JP5259074B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

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Description

本発明は半導体集積回路装置に関し、特に、CDR(Clock and Data Recovery)回路を含む半導体集積回路装置に適用して有益な技術に関するものである。
例えば、特許文献1には、ジッタトレランス等を拡張可能にするクロックデータリカバリ回路が示されている。このクロックデータリカバリ回路では、データのエッジとクロックのエッジを比較し、その間隔が基準値を下回った場合に、クロックのエッジをデータのエッジから遠ざけるように制御することでクロックの再生を行っている。
また、非特許文献1には、デュオバイナリ伝送方式を用いた伝送システムの構成が示されている。この伝送システムでは、送信側からの2値データ(1,0)をデュオバイナリ伝送方式を用いて受信回路に伝送し、受信回路でクロック信号とデータ信号の再生を行っている。クロック信号の再生は、クロックリカバリ回路が入力信号の中間振幅レベルにおいてクロスポイントを検出することで行われる。データ信号の再生は、再生したクロック信号のタイミングで、入力信号の振幅と2つの参照電圧(中間振幅レベル±Vref)とを比較判定することで行われる。そして、この比較判定によって3値データ(2,1,0)が得られ、これをデコードすることでの元の2値データ(1,0)を再生している。
特開2004−180188号公報 "12Gb/s Duobinary Signaling with x2 Oversampled Edge Equalization"、2005 IEEE International Solid-State Circuits Conference Digest of Technical Papers、2005年2月7日、p.70−71
近年、LSI間あるいは基板間通信の伝送速度が急激に高速化したのに伴い、従来の併進クロックを用いたパラレル伝送方式に代わって、1信号線にデータとクロックの両方を重畳して伝送するシリアル伝送方式が普及している。シリアル伝送方式では1信号線当たりの伝送速度を飛躍的に高める必要があるが、それに伴って、伝送路導体の表皮効果あるいは絶縁材料の誘電損失等により伝送信号の高周波成分の減衰が大きくなり、受信側では入力波形にISI(Inter Symbol Interference:符合間干渉)と呼ばれる符号系列に対する依存性が現れ、信号品質が劣化する。そうすると、受信側でのアイパタンが、時間軸方向(幅)、振幅方向(高さ)ともに狭まり受信エラーを引き起こす原因となる。
このようなISIの発生を許容した上で高速伝送を実現する方式として、非特許文献1に示されるようなデュオバイナリ伝送方式が挙げられる。図18は、本発明の前提として検討した半導体集積回路装置において、その構成の一例を示す回路図である。この半導体集積回路装置は、非特許文献1に示される受信回路の特徴を反映したものとなっている。図18に示す半導体集積回路装置は、クロック・データ再生回路CDRを含み、CDRは、データ再生回路DRと、クロック再生回路CRと、クロック信号発生回路CLK_GENによって構成される。
クロック再生回路CRは、入力データ信号DINをCLK_GENからのクロック信号CLKの立ち上がりと立ち下がりを用いてそれぞれラッチし、これらのラッチ結果を比較することでCLK_GENを制御する。CLK_GENは、CRでの比較結果に基づいて、適切な位相を備えたCLKを出力する。データ再生回路DRは、DINに対してしきい値設定回路VTSET_H,VTSET_Lによりそれぞれ異なるしきい値を設定し、VTSET_H,VTSET_Lのそれぞれの出力をCLKの立ち上がりでラッチする。そして、この2つのラッチ結果のいずれかをセレクタ回路SELを介して出力することでデータ信号DATAを再生する。この際に、SELの選択には、1つ前のデータ信号DATAの値を用いる。
図19は、図18の半導体集積回路装置を用いた動作の一例を説明するものであり、(a)は、入力データ信号に対するデータ再生回路の動作を表す波形図、(b)は、クロック再生回路の動作を表す波形図である。例えば、前述したようなデュオバイナリ伝送方式などを用いると、図18の入力データ信号DINは図19(a)に示すような波形(アイパタン)になる。但し、デュオバイナリ伝送方式に伴うデュオバイナリアイパタンは、図19(a)においてしきい値VT_Cを中心に小さく開いているアイが閉じたようなパタンを指すこともあり、これと区別して、この小さなアイが開いているものは、EE(Edge Equalize)−NRZアイパタンと呼ばれることもある。以降に説明する実施の形態は、このどちらのアイパタンにも同様に適用可能であるため、これらを区別せずに、図19(a)のようなアイパタンを、本明細書ではバイポーラNRZアイパタンと呼ぶことにする。
バイポーラNRZアイパタンでは、時間軸方向で互いに隣合うビット(符号)が干渉する(すなわちISIが発生する)ことで、ビットパターン(符号列)に応じて波形の軌道が異なることになる。例えば、3ビット分のデータサイクルt[−1],t[0],t[1]において、‘L’レベルが3ビット連続した場合には、t[0]からt[1]へ向かう軌道が(LLL)で示す下側の直線の軌道となる。この際、t[−1]からt[0]に向かう軌道は、下側の直線を通る軌道と右肩下がりの軌道との2種類が存在するが、このいずれを通るかはタイミングt[−2]でのビットの値によって決まる。
また、‘L’レベルが2ビット連続した後で‘H’レベルとなった場合、t[0]からt[1]へ向かう軌道は(LLH)で示すように右肩上がりで上昇する軌道となる。この際も(LLL)の場合と同様に、t[−1]からt[0]に向かう軌道は、t[−2]でのビットの値によって決まる。このようにして、その他のビットパターンに対しても、それぞれ図19(a)の(LHL),(LHH),…,(HHH)に示すような軌道を通ることになる。
このようなアイパタンでは、2つのしきい値VT_H,VT_Lを用いて各ビットの値を判定することが望ましい。すなわち、t[0]に着目した場合、t[−1]のビット値が‘H’レベルであった場合は図19(a)の太点線に囲まれた比較的広い領域でアイが開き、‘L’レベルであった場合も一点太破線に囲まれた比較的広い領域でアイが開く。したがって、t[−1]のビット値が‘H’レベルであった場合は、t[0]において中間レベルのしきい値VT_Cよりも大きいVT_Hを基準に‘H’/‘L’の符号判定を行い、‘L’レベルであった場合は、t[0]においてVT_Cよりも小さいVT_Lを基準に符号判定を行うと十分に判定マージンを確保できる。
そこで、図18の構成では、しきい値設定回路VTSET_Hでしきい値VT_Hを設定し、VTSET_LでVT_Lを設定している。具体的には、VTSET_H,VTSET_LでDINに対してそれぞれ異なるオフセット電圧を加え、これらの出力を同一のスレッショルド電圧を備えたラッチ回路FF181,FF182でそれぞれラッチすることで異なるしきい値での符号判定を実現している。FF181の出力とFF182の出力は、セレクタ回路SELに入力され、このSELの選択は、SELの出力(即ち再生データ信号DATA)に1サイクル遅延回路DLY181で遅延を加えた値で行われる。これによって、1つ前の符号に応じてFF181の出力(VT_Hでのラッチ結果)とFF182の出力(VT_Lでのラッチ結果)のどちらかを選択可能となる。
一方、このラッチ回路FF181,FF182でのラッチタイミングは、クロック再生回路CRによって制御されたクロック信号CLKによって定められる。CRでは、図19(b)に示すような動作が行われる。図19(b)では、非特許文献1にも示されているように、図19(a)のアイパタンにおける中間レベルのしきい値VT_CでDINのエッジを検出し、CLKの位相を調整している。すなわち、図19(a)から判るように、FF181,FF182でのラッチタイミングは、VT_C上で複数の波形軌道がクロスするポイントでのタイミングにするとよい。そこで、このクロスポイントにCLKの立ち上がりタイミングTGeを合わせ込むため、図19(b)に示すように、CLKの立ち上がりタイミングTGeとその両隣の立ち下がりタイミングTGd,TGfを使用する。
図19(b)の例では、VT_Cを基準電圧としてDINの符号を判定すると、CLKの立ち上がりタイミングTGeでは‘L’と判定され、その左隣の立ち下がりタイミングTGdでも‘L’と判定され、右隣の立ち下がりエッジTGfでは‘H’と判定される。したがって、それぞれ異符号に判定されるTGeとその右隣のTGfの間にクロスポイント(DINのエッジ)が存在することが判り、このエッジに合わせ込むようにCLKの位相を右側にずらせばよいことが判る。なお、このようにエッジに合わせ込む方式を本明細書ではエッジ合わせ方式と呼ぶことにする。
また、本明細書では、図21に示すように、合わせ込み対象のクロックタイミングTG2とその左隣に位置する位相比較用のクロックタイミングTG1との間にデータ信号のエッジがある場合には、位相比較信号EARLYが生成されるものとする。一方、TG2とその右隣に位置する位相比較用のクロックタイミングTG3との間にデータ信号のエッジがある場合には、位相比較信号LATEが生成されるものとする。図19(b)の例では、TGeとTGfの間にDINのエッジが存在するため、LATEが生成され、これを受けてCLKが右側に修正される。
このような動作を実現するため、図18の構成では、しきい値設定を行わないDINを、ラッチ回路FF184によりCLKの立ち上がりでラッチし、ラッチ回路FF183によりCLKの立ち下がりでラッチしている。そして、FF184の出力とFF183の出力とをEXOR回路EOR181で比較することで、図19(b)における立ち上がりタイミングTGeとその右隣の立ち下がりタイミングTGfでのDINのラッチ結果を比較している。また、FF184の出力とFF183の出力を1サイクル遅延回路DLY182で遅延された信号とをEXOR回路EOR182で比較することで、立ち上がりタイミングTGeとその左隣の立ち下がりタイミングTGdでのDINのラッチ結果を比較している。クロック信号発生回路CLK_GENは、これらの比較結果を反映して、位相を修正したCLKを発生する。
