JP5258739B2 - ハロゲン含有ガスの処理装置 - Google Patents

ハロゲン含有ガスの処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5258739B2
JP5258739B2 JP2009277414A JP2009277414A JP5258739B2 JP 5258739 B2 JP5258739 B2 JP 5258739B2 JP 2009277414 A JP2009277414 A JP 2009277414A JP 2009277414 A JP2009277414 A JP 2009277414A JP 5258739 B2 JP5258739 B2 JP 5258739B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
halogen
discharge
containing gas
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009277414A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010058118A (ja
Inventor
昇 和田
昌樹 葛本
雅史 土井
豊一 後藤
清彦 吉田
康隆 稲永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2009277414A priority Critical patent/JP5258739B2/ja
Publication of JP2010058118A publication Critical patent/JP2010058118A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5258739B2 publication Critical patent/JP5258739B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/20Capture or disposal of greenhouse gases of methane
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/30Capture or disposal of greenhouse gases of perfluorocarbons [PFC], hydrofluorocarbons [HFC] or sulfur hexafluoride [SF6]

Landscapes

  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Description

本発明は、ハロゲン含有ガスの処理装置に係り、特に、半導体プロセスなどの排気ガスに含まれる四フッ化炭素ガスなど、フルオロカーボン類等の処理装置に関するものである。
半導体デバイスあるいは液晶デバイス等の製造プロセスには、微細加工技術が不可欠であり、微細加工技術の手段として、気体プラズマによる加工が主流となりつつある。この気体プラズマによる加工は、四フッ化炭素ガス(CF)などのフルオロカーボン類の他、種々のハロゲン系ガスを真空装置内に導入し、プラズマ化して被加工材と反応させ、反応生成物をガスとして排出し、被加工材に所望のパターンを形成する技術である。
被加工材と反応させた後で排出されるガスには、CFなどのようにオゾン層を破壊する原因物質であるばかりでなく、地球温暖化の原因ともなるハロゲン系ガスが含まれている。このため、排気ガスに含まれるハロゲン系ガスを除去する研究が進められている。
例えば、特許文献1には、排気されたハロゲン系ガスと水素ガスまたは水素原子を含むハロゲン化物以外の気体とを混合し、この混合ガスを放電部を通過させてハロゲン系ガスを分解すると同時にハロゲン化水素を生成し、このハロゲン化水素を捕集する方法および装置が記載されている。
特開平11−156156号公報(第5頁−第6頁、図1)
しかし、上記公報に記載の放電を利用した方法および装置は、放電部を安定、かつ高効率で動作させ、効率的な処理とランニングコスト、装置の小型化等ユーザニーズに沿った装置構造を実現するためには幾多の課題があった。
本発明は、上記のような状況に鑑み、ハロゲン含有ガスの処理装置において、高効率な処理とユーザニーズに沿った装置構造の実現を可能とするハロゲン含有ガスの処理装置を提供するものである。
本発明に係るハロゲン含有ガスの処理装置は、ハロゲン系ガスを含有するハロゲン含有ガスを供給するハロゲン含有ガス供給手段から供給されるガス流に対して順次直列に接続された、ハロゲン含有ガスを分解したときに生成される副生成物を除去するための洗浄手段、上記ハロゲン含有ガスからハロゲン系ガス以外のガスを分離し、上記ハロゲン系ガスを濃縮するためのガス分離設備、上記ハロゲン系ガスが濃縮されたガスを分解するガス分解器、および上記ガス分解器で処理され、排出された処理ガスを上記洗浄手段に戻す排気ガス循環手段を備えたものである。
本発明に係るハロゲン含有ガスの処理装置によれば、ハロゲン系ガスを含有するハロゲン含有ガスを供給するハロゲン含有ガス供給手段から供給されるガス流に対して順次直列に接続された、ハロゲン含有ガスを分解したときに生成される副生成物を除去するための洗浄手段、上記ハロゲン含有ガスからハロゲン系ガス以外のガスを分離し、上記ハロゲン系ガスを濃縮するためのガス分離設備、上記ハロゲン系ガスが濃縮されたガスを分解するガス分解器、および上記ガス分解器で処理され、排出された処理ガスを上記洗浄手段に戻す排気ガス循環手段を備えたものであるので、酸排気設備のない場所でも使用できるハロゲン含有ガスの処理装置を提供することができる。
本発明に係る実施の形態1を示すブロック図である。 実施の形態1の放電部を示す断面図である。 実施の形態1におけるパージガス流量と除害率との関係を示す図である。 放電部の放電空隙長と除害率との関係を示す図である。 放電部の放電空隙長と平均ガス温度との関係を示す図である。 本発明に係る実施の形態2を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態5を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態6の一例を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態6の他の例を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態12を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態13を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態15を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態16を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態17を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態18を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態20を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態21を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態23を示すブロック図である。
以下に、本発明に係るハロゲン含有ガス処理装置の実施の形態を、図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1を示すブロック図であり、半導体プロセス(エッチング工程)における構成を示している。図において、1はハロゲン含有ガスの排出源である半導体プロセス装置、2はハロゲン含有ガス供給手段(システムポンプ)であり、システムポンプ2はターボ分子ポンプ21とドライポンプ22で構成される。5はパージガス供給手段(パージガス供給設備)、3はハロゲン含有ガス処理装置、31は洗浄手段(ウェットスクラバ)、32はガス濃縮手段(ガス濃縮器)であり、ガス濃縮器32はガス分離膜321、除酸部324、除湿部325を備えている。322はハロゲン成分が濃縮された濃縮ハロゲン成分リッチガス、323はパージガス成分がリッチな非ハロゲン成分リッチガスである。33は放電部、34は放電部33に高電圧を印加する高周波電源、35は付加ガス供給手段(付加ガス供給器)、4は酸排気設備である。図中、実線がガスの流れを示し、二点鎖線が高圧線を示す。
本発明は図1より理解できるように、通常の減圧プラズマによるハロゲン含有ガス処理装置と異なり、プロセスアウト、つまり半導体プロセス装置1に既設のシステムポンプ2の後段にて処理を行うことができるのが大きな特徴である。
