JP5259643B2 - チェーンガイド機構 - Google Patents
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また、ガイドブリッジ610によって、スプロケットS1に供給される潤滑油の流動が妨げられるという問題があった。
また、チェーンガイドのチェーン摺動面は、チェーンガイドを摺動性の良好な材料で一体に成形して構成しても良く、チェーンとの摺動性の良好な走行案内シュー部材を着脱可能に設けても良い。
本発明の第1実施例であるチェーンガイド機構100、図1に示すように、エンジンルーム内のクランク軸に取付けた駆動スプロケットS1とカム軸に取付けた一対の従動スプロケットS2、S3間にタイミングチェーンCが無端懸回されるエンジンのタイミングシステムに用いられる。
また、基部113は、リブ119で補強された肉抜き部118を有していることで強度を下げることなく軽量化されている。
ガイドブリッジ110の各アーム部111の対向内面側には、ガイド取付孔112およびガイド取付孔112の切り欠き115の先端部から基部113側面に設けられた基部誘導溝153に繋がるアーム誘導溝152が設けられている。
揺動チェーンガイド120は、前述した1対のアーム部111に挟まれ、取付ボス部121がガイド取付孔112に係合することで、ガイドブリッジ110に揺動可能に保持される。
固定チェーンガイド130は、前述した1対のアーム部111に挟まれ、取付ボス部131がガイド取付孔112に係合し、係合突起133が切り欠き115と係合することで、ガイドブリッジ110に固定的に保持される。
まず、図8(a)に示すように、ガイドブリッジ110の基部113の両側のそれぞれの1対のアーム部111の内側にタイミングチェーンCをセットし、図8(b)に示すように、基部113の先端のスプロケット押え部140に駆動スプロケットS1を当接させて、タイミングチェーンCでガイドブリッジ110と駆動スプロケットS1を固定する。
また、基部113の両側方の1対のアーム部111の長さも短く変形が少なくなり、ガイド取付孔112と取付ボス部121、131との離脱を防止することができる。
固定チェーンガイド130あるいは揺動チェーンガイド120の側面を流下する潤滑油は、それぞれ切り欠き溝135、124を有する補強リブ134、123により、係合突起133および取付ボス部121に向けて集められつつ流下する。
このことで、スプロケットS1に充分に潤滑油を供給することができる。
このようにして潤滑油の誘導経路を備えることにより、スプロケットS1の上方にガイドブリッジ110が存在してもスプロケットS1に供給される潤滑油を充分に確保することができる。
第2実施例のガイドブリッジ110は、図10に示すように、中央に設けられた基部113から両側に向かって、それぞれ1対のアーム部111が延びるように構成され、各アーム部111の先端側にはそれぞれガイド取付孔112が設けられている。
ガイドブリッジ110の基部113のアーム部111側の先端にはV字状部151が形成され、V字状部151からスプロケット押え部140の溝部116に至る基部貫通孔154が設けられている。
このことにより、第1実施例の効果に加えて、ガイドブリッジ110の基部113の上方から滴下する潤滑油をさらに効率良くスプロケットS1に供給することができる。
第3実施例のガイドブリッジ110は、図11に示すように、中央に設けられた基部113から両側に向かって、それぞれ1対のアーム部111が延びるように構成され、各アーム部111の先端側にはそれぞれガイド取付孔112が設けられている。
ガイドブリッジ110の基部113のアーム部111側の先端にはV字状部151が形成され、V字状部151からスプロケット押え部140の溝部116に至る基部貫通孔154が設けられている。
このことにより、第1実施例の効果に加えて、固定チェーンガイド130あるいは揺動チェーンガイド120から誘導された潤滑油とガイドブリッジ110の基部113の上方から滴下する潤滑油を、さらに効率良くかつスプロケットS1の表面に均等に供給することができる。
また、それぞれのアーム部111はタイミングチェーンCの走行方向の側面のガイドとして、さらに幅広に形成されても良く、タイミングチェーンCの走行側面に対向する部分周辺のみを拡大したりタイミングチェーンCの走行方向に延ばした形状としても良い。
110、 610 ・・・ガイドブリッジ
111 ・・・アーム部
112、 612 ・・・ガイド取付孔
113 ・・・基部
114 ・・・ガイド外れ防止突起
115 ・・・切り欠き
116 ・・・溝部
117 ・・・摺接部
118 ・・・肉抜き部
119 ・・・リブ
120、520、620 ・・・揺動チェーンガイド
121、 621 ・・・取付ボス部
122 ・・・チェーン走行案内面
123 ・・・補強リブ
124 ・・・切り欠き溝
130、530、630 ・・・固定チェーンガイド
131 ・・・取付ボス部
132 ・・・チェーン走行案内面
133 ・・・係合突起
134 ・・・補強リブ
135 ・・・切り欠き溝
140 ・・・スプロケット押え部
151 ・・・V字状部
152 ・・・アーム誘導溝
153 ・・・基部誘導溝
154 ・・・基部貫通孔
C ・・・タイミングチェーン
S1 ・・・駆動スプロケット
St ・・・歯
Sh ・・・ボス部
S2、S3 ・・・従動スプロケット
T ・・・テンショナ
B、B1、B2 ・・・取付軸
E ・・・エンジンブロック
Claims (7)
- チェーンを摺動案内する複数のチェーンガイドと、該複数のチェーンガイドを一体に保持するガイドブリッジからなるチェーンガイド機構において、
前記チェーンガイドが、円筒状の取付ボス部を備え、
前記ガイドブリッジが、前記複数のチェーンガイドを両端に保持するアーム部と、該アーム部の中間に設けられた基部とを有し、
前記ガイドブリッジのアーム部が、前記基部から両端に向かって前記チェーンガイドの両側面を挟むようにそれぞれ対になって延びるとともに、前記チェーンガイドの取付ボス部を嵌合保持するガイド取付孔を有し、
前記基部が、前記アーム部の中間部から略T字状に延び、その先端部にスプロケットに摺接するスプロケット押え部を有し、
該スプロケット押え部が、中央にスプロケット歯の通過を許容する溝部を有しているとともに、該溝部の両側にスプロケットのボス部と摺接可能な摺接部を有し、
前記ガイドブリッジが、前記アーム部の各ガイド取付孔から前記基部のスプロケット押え部の溝部に至る潤滑油通路を有していることを特徴とするチェーンガイド機構。 - 前記潤滑油通路が、前記ガイドブリッジのアーム部において、その対向内面側に溝状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のチェーンガイド機構。
- 前記チェーンガイドの一方が、円筒状の取付ボス部の外周に係合突起を備え、
前記ガイドブリッジのガイド取付孔の少なくとも一つが、前記係合突起と係合する切り欠きを有し、
前記潤滑油通路が、該ガイド取付孔の切り欠きの先端部から延びていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチェーンガイド機構。 - 前記潤滑油通路が、前記ガイドブリッジの基部において、そのチェーン通過側表面に溝状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のチェーンガイド機構。
- 前記ガイドブリッジの基部が、前記アーム部側の先端をV字状に形成され、
前記潤滑油通路が、該V字状の先端からスプロケット押え部の溝部に至る経路を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のチェーンガイド機構。 - 前記V字状の切込み部から先端からスプロケット押え部の溝部に至る経路が、前記ガイドブリッジの基部に設けられた貫通孔であることを特徴とする請求項5に記載のチェーンガイド機構。
- 前記複数のチェーンガイドが、前記ガイドブリッジの潤滑油通路に向けての潤滑油の流動を促す切り欠き溝を有するリブで補強されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のチェーンガイド機構。
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