JP5262189B2 - プリプレグの製造方法およびその製造に用いる縦型乾燥炉 - Google Patents

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Description

本発明はプリプレグの製造方法およびその製造に用いる縦型乾燥炉に関する。
従来より、銅張り積層板用プリプレグの製造は、繊維質のロール状基材を巻出し、樹脂ワニスを含浸させて塗布量制御装置により樹脂量を調整した後、乾燥炉を通過する際に溶剤を揮発し、樹脂ワニスを乾燥させることにより得た連続シートを切断し積載する、又はロール状に巻取る方法で行われている。
この乾燥を行う乾燥炉は、樹脂ワニスを含浸させた材料に空気を吹付けて浮上させて乾燥するフローティング方式による横型乾燥炉と、垂直方向へ引き上げながら輻射パネルによる輻射熱、又は加熱した熱風、又はこれらを複合させ乾燥を行う縦型乾燥炉がある。
このうち縦型乾燥炉では、垂直方向へ引き上げた後、下方へ反転させるため、最上部に設けたトップ室内に反転ロールを数本設置し、該ロールには樹脂ワニスが付着しないよう冷却水を導きロール表面温度を低下させるとともに、トップ室内に外気を取入れ樹脂ワニスがロール上で粘着や脱落しないようトップ室内の雰囲気温度を低くする必要がある。場合によっては、反転ロールに接する手前に含浸塗布された基材を冷却する冷却ノズルを設置する。
また、トップ室や乾燥炉出入口に隣接する部屋と縦型乾燥炉内の加熱ゾーン間の静圧バランスを取るためバッファゾーンとして、乾燥炉及びトップ室の出入口に吸気口や排気口を具備したシール室を設ける方法が取られる。
一方、乾燥室は、上り乾燥室と下り乾燥室とに分かれ、それぞれ1つのゾーンのみ存在する1室構成、または2つ以上の複数のゾーンが存在する多室構成とがあり、各々のゾーンごとに加熱した熱風を導く吸気口、及び乾燥過程で生じたガスを含んだ空気を系外に排出するための排気口が設けられ、風量及び温度の個別制御を可能としている。
この縦型乾燥炉における課題には、乾燥炉内の洗浄度維持と乾燥過程で生じる外観不良の抑制が挙げられる。
排気口乾燥炉出入口及びトップ室近傍に設置されている場合、乾燥過程で生じたガスを含んだ空気とともに、前室であるシール室やトップ室を冷却する冷えた空気を吸込み、排気口で該空気が冷え、タール状の昇華物は固まり(以下、タールと略す)が排気口やその周囲の炉壁などに付着する。
このタールが製品に付着混入し、異物として製品品質の低下を招いていた。また、排気口やその周囲に蓄積されたタールが、生産運転中の振動などにより脱落し、縦型乾燥炉の下方に設置された塗布量制御装置に入り込むことによって生じる繊維質基材の切れ現象は、品質に影響するだけでなく、生産を一時停止し復旧作業を伴うものであった。さらに、炉内に蓄積されたタールは可燃物であるため、設備保全の観点からもこまめな除去清掃が必要であり、生産性を低下させる要因となっていた。
このタール付着を抑制する方法として、特許文献1には、吸気口や排気口の搬送路に臨む部分に乾燥過程で生じたガスを含む空気の冷却を抑制する加熱手段を設ける方法が開示されている。しかし、この公報に開示されている従来方法では、加熱手段に関わるコストの増加やメンテナンス負荷の増加が課題としてあった。
また乾燥室の上り乾燥室を1つのゾーンとする1室構成の場合、乾燥室の内部構造や温度制御機構などを簡略なものとすることができ、設備コストを抑えられる反面、給気口からの熱風温度は、乾燥過程で樹脂ワニスの蒸発潜熱などにより熱を奪われ、排気口近傍では設定温度に対し成り行きの温度となるため、樹脂ワニスの乾燥性能に見合った条件を積極的に調整できないという課題を持ち合わせていた。