半導体プロセス装置1から排出されたPFC(Perfluorocarbon)ガスを含有するガス(ハロゲン含有ガス)は、パージガス供給設備5から供給され、システムポンプ2に導入されるパージガス(一般的に窒素ガス)により希釈され、0.1%程度のPFC濃度を有する希釈ガスとなる。この希釈ガスは、半導体プロセスにより生成される固形物および酸成分を多く含有するため、ウェットスクラバ31において洗浄することにより、放電部33に不純物が混入されないようにしている。
本実施の形態では、ウェットスクラバ31を用い、十分な不純物の除去率を得ているが、一般的にスクラバは除塵効率が低いといわれ、また製造プロセスにより排出される不純物の種類も異なるため、好ましくは、ドライスクラバとウェットスクラバを併用する方がよい。
ウェットスクラバ31にて固形物などを除去したのち、放電部33にPFCを含有するハロゲン含有ガスを導入し、プラズマにより処理・除害するのであるが、PFCを含有するハロゲン含有ガスを放電部33に導入する前に、ガス濃縮器32にてPFCガスの濃度を少なくとも1%以上、好ましくは10%以上に濃縮し、濃縮ハロゲン成分リッチガス322を放電部33に導入することでさらに効率のよい処理ができる。
本実施の形態では、ガス濃縮器32にガス分離膜321を用いているが、その他にも、吸着剤、コールドトラップを使用しても同様の効果が得られる。ガス分離膜321としては、炭素膜、ポリイミド膜などを用いることができ、膜内外に圧力差を生じさせることで、ハロゲンガス成分と非ハロゲン成分ガス(パージガス成分)を容易に分離することができる。従って、分離膜321の前段に圧縮機を設ける、あるいは分離膜321の後段に真空ポンプを設ける。
ガス分離膜321に導入するガスはウェットスクラバ31を通過しているため、ガス中の水分は完全に飽和している可能性が高い。ガス分離膜321内では、上記水分がガス中に多く存在すると、ハロゲン成分と非ハロゲン成分の分離効率を低下させてしまうため、ドライヤを用いてガス露点を+10℃以下にして乾燥しておくことがよりよい分離効果を得ることにつながる。
ガス分離膜321を用いる方法以外に、吸着剤を使用して選択的に必要もしくは不必要なガス成分を吸着させることにより分離する方法があり、吸着剤としては活性炭やゼオライトなどを用いることができる。また、コールドトラップを用いることもでき、コールドトラップでは液体窒素によりPFC成分を液化回収し、その後気化する。
ガス濃縮器32により分離され、生成された濃縮ハロゲン成分リッチガス322を放電部33に導入し、非ハロゲン成分リッチガス323は除酸部324、除湿部325を経て、システムポンプ2へ循環させ、パージガスとして再利用することができる。
ガス分離膜321により分離された非ハロゲン成分リッチガス323内には、ウェットスクラバ31で除去し切れなかったふっ化水素ガスなどの酸成分や固形成分が混入する可能性があるため、これらふっ化水素ガスなどの酸成分や固形成分を、ウェットスクラバ、ドライスクラバ、フィルタ、クーロン力を利用した静電チャックなどで構成された除酸部324を用いてシステムポンプ2へ循環する前に除去する必要がある。
また、湿式の除酸部324を用いた場合、非ハロゲン成分リッチガス323のガス露点は高くなっているため、システムポンプ2の前段で除湿器、ドライヤ、コールドトラップなどで構成される除湿部325を設け、ガス露点を少なくとも−20℃以下にするのが好ましい。
このように、ガス濃縮器32を用いて非ハロゲン成分リッチガス323を分離し、再利用することにより、パージガス供給設備5から新たに供給するパージガス量を大幅に軽減することができる。
図2は、放電部33の構造を示す断面図であり、1対の電極を有する1つの処理ユニットを備えた場合であり、電極の一方(設置側電極331)だけを冷却水循環機等の冷却手段により冷却する例を示している。図2において、331は導電体からなる接地側電極、332は高電圧側電極であり、誘電体332Aに金属膜等の導電層を形成してなるものである。333は放電空間、334は誘電体332Aを介して設けられたスペーサ、335は冷却水循環機等の冷却手段から供給される水の冷却水流路、336はガス導入口、337はガス排出口、338は放電部ケース、339は高圧端子を示し、図中の矢印はガスの流れる方向を示している。
放電部33は、平行平板型のプラズマ発生部であり、接地側電極331と高電圧側電極332の接地側電極331との対向面に設けた誘電体332Aを介することにより発生する無声放電プラズマにより大気圧またはその近傍圧力下でハロゲン含有ガスを処理するものである。放電空間333の空隙長dはスペーサ334の厚さにより決定することができる。なお、誘電体332Aは、接地側電極331の対向面に設けてもよく、接地側電極331および高電圧側電極332の両方の対向面に設けてもよい。
放電部33で発生するプラズマにより、例えば難分解性で知られるCFガスは、電子と衝突し、下記(1)式のように解離する。
CF+e→C+4F+e −−−−−(1)
上記(1)式においてeは電子を表す。
発明者らは、放電空隙長1.0mmおよび0.5mmの放電部33を用い、大気圧またはその近傍圧力下で極めて安定な高エネルギープラズマを発生することができ、低コストで難分解性であるハロゲン含有ガスに含まれるハロゲン系ガス分子の結合を直接解離させるに十分なエネルギーを供給することができることを見出した。例えば、99.9999%のCFガス100SCCMを300W程度の電力印加でほぼ100%分解できる。
図3は、99.9999%CFガスをパージガスで希釈した混合ガスを1kWの電力印加(従来の触媒式などでは4〜5kW)で処理した場合のCFの除害率を示す図である。図において、縦軸はCFガスの除害率(%)、横軸はパージガスの流量(SLM)であり、パージガスが窒素ガス(N)の場合とアルゴンガス(Ar)の場合について示している。なお、CFガスの流量は一定である。図3に示されているように、窒素ガスの流量の増大とともに(CF濃度の減少とともに)CFの除害率は急激に減少する。しかし、アルゴンガスを用いた場合はその流量の増大に伴うCFガスの除害率の変化はほとんどない。この結果は、窒素ガスの振動励起などに起因するエネルギーの無効消費が大きいためと考えられる。
本実施の形態においては、ガス濃縮器32を用いることにより、CFガスがパージガスにより希釈され低濃度であっても、CFガスを濃縮することができ、例えば、0.1vol%のCFを1vol%に濃縮した場合、放電部33の動作点は図3中に示したA点からB点へ移動させることができるので、パージガスに窒素ガスを用いても常に効率的な処理が可能となる。また、同図からは1vol%以上に濃縮した点で動作させることにより窒素ガスパージにおいても90%以上の除害率を保証できることがわかる。CFガス濃度を10vol%に濃縮した場合は、さらにその処理効率は向上し、ほぼ100%近い除害率を達成することができる。
また、0.1vol%程度の低濃度の処理対象ガスの処理においても、ガス濃縮器32により10倍以上に濃縮することができるため、過度なエネルギーを投入せずに、高効率にプラズマで処理することが可能となる。
上記のように、本実施の形態によれば、通常、プラズマでは効率よく分解することが困難とされていたPFC、フロンなどの難分解性ガスを、放電部33により大気圧下で高電界放電場、高エネルギー電子を生成し、1kW程度の低消費電力(低コスト)で分解でき、また、いかなる低濃度の難分解性ハロゲン含有ガスであってもガス濃縮器32により高い除害率を維持できる。
図4は、放電空隙長dによるCFガスの除害率の変化を示す。図4において、CFガス流量およびパージガス流量は一定(CFガス濃度一定)である。この結果に示されているように、放電空隙長dが小さいほど、同一投入電力におけるCFガスの除害率は上昇し、特に放電空隙長dが1.0mm以下であれば、放電空隙長dによるCFガスの除害率の差は小さくなり、dが1.0mmで除害率は80%を初めて越え、さらにdを小さくすることで、90%以上の除害率を得ることができる。逆に、dが1.0mmを越えて大きくなると、dによる除害率の低下は極めて大きく、除害率70%すら達成することが困難になる。したがって、上記のように、放電空隙長dを1.0mm以下とすれば、ハロゲン含有ガスの分子結合を直接解離させるに十分なエネルギーを有効に投入することができる。
処理するハロゲン含有ガスは、図2に示したように、平板状の放電空間333全周囲から中央部へ向かって導入され、無声放電プラズマにより処理されながら、中央部に設置されているガス排出口337から取り出すことができる。このように、電極331の中央部に処理ずみガスの排出口を設け、電極331の周囲から処理するハロゲン含有ガスを供給することによって、放電空間333に対して均一なガス流路を形成でき、かつ、コンパクトな放電部33を容易に実現することができる。さらに、複数の放電空間を形成するためには電極を積層していくだけでよく、大容量化してもコンパクトな装置を形成することができる。
