流近傍の値に設定されている。したがって、燃料電池に供給される燃料流量が不足傾向となることが抑制されると共に、燃料電池に供給される燃料流量が負荷で必要とする電流相当の燃料流量に収束するまでの所要時間が短縮され、速やかに過不足のない燃料供給に移行することができる。
本発明の請求項1に係る発明によれば、負荷への電力供給を開始した時点で燃料電池に供給されている燃料流量と、負荷が必要とする電流値相当の燃料流量との差を小さくすることにより、燃料電池に供給される燃料流量が負荷で必要とする電流相当の燃料流量に収束するまでの所要時間を短縮することができ、燃料電池が燃料不足傾向となることを抑制することができる。また、負荷への電力供給を開始した時点で燃料電池に供給されている燃料流量が、予備燃料を用いた燃料電池発電において燃料電池が発電出力可能な最大出力電力の直流電流近傍の値に設定した規定電流を発電する燃料流量となるようにしているため、燃料電池に供給される燃料流量が不足傾向となることをより確実に抑制することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、燃料流量制御において制御用電流として、実電流から規定電流に切り替え、制御用電流に見合った燃料流量となるように燃料流量制御を行うことにより、待機期間中であるか否かに関わらず、同一の処理手順で燃料流量制御を行うことができ、制御処理の簡略化を図ることができる。
また、請求項3及び請求項4に係る発明によれば、予備燃料の調節弁が閉状態から規定開度に切り替わるまでの所要時間相当を短縮することができ、その分、より早い段階で、燃料電池に供給される予備燃料流量を安定させることができる。
また、請求項5に係る発明によれば、燃料電池の発電出力を負荷に供給し始めるまで調節弁の弁開度を規定開度に制御し、負荷への電力供給を開始するときに実電流に応じた燃料流量制御を開始することにより、運転途中で、予備燃料の調節弁の弁開度を制御することなく、燃料電池に供給される燃料流量が負荷で必要とする電流相当の燃料流量に収束するまでの所要時間を容易に短縮することができる。
また、請求項6に係る発明によれば、負荷への電力供給を開始した時点で、燃料電池は、待機期間終了後に負荷で必要とする最大電流値相当の規定電流を発生可能な状態であるため、負荷への電力供給開始時に、燃料電池が燃料不足傾向となることを確実に回避することができる。
また、本発明の請求項7に係る発明によれば、負荷への電力供給を開始した時点で燃料電池に供給されている燃料流量と、負荷が必要とする電流値相当の燃料流量との差を小さくすることにより、燃料電池に供給される燃料流量が負荷で必要とする電流相当の燃料流量に収束するまでの所要時間を短縮することができ、燃料電池が燃料不足傾向となることを抑制することができる。また、負荷への電力供給を開始した時点で燃料電池に供給されている燃料流量が、予備燃料を用いた燃料電池発電において燃料電池が発電出力可能な最大出力電力の直流電流近傍の値に設定した規定電流を発電する燃料流量となるようにしているため、燃料電池に供給される燃料流量が不足傾向となることをより確実に抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した燃料電池発電装置100の概略構成を示すブロック図である。
燃料電池発電装置100は、燃料電池13により発電を行う電池部1と、電池部1で発電された直流電力を交流電力に変換するインバータ2と、燃料切り替え時に燃料電池13の発電出力が安定するまでの間、燃料電池が発電した電力が一時的に供給されるダミーヒータ3と、燃料電池発電装置100内の図示しないブロワ等といった各種の内部補機4と、燃料電池発電装置100全体を制御するコントローラ5を備える。
インバータ2は、インバータ2と電力系統21及び電力供給対象の給電負荷22との間を遮断するための遮断スイッチ6と、電池部1及び給電負荷22を電力系統21から切り離すための連系遮断スイッチ7とを介して電力系統21に接続される。
また、遮断スイッチ6及び連系遮断スイッチ7との間に、ダミーヒータ3が遮断スイッチ8を介して接続されると共に、内部補機4が直接接続される。さらに、遮断スイッチ6及び連系遮断スイッチ7間のダミーヒータ3及び内部補機4の接続点と、連系遮断スイッチ7との間に、給電負荷22が遮断スイッチ9を介して接続される。
ダミーヒータ3の負荷量は、自立運転時におけるダミーヒータ3及び内部補機4の電力負荷が、後述の仮想出力開度相当の予備燃料流量が燃料電池13に供給されたときに燃料電池13から出力し得る発電出力相当となるように設定される。
