JP5260162B2 - カラーフィルタ、及び液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明はカラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置に関する。
フルカラー用の液晶表示装置では、カラーフィルタを用いて、赤、青、緑の三原色の光の組み合わせでカラー画像を表示している。カラーフィルタは、一般的には、R、G及びBの色相の着色透過領域と、光を遮光する遮光領域とが、所定のパターンで配置された構造を有する。この構造のカラーフィルタでは、遮光領域と着色透過領域との境界部で光の回折又は散乱が生じ、フィルタ性能が低下するという問題がある。この問題を解決するため、例えば、矩形状の画素領域の角部を斜めに交差させた形状にすること(特許文献1)が提案されている。
特開2005−234524号公報
本発明は、遮光領域と着色透過領域との境界部に生じる光の回折現象が抑制された、カラーフィルタを提供することを課題とする。
また、本発明は、カラーフィルタの回折光に起因する表示性能の低下が軽減された液晶表示装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
[1] 互いに異なる色相の第1及び第2の着色透過領域と、該第1及び第2の着色透過領域の間に遮光領域とを有するカラーフィルタであって、前記第1及び第2の着色透過領域の少なくとも一方に、前記遮光領域との接部から面内の任意の方向に沿って、法線方向に対する光学的濃度の勾配が設けられ、該光学的濃度が、前記遮光領域との接部において最も大きいことを特徴とするカラーフィルタ。
[2] 前記第1及び第2の着色透過領域の少なくとも一方に、少なくとも前記第1及び第2の着色透過領域の色相が混色した混色領域が存在し、それにより、光学的濃度の勾配が形成されていることを特徴とする[1]のカラーフィルタ。
[3] 前記混色領域が、少なくとも、前記第1の着色透過領域の色相の層と、前記第2の着色透過領域の色相の層との積層により形成されていることを特徴とする[1]又は[2]のカラーフィルタ。
[4] 第1及び第2の着色透過領域と異なる色相の第3の着色透過領域をさらに有し、前記第3の着色透過領域には遮光領域と接触する部分に、前記第1、第2及び第3の着色透過領域の色相が混色した混色領域が存在することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかのカラーフィルタ。
[5] 前記法線方向の光に対する光学的濃度の勾配が、前記透過領域の厚みの勾配によって形成されていることを特徴とする[1]のカラーフィルタ。
[6] 前記遮光領域が、ブラックマトリックス又は電極であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかのカラーフィルタ。
[7] 液晶セルと、偏光板と、[1]〜[6]のいずれかのカラーフィルタとを少なくとも有する液晶表示装置。
本発明によれば、遮光領域と着色透過領域との境界部に生じる光の回折現象が抑制された、カラーフィルタを提供することができる。また、本発明によれば、カラーフィルタの回折光に起因する表示性能の低下が軽減された液晶表示装置を提供することができる。
以下に、本発明を図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を示すものとする。
図1は、本発明のカラーフィルタの一例の一部を法線方向から見た平面図(a)である。また、図1(b)は、図1(a)中の破線で囲んだ部分の拡大図であり、図1(c)は図1(a)中の2つの破線で切断した部分を図中の矢印の方向からみた側面図である。なお、図1(a)〜(c)は、法線方向(図1(c)中の矢印z方向)から入射する光に対する、着色透過領域12の光学的濃度を模式的に濃淡で示したものであり、実際の色及び形状は必ずしも正確に反映されていない。
光学的濃度は特別な記述がない限り、可視光域のλ=550nmでの値である。
図1のカラーフィルタ10は、着色透過領域12、及び着色透過領域12に接して、その周りに遮光領域14を有する。図1(a)〜(c)に濃淡で示す通り、着色透過領域12には、法線方向(矢印z)からの光に対する光学的濃度に勾配がある。着色透過領域12の光学的濃度は、遮光領域14との接面において最も大きくなっていて、面内の任意の方向、例えば、図1(b)中の矢印x、yの方向に沿って減少している。光学的濃度の勾配は、連続的であってもよいし、また間断のある不連続的な減少であってもよい。
従来のカラーフィルタを、クロスニコル配置の一対の偏光板の間に配置して観察すると、着色透過領域と遮光領域との境界部に光漏れが観察されることがしばしばある。これは、カラーフィルタに偏光が入射すると、着色透過領域と遮光領域との境界部において、回折が起こり、その回折光が偏光軸からずれているために、光漏れとなって観察されると考えられている。本発明では、着色透過領域に法線方向の光に対する光学的濃度の勾配を形成することで、回折現象を抑制し、前記光漏れを軽減している。
図2は透過領域に光学的濃度の勾配がない光学フィルタ(i)と、透過領域に光学的濃度の勾配が設けられた光学フィルタ(ii)それぞれを用いた場合について、回折光強度を求めた計算結果である。透過領域の幅を33umとし、光学的濃度の勾配を3umとした。ここで回折光強度の計算は、例えば、応用物理工学選書 応用光学I(鶴田匡夫著、培風館)のp165に記載されているフレネル・キルヒホッフの回折積分を用いて行うことができる。
これにより、透過領域に光学的濃度の勾配がない光学フィルタ(i)に法線方向から偏光を入射すると、図2中、(i)の曲線で示す通り、透過領域の幅を超えた部分に上記回折現象によって、ある程度の光強度が観測される。一方、光学的濃度に勾配のある光学フィルタ(ii)について同様に観察すると、図2中(ii)の曲線で示す通り、透過領域の幅を超えると、光強度はほとんど0になり、回折現象による光漏れが抑制されている。
なお、着色透過領域の光学的濃度は、透過率の逆数の常用対数で定義され、濃度計によって測定することができ、光学的濃度に勾配があるか否かは、濃度値の変化によって判断することができる。
本発明のカラーフィルタの一実施形態は、互いに異なる色相の第1及び第2の着色透過領域と、該第1及び第2の着色透過領域の間に遮光領域とを有するカラーフィルタであって、前記第1及び第2の着色透過領域の少なくとも一方に、少なくとも前記第1及び第2の着色透過領域の色相が混色した混色領域が存在し、それにより、前記遮光領域との接部から面内の任意の方向に沿って、法線方向に対する光学的濃度の勾配が設けられ、該光学的濃度が、前記遮光領域との接部において最も大きいことを特徴とするカラーフィルタである。例えば、RGBカラーフィルタでは、R、G及びBのいずれか一つに、ブラックマトリックスと接触する部分に混色領域を有するカラーフィルタが例示される。図3に、本実施形態の一例の断面模式図を示す。