本実施の形態では、接地側電極331にステンレス鋼を用い、かつ、このステンレス鋼の放電空間側をAlでコーティングしている。また、高電圧側電極332には導電層を有するAlプレートを使用している。
また、スペーサ334はステンレス鋼で板状に所定の厚さに形成されたものを用い、ガスの流れを妨げないように設置し、放電空隙長を一定に維持している。放電空間333の冷却には、接地側電極331内の冷却水流路335を循環させた低温冷却水による冷却手段により冷却する。
また、接地側電極331および高電圧側電極332の両電極を金属製とし、各々の放電空間側表面をAlでコーティングし、両電極331,332内部に冷却水を流した形態をとっても効果的である。両電極331,332に冷却水を流すことにより、一方の電極にだけ冷却水を流す場合に比して放電空間333の冷却効率が4倍以上向上するため、放電部を1/4以下の大きさにコンパクト化できる。ただし、この場合は冷却水としてイオン交換水もしくは純水を使用する必要がある。
本発明における無声放電プラズマは比較的低温であるため、放電部33の後段の排気配管にはPVCなどの耐酸性で安価な樹脂配管が使用できる。
図5は、放電空隙長と放電空間の平均ガス温度の関係を示す図である。同図によれば、上記のように、放電空隙長を1.0mm以下とした場合、放電空間333の平均ガス温度は100〜200℃程度となる。平均ガス温度100〜200℃程度でプラズマ処理されたハロゲン含有ガスは、ハロゲン含有ガス処理装置3から排出される際に50℃以下に自然冷却されており、PVCなどの配管が使用できるため極めて経済的である。200℃を大きく越えると配管に対する熱的負荷が問題となり、PVCではなくステンレス鋼などを用いる必要があり、工事費が重むため好ましくない。
また、Alプレートは脆性であり、微少な機械的な応力が印加されたまま、高電圧を印加する(数百℃の温度上昇がある)と破損する可能性が生じるが、放電空隙長を1.0mm以下とすることによって、平均ガス温度が200℃以下となり、Alプレートの破損防止に対しても効果がある。さらに、ハロゲン含有ガスの除害率向上を考慮すれば、好ましくは0.5mm以下の放電空隙長によって放電場を形成する。
上記のように、放電空隙長を1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下に設定することによって、ハロゲン含有ガス分子の結合を解離させる投入エネルギーを低くし、より高い電界放電場を形成でき、熱的には低温で処理を行うことができる。
本実施の形態の説明では、接地側電極331を冷却する場合を示したが、放電部33の接地側電極331および高電圧側電極332のすべてを冷却した場合は、前述のように、放電空間333の冷却効果を4倍向上させることができるので、放電空隙長を4.0mm以下、好ましくは2.0mm以下に設定することによって、ハロゲン含有ガスの分子結合を直接解離させるに十分なエネルギーを有効に投入することができる。
また、ハロゲン含有ガスをプラズマにより処理する際、図1に示した付加ガス供給手段(付加ガス供給器)35から付加ガスを添加し、希釈することによって、ハロゲン系ガス分子の遊離した各構成原子を処理し易い分子に再生させることができる。主なハロゲン系ガスはプラズマで分子結合が切断されると、炭素原子およびふっ素原子が遊離する。これらの原子で大気放出可能もしくは処理が極めて容易なガスとして再生するには、ハロゲン含有ガスに水(水蒸気)を添加し、水の共存状態でプラズマ処理することにより、二酸化炭素、ふっ化水素等のガス分子にする。
水の添加量はハロゲン含有ガス中のハロゲン系ガス濃度により一義的に決定でき、そのハロゲン系ガス濃度をCp、添加する水(水蒸気)の濃度をChとすると、Ch/Cp=0.5〜3、好ましくはCh/Cp=1〜2とする。
また、再生した二酸化炭素はハロゲン含有ガスに比べて極めて地球温暖化に対する影響が小さいガスであるため、大気放出しても地球温暖化に対する影響はPFCガスなどに比べ非常に小さい。
また、再生したふっ化水素は、一般的に半導体製造設備内に保有されている酸排気設備4に排気し、処理することができるので、酸排気設備を別に設けなくても簡単に無害化でき、大規模な設備投資は必要としない。
上記のように、本実施の形態においては、放電空隙長を1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下(すべての電極を冷却すれば4.0mm以下、好ましくは2.0mm以下)と設定することによって、プロセスアウトの設置場所にて、低コストで、プラズマによるハロゲンガス含有ガスの処理が効率よく実施できるようになる。
また、半導体プロセス装置1から排出されるハロゲン含有ガスのハロゲン系ガス濃度が低濃度である場合でも、ガス濃縮器32を用いることにより高い除害率を維持することができる。
さらに、ガス濃縮器32を利用し非ハロゲン成分リッチガス323を分離し再利用することによって、システムポンプ2に供給する新たなパージガスを大幅に減らすことができ、省エネルギー化ができる。
実施の形態2.
半導体・液晶製造プロセスに使用されるハロゲン含有ガスには、ふっ素化合物ガスとして、CF、C、C、C、CHF、NF、SFなどがある。以下これらを総称してPFCガスとする。
また、家電製品などから回収されるハロゲン含有ガスには、CFC(Chlorofluorocarbon)ガス、HCFC(Hydrochlorofluorocarbon)ガス、HFC(Hydrofluorocarbon)ガスがある。
上記PFCガス、CFCガス、HCFCガス、HFCガスは、大気放出ができず、特に安定で分解が困難とされるガスである。
上記実施の形態1に示したハロゲン含有ガスの処理装置により、上記CFCガス、HCFCガスおよびHFCガスを容易に処理することができる。
図6は、実施の形態2を示すブロック図であり、CFCガス、HCFCガスおよびHFCガス含有ガスの処理方法を説明する図である。図6(b)は家電製品の貯蔵容器1A内のCFCガスおよびHFCガス含有ガスの処理工程を示し、図6(a)は半導体プロセスから排出されるPFCガスの処理工程を図6(b)と対比して示している。同図において、前処理とはスクラバ31などによる洗浄工程を示している。
家電製品貯蔵容器1AなどからCFCガス、HCFCガスおよびHFCガス含有ガスを回収する場合、回収場所は半導体工場のように、図6(a)に示した酸排気設備4などを持ちあわせていない場合が多い。そこで、図6(b)に示したように、ポンプ20により処理対象ガスを放電処理部33に引き込み、プラズマ処理した後で、アルカリ溶液などによる湿式処理などの後処理設備4Aでしょりすることが必要であり、例えば水酸化カルシウム溶液を用いて中和し、ふっ化カルシウム、塩化カルシウムとして無害化し、回収する工程を加える。また、この場合には洗浄等の前処理は一般的に不要であるが、実施するのが好ましい。
実施の形態3.
図1において、放電部33にPFC含有ガスとともに付加ガス供給器35から添加するガスは、水蒸気の他に、水素、酸素、オゾン、メタン、エタン、プロパン、アンモニアまたはこれらの混合物とする。
これらのガスをマスフローコントローラや流量計にて流量を制御し、放電部33に導入すればよい。また、上記添加ガスを水に溶解させた溶液、例えば、水素水、オゾン水、さらにはエタノール、メタノールなど有機溶剤を溶解させた溶液を収納した溶液槽にPFC含有ガスを導入し、溶液中をバブリングさせるなどしてPFC含有ガスと共存させても水(水蒸気)等を放電部に添加した場合と同様の効果が得られる。
付加ガス供給器35から、上記ガス種または溶液を添加することにより、プラズマにより分解した処理対象ガス分子を、工場に既設の設備で容易に処理する、あるいは地球温暖化への影響がより小さいガス分子に変換することができる。
実施の形態4.
半導体・液晶プロセスでは、図1に示したシステムポンプ2のパージガスは窒素ガスであることが多いため、本発明の装置において処理するPFCガスは窒素で希釈されているのが好ましい。しかし、窒素の他に空気や酸素で希釈されていても同様にパージガスごと直接処理することができる。
また、図1に示したように、ガス濃縮器32を用いた場合は、非ハロゲン成分リッチガス323を分離し、システムポンプ2に再利用できるため、窒素、空気、酸素よりも高価なヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノンで希釈してもランニングコスト的に問題はない。また、処理対象ガス中のハロゲン系ガスを高効率に濃縮できることから、処理対象ガスのハロゲン系ガス濃度の高低にかかわらず常に高効率に処理することができる。
特に、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノンは、放電場でのエネルギー消費が極めて少ないため、プラズマ処理においても、さらに効率的な処理ができる。
実施の形態5.