電池部1は、燃料として供給される都市ガス等の主燃料或いはLPG等の予備燃料を改質用蒸気を用いて水蒸気改質し、水素に富んだガスに改質する改質系11と、改質系11で得られた改質ガスを燃料として空気ブロワ12から供給される空気を用いて電池発電を行う燃料電池13と、を備える。
改質系11に主燃料を供給するための主燃料ライン14には、主燃料の改質系11への供給を遮断する遮断弁14aと、遮断弁14aの下流側に、改質系11に供給される主燃料の流量を調節する調節弁14bとが設けられると共に、調節弁14bの下流側には、改質系11に供給される主燃料の流量を検出する流量計14cが設けられている。同様に、改質系11に予備燃料を供給するための予備燃料ライン15には、予備燃料の改質系11への供給を遮断する遮断弁15aと、遮断弁15aの下流側に、改質系11に供給される予備燃料の流量を調節する調節弁15bとが設けられると共に、調節弁15bの下流側には、予備燃料の流量を検出する流量計15cが設けられている。
また、燃料電池13の発電電力の出力側には、発電電流を計測する電流センサ13aが設けられている。
これら流量計14c、15c及び電流センサ13aの検出値は、コントローラ5に供給される。
コントローラ5は、各種センサの検出信号をもとに、インバータ2や各種スイッチを制御すると共に、電池部1の各部を制御し、電池部1と電力系統21とで連系運転をして給電負荷22に電力供給を行う。また、コントローラ5は、電力系統21に異常が生じた場合、或いは、主燃料の供給が遮断された場合等、必要に応じて電池部1及び給電負荷22を電力系統21から解列して切り離すと共に、燃料を、主燃料から予備燃料に切り替え、電池部1の発電出力のみにより給電負荷22への供給電力を賄う自立運転を行う。また、主燃料及び予備燃料の遮断弁14a、15a、及び調節弁14b、15bを制御し改質系11に供給する燃料の流量制御を行う。この燃料流量制御では、連系運転時及び自立運転時には、電流センサ13aで検出される燃料電池13の発電電流Irを制御用燃料電池電流Icとして設定し、この制御用燃料電池電流Icすなわち燃料電池13の実際の発電電流に見合った燃料を改質系11に供給する。一方、連系運転から自立運転に移行する過程である待機運転時には、電流センサ13aの検出値に替えて予め設定した仮想電流Ifを制御用燃料電池電流Icとして設定し、この制御用燃料電池電流Icすなわち仮想電流Ifに基づき燃料流量制御を行う。また、コントローラ5は、自立運転に移行するまでの間、予備燃料の調節弁15bの開度を後述の仮想出力開度に制御する。
次に、上記実施の形態を図2及び図3を伴って説明する。なお、図2は、コントローラ5で実行される、改質系11に供給する燃料の流量制御を行う燃料流量制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
また、図3は、連系運転から自立運転に移行する際の各部の状態を表すタイムチャートである。
図3において、(a)はインバータ2が運転状態か停止状態かを表す。(b)はインバータ2の制御モードが、連系運転モードであるか自立運転モードであるかを表す。連系運転モードは電力系統21からの電力と燃料電池13の発電出力との周波数及び電圧が一致するようにインバータ2を駆動制御するモードである。自立運転モードはインバータ2の出力電圧が一定となるようにインバータ2を駆動制御するモードである。
(c)は遮断スイッチ6のON(閉)/OFF(開)状態、(d)は連系遮断スイッチ7のON(閉)/OFF(開)状態、(e)は遮断スイッチ8のON(閉)/OFF(開)状態、(f)は遮断スイッチ9のON(閉)/OFF(開)状態を表す。
(g)は制御用燃料電池電流Icとして、電流センサ13aの検出値である燃料電池13が出力する実電流Irが設定されるか、仮想電流Ifが設定されるかを表す。(h)は電流センサ13aで検出される燃料電池13が出力する実電流Ir、(i)は仮想電流If、(j)は制御用燃料電池電流Icとして設定される電流値を表す。
(k)は主燃料の遮断弁14aのON(閉)/OFF(開)状態、(l)は予備燃料の遮断弁15aのON(閉)/OFF(開)状態、(m)は主燃料の調節弁14bの開度、(n)は予備燃料の調節弁15bの開度、(o)は流量計14cで検出される主燃料の流量、(p)は流量計15cで検出される予備燃料の流量、(q)は改質系11に入力される燃料ガスの流量、すなわち主燃料又は予備燃料、或いはこれらの混合ガスの流量を表す。つまり、例えば改質系11の燃料ガス入力側に流量計11aを配置した場合、この流量計11aで検出される燃料ガスの流量である。