具体的には、樹脂ワニスの溶剤を効率よく蒸発させるため高い温度まで加熱すると、含浸塗布基材の表面に皮張りを生じることによって発生する発泡現象や、乾燥過程の塗布膜内の樹脂ワニス成分の対流移動によって生じるゆず肌現象などが発生するため、乾燥炉を通過させる速度を落として対応する方法を取る必要があり、結果的に生産効率が悪くなっていた。
これに対し、上り乾燥室を複数のゾーンに分ける多室構成の場合、繊維質基材の流れ方向の乾燥温度や風量条件を積極的に調整することが可能となり、発泡現象などの外観不良を抑制しつつ、生産速度を向上させる手段として有効である。しかし、多室構成では、各室の温度や風量を制御する機構が複雑化するため、設備コストの増加やエネルギーコストの増加が必須となっていた。
特許文献2には、送風口と排気口の位置をダンパ操作により入替え、熱風の流れを上向き流又は下向き流にすることにより、急激な加熱の抑制や熱効率の向上させる方法が開示されている。しかしながら、多室構成のように積極的な温度及び風量制御による生産性向上は望めない。
特開平7−80835号公報 特開平6−221760号公報
上記を鑑みて、本発明は、乾燥時に発生するタール付着を防ぎ、外観悪化を抑制する生産効率の高い銅張り積層板用プリプレグの製造方法、及びその方法に用いる縦型乾燥炉を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の項1に係るプリプレグの製造方法においては、繊維質基材に含浸した樹脂ワニスを、上りと下りの乾燥室を有する縦型乾燥炉を用い、乾燥させる銅張り積層板用プリプレグの製造方法において、上りの乾燥室の上端部及び下端部に吸気口、中央部に排気口を設けた前記縦型乾燥炉を用いることを特徴とする。
本発明の請求項2に係るプリプレグの製造方法において繊維質基材に含浸した樹脂ワニスを、上りと下りの乾燥室を有する縦型乾燥炉を用い、乾燥させる銅張り積層板用プリプレグの製造方法において、上り乾燥室に上下2つの乾燥ゾーンが存在し、下方乾燥ゾーンの温度が上方乾燥ゾーンの温度より低いことを特徴とする。
本発明の請求項3にかかる縦型乾燥炉においては、樹脂ワニスを含浸した繊維質基材を輻射熱により加熱する加熱手段を内部に有し、上りと下りの乾燥室を有する縦型乾燥炉であって、該縦型乾燥炉の上り乾燥室に上下2つの乾燥ゾーンが存在し、下方乾燥ゾーン内では基材入口側に給気口を有し、また上方乾燥ゾーン内では基材出口側に給気口を有し、下方乾燥ゾーンの上部及び上方乾燥ゾーンの下部に排気口を有することを特徴とする。
本発明の請求項4に係る縦型乾燥炉に置いては、樹脂ワニスを含浸した繊維質基材を輻射熱により加熱する加熱手段を内部に有し、上りと下りの乾燥室を有する縦型乾燥炉であって、該縦型乾燥炉の上り乾燥室に上下2つの乾燥ゾーンが存在し、下方乾燥ゾーン内では基材入口側から基材進行方向に熱風が流れる給気口及び排気口を有し、また上方乾燥ゾーン内では基材出口側から基材進行方向と対向する方向に熱風が流れる給気口及び排気口を有し、下方乾燥ゾーンの上部及び上方乾燥ゾーンの下部に排気口を有することを特徴とする。
本発明によって、銅張り積層板用プリプレグの乾燥方法において、タール付着及び乾燥中における外観不良の低減を可能とし、生産効率の高い銅張り積層板用プリプレグの製造方法、及びその方法に用いる縦型乾燥炉を提供することができる。
この請求項1に記載の発明によれば、上りと下りの乾燥室を有する縦型乾燥炉の上下方向において、上り乾燥室の排気口は中央近傍に設置されることになり、シール室やトップ室から離れた位置となるため、冷えた空気を吸込むことなく乾燥過程で生じたガスを含んだ空気を系外へ排出でき、タールの付着を抑制することができる。また、排気口周囲を冷やさないために設ける加熱手段が不要であり、設備の簡略化が図れ、設備コストやメンテナンス負荷を抑えることができる。