図7は、実施の形態5を示すブロック図であり、非ハロゲン成分リッチガス323をシステムポンプ2のパージガスとして再利用するパージガス供給システムを示している。図において、図1と同一符号は同一部分または相当部分を示す。326はマスフローメータなどの流量計、327は水分ドレイン、36は演算ユニット、37はマスフローコントローラなどの流量調節手段であり、実線はガスの流れ、一点鎖線は信号線、二点鎖線は高圧線を示す。
ガス濃縮器32を用いた場合、濃縮されたハロゲン成分リッチガス322は放電部33へと導入されるが、ガス濃縮器32に導入されたPFC含有ガス内の非ハロゲン成分リッチガス323は、別ポートより排出される。
ガス濃縮器32からの非ハロゲン成分リッチガス323を除酸、除湿した後、流量計326でその流量Q1を検知する。その流量信号を電流または電圧信号等の検知信号に変換し、システムポンプ2に対して必要とするパージガス流量Q0を記憶させておいた演算ユニット36に導入する。演算ユニット36は市販の計装用演算変換器やリニアライザを用いればよい。そこで、新規導入パージガス流量Q2を(Q0−Q1)で算出させ、その信号を流量調節手段37に送信し、自動的に不足流量を供給する。
このパージガス供給システムにより、ガス濃縮器32の濃縮効率が変動しても常に一定流量のパージガスをシステムポンプ2に供給でき、半導体プロセスおよびシステムポンプ2のインターロック動作などに影響を及ぼさない。
実施の形態6.
図8は、実施の形態6を示すブロック図であり、図において、図1と同一符号は同一部分または相当部分を示す。本実施の形態は、非ハロゲン成分リッチガス323をシステムポンプ2のパージガスおよび放電部33で生成した排出ガスのパージガスとして再利用するパージガス供給システムである。
PFC成分をガス濃縮器32で濃縮することにより、放電部33で処理した後のガスは極めて高濃度のふっ化水素ガスを含有する。半導体工場の設備にもよるが、放電部33から酸排気設備4にいたる配管が高濃度のふっ化水素ガスに耐えられない場合があるが、非ハロゲン成分リッチガス323の一部を、システムポンプ2へのパージガスとして再利用すると同時に放電部33の後段へもフィードし、放電生成ガスを希釈することによって放電部33から酸排気設備4にいたる配管に対する高濃度のふっ化水素ガスによるダメージを抑制することができる。
図8において、328がシステムポンプ2のパージ成分、329が排気ガスのパージ成分である。分離された非ハロゲン成分リッチガス323を2方に分岐し、一方をシステムポンプ2のパージガスとして利用し、もう一方を放電生成ガスの希釈として利用する。好ましくは、ポンプパージ成分328は、コールドトラップまたはドライヤなどの除湿部325を用いて、ポンプ内での水分凝縮などを防止するためにガス露点を―20℃以下とする。また、除湿の前段で非ハロゲン成分リッチガス323内のふっ化水素などの不純物を除酸部324で除去しておくのが好ましい。排気ガスのパージ成分329に関しては除酸・除湿などの手段が不要でそのまま利用することができる。
図9は、ガス濃縮器32内にガス分離膜321と高分子製中空糸分離膜による水分濃縮部320とを設置したものである。
図8においては、システムポンプ2へパージガス成分を再利用する際に、除酸部324によりほぼ飽和している水分量をパージガスリッチ成分323より除去する必要があり、そのため、ドライヤ、コールドトラップなどの除湿部325、水分ドレイン327(この水分のpHは低い可能性があるため取り扱いおよび廃棄には注意が必要である)など数種の機器を設置する必要が生じた。
一方、図9においては、ガス濃縮器32、除酸部324および水分濃縮装置320のみの設置で、ドライヤなど電力を消費する機器は少なくとも必要がなくなり、コスト的にもフットプリント的にも有利になる。ガス分離膜321および水分濃縮部320はともに中空糸分離膜で構成されているが、ガス濃縮器32は前述のとおり、ハロゲン成分と非ハロゲン成分の分離が実施できる。水分濃縮部320は、非ハロゲン成分内の水分と他成分の分離に用いる。水分は他成分の中空糸膜への透過速度に比して極めて透過速度が大きいので、容易に両者を分離することができる。
排気ガスパージ成分329への水分量は問われないため、図9では水ドレインから排出すべき水分をすべて排気ガスパージ成分329とともに排出することができる。
水分濃縮部320は、市販されているポリイミド樹脂などによる中空糸膜を用いるだけで容易に実現でき、水分濃縮部320により、システムポンプ2のパージ成分328は少なくともガス露点―20℃以下に自動的になり、コールドトラップやドライヤなどの設備および水分排出のドレインが不用となり、十分なコストダウンを実施できる。
以上のような構成によって、ガス濃縮器32を用いることにより、システムポンプ2のパージガス供給設備5からの新規パージガスの導入量の低減、放電生成ガスの高濃度化による危険性を回避することができる。
実施の形態7.
図2において、接地側電極331または高電圧側電極332、接地側電極331と高電圧側電極332両方の素材にステンレス鋼の他、アルミニウム合金、チタン合金、インコネル、あるいはハステロイを用いてもよい。
本発明においては、放電部33でふっ化水素が発生し、付加ガスとして水(水蒸気)を共存させた場合は、極めて厳しい腐食環境下に置かれる。従って、インコネル、ハステロイは耐食性に優れた素材であり、そのまま使用できるが、アルミニウム合金およびチタン合金を用いる場合は、耐食性を向上させるための表面処理が必要になる。
アルミニウム合金およびチタン合金を用いる場合、陽極酸化法などにより表面に酸化膜を形成する、溶射などにより耐腐食性酸化膜を形成する、あるいはふっ素樹脂などをコーティングして利用することによって耐腐食性を向上させることができる。
また、アルミニウム合金を用いる場合は、半導体工場内の冷却水系統をアルミニウムで汚染しないように電極内面の冷却水接触部にも同様の処理を施しておいた方がさらに良い。
実施の形態8.
図2において、放電部33に設置する誘電体332Aには、Al、TiO、ZrO、MgO、La、CaO、SiO、ふっ素系樹脂、アクリル系樹脂を含有するものを用いることができる。電気絶縁性、耐食性に優れ、tanδが小さく発熱が少ないものを選択するのが良い。
十分な絶縁性、耐腐食性および良好な二次電子放出特性を有する上記のような誘電体を放電部に介在させることにより、装置の安定性、長寿命化、高効率エネルギー投入を実現できる。
また、誘電体332Aの口径は、導電層からなる高電圧側電極332および接地側電極331の口径よりも大きく、高電圧側電極332の口径は接地側電極331の口径よりも大きくするのがよい。このような誘電体332Aの口径及び電極331,332の口径との大小関係を有することにより、沿面放電、異常放電が回避でき、理想的なエネルギー投入が実施でき、かつ装置の安定性、長寿命化を実現することができる。
実施の形態9.
図2において、放電部33に設置するスペーサ334には、ステンレス鋼、アルミニウム合金、チタン合金、インコネル、ハステロイ、セラミクス、ふっ素系樹脂、耐熱性プラスチックから形成された素材を使用する。
放電部33におけるプラズマ処理により腐食流体が発生するため、上記素材をそのまま、または表面処理を実施して用いることで装置の耐腐食性が向上し、メンテナンス期間を十分長くとることができる。
アルミニウム合金およびチタン合金を用いる場合は、放電部におけるプラズマ処理により腐食流体が発生するため、ふっ化処理を施す、あるいは表面に酸化膜を形成することによって、さらに装置の耐腐食性が向上し、メンテナンス期間を十分長くとることができる。
また、放電空隙長が大きくなると、放電空間333の冷却効果が低下するため、樹脂・プラスチックを使用する場合は、その耐熱性を考慮する必要がある。
また、電極製作時に電極表面にスペーサ部を削り出しなどで形成したり、または上記材料によるスペーサ334を電極表面に接着などにより固定し、スペーサ334ごと電極表面を下記の実施の形態10に示す被覆材料で被覆しておくのがよい。
実施の形態10.