連系運転時、コントローラ5は、遮断スイッチ6をON(図3(c))、連系遮断スイッチ7をON(図3(d))、遮断スイッチ8をOFF(図3(e))、遮断スイッチ9をON(図3(f))に制御する。このため、燃料電池13の発電出力は、インバータ2を介し、遮断スイッチ6を経て内部補機4に供給されると共に、遮断スイッチ6、遮断スイッチ9を経て給電負荷22に供給される。また、燃料電池13の発電出力が不足する場合には、電力系統21から連系遮断スイッチ7を経て不足分を獲得し、これを給電負荷22等各部に供給すると共に、燃料電池11の発電出力の余剰分は、遮断スイッチ6、連系遮断スイッチ7を経て電力系統21に出力する。
また、コントローラ5は、インバータ2を連系運転モードで駆動制御し(図3(b))、インバータ2の交流出力を電力系統21の交流電力の電圧及び周波数と一致させる。
さらに、コントローラ5は、図2のフローチャートにしたがって、燃料流量制御を実行し、主燃料及び予備燃料の遮断弁14a、15a及び調節弁14b、15bを制御する。なお、起動時には、主燃料の遮断弁14a及び調節弁14b、予備燃料の遮断弁15aは閉状態に制御され、予備燃料の調節弁15bは、予め設定した仮想出力開度に制御される。この仮想出力開度は、自立運転時に、燃料電池13で出力可能な最大電力出力時の直流電流相当を発生させることの可能な開度相当の一定値に設定される。そして、最大電力出力時の直流電流相当の値が仮想電流Ifとして設定される。つまり、仮想出力開度は、仮想電流If相当を発生させることの可能な開度に設定される。
コントローラ5では、この状態から、まず、ステップS1で、運転モードフラグFが“2”であるか否かを判断する。ここで、運転モードフラグFは、燃料電池発電装置100の運転モードを表すフラグであって、起動時には、運転モードフラグFは連系運転を表す“0”に設定される。なお、“1”は待機運転を表し、“2”は自立運転を表す。
起動時には、連系運転を行っているため運転モードフラグFは“0”に設定されている。このため、ステップS1からステップS2を経てステップS3に移行し、燃料切り替えタイミングであるかどうかを判断する。燃料切り替えは、地震等により主燃料の供給が遮断されたとき、或いは、電力系統21に異常が生じ解列するとき等に、燃料切り替えが必要と判断される。ここで燃料切り替えは必要でないため、そのままステップS11に移行する。そして、電流センサ13aの検出値、すなわち燃料電池13の実際の発電電流を読み込み、この実電流Irを制御用燃料電池電流値Icとして設定する(図3(g)、(h)、(j))。
次いでステップS15に移行し、主燃料及び予備燃料の各制御弁、すなわち主燃料の遮断弁14a、調節弁14b、予備燃料の遮断弁15a、調節弁15bを制御する。この制御弁の制御は運転モードフラグFに応じて切り替える。すなわち、運転モードフラグFが“0”であるときには、予備燃料の制御弁は現在の状態を維持したまま主燃料の制御弁を制御し、遮断弁14aをON(図3(k))、調節弁14bを、制御用燃料電池電流Icに見合った流量となるように制御する(図3(m))。運転モードフラグFが“1”又は“2”であるときには、主燃料の制御弁は現在の状態を維持したまま予備燃料の制御弁を制御し、遮断弁15aをON(図3(l))、調節弁15bを、制御用燃料電池電流値Icに見合った流量となるように制御する(図3(n))。
ここで運転モードフラグFは“0”であるため、主燃料の遮断弁14aをON(図3(k))、調節弁14bを制御用燃料電池電流値Icに見合った流量となるように制御する(図3(m))。一方、予備燃料の遮断弁15aはOFF(図3(l))、調節弁15bは仮想出力開度(例えば、100%)を維持する(図3(n))。
そして、制御用燃料電池電流値Icとして電流センサ13aの検出値Irが設定されているため、燃料電池13の発電電流に応じた流量の主燃料が出力される(図3(o))。このため、改質系11には、燃料電池13の発電電流に応じた流量の主燃料が改質ガスとして供給されることになる(図3(q))。よって、燃料電池13には、発電電流に見合った過不足のない燃料供給が行われることになって、給電負荷22に対して安定した電力供給が行われる。