図3に示すカラーフィルタは、基板10上に、赤色透過領域R、緑色透過領域G、及び青色透過領域Bを有し、各色の透過領域RGB間には、光を遮光するブラックマトリックスKが配置されている。赤色透過領域Rのブラックマトリックスと接触する部分には、緑色層gと青色層bが形成されていて、緑色と赤色と青色が混色した混色領域M1となっている。また、緑色透過領域G及び青色透過領域Bのそれぞれとブラックマトリックスと接触する部分には、赤色層rと青色層b、及び赤色層と緑色層gがそれぞれ形成されていて、混色領域M2及び混色領域M3となっている。混色領域M1、M2及びM3の光学的濃度は、赤色と緑色と青色との混色によって、混色していない他の赤色透過領域R、緑色透過領域G、及び青色透過領域Bと比較して高くなっている。
図3のカラーフィルタでは、赤色透過領域R、緑色透過領域G及び青色透過領域BとブラックマトリックスKとの間に混色領域M1、M2及びM3が存在するので、遮光領域と接触する部分の光学的濃度が高くなっていて、光学的濃度の勾配が形成されている。従って、図2に示した計算結果より明らかな、透過領域と遮光領域との界面での回折現象が抑制され、高いコントラストを達成できる。
図3には、各色の透過領域に緑色及び青色及び赤色の混色領域が存在する態様を示したが、少なくとも一色の着色透過領域の遮光領域に接触する部分に混色領域が存在していれば、本発明の効果が得られる。全色の透過領域の遮光領域と接触する部分に、混色領域が形成されているのが好ましい。
カラーフィルタは、一般的に、RGBの着色透過領域のそれぞれが、矩形状をしていて、その長辺は100〜500μm程度、及び短辺は30〜200μm程度である。RGB透過領域は、一般的には30〜50μm程度の間隔で規則的に配置され、この間隔に、遮光領域であるブラックマトリックスが形成される。RGB透過領域の厚みは、一般的には、0.5〜2μm程度、及びブラックマトリックスの厚みは一般的には0.5〜2μm程度である。上記混色領域は、遮光領域との界面から中心に向かって1〜15μm程度の長さの領域に形成されているのが好ましい。また、混色領域中の、当該着色透過領域の色相と異なる色相の着色層(例えば、図3中では、r層及びg層)の厚みについては特に制限はない。例えば、0.1〜1μm程度である。
図3に示した態様は、赤色透過領域R、緑色透過領域G及び青色透過領域Bに光学的濃度の勾配が形成されているが、その勾配の形態は不連続的な2値変化である。より具体的には、着色透過領域の光学的濃度は、混色領域(図3中のM1、M2又はM3)の光学的濃度Chと、混色領域以外の着色透過領域(図3中のR、G又はB)の光学的濃度Cl(但し、Cl<Ch)との2値で不連続に変化する。例えば、図3中の青色透過領域B中に形成した混色領域M3の様に、互いに異なる色相の着色層(図3中では、r層とg層)が2以上積層された混色領域を有する態様では、上層と下層の形状を変えて、例えば、下層を上層より大きくして積層することで、光学的濃度に連続的な勾配を形成することができる。
本発明のカラーフィルタの他の実施形態は、互いに異なる色相の第1及び第2の着色透過領域と、該第1及び第2の着色透過領域の間に遮光領域とを有するカラーフィルタであって、前記第1及び第2の着色透過領域の少なくとも一方に、少なくとも前記第1及び第2の着色透過領域より厚みが厚い領域が存在し、それにより、前記遮光領域との接部から面内の任意の方向に沿って、法線方向に対する光学的濃度の勾配が設けられ、該光学的濃度が、前記遮光領域との接部において最も大きいことを特徴とするカラーフィルタである。例えば、RGBカラーフィルタでは、R、G及びBのいずれか一つに、ブラックマトリックスと接触する部分に厚みが厚くなっている領域を有するカラーフィルタが例示される。図4に、本実施形態の一例の断面模式図を示す。
図4に示すカラーフィルタは、基板10上に、赤色透過領域R、緑色透過領域G、及び青色透過領域Bを有し、各色の透過領域RGB間には、光を遮光するブラックマトリックスKが配置されている。赤色透過領域R、緑色透過領域G、及び青色透過領域Bのそれぞれとブラックマトリックスと接触する領域M1’、M2’及びM3’は、他の着色透過領域と比較して厚みが厚くなっている。
図4のカラーフィルタでは、赤色透過領域R、緑色透過領域G及び青色透過領域BとブラックマトリックスKとの間に厚みが厚い領域M1’、M2’及びM3’が存在するので、遮光領域と接触する部分の光学的濃度が高くなっていて、光学的濃度の勾配が形成されている。従って、図2に示した計算結果より明らかな、透過領域と遮光領域との界面での回折現象が抑制され、高いコントラストを達成できる。
図4には、各色の透過領域に厚みの厚い領域が存在する態様を示したが、少なくとも一色の着色透過領域の遮光領域に接触する部分に厚みが厚くなっている領域が存在していれば、本発明の効果が得られる。全色の透過領域の遮光領域と接触する部分に、厚みが厚くなっている領域が存在しているのが好ましい。
本発明のカラーフィルタは、RGB型カラーフィルタの態様に限定されるものではなく、RGBW型、RGBC型、RGB+Y/C型等いずれの態様であってもよく、カラーフィルタの色の種類および数に制限はない。また、各着色透過領域の配置についても特に制限はなく、ストライプ状、格子状等いずれの配置であってもよく、各着色透過領域の形状についても制限はなく、長方形型、くの字型等いずれの形状でもよい。
次に、本発明のカラーフィルタの作製方法について、図3に示したカラーフィルタの作製を例に挙げて説明する。
図3に示すカラーフィルタは、パターニング用マスクを用いたフォトリソグラフィー等の技術を利用して作製することができる。以下に、この方法について、図5(a)〜(d)により詳細に説明するが、本発明のカラーフィルタの製造方法は、この方法に限定されるものではない。例えば、転写法及びインクジェット法を利用して作製することもできる。
図5(a)に示す通り、まず、ブラックマトリックスKが形成された基板を準備する。ブラックマトリックスKは、例えば、黒色感光性樹脂組成物を塗布液として調製し、該塗布液を基板表面に塗布乾燥し、フォトマスク等を介して露光し、その後、現像により非露光部(感光性組成物の種類によっては露光部)を除去することで作製することができる。その他、転写法、又はインクジェット法などを利用して作製することもできる。
光学的濃度の勾配の実現は各着色層の厚みを変えることでも可能であり、例えばフォトマスク2枚を使った2層の重ね合わせ、ハーフトーンフォトマスクを使ったハーフトーン露光でもよいし、表面張力を利用して形成してもよい。
次に、赤色感光性樹脂組成物を塗布液として調製し、該塗布液を、ブラックマトリックスKが形成された基板表面に塗布し、乾燥した後、フォトマスクを介して露光する。塗布の方法については特に制限されず、スピナー、ホワイラー、ローラーコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、ワイヤーバーコーター、エクストルーダー等の種々の塗布機を用いて塗布することができる。
露光の際に使用するフォトマスクの一例を図6に示す。図6に示すフォトマスクには、赤色透過領域Rに対応する開口部、及びブラックマトリックスKに対応するマスク部がある。さらに、緑色透過領域G用及び青色透過領域B用には、マスク部とともに、ブラックマトリックスKに対応するマスク部に隣接して、スリット部がある。このフォトマスクを介して、赤色感光性樹脂層を露光すると、開口部を介して、赤色透過領域Rに対応する領域が露光さされるとともに、スリット部を介して、緑色透過領域G及び青色透過領域Bのそれぞれに対応する領域であって、ブラックマトリックスKに隣接する一部が、露光される。露光部は光重合反応等により硬化し、現像液に対して不溶性に変化している。その後、現像処理を行うと、未露光部は除去され、露光部のみが基板上に残る。即ち、基板上に、赤色透過領域Rが形成されるとともに、緑色透過領域G及び青色透過領域Bのそれぞれに対応する領域であって、ブラックマトリックスKに隣接する一部に、赤色層rが形成される(図5(b))。