図2において、放電部33内の電極が、プラズマ処理したガスと接する接ガス部は、Al、TiO、ZrO、MgO、La、CaO、ふっ素系樹脂、耐熱性プラスチックのいずれかの被覆材により被覆する。
放電部におけるプラズマ処理により腐食流体が発生するため、腐食流体が接触する部材に上記被覆材を被覆することにより、装置の耐腐食性が向上し、メンテナンス期間を十分長くとることができる。
実施の形態11.
図2において、電極331,332およびスペーサ334をアルミニウム合金またはチタン合金で形成した場合、その表層をふっ化処理する。ふっ化処理により、表層に形成される膜厚数十μm程度の緻密なふっ化物層により腐食環境下における耐食性を有することになる。さらに、ふっ化処理した後に、その上から実施の形態10で示した被覆材で被覆することによって、より一層よい耐食性が得られる。
実施の形態12.
図10は、実施の形態12を示す断面図であり、図2と同一符号は同一部分または相当部分を示す。本実施の形態は、放電空間333の数が2個の場合を示している。放電空間333の数が2個(接地側電極331のみ冷却)の場合、接地側電極331の数は2個となる。接地側電極331が放電部33のケース338の一部を兼ねるようにすることにより放電部33の構造が簡単となり、かつ構成部材を少なくできるので、コンパクトな処理装置を形成することができるとともに、メンテナンスの容易さ、イニシャルコストの低減を実現することができる。
なお、330は給電部材を示し、2個の高電圧側電極332に同時に高電圧を印加している。また図中の矢印はガスの流れを示している。
放電空間333の数は、2個に限られるものではなく3個以上にすることができる。放電空間333の数がN個(Nは2以上の偶数)となった場合、1番目と(N/2)+1番目の接地側電極331はケース338の一部を兼ねることができ、放電空間333の数が増大するにともなう処理ユニット数の増大・処理容量の大容量化に対しても十分なコスト低減が実施できる。なお、すべての電極を冷却した場合も同様に、放電空間数がN個の場合、1番目と(N/2)+1番目の接地側電極がケース338の一部を兼ねることになる。
実施の形態13.
図2、図10に示した放電部33内では、Al等のセラミクスなど、割れる可能性のある部材を用いる場合がある。セラミクスは急激な温度昇降や熱応力、機械的なストレスを受けると破損する。そのため、放電空間での温度上昇や外的な衝撃が与えられた場合にそれを吸収する働きをする部材が必要となる。
図11は、実施の形態13を示す断面図であり、図2と同一符号は同一部分または相当部分を示す。本実施の形態は、放電空間が2個、つまり放電部が2個の場合に弾性体を含んだ場合を示している。同図において、6は給電体、7は弾性体、8は給電板である。給電体6、弾性体7、給電板8は各々金属製で同電位を保つようになっており、給電体6と放電部の高電圧側電極332が密着接触する。したがって、給電体6の高電圧側電極接触部は高精度な仕上げ加工となっている。
弾性体7は、給電体6および給電板8を介して放電部の高電圧側電極332を支持し、放電部の熱的、機械的なストレスを吸収し、破損の可能性のある部材を保護する。弾性体7による熱的、機械的なストレスの吸収によって、常に安定な放電状態が得られ、放電空間333の温度上昇による破損を抑制することができる。
また、本実施の形態では、弾性体7が、給電部材としての機能と弾性による放電部の電極部材の保護機能を兼ねるようにしているので、装置容積が大きくなるのを回避することができる。
実施の形態14.
図2、図10のような放電空間333の温度上昇およびハロゲン含有ガスの露点の上昇を抑制するために、放電部33のケース338が冷却できる構造としておくことによって、放電空隙長が大きくなり、放電空間の温度が上昇するよう場合でも、安定動作を実現することができる。
ケース338に冷却水配管を巻きつけておく、あるいはケース338壁内に冷却水配管を鋳込んでおくなどして、必要に応じて冷却水を循環させればよい。ここで用いる冷却水は、電極の冷却水系統から分岐して接続すれば、新たに冷却水系統を設ける必要がない。
実施の形態15.
図12は、実施の形態15を示すブロック図であり、図1と同一符号は同一部分または相当部分を示す。本実施の形態は、放電部を複数段設けた場合を示している。図12(a)は、複数の放電部33A,33B,・・・33Nを処理ガスの流れに対して直列に設置し接続した場合であり、より高濃度かつ難分解性ガスを処理する場合に効果がある。特に、このように直列に放電部を接続する場合は、1段目の放電部33Aで処理できなかったガスや1段目の放電により新たに生成したガス状放電生成物をN段(N=2、3、・・・)目の放電部で処理することが可能となる。
また、処理すべきハロゲン含有ガスの流量または濃度に応じて、複数個の放電部の中の必要とする個数の放電部を駆動することによって、高効率に処理することができる。
また、途中のN段目の放電部において、放電を妨害する妨害ガス、例えばふっ化水素などが発生する場合には、図中に示した妨害物質除去器32Aを最終段以外の各放電部の後段にも設けることによって、妨害ガスが各段の放電部に流入するのを防止することができ、トータルの処理効率が向上する。
妨害物質除去器32Aには、例えば、水や薬液による湿式処理または吸着剤による乾式処理を採用することにより、処理対象ガス中から妨害ガスを除去することができる。湿式処理による方法では、ウェットスクラバもしくはバブリングにより妨害ガスを水または薬液に溶解させて除去する。乾式吸着処理による方法では、容器内もしくは配管内に活性炭、アルミナ、ゼオライトなどの吸着剤を充填し、この吸着剤の中を通過させ、吸着剤に吸着させて妨害ガスを除去する。
また、KNiFなどのふっ素吸蔵合金やLiF、NaF、KFなどの固体アルカリ金属と妨害ふっ素成分を反応させ吸収させることもできる。
また、放電部の放電空間に吸着剤やふっ素吸蔵合金などを設置し、吸着剤やふっ素吸蔵合金共存の下で放電を発生させることによって、妨害ガスの生成と同時に吸着剤やふっ素吸蔵合金に吸着させて妨害ガスの除去を行い、処理効率の低下を未然に防止することができる。さらに、コールドトラップを用い、ふっ化水素のみ除去してもよい。
また、図12(b)に示したように、放電部を処理ガスの流れに対して並列に設置・接続し、処理流量、あるいは濃度に応じて、必要な個数の放電部を動作させ、放電空間の面積を増減させればよい。また、処理流量、あるいは濃度が増大した場合には、電極の口径を大きくするといった方法でもよい。
実施の形態16.