以後、連系運転を行っている間は、ステップS1から、ステップS2、S3、S11を経てステップS15に移行する処理を繰り返し行うことにより、燃料電池13には、燃料電池13の発電電流に見合った過不足のない燃料供給が行われる。
この状態から、時点t1で、電力系統21に停電が発生した、或いは、地震により主燃料の供給が遮断された等により、燃料電池13及び給電負荷22を電力系統21から解列する必要が生じた場合には、コントローラ5では、連系遮断スイッチ7及び遮断スイッチ9をOFFに切り替え(図3(d)、(f))、電力系統21から電池部1及び給電負荷22を解列し、さらに電池部1と給電負荷22との間を遮断する。
また、コントローラ5では、図2の燃料流量制御処理にしたがって、ステップS1からステップS2を経てステップS3に移行する。そして、燃料切り替えタイミングであることから、ステップS3からステップS4に移行し、主燃料の遮断弁14aをOFF(図3(k))、調節弁14bをOFF(図3(m))に切り替えると共に、予備燃料の遮断弁15aをONに切り替える(図3(l))。そして、遮断スイッチ8をONに切り替え(図3(e))、運転モードフラグFを“1”に切り替える。
このため、次の周期で燃料流量制御処理を実行する時には、コントローラ5は、ステップS1からステップS2を経てステップS5に移行し、燃料切り替えが完了するまでの間はステップS6に移行し、制御用燃料電池電流Icとして、仮想電流Ifを設定する(図3(g)、(i)、(j))。そして、ステップS15に移行し、運転モードフラグFが“1”に設定されていることから、予備燃料の調節弁15bを、制御用燃料電池電流Icに見合った電流値となるように制御する。また、遮断弁15aはON、主燃料の遮断弁14a及び調節弁14bはOFFを維持する(図3(l)、(k)、(m))。そして、燃料切り替えが完了するまでの間、ステップS1、ステップS2、ステップS5、ステップS6、ステップS15の処理を繰り返す。
このため、主燃料の制御弁をOFF、予備燃料の制御弁をONとすることにより、調節弁14bの開度の減少と共に(図3(m))、供給される主燃料の流量は徐々に減少し(図3(o))、逆に、予備燃料の遮断弁15aが開状態となると、供給される予備燃料の流量は増加する(図3(p))。このとき、予備燃料の調節弁15bの開度は、時点t1の時点で既に仮想出力開度相当に制御されているため、遮断弁15aを開状態に切り替えるのと同時に供給される予備燃料の流量が速やかに増加し、改質系11に供給される改質ガス流量は速やかに増加することになる(図3(q))。そして、燃料切り替えが完了するまでの間、仮想電流Ifが制御用燃料電池電流Icとして設定され(図3(g)、(i)、(j))、予備燃料の調節弁15bの開度は仮想電流Ifに見合った開度に制御されるため、結果的に、引き続き仮想出力開度を維持することになる(図3(n))。
このとき、インバータ2は自立運転モードで駆動され(図3(b))、出力電圧が一定となるように電圧制御されたインバータ2の出力電力は、遮断スイッチ6及び遮断スイッチ8を介してダミーヒータ3に供給されることになる。遮断スイッチ9はOFFに制御されているため(図3(f))、燃料切り替え中の、不安定な燃料電池13の発電出力が給電負荷22に供給されることはない。
この状態から、燃料切り替えが完了し改質系11に供給される燃料流量が安定し、これに伴い燃料電池13の発電出力が安定して給電負荷22への安定した電力供給が可能な状態となると、燃料切り替えが完了したとして時点t2で自立運転に移行する。なお、前記燃料切り替えが完了したかどうかは、例えば、燃料切り替えを開始した時点、すなわち、予備燃料の遮断弁15aを開状態に切り替えた時点からの経過時間を計測し、この経過時間が、予め設定した燃料切り替え完了時間に達したかどうかに基づき判定する。前記燃料切り替え完了時間は、予め実験などにより検出しておけばよい。
コントローラ5では、燃料切り替えが完了したと判断されると、インバータ2を一旦停止し(図3(a))、遮断スイッチ9をON(図3(f))として給電負荷22を接続した後、インバータ2を再起動して給電負荷22への電力供給を開始する。また、遮断スイッチ9をONとした後、遮断スイッチ8をOFFとし(図3(e))、ダミーヒータ3への電力供給を遮断する。これにより結果的に、燃料電池13の発電出力先がダミーヒータ3から給電負荷22に切り替わったことと同等となる。