また、下方乾燥ゾーンと上方乾燥ゾーンの排気口は、それぞれ隣接して配置されていることから、排気ダクト系統を1つに集約することが容易であり、その結果、設備コストやエネルギーコストを抑えることが可能となる。
この請求項2に記載の発明によれば、下方乾燥ゾーンの熱風温度を上方乾燥ゾーンの熱風温度より5〜80℃低くすることで、樹脂ワニスの急激な乾燥を防止できる。例えば、含浸塗布膜の表面が急激な乾燥により皮張りを生じ、塗布膜内部の溶剤分が気体として閉じ込められて、発泡と呼ばれる現象を生じる。これに対し、樹脂ワニスの配合成分に応じてゆるやかな蒸発を可能とする温度条件に設定することで、生産速度を低下させずに発泡現象を防止することができる。
また、乾燥過程の塗布膜内の樹脂ワニス成分の対流移動によって生じるゆず肌現象は、乾燥後の表面に凹凸を生じる外観不良である。これに対し、下方乾燥ゾーンの熱風温度を低く設定して緩やかに乾燥することにより、乾燥中の樹脂ワニスの表面張力によるレベリング作用によって、実質的に平滑な表面にすることが可能となる。
この請求項3に記載の発明では、縦型乾燥炉が、輻射熱を付与する加熱手段と、上り乾燥室の上下2つの乾燥ゾーンにおいて、下方乾燥ゾーン内では基材入口側に給気口を有し、また上方乾燥ゾーンで内では基材出口側に吸気口を有し、下方乾燥ゾーンの上部及び上方乾燥ゾーンの下部に排気口とを備える構成であるから、上述した請求項1及び請求項2に記載の製造方法を簡易な構成で実現することができる。
この請求項4に記載の発明では、縦型乾燥炉が、輻射熱を付与する加熱手段と、上り乾燥室の上下2つの乾燥ゾーンにおいて、下方乾燥ゾーン内では基材入口側から基材進行方向に、また上方乾燥ゾーン内では基材出口側から基材進行方向と対向する方向に熱風が流れる給気口及び排気口とを備える構成であるから、上述した請求項1及び請求項2に記載の製造方法を簡易な構成で実現することができる。
以下、本発明の実施形態の詳細を図面を参照しながら説明するが、本発明は、以下に限定されるものではい。
まず、本発明に用いる繊維質基材2としては、特に限定されないが、無機繊維及び有機繊維の織布、不織布等が挙げられ、樹脂ワニス3が塗布された後の縦型乾燥炉1内で加わる張力によって切断されない程度の引張強度を有するものが使用できる。その厚さは15〜250μmが好ましく、また、基材幅は1000〜2000mmが好ましい。
樹脂ワニス3には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂やフッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂など、通常のプリプレグに用いる樹脂を使用することができる。上記樹脂を可溶性溶媒に溶解させ樹脂ワニスとし、必要に応じ、硬化剤、反応促進剤、各種添加剤を加えて調合する。樹脂ワニス中の固形分濃度は50〜80重量%であることが好ましい。
前記繊維質基材2を樹脂ワニス3で満たした含浸槽41に搬送し、槽内ロール42にて垂直方向に転換させて樹脂ワニスを含浸させる。この後、塗布量制御装置6にて樹脂ワニスの塗布量を規定する。樹脂ワニスの塗布量を制御する方法としては、スクイズロール方式、カットバー方式など一般に用いられる方法でよい。樹脂ワニスの塗布量は、樹脂ワニスの樹脂固形分と繊維質基材の総量に対し、樹脂固形分の割合が35〜80重量%であることが好ましい。
上記のように樹脂ワニス3を含浸塗布した繊維質基材2を縦型乾燥炉1に導き、樹脂ワニスを乾燥させ、プリプレグが製造される。