図13は、実施の形態16を示すブロック図であり、図1と同一符号は同一部分または相当部分を示す。同図に示したように、放電部33の前段にハロゲンのガス種検知手段9を備え、その検知信号を電流または電圧信号に変換し、電流または電圧信号を演算ユニット12を介して電動バルブ10および高周波電源34に送信する。あらかじめ演算ユニット12に処理すべきガス種を記憶させておき、記憶させたガス種を含むガスが通過したときのみ、放電部33に電力を印加できるようにする。図中、実線はガスの流れ、一点破線は信号線、二点鎖線は高圧線を示す。
ガス種検知手段(ガス種検知器)9は、記憶させているガス種を検知したときに警報を発するガス警報機と同様のものを用いればよい。本発明のハロゲン含有ガス処理装置は通常24時間連続運転となるが、放電部33の駆動に関しては、半導体プロセス装置が実際に処理を実施しているときのみ、処理を必要とするハロゲン含有ガスが流入するため、このハロゲン含有ガス流入時のみ放電部33を駆動させるようにする。プロセスが処理を行っておらず、パージガスのみ流れている場合は、電動バルブ10にてバイパス配管11にガスが流れるようにする。また、直列または並列に複数の放電部33が接続されている場合も同様である。
本実施の形態によれば、放電部前段にガス種検知手段9を設け、検知したガス種検知信号を電流または電圧信号に変換し、演算ユニット12を介してに送られた電流または電圧信号によって、高周波電源34は、処理が必要となるガスが導入される場合のみ放電部33を駆動させるので、ランニングコストの大幅な低減を図ることができる。
実施の形態17.
図14は、実施の形態17を示すブロック図であり、図1と同一符号は同一部分または相当部分を示す。同図に示したように、放電部33前段にガス流量検知器13を備え、検知した検知信号を電流または電圧信号に変換し、その変換された信号を演算ユニット12を介して高周波電源34に送信する。図中、実線はガスの流れ、一点破線は信号線、二点破線は高圧線を示す。
演算ユニット12は、あらかじめ流量と電力の相関関係がインプットされており、送信された電流または電圧信号に応じた電力を放電部33に印加するような信号を高周波電源34に送信する。演算ユニット12には同時に放電部33の定格電力もインプットされており、一台の放電部33の定格を超える場合は、並列に接続された複数台の放電部を駆動させる。
本実施の形態によれば、検知したガス流量を電流または電圧信号に変換し、演算ユニット12に送られてきた電流または電圧信号によって、上記ガス流量に対して必要とする放電部の数だけを動作させるので、無駄なエネルギーを浪費することなく、効率よく処理することができる。
実施の形態18.
図15は、実施の形態18を示すブロック図であり、図1と同一符号は同一部分または相当部分を示す。同図に示したように、放電部33の前段にガス濃度検知器14を備え、検知した濃度信号を電流または電圧に変換し、その変換された信号を演算ユニット12を介して付加ガス供給器35に送信する。図中、実線はガスの流れ、一点鎖線は信号線、二点鎖線は高圧線を示す。
演算ユニット12にはハロゲンガス濃度と、その濃度に対して必要とする付加ガス量の相関関係がインプットされており、ハロゲンガス濃度に応じて、必要な付加ガス量を決定する。演算ユニット12から送信される信号は付加ガス供給器35内の自動調整バルブ、比例制御バルブまたはマスフローコントローラ等の流量調整手段に送信され、この流量調整手段は適切に駆動される。
本実施の形態によれば、演算ユニット12に送られた電流または電圧信号によって、付加ガス供給器35の流量調整手段を動作させ、必要とする適正な量の付加ガスを供給することができるので、過多な付加ガスが放電部に導入されることがなくなり、安定な放電を維持することができる。
実施の形態19.
図1に示したウェットスクラバ(水スクラバ)31により、ハロゲン含有ガスを洗浄した場合、洗浄後のガスに含まれる水分量は極めて多く、また、完全に飽和している場合がある。水分が飽和したまま放電部へハロゲン含有ガスを導入すると、過多な水分量により、安定な放電状態が得られず、定常な処理効率を維持できなくなることがあり、また、放電部の故障を発生する可能性があるが、放電部に流入する前にハロゲン含有ガス中の水分を適正に除去する水分除去手段を設けることによって、安定な放電状態が得られ、定常な処理効率を維持できるようになる。
本実施の形態では、放電部へハロゲン含有ガスを導入する前にハロゲン含有ガスの露点を下げるようにしている。例えば、放電部の前段であり、ウェットスクラバ31の前段もしくは後段にガス冷却器を挿入し、ハロゲン含有ガスのガス温度が少なくとも大気温よりも低くなるようにし、かつウエットスクラバ31から放電部33に至る構成部材、すなわちガス配管および放電電極331,332の温度をスクラバ溶液の温度よりも5℃以上低く維持することによって、ハロゲン含有ガス中の水分量を減少させている。
ガス冷却器におけるガスの冷却手段としては、冷却水を貯蔵・循環させることができるタンク内に、ハロゲン含有ガスの配管を接触表面積が大きくなるように、例えば、蛇管状に形成して浸漬し、ハロゲン含有ガスを流すのが最も簡単な方法である。
冷却水の温度および接触表面積を変化させることにより所望の冷却効果が得られ、ガスの露点を所望の値に低下させることができる。ガス配管は、好ましくは直径が小さく、肉厚が薄い金属製配管を用いるのがよい。
また、ウェットスクラバの後段に除湿ドライヤ、水分吸着剤および高分子製中空糸分離膜を設置しても同様にハロゲン含有ガスの露点を低下させることができる。これら除湿ドライヤ、水分吸着剤および高分子製中空糸分離膜を用いる場合は、好ましくは前段に圧縮機、または後段に真空ポンプを設置し、圧力差を生じさせるのが効果的な水分除去につながる。
除湿ドライヤは一般に市場に出回っている除湿器やエアドライヤなどの乾燥空気製造用のものでよい。
吸着剤としてはゼオライト、シリカゲル、活性化アルミナなどを使用すればよい。
高分子中空糸分離膜は、ポリイミド製を用いるのが最も容易である。中空糸分離膜では導入される物質の膜に対する透過速度の違いにより分離することができる。特に、水の透過速度とハロゲン含有ガスの透過速度の間には大きな差があるため、簡単に両者を分離除去することができる。
また、ウェットスクラバ31が付加ガス(水)供給設備35を兼ね、かつハロゲン含有ガスが高濃度である場合において、ハロゲン含有ガスにウェットスクラバ31から供給された水分量だけでは、放電部への水素原子および酸素原子の供給量が不足する場合は、逆にスクラバ溶液の温度を少なくとも気温より高い温度に設定し、かつウェットスクラバ31から放電部33へ至る構成部材をスクラバ溶液よりも少なくとも5℃以上高く維持しておくことによって、必要とする付加ガスを供給することができる。
上記のように、上記ハロゲン含有ガス中の水分を、適切な処理能力を有するドライヤ、水分吸着剤あるいは中空糸分離膜を利用して水分を除去する、またはハロゲン含有ガスを直接または間接的に冷却して除去することにより、放電部33に必要以上の水分が導入されることがなくなり、安定な放電を維持することができる。
また、スクラバ溶液温度を気温以下に保ち、ウェットスクラバ31から放電部33までの接ガス部の温度をスクラバ溶液温度より5℃以上低く保つことにより、ハロゲン含有ガスが必要以上の水分量を放電部33に持ち込むことがなくなるので、放電部33において安定な放電を維持することができる。
実施の形態20.