次に、緑色感光性樹脂組成物を塗布液として調製し、該塗布液を、ブラックマトリックスK、及び赤色透過領域Rが形成された基板表面に塗布し、乾燥した後、フォトマスクを介して露光する。この際に使用するフォトマスクは、例えば、緑色透過領域Gに対応する開口部、赤色透過領域R及びブラックマトリックスKのそれぞれに対応するマスク部、ならびに青色透過領域B用には、マスク部とともに、ブラックマトリックスKに対応するマスク部に隣接して、スリット部があるフォトマスクである。このフォトマスクを介して、緑色感光性樹脂層を露光すると、開口部を介して、緑色透過領域Gに対応する領域が露光されるとともに、スリット部を介して、青色透過領域Bに対応する領域であって、ブラックマトリックスKに隣接する一部が、露光される。露光部は光重合反応等により硬化し、現像液に対して不溶性に変化している。その後、現像処理を行うと、未露光部は除去され、露光部のみが基板上に残る。即ち、基板上に、緑色透過領域Gが形成されるとともに、赤色透過領域RのブラックマトリックスKに隣接する一部及び青色透過領域Bに対応する領域の赤色層r上に、それぞれ緑色層gが形成される(図5(c))。
さらに、青色感光性樹脂組成物を塗布液として調製し、該塗布液を、ブラックマトリックスK、赤色透過領域R、及び緑色透過領域Gが形成された基板表面に塗布し、乾燥した後、フォトマスクを介して露光する。この際に使用するフォトマスクは、例えば、青色透過領域Bに対応する開口部、ならびに赤色透過領域R、緑色透過領域G及びブラックマトリックスKのそれぞれに対応するマスク部あるフォトマスクである。このフォトマスクを介して、青色感光性樹脂層を露光すると、開口部を介して、青色透過領域Bに対応する領域が露光されるとともに、スリット部を介して、赤色透過領域R及び緑色透過領域Bにそれぞれ対応する領域であって、ブラックマトリックスKに隣接する一部が、露光される。露光部は光重合反応等により硬化し、その後、現像処理を行うと、未露光部は除去され、露光部のみが基板上に残る。即ち、基板上に、青色透過領域Bが形成されるとともに、赤色透過領域Rの緑色層g上に、及び緑色透過領域Gの赤色層r上に、それぞれ青色層bが形成される(図5(d))。
上記方法によれば、図3に示す態様、即ち、赤色透過領域R、緑色透過領域G及び青色透過領域Bのそれぞれに、赤色と緑色とが混色された混色領域M1、M2及びM3を有するカラーフィルタを作製することができる。
また、図4に示す態様、即ち、赤色透過領域R、緑色透過領域G、及び青色透過領域Bのそれぞれに、ブラックマトリックスKと隣接する部分に厚みが厚くなっている領域M1’、M2’及びM3’を有するカラーフィルタは、開口部及び遮光部に加えて、ハーフトーン部を有する、ハーフトーンフォトマスクを使用して、同様に作製することができる。開口部とハーフトーン部を通過する光量の違いにより、着色透過領域中に、厚みの違いを形成することができる。
上記方法に利用する各色の着色感光性樹脂組成物の材料については特に制限はない。カラーフィルタの作製に利用されている一般的な種々の材料を利用することができる。前記着色透過領域を形成するのに用いられる着色感光性樹脂組成物の一例は、(A)着色剤の少なくとも1種、(B)現像液に可溶な樹脂、及び(C)光重合系材料を少なくとも含有する。
(A)着色剤
各色の着色剤については、カラーフィルタの作製に用いられている、種々の色素、顔料等を利用することができる。より具体的には、各色の着色剤の例には、有機顔料、有機色素、フラーレン、ポリジアセチレン、ポリイミドなどの高分子有機材料、芳香族炭化水素もしくは脂肪族炭化水素(例えば、配向性を有する芳香族炭化水素もしくは脂肪族炭化水素、又は昇華性を有する芳香族炭化水素もしくは脂肪族炭化水素)などからなる粒子が含まれる。中でも、各色の着色剤が、有機ナノ粒子であるのが好ましい。各色に着色された有機ナノ粒子は、例えば、各色の着色剤である有機材料を良溶媒に溶解した有機材料溶液と、前記良溶媒と相溶性でありかつ前記有機材料に対しては貧溶媒となる溶媒とを混合し析出させて製造することができる。
前記着色感光性組成物における着色剤の含有量としては、10〜90質量%程度、好ましくは10〜80質量%になるように調節することが好ましい。
(B)現像液に可溶な樹脂
感光性組成物は、アルカリ水溶液で現像可能なものと、有機溶剤で現像可能なものとがある。安全性と現像液のコストとの点からは、アルカリ水溶液で現像可能なものが好ましい。かかる点から、前記現像液に可溶な樹脂は、アルカリ可溶性樹脂から選択されるのが好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂の例として、pKa3.0以下の酸に由来の基を少なくとも1種有する樹脂が挙げられる。ここで酸のpKaは25℃、無限希釈水溶液中での酸解離指数を意味する。酸のpKaは、例えば、日本化学会編、「化学便覧基礎編」改訂3版、丸善(株)、昭和59年6月、II−338に記載されている値を参照することができる。
pKa3.0以下の酸に由来の基としてはスルホン酸基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基及びリン酸アミド基などが挙げられる。中でも、欠け欠陥改良、樹脂の溶剤への溶解性の観点から、リン酸基、ホスホン酸基及びリン酸アミド基から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
アルカリ可溶性樹脂は、下記一般式(I)〜(III)のいずれかで表される単量体から得られる繰り返し単位の少なくとも1種を有することが好ましい。アルカリ可溶性樹脂は、下記一般式(I)〜(III)のいずれかで表される単量体の少なくとも1種と、リン酸、ホスホン酸及びリン酸アミド以外の酸性基を有する単量体の少なくとも1種と、を共重合することによって製造された重合体であることがより好ましい。
<一般式(I)〜(III)のいずれかで表される単量体>
式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素等)又は炭素原子数が1乃至6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)を表す。R1、R2及びR3は、より好ましくは水素原子又は炭素原子数が1〜3のアルキル基であり、最も好ましくは、水素原子又はメチル基である。更に、R2及びR3は、水素原子であることが特に好ましい。
Xは、酸素原子(−O−)又はイミノ基(−NH−)を表し、酸素原子であることが好ましい。
Lは、単結合又は2価の連結基である。2価の連結基としては、2価の脂肪族基(例えば、アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基、置換アルケニレン基、アルキニレン基、置換アルキニレン基)、2価の芳香族基(例えば、アリーレン基、置換アリーレン基)、2価の複素環基及びそれらと酸素原子(−O−)、硫黄原子(−S−)、イミノ基(−NH−)、置換イミノ基(−NR−、Rは脂肪族基、芳香族基又は複素環基)又はカルボニル基(−CO−)との組合せ等が挙げられる。
