JP5262549B2 - 無機蒸着層を有する積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

無機蒸着層を有する積層フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、環状オレフィン系樹脂フィルム上に硬化層を有する積層フィルム、該積層フィルム上に無機蒸着層を有する積層フィルム、および無機蒸着層を有する積層フィルムを製造する方法に関する。
環状オレフィン系樹脂からなるフィルムは、複屈折が低く、透明性に優れるとともに、比較的耐熱性に優れ、吸湿性が低いことから、各種光学用途に好適に用いられており、たとえば保護膜、位相差膜、導光膜、光拡散膜、表面に導電性層を形成した透明導電膜、特定波長をカットする層を形成した光学膜などの用途に用いられている。
しかしながら、昨今の高温での使用においては、熱収縮などの寸法変化が生じる場合があり、さらに耐熱性に優れたフィルムの出現が求められていた。特に、蒸着によって金属もしくは金属酸化物層を形成する場合、蒸着温度が低いと、金属もしくは金属酸化物の強度が低くなり、製造時や使用時に金属もしくは金属酸化物層に亀裂が発生しやすいなどの問題があり、耐熱性に優れたフィルムの出現が求められていた。
一方、樹脂成形品の表面を保護する技術として、本願出願人らは、特定の粒子を含む樹脂組成物を、物品の表面に塗布し、硬化させ、複合体を形成することにより、硬度、耐傷つき性を向上させることを提案している(特許文献1参照)。
しかしながら、環状オレフィン系樹脂からなるフィルムに、さらなる耐熱性を付与する方法については知られておらず、高温時の形状安定性により優れた環状オレフィン系樹脂からなるフィルムの出現が望まれていた。
特開2000−273272号公報
本発明は、環状オレフィン系樹脂フィルムの有する優れた透明性などの特性を損なうことなく、さらに耐熱性に優れた積層フィルムを提供することを課題としている。また、本発明は、密着性および強度に優れた無機蒸着層を有する積層フィルムおよびその製造方法を提供することを課題としている。
本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)は、
環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の少なくとも片面に、
(a)3官能以上の重合性不飽和基を有する化合物、
(b)1官能以上の重合性不飽和基と脂環構造を有する化合物、および
(c)酸性基と1官能以上の重合性不飽和基を有する化合物
を(a)85〜20重量部、(b)10〜50重量部、(c)5〜30重量部(ただし、(a)、(b)、(c)の合計を100重量部とする)の割合で含有する硬化性組成物を用いて形成される硬化層(B)を有し、前記硬化層(B)が環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の厚み100に対して0.1〜20の厚みである積層フィルム(I)の、硬化層(B)上に、
少なくとも1層の無機蒸着層を有することを特徴としている。
このような本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)では、前記硬化性組成物が、(a)、(b)および(c)の合計100重量部に対して、(d)活性エネルギー重合開始剤を1〜20重量部含有することが好ましい。
本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)では、前記硬化性組成物が、(a)、(b)、(c)、(d)および有機溶剤のみからなることが好ましい。
本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)は、前記本発明の積層フィルム(I)の硬化層(B)上に、少なくとも1層の無機蒸着層を有することを特徴としている。
このような本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)では、前記無機蒸着層が、Mg,Al,Si,Ca,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Zn、Ga,Ge,Br,Sr,Zr,Nb,Mo,In,Snから選ばれる少なくとも1種の元素を含むことが好ましく、また、前記無機蒸着層が、Mg,Al,Si,Ca,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Zn、Ga,Ge,Br,Sr,Zr,Nb,Mo,In,Snから選ばれる少なくとも1種の元素と、N、O、Fから選ばれる少なくとも1種の元素との化合物を含むことも好ましい。
本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)の製造方法は、前記本発明の積層フィルム(I)の硬化層(B)上に、感光性樹脂組成物により形成されたパターニング層を用いて、蒸着により無機蒸着層を形成することを特徴としている。
このような本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)の製造方法では、無機蒸着層の蒸着温度が、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の(Tg−30)℃〜(Tg+40)℃であることが好ましい。
本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)は、前記本発明の無機蒸着層を有する積層フィルムの製造方法により得られることが好ましい。
本発明によれば、環状オレフィン系樹脂フィルムの有する優れた透明性などの特性を損なうことなく、高度な耐熱性を有し、高温で蒸着膜を形成し得る積層フィルムを提供することができる。また、本発明によれば、密着性および強度に優れた無機蒸着層を有し、耐熱安定性にも優れ、抜き打ち、カットなどの二次加工や、製造ならびに使用時の温度変化によってもクラック発生が高度に抑制された、無機蒸着層を有する積層フィルムおよびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
<積層フィルム(I)>
本発明の積層フィルム(I)は、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の少なくとも片面に、硬化性組成物を用いて形成される硬化層(B)を有する。
環状オレフィン系樹脂フィルム(A)
本発明の積層フィルム(I)の基材フィルムとなる、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)としては、環状オレフィン系樹脂あるいは環状オレフィン系樹脂を含む樹脂組成物から形成されるフィルムであれば特に制限なく用いることができるが、環状オレフィン系樹脂を主として含むものであることが好ましく、フィルム(A)を構成する樹脂成分が環状オレフィン系樹脂のみであることが特に好ましい。
本発明において、環状オレフィン系樹脂とは、ノルボルネン骨格を有する環状オレフィン系単量体を重合あるいは共重合して得られる重合体であり、たとえば以下のものが挙げられる。
(1)環状オレフィン系単量体の開環重合体。
(2)環状オレフィン系単量体と共重合性単量体との開環共重合体。
(3)上記(1)又は(2)の開環(共)重合体の水素添加(共)重合体。
(4)上記(1)又は(2)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化したのち、水素添加した(共)重合体。
(5)環状オレフィン系単量体と不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体。
(6)環状オレフィン系単量体の付加型(共)重合体及びその水素添加(共)重合体。
(7)環状オレフィン系単量体とアクリレートとの交互共重合体。
本発明に係る環状オレフィン系樹脂としては、このうち上記(1)、(2)、(3)が好ましく、上記(3)がより好ましい。
環状オレフィン系単量体としては、ノルボルネン骨格を有する化合物を特に制限なく用いることができ、たとえば、以下のような化合物を用いることができる。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]−8−デセン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン

8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン

8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、
8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フェニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンタフルオロエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリス(フルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、
5,5−ジフルオロ−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロ−5−ペンタフルオロエチル−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5−ヘプタフルオロ−iso−プロピル−6−トリフルオロメチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−5,6,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジクロロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−ヘプタフルオロプロポキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ジフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、
8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8,8,9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロiso−プロピル−9−トリフルオロメチルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.