実施の形態19で示したように、プラズマ処理の前処理としてハロゲン含有ガスをウェットスクラバ31で洗浄すると、過多な水分が放電部へ導入される可能性がある。
図16は、実施の形態20を示す断面図であり、ガスの洗浄手段と適切な水分の供給手段を、ウェットスクラバ31が兼ねるようにしたものである。放電部への付加ガスとして水(水蒸気)を選択する場合、このウェットスクラバ31を用いると図1などの中に設置してある付加ガス供給器35が不要となり、経済的なシステムの構築ができる。
図16において、311はガス導入口、312はスクラバタンク、313はスクラバタワー、314はスプレー、315はガス排出口、316は給水(または排水)ポート、317は排水(または給水)ポート、318は投げ込みクーラー、319は熱電対、310は循環ポンプを示し、図中の実線矢印はハロゲン含有ガスの流れを示し、破線矢印は循環水の流れる方向を示している。
ハロゲン含有ガスは、スクラバタワー313の下部から導入され、上部方向に移動し、スクラバタンク312から循環ポンプ310にて上部に供給されてスプレー314から放出されるスクラバ水により洗浄され、水分添加が行われる。
その後、ハロゲン含有ガスはスクラバタワー313の上部より排出され、放電部へ導入される。また、スクラバタワー313内には気液接触の効率を向上させるため、充填剤が設置されている。
過多な水分添加および放電部内での結露を防止し、放電部での安定動作を補償するために、スクラバタンク312に溜める水(ハロゲン含有ガスと接触させる水)の温度は少なくとも大気温以下である必要がある。そのため、スクラバタンク312内の水は、冷却機などにより温度制御した水を、給水ポート316、排水ポート317を介して循環して適切な低温に維持する。
また、投げ込みクーラー318と熱電対319を用いて、スクラバタンク312内の水を直接冷却しても良い。このようにスクラバ水の温度を少なくとも気温以下、好ましくは10℃以下に制御することで、ハロゲン含有ガスは十分に洗浄され、かつ放電部に対して適切な付加水分量を持つことができる。
また、スクラバ水はハロゲン含有ガスを洗浄することにより、そのpH値は低下し、酸性となる。
この酸性のスクラバ水が添加されたハロゲン含有ガスが放電部に導入されると、放電部の構成部材が腐食や破壊を起こす可能性がある。
そこで、好ましくは、スクラバ水のpH値を8以上のアルカリ性にしておき、所定のpH値(好ましくはpH6)を下回ると、自動的に給水と排水を各ポートより行うようにしてpH値を上げ、酸性成分が放電部に導入されないようにすることにより、放電部の腐食、破壊を防ぐことができる。
実施の形態21.
図17は、実施の形態21を示す断面図であり、実施の形態20と同様に、ガスの洗浄手段と適切な水分の供給手段を、ウェットスクラバ31が兼ねるようにしたものである。本実施の形態は、実施の形態19とは異なり、ハロゲン含有ガスをスクラバタワー313下部より導入するのではなく、ガス道入口311からスクラバタンク312のスクラバ水中にバブリングし、バブリング後のハロゲン含有ガスをスプレー314で洗浄する。
バブリングとスプレー314の両方の洗浄により極めて高い洗浄効果とハロゲン含有ガスの冷却効果が発揮され、放電部33に適切な状態のハロゲン含有ガスを導入することができ、処理効率の向上を図ることができる。この効果は、ハロゲン含有ガスとスクラバ水との接触面積および接触時間の大幅な改善によるものである。
さらに好ましくは、このウェットスクラバにおいて、実施の形態19と同様にスクラバ水の温度を冷却機を用いて制御する、あるいは投げ込みクーラーにより直接スクラバ水を冷却するなどにより、スクラバ水温度を10℃以下に保つのがよい。
実施の形態22.
図8で示したように、放電空隙長を1.0mm以下とした大気圧またはその近傍圧力下で高効率動作する放電部33、スクラバなどのガス洗浄手段31、ガス分離膜などのガス濃縮器32、ガス濃縮器32で生成された非ハロゲン成分ガスをシステムポンプ2のパージガスおよび放電後(除害後)ガスのパージガスとして再利用するリサイクル設備および付加ガス制御設備を備えたハロゲン含有ガス処理システムを構築する。
上記構築したハロゲン含有ガス処理システムを、製造工場の既存のシステムポンプと酸排気設備との間に挿入し、既存の配管設備を流用する。
本実施の形態によれば、ユーザー側からは動力(電気、水、ガス)を供給するだけでよく、付帯設備の準備は特に必要ない。配管なども既存の設備がそのまま流用できるため、接続工事にかかわるコストも大幅に削減できる。
また、大気圧またはその近傍圧力下、放電空隙長1.0mm以下で動作する放電部とその前段にガス洗浄部、濃縮部、再利用部、付加ガス供給部を組み合わせたシステムを構築することにより、プラズマによるガス処理の安定動作、高効率化を生み出し、高いコストパフォーマンスを実現することができる。
実施の形態23.
図18は、実施の形態23を示すブロック図であり、酸排気設備を持たない工場で使用する場合に有効な処理システムである。図において31は酸や不純物を除去するためのウエットスクラバ等の洗浄手段、350はフィルタ、351はコンプレッサ、325は除湿装置、321はポリイミドメンブランなどのガス分離膜を用いたガス分離設備、36は放電によるハロゲン系ガスのガス分解器を示し、各矢印はガスの流れを示す。
処理ガスを洗浄手段31に導入し、酸成分やその他不純物などを除去する。さらに、フィルタ350で不純物を完全に除去する。その後、コンプレッサ325でたとえば7気圧程度にガスを昇圧する。この圧力をドライビングフォースとして、ガス分離設備321でガスを分離する。水分が含まれるとガス分離性能が低下するため、ガス分離設備321の手前に除湿装置325を配設しておくことが望ましい。ガス分離設備321で分離された清浄ガス323はそのまま大気に開放する。処理すべきハロゲン含有ガス322はガス分解器36に導入し、HFなどに分解する。分解処理されたガスを、ポンプ等の排気ガス循環手段352で再び洗浄手段31に戻し処理を行う。
この方式では洗浄手段31からガス分解器36の間をクローズドループで排気ガス循環手段352で循環させながらハロゲン含有ガスを分解し、清浄化されたガス323だけを系外に排出することができる。このためガス分解器36で処理ガスが完全に分解できない場合でも、処理ガスを再び系内に戻し、再度処理をするため系外に排出される有害ガスを最小限に抑えることができる。
また、ガスを分解して発生したHFなどの有害物質を洗浄手段31で処理するため、酸排気設備などを必要としないなど大きな特徴をもつ。
本実施の形態ではポリイミド製の膜モジュールを用いてガス分離を行った場合について示したが、ガスが分離できる設備であれば吸着方式でもその他のものでも利用することができる。
また、ガス分解器36として、放電プラズマを用いたガス分解方法についてのみ示したが、熱分解方式や触媒方式、あるいはその他の方式を利用することも可能である。さらに、洗浄手段31部では処理ガスと水を接触させることで酸成分などを容易に水に溶解させることができるが、水酸化カルシウム(Ca(OH))などを添加して、発生したHFを螢石(CaF)で回収することも環境負荷低減には有効な方法である。
1 半導体プロセス装置、1A 家電製品貯蔵容器、2 システムポンプ、
3 ハロゲン含有ガス処理装置、4 酸排気設備、4A 後処理設備、
5 パージガス供給設備、6 給電体、7 弾性体、8 給電板、9 ガス種検知手段、10 電導バルブ、11 バイパス配管、12,36 演算ユニット、
13 ガス流量検知器、20 ポンプ、21 ターボ分子ポンプ、22 ドライポンプ、
31 洗浄手段(ウエットスクラバ)、32 ガス濃縮器、32A 妨害物質除去器、
33,33A,33B,33N 放電部、34 高周波電源、35 付加ガス供給器、
37 流量調節バルブ、38 ガス分解器、310 循環ポンプ、311 ガス導入口、
312 スクラバタンク、313 スクラバタワー、314 スプレー、
315 ガス排出口、316 給水(または排水)ポート、
317 排水(または給水)ポート、318 投げ込みクーラ、319 熱電対、
320 水分濃縮部、321 ガス分離膜、322 濃縮ハロゲン成分リッチガス、
323 非ハロゲン成分リッチガス、324 除酸部、325 除湿部、
326 流量計、327 水分ドレイン、328 ポンプパージ成分、
329 排気パージ成分、330 給電部材、331 接地側電極、
332 高電圧側電極、333 放電空間、334 スペーサ、335 冷却水路、
336 ガス導入口、337 ガス排出口、338 放電部ケース、339 高圧端子、
350 フィルタ、351 コンプレッサ、352 排気ガス循環手段。

Claims (9)

  1. ハロゲン系ガスを含有するハロゲン含有ガスを供給するハロゲン含有ガス供給手段から供給されるガス流に対して順次直列に接続された、ハロゲン含有ガスを分解したときに生成される副生成物を除去するための洗浄手段、上記ハロゲン含有ガスからハロゲン系ガス以外のガスを分離し、上記ハロゲン系ガスを濃縮するためのガス分離設備、上記ハロゲン系ガスが濃縮されたガスを分解するガス分解器、および上記ガス分解器で処理され、排出された処理ガスを上記洗浄手段に戻す排気ガス循環手段を備えたことを特徴とするハロゲン含有ガスの処理装置。
  2. 上記ハロゲン含有ガスが、空気、窒素、酸素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン、ネオンまたはキセノンからなる希釈用ガス、若しくはこの希釈用ガスの混合物のいずれかによって希釈されていることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン含有ガスの処理装置。
  3. 上記ハロゲン含有ガス中のハロゲン系ガス濃度を1vol%以上に濃縮するガス分離設備を備えたことを特徴とする請求項1に記載のハロゲン含有ガスの処理装置。