前記2価の脂肪族基は、環状構造又は分岐構造を有していてもよい。前記脂肪族基の炭素原子数は、1〜20が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜10が更に好ましい。脂肪族基は不飽和脂肪族基よりも飽和脂肪族基の方が好ましい。また、脂肪族基は、置換基を有していてもよい。置換基の例は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、芳香族基及び複素環基を挙げられる。
前記2価の芳香族基の炭素原子数は、6〜20が好ましく、6〜15がさらに好ましく、6〜10が最も好ましい。また、前記芳香族基は置換基を有していてもよい。置換基の例は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、脂肪族基、芳香族基及び複素環基を挙げられる。
前記2価の複素環基は、複素環として5員環又は6員環を有することが好ましい。複素環に他の複素環、脂肪族環又は芳香族環が縮合していてもよい。また、複素環基は置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、オキソ基(=O)、チオキソ基(=S)、イミノ基(=NH)、置換イミノ基(=N−R、Rは脂肪族基、芳香族基又は複素環基)、脂肪族基、芳香族基及び複素環基を挙げられる。
Lは単結合、アルキレン基又はオキシアルキレン構造を含む2価の連結基であることが好ましい。オキシアルキレン構造は、オキシエチレン構造又はオキシプロピレン構造であることがより好ましい。また、Lはオキシアルキレン構造を2以上繰り返して含むポリオキシアルキレン構造を含んでいてもよい。ポリオキシアルキレン構造としてはポリオキシエチレン構造又はポリオキシプロピレン構造が好ましい。ポリオキシエチレン構造は、−(OCH2CH2n−で表され、nは、2以上の整数が好ましく、2〜10の整数であることがより好ましい。
Zは、リン酸又はホスホン酸構造を有する官能基を表し、リン酸基、ホスホン酸基又はリン酸アミド基であることが好ましい。また、Yは、メチン基又は窒素原子を表す。
4、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)又は炭素原子数が1乃至6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、Z又は−L−Zを表す。ここでL及びZは、上記におけるものと同義である。R4、R5及びR6としては、水素原子又は炭素数が1乃至3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
上記一般式(I)で表される単量体として、R1、R2及びR3が水素原子又はメチル基であって、Lがアルキレン基又はオキシアルキレン構造を含む2価の連結基であって、Xが酸素原子又はイミノ基であって、Zがリン酸、ホスホン酸又はリン酸アミドである化合物が好ましい。また、上記一般式(II)で表される単量体として、R1、R2及びR3が水素原子又はメチル基であって、Lがアルキレン基であって、Zがリン酸、ホスホン酸又はリン酸アミドであって、Yがメチン基である化合物が好ましい。また、上記一般式(III)で表される単量体として、R4、R5及びR6が水素原子又はメチル基であって、Lが単結合又はアルキレン基であって、Zがリン酸、ホスホン酸又はリン酸アミドである化合物が好ましい。
以下に、式(I)〜(III)で表される代表的な化合物の例を示す。
アルカリ可溶性樹脂における、一般式(I)〜(III)のいずれかで表される単量体から得られる繰り返し単位の含有量は、感光性組成物の基板への密着性と欠け欠陥の発生抑制の観点から、0.05〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.2〜15質量%が更に好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂は、リン酸、ホスホン酸及びリン酸アミド以外の酸性基を有する単量体(以下、「酸性基を有する単量体」)から得られる繰り返し単位を含むことが好ましい。
酸性基としてはカルボン酸基(カルボキシル基)、スルホン酸基及びその他の活性水素を有する基などが挙げられるが、溶解性やアルカリ現像性の観点から、カルボキシル基が好ましい。
単量体は分子内に付加重合性二重結合を有する化合物である。分子内に付加重合性二重結合と酸性基とを有する化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ダイマー、アクリル酸オリゴマー、分子内に付加重合性二重結合と水酸基を有する化合物(例えば、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)とコハク酸無水物の反応物、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、4−ビニル安息香酸などが挙げられる。中でも、他の成分との共重合性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸及び4−ビニル安息香酸から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂における酸性基を有する単量体から得られる繰り返し単位の含有量は、適度なアルカリ現像時間に調整可能である点で、2〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、8〜20質量%が最も好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂は、一般式(I)〜(III)のいずれかで表される単量体及び酸性基を有する単量体以外の、付加重合可能なその他の単量体を少なくとも1種含んでいてもよい。
その他の単量体は、一般式(I)〜(III)のいずれかで表される単量体及び酸性基を有する単量体と、共重合可能な単量体から任意に選ぶことができる。具体的には、シアン化ビニル(例えば、(メタ)アクリロニトリル及びα−クロロアクリロニトリルなど)、カルボン酸ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル及びギ酸ビニルなど)、脂肪族共役ジエン(例えば、1,3‐ブタジエン及びイソプレンなど)、(メタ)アクリル酸のアルキル、アラルキル若しくはアリールエステル(例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート及びベンジル(メタ)アクリレートなど)、(メタ)アクリル酸置換アルキルエステル(例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなど)、アルキル(メタ)アクリルアミド(例えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、n−ブチル(メタ)アクリルアミド、tert−ブチル(メタ)アクリルアミド及びtert−オクチル(メタ)アクリルアミドなど)、置換アルキル(メタ)アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド及びジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなど)、重合性オリゴマー(例えば、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートなど)等が挙げられる。