このとき、インバータ2を停止させた状態で給電負荷22を接続し、その後インバータ2を再起動させて給電負荷22へ電力供給を開始することにより、給電負荷22への突入電流が生じることを回避し、この突入電流によりインバータ2が過電流トリップすることを防止している。
また、燃料切り替えが完了したと判断されると、コントローラ5では燃料流量制御処理において、ステップS1、ステップS2、ステップS5を経てステップS5aに移行し、インバータ2が一旦停止された後、再起動されて給電負荷22への電力供給が開始されていなければ、ステップS6に移行して、引き続き仮想電流Ifを制御用燃料電池電流Icとして設定し、インバータ2が再起動されて給電負荷22への電力供給が開始されると、ステップS5aからステップS7に移行し、運転モードフラグFを“2”に切り替えた後、ステップS11に移行し、電流センサ13の検出値を読み込み、これを制御用燃料電池電流Icと設定する(図3(j))。
そして、ステップS15に移行し、運転モードフラグFが“2”に設定されているため、主燃料の制御弁はそのままで、予備燃料の制御弁を制御し、燃料流量が、制御用燃料電池電流Icに見合った流量となるように制御する。すなわち、電流センサ13の検出値Irに見合った流量となるように制御する(図3(g)、(h)、(j))。以後、ステップS1、ステップS11、ステップS15の処理を繰り返し行い、給電負荷22で必要とする電流値に見合った予備燃料を供給する。
ここで、待機運転中及び給電負荷22への電力供給が開始されるまでの間は、ダミーヒータ3には仮想電流If相当が供給されており、この仮想電流Ifは、燃料切り替え後に燃料電池13で出力可能な最大出力の直流電流相当であるため、給電負荷22に電力供給を開始した時点で、給電負荷22で必要とする電流値よりも電流値の大きな電流供給が可能な状態である。したがって、時点t3で給電負荷22への電力供給を開始したときに、燃料電池13が燃料不足傾向となることはない。
仮に、待機運転中も、電流センサ13aの検出値Irに基づいて燃料制御を行う構成としたとすると、ダミーヒータ3の負荷量が比較的小さい場合には、燃料電池13の発電電流は、図3(h)に示すように、待機運転中、比較的小さい状態を維持する。このため、時点t2で自立運転に移行して時点t3で給電負荷22への電力供給を開始し、給電負荷22で必要とする電流量がダミーヒータ3で必要とする電流量よりも大きいと、それまで比較的小さな発電電流に基づき燃料制御を行っていたため、燃料電池13の発電電流を要求される電流値相当まで増加させるまでには時間を要することになる。特に、ダミーヒータ3で必要とする電流量に対して給電負荷22で必要とする電流量が比較的大きい場合には、電流の増加幅が大きいためそれだけ時間を要することになり、燃料電池13の発電電流が、給電負荷22が要求する電流量に達するまでの間、燃料電池13が燃料不足傾向となる可能性がある。
しかしながら、図3(j)に示すように、待機運転中は、仮想電流Ifに基づき燃料流量制御を行っており、この仮想電流Ifは、自立運転時に、燃料電池13が出力可能な最大出力時における直流電流相当であるから、燃料電池13は、給電負荷22で必要とする電流量よりも大きな発電電流を出力することが可能な状態である。
したがって、既に仮想電流Ifが出力されている状態から、必要とする電流量が仮想電流Ifよりも低い給電負荷22への電力供給を開始することにより、給電負荷22への電力供給の開始と共に、必要とする電力供給を行うことができる。
特に、給電負荷22で必要とする電流量が大きいほど、燃料供給量が少ない状態で発電を行っている状態から、燃料電池13の発電出力を給電負荷22で必要とする電流量まで増加させるのに時間を要するが、電流値の大きな仮想電流Ifを出力可能な状態から、必要とする電流量が仮想電流Ifよりも低い給電負荷22に対して電力供給を行うため、給電負荷22で必要とする電力供給を確実に行うことができる。
また、自立運転移行時の給電負荷22で必要とする電力量が、仮想電流If相当の発電電力量よりも少ない場合には、燃料電池13に供給される予備燃料が過多傾向となる可能性があるが、燃料過多を原因として燃料電池13本体の温度上昇が生じるまでにはある程度時間を要するため、自立運転へ移行した時点で供給燃料の減量を開始することにより、燃料電池13に与える影響を抑制することができる。したがって、燃料電池13に与える影響が比較的大きい燃料不足傾向となることを確実に回避し、且つ、燃料過多を速やかに解消することによって、燃料電池13を的確に保護することができる。
