JP5266878B2 - 面照明装置 - Google Patents
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本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、輝度むらを改善することができる面照明装置、及び面照明装置に用いて好適な発光ユニットを提供することを目的とする。
また、各発光ユニットにおいては、受光素子の光量検出により発光ユニット内の発光素子の発光量をフィードバック制御可能としたため、各発光ユニットの輝度が適正に制御され、輝度むらが抑制される。
さらに、受光素子と発光素子とを備えて各発光ユニットを構成したため、例えば発光素子の一部が寿命に達した場合でも、その発光素子を含む発光ユニットを交換すれば良いから、メンテナンス性に優れた面照明装置が提供される。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る面照明装置1の正面、背面、平面、底面、及び左側面を示す図である。この図に示すように、面照明装置1は、箱形の筐体3を有し、その上面には発光部5、底面には多数のファン吸気口7、左右側面には把手9、正面には入力スイッチ11及び排気口13、そして、背面には入力端子台15及び通信コネクタ17が設けられている。
この発光部5は、多数の発光ユニット20を備え、これらの発光ユニット20が同一平面内に格子状に配設されて構成されている。
発光ユニット20は、一列に配列された複数(本実施形態では3個)のLED素子21と、LED素子21ごとに設けられた反射鏡23と、これらLED素子21及び反射鏡23を納めるユニットケース体25とを備えている。
さらに、この発光ユニット20にあっては、波形整形フィルタ27が発光ユニット20の発光面を覆うべく反射鏡23のそれぞれの開口23Aを覆って配置され、発光ユニット20の発光量を制御すべく当該発光量を検出するための受光素子29が上記LED素子21の列内に設けられ、この受光素子29の検出値に基づいてLED素子21の各々の発光を制御するLED制御ユニット31がユニットケース体25の底面側に設けられている。
基板33には、図4に示すように、その面内に、LED素子21の配置間隔Aに合わせて、表裏に貫通した取付孔37が設けられており、各取付孔37にLED素子21が半田付けされる。この半田付けにより半田39が取付孔37に充填されて基板33の裏面に半田39が露出することで、LED素子21の発熱が基板33の裏面に伝導される構成となっている。
また基板33には、隣り合うLED素子21の略中間点(LED素子21からA/2の点)に受光素子29が実装される。この受光素子29を実装するための取付孔41も、LED素子21の取付孔37と同様に基板33に予め設けられており、受光素子29の発熱が半田39を介して基板33の裏面に伝導される。
なお、半田39には、LED素子21の発熱を裏面に伝導できる材質であれば、任意の材質のものを用いることができる。
また、図2に示すように、それぞれの反射鏡23の開口23Aは、その一部がオーバーラップするように形成されることで、各反射鏡23の間が切り落とされて切欠部49が形成され、切欠部49を通じて、それぞれの反射鏡23が連通する構成とされている。
係る構成により、図5に示すように、LED素子21から放射された光は、当該LED素子21を囲む反射鏡23の正面だけでなく、切欠部49を介してLED素子21の配列方向に進む成分H1も生じることから、LED素子21のそれぞれの光が配列方向で分離されることが無く、配列方向における輝度むらが抑えられる。
LED素子21から波形整形フィルタ27に入射する光には、LED素子21から直接入射する成分J1と(例えば図5のH1)、このLED素子21を囲む反射鏡23で反射された(配光制御された)成分J2とがある。これらの成分J1、J2の光が波形整形フィルタ27に入射すると、この波形整形フィルタ27の透過率に応じた光量の光が透過すると共に(例えば図5のH2)、この波形整形フィルタ27の反射率に応じた光量の光が反射される(例えば図5のH3)。このようにして反射された光のうち、受光素子29に直接入射する成分J3、及び受光素子29を囲む反射鏡23によって集光された成分J4の光が受光素子29によって受光され、これにより、発光ユニット20の発光量が受光素子29によって検出されることとなる。
特に、上記の通り、反射鏡23の各々が切欠部49を介して連通し、LED素子21から放射された光がLED素子21の配列方向に広く分布する構成となっている。この構成により、波形整形フィルタ27を各LED素子21からの離間距離を大きくせずとも、発光ユニット20が備える各LED素子21の光成分が受光されるから、各LED素子21に基づく発光ユニット20の発光量が正確に検出されることとなる。
そこで、受光素子29での検出の安定性と、輝度低下の抑制とを図るため、受光素子29の周囲を反射鏡23で囲む構成とし、波形整形フィルタ27で反射した光を受光素子29に集めるようにしている。これにより、受光素子29に集まる光量が高められるから、安定した検出が可能となり、また、波形整形フィルタ27として透過率の高いものを使用することが可能となり、波形整形フィルタ27による輝度の低下が抑えられる。
この構成により、本実施形態では、LED素子21の光に対して90%〜95%という高い透過率を有する波形整形フィルタ27を用いつつ、少なくとも受光素子29が検出可能な程度の光量が受光素子29に導かれるようにしている。
なお、受光素子29を囲む反射鏡23は、受光素子29に光を集める機能を有すれば良く、LED素子21を囲む反射鏡23と同一形状でなくとも良いし、また、反射鏡23の代わりに、他の集光素子を用いても良い。
具体的には、発光ユニット20のユニットケース体25の正面側には、図2に示すように、配線用開口51が形成され、この配線用開口51を通じて配線を延ばすことで受光素子29とLED制御ユニット31、及びLED素子21とLED制御ユニット31が電気的に接続される。このLED制御ユニット31は、受光素子29の検出結果に基づいて、発光ユニット20内のLED素子21の発光量を所定の目標値に維持するためのフィードバック制御をする機能を備える。
そして、面照明装置1においては、フィードバック制御により発光部5を構成する発光ユニット20の各々の発光量が所定の目標値に維持されるため、個々の発光ユニット20の発光量を均一化し、輝度むらが抑えられる。
なお、LED制御ユニット31は、LED素子21を保護するための過電流保護回路69や、受光素子29の受光量の検出値を筐体3に設けられた、図示せぬ主制御回路などに出力するためのインタフェースとして機能する光モニタ用回路70とを備えている。
図7は、面照明装置1の発光部5の一部を拡大して模式的に示す図である。
この図に示すように、発光部5においては、隣接する発光ユニット20の間で、LED素子21の配置間隔Aが維持されるように、発光ユニット20の横方向の離間距離Bと、縦方向の離間距離Cとが規定されている。これにより、発光部5においては、LED素子21が配置間隔Aで格子状に配列されるため、LED素子21の配置むらによる輝度むらが生じることがない。
また、発光部5の縦方向においては、各発光ユニット20が備える受光素子29が千鳥状に散在する構成としている。これにより、発光部5の発光面内において、発光量の検出点が散在することになるから、受光素子29の数を抑えつつ、検出点に偏りが生じないように検出することができ、発光部5の全体的な輝度むらが抑制される。なお、横方向においては、各列において受光素子29が一定の間隔Dで配列されるようにしている。
さらに、LED素子21と受光素子29とを備えて各発光ユニット20を構成したため、例えばLED素子21の一部又は受光素子29が寿命に達した場合でも、その素子を含む発光ユニット20だけを交換すれば良いから、メンテナンス性に優れた面照明装置1が提供される。
これに加え本実施形態によれば、各発光ユニット20の受光素子29が同一平面内に千鳥状に散在するように、発光ユニット20を配列して発光部5を構成したため、発光部5の発光面内の各点の発光量を、受光素子29の数を抑えつつ、検出点に偏りが生じないように検出することができる。
図8は本実施形態に係る面照明装置の発光部105の構成を模式的に示す図、図9は発光ユニットの発光及び受光を説明するための図である。
なお、これらの図において、第1実施形態で説明したものについては同一の符号を付して、その説明を省略する。
これらの図に示すように、本実施形態においては、面照明装置の発光部105には、格子状に配列された各発光ユニット20を覆う透過部材としての拡散板80が、各発光ユニット20の発光面から離間距離Lだけ離間した位置に配置されている点で、第1実施形態と大きく構成を異にする。この拡散板80には、例えば422白色アクリル板が用いられている。この拡散板80を発光部105に備えることで、発光部105の輝度分布の均一化がより一層図られる。
すなわち、各発光ユニット20は、自身の発光量と、近隣の発光ユニット20の発光量との両方に基づいてフィードバック制御を行うから、輝度むらを無くすように、これらの発光ユニット20の発光量がバランスされる。
なお、拡散板80の離間距離Lを大きくするほど、多くの発光ユニット20からの光が一の発光ユニット20の受光素子29で検出可能となるが、少なくとも、隣接する発光ユニット20の光が検出可能な程度の離間距離Lであれば良い。
例えば、発光素子の一例としてLED素子を例示したが、例えばOLED素子でも良い。
3 筐体
5、105 発光部
5A 発光面
20 発光ユニット
21 LED素子(発光素子)
23 反射鏡
27 波形整形フィルタ(透過部材)
29 受光素子
31 LED制御ユニット
80 拡散板(透過部材)
Claims (3)
- 複数の発光素子を有した複数の発光ユニットを同一平面内に配設し、前記各発光ユニットの発光面側には前記発光素子の光を透過する透過部材を配置し、
前記発光ユニット内には、
列状に一定の間隔で複数の反射鏡を連接した反射体を設けるとともに、
前記発光素子を複数の前記反射鏡の1つ置きに配置し、前記発光素子が設けられない前記反射鏡に前記透過部材で反射する前記発光素子の反射光を受光する受光素子を配置し、この受光素子の光量検出により前記発光素子の各々の発光量をフィードバック制御し、
前記各発光ユニットの受光素子が同一平面内に千鳥状に散在することを特徴とする面照明装置。 - 複数の前記反射鏡は、開口の一部がオーバーラップして各反射鏡間にそれぞれの反射鏡が連通する切欠部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の面照明装置。
- 一の発光ユニットの受光素子が隣接して配置された他の発光ユニットにおける発光素子の反射光を同時に受光し、この受光素子の光量検出により一の発光ユニット内の発光素子の発光量をフィードバック制御可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の面照明装置。
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