前記その他の単量体は、1種単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂におけるその他の単量体から得られる繰り返し単位の含有量は、0〜90質量%が好ましく、10〜90質量%がより好ましく、60〜90質量%が更に好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量は5000から200000の範囲内であることが好ましい。この範囲内であるとアルカリ現像性、得られたパターンの耐溶剤性が良好である。さらに7000から100000の範囲内がより好ましく、10000から70000内の範囲が更に好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂の好ましい具体例(例示化合物JS−1〜JS−22)を示す。
上記例示化合物JS−1〜JS−22において、a〜eは、アルカリ可溶性樹脂におけるそれぞれのモノマー単位の含有量を質量%で表したものである。aは、アルカリ可溶性樹脂における一般式(I)〜(III)のいずれかで表される単量体から得られる繰り返し単位の含有量を表す。基板密着性改良と残渣低減のバランス及び欠け欠陥の抑制の観点から、aは、0.05〜30質量%の範囲内であることが好ましく、0.1〜20質量%の範囲内であることがより好ましく、0.2〜15質量%の範囲内であることが最も好ましい。
b〜eは、酸価及びI/O値の観点から、任意に調節することができる。前記樹脂は、30〜400mgKOH/gの範囲内の酸価を有するものを選択することが好ましい。
さらに、前記JS−1〜JS−22において、本発明の好ましい共重合比の具体的化合物を表1に示す。
前記感光性組成物の全固形分に対する前記樹脂の含有量は、5〜95質量%が好ましく、10〜90質量%がより好ましい。樹脂の含有量が前記範囲内であることにより、感光性組成物層の粘着性が高すぎることもなく、形成される層の強度及び光感度が劣ることもない。
(C)光重合系材料
(C)光重合系材料は、光照射によって重合して硬化し、現像液に不溶となる材料である。通常は、光重合開始剤及び重合性モノマーを含む。
・光重合開始剤
前記光重合開始剤としては、特開2006−23696号公報の段落番号[0012]、[0013]に記載の公知の開始剤を用いることができるが、中でもアミノアセトフェノン系、アシルフォスフィンオキサイド系及びオキシムエステル系からなる群より選択される少なくとも1種の光重合開始剤が好ましい。また、必要に応じて、光重合開始助剤を含有してもよい。
アミノアセトフェノン系の開始剤の具体例として、IRGACURE(Irg)369や、IRGACURE(Irg)379、及び、IRGACURE(Irg)907等(何れもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系の開始剤の具体例として、DAROCUR TPOや、Irgacure(Irg)819等(何れもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)が挙げられる。
オキシムエステル系の開始剤の具体例として、IRGACURE(Irg) OXE01や、CGI242等(何れもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)が挙げられる。上述の開始剤の構造を以下に示す。
上記の光重合開始剤は、1種単独で用いる以外に2種類以上を組合せて用いてもよい。また、感光性組成物の全固形分に対する光重合開始剤の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。該含有量が前記範囲内であると、光感度や画像強度の低下を防止でき、充分に性能を向上させることができる。
前記(C)光重合系材料は、必要に応じて光重合開始助剤を含有していてもよい。光重合開始助剤は、前記光重合開始剤と組み合わせて用いられ、光重合開始剤によって重合が開始された光重合性化合物の重合を促進するために用いられる化合物である。光重合開始助剤としては、少なくとも1種のアミン系化合物を含むことが好ましい。
前記のアミン系化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられ、中でも4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。また、複数のアミン系やその他の光重合開始助剤を組み合わせて使用してもよい。その他の光重合開始助剤としては、例えば、アルコキシアントラセン系化合物、チオキサントン系化合物、クマリン系化合物などが挙げられる。
前記のアルコキシアントラセン系化合物としては、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセンなどが挙げられる。
前記のチオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
前記のクマリン系化合物としては、例えば、7−[2−[4−(3−ヒドロキシメチルビペリジノ)−6−ジエチルアミノ]トリアジニルアミノ]−3−フェニルクマリンなどが挙げられる。
また、光重合開始助剤として市販のものを用いることもでき、市販の光重合開始助剤としては、例えば、商品名「EAB−F」(保土谷化学工業(株)製)などが挙げられる。
前記感光性組成物における光重合開始助剤の使用量は、光重合開始剤1質量部あたり0.6質量部以上10質量部以下が好ましく、さらに1質量部以上8質量部以下であることが好ましく、とりわけ1.5質量部以上5質量部以下であることが好ましい。
・エチレン性二重結合を有する付加重合性モノマー
前記「エチレン性二重結合を有する付加重合性モノマー(以下、単に「モノマー」とも言う。)」は、付加重合することで現像液に不溶な樹脂となり得るモノマーを意味する。
前記モノマーとしては、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン若しくはグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加反応させた後で(メタ)アクリレート化したもの等の多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。
更に、特公昭48−41708号、同50−6034号、特開昭51−37193号の各公報に記載のウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、同52−30490号の各公報に記載のポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートを挙げることができる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
前記モノマーは、1種単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