7,10]−3−ドデセン、
8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る好ましい環状オレフィン系樹脂としては、下記式(1)で表わされる構造単位(1)を有するものが挙げられる。このような環状オレフィン系樹脂としては、環状オレフィン系構造単位として、下記式(1)のみを含む樹脂であってもよいが、好ましくは、下記式(1)で表わされる構造単位(1)とともに、下記式(2)で表わされる構造単位(2)を有することが望ましい。本発明に係る環状オレフィン系樹脂は、さらに必要に応じてほかの構造単位を有していてもよい。
Figure 0005262549
Figure 0005262549
(式(1)並びに式(2)中、mは0以上の整数、pは0以上の整数であり、Xは独立に式:−CH=CH−で表される基または式:−CH2CH2−で表される基であり、
1〜R4は、それぞれ独立に下記(i)〜(v)で表されるものを表すか、(vi)または(vii)を表す。
(i)水素原子、
(ii)ハロゲン原子、
(iii)酸素原子、硫黄原子、窒素原子もしくはケイ素原子を含む連結基を含む置換もし
くは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(iv)置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(v)極性基、
(vi)R1とR2、またはR3とR4が、相互に結合して形成されたアルキリデン基を表し、前記結合に関与しないR1〜R4は相互に独立に前記(i)〜(v)より選ばれるものを表す、
(vii)R1とR2、R3とR4、またはR2とR3が、相互に結合して形成された芳香環あ
るいは非芳香環の単環もしくは多環の炭化水素環または複素環を表し、前記結合に関与しないR1〜R4は相互に独立に前記(i)〜(v)より選ばれるものを表す。)
このような構造単位(1)並びに(2)においては、上記式(1)並びに式(2)中、R1 及びR3が水素原子又は炭素数1〜10、さらに好ましくは1〜4、特に好ましくは
1〜2の炭化水素基であり、R2 及びR4 が水素原子又は一価の有機基であって、R2 及びR4の少なくとも一つは水素原子及び炭化水素基以外の極性を有する極性基を示し、m
は0〜3の整数、pは0〜3の整数であり、より好ましくはm+p=0〜4、さらに好ましくは0〜2、特に好ましくはm=0、p=0であるものである。このような構造単位(1)並びに(2)を有する環状オレフィン系樹脂は、樹脂のガラス転移温度が高く、かつ機械的強度も優れたものとなる点で好ましい。
上記式(1)並びに式(2)において、極性基としては、カルボキシル基、水酸基、アルコキシカルボニル基、アリロキシカルボニル基、アミノ基、アミド基、シアノ基などが挙げられ、これら極性基はメチレン基などの連結基を介して結合していてもよい。また、カルボニル基、エーテル基、シリルエーテル基、チオエーテル基、イミノ基など極性を有する2価の有機基が連結基となって結合している炭化水素基なども極性基として挙げられる。これらの中では、カルボキシル基、水酸基、アルコキシカルボニル基又はアリロキシカルボニル基が好ましく、特にアルコキシカルボニル基又はアリロキシカルボニル基が好ましい。
さらに、R2及びR4の少なくとも一つが式−(CH2nCOORで表される極性基である単量体は、得られる環状オレフィン系樹脂が高いガラス転移温度と低い吸湿性、各種材料との優れた密着性を有するものとなる点で好ましい。上記の特定の極性基にかかる式において、Rは炭素原子数1〜12、さらに好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜2の炭化水素基、好ましくはアルキル基である。また、nは、通常、0〜5であるが、nの値が小さいものほど、得られる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度が高くなるので好まし
く、さらにnが0である特定単量体はその合成が容易である点で好ましい。
また、上記式(1)並びに式(2)においてはR1又はR3がアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、さらに好ましくは1〜2のアルキル基、特にメチル基であることが好ましく、特に、このアルキル基が上記の式−(CH2nCOORで表される特定の極性基が結合した炭素原子と同一の炭素原子に結合されていることが、得られる環状オレフィン系樹脂の吸湿性を低くできる点で好ましい。
本発明で用いる環状オレフィン系樹脂が構造単位(1)および必要に応じて構造単位(2)を有する場合、構造単位(1)を100〜50重量%、構造単位(2)を0〜50重量%含有することが好ましく、構造単位(1)を100〜80重量%、構造単位(2)を0〜20重量%含有することがより好ましい。
環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィン系単量体と共重合性単量体との共重合体またはその水素添加物である場合、共重合性単量体の具体例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ジシクロペンタジエンなどのシクロオレフィンを挙げることができる。シクロオレフィンの炭素数としては、4〜20が好ましく、さらに好ましいのは5〜12である。これらは、単独で又は2種以上を併用することができる。
環状オレフィン系単量体/共重合性単量体の好ましい使用範囲は、重量比で100/0〜50/50であり、さらに好ましくは100/0〜60/40である。
環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィン系単量体を含む単量体の開環(共)重合体である場合、開環重合反応は、メタセシス触媒の存在下に行われる。 このメタセシス触媒
は、(a)W、Mo及びReの化合物から選ばれた少なくとも1種と、(b)デミングの周期律表IA族元素(例えばLi、Na、Kなど)、IIA族元素(例えば、Mg、Caなど)、IIB族元素(例えば、Zn、Cd、Hgなど)、IIIA族元素(例えば、B、Al
など)、IVA族元素(例えば、Si、Sn、Pbなど)、あるいはIVB族元素(例えば、Ti、Zrなど)の化合物であって、少なくとも1つの該元素−炭素結合あるいは該元素−水素結合を有するものから選ばれた少なくとも1種との組合せからなる触媒である。また、この場合に触媒の活性を高めるために、後述の(c)添加剤が添加されたものであってもよい。
(a)成分として適当なW、MoあるいはReの化合物の代表例としては、WCl6
MoCl6 、ReOCl3 などの特開平1−132626号公報第8頁左下欄第6行〜第8頁右上欄第17行に記載の化合物を挙げることができる。(b)成分の具体例としては、n−C49Li、(C25)3 Al、(C25)2AlCl、(C25)1.5AlCl1.5、(C25)AlCl2、メチルアルモキサン、LiHなど特開平1−132626号公報第8頁右上欄第18行〜第8頁右下欄第3行に記載の化合物を挙げることができる。添加剤である(c)成分の代表例としては、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類などが好適に用いることができるが、さらに特開平1−132626号公報第8頁右下欄第16行〜第9頁左上欄第17行に示される化合物を使用することができる。
メタセシス触媒の使用量としては、上記(a)成分と特定単量体とのモル比で「(a)成分:特定単量体」が、通常、1:500〜1:50,000となる範囲、好ましくは1
:1,000〜1:10,000となる範囲とすることができる。(a)成分と(b)成分との割合は、金属原子比で(a):(b)が1:1〜1:50、好ましくは1:2〜1:30の範囲とされる。(a)成分と(c)成分との割合は、モル比で(c):(a)が0.005:1〜15:1、好ましくは0.05:1〜7:1の範囲とすることができる。