しかしながら、このような構成では、DINの波形ばらつきに対する耐性(マージン)を十分に確保できない恐れがある。図20は、図19(a)に示すアイパタンの実際の状態を示す波形図である。図20から判るように、図19(a)に示す各波形軌道は実際にはばらつきを持っており、特に、殆どの波形軌道が交わるVT_C上のクロスポイントでは、それらのばらつきが重複され、相対的に大きなばらつきが発生することになる。したがって、図18のクロック再生回路CRを用いて、このクロスポイントに対してCLKの立ち上がりエッジを合わせ込もうとすると、CLK_GENから出力されるCLKの位相も大きくばらつくことになり、これに伴いDRで正しいDATAを再生できない、またはCRで適切なCLKを再生できないなどの恐れがある。
そこで、本発明の目的の一つは、入力波形のばらつきに対して十分なマージンを備えた半導体集積回路装置を提供することにある。なお、本発明の前記ならびにそれ以外の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の半導体集積回路装置は、クロック・データ再生回路を含むものとなっている。クロック・データ再生回路は、入力データ信号をクロック信号によりそれぞれ異なる複数のしきい値を論理判定基準としてラッチし、このラッチ結果を処理することで再生データ信号および位相比較信号の組合せからなる候補を2種類出力する第2回路と、この2種類の候補の一方を選択して出力する第3回路とを備える。そして、この第3回路は、着目データサイクルにおいてどちらの候補を選択するかを、1つ前のデータサイクルにおける再生データ信号の符号に基づいて行うことが特徴となっている。
このように、再生データ信号のみならず、着目データサイクルにおける位相比較信号も1つ前のデータサイクルにおける再生データ信号の符号に基づいて選択及び決定することで、従来のように位相比較信号の選択子がない場合(例えば1つのしきい値でのラッチ結果のみで決める場合)に比べて、入力波形のばらつきに対するマージンを向上させることが可能になる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すると、入力波形のばらつきに対して十分なマージンを備えたクロック・データ再生回路を含む半導体集積回路装置を実現可能となる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態1の半導体集積回路装置は、クロック・データ再生回路CDRを含んだものとなっている。CDRは、クロック・データ判定回路CD_JGEと、クロック信号発生回路CLK_GENによって構成される。CD_JGEは、複数のしきい値設定回路VTSET1〜VTSETn(n≧2)と、論理回路LOGと、セレクタ回路SELと、1サイクル遅延回路DLY1によって構成される。CD_JGEは、入力データ信号DINをクロック信号CLKのタイミングで符号判定し、再生データ信号DATAを出力すると共に、DINの位相に対してCLKの位相が適切かを比較判定し、その結果となる位相比較信号EARLY,LATEをCLK_GENに向けて出力する。CLK_GENは、EARLY,LATEに基づいて、位相を修正したCLKを出力する。このCLKは、LOGに入力されると共に、再生クロック信号としても用いられる。
VTSET1〜VTSETnは、DINに対してそれぞれ異なるしきい値電圧を設定する。LOGは、これらのしきい値電圧が設定された信号をCLKによってラッチし、そのラッチ結果に対して各種判定等の処理を行い、データ信号と位相比較信号の組合せからなる2通りの信号群{(DATA1,EARLY1,LATE1)および(DATA0,EARLY0,LATE0)}を候補として出力する。SELは、この2通りの候補のいずれかを選択して出力する。この選択されたデータ信号が再生データ信号DATAとなり、選択された位相比較信号EARLY,LATEが、CLK_GENに向けた出力信号となる。ここで、SELの選択は、再生データ信号DATAをDLY1によって1サイクル遅延させた値で行う。すなわち、着目データサイクルにおける再生データ信号DATAおよび位相比較信号EARLY,LATEを、その1つ前のデータサイクルにおける再生データ信号DATAの値に基づいて決定する構成となっている。
この構成は、前述した図18の構成と異なり、着目データサイクルの再生データ信号DATAに加えて位相比較信号EARLY,LATEも、前データサイクルの再生データ信号DATAの値に基づいて決定していることが主要な特徴となっている。これによって、詳細は後述するが、入力データ信号DINの波形ばらつきに対するマージンを向上させることが可能となる。
図2は、図1の半導体集積回路装置の詳細な構成例を示す回路図である。図2に示す半導体集積回路装置は、そのクロック・データ判定回路CD_JGE2が、2つのしきい値設定回路VTSET_H,VTSET_Lと、論理回路LOG2と、セレクタ回路SELと、1サイクル遅延回路DLY1によって構成されている。LOG2は、VTSET_Hの出力を受けて各種比較判定を行い、信号群(DATA1,EARLY1,LATE1)を出力する比較回路CMP21と、同様にVTSET_Lの出力を受けて信号群(DATA0,EARLY0,LATE0)を出力する比較回路CMP22を含んでいる。
VTSET_H,VTSET_Lは、例えば、入力データ信号DINに対してそれぞれ異なるオフセット電圧を加える回路となっている。ここでは、VTSET_Hの方がVTSET_Lよりもオフセット電圧の値が小さいものとする。VTSET_Hからの出力とVTSET_Lからの出力を同じ電圧レベルで判定した場合、VTSET_Hの出力を判定することはDINに対して相対的に高いしきい値電圧で判定することに等しくなり、VTSET_Lの出力を判定することはDINに対して相対的に低いしきい値電圧で判定することに等しくなる。
比較回路CMP21は、ラッチ回路FF20〜FF22と、EXOR回路EOR20,21によって構成される。FF20は、VTSET_Hの出力をCLK_GENからのクロック信号CLK_0の立ち上がりタイミングでラッチする。FF21は、VTSET_Hの出力をCLK_GENからのクロック信号CLK_90の立ち上がりタイミングでラッチし、FF22は、VTSET_Hの出力をCLK_90の立ち下がりタイミングでラッチする。なお、CLK_90は、CLK_0から90度位相をずらしたものである。EOR20は、FF20の出力とFF21の出力をEXOR演算し、その結果を位相比較信号EARLY1として出力する。EOR21は、FF20の出力とFF22の出力をEXOR演算し、その結果を位相比較信号LATE1として出力する。また、FF20の出力は、データ信号DATA1となる。
比較回路CMP22も、入出力先が異なる以外CMP21と同様な構成になっており、ラッチ回路FF23〜FF25と、EXOR回路EOR22,23によって構成される。FF23は、VTSET_Lの出力をCLK_0の立ち上がりタイミングでラッチする。FF24は、VTSET_Lの出力をCLK_90の立ち上がりタイミングでラッチし、FF25は、VTSET_Lの出力をCLK_90の立ち下がりタイミングでラッチする。EOR22は、FF23の出力とFF24の出力をEXOR演算し、その結果を位相比較信号EARLY0として出力する。EOR23は、FF23の出力とFF25の出力をEXOR演算し、その結果を位相比較信号LATE0として出力する。また、FF23の出力は、データ信号DATA0となる。
図3は、図2の半導体集積回路装置の動作例を説明するものであり、(a)は、入力データ信号に対するデータ再生およびクロック再生の動作を表す波形図、(b)は、クロック再生のより詳細な動作を表す波形図である。図2の構成では、図3(a)に示すように、3ビット分のデータサイクルt[−1],t[0],t[1]において、中間レベルよりも高いしきい値VT_Hと低いしきい値VT_Lの両方で符号判定および位相比較を行っている。そして、VT_Hでの判定・比較結果とVT_Lでの判定・比較結果のどちらを用いるかを前データサイクルの再生データ(すなわち符号判定結果)の値に応じて定めている。
例えば、t[0]を着目データサイクルとすると、t[−1]での符号判定結果が‘H’であった場合はVT_Hでの判定・比較結果を選択し、‘L’であった場合はVT_Lでの判定・比較結果を選択する。ここでは、位相比較方式として、図19で述べたエッジ合わせ方式と異なり、前述した特許文献1に記載されているような方式(本明細書ではアイトラック方式と呼ぶ)を用いている。アイトラック方式では、図3(a)に示すように、符号判定用のラッチタイミング(●印)TGbから所定の時間(ここではデータサイクル時間の1/4(=位相90度)とする)だけ離した位置に位相比較用のラッチタイミング(×印)TGa,TGcを設け、この3つのタイミングでのラッチ結果が全て同じになるようにクロック位相を制御する。
これを概念的に説明すると、t[0]を着目データサイクルとした場合、図19で述べたようにt[−1]での符号判定結果が‘H’であった場合は太点線で示すアイが開くが、このアイの中にVT_H上の(●印)および(×印)が全て入るように制御する。同様に、t[−1]での符号判定結果が‘L’であった場合は一点太破線で示すアイが開くが、このアイの中にVT_L上の(●印)および(×印)が全て入るように制御する。
このようなアイトラック方式の位相比較を行うため、図2の構成例では、2系統のクロック信号CLK_0,CLK90を用いて図3(b)に示すような動作を行っている。図3(b)の例では、例えば、前データサイクルの符号判定結果が‘H’であるとして、着目データサイクルにおいてVT_Hの位置で位相比較を行っている。具体的には、VT_Hをしきい値として、CLK_90の立ち上がりタイミングTGaとその次の立ち下がりタイミングTGcとCLK_0の立ち上がりタイミングTGbとでDINのラッチを行う。この例では、TGaでのラッチ結果が‘L’、TGbでのラッチ結果が‘H’、TGcでのラッチ結果が‘H’となる。したがって、これらのラッチ結果が全て‘H’となるようにクロック信号CLK_0,CLK90を右側にシフトするように制御する。