前記モノマーの感光性組成物の全固形分に対する含有量は、1〜50質量%が一般的であり、5〜40質量%が好ましい。該含有量が前記範囲内にあると、光感度や画像の強度も低下せず、感光性組成物層の粘着性が過剰になることもない。
前記感光性組成物には、前記(A)〜(C)以外に、更に必要に応じて、公知の添加剤、例えば、可塑剤、界面活性剤、熱重合防止剤、密着促進剤、分散剤、垂れ防止剤、レベリング剤、消泡剤、難燃化剤、光沢剤、溶剤等を添加することができる。その他の成分としては、特開2006−23696号公報の段落番号[0016]〜[0021]に記載のその他の添加剤を用いることができる。
なお、本発明では、遮光領域は、電極として機能していてもよい。電極として機能する遮光領域は、蒸着法等を利用して、形成された金属膜であってもよい。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示装置に用いることができる。以下、本発明のカラーフィルタを用いた液晶表示装置について説明する。
[液晶表示装置]
本発明は、液晶セルと、偏光板と、本発明のカラーフィルタとを少なくとも有する液晶表示装置にも関する。以下に、本発明の液晶表示装置について説明する。本発明は、従来の様々なモードの液晶表示装置のいずれにも利用することができる。様々なモードの液晶表示装置については、例えば、内田龍雄監修「反射型カラーLCD総合技術」((株)シーエムシー、1999年刊)、「フラットパネルディスプレイの新展開」((株)東レリサーチセンター調査部門、1996年刊)、「液晶関連市場の現状と将来展望(上巻)、(下巻)」(富士キメラ総研(株)、2003年刊)等に記載されているものが挙げられる。
本発明の液晶表示装置の一態様は、VAモード液晶表示装置である。以下、本態様について説明する。
(VAモード液晶表示装置)
図7に示す液晶表示装置は、偏光板PL1及びPL2と、その間に液晶セルLC(105〜107)を有する。上偏光板PL1は、偏光子102と、その表面に保護フィルム101及び103を有し;及び下偏光板PL2は、偏光子110と、その表面に保護フィルム109及び111を有する。さらに、上偏光板PL1と液晶セルLCとの間、及び下偏光板PL2と液晶セルLCとの間には、それぞれ光学異方性層104及び108が配置されている。光学異方性層104及び108は、複屈折性のポリマーフィルムであっても、液晶組成物の配向状態を固定して形成された膜であってもよい。複屈折性のポリマーフィルムである場合は、保護フィルム103及び109を省略することができる。
液晶セルLCは、上下電極基板105及び107と、その間に液晶層106を有する。液晶層106は、誘電異方性が負で、Δn=0.0813、Δε=−4.6程度の液晶(例えばメルク社製のMLC−6608)材料を含み、電圧無印加時に、液晶分子が基板面に対しておおむね垂直(例えば約89°)に配向する。液晶層106の厚みdと屈折率異方性Δnの積Δndの大きさは、0.2〜0.5μm程度であるのが好ましく、0.25〜0.35μm程度であるのが好ましい。Δndは液晶層106の厚み(ギャップ)によって調整してもよく、例えば、ポリマビーズ、ガラスビーズ、ガラスファイバー、樹脂製の柱状スペーサ等を利用してギャップを所望の範囲にすることができる。液晶セルLCは、上下電極基板105及び107のいずれか一方の内面に、本発明のRGBカラーフィルタ(図中不図示)を有する。
上偏光子102の吸収軸と下偏光子110の吸収軸とは、概略直交になっている。電極基板105及び107に駆動電圧を印加しない非駆動状態では、液晶層106中の液晶分子は、基板面に対しておおむね垂直に配向し、その結果液晶セルを通過する光の偏光状態はほとんど変化しない。すなわち、図7の液晶表示装置は、非駆動状態において理想的な黒表示を実現する。これに対し、駆動状態では、液晶分子は電極基板面に略平行に傾斜し、液晶パネルを通過する光はこの傾斜した液晶分子により偏光状態を変化させる。換言すると、液晶表示装置では、駆動状態において白表示が得られる。
VAモードの特徴は、高速応答であることと、コントラストが高いことである。しかし、コントラストは正面(表示面に対して法線方向)では高いが、斜め方向では低いという課題がある。上記した通り、黒表示時に液晶分子は基板面におおむね垂直に配向している。正面から観察すると、液晶分子の複屈折はほとんどないため黒表示の透過率は低く、高コントラストが得られる。しかし、斜めから観察した場合は液晶分子に複屈折が生じる。さらに上下偏光子の吸収軸の交差角が、正面では90°の直交であるが、斜めから観察した場合は90°からずれる。この2つの要因のために斜め方向では、黒表示時に漏れ光が生じ、コントラストが低下する。光学異方性層104及び108は、この黒表示時の斜め方向における光漏れを軽減する作用がある。
さらに、カラーフィルタの透過領域と遮蔽領域の回折現象によっても黒表示時に光漏れが生じる。図7の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタを備えているので、カラーフィルタに起因する光漏れも軽減されている。その結果、通常のカラーフィルタを利用したVAモード液晶表示装置と比較して、黒表示時の光漏れが軽減され、高いコントラストを実現可能である。
なお、白表示時には液晶分子が傾斜しているが、傾斜方向とその逆方向では、斜めから観察した時の液晶分子の複屈折の大きさが異なり、輝度や色調に差が生じる場合がある。これを解決するためには、液晶表示装置の一画素を複数の領域に分割するマルチドメインと呼ばれる構造にすることができる。
図7では、誘電率異方性が負の液晶材料を使用した例を示したが、正の誘電率異方性を使用したVAモード液晶表示装置においても、本発明は同様に効果がある。その態様では、電極を一方の基板にのみ形成し、電界が基板面に平行の横方向に印加させる。またVAモードの液晶表示装置では、TNモードの液晶表示装置で一般的に使われているカイラル材の添加は、動的応答特性の劣化させるため用いることは少ないが、配向不良を低減するために添加されることもある。
(TNモード液晶表示装置)
本発明の液晶表示装置の一態様は、TNモード液晶表示装置である。
TNモードの液晶セルは、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献の記載が挙げられる。TNモードの黒表示における液晶セル中の配向状態は、セル中央部で棒状液晶性分子が立ち上がり、セルの基板近傍では棒状液晶性分子が寝た配向状態にある。本態様の液晶表示装置は、TNモード液晶セル、及び該液晶セルの基板のいずれか一方の内面に本発明の光学フィルタであるカラーフィルタを有する。
(IPSモード液晶表示装置)
本発明の液晶表示装置の一態様は、IPSモード液晶表示装置である。
IPSモードの液晶セルでは、液晶分子を基板に対して常に水平面内で回転させるモードで、電界無印加時には電極の長手方向に対して若干の角度を持つように配向されている。電界を印加すると電界方向に液晶分子は向きを変える。液晶セルを挟持する偏光板を所定角度に配置することで光透過率を変えることが可能となる。液晶分子としては、誘電率異方性Δεが正または負のネマチック液晶を用いる。IPSモード液晶セルのΔn・dは、0.25μm〜0.32μm程度とするのが好ましい。また液晶セルには、ネマチック液晶が利用される。本態様の液晶表示装置は、IPSモード液晶セル、及び該液晶セルの基板のいずれか一方の内面に本発明の光学フィルタであるカラーフィルタを有する。また、IPSモードの一態様として、2層の電極間に生じる横電界を利用して液晶分子を水平面内で回転させるFFS(Fringe Field Switching)モードもある。