また、待機運転となった時点から予備燃料の調節弁15bを開状態に制御するのではなく、調節弁15bを、待機運転となった時点で既に仮想出力開度相当に制御しているため、待機運転への移行と共に、供給される予備燃料を速やかに増量させることができる。このため、燃料電池13の発電電力を、速やかに仮想電流Ifに見合った発電出力に安定させることができ、結果的に、待機運転時間を短縮することができ、燃料切り替え時に、給電負荷22が停止される期間を短縮し、給電負荷22を速やかに安定運転に復帰させることができる。
図4は、待機運転に移行する時点t11から予備燃料の調節弁15bを開状態に制御しその開度を仮想出力開度に制御するように構成した場合の、タイムチャートである。なお、図4の(a)から(q)のそれぞれは、図3の(a)から(q)のそれぞれと同じ部分の状態を表す。
図4(n)に示すように、待機運転に移行した時点t11から調節弁15bを開状態に切り替えると、調節弁15bの開度が仮想出力開度に達する時点となるまでに時間を要する。このため、待機運転に移行した時点t11から、待機運転時間として規定された許容時間が経過した時点で自立運転に移行したとすると、燃料電池13に供給される燃料流量が必要分に追いつかずに、燃料不足傾向となる可能性がある。また、仮に、許容時間内に自立運転移行時に十分な燃料供給を行うことが可能な状態となったとしても、改質系11に供給される改質ガス流量が安定するまでにある程度の時間がかかる。このため、結果的に、時点t11で待機運転に移行してから時点t12で燃料電池13の発電出力が安定し自立運転に移行するまでにある程度の時間(L2>L1)を要することになる。
しかしながら、図3(n)に示すように、予備燃料の調節弁15bを前以って仮想出力開度相当に制御しておくことにより、調節弁15bの開度が仮想出力開度相当に達するまでの所要時間を短縮することができる。このため、燃料切り替えを開始してから改質系11に供給される改質ガス流量が安定するまでの所要時間を図4のL2からこれよりも短いL1に短縮することができる。
そのため、結果的に、燃料電池13の発電出力が安定するまでの所要時間を短縮することができる。よって、燃料切り替え完了までの待機時間をより短縮することができ、解列及び燃料切り替えに伴い、給電負荷22への燃料供給が停止する期間を短縮することができる。
また、上記実施の形態においては、コントローラ5では、制御用燃料電池電流Icに見合った燃料流量となるように主燃料及び予備燃料の制御弁を制御しており、制御用燃料電池電流Icとして、連系運転時及び自立運転時には、電流センサ13aの検出値Irを設定し、待機運転時には仮想電流Ifを設定しているため、連系運転時及び自立運転時と、待機運転時とに関わらず、制御用燃料電池電流Icに見合った燃料流量となるように各種制御弁を制御すればよい。
このため、制御用燃料電池電流Icの値を、電流センサ13aで検出される発電電流Irと仮想電流Ifとで切り替えることにより、連系運転時及び自立運転時と待機運転時とで同一の制御処理を実行することが可能となり、その分、処理を簡略化することができる。また、従来の、電流センサ13aの検出値に見合った燃料を供給するよう各種制御弁を制御するという処理手順を大幅に変更することなく、容易に実現することができる。
また、待機運転中もインバータ2を作動させており、インバータ2の出力を、ダミーヒータ3だけでなく内部補機4にも供給しており、燃料電池13での燃料電池発電に必要な内部補機4への供給電力を、燃料電池13で発電した発電電力により賄っている。ここで、待機運転中にインバータ2を停止させてしまうと、内部補機4に対して電力供給が行われなくなってしまうため、内部補機4に対して電力供給を行うための無停電電源装置などの電源を新たに設ける必要がある。しかしながら、待機運転中も、インバータ2を停止させずにダミーヒータ3及び内部補機4に電力供給を行っているため、新たに内部補機4用の電源などを設けることなく実現することができる。
なお、上記実施の形態においては、予備燃料の調節弁15bを、起動時から仮想出力開度相当の開度に維持する場合について説明したが、これに限るものではない。給電負荷22への電力供給が開始される時点までに、予備燃料の調節弁15bの開度が仮想出力開度相当となっていればよいため、例えば、起動後予め設定した時間が経過した後に、予備燃料の調節弁15bを仮想出力開度相当に制御するようにしてもよい。また、例えば、予備燃料を用いた自立運転中に、同一種又は異種の、他の予備燃料に切り替える場合等には、予備燃料の残量がある程度の量まで減少した時点で、他の予備燃料の調節弁を仮想出力開度相当に制御するようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、燃料電池13から出力可能な最大出力の直流電流相当を仮想電流Ifとする場合について説明したが、これに限るものではなく、自立運転時に給電負荷22が必要とする電流量の最大値相当、又はその近傍の値、或いは、前記給電負荷22が必要とする電流量の最大値以上の値であっても適用することができる。