図2の比較回路CMP21において、このTGaでのラッチ結果はFF21の出力に対応し、TGbでのラッチ結果はFF20の出力に対応し、TGcでのラッチ結果はFF22の出力に対応する。FF20の出力とFF21の出力とのEOR20での比較結果が異なる場合は、EARLY1が‘H’となる。アイトラック方式におけるEARLYは、図3(a),(b)におけるタイミングTGb等が左側に偏り過ぎということを意味する。したがって、前データサイクルの符号判定結果が‘H’として、このEARLY1の‘H’がセレクタ回路SELを介してEARLYに出力された場合は、CLK_GENによって、CLK_0,CLK90を右側にシフトするような制御が行われる。
一方、FF20の出力とFF22の出力とのEOR21での比較結果が異なる場合は、LATE1が‘H’となる。アイトラック方式におけるLATEは、図3(a),(b)におけるタイミングTGb等が右側に偏り過ぎということを意味する。したがって、前データサイクルの符号判定結果が‘H’として、このLATE1の‘H’がセレクタ回路SELを介してLATEに出力された場合は、CLK_GENによって、CLK_0,CLK90を左側にシフトするような制御が行われる。また、前データサイクルのデータが‘H’の場合は、FF20の出力(図3のタイミングTGbのラッチ結果)がSELを介して再生データ信号DATAとして出力される。なお、図19(b)で述べたようなエッジ合わせ方式では、LATEの発生時にクロック信号を右側にシフトするような制御を行ったが、アイトラック方式では制御方向がその逆になっている。
比較回路CMP22においても同様に、TGa、TGbおよびTGcでのラッチ結果が、それぞれFF24、FF23およびFF25の出力に対応する。FF23とFF24のEOR22での比較結果が異なる場合は、EARLY0が‘H’となり、FF23とFF25のEOR23での比較結果が異なる場合は、LATE0が‘H’となる。したがって、前データサイクルのデータが‘L’として、このEARLY0やLATE0の‘H’がSELを介してEARLYやLATEに出力された場合は、前述したような位相制御がCLK_GENによって行われる。なお、前データサイクルのデータが‘L’の場合は、FF23からのDATA0がSELを介して再生データ信号DATAとして出力される。
以上、図2および図3に示すような構成および動作を用いると、入力データ信号DINの波形ばらつきに対するマージンを向上させることが可能となる。すなわち、例えば、図3(a)においてt[−1]での符号判定結果が‘H’の場合、t[0]では、しきい値VT_Hの位置で、太点線で示したアイに対応する限られた数本の波形軌道を対象として位相比較結果を生成すればよい。したがって、この位相比較に関連する波形軌道のばらつき量が、図19や図20で述べたような、ほぼ全ての波形軌道が交わるVT_C上のクロスポイントでのばらつき量に比べて相対的に小さくなり、CLK_GENから出力される再生クロック信号(CLK_0,CLK_90)の位相ばらつきも小さくなる。
また、図2および図3での位相比較方式では、図3(a)等から判るように、VT_Hの位置では太点線で示したアイを対象とし、VT_Lの位置では一点太破線で示したアイを対象として、それぞれのアイを実際に監視しながら正確に符号判定できるタイミングにクロック信号の位相を合わせ込んでいく方式となっている。一方、図19や図20で述べたような位相比較方式は、実際にアイを監視することなくクロック信号の位相を合わせ込んでいく方式と言える。したがって、図19や図20で述べたような位相比較方式に比べて、より正確に符号判定できるタイミングにクロック信号の位相を合わせ込むことが可能となる。
さらに、図2および図3の構成および動作を用いると、図3におけるしきい値VT_H,VT_Lの設定値を、各アイの中でマージンが大きくなる任意の位置に容易に設定することが可能となる。例えば、VT_Hの場合、理想的には、時間軸方向(横軸)で最もマージンが大きくなる設定値は、図19に示したような(HHL)の軌道と(LHH)の軌道が交わる位置を通る設定値である。しかしながら、この場合、例えば(HHL)の軌道が電圧方向(縦軸)にばらついた場合に、この縦軸に対してマージンが少なくなる恐れがある。このような場合、VT_Hの設定値を若干下げ、中間レベル(VT_C)に近づければよい。図2および図3の構成および動作では、VTSET_Hによってしきい値VT_Hを設定すれば、後は、そのしきい値において時間軸方向でマージンが確保できるタイミングにクロック信号CLKが自動的に調整されるため、任意のしきい値を容易に設定可能となる。
このようなことから、DINにある程度の波形ばらつきが生じても、正しいデータ信号、または正しいクロック信号を再生することができ、DINの波形ばらつきに対するマージンを向上させることが可能となる。
つぎに、図1の半導体集積回路装置(クロック・データ再生回路CDR)の適用例について説明する。図13は、図1の半導体集積回路装置を適用した伝送システムの構成例を示す概略図である。図13に示す伝送システムは、送信回路LSI_txと、受信回路LSI_rxと、これらを接続する伝送線路MSによって構成される。LSI_txは、例えば1つの半導体チップからなり、送信符号列(送信データ)DATA_txを送信用発振回路PLL_txからのクロック信号CLK_txに同期して送出する。このとき、送信側等化器EQによって、送信側等化(送信側FFE:Feed Forward Equalization)を行うことが多い。この等化処理が行われた信号は、ドライバ回路DRVおよび出力ピンPtxを介してMSに送出される。
一方、LSI_txは、例えば1つの半導体チップからなり、MSを介して伝送された信号を入力ピンPrxから受信する。このとき、Prxからの受信信号は、図19等で述べたようなバイポーラNRZアイパタンとなる。この受信信号は、アンプ回路AMPで増幅され、クロック・データ再生回路CDRに入力される。このCDRは、前述した図1のような構成を備えており、1本の入力データ信号DINを用いて再生データ信号DATAと再生クロック信号CLKを生成する。これらの生成信号は、例えば図示しないFIFO(First In First Out)回路等に入力され、ここでLSI_txの内部クロック信号への同期が行われる。
また、CDRに対しては、受信用発振回路PLL_rxから、それぞれ位相が異なる複数(ここでは16相)のクロック信号CLK_φ1〜CLK_φ16が入力される。ここで、PLL_txとPLL_rxの発振周波数は、完全に一致しているとは限らない。そこで、CDRは、PLL_rxが出力した多相クロック信号CLK_φ1〜CLK_φ16から、DINに基づいて適切な1相を逐次選択することで、クロック信号CLKの再生を行う。また同時にDINの符号判定(すなわちデータ信号DATAの再生)も行う。
図14は、図13に示す伝送システムの実装形態の一例を示す斜視図である。図14は、例えば、サーバ、RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)、ルータ等のシステムの内部構成例を示しており、サーバ等の筐体CSに取り付けられたバックプレーンメインボードMBと、MB上の複数のコネクタCNにそれぞれ接続される複数のドータカードCRDなどを含んだものとなっている。ドータカードCRDの一つには送信回路LSI_txが備わり、他の一つには受信回路LSI_rxが備わり、LSI_txからLSI_rxへのデータ伝送を、MB上の伝送線路を介して行っている。この伝送線路の長さは、例えば1m程度に及ぶこともある。
このような場合、受信回路LSI_rx側で前述したバイポーラNRZアイパタンを受信する伝送方式を用いることで、高速通信を実現することが可能となる。さらに、LSI_rx内のクロック・データ再生回路CDRに図1等の構成を適用することで、伝送波形のジッタ等に対するマージンを向上させることができ、より高速化を図ることが可能となる。なお、ここでは、バックプレーンメインボードMBでのデータ伝送を例としたが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、30cm程度に及ぶ伝送線路を用いた同一プリント基板上のLSI間のデータ伝送や,10m程度に及ぶ同軸ケーブルなどを用いたデータ伝送などに適用した場合でも有益な効果が得られる。
図15は、図13の伝送システムにおいて、そのクロック・データ再生回路の構成例を示すブロック図である。図15に示すクロック・データ再生回路CDRは、入力データ信号DINおよび再生クロック信号CLK等を受けて、再生データ信号DATAおよび位相比較信号EARLY,LATEを出力するクロック・データ判定回路CD_JGEと、位相比較信号を受けてCLKを修正するクロック信号発生回路CLK_GENによって構成される。このCD_JGEは、図1等に示したような構成および動作を備えている。ここでは、図1等に含まれるCLK_GENの詳細な構成および動作の一例について説明を行う。
CLK_GENは、多数決判定回路M_JGEと、位相選択回路PH_SELと、クロック信号選択回路CK_SELと、クロック遅延回路CK_DLYなどによって構成される。多数決判定回路M_JGEは、CD_JGEから各データサイクル毎に出力される位相比較信号EARLY,LATEを複数データサイクル分集計し、それを多数決判定することで位相制御信号UPまたはDOWNを出力する。例えば、EARLYの発生回数がLATEの発生回数よりも多かった場合、CLKの位相を遅らせる制御信号となるDOWNを出力する。その逆の場合は、CLKの位相を早める制御信号となるUPを出力する。
位相選択回路PH_SELは、例えば、16ビットのシフトレジスタ等によって構成され、UPが入力された場合は右シフト、DOWNが入力された場合は左シフトといった動作を行う。PH_SELが出力する16ビット分の選択信号S1〜S16は、いずれか1本が活性化されるが、その活性化される選択信号の位置が右シフトまたは左シフトに応じて移動する。クロック信号選択回路CK_SELは、図13の受信用発振回路PLL_txからの16相のクロック信号CK_φ1〜CK_φ16の中から選択信号S1〜S16に応じた1相のクロック信号選択し、それを再生クロック信号CLKとして出力する。また、例えば、図2に示したようにCD_JGEに対して2本のクロック信号CLK_0,CLK_90を入力するような場合には、クロック遅延回路CK_DLYが再生クロック信号CLKに対して所定の遅延を加えてCD_JGEに供給する。