(その他の液晶モード)
本発明は、他のモードの液晶表示装置においても、同様に効果が得られる。他の液晶モードの例には、STNモード、OCBモード及びECBモードが含まれる。
以下に実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
1.実施例1
1.−1 カラーフィルタ(CF)基板の作製
以下の様に、図3に示す例と同様のカラーフィルタ基板を作製した。
1.−2 ブラック(K)画像の形成
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃で3分間熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーター(平田機工(株)製)にて、黒色感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置:東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性をなくした後、120℃3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を得た。
超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)で、基板とマスク(画像パターンを有する石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量300mJ/cm2でパターン露光した。
次に純水をシャワーノズルにて噴霧して、該感光性樹脂層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロマテリアルズ(株)製)にて23℃80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、パターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、更に超純水をシャワーノズルで両面から吹き付けて、付着している現像液や前記感光性樹脂層溶解物を除去し、エアーナイフにて液切りを行い、ブラック(K)の画像を得た。引き続き、220℃で30分間熱処理した。
1.−3 カラーフィルタ用マスクの作製
カラーフィルタの露光用マスクを上記K画像が形成された基板上に配置して、下記方法によりレッド画素を形成した。
使用したフォトマスクの一部の拡大模式図を図6に示す。使用したマスクは、33μmの赤色透過領域R用開口部、ブラックマトリクス用マスク部、緑色透過領域G用のマスク部とスリット部(但しスリット部はブラックマスク用のマスク部と接触する部分にある)、及び青色透過領域B用のマスク部とスリット部(但しスリット部はブラックマスク用のマスク部と接触する部分にある)を設けた。スリットの幅は約3μm程度とした。
1.−4 赤色透過領域Rの形成
前記K画像を形成した基板に、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーター(平田機工(株)製)にて、赤色感光性樹脂組成物R1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置:東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性をなくした後、120℃3分間プリベークして膜厚1.6μmの感光性樹脂層R1を得た。
超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)で、基板と前記マスク(画像パターンを有する石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と感光性樹脂層R1との間の距離を200μmに設定し、露光量300mJ/cm2でパターン露光した。
次に純水をシャワーノズルにて噴霧して、感光性樹脂層R1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロマテリアルズ(株)製)にて23℃80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、パターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、更に超純水をシャワーノズルで両面から吹き付けて、付着している現像液や前記感光性樹脂層溶解物を除去し、エアーナイフにて液切りを行い、赤色透過領域Rの画像を得た(図5(b))。図5(b)に示す通り、マスクのスリット部により、緑色透過領域及び青色透過領域に対応する領域のK画像(遮光部)と接触する部分に、赤色層rが形成された。引き続き、220℃で30分間熱処理した。
赤色透過領域Rの厚みは、1.6μmであり、顔料C.I.ピグメント・レッド254及びC.I.ピグメント・レッド177の塗布量はそれぞれ、0.88、0.22g/m2であった。
1.−5 緑色透過領域Gの形成
前記K画像と赤色透過領域Rと赤色層rとが形成された基板に、緑色感光性樹脂組成物G1を用い、前記赤色透過領域Rの形成と同様の工程で、基板状に、緑色透過領域Gを形成した(図5(c))。図5(c)に示すように、マスクのスリット部により、青色透過領域に対応する領域のK画像(遮光部)と接触する部分に、赤色層rと緑色層gとの積層が形成された。
緑色透過領域Gの膜厚は1.6μmであり、顔料C.I.ピグメント・グリーン36及びC.I.ピグメント・イエロー150の塗布量はそれぞれ、1.12及び0.48g/m2であった。
1.−6 青色透過領域Bの形成
前記K画像、赤色透過領域R、及び緑色透過領域Gを形成した基板に、青色感光性樹脂組成物B1を用い、前記赤色透過領域Rの形成と同様の工程で、青色透過領域Bを形成した(図5(d))。図5(d)に示すように、マスクのスリット部により、赤色透過領域及び青色透過領域Bに対応する領域のK画像(遮光部)と接触する部分に、青色層bが形成された。
青色透過領域Bの膜厚は1.6μmであり、顔料C.I.ピグメント・ブルー15:6及びC.I.ピグメント・バイオレット23の塗布量はそれぞれ、0.63及び0.07g/m2であった。
上記作製したカラーフィルタ基板には、図3に示すとおり、各色透過領域のブラックマトリックスに接触する部分には、緑色層g、赤色層r及び青色層bの存在により、混色領域M1、M2及びM3が形成され、該混色領域の光学的濃度は1.5程度であり、その幅は3μm程度であった。
このカラーフィルタ基板の光学的濃度を縦軸に、基板面内の所定の方向をx軸にプロットしたグラフを図8に示す。上記方法により、図8に示す様に、各着色透過領域に光学的濃度の勾配を有するカラーフィルタ基板を作製した。
1.−7 液晶表示装置の作製
上記方法によって作製したカラーフィルタ基板の上に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。次いで、特開2006−64921号公報の実施例1に従い、このITO膜上の隔壁(ブラックマトリックス)上部に相当する部分にスペーサを形成した。