また、予備燃料の調節弁15bの開度を、仮想電流Ifに応じた仮想出力開度相当に制御する場合について説明したが、これに限るものではなく、仮想電流Ifに応じた仮想出力開度近傍の開度に制御しておき、待機運転への移行に伴い、仮想電流Ifに応じて調節弁15bの開度を、仮想電流Ifに応じた仮想出力開度相当に制御するようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、連系運転及び自立運転時と、待機運転時とで、制御用燃料電池電流Icを切り替えることにより、待機運転中も燃料流量制御を行って、調節弁15bの開度を仮想出力開度相当に制御する場合について説明したが、これに限るものではない。自立運転に移行して給電負荷22への電力供給を開始するまでの間、燃料流量制御による調節弁15bの制御は行わずに調節弁15bの開度を仮想出力開度相当に維持し、給電負荷22への電力供給を開始するときに、燃料流量制御による調節弁15bの制御を開始して、燃料電池13の発電電流に応じて流量制御を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、燃料切り替えを行い且つ自立運転に移行する場合について説明したが、これに限るものではなく、自立運転中に、燃料切り替え後、再度自立運転を行う場合などであっても適用することができる。また、主燃料から予備燃料に切り替える場合について説明したが、これに限るものではなく、予備燃料を用いた自立運転中に、同一種の予備燃料に切り替える場合、或いは異なる種類の予備燃料に切り替える場合などであっても適用することができる。
ここで、ダミーヒータ3がダミー負荷に対応し、仮想電流Ifが規定電流に対応し、電流センサ13aが発電電流検出手段に対応し、コントローラ5で実行される燃料流量制御処理が燃料流量制御手段に対応し、給電負荷22が負荷に対応し、遮断弁15aが予備燃料の供給を遮断する遮断弁に対応し、調節弁15bが予備燃料の流量を調整する調節弁に対応し、待機運転を行う期間が待機期間に対応している。
本発明を適用した燃料電池発電装置の一例を示す概略構成図である。 燃料流量制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 連系運転から自立運転に移行する際の各部の状態を表すタイムチャートである。 予備燃料の調節弁15bを開状態にする制御を、待機運転移行時に開始した場合のタイムチャートである。
符号の説明
1 電池部
2 インバータ
3 ダミーヒータ
4 内部補機
5 コントローラ
13 燃料電池
14a、15a 遮断弁
14b、15b 調節弁
14c、15c 電力計
21 電力系統
22 給電負荷
100 燃料電池発電装置

Claims (7)

  1. 燃料電池の発電電流を検出する発電電流検出手段と、
    前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた流量となるように前記燃料電池に供給する燃料流量を制御する燃料流量制御手段と
    前記燃料電池で発電された直流電力を交流電力に変換して負荷に供給するインバータと、を備え、
    連系運転から自立運転に切り替えるとき、前記燃料電池に供給する燃料を主燃料から予備燃料へ切り替える処理を開始してから切り替えが完了するまでの待機期間は、前記インバータを自立運転モードで駆動して前記燃料電池の発電出力をダミー負荷に供給し、前記待機期間終了後、前記インバータ出力の供給先を前記ダミー負荷から前記負荷に切り替える燃料電池発電装置において、
    前記燃料流量制御手段は、前記待機期間中は、前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始める時点で前記燃料電池に供給される燃料流量が、前記待機期間終了後に前記燃料電池が発電出力可能な最大出力電力の直流電流近傍の値に設定した規定電流に応じた燃料流量となるように燃料流量制御を行い、