図1は、本発明で使用しうる縦型乾燥炉の一例を示したものである。本発明の縦型乾燥炉1は、上り乾燥室7、下り乾燥室8、トップ室11及びシール室12にて構成される。上り乾燥室7を上下2つの乾燥ゾーンに分け、上下のゾーンごとに熱風を導く給気口と処理ガスを排出する排気口を設ける。ここで、下方乾燥ゾーン71では繊維質基材1の進行方向と平行する方向に熱風cを流すため、下方乾燥ゾーン71の入口に給気口aを設置し、下方乾燥ゾーン出口に排気口bを設ける。一方、上方乾燥ゾーン72では、基材進行方向と対向する方向に熱風cを流すため、上方乾燥ゾーン入口に排気口bを設置し、上方乾燥ゾーン出口に給気口aを設ける。それぞれの給気口a及び排気口bは、基材表裏の両側に設け、基材両面を通過する熱風の風量を調整できるダンパを備えたダクトにて、熱風を乾燥ゾーンへ給気し、及び排気する。
このように配置された排気口bは、トップ室11の冷却風やシール室12の冷えた空気にさらされることはなく、沸点の低い低分子成分などの昇華物を含む処理ガスを冷やさずに、乾燥ゾーンより排出することができ、昇華物が冷えて生じるタールの付着を抑制できる。
また、下方乾燥ゾーン71と上方乾燥ゾーン72にそれぞれ個別の排気系統を設けることができるが、1つの排気ファンから、下方と上方の排気口bに接続するダクトを、排気量をそれぞれ調整できるダンパを備えたダクトにて分岐して接続することで、排気系統を集約することもできる。設備コストやエネルギーコストを抑えるには後者の方が好ましい。
上り乾燥室7の下方乾燥ゾーン71と上方乾燥ゾーン72の区画比率は、上り乾燥室7の全長に対し、樹脂ワニスの乾燥特性を鑑みて、下方と上方の区画比率が3:7〜7:3の範囲が好ましい。
また、上り乾燥室7及び下り乾燥室8には、繊維質基材1の搬送路に沿って、基材両面に設けられた輻射パネル9を併設し、給気口aより導かれる熱風は、繊維質基材と輻射パネルの間を通過する。この熱風温度、給気量及び排気量、輻射パネルの温度設定は、それぞれ乾燥ゾーンごとに個別に設定できることが好ましい。
また、上り乾燥室7の下方乾燥ゾーン71の設定温度を上方乾燥ゾーン72の設定温度より低く設定することで、樹脂ワニスの急激な乾燥を防止でき、乾燥膜の流動異常に起因する発泡現象やゆず肌などの外観不良を抑制できる。この下方乾燥ゾーン71の設定温度差は、樹脂ワニスの乾燥性能により異なるが、上方乾燥ゾーン72に対し5〜80℃、さらに好ましくは10〜70℃、特に好ましくは15〜60℃である。設定温度差が5℃未満では乾燥炉を通過させる速度を遅くする必要があり、80℃を超えると発泡やゆず肌などの外観不良を生じる。
次に、本発明の実施例を示す。
縦型乾燥炉は、図1に示す構成のうち、上り乾燥室7の下方乾燥ゾーン71と上方乾燥ゾーン72の比率を5:5とした。下り乾燥室8は繊維質基材の進行方向に熱風が流れるよう、給気口a及び排気口bを設けた。各乾燥ゾーンの温度、風量を表1に示す範囲で設定した。下方乾燥ゾーンの温度設定は、上方乾燥ゾーンに対し、表1に示す範囲において、15〜50℃低く設定した。また、トップ室11の温度は20〜40℃、シール室12は20〜80℃の範囲とした。繊維質基材2には、厚さ50〜200μmのガラス布基材を用い、樹脂ワニス3には、樹脂固形分濃度を60〜75重量%に調合されたエポキシ樹脂ワニスを使用した。塗布量制御装置6としてスクイズロールを用い、塗布量を樹脂ワニスの樹脂固形分と繊維質基材の総量に対し、樹脂固形分の割合が40〜75重量%の範囲に制御した。
Figure 0005262189
前記に示す範囲で6ヶ月間、プリプレグを作製し、1ヶ月単位で上り乾燥室排気口内部に設けたタール観察用の板に蓄積するタールを、板の重量変化及び目視にて確認を行った。なお、タール観察用の板は、厚さ1.0mmのSUS304製の板を10cm×10cmに切断したものを1枚用いた。
次に、本発明の比較例を示す。
(比較例)