別途、対向基板としてガラス基板を用意し、カラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタのRGB画素群を取り囲むように周囲に設けられたブラックマトリクス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた後、貼り合わされた基板をUV照射した後、熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置とした。
2. 実施例2:カラーフィルタ及び液晶表示装置の作製
上記カラーフィルタ基板の作製方法において、各色の着色透過領域の形成時に、図9に示す、開口部及び遮光部に加えて、ハーフトーン部を有する、ハーフトーンフォトマスクを使用し、各着色層の厚みを変えて、各着色透過領域の光学的濃度を変化させ、図4に示す例と同様のカラーフィルタ基板を作製した。開口部とハーフトーン部を通過する光量の違いにより、着色透過領域中に厚みが異なる領域M1’、M2’及びM3’を形成した。各着色透過領域の厚みが厚くなっている領域M1’、M2’及びM3’の光学的濃度は1.0であり、その幅は3μmであった。即ち、図8のグラフ中の光学的濃度1.5の領域が光学的濃度1.0となっているカラーフィルタ基板を作製した。また、ブラックマトリックスの光学濃度は4.0であり、赤色透過領域R、緑色透過領域Bおよび青色透過領域Bはそれぞれ0.3、0.3、0.2であった。該カラーフィルタ基板を用いた以外は、上記と同様にして、液晶表示装置を作製した。
3. 実施例3:カラーフィルタ及び液晶表示装置の作製
各着色透過領域に、幅が1μmであり、光学的濃度が1.0である領域のあるカラーフィルタ基板を作製した。即ち、図8のグラフ中の光学的濃度1.5の領域が光学的濃度1.0となっていて、及びその幅が1μmであるカラーフィルタ基板を作製した。ブラックマトリックスと各色透過領域の光学的濃度は実施例2と同様であった。該カラーフィルタ基板を用いた以外は、上記と同様にして、液晶表示装置を作製した。
4. 実施例4:カラーフィルタ及び液晶表示装置の作製
各着色透過領域に幅が15μmであり、光学的濃度が1.0である領域のあるカラーフィルタ基板を作製した。即ち、図8のグラフ中の光学的濃度1.5の領域が光学的濃度1.0となっていて、及びその幅が15μmであるカラーフィルタ基板を作製した。ブラックマトリックスと各色透過領域の光学的濃度は実施例2と同様であった。該カラーフィルタ基板を用いた以外は、上記と同様にして、液晶表示装置を作製した。
5. 実施例5:カラーフィルタ及び液晶表示装置の作製
各着色透過領域に幅が3μmであり、光学的濃度が0.5であるカラーフィルタ基板を作製した。即ち、図8のグラフ中の光学的濃度0.5となっていて、及びその幅が3μmであるカラーフィルタ基板を作製した。ブラックマトリックスと各色透過領域の光学的濃度は実施例2と同様であった。該カラーフィルタ基板を用いた以外は、上記と同様にして、液晶表示装置を作製した。
6. 実施例6:カラーフィルタ及び液晶表示装置の作製
各着色透過領域に幅が3μmであり、光学的濃度が3.0であるカラーフィルタ基板を作製した。即ち、図8のグラフ中の光学的濃度1.5の領域の光学的濃度が3.0であり、及びその幅が3μmであるカラーフィルタ基板を作製した。ブラックマトリックスと各色透過領域の光学的濃度は実施例2と同様であった。該カラーフィルタ基板を用いた以外は、上記と同様にして、液晶表示装置を作製した。
7. 比較例用カラーフィルタ及び液晶表示装置の作製
上記カラーフィルタ基板の作製方法において、各色の着色透過領域の形成時に、スリットのないフォトマスクを使用した以外は、同様にしてカラーフィルタ基板を作製し、該カラーフィルタ基板を用いた以外は、上記と同様にして、液晶表示装置を作製した。
8. 液晶表示装置の評価(輝度の測定)
実施例及び比較例の液晶表示装置のそれぞれを、白表示及び黒表示させ、輝度を、色彩輝度計((株)トプコン製BM−5)を用いて測定し、コントラストを算出した。結果を下記表に示す。
上記結果から、実施例の液晶表示装置は、比較例の液晶表示装置と比較して、コントラストが非常に高いことが理解できる。この結果は、図2の(i)と(ii)の比較によって明確な、カラーフィルタの遮光領域と着色透過領域との境界部で生じる回折が、実施例では軽減されたことによるものであることが理解できる。
本発明のカラーフィルタの一例の上面図(a)、その一部の拡大図(b)及びその一部の側面図(c)である。 遮光領域に光学的濃度の勾配がない光学フィルタ(i)と遮光領域に光学的濃度の勾配が設けられた光学フィルタ(ii)それぞれを用いた場合について、回折光強度を求めた計算結果を示すグラフである。 本発明のカラーフィルタの一例の一部の断面模式図である。 本発明のカラーフィルタの他の例の一部の断面模式図である。 本発明のカラーフィルタの一例の作製方法の一例の工程(a)〜(d)を示す概略模式図である。 本発明のカラーフィルタの作製に利用可能なフォトマスクの一例についての拡大上面図である。 VAモード液晶表示装置の一例の構成を示す模式図である。 実施例1で作製したカラーフィルタ基板の面内の任意の方向の距離を横軸にして、光学的濃度を縦軸にプロットしたグラフである。 実施例2のカラーフィルタ基板の作製に用いたハーフトーンフォトマスクの一例の断面模式図である。
符号の説明
10 基板
12 着色透過領域
14 遮光領域
z 法線方向
x、y カラーフィルタ面内の任意の方向
R 赤色透過領域
G 緑色透過領域
B 青色透過領域
K ブラックマトリックス
M1、M2、M3 混色領域
M1’、M2’、M3’ 厚みが厚い領域
r 赤色層
g 緑色層
101、103、109、111 保護フィルム
102、110 偏光子
104、108 光学異方性層
105、107 液晶セル基板
106 液晶層
LC 液晶セル
PL1、Pl2 偏光板

Claims (3)

  1. 互いに異なる色相の第1第2および第3の着色透過領域と、それぞれの着色透過領域の間にブラックマトリックスを有するカラーフィルタであって、それぞれの着色透過領域に、前記ブラックマトリックスとの接部から面内の任意の方向に沿って、法線方向に対する光学的濃度の勾配が設けられ、該光学的濃度が、前記ブラックマトリックスとの接部において最も大きく、それぞれの着色透過領域にはブラックマトリックスと接触する部分に、前記第1、第2及び第3の着色透過領域の色相が混色した混色領域が存在し、該混色領域によって光学的濃度の勾配が形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 前記混色領域が、少なくとも、前記第1の着色透過領域の色相の層と、前記第2の着色透過領域の色相の層と、前記第3の着色透過領域の色相の層の積層により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 液晶セルと、偏光板と、請求項1または2いずれか1項に記載のカラーフィルタとを少なくとも有する液晶表示装置。
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