図16は、図15のクロック・データ再生回路において、そのクロック信号発生回路の動作の一例を説明する概略図である。クロック・データ再生回路CLK_GENは、位相比較信号EARLY,LATEを受けて、常にアイの中心で符号判定ができるように、多相クロック信号CK_φ1〜CK_φ16の中から1相を選択する動作を行う。CK_φ1〜CK_φ16は、CLK_φ[n+1]がCLK_φ[n]に対して同じ方向に所定の位相(ここでは22.5(360/16)度)だけずれたものとなっている。以下では、図3で述べたようなアイトラック方式での位相比較を行う場合を例として説明する。
アイトラック方式では、再生クロック信号CLKの立ち上がりタイミング(すなわち符号判定のタイミング)と入力データ信号波形(DIN波形)におけるエッジとが近づきすぎた場合に、エッジから遠ざけるように多相クロック信号を順次ずらしながら選択していく。図16の例では、最初に、クロック信号CLK_φ1を選択している。その後、ST160において、再生クロック信号CLKの立ち上がりタイミングとDINの立ち上がりエッジが近づくと、CD_JGEからEARLYが出力され、M_JGEからDOWNが出力される。これによって、PH_SELを介してCK_SELがクロック信号CLK_φ2を選択し、CLK_φ2を再生クロック信号CLKとして出力する。
その後、ST161においても、CLKの立ち上がりタイミングとDINの立ち上がりエッジが近いと判定され、同様にして、CK_SELがクロック信号CLK_φ3を選択し、CLK_φ3を再生クロック信号CLKとして出力する。一方、ST162において、CLKの立ち上がりタイミングとDINの立ち下がりエッジが近づくと、CD_JGEからLATEが出力され、M_JGEからUPが出力される。これによって、PH_SELを介してCK_SELがクロック信号CLK_φ2を選択し、CLK_φ2を再生クロック信号CLKとして出力する。
なお、図16では、説明を容易にするため、ある1つのデータサイクル(ビットレートTc)で位相比較を行った結果が直ぐに反映される動作としたが、実際には、例えば図17に示すような動作となる。図17は、図16の動作を補足する説明図である。図17では、複数データサイクル(複数のビットレートTc)を位相検出期間Tpとして、この期間内で、各データサイクルの位相比較結果を平均化している。これは、図15における多数決判定回路M_JGEの動作に該当する。更に、その平均化された結果は、クロック信号CKを選択し直すのに必要な時間(クロックディレイTd)を経た後で、再生クロック信号CLKに反映されることになる。したがって、Tp+Tdとなるクロック制御間隔Tg毎に再生クロック信号CLKの位相が修正される。
以上、本実施の形態1の半導体集積回路装置を用いることで、入力データ信号の波形ばらつきに対するマージンを向上させることが可能となる。また、本実施の形態1の半導体集積回路装置を伝送システムに適用することで、高速伝送が実現可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、図1に示した半導体集積回路装置における、図2とは異なる詳細な構成例を説明する。前述した図2では、各データサイクルにおいてクロック信号CLK_0の立ち上がりタイミングを用いて符号判定等を行うフルレートと呼ばれる構成を示した。本実施の形態2の半導体集積回路装置は、これとは異なりハーフレートと呼ばれる構成を用いていることが主要な特徴となっている。ハーフレート構成では、クロック信号の周波数を半分に落とし、立ち上がり及び立ち下がりの両タイミングを用いて符号判定等を行う。
図4は、本発明の実施の形態2による半導体集積回路装置において、図1の詳細を示すものであり、(a)はその構成例を示す回路図、(b)は(a)におけるセレクタ論理回路の論理内容を示す説明図である。図5は、本発明の実施の形態2による半導体集積回路装置において、ハーフレート構成を用いた場合の符号判定および位相比較の動作例を説明する波形図であり、(a)は図4の動作例を示すものであり、(b)はその他の動作例を示すものである。
まず、理解を容易にするため、図5によりハーフレート構成を用いた場合の動作から説明を行う。ハーフレート構成では、図5(a)における入力データ信号DINのバイポーラNRZアイパタンに示すように、位相比較を一部省略したような動作が行われる。図3(a)に示したフルレート構成では、しきい値VT_H側としきい値VT_L側の位相比較を全てのデータサイクルt[−1],t[0],t[1]で行っているのに対して、図5(a)では、VT_H側の位相比較をt[−1],t[1]で行い、VT_L側の位相比較をt[0]で行っている。すなわち、各しきい値での位相比較を1データサイクル置きに行い、かつ各データサイクル毎に、いずれか一方のしきい値のみで位相比較を行っている。
また、図5(a)のクロック信号CLK_0に示すように、クロック信号の周波数は図2および図3の場合の半分であり、例えばt[−1]では立ち上がりタイミングで符号判定ラッチを行い、次のt[0]では立ち下がりタイミングで符号判定ラッチを行う。このようなハーフレート構成を用いると、フルレート構成に比べて内部動作速度が半分になるため、省電力化や場合によっては省面積化を図ることが可能となる。更に、位相比較を一部省略することで、更なる省電力化や省面積化を図ることが可能となる。
図5(b)は、図5(a)から、更に位相比較を一部省略した動作を示しており、図5(a)に対して、各データサイクルにおけるVT_H側およびVT_L側で、それぞれ位相比較用のラッチが1つずつ省略されている。また、各しきい値においては、各データサイクル毎に前側の位相比較用のラッチと後側の位相比較用のラッチが交互に省略され、各データサイクルにおいては、各しきい値毎に省略されるラッチの位置が異なっている。これによって、VT_H側では、t[−1]でEARLYのみの比較が行われ、t[0]でLATEのみの比較が行われ、VT_L側では、t[−1]でLATEのみの比較が行われ、t[0]でEARLYのみの比較が行われる。
このような動作を実現する構成として、ここでは図5(a)を代表とし、その構成例を図4で説明する。図4に示す半導体集積回路装置は、クロック・データ判定回路CD_JGE4と、クロック信号発生回路CLK_GENから構成される。CD_JGE4は、しきい値設定回路VTSET_H,VTSET_Lと、論理回路LOG4と、セレクタ論理回路SEL_LOGと、バス信号選択回路IND_SEL41と、1サイクル遅延回路DLY1を含んでいる。VTSET_H,VTSET_Lは、実施の形態1と同様なものである。
論理回路LOG4は、12個のラッチ回路FF40〜FF51と、4個のEXOR回路EOR40〜EOR43を含む。FF40は、VTSET_Hの出力をCLK_GENからのクロック信号CLK_0の立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果を信号DATA_H1としてSEL_LOGに出力する。FF41は、VTSET_Hの出力をCLK_0の立ち下がりでラッチし、そのラッチ結果をFF48によりCLK_0の立ち上がりのタイミングで取り直し、FF48のラッチ結果を信号DATA_H0としてSEL_LOGに出力する。FF42は、VTSET_Lの出力をCLK_0の立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果を信号DATA_L1としてSEL_LOGに出力する。FF43は、VTSET_Lの出力をCLK_0の立ち下がりでラッチし、そのラッチ結果をFF49によりCLK_0の立ち上がりのタイミングで取り直し、FF49のラッチ結果を信号DATA_L0としてSEL_LOGに出力する。
FF44は、VTSET_Hの出力をCLK_GENからのクロック信号CLK_45Nの立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果をEOR40に出力する。FF45は、VTSET_Hの出力をCLK_GENからのクロック信号CLK_45Pの立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果をEOR41に出力する。FF46は、VTSET_Lの出力をCLK_45Nの立ち下がりでラッチし、そのラッチ結果をFF50によりCLK_0の立ち上がりのタイミングで取り直し、FF50のラッチ結果をEOR42に出力する。FF47は、VTSET_Lの出力をCLK_45Pの立ち下がりでラッチし、そのラッチ結果をFF51によりCLK_0の立ち上がりのタイミングで取り直し、FF51のラッチ結果をEOR43に出力する。
EOR40は、FF40のラッチ結果とFF44のラッチ結果をEXOR演算し、その演算結果を信号EARLY_H1としてSEL_LOGに出力する。EOR41は、FF40のラッチ結果とFF45のラッチ結果をEXOR演算し、その演算結果を信号LATE_H1としてSEL_LOGに出力する。EOR42は、FF49のラッチ結果とFF50のラッチ結果をEXOR演算し、その演算結果を信号EARLY_L0としてSEL_LOGに出力する。EOR43は、FF49のラッチ結果とFF51のラッチ結果をEXOR演算し、その演算結果を信号LATE_L0としてSEL_LOGに出力する。
SEL_LOGへのこのような各入力信号は、図5(a)に示す各ラッチ箇所に対応するものとなっている。まず、DATA_H0等の「H0」は、「H」がしきい値VT_H側を意味し、「0」は、CLK_0の立ち下がりでラッチされるデータサイクル(t[−2],t[0],t[2],…)を意味する。また、DATA_L1等の「L1」は、「L」がしきい値VT_L側を意味し、「1」は、CLK_0の立ち上がりでラッチされるデータサイクル(t[−1],t[1],t[3],…)を意味する。
図5(a)において、符号判定は、全てのデータサイクルにおいてVT_H側とVT_L側で行うため、CLK_0の立ち下がりのデータサイクルでDATA_H0およびDATA_L0が出力され、CLK_0の立ち上がりのデータサイクルでDATA_H1およびDATA_L1が出力される。一方、前述したように位相比較が一部省略されるため、CLK_0の立ち下がりのデータサイクルでは、VT_L側のみの位相比較結果に該当するEARLY_L0およびLATE_L0が出力され、CLK_0の立ち上がりのデータサイクルでは、VT_H側のみの位相比較結果に該当するEARLY_H1およびLATE_H1が出力される。