開環重合反応において用いられる溶媒(分子量調節剤溶液を構成する溶媒、特定単量体及び/又はメタセシス触媒の溶媒)としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどのアルカン類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナンなどのシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭化水素;クロロブタン、ブロモヘキサン、塩化メチレン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン、クロロホルム、テトラクロロエチレンなどのハロゲン化アルカン、ハロゲン化アリール;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、プロピオン酸メチル、ジメトキシエタンなどの飽和カルボン酸エステル類;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル類などを挙げることができ、これらは単独であるいは混合して用いることができる。これらのうち、芳香族炭化水素が好ましい。
溶媒の使用量としては、「溶媒:特定単量体(重量比)」が、通常、1:1〜10:1となる量、好ましくは1:1〜5:1となる量とすることができる。
得られる開環(共)重合体の分子量の調節は、重合温度、触媒の種類、溶媒の種類によっても行うことができるが、分子量調節剤を反応系に共存させることにより調節することが好ましい。好適な分子量調節剤としては、例えばエチレン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィン類及びスチレンを挙げることができ、これらのうち、1−ブテン、1−ヘキセンが特に好ましい。これらの分子量調節剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
分子量調節剤の使用量は、開環(共)重合反応に供される環状オレフィン系単量体1モルに対して0.005〜0.6モル、好ましくは0.02〜0.5モルとすることができる。
開環共重合体を得るには、開環重合工程において、環状オレフィン系単量体と共重合性単量体とを開環共重合させてもよいが、さらに、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどの共役ジエン化合物、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−非共役ジエン共重合体、ポリノルボルネンなどの主鎖に炭素−炭素間二重結合を2つ以上含む不飽和炭化水素系ポリマーなどの存在下に環状オレフィン系単量体を開環重合させてもよい。
以上のようにして得られる開環(共)重合体は、そのままでも用いることができるが、この(共)重合体の分子中のオレフィン性不飽和結合を水素添加して得られた水素添加(共)重合体は耐熱着色性や耐光性に優れ、基材となるフィルム(I)の耐久性を向上させることができるので好ましい。
水素添加反応は、通常のオレフィン性不飽和結合を水素添加する方法が適用できる。すなわち、開環重合体の溶液に水素添加触媒を添加し、これに常圧〜300気圧、好ましくは3〜200気圧の水素ガスを0〜200℃、好ましくは20〜180℃で作用させて行うことができる。
水素添加触媒としては、通常のオレフィン性化合物の水素添加反応に用いられるものを使用することができる。この水素添加触媒としては、不均一系触媒及び均一系触媒が挙げられる。
不均一系触媒としては、パラジウム、白金、ニッケル、ロジウム、ルテニウムなどの貴金属触媒物質を、カーボン、シリカ、アルミナ、チタニアなどの担体に担持させた固体触媒を挙げることができる。また、均一系触媒としては、ナフテン酸ニッケル/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コ
バルト/n−ブチルリチウム、チタノセンジクロリド/ジエチルアルミニウムモノクロリド、酢酸ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロヒドロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウムなどを挙げることができる。触媒の形態は、粉末でも粒状でもよい。
これらの水素添加触媒は、開環(共)重合体:水素添加触媒(重量比)が、1:1×10-6〜1:2となる割合で使用することができる。
水素添加(共)重合体の水素添加率は、500MHz、1H−NMRで測定した値が5
0%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上であることが望ましい。水素添加率が高いほど、熱や光に対する安定性が優れたものとなり、得られるフィルムが長期にわたって安定した特性を示す。
なお、開環(共)重合体分子中に芳香族基を有する場合、係る芳香族基は耐熱着色性、耐光性を低下させることが少なく、逆に光学特性、例えば、屈折率、波長分散性等の光学的特性あるいは耐熱性に関して有利な効果をもたらすこともあり、必ずしも水素添加される必要はない。
本発明において用いられる環状オレフィン系樹脂は、ゲル含有量が5重量%以下であることが好ましく、さらに1重量%以下であることが特に好ましい。
本発明において用いられる環状オレフィン系樹脂の好ましい分子量は、固有粘度〔η〕inh で0.2〜5dl/g、さらに好ましくは0.3〜3dl/g、特に好ましくは0.4〜1.5dl/gであり、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は8,000〜100,000、さらに好ましくは10,000〜80,000、特に好ましくは12,000〜50,000であり、重量平均分子量(Mw)は20,000〜300,000、さらに好ましくは30,000〜25
0,000、特に好ましくは40,000〜200,000の範囲のものが好適である。
固有粘度〔η〕inh、数平均分子量及び重量平均分子量が上記範囲にあることによって
、環状オレフィン系樹脂の耐熱性、耐水性、耐薬品性、機械的特性と、フィルムとして使用したときの光学特性の安定性とのバランスが良好となる。
本発明において用いられる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、通常、120℃以上、好ましくは120〜350℃、さらに好ましくは130〜250℃、特に好ましくは140〜200℃である。このような範囲であると、得られるフィルムの光学特性変化を安定にし、加工時などの熱劣化を防止することができる。
環状オレフィン系樹脂フィルム(A)を形成する環状オレフィン系樹脂あるいはこれを含む樹脂組成物には、公知の酸化防止剤、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール、2,2'−ジオキシ−3,3'−ジ−t−ブチル−5,5'−ジメチルジフェニルメタン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル
)プロピオネート]メタン;紫外線吸収剤、例えば2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン
、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどを添加することによって安定化することができる。また、加工性を向上させる目的で、滑剤などの添加剤を添加することもできる。
本発明に係るフィルム(A)は、環状オレフィン系樹脂あるいはこれを含む樹脂組成物を、溶融成形法あるいは溶液流延法(溶剤キャスト法)などの公知の方法でフィルム状に成形して得ることができる。
フィルム(A)の厚みは、用途によって適宜選択することができ特に限定されるものではないが、通常1〜500μm、好ましくは1〜300μm、より好ましくは10〜200μm、さらに好ましくは50〜200μm程度であるのが望ましい。
本発明に係るフィルム(A)は、厚みの分布が平均値に対して±20%以内、好ましくは±10%以内、さらに好ましくは±5%以内、特に好ましくは±3%以内であることが望ましい。また、1cmあたりの厚みの変動は、通常は10%以下、好ましくは5%以下、さらに好ましくは1%以下、特に好ましくは0.5%以下であることが望ましい。厚み分布がこのような範囲を満たす場合には、フィルム面内の光学特性のムラが少なく、光学用途に好適に使用できるため好ましい。
フィルム(A)としては、市販のものを用いてもよく、具体的には、JSR(株)製、商品名「アートン」等が挙げられる。
本発明に係るフィルム(A)は、製膜されたままの状態であってもよく、延伸加工されたものであってもよい。延伸加工法としては、公知の一軸延伸法あるいは二軸延伸法により製造することができる。すなわち、テンター法による横一軸延伸法、ロール間圧縮延伸法、周遠の異なるロールを利用する縦一軸延伸法などあるいは横一軸と縦一軸を組み合わせた二軸延伸法、インフレーション法による延伸法などを用いることができる。
硬化性組成物を用いて形成される硬化層(B)
本発明に係る硬化性組成物を用いて形成される硬化層(B)は、(以下、単に硬化層(B)ともいう)は、特定の硬化性組成物から得られる。
硬化層(B)を形成する硬化性組成物(B)は、
(a)3官能以上の重合性不飽和基を有する化合物、
(b)1官能以上の重合性不飽和基と脂環構造を有する化合物、および
(c) 酸性基と1官能以上の重合性不飽和基を有する化合物
を含有する。
(a)3官能以上の重合性不飽和基を有する化合物としては、後述する、1官能以上の重合性不飽和基と脂環構造を有する化合物(b)以外の化合物であって、3官能以上の重合
性不飽和基を有する化合物を制限なく用いることができるが、例えば、多官能(メタ)アクリルエステル類、多官能ウレタンアクリルエステル類を挙げることができる。この中では、多官能(メタ)アクリルエステル類が好ましい。
このような化合物(a)は、耐熱性の向上に効果的である。
以下、本発明に用いられる化合物(a)の具体例としては、(メタ)アクリルエステル類としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)
アクリレート及びこれらの出発アルコール類へのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のポリ(メタ)アクリレート類、分子内に3以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴエステル(メタ)アクリレート類、オリゴエーテル(メタ)アクリレート類、オリゴウレタン(メタ)アクリレート類、及びオリゴエポキシ(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。この中では、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートが好ましい。
多官能ウレタンアクリルエステル類としては、ポリオール化合物とジイソシアネート化合物、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物とを反応させた3官能以上の(メタ)アクリロ基を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
ポリオール化合物としては、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、2−エチルへキシレングリコール、1,1,1-トリメチロールメタン、1,1,1-トリメチロールプロパン、シクロヘキシルトリオール、フェニルトリオール、トリアジントリオールが挙げられ、中でもシクロヘキシルトリオール、フェニルトリオール、トリアジントリオール等の環状構造のトリオールが好ましい。
ジイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等が使用でき、中でも、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェノキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルヒドロキシエチルフタル酸、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等が使用できる。中でも、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、が好ましい。
このような化合物(a)の市販品としては、例えば、ダイセルサイテック(株)製のEBECRYL 220、同1290、同1290K、同5129、同8201、同8210、同8301、KRM 7804、同8452、U15HA、U53H、新中村化学(株)製NKエステル A−9550等を挙げることができる。
(b)1官能以上の重合性不飽和基と脂環構造を有する化合物としては、脂環構造を有する(メタ)アクリル酸エステル類が好ましく用いられる。
化合物(b)として用いられる脂環構造含有(メタ)アクリル酸エステル類としては、エステル置換基中に飽和炭化水素による環状構造を含有する(メタ)アクリル酸エステル類であれば特に制限はないが、例えば、シクロへキサン環を有する(メタ)アクリル酸エステル類、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン環を有する(メタ)アクリル酸エステル類、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン環を有する(メタ)アクリル酸エステル類、テ
トラシクロ〔6.2.1.02,7.13,6〕ドデカン環を有する(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができる。これらの中、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン環を有する(メタ)アクリル酸エステル類、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン環を有する(
メタ)アクリル酸エステル類、テトラシクロ〔6.2.1.02,7.13,6〕ドデカン環を有する(メタ)アクリル酸エステル類からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。化合物(b)は、1官能以上の重合性不飽和基を有していればよいが、1官能または2官能以上の重合性不飽和基を有していることがより好ましい。
このような化合物(b)は、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の表面との強固な密着性を確保するのに効果的である。
化合物(b)として好適に用いられる脂環構造含有(メタ)アクリル酸エステル類の具体例としては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニロキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジ(メタ)アクリレート、テトラトリシクロデカンジイルジメタジ(メタ)アクリレートや、それぞれのエチレングリコール又はプロピレングリコールで変性した(メタ)アクリレート等の重合性モノマー等を挙げることができる。また、環状オレフィン系単量体のオリゴマー、その水素添加前の不飽和二重結合を有する中間体又はモノマーを前記ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類と同様の合成方法により変性して(メタ)アクリロイル基を導入した光重合性オリゴマーであってもよい。化合物(b)として好ましいものは、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジ(メタ)アクリレート、テトラトリシクロデカンジイルジ(メタ)アクリレート等である。
(c)酸性基と1官能以上の重合性不飽和基を有する化合物としては、酸変性(メタ)アクリル酸エステル類、酸変性ウレタンアクリルエステル類が好ましく用いられる。化合物(c)が有する酸性基としては、燐酸、カルボン酸、フタル酸、コハク酸、マレイン酸などが好ましく、化合物(c)が2種以上の酸性基を有していてもよい。
このような化合物(c)は、金属酸化蒸着膜との密着性を確保するのに効果的である。
好適に用いられる化合物(c)の具体例としては、メタクリロイロキシエチルフタル酸、メタクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、トリスアクリロイロキシメチルフタル酸、トリスアクリロイロキシメチルコハク酸、燐酸(メタ)アクリレート、メタクリロキシエチルホスフェート、カルボン酸ポリエステルアクリレート等を挙げることができる。