    前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるときに、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた燃料流量制御に切り替えることを特徴とする燃料電池発電装置。
  2. 前記燃料流量制御手段は、通常は前記発電電流検出手段で検出した実電流を制御用電流として当該制御用電流に応じた流量となるように前記燃料流量を制御し、
    前記待機期間中及び前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるまでの間は、前記実電流に替えて、前記規定電流を前記制御用電流として前記燃料流量制御を行うことを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  3. 前記予備燃料の前記燃料電池への供給ラインに、前記燃料電池への予備燃料の供給を遮断する遮断弁と、前記遮断弁の下流に前記予備燃料の流量を調整する調節弁と、を備え、
    前記燃料流量制御手段は、前記燃料切り替えが開始された時点での前記調節弁の弁開度が、前記規定電流に応じた流量の燃料を供給する規定開度となるように、前記調節弁の弁開度を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記燃料流量制御手段は、前記主燃料から前記予備燃料への燃料切り替えが開始される時点まで、前記予備燃料の前記調節弁の弁開度を前記規定開度に維持することを特徴とする請求項3記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記予備燃料の前記燃料電池への供給ラインに、前記燃料電池への予備燃料の供給を遮断する遮断弁と、前記遮断弁の下流に前記予備燃料の流量を調整する調節弁と、を備え、
    前記燃料流量制御手段は、前記待機期間終了後に前記インバータ出力を前記負荷に供給し始める時点まで、前記調節弁の弁開度を、前記規定電流に応じた流量の燃料を供給する規定開度に制御し、
    前記待機期間中は、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた燃料流量制御を停止し、前記待機期間終了後に前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるときに、前記実電流に応じた燃料流量制御を開始することを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  6. 前記規定電流は、前記待機期間終了後に前記負荷で必要とする最大電流値相当に設定されることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の燃料電池発電装置。
  7. 燃料電池の発電電流を検出する発電電流検出手段と、
    前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた流量となるように前記燃料電池に供給する燃料流量を制御する燃料流量制御手段と
    前記燃料電池で発電された直流電力を交流電力に変換して負荷に供給するインバータと、を備え、
    連系運転から自立運転に切り替えるとき、前記燃料電池に供給する燃料を主燃料から予備燃料へ切り替える処理を開始してから切り替えが完了するまでの待機期間は、前記インバータを自立運転モードで駆動して前記燃料電池の発電出力をダミー負荷に供給し、前記待機期間終了後、前記インバータ出力の供給先を前記ダミー負荷から前記負荷に切り替える燃料電池発電装置の制御方法において、
    前記燃料流量制御手段は、前記待機期間中、前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始める時点で前記燃料電池に供給される燃料流量が、前記待機期間終了後に前記燃料電池が発電出力可能な最大出力電力の直流電流近傍の値に設定した規定電流に応じた燃料流量となるように燃料流量制御を行うステップと、
    前記待機期間終了後の前記インバータ出力を前記負荷に供給し始めるときに、前記発電電流検出手段で検出した実電流に応じた燃料流量制御に切り替えるステップと、を備えることを特徴とする燃料電池発電装置の制御方法。
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