なお、EARLY_L0およびLATE_L0は、CLK_0の立ち下がりでのラッチ結果(例えばt[0]のVT_L側の●印に対応)と、その両隣で位相を45度ずらしたCLK_45NおよびCLK_45Pの立ち下がりでのラッチ結果(例えばt[0]のVT_L側の×印に対応)とをそれぞれ比較演算することで得られる。同様に、EARLY_H1およびLATE_H1は、CLK_0の立ち上がりでのラッチ結果(例えばt[1]のVT_H側の●印に対応)と、CLK_45NおよびCLK_45Pの立ち上がりでのラッチ結果(例えばt[1]のVT_H側の×印に対応)とをそれぞれ比較演算することで得られる。
図4(a)のセレクタ論理回路SEL_LOGは、このような入力信号を受けて、各種選択等の動作を行い、再生データ信号DATA[0:1]および位相比較信号EARLY[0:1],LATE[0:1]を出力する。DATA[0],EARLY[0],LATE[0]は、CLK_0の立ち下がりのデータサイクルでの符号判定結果および位相比較結果に対応し、DATA[1],EARLY[1],LATE[1]は、CLK_0の立ち上がりのデータサイクルでの符号判定結果および位相比較結果に対応する。
ここで、SEL_LOGでの選択等の動作は、実施の形態1と同様に前データサイクルの符号判定結果に基づいて行われる。図5(a)において、まず符号判定に関しては、例えば、t[−1]での符号判定結果(PRE)が‘H’であれば、t[0]での符号判定結果(DATA[0])はDATA_H0であり、逆に‘L’であれば、DATA[0]はDATA_L0である。また、t[0]での符号判定結果、すなわち今しがた決定したDATA[0]が‘H’であれば、t[1]での符号判定結果(DATA[1])はDATA_H1であり、逆に‘L’であれば、DATA[1]はDATA_L1である。
一方、位相比較に関しては、例えば、t[−1]での符号判定結果、すなわち1つ前のクロックサイクルにおけるDATA[1]が‘H’であれば、t[0]では位相比較を行わずにEARLY[0]およびLATE[0]として‘L’を出力する。逆に、t[−1]での符号判定結果、すなわち1つ前のクロックサイクルにおけるDATA[1]が‘L’であれば、t[0]で位相比較を行い、EARLY[0]としてEARLY_L0を、LATE[0]としてLATE_L0を出力する。また、t[0]での符号判定結果、すなわち本クロックサイクルにおけるDATA[0]が‘H’であれば、t[1]では位相比較を行い、EARLY[1]としてEARLY_H1を、LATE[1]としてLATE_H1を出力する。逆に、t[0]での符号判定結果、すなわち本クロックサイクルにおけるDATA[0]が‘L’であれば、t[1]で位相比較を行わずにEARLY[1]およびLATE[1]として‘L’を出力する。
このような動作を行うため、SEL_LOGでは、図4(a)に示すように、DATA[0:1]からIND_SEL41によってDATA[1]のみを選択し、DLY1によって1クロックサイクル遅延させた信号PREを用いて選択等の動作を行っている。
図4(b)には、前述したようなセレクタ論理回路SEL_LOGの動作(論理内容)が示されている。信号PREは、DATA[1]をDLY1で遅延させた信号である。まず、SEL_LOGは、PREが‘H’の場合、DATA[0]=DATA_H0、EARLY[0]=LATE[0]=‘L’を出力し、‘L’の場合、DATA[0]=DATA_L0、EARLY[0]=EARLY_L0、LATE[0]=LATE_L0を出力する。次に、SEL_LOGは、今しがた決定したDATA[0]が‘H’の場合、DATA[1]=DATA_H1、EARLY[1]=EARLY_H1、LATE[1]=LATE_H1を出力し、‘L’の場合、DATA[1]=DATA_L1、EARLY[1]=LATE[1]=‘L’を出力する。
以上、本実施の形態2の半導体集積回路装置を用いることで、実施の形態1と同様に、ハーフレート構成においても入力データ信号の波形ばらつきに対するマージンを向上させることが可能となる。また、本実施の形態2の半導体集積回路装置を伝送システムに適用することで、高速伝送が実現可能となる。なお、これまでに説明したフルレート構成やハーフレート構成に限らず、ハーフレート構成の更に半分の周波数を用いるクアッドレート構成などに対しても同様に適用可能であることは言うまでもない。
(実施の形態3)
本実施の形態3では、図1に示した半導体集積回路装置における、図2とは異なる詳細な構成例を説明する。本実施の形態3の半導体集積回路装置は、前データサイクルの符号判定結果に加えて、着目データサイクルと後データサイクルでのラッチ結果を用いて着目データサイクルの符号判定結果および位相比較結果を生成することが主要な特徴となっている。
図6は、本発明の実施の形態3による半導体集積回路装置において、図1の詳細を示すものであり、(a)はその構成例を示す回路図、(b)は(a)における判定処理回路の論理内容を示す説明図である。図6に示す半導体集積回路装置は、図2に示した半導体集積回路装置と比較して、クロック・データ判定回路CD_JGE6に含まれる論理回路LOG6の内部と、クロック信号発生回路CLK_GENがクロック信号CLK_45P,CLK_45Nを発生することが異なっている。それ以外は、図2と同様であるため、詳細な説明は省略する。
論理回路LOG6は、4つのラッチ回路FF60〜FF63と、4つの1サイクル遅延回路DLY60〜DLY63と、判定処理回路JGE6によって構成される。FF60は、しきい値設定回路VTSET_Hの出力をCLK_45Nの立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果を、DLY60を介して信号H0FとしてJGE6に伝達する。FF61は、VTSET_Hの出力をCLK_45Pの立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果を、そのまま信号H1RとしてJGE6に伝達すると共に、DLY61を介して信号H0RとしてJGE6に伝達する。
FF62は、しきい値設定回路VTSET_Lの出力をCLK_45Nの立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果を、DLY62を介して信号L0FとしてJGE6に伝達する。FF63は、VTSET_Lの出力をCLK_45Pの立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果を、そのまま信号L1RとしてJGE6に伝達すると共に、DLY63を介して信号L0RとしてJGE6に伝達する。JGE6は、これらの信号H0F,H0R,H1R,L0F,L0R,L1Rを受けて、図6(b)に示すような判定処理を行い、データ信号および位相比較信号の組合せからなる2種類の候補{(DATA1,EARLY1,LATE1)又は(DATA0,EARLY0,LATE0)}を出力する。
図8は、図の半導体集積回路装置の動作例を示す波形図であり、(a),(b)は当該波形に対する符号判定および位相比較の動作を説明するものである。図6(a)での信号H0F,H0R,H1R,L0F,L0R,L1Rは、図8(a)に示した位置でのラッチ結果に該当する。
例えばH0Fにおける「H」は、しきい値VT_H側を意味し、「0」はデータサイクルt[0]を意味し、「F」は前側のタイミング(図8(a)でのタイミングTGh)を意味する。また、例えばL1Rにおける「L」は、しきい値VT_L側を意味し、「1」はデータサイクルt[1]を意味し、「R」は後側のタイミング(図8(a)でのタイミングTGj)を意味する。他の信号に関しても同様な意味である。ここで、TGhは、TGiに対して左側に位相が45度ずれた位置にあり、これは、図6(a)におけるCLK_45Nの立ち上がりタイミングに該当する。一方、TGjは、TGiに対して右側に位相が45度ずれた位置にあり、これは、図5(a)におけるCLK_45Pの立ち上がりタイミングに該当する。
ところで、バイポーラNRZアイパタンにおける最も帯域が高い符号列は,(LLHLLH…)あるいは、(HHLHHL…)である。したがって、図8(b)に示すように、例えば送信用発振回路PLL_tx等からランダムなジッタが入ると、このような符号列のパルス幅が本来の幅よりも狭くなる可能性が高い。一方で、(HHHLLLHHH)等の帯域が低いパルスは、ランダムなジッタが入ると、パルス幅が広がってしまう可能性が高い。そこで、例えば、t[0]のVT_H側において、H0FとH0Rで異なるラッチ結果となった場合は、(HHLHHL…)のパルス幅が狭まったのか、(HHHLLLLHHH)のパルス幅が広がったのかを、t[1]でのラッチ結果を用いて判断すればよい。例えば、t[1]におけるL1Rを用いて、ここでのラッチ結果が‘H’であれば(HHLHHL…)のパルス幅が狭まったと判断し、‘L’であれば(HHHLLLLHHH)のパルス幅が広がったと判断する。
このような考え方を用いると、t[0]での符号判定結果および位相比較結果を以下のように定めることができる。
まず、データサイクルt[−1]での条件を「t[−1]での符号判定結果が‘H’」(条件1)か「t[−1]での符号判定結果が‘L’」(条件2)かに分ける。次に(条件1)の場合に、t[0]において「前後のラッチ結果(H0FとH0Rでのラッチ結果)が同じ」(条件1−1)か「前後のラッチ結果(H0FとH0Rでのラッチ結果)が異なる」(条件1−2)かに分ける。同様にして、(条件2)の場合も、t[0]において「前後のラッチ結果(L0FとL0Rでのラッチ結果)が同じ」(条件2−1)か「前後のラッチ結果(L0FとL0Rでのラッチ結果)が異なる」(条件2−2)かに分ける。なお、図1等で述べたように、(条件1)を満たす場合は、t[0]においてVT_Lでのラッチ結果(L0F,L0R)は用いず、(条件2)を満たす場合は、t[0]においてVT_Hでのラッチ結果(H0F,H0R)は用いない。
このような条件のもと、(条件1)かつ(条件1−1)を満たす場合は、符号判定結果はH0F(又はH0R)でのラッチ結果とすることができ、位相比較信号EARLY1,LATE1は発生する必要がない。一方、(条件1)かつ(条件1−2)を満たす場合は、前述した説明から判るように、t[1]のL1Rでのラッチ結果が‘H’ならば、符号判定結果(DATA1)として‘L’を、位相比較結果としてEARLY1=‘H’を出力する。その逆に、L1Rでのラッチ結果が‘L’ならば、符号判定結果(DATA1)として‘H’を、位相比較結果としてLATE1=‘H’を出力する。
また、(条件2)かつ(条件2−1)を満たす場合は、符号判定結果はL0F(又はL0R)でのラッチ結果とすることができ、位相比較信号EARLY0,LATE0は発生する必要がない。一方、(条件2)かつ(条件2−2)を満たす場合は、前述した説明から判るように、t[1]のH1Rでのラッチ結果が‘H’ならば、符号判定結果(DATA0)として‘L’を、位相比較結果としてLATE0=‘H’を出力する。その逆に、H1Rでのラッチ結果が‘L’ならば、符号判定結果(DATA0)として‘H’を、位相比較結果としてEARLY0=‘H’を出力する。
このような動作を行うため、図(a),(b)では、(条件1)と(条件2)の切り分けをセレクタ回路SELおよび1サイクル遅延回路DLY1で行い、(条件1−1)と(条件1−2)の切り分けおよび(条件2−1)と(条件2−2)の切り分けを論理回路JGEで行っている。JGEでは、例えば前述した(条件1)かつ(条件1−2)を満たす場合、図6(b)に示すように、DATA1としてL1Rの反転信号を、EARLY1としてL1Rを、LATE1としてL1Rの反転信号を出力すればよい。同様に、(条件2)かつ(条件2−2)を満たす場合、DATA0としてH1Rの反転信号を、EARLY0としてH1Rの反転信号を、LATE0としてH1Rを出力すればよい。
以上のように、図6の半導体集積回路装置は、着目データサイクルt[0]での符号判定結果および位相比較結果を、前データサイクルt[−1]での符号判定結果に加えて、着目データサイクルt[0]および後データサイクルt[1]でのラッチ結果を用いて決定している。したがって、実施の形態1で述べたような前データサイクルの符号判定結果を用いることによるマージンの拡大に加えて、後データサイクルでのラッチ結果も用いることによって更なるマージンの拡大を図ることが可能となる。すなわち、前データサイクルでの符号判定結果と後データサイクルでのラッチ結果が判れば着目データサイクルでの符号をより正確に決定できるため、受信符号列(入力データ信号)の波形が自身の帯域に応じて比較的大きく変動した場合でも、正確な符号判定結果および位相比較結果を生成することが可能となる。
ところで、図6の構成および図8の動作では、後データサイクルt[1]におけるH1RやL1Rのラッチ結果を用いたが、その代わりに図8(b)に示すように、t[1]の中間レベルのしきい値VT_Cに位置するC1Rでのラッチ結果を用いてもよい。この場合の構成を図7に示す。図7は、図6の変形例を示すものであり、(a)はその構成例を示す回路図、(b)は(a)における判定処理回路の論理内容を示す説明図である。
図7(a)に示すクロック・データ判定回路CD_JGE7は、図6のCD_JGE6に対して、しきい値設定回路VTSET_Cと、その出力をラッチするラッチ回路FF74が加わり、これに伴い判定処理回路JGE7の論理内容が若干変更されたものとなっている。これ以外の構成については図6と同様であるため詳細な説明は省略する。VTSET_Cは、図8(b)に示すようなVT_HとVT_Lの中間レベルのしきい値VT_Cを設定する回路である。FF74は、VTSET_Cの出力をクロック信号CLK_45Pでラッチし、そのラッチ結果を、信号C1RとしてJGE7に出力する。
JGE7の論理内容は、図7(b)に示すように、図6(b)のJGE6におけるL1RとH1RがC1Rに置き換わったものとなっている。このように3つのしきい値を利用した構成を用いると、VTSET_Cに伴い回路面積が増加するが、図8(b)から判るように、2つのしきい値を利用した構成となるH1RやL1Rを用いる場合よりも、電圧軸(縦軸)方向の判定マージンが拡大できる。したがって、より正確な符号判定結果および位相比較結果を生成することが可能となる。
以上、本実施の形態3の半導体集積回路装置を用いることで、入力データ信号の波形ばらつきに対するマージンを向上させることが可能となる。また、本実施の形態3の半導体集積回路装置を伝送システムに適用することで、高速伝送が実現可能となる。
(実施の形態4)
本実施の形態4では、図1に示した半導体集積回路装置における、図2とは異なる詳細な構成例を説明する。本実施の形態4の半導体集積回路装置は、実施の形態1等で示したようなアイトラック方式ではなく、エッジ合わせ方式で位相比較を行うことが主要な特徴となっている。位相比較の動作性能としては、アイトラック方式の方がエッジ合わせ方式よりも優れていると考えられるが、エッジ合わせ方式では、1相のクロック信号でも実現できるため、面積効率はアイトラック方式よりも優れていると考えられる。
図9は、本発明の実施の形態4による半導体集積回路装置において、図1の詳細な構成例を示す回路図である。図9に示す半導体集積回路装置は、図2に示した半導体集積回路装置と比較して、クロック・データ判定回路CD_JGE9に含まれる論理回路LOG9の内部と、クロック信号発生回路CLK_GENがクロック信号CLK_0のみを発生することが異なっている。それ以外は、図2と同様であるため、詳細な説明は省略する。
論理回路LOG9は、VTSET_Hの出力を受けて各種比較判定を行い、信号群(DATA1,EARLY1,LATE1)を出力する比較回路CMP91と、同様にVTSET_Lの出力を受けて信号群(DATA0,EARLY0,LATE0)を出力する比較回路CMP92を含んでいる。CMP91は、2つのラッチ回路FF90,FF91と、1サイクル遅延回路DLY90と、2つのEXOR回路EOR90,EOR91によって構成される。
FF90は、VTSET_Hの出力をCLK_0の立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果を、データ信号DATA1としてセレクタ回路SELに出力する。FF91は、VTSET_Hの出力をCLK_0の立ち下がりでラッチし、そのラッチ結果を、EOR90およびEOR91に出力する。EOR90は、FF90のラッチ結果とFF91のラッチ結果をEXOR演算し、その演算結果を位相比較信号LATE1としてSELに出力する。EOR91は、FF90のラッチ結果をDLY90で遅延させた信号とFF91のラッチ結果とをEXOR演算し、その演算結果を位相比較信号EARLY1としてSELに出力する。
CMP92も、CMP91と同様な構成となっており、2つのラッチ回路FF92,FF93と、1サイクル遅延回路DLY91と、2つのEXOR回路EOR92,EOR93によって構成される。FF92は、VTSET_Lの出力をCLK_0の立ち上がりでラッチし、そのラッチ結果を、データ信号DATA0としてSELに出力する。FF93は、VTSET_Lの出力をCLK_0の立ち下がりでラッチし、そのラッチ結果を、EOR92およびEOR93に出力する。EOR92は、FF92のラッチ結果とFF93のラッチ結果をEXOR演算し、その演算結果を位相比較信号LATE0としてSELに出力する。EOR93は、FF92のラッチ結果をDLY91で遅延させた信号とFF93のラッチ結果とをEXOR演算し、その演算結果を位相比較信号EARLY0としてSELに出力する。
図10は、図9の半導体集積回路装置において、その符号判定および位相比較の動作例を説明する波形図である。図9の半導体集積回路装置は、図19で説明したようなエッジ合わせ方式を用いて位相比較を行う。図10では、波形軌道(HHL)と(LHH)の交点の電圧レベルにしきい値VT_Hを設定し、(LLH)と(HLL)の交点の電圧レベルにしきい値VT_Lを設定する。そして、これらの交点(図10の×印)にエッジ合わせ方式を用いてCLK_0の立ち下がりタイミングを合わせ込み、CLK_0の立ち上がりタイミング(図10の●印)で符号判定を行う。
例えば、データサイクルt[0]において、図9のFF90のラッチ結果(例えば図10におけるt[0]のVT_H側での●印に対応)がDATA1として出力され、このFF90のラッチ結果とFF91のラッチ結果(例えばt[−1]とt[0]の間のVT_H側での×印に対応)とがEOR90で比較される。また、このFF91のラッチ結果と図9のDLY90の出力(例えば図10におけるt[−1]のVT_H側での●印に対応)とがEOR91で比較される。
FF90のラッチ結果とFF91のラッチ結果が異符号であれば(すなわちこれらのラッチタイミング間にDINのエッジが存在すれば)、EOR90によってLATE1=‘H’が出力される。一方、DLY90の出力とFF91のラッチ結果が異符号であれば、EOR91によってEARLY1=‘H’が出力される。データサイクルt[−1]における符号判定結果が‘H’の場合、これらの信号群(DATA1,EARLY1,LATE1)がSELを介して出力される。クロック信号発生回路CLK_GENは、EARLYの‘H’レベルに基づいてCLK_0の位相を左側へ修正し、LATEの‘H’レベルに基づいてCLK_0の位相を右側へ修正する。
以上、本実施の形態4の半導体集積回路装置を伝送システムに適用することで、高速伝送が実現可能となる。
(実施の形態5)
本実施の形態5では、実施の形態4における図9の構成を変形した構成例について説明する。本実施の形態5の半導体集積回路装置は、図9の構成に加えて、特定の符号列が入力された場合にのみ位相比較を行うような機能を加えたことが主要な特徴となっている。
図11は、本発明の実施の形態5による半導体集積回路装置において、図9を変形した構成例を示す回路図である。図11に示す半導体集積回路装置は、図9に示した半導体集積回路装置と比較して、クロック・データ判定回路CD_JGE11に含まれるセレクタ回路SELの出力に符号列判定回路SBL_JGEが加わっていることが異なっている。それ以外は、図9と同様であるため、詳細な説明は省略する。
符号列判定回路SBL_JGEは、図1等に示される1サイクル遅延回路DLY1に加えて3つの1サイクル遅延回路DLY2〜DLY4と、2つのEXOR回路EOR1,EOR2と、3つのAND回路AND1,AND2によって構成される。EOR2は、SELから出力されたデータ信号DATAと、それにDLY1を介した信号とをEXOR演算する。EOR1は、このDLY1を介した信号と、そこから更にDLY2を介した信号とをEXOR演算する。EOR2の出力はAND3の一方に入力され、EOR1の出力は反転されてAND3の他方に入力され、AND3によるAND演算結果が、イネーブル信号ENとして出力される。これにより、ENは、(DATA、DLY1の出力、DLY2の出力)が(L、H、H)又は(H、L、L)の時に‘H’となる。すなわち、符号列が(HHL)又は(LLH)の時に‘H’となる。
ENは、AND1の一方とAND2の一方に入力される。AND1の他方には、SELの出力となる位相比較信号LATEがDLY3を介して入力される。AND2の他方には、SELの出力となる位相比較信号EARLYがDLY4を介して入力される。そして、AND1およびAND2の出力がCLK_GENに入力される。したがって、符号列が(HHL)又は(LLH)の時にのみ、EARLY又はLATEの‘H’がCLK_GENに伝達されることになる。なお、このDLY3,DLY4は、クロック段数の調整用のものである。
図12(a)および図12(b)は、図11の半導体集積回路装置において、その符号判定および位相比較の動作例を説明する波形図である。
図12(a)は、実施の形態4の半導体集積回路装置で、しきい値VT_H,VT_Lを、図10でのしきい値よりもΔV1だけ中間レベルに近づく位置に設定した場合を示している。このとき、符号判定用ラッチのタイミングが、図10での符号判定用ラッチのタイミングよりも例えばΔT1=(ビットレートTc×1/4(=位相90度))程度ずれるようなタイミング(図12(a)の▲印)に配置するのが最適である。これによって、実施の形態1でも述べたように、波形の縦軸方向のばらつきに対して容易にマージンを拡大することが可能となる。なお、このようなしきい値をずらすことによる効果は、この実施の形態に限らずその他の実施の形態でも同様に得ることができる。ところが、実施の形態4に示した半導体集積回路装置においては、例えば、VT_H側において波形軌道(HHL)と(LHH)を区別していないため、CLK_0の立下りタイミングは、波形軌道(HHL)と(LHH)の中間点、すなわち図12(a)の×印の位置に落ち着くことになり、最適点を達成できない。したがって、実施の形態4においては、しきい値VT_H及びVT_Lを図10のしきい値に設定することが必須となっている。
本実施の形態5は、実施の形態4のこの欠点を解消するために、図12(b)に示すように、波形軌道(HHL)および(LLH)のみを対象として、(HHL)とVT_Hの交点および(LLH)とVT_Lの交点にクロック信号CLK_0の立ち下がりを合わせ込むような動作が行われる。こうすることで、CLK_0の立ち下がりのタイミングを、波形軌道(HHL)および(LLH)に合わせることが可能となるので、しきい値VT_H、VT_Lのばらつきに対するマージンを拡大できる。
以上、本実施の形態5の半導体集積回路装置を用いることで、入力データ信号の波形ばらつきに対するマージンを向上させることが可能となる。また、本実施の形態5の半導体集積回路装置を伝送システムに適用することで、高速伝送が実現可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、前述した実施の形態では、しきい値設定回路でオフセット電圧を加えたものをラッチ回路でラッチするような構成例を示したが、これは、入力初段のラッチ回路の回路パラメータやプロセスパラメータを調整したり、あるいはこの初段ラッチ回路の構成を工夫することによっても同様なことが実現可能である。
本発明の半導体集積回路装置は、例えば、バイポーラNRZアイパタンを受けてデータ信号やクロック信号を再生するシリアル伝送システムに対して広く適用可能である。
本発明の実施の形態1による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。 図1の半導体集積回路装置の詳細な構成例を示す回路図である。 図2の半導体集積回路装置の動作例を説明するものであり、(a)は、入力データ信号に対するデータ再生およびクロック再生の動作を表す波形図、(b)は、クロック再生のより詳細な動作を表す波形図である。 図2の構成の変形例を説明するための動作図であり、(a),(b)はそれぞれ異なる動作を示すものである。 本発明の実施の形態2による半導体集積回路装置において、ハーフレート構成を用いた場合の符号判定および位相比較の動作例を説明する波形図であり、(a)は図4の動作例を示すものであり、(b)はその他の動作例を示すものである。 本発明の実施の形態3による半導体集積回路装置において、図1の詳細を示すものであり、(a)はその構成例を示す回路図、(b)は(a)における判定処理回路の論理内容を示す説明図である。 図6の変形例を示すものであり、(a)はその構成例を示す回路図、(b)は(a)における判定処理回路の論理内容を示す説明図である。 の半導体集積回路装置の動作例を示す波形図であり、(a),(b)は当該波形に対する符号判定および位相比較の動作を説明するものである。 本発明の実施の形態4による半導体集積回路装置において、図1の詳細な構成例を示す回路図である。 図9の半導体集積回路装置において、その符号判定および位相比較の動作例を説明する波形図である。 本発明の実施の形態5による半導体集積回路装置において、図9を変形した構成例を示す回路図である。 図11の半導体集積回路装置において、その符号判定および位相比較の動作例を説明する波形図であり、(a),(b)は当該波形に対する符号判定および位相比較の動作を説明するものである。 図1の半導体集積回路装置を適用した伝送システムの構成例を示す概略図である。 図13に示す伝送システムの実装形態の一例を示す斜視図である。 図13の伝送システムにおいて、そのクロック・データ再生回路の構成例を示すブロック図である。 図15のクロック・データ再生回路において、そのクロック信号発生回路の動作の一例を説明する概略図である。 図16の動作を補足する説明図である。 本発明の前提として検討した半導体集積回路装置において、その構成の一例を示す回路図である。 図18の半導体集積回路装置を用いた動作の一例を説明するものであり、(a)は、入力データ信号に対するデータ再生回路の動作を表す波形図、(b)は、クロック再生回路の動作を表す波形図である。 図19(a)に示すアイパタンの実際の状態を示す波形図である。 位相比較信号の定義を示す説明図である。
符号の説明
CDR クロック・データ再生回路
CD_JGE クロック・データ判定回路
LOG 論理回路
VTSET しきい値設定回路
SEL セレクタ回路
DLY 1サイクル遅延回路
CLK_GEN クロック信号発生回路
CMP 比較回路
EOR EXOR回路
SEL_LOG セレクタ論理回路
JGE 判定処理回路
AND AND回路
SBL_JGE 符号列判定回路
LSI_tx 送信回路
LSI_rx 受信回路
EQ 送信側等化器
PLL 発振回路
DRV ドライバ回路
Ptx 出力ピン
Prx 入力ピン
MS 伝送線路
AMP アンプ回路
MB バックプレーンメインボード
CS 筐体
CN コネクタ
CRD ドータカード
M_JGE 多数決判定回路
PH_SEL 位相選択回路
CK_SEL クロック信号選択回路
CK_DLY クロック遅延回路
DR データ再生回路
CR クロック再生回路
IND_SEL バス信号選択回路

Claims (15)

  1. 第1位相比較信号が入力され、前記第1位相比較信号に基づいて位相を修正したクロック信号を発生するクロック信号発生回路と、
    入力データ信号と前記クロック信号とを位相比較することで、前記入力データ信号の位相に対して前記クロック信号の位相が適切か否かを表す前記第1位相比較信号を出力し、前記入力データ信号を前記クロック信号でラッチすることで、第1再生データ信号を出力する第1回路とを具備してなり、
    前記第1回路は、
    前記入力データ信号を、前記クロック信号により第1しきい値を論理判定基準としてラッチし、当該ラッチ結果に基づいて第2再生データ信号および第2位相比較信号からなる第1候補を出力し、前記入力データ信号を前記クロック信号により前記第1しきい値とは異なる第2しきい値を論理判定基準としてラッチし、当該ラッチ結果に基づいて第3再生データ信号および第3位相比較信号からなる第2候補を出力する第2回路と、
    前記第2回路の出力を受けて、前記第1候補か前記第2候補かを選択し、この選択した候補を前記第1再生データ信号および前記第1位相比較信号として出力する第3回路とを備え、
    前記第3回路は、着目データサイクルにおける前記第1候補か前記第2候補かの選択を、1つ前のデータサイクルにおける前記第1再生データ信号の符号に基づいて行うことを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    前記第2回路は、前記着目データサイクルに対応する前記第1および第2しきい値でのラッチ結果を処理することで、前記着目データサイクルに対応した前記第1候補および前記第2候補を出力することを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    前記第2回路は、前記着目データサイクルに対応する前記第1および第2しきい値でのラッチ結果と、1つ後のデータサイクルに対応する前記第1および第2しきい値でのラッチ結果を処理することで、前記着目データサイクルに対応した前記第1候補および前記第2候補を出力することを特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    前記第2回路は、各データサイクル毎に、前記入力データ信号を前記クロック信号が備えている複数のタイミングでラッチし、このラッチ結果の比較によって前記第2位相比較信号および前記第3位相比較信号を生成し、
    前記クロック信号発生回路は、前記第2位相比較信号および前記第3位相比較信号の一方となる前記第1位相比較信号を参照し、前記第2回路での複数のタイミングでのラッチ結果が全て同じになるように前記クロック信号の位相を修正することを特徴とする半導体集積回路装置。
  5. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    前記第2回路は、各データサイクル毎に、前記入力データ信号を前記クロック信号が備えている複数のタイミングでラッチし、このラッチ結果の比較によって前記第2位相比較信号および前記第3位相比較信号を生成し、
    前記クロック信号発生回路は、前記第2位相比較信号および前記第3位相比較信号の一方となる前記第1位相比較信号を参照し、前記クロック信号が備えている複数のタイミングのいずれか1つが、前記入力データ信号のエッジのタイミングと一致するように前記クロック信号の位相を修正することを特徴とする半導体集積回路装置。