このような化合物(c)の市販品としては、例えば、ダイセルサイテック(株)製EBECRYL 168、同770、新中村化学(株)製NKエステル CB−1、同CB−23、同CBX−1N、同CBX−0等を挙げることができる。
本発明で用いる硬化性組成物は、上記化合物(a)、(b)および(c)を、(a)85〜20重量部、(b)10〜50重量部、(c)5〜30重量部の割合で含有し、好ましくは、(a)60〜85重量部、(b)10〜30重量部、(c)5〜10重量部の割合で含有する(ただし、(a)、(b)、(c)の合計を100重量部とする)。
本発明に係る硬化性組成物は、硬化時間を短縮させるために重合開始剤が添加されていてもよく、(d)活性エネルギー重合開始剤を、前記(a)、(b)および(c)の合計100重量部に対して、(d)活性エネルギー重合開始剤を好ましくは1〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部含有することが望ましい。
(d)活性エネルギー重合開始剤としては、例えば熱的に活性ラジカル種を発生させる化合物等及び放射線照射により活性ラジカル種を発生させる化合物等の、汎用されているものを挙げることができる。
本発明においては、上記重合開始剤(d)として放射線重合開始剤を用いることが好ましく、その中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシル基を有するアリールケトン類及びN−モルフォリノ基を有するアリールケトン類の両方又はそのいずれかを含む放射線重合開始
剤を用いることがさらに好ましい。1−ヒドロキシシクロヘキシル基を有するアリールケトン類のみを添加した場合、着色の少ない硬化物を短時間で形成することができる。一方、N−モルフォリノ基を有するアリールケトン類のみを添加した場合、表面硬度の高い硬化物を短時間で形成することができる。両者を併用した場合、表面硬度が高く着色の少ない硬化物を短時間で形成することができる。
1−ヒドロキシシクロヘキシル基を有するアリールケトン類としては特に制限はないが、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシルイソプロピルフェニルケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシルドデシルフェニルケトン等
を挙げることができる。また、本発明に用いられるN−モルフォリノ基を有するアリールケトン類としては特に制限はないが、例えば、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1、2-メチル-1-[4-(メトキシ)フェニル]-2-モルフォ
リノプロパノン-1、2-メチル-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1、2-メチル-1-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]-2-モルフォリノプ
ロパノン-1、2-メチル-1-[4-(ジフェニルアミノ)フェニル]-2-モルフォリノプロパ
ノン-1、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1
、3,6-ビス(2-メチル-2-モルフォリノプロピオニル)-9-N-オクチルカルバゾール等を挙げることができる。これらの放射線重合開始剤は1種単独で又は2種以上を組合わせて用いても良いが、硬化物としたときに、その表面部分及び内部の両方の硬化速度及び硬度を向上させるためには、1−ヒドロキシシクロヘキシル基を有するアリールケトン類とN−モルフォリノ基を有するアリールケトン類とを組合わせて用いることが好ましい。このような放射線重合開始剤の市販品としては、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 商品名:イルガキュア 184、907等を挙げることができる。
本発明の硬化性組成物は、さらに、酸化物粒子、表面変性酸化物粒子、増感剤、各種添加剤および溶剤などを含有することができる。
酸化物粒子としては、たとえば、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、マグネシウム、鉄、カリウム、カルシウムより選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物の粒子が挙げられ、具体的には、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化カリウムおよび酸化カルシウムを挙げることができる。酸化物粒子は、粉体状又は溶剤分散ゾルであることが好ましい。溶剤分散ゾルである場合、他の成分との相溶性、分散性の観点から、分散媒は、有機溶剤が好ましい。
表面変性酸化物粒子としては、たとえば、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、マグネシウム、鉄、カリウム、カルシウムより選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物粒子と、重合性不飽和基を含む有機化合物とを結合させてなる表面変性酸化物粒子が挙げられる。
このような酸化物粒子あるいは表面変性酸化物粒子を含む硬化性樹脂組成物から得られる硬化物は無色性を示しやすいため好ましい。
硬化性組成物中に配合可能な増感剤としては、例えば、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等を挙げることができる。この増感剤の市販品としては、日本化薬(株)製 商品名:KAYACURE DMBI、EPA等を挙げることができる。
硬化性組成物に配合可能な添加剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、有機シランや有機チタンなどのカップリング剤などの有機金属剤、老化防止剤、熱重合禁止剤、着色剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、無機系充填
材、有機系充填材、フィラー、濡れ性改良剤、塗面改良剤等を挙げることができる。
酸化防止剤の市販品としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製商品名:イルガノックス1010、1035、1076、1222等を挙げることができ、紫外線吸収剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製商品名:チヌビン P、23
4、320、326、327、328、213、400、住友化学工業(株)製 商品名
:スミソーブ110、130、140、220、250、300、320、340、350、400等を挙げることができ、光安定剤の市販品としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製商品名:チヌビン292、144、622LD、三共化成工業(株)製 商品名:サノールLS−770、765、292、2626、1114、744等を
挙げることができ、シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシランを挙げることができ、これらの市販品としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 商品名:SH6062、SZ6030、信越シリコーン(株)製 商品名:KBE903、KBM803等を挙げることができ、老化防止剤の市販品としては、住友化学工業(株)製 商品名:アンチゲン W、S、P、3C、6C、RD−G、FR、AW等を挙げることができる。
また、上記以外の添加剤としては、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、クロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、ペンタジエン誘導体、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/ブテン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマー等のポリマー又はオリゴマー等を挙げることができる。