比較例として図2に示すような従来構造の縦型乾燥炉を用いた。乾燥室は、上り乾燥室7と下り乾燥室8とに分け、それぞれ1つのゾーンとした1室構成である。また、上り乾燥室7では繊維質基材の進行方向と対向する方向に熱風が流れるよう、給気口a及び排気口bを設け、下り乾燥室8では、繊維質基材の進行方向に熱風が流れるよう、給気口a及び排気口bを設けた。そこで、前述したタール観察用の板を、上り乾燥室7の排気口bの内部に設け、実施例と同様の方法で蓄積するタールの確認を行った。なお、プリプレグの製造は、各乾燥ゾーンの温度、風量を表2の範囲で設定した以外は、実施例に記載した方法と同様の方法で実施した。
Figure 0005262189
実施例及び比較例において、排気口内部に設けたタール観察用の板に蓄積するタールを、板の重量変化及び目視にて確認を行った結果を表3に示す。
Figure 0005262189
※1 目視にて色変化を確認
※2 電子天秤(新光電子製HJ−220:分解能0.001g)にて測定した。
表3より、実施例において、6ヶ月間、タールの蓄積は見られず、タール異物の脱落に起因する基材切れによるトラブルも発生しなかった。また、上り乾燥室の下方乾燥ゾーンの温度を上方乾燥ゾーンより低く設定したことにより、乾燥時の発泡やゆず肌による外観不良を抑制できた。
これに対し、比較例では、タール付着により板の重量が増加する傾向が見られ、目視においても茶褐色のタールが膜状に板表面に形成されていることが確認された。また、上り乾燥室の温度を175℃以上に設定した場合、プリプレグの表面に発泡現象による外観不良が発生した。
本発明におけるプリプレグを製造するために使用される縦型乾燥炉の一例を示す概略図である。 比較例として使用した従来の縦型乾燥炉の概略図を示すものである。
符号の説明
1 縦型乾燥炉
11 トップ室
12 シール室
2 繊維質基材
3 樹脂ワニス
41 含浸槽
42 槽内ロール
51 反転ロール
52 引き出しロール
6 塗布量制御装置
7 上り乾燥室
71 下方乾燥ゾーン
72 上方乾燥ゾーン
8 下り乾燥室
9 輻射パネル
a 給気口
b 排気口
c 熱風

Claims (4)

  1. 繊維質基材に含浸した樹脂ワニスを、上りと下りの乾燥室を有する縦型乾燥炉を用い、乾燥させる銅張り積層板用プリプレグの製造方法において、上りの乾燥室に上下2つの乾燥ゾーンが存在し、下方乾燥ゾーン内では基材入口側に給気口を設け、また上方乾燥ゾーン内では基材出口側に給気口を設け、下方乾燥ゾーンの上部及び上方乾燥ゾーンの下部に排気口を設けた前記縦型乾燥炉を用いることを特徴とするプリプレグの製造方法。
  2. 繊維質基材に含浸した樹脂ワニスを、上りと下りの乾燥室を有する縦型乾燥炉を用い、乾燥させる銅張り積層板用プリプレグの製造方法において、上り乾燥室に上下2つの乾燥ゾーンが存在し、下方乾燥ゾーンの温度が上方乾燥ゾーンの温度より低いことを特徴とする前記請求項1に記載のプリプレグの製造方法。
  3. 樹脂ワニスを含浸した繊維質基材を輻射熱により加熱する加熱手段を内部に有し、上りと下りの乾燥室を有する縦型乾燥炉であって、該縦型乾燥炉の上り乾燥室に上下2つの乾燥ゾーンが存在し、下方乾燥ゾーン内では基材入口側に給気口を有し、また上方乾燥ゾーン内では基材出口側に給気口を有し、下方乾燥ゾーンの上部及び上方乾燥ゾーンの下部に排気口を有することを特徴とする縦型乾燥炉。
  4. 樹脂ワニスを含浸した繊維質基材を輻射熱により加熱する加熱手段を内部に有し、上りと下りの乾燥室を有する縦型乾燥炉であって、該縦型乾燥炉の上り乾燥室に上下2つの乾燥ゾーンが存在し、下方乾燥ゾーン内では基材入口側から基材進行方向に熱風が流れる給気口及び排気口を有し、また上方乾燥ゾーン内では基材出口側から基材進行方向と対向する方向に熱風が流れる給気口及び排気口を有し、下方乾燥ゾーンの上部及び上方乾燥ゾーンの下部に排気口を有することを特徴とする縦型乾燥炉。
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