  6. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    前記第2回路は、
    前記入力データ信号に対して前記第1しきい値に対応するオフセット電圧を加えて出力する第1しきい値設定回路と、
    前記入力データ信号に対して前記第2しきい値に対応するオフセット電圧を加えて出力する第2しきい値設定回路と、
    前記第1しきい値設定回路の出力を前記クロック信号でラッチする第1ラッチ回路と、
    前記第2しきい値設定回路の出力を前記クロック信号でラッチする第2ラッチ回路とを含んでいることを特徴とする半導体集積回路装置。
  7. 第1位相比較信号が入力され、前記第1位相比較信号に基づいて位相を修正したクロック信号を発生するクロック信号発生回路と、
    入力データ信号に対して第1オフセット電圧を加えて出力する第1しきい値設定回路と、
    前記入力データ信号に対して第2オフセット電圧を加えて出力する第2しきい値設定回路と、
    前記第1しきい値設定回路の出力を前記クロック信号が備えている複数のタイミングでそれぞれラッチする複数の第1ラッチ回路と、
    前記第2しきい値設定回路の出力を前記クロック信号が備えている複数のタイミングでそれぞれラッチする複数の第2ラッチ回路と、
    前記複数の第1ラッチ回路の出力に対して論理レベルの一致または不一致を判定し、その判定結果となる第2位相比較信号を出力する第1比較回路と、
    前記複数の第2ラッチ回路の出力に対して論理レベルの一致または不一致を判定し、その判定結果となる第3位相比較信号を出力する第2比較回路と、
    前記第2位相比較信号および前記複数の第1ラッチ回路のいずれかの出力となる第2再生データ信号が第1候補として入力され、前記第3位相比較信号および前記複数の第2ラッチ回路のいずれかの出力となる第3再生データ信号が第2候補として入力され、前記第1候補および前記第2候補のいずれかを選択し、この選択した候補を第1再生データ信号および前記第1位相比較信号として出力するセレクタ回路とを具備してなり、
    前記セレクタ回路は、前記第1再生データ信号を1データサイクル遅延させた第1信号に基づいて選択動作を行い、前記第1信号が一方の論理レベルの場合は前記第1候補を選択し、前記第1信号が他方の論理レベルの場合は前記第2候補を選択することを特徴とする半導体集積回路装置。
  8. 請求項7記載の半導体集積回路装置において、
    前記第1〜前記第3位相比較信号のそれぞれは、前記入力データ信号を基準とする前記クロック信号の適切な位相が第1時間軸方向にずれていることを示すEARLY信号と、前記第1時間軸方向の逆となる第2時間軸方向にずれていることを示すLATE信号とを含んでいることを特徴とする半導体集積回路装置。
  9. 請求項8記載の半導体集積回路装置において、
    前記クロック信号は、0度の位相に該当する第1タイミングと、+N(N>0)度の位相に該当する第2タイミングと、−N(N>0)度の位相に該当する第3タイミングとを含み、
    前記複数の第1ラッチ回路は、前記第1タイミングでラッチを行う第3ラッチ回路と、前記第2タイミングでラッチを行う第4ラッチ回路と、前記第3タイミングでラッチを行う第5ラッチ回路とを含み、
    前記第1比較回路は、前記第3ラッチ回路の出力と前記第4ラッチ回路の出力とを論理比較し、不一致の場合に前記第2位相比較信号の一部となる前記LATE信号を活性化する第1EXOR回路と、前記第3ラッチ回路の出力と前記第5ラッチ回路の出力とを論理比較し、不一致の場合に前記第2位相比較信号の一部となる前記EARLY信号を活性化する第2EXOR回路とを含み、
    前記複数の第2ラッチ回路は、前記第1タイミングでラッチを行う第6ラッチ回路と、前記第2タイミングでラッチを行う第7ラッチ回路と、前記第3タイミングでラッチを行う第8ラッチ回路とを含み、
    前記第2比較回路は、前記第6ラッチ回路の出力と前記第7ラッチ回路の出力とを論理比較し、不一致の場合に前記第3位相比較信号の一部となる前記LATE信号を活性化する第3EXOR回路と、前記第6ラッチ回路の出力と前記第8ラッチ回路の出力とを論理比較し、不一致の場合に前記第3位相比較信号の一部となる前記EARLY信号を活性化する第4EXOR回路とを含み、
    前記クロック信号発生回路は、前記第1位相比較信号に含まれる前記EARLY信号および前記LATE信号のいずれも不活性となるように前記クロック信号の位相を修正することを特徴とする半導体集積回路装置。
  10. 請求項8記載の半導体集積回路装置において、
    前記クロック信号は、0度の位相に該当する第1タイミングと、180度の位相に該当する第2タイミングとを含み、
    前記複数の第1ラッチ回路は、前記第1タイミングでラッチを行う第3ラッチ回路と、前記第2タイミングでラッチを行う第4ラッチ回路とを含み、
    前記第1比較回路は、前記第3ラッチ回路の出力と前記第4ラッチ回路の出力とを論理比較し、不一致の場合に前記第2位相比較信号の一部となる前記LATE信号を活性化する第1EXOR回路と、前記第3ラッチ回路の出力を1データサイクル遅延させた信号と前記第4ラッチ回路の出力とを論理比較し、不一致の場合に前記第2位相比較信号の一部となる前記EARLY信号を活性化する第2EXOR回路とを含み、
    前記複数の第2ラッチ回路は、前記第1タイミングでラッチを行う第5ラッチ回路と、前記第2タイミングでラッチを行う第6ラッチ回路とを含み、
    前記第2比較回路は、前記第5ラッチ回路の出力と前記第6ラッチ回路の出力とを論理比較し、不一致の場合に前記第3位相比較信号の一部となる前記LATE信号を活性化する第3EXOR回路と、前記第5ラッチ回路の出力を1データサイクル遅延させた信号と前記第6ラッチ回路の出力とを論理比較し、不一致の場合に前記第3位相比較信号の一部となる前記EARLY信号を活性化する第4EXOR回路とを含み、
    前記クロック信号発生回路は、前記第1位相比較信号に含まれる前記EARLY信号および前記LATE信号に基づいて、前記第2タイミングを前記入力データ信号のエッジに合わせ込むように前記クロック信号の位相を修正することを特徴とする半導体集積回路装置。
  11. 請求項7記載の半導体集積回路装置において、
    前記複数の第1ラッチ回路では、前記第1しきい値設定回路により、前記入力データ信号における振幅の中間レベルよりも高いレベルとなる第1しきい値を判定基準としてラッチが行われ、
    前記複数の第2ラッチ回路では、前記第2しきい値設定回路により、前記入力データ信号における振幅の中間レベルよりも低いレベルとなる第2しきい値を判定基準としてラッチが行われることを特徴とする半導体集積回路装置。
  12. 請求項11記載の半導体集積回路装置において、
    前記入力データ信号の波形は、バイポーラNRZアイパタンとなり、
    前記第2再生データ信号を出力する前記第1ラッチ回路でのラッチタイミングと前記第3再生データ信号を出力する前記第2ラッチ回路でのラッチタイミングは、前記第1しきい値および前記第2しきい値の設定に伴い、前記バイポーラNRZアイパタンの振幅の中間レベルで各波形軌道がクロスするポイントでのタイミングよりも90度程度位相がずれたタイミングに設定されることを特徴とする半導体集積回路装置。
  13. 第1位相比較信号が入力され、前記第1位相比較信号に基づいて位相を修正したクロック信号を発生するクロック信号発生回路と、
    入力データ信号に対して第1オフセット電圧を加えて出力する第1しきい値設定回路と、
    前記入力データ信号に対して第2オフセット電圧を加えて出力する第2しきい値設定回路と、
    前記第1しきい値設定回路の出力を前記クロック信号が備えている複数のタイミングでそれぞれラッチする複数の第1ラッチ回路と、
    前記第2しきい値設定回路の出力を前記クロック信号が備えている複数のタイミングでそれぞれラッチする複数の第2ラッチ回路と、
    前記第1ラッチ回路の出力を1データサイクル遅延させる第1遅延回路と、
    前記第2ラッチ回路の出力を1データサイクル遅延させる第2遅延回路と、
    前記第1および前記第2ラッチ回路の出力と、前記第1および前記第2遅延回路の出力とを受けて論理レベルの比較を行い、第2再生データ信号および第2位相比較信号からなる第1候補と、第3再生データ信号および第3位相比較信号からなる第2候補とを出力する第4回路と、
    前記第1候補および前記第2候補のいずれかを選択し、この選択した信号を第1再生データ信号および前記第1位相比較信号として出力するセレクタ回路とを具備してなり、
    前記セレクタ回路は、前記第1再生データ信号を1データサイクル遅延させた第1信号に基づいて選択動作を行い、前記第1信号が一方の論理レベルの場合は、前記第1候補を選択し、前記第1信号が他方の論理レベルの場合は、前記第2候補を選択することを特徴とする半導体集積回路装置。
  14. 請求項13記載の半導体集積回路装置において、
    前記複数の第1ラッチ回路では、前記第1しきい値設定回路により、前記入力データ信号における振幅の中間レベルよりも高いレベルとなる第1しきい値を判定基準としてラッチが行われ、
    前記複数の第2ラッチ回路では、前記第2しきい値設定回路により、前記入力データ信号における振幅の中間レベルよりも低いレベルとなる第2しきい値を判定基準としてラッチが行われることを特徴とする半導体集積回路装置。
  15. 請求項14記載の半導体集積回路装置において、さらに、
    前記入力データ信号に対して第3オフセット電圧を加えて出力する第3しきい値設定回路と、
    前記第3しきい値設定回路の出力を前記クロック信号が備えている複数のタイミングの1つを用いてラッチする第3ラッチ回路とを具備してなり、
    前記第4回路は、前記第1および前記第2ラッチ回路の出力と前記第1および前記第2遅延回路の出力に加えて、前記第3ラッチ回路の出力を受けて論理レベルの比較を行うことで前記第1候補および前記第2候補を出力し、
    前記第3ラッチ回路では、前記第3しきい値設定回路により、前記入力データ信号における振幅の中間レベルとなる第3しきい値を判定基準としてラッチが行われることを特徴とする半導体集積回路装置。
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