本発明で用いる硬化性組成物は、作業性の面から適度な粘度となる量で有機溶剤を含むのが好ましい。硬化性組成物の粘度は、たとえば、0.1〜50,000mPa・s/25℃であり、好ましくは0.5〜10,000mPa・s/25℃である。
有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類を挙げることができる。中でも、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレンが好ましい。更に好ましくは、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンである。
本発明に係る硬化層(B)は、上記硬化性組成物を用いて環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の少なくとも片面に形成される。
硬化層(B)は、通常、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)上に公知の方法により硬化性組成物をコーティング(塗布)し、乾燥、硬化することにより形成することができる。
コーティングの方法としては、たとえば、ディッピングコ−ト、スプレーコート、フローコート、シャワーコート、ロールコート、スピンコート、グラビアコート、マイクログラビアコート、コンマロールコート、メイヤーバーコート、スロットバイコート、エアー
ナイフコート、リップコート、キスコート、刷毛塗り等、一般に用いられるコート方法が使用できる。これらのコーティングにおける塗膜の厚さは、乾燥、硬化後、通常0.1〜400μmであり、好ましくは1〜200μmである。
コーティングした硬化性組成物の乾燥は、特に限定されるものではないが、好ましくは0〜200℃で揮発成分を除去することにより行うことができる。乾燥は、硬化に先立って行ってもよく、硬化と同時に行ってもよい。
本発明に係る硬化性組成物は熱及び/又は放射線で硬化処理することにより硬化できる。
硬化処理における「放射線」とは、赤外線、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等を意味する。熱による場合、その熱源としては、例えば電気ヒーター、赤外線ランプ、熱風等を用いることができる。放射線による場合、その放射線の線源としては、組成物をコーティング後短時間で硬化させることができるものである限り特に制限はないが、赤外線の線源としては、例えば、ランプ、抵抗加熱板、レーザー等を、また可視光線の線源としては、例えば、日光、ランプ、蛍光灯、レーザー等を、また紫外線の線源としては、例えば、水銀ランプ、ハライドランプ、レーザー等を、また電子線の線源としては、例えば、市販されているタングステンフィラメントから発生する熱電子を利用する方式、金属に高電圧パルスを通じて発生させる冷陰極方式及びイオン化したガス状分子と金属電極との衝突により発生する2次電子を利用する2次電子方式を挙げることができる。アルファ線、ベータ線及びガンマ線の線源としては、例えば、Co60等の核分裂物質が挙げられ、ガンマ線については加速電子を陽極へ衝突させる真空管等を利用することができる。これら放射線は1種単独で又は2種以上を同時に照射してもよく、また1種以上の放射線を一定期間をおいて照射してもよい。
熱による場合の好ましい硬化条件は20〜150℃であり、10秒〜24時間の範囲内で行われる。放射線による場合、紫外線又は電子線を用いることが好ましい。そのような場合、好ましい紫外線の照射光量は0.01〜10J/cm2であり、より好ましくは0
.1〜2J/cm2である。また、好ましい電子線の照射条件は、加圧電圧は10〜30
0KV、電子密度は0.02〜0.30mA/cm2であり、電子線照射量は1〜10M
radである。
また、硬化乾燥後の後処理として、蒸着層を形成する前に、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)のTg以下の温度で硬化層をアニーリング処理してもよい。アニーリング処理には、熱風乾燥機、真空乾燥機など一般的に熱を加えることができる装置を用いることができる。
本発明ではこのようにして、硬化層(B)を形成することができる。硬化層(B)が環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の両面に設けられる場合、硬化層(B)の形成は、両面同時に行ってもよく、片面ずつ逐次に行ってもよい。
積層フィルム(I)
本発明の積層フィルム(I)は、上述した環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の少なくとも片面に、上述した硬化層(B)を有する。硬化層(B)の厚みは、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の厚み100に対して好ましくは0.1〜20、より好ましくは1〜10である。なお、ここでいう硬化層(B)の厚みは、硬化層(B)が環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の両面に設けられている場合には、片面あたりの厚みを意味する。
本発明の積層フィルム(I)における硬化層(B)は、特定の硬化性組成物から形成されることにより、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の表面に優れた耐熱性を付与し、
環状オレフィン系樹脂フィルム(A)との密着性に優れ剥離を生じにくく、しかも硬化層(B)の表面にさらに無機蒸着層などを形成する場合には、形成される無機蒸着層との密着性を優れたものとすることができ、さらに強度および剛性が向上することにより製造時、加工時あるいは使用時の傷つきを抑制することができる。また、本発明の積層フィルム(I)が両面に硬化層(B)を有する場合、特に両面に形成された硬化層(B)の厚み及び硬化程度が同等である場合には、製造時、加工時あるいは使用時において、フィルム寸法の変化やカールなどの変形を好適に防止することができる。
本発明の積層フィルム(I)は、光学部品、液晶素子などの用途に好適に用いることができる。また本発明の積層フィルムは、必要に応じて、さらに、塗装、めっき、物理蒸着、化学蒸着、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施して用いることもでき、これにより、反射防止性、帯電防止性、汚染防止性、結露防止性、撥水性、撥油性、電磁波遮断性、紫外線遮蔽性、熱線吸収性、導電性、絶縁性、難燃性、抗菌性等の機能性を付与することができる。また本発明の積層フィルムは、耐熱性および強度に優れることにより、高温で蒸着膜を付与する用途にも好適に用いることができる。
<無機蒸着層を有する積層フィルム(II)>
本発明の、無機蒸着層を有する積層フィルム(II)は、上述した積層フィルム(I)の硬化層(B)上に、少なくとも1層の無機蒸着層を有する。無機蒸着層は、積層フィルム(I)の片面に設けられてもよく、両面に設けられてもよい。
本発明の積層フィルム(II)を構成する無機蒸着層は、蒸着で形成される1層以上の無機元素層あるいは無機化合物層であれば特に限定されるものではなく、蒸着層を形成する材料としては、たとえば、金属単体、または金属の酸化物、窒化物、フッ化物などが挙げられる。
好ましくは、積層フィルム(II)を構成する無機蒸着層は、Mg,Al,Si,Ca,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Zn、Ga,Ge,Br,Sr,Zr,Nb,Mo,In,Snから選ばれる少なくとも1種の元素を含むことが好ましく、Mg,Al,Si,Ca,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Zn、Ga,Ge,Br,Sr,Zr,Nb,Mo,In,Snから選ばれる少なくとも1種の元素と、N、O、Fから選ばれる少なくとも1種の元素との化合物を含むことがより好ましい。
無機蒸着層の具体的な材料としては、たとえば、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウムなどの、低屈折率層の形成に好適なもの;
酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化インジウムを主成分とし酸化チタン、酸化錫、酸化セリウムなどを少量含有させたものなどの、高屈折率層の形成に好適なもの;
酸化錫を含有する酸化インジウム、アンチモンを含有する酸化錫などの金属酸化物のほか、金、銀、白金、パラジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、コバルト、錫またはこれらの合金などの、導電性層の形成に好適なもの
等が挙げられる。
無機蒸着層の形成方法としては、たとえば、真空蒸着法、スパッタリング法、CDV法などが挙げられる。
本発明では、無機蒸着層を積層フィルム(I)の硬化層(B)上の全面に設けてもよく、また、マスクなどを介して部分的に設けてもよい。無機蒸着層を部分的に設ける場合には、積層フィルム(I)の硬化層(B)上に、感光性樹脂組成物により形成されたパターニング層を用いて、蒸着により無機蒸着層を形成することが好ましい。このような方法は
、無機蒸着層が導電性パターンである場合に特に好ましく採用される。
蒸着の温度は、無機蒸着層を形成し得る温度であればよく、特に限定されるものではないが、本発明では、積層フィルム(I)が硬化層(B)により高度な耐熱性を有するため、環状オレフィン系樹脂フィルム上に直接無機蒸着層を設ける場合よりも高温で蒸着を行い、無機蒸着層を形成することができる。本発明では、無機蒸着層の蒸着温度を、好ましくは環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の(Tg−30)℃〜(Tg+40)℃、より好ましくは環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の(Tg−30)℃〜(Tg+20)℃とすることができる。ここで、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)のTgとは、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)を構成する環状オレフィン系樹脂のTg(ガラス転移温度)を意味する。このように本発明では、環状オレフィン系樹脂フィルムを構成する環状オレフィン系樹脂のTg付近あるいはTg以上の温度という高温でも、積層フィルム(I)の変形などを生じることなく無機蒸着層を形成することができる。蒸着温度が高い場合には、形成される無機蒸着層と積層フィルム(I)との密着性が強固になり、剥離が生じにくいうえ、形成される無機蒸着層自体の強度も大きなものとすることができる。
本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)は、無機蒸着層が複数の層からなる場合には、所望の無機蒸着層を順次形成して積層する方法を制限なく採用することができる。
たとえば、無機蒸着層として、屈折率の低い誘電低層と屈折率の高い誘電体層とを順次積層した誘電体多層膜を形成する場合には、各誘電体層材料を積層フィルム(I)の硬化層(B)上に交互に蒸着させて積層して行うことができる。
本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)は、蒸着層を形成した積層フィルムの用途全般に用いることができ、たとえば、ITOなどの導電性の無機蒸着層を形成した導電フィルム、金属酸化物の複数蒸着層を設けた近赤外線カットフィルターなどの光学フィルム、金属酸化膜の蒸着層を形成した反射防止フィルム、ガスバリア膜、(薄膜トランジスタ用フィルム、有機EL用フィルム、電子ペーパー、フィルムアンテナ、太陽電池用フィルムなどフォトパターニングを設ける各種フィルム基材)など、製造工程、並びに使用時に、耐熱性、寸法安定性、耐熱寸法安定性が求められる用途に好適に用いることができる。
本発明の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)は、蒸着の基材フィルムである積層フィルム(I)優れた耐熱性および強度を有し、しかも、高温で蒸着層を設けられることにより、密着性および強度に優れた無機蒸着層を有する積層フィルムとすることができる。
このため、本発明の無機蒸着層を有する積層フィルムは、製造時、抜き打ち、カット、装着などの二次加工時、使用時などにおける温度変化や応力によっても、クラックの発生や無機蒸着膜の剥離などを、高度に抑制したものとすることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、「部」および「%」は、特に断りのない限り「重量部」および「重量%」を意味する。
各物性値は、以下の方法により測定あるいは評価した。
<ガラス転移温度(Tg)>
セイコーインスツルメンツ社製の示差走査熱量計(DSC6200)を用いて、昇温速
度:毎分10℃、窒素気流下で測定を行った。
<積層フィルムの外観>
目視により、フィルムに異物、ムラ、ハジキがないものを「A」、目視によりフィルムに異物、ムラ、ハジキが有るものを「B」と評価した。
<クラック>
30×30mmに切り出した無機蒸着膜を有するフィルムについて、熱風式オーブンにて、150℃にて、30分間加熱した後、ハロゲン光源下で表面のクラック(亀裂)の有無を目視により確認した。(耐熱クラック)
また、無機蒸着膜を有するフィルムについて、直径20mmの円柱に巻き付けた後、ハロゲン光源下で表面のクラック(亀裂)の有無を目視により確認した。(曲げクラック)
無機蒸着膜にクラックのないものを「A」、無機蒸着膜にクラックが有るものを「B」と評価した。
<密着性>
誘電体多層膜を有するフィルムについて、JIS−K5600−5−6「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法)」に準拠して、剥離試験を行ない、硬化層の剥離(基材密着性)および無機蒸着層の剥離(蒸着層密着性)について、剥離がないものを「A」、剥離が有るものを「B」と評価した。
[硬化性組成物の成分]
実施例および比較例において、硬化性組成物の調製には、以下の各成分を用いた。
(a)3官能以上の重合性不飽和基を有する化合物
(a−1):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能、HEXIA)、新中村化学工業製、商品名「NKエステル A−DPH」
(a−2):トリメチロールプロパントリアクリレート(3官能)、新中村化学工業製、商品名「NKエステル A−TMPT」
(a−3):ペンタエリスリトールテトラアクリレート(4官能)、新中村化学工業製、商品名「NKエステル A−TMMT」
(a−4):ウレタンアクリレート(6官能)、数平均分子量1000、ダイセルサイテック製、商品名「EBECRYL 1290K」
(a−5):ウレタンアクリレート(9官能)、ダイセルサイテック製、商品名「KRM7804」
(a−6):ウレタンアクリレート(10官能)、ダイセルサイテック製、商品名「KRM8452」
(a−7):ウレタンアクリレート(15官能)、数平均分子量2300、新中村化学工業製、商品名「U15HA」
(b)1官能以上の重合性不飽和基と脂環構造を有する化合物
(b−1):トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、新中村化学工業製、商品名「NKエステル A−DCP」
(b−2):ジシクロペンタニルアクリレート、日立化成工業製、商品名「FANCRYL FA−513AS」
(b−3):ジシクロペンタニルメタクリレート、日立化成工業製、商品名「FANCRYL FA−513M」
(b−4):イソボロニルアクリレート、新中村化学工業製、商品名「NKエステル A
−IB」
(b−5):トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、新中村化学工業製、商品名「NKエステル DCP」
(b−6):イソボロニルメタクリレート、新中村化学工業製、商品名「NKエステル
IB」
(c)酸性基と1官能以上の重合性不飽和基を有する化合物
(c−1):カルボン酸ポリエステルアクリレート/2ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)=60/40、ダイセルサイテック製、商品名「EBECRYL 770」
(c−2):燐酸メタクリレート(1〜2官能)、ダイセルサイテック製、商品名「EB
ECRYL 168」
(d)活性エネルギー重合開始剤
(d−1):1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、Ciba製、商品名「Irgacure184」
(d−2):2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン、Ciba製、商品名「Irgacure907」
[実施例1]
(a)3官能以上の重合性不飽和基を有する化合物、(b)1官能以上の重合性不飽和基と脂環構造を有する化合物、(c) 酸性基と1官能以上の重合性不飽和基を有する化
合物、および、(d)活性エネルギー重合開始剤について、表1に示す各成分を、表1に示す割合で混合し、メチルエチルケトンにより、固形分濃度が45重量%となるように希釈し、硬化性組成物を調製した。
JSR(株)製の環状オレフィン系樹脂、アートン(登録商標)(ガラス転移点:165℃、厚さ100μmでの全光線透過率:93%、グレード:G7810)からなる膜厚100μmの透明な環状オレフィン系樹脂フィルムを、A4サイズに切り出し、上記で調製した硬化性組成物をラボコーター(安田精機製作所製 オートマチックフィルムアプリ
ケーター、型番No.542−AB)を用い、コーターバーにより所定厚みとなるよう両
面に塗布した。
イナートオーブン(ヤマト科学製 イナートオーブン DN410I)を用い、80℃、3分間乾燥した後、UVコンベア(アイグラフィックス製 アイ紫外硬化装置、型式US
2−X0405 60Hz)を用い、メタルハライドランプ照度270mW/cm2、積算光量
500mJ/cm2でUV硬化させ、各面に厚さ3μmの透明な硬化層が形成された積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、目視による観察で、異物、ムラ、ハジキが見受けられず、良好な外観を有していた。
得られた積層フィルムを110×260mmに切り出し、治具に設置して、SiO2
蒸着温度130℃にて蒸着し、各面に厚さ2μmのSiO2蒸着膜を形成した。
得られた蒸着膜を有する積層フィルムについて、上述の方法により各特性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例2〜17、比較例1〜3]
実施例1において、硬化性組成物の調製に、表1に示す各成分を表1に示す割合で用いたことの他は、実施例1と同様にして積層フィルムを製造し、さらに得られた積層フィルムを用いて、実施例1と同様にして蒸着膜を有する積層フィルムを製造し、上述の方法により各特性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例18]
実施例2において、各面の硬化層の厚さを20μmとしたことの他は、実施例2と同様にして積層フィルムを製造し、さらに得られた積層フィルムを用いて、実施例2と同様にして蒸着膜を有する積層フィルムを製造し、上述の方法により各特性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例4]
JSR(株)製の環状オレフィン系樹脂、アートン(登録商標)(ガラス転移点:165℃、厚さ100μmでの全光線透過率:93%、グレード:G7810)からなる膜厚100μmの透明な環状オレフィン系樹脂フィルムを、110×260mmに切り出し、治具に設置して、SiO2を蒸着温度130℃にて蒸着し、各面に厚さ2μmのSiO2蒸着膜を形成した。
得られた蒸着膜を有する積層フィルムについて、上述の方法により各特性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005262549
本発明に係る積層フィルム(I)は、従来環状オレフィン系樹脂フィルムを適用可能であった各種光学フィルム用途に、耐熱性および強度を付与したものとして好適に用いることができるほか、さらに無機蒸着層を形成する用途に好適に用いることができる。
また、本発明に係る無機蒸着層を有する積層フィルム(II)は、近赤外線カットフィルター、反射防止フィルム、ガスバリア膜、薄膜トランジスタ用フィルム、有機EL用フィルム、電子ペーパー、フィルムアンテナ、太陽電池用フィルムなどフォトパターニングを設ける各種フィルム基材など、製造工程、並びに使用時に、耐熱性、寸法安定性、耐熱寸法安定性が必要とされる用途に好適に用いることができる。これらの積層フィルム(II)は、たとえば、自動車や建物のガラス用の熱線カットフィルター;デジタルカメラ;デジタルビデオなどの撮像素子の視感度補正用途;携帯電話、PDA、パソコン、テレビなどの電子ディスプレイの近赤外線カットや表面反射防止;太陽電池;薄膜トランジスタ;導光フィルム、などのフォトレジストによる微細パターニング工程を有するフレキシブル基板などの用途に好適に用いることができる。
図1は、本発明の無機蒸着層を有する積層フィルムの構成の一例を示す。

Claims (8)

  1. 環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の少なくとも片面に、
    (a)3官能以上の重合性不飽和基を有する化合物、
    (b)1官能以上の重合性不飽和基と脂環構造を有する化合物、および
    (c)酸性基と1官能以上の重合性不飽和基を有する化合物
    を(a)85〜20重量部、(b)10〜50重量部、(c)5〜30重量部(ただし、(a)、(b)、(c)の合計を100重量部とする)の割合で含有する硬化性組成物を用いて形成される硬化層(B)を有し、前記硬化層(B)が環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の厚み100に対して0.1〜20の厚みである積層フィルム(I)の、硬化層(B)上に、
    少なくとも1層の無機蒸着層を有することを特徴とする無機蒸着層を有する積層フィルム(II)。
  2. 前記硬化性組成物が、(a)、(b)および(c)の合計100重量部に対して、(d)活性エネルギー重合開始剤を1〜20重量部含有することを特徴とする請求項に記載の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)
  3. 前記硬化性組成物が、(a)、(b)、(c)、(d)および有機溶剤のみからなることを特徴とする請求項2に記載の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)。
  4. 前記無機蒸着層が、Mg,Al,Si,Ca,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Zn、Ga,Ge,Br,Sr,Zr,Nb,Mo,In,Snから選ばれる少なくとも1種の元素を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)。
  5. 前記無機蒸着層が、Mg,Al,Si,Ca,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Zn、Ga,Ge,Br,Sr,Zr,Nb,Mo,In,Snから選ばれる少なくとも1種の元素と、N、O、Fから選ばれる少なくとも1種の元素との化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)。
  6. 積層フィルム(I)の硬化層(B)上に、感光性樹脂組成物により形成されたパターニング層を用いて、蒸着により無機蒸着層を形成することにより、請求項1〜5のいずれかに記載の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)を得ることを特徴とする無機蒸着層を有する積層フィルム(II)の製造方法。
  7. 無機蒸着層の蒸着温度が、環状オレフィン系樹脂フィルム(A)の(Tg−30)℃〜(Tg+40)℃であることを特徴とする請求項に記載の無機蒸着層を有する積層フィルム(II)の製造方法。
  8. 請求項6または7に記載の製造方法により得られることを特徴とする無機蒸着層を有する積層フィルム(II)。
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