  4. 上記ガス分解器は、上記ハロゲン含有ガスに、ハロゲン系ガス濃度に応じた濃度の水蒸気、水素、酸素、オゾン、メタン、エタン、プロパンまたはアンモニアのいずれかの付加ガスを添加する付加ガス供給手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のハロゲン含有ガスの処理装置。
  5. 少なくともいずれか一方の表面に誘電体が設けられ、この誘電体を介して対向配置された接地側電極と高電圧側電極とを有する1個以上の放電部および上記電極を冷却する冷却手段を備え、この放電部に高電圧を印加し、放電を発生させて、上記ハロゲン含有ガス供給手段により上記2個の電極間に供給されたハロゲン系ガスを含有するハロゲン含有ガスを分解する上記ガス分解器において、上記2個の電極間の放電空間におけるガス圧力が大気圧であり、上記電極のいずれか一方だけが冷却されており、上記放電空間の放電空隙長を1.0mm以下としたことを特徴とする請求項1に記載のハロゲン含有ガスの処理装置。
  6. 少なくともいずれか一方の表面に誘電体が設けられ、この誘電体を介して対向配置された接地側電極と高電圧側電極とを有する1個以上の放電部および上記電極を冷却する冷却手段を備え、この放電部に高電圧を印加し、放電を発生させて、上記ハロゲン含有ガス供給手段により上記2個の電極間に供給されたハロゲン系ガスを含有するハロゲン含有ガスを分解する上記ガス分解器において、上記2個の電極間の放電空間におけるガス圧力が大気圧であり、上記電極の両方が冷却されており、上記放電空間の放電空隙長を4.0mm未満としたことを特徴とする請求項1に記載のハロゲン含有ガスの処理装置。
  7. 複数個の上記放電部を、上記ハロゲン含有ガスの流れに対して直列に接続し、上記複数の放電部の中の必要とする任意の個数を駆動するようにしたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のハロゲン含有ガスの処理装置。
  8. 直列に接続した上記放電部間に、放電の妨害ガスを除去する妨害物質除去手段を設けた上記ガス分解器を設けたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のハロゲン含有ガスの処理装置。
  9. 複数個の上記放電部を、上記ハロゲン含有ガスの流れに対して並列に接続し、上記複数個の放電部の中の必要とする任意の個数を駆動するようにした上記ガス分解器を備えたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のハロゲン含有ガスの処理装置。
JP2009277414A 2009-12-07 2009-12-07 ハロゲン含有ガスの処理装置 Expired - Fee Related JP5258739B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009277414A JP5258739B2 (ja) 2009-12-07 2009-12-07 ハロゲン含有ガスの処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009277414A JP5258739B2 (ja) 2009-12-07 2009-12-07 ハロゲン含有ガスの処理装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001081777A Division JP4549563B2 (ja) 2001-03-22 2001-03-22 ハロゲン含有ガスの処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010058118A JP2010058118A (ja) 2010-03-18
JP5258739B2 true JP5258739B2 (ja) 2013-08-07

Family

ID=42185524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009277414A Expired - Fee Related JP5258739B2 (ja) 2009-12-07 2009-12-07 ハロゲン含有ガスの処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5258739B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230025290A (ko) * 2021-08-13 2023-02-21 한국광기술원 불화물계 원료 정제과정에서 생성되는 부산물을 회수하는 장치 및 그를 포함하는 불화물계 원료 정제 시스템

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5403150B2 (ja) * 2010-10-26 2014-01-29 東洋紡株式会社 エアバッグ用コーティング基布

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6186403A (ja) * 1984-10-04 1986-05-01 Senichi Masuda セラミツクを用いたオゾナイザ−装置
JP3480747B2 (ja) * 1994-04-25 2003-12-22 株式会社タクマ オゾン・プラズマ処理装置
JPH11156156A (ja) * 1997-11-27 1999-06-15 Seiko Epson Corp ハロゲン系ガスの処理方法、処理装置および反応処理装置並びに半導体装置
JPH11179140A (ja) * 1997-12-22 1999-07-06 Takuma Co Ltd 有害物質除去方法及び装置
JP2001246221A (ja) * 2000-03-08 2001-09-11 Takuma Co Ltd 排ガス処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230025290A (ko) * 2021-08-13 2023-02-21 한국광기술원 불화물계 원료 정제과정에서 생성되는 부산물을 회수하는 장치 및 그를 포함하는 불화물계 원료 정제 시스템
KR102597453B1 (ko) * 2021-08-13 2023-11-02 한국광기술원 불화물계 원료 정제과정에서 생성되는 부산물을 회수하는 장치 및 그를 포함하는 불화물계 원료 정제 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010058118A (ja) 2010-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7378062B2 (en) Object processing apparatus and plasma facility comprising the same
JP4458775B2 (ja) 吸着精製プロセスを用いるフッ素の回収方法
JP2008525779A (ja) ガス混合物から希ガスを回収する方法
US20070079849A1 (en) Integrated chamber cleaning system
JP7198676B2 (ja) 希ガス回収システムおよび希ガス回収方法
KR20090113360A (ko) 공정 가스의 회수 및 재사용 방법 및 장치
JP4212106B2 (ja) ガス分離装置及びガス分離方法
JP4549563B2 (ja) ハロゲン含有ガスの処理装置
JP2002273169A5 (ja)
JP5258739B2 (ja) ハロゲン含有ガスの処理装置
JP3217034B2 (ja) 過弗化物の処理方法及びその処理装置
JP2019195758A (ja) ガス分離装置及びガス分離方法
US20100074821A1 (en) Apparatus and method for treating a gas stream
JP4699919B2 (ja) 排ガス処理方法および処理装置
JP4430913B2 (ja) ガス供給方法及び装置
JP2006346590A (ja) ガス分離方法及びガス分離装置
KR20150058739A (ko) 공정 설비에서 발생되는 배기가스 처리 설비
KR101514449B1 (ko) 육불화황(sf6) 농축 및 열분해장치
JP2007014919A (ja) 排ガス処理装置および排ガス処理システム
JP4558176B2 (ja) ハロゲン含有ガス処理方法及び処理装置
GB2588908A (en) Inert gas recovery from a semiconductor manufacturing tool
JP2000334249A (ja) 膜と吸着を連続して用いる半導体製造における排ガスからのフッ素化合物の分離方法
JP6201231B2 (ja) 脱硝方法及び脱硝装置
TW478961B (en) Method and apparatus for treating perfluorocompound gas
JP2002253928A (ja) フッ素系化合物ガス分解装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120717

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130423

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160502

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees