JP5258050B2 - 芳香族アルデヒド化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、光触媒としてアクリジニウムイオン誘導体の存在下、酸化剤として酸素を用い、アルキルベンゼンに光線を照射することにより、アルキルベンゼンを酸素化させ、芳香族アルデヒドを選択的に製造する方法が開示されている。
特許文献2には、脂肪族性炭化水素置換基を少なくとも1個有する芳香族炭化水素を低極性炭化水素溶媒中に溶解し、二酸化チタン等の光触媒の存在下に光照射することによって、この置換基をアルデヒド(CHO)基に変化させることを特徴とする芳香族アルデヒドの製造方法が開示されている。
また、特許文献3には、メチル基をアルデヒド基に光酸化するに際して、特定構造を有するハロゲン化芳香族ニトリル化合物からなる触媒の存在下に光酸化反応することを特徴とするアルデヒド類の製造方法が開示されている。
また、この特許文献4には、4−tert−ブチルトルエンを、アセトニトリル溶媒中、アントラキノン触媒又はアントラセン触媒の存在下、光酸化させて、4−tert−ブチル安息香酸が、各々、収率90%及び75%をもって製造されたことが記載されている。
本発明の課題は、芳香環を有し、且つ、この芳香環を構成する炭素原子にメチル基が結合しているメチル基含有芳香族化合物を酸化させて、メチル基をアルデヒド基に変換する方法であって、変換効率が高く、即ち、基質(メチル基含有芳香族化合物)の構造に依存することなく、選択的且つ効率的に芳香族アルデヒド化合物を製造する方法を提供することである。
本発明は以下のとおりである。
1.芳香環を有し、且つ、該芳香環を構成する炭素原子にメチル基が結合しているメチル基含有芳香族化合物を酸化させて芳香族アルデヒド化合物を製造する方法であって、
上記芳香環は芳香族炭素環又はチオフェン環であり、上記メチル基以外に1〜3個の置換基(但し、該置換基は、メチル基、エチル基、t−ブチル基、メトキシ基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種である)を有してもよく、
反応溶媒として、メタノールを15体積%以上含む有機溶媒を用い、アントラキノン及び下記一般式(2)で表されるアントラキノン誘導体から選ばれた少なくとも1種の触媒の存在下、上記メチル基含有芳香族化合物に、酸素を含むガスを接触させながら光を照射する工程を備えることを特徴とする芳香族アルデヒド化合物の製造方法。
2.上記有機溶媒が、メタノール及び他の有機溶剤からなり、両者の体積を100体積%とした場合に、両者の割合が、それぞれ、20〜100体積%及び0〜80体積%である上記1に記載の芳香族アルデヒド化合物の製造方法。
3.上記他の有機溶剤が、ニトリル化合物及びケトン化合物から選ばれた少なくとも1種である上記2に記載の芳香族アルデヒド化合物の製造方法。
4.上記メチル基含有芳香族化合物が、下記一般式(1)で表される化合物である上記1乃至3のいずれかに記載の芳香族アルデヒド化合物の製造方法。
上記芳香環は芳香族炭素環又はチオフェン環であり、上記メチル基以外に1〜3個の置換基(但し、該置換基は、メチル基、エチル基、t−ブチル基、メトキシ基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種である)を有してもよく、
反応溶媒として、メタノールを15体積%以上含む有機溶媒を用い、アントラキノン及び下記一般式(2)で表されるアントラキノン誘導体から選ばれた少なくとも1種の触媒の存在下、上記メチル基含有芳香族化合物に、酸素を含むガス(以下、「酸素含有ガス」という。)を接触させながら光を照射する工程(以下、「光照射工程」という。)を備えることを特徴とする。
また、上記メチル基含有芳香族化合物は、芳香環においてメチル基以外の置換基を1〜3個有してもよく、その置換基としては、メチル基、エチル基、t−ブチル基、メトキシ基、及びフェニル基である。
尚、本発明において、芳香環を構成する炭素原子に、2つ以上のメチル基が結合しているメチル基含有芳香族化合物を酸化させた場合、すべてのメチル基がアルデヒド基に変換されず、通常、1つのメチル基がアルデヒド基となる。
尚、上記反応溶媒に対するメチル基含有芳香族化合物及び触媒の溶解性は、特に限定されない。即ち、メタノールを含む反応溶媒中に、メチル基含有芳香族化合物及び触媒が共存する限りにおいて、その溶解性に関わらず、選択的且つ効率的に芳香族アルデヒド化合物を製造することができる。従って、上記反応溶媒に対するメチル基含有芳香族化合物及び触媒の溶解性が低い場合には、反応系は、例えば、懸濁状態等であるが、この態様であっても、芳香族アルデヒド化合物を製造することができる。この場合、反応溶媒、メチル基含有芳香族化合物及び触媒の組み合わせによっては、反応が進行するにつれて、触媒が溶解し始めることがある。
上記ケトン化合物としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン等が挙げられる。
また、上記脂肪族エステル化合物としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピオン酸ペンチル、プロピオン酸ヘキシル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、酪酸ペンチル、酪酸ヘキシル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸プロピル、イソ酪酸イソプロピル、イソ酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、イソ酪酸ペンチル、イソ酪酸ヘキシル等が挙げられる。
(a)反応溶媒がメタノール及びニトリル化合物からなり且つその割合が両者の合計を100体積%とした場合に、それぞれ、好ましくは25〜85体積%及び15〜75体積%、より好ましくは35〜80体積%及び20〜65体積%であり、触媒がアントラキノン誘導体であり、好ましくはアントラキノン−2−カルボン酸である態様
(b)反応溶媒がメタノール及びケトン化合物からなり且つその割合が両者の合計を100体積%とした場合に、それぞれ、好ましくは40〜90体積%及び10〜60体積%、より好ましくは45〜85体積%及び15〜55体積%であり、触媒がアントラキノン誘導体であり、好ましくはアントラキノン−2−カルボン酸である態様
(c)反応溶媒がメタノール及び脂肪族エステル化合物からなり且つその割合が両者の合計を100体積%とした場合に、それぞれ、好ましくは40〜55体積%及び45〜60体積%であり、触媒がアントラキノン誘導体であり、好ましくはアントラキノン−2−カルボン酸である態様
(1)メチル基含有芳香族化合物、触媒及び反応溶媒を均一系とした後、酸素含有ガスを液面に供給し、光照射を行う方法
(2)メチル基含有芳香族化合物、触媒及び反応溶媒を均一系とした後、酸素含有ガスを液中に供給し、光照射を行う方法
クロマトグラフィーによる精製方法の一例としては、反応生成物を、薄層クロマトグラフィー(展開液として、例えば、ヘキサン/ジエチルエーテル=4/1)により展開、分離し、目的の芳香族アルデヒド化合物を回収することができる。
基質(メチル基含有芳香族化合物)として、44.5mg(0.3mmol)の4−tert−ブチルトルエン、触媒として、3.8mg(0.015mmol、0.05equiv.)のアントラキノン−2−カルボン酸(以下、「AQC」という。)、及び、反応溶媒として、5mlのメタノールを、Pylex(登録商標)試験管に入れた。次いで、図1に示すように、試験管の開口部に酸素風船1を取付け、試験管内を酸素雰囲気とし、反応系を撹拌することなく、試験管の外側に配設した高圧水銀ランプを用いて、紫外光(400W)を、室温(25℃)にて2時間照射した。
その後、試験管の中の基質(未反応物)及び反応生成物の含有量を、1H−NMR分析(溶媒:CDCl3、日本電子社製「JMN−EX−400spectrometer」又は「JMN−AL−400spectrometer」)により分析した。未反応の基質の含有量は、反応前の仕込み量を100モル%として算出した。また、反応生成物は、下記一般式(3)で表される化合物の混合物であり、4種の、異なるRnを有する芳香族化合物の合計を100モル%として、各化合物の収率を算出した(表1参照)。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、2.5mlのメタノール及び2.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例1と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、2.5mlのメタノール及び2.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒に代えて、3.0mlのメタノール及び2.0mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、2.5mlのメタノール及び2.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒に代えて、3.5mlのメタノール及び1.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、2.5mlのメタノール及び2.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒に代えて、4mlのメタノール及び1mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、2.5mlのメタノール及び2.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒に代えて、4.5mlのメタノール及び0.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、2.5mlのメタノール及び2.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒に代えて、2mlのメタノール及び3mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、2.5mlのメタノール及び2.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒に代えて、1.5mlのメタノール及び3.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
触媒として、AQCに代えて、2−tert−ブチルアントラキノン(以下、「2−tBu−AQN」という。)を用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
触媒として、AQCに代えて、アントラキノン(以下、「AQN」という。)を用いた以外は、実施例1と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、2.5mlのメタノール及び2.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、3mlのメタノール及び2mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、3.5mlのメタノール及び1.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、4mlのメタノール及び1mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、2mlのメタノール及び3mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、1.5mlのメタノール及び3.5mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、1mlのメタノール及び4mlのアセトニトリルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、2.5mlのメタノール及び2.5mlの酢酸エチルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、3mlのメタノール及び2mlの酢酸エチルからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、2.5mlのメタノール及び2.5mlのアセトンからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、3mlのメタノール及び2mlのアセトンからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、3.5mlのメタノール及び1.5mlのアセトンからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、5mlのメタノールに代えて、4mlのメタノール及び1mlのアセトンからなる混合溶媒を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表1に併記した。
反応溶媒として、メタノールに代えて、エタノールを用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
反応溶媒として、メタノールに代えて、イソプロピルアルコール(iPrOH)を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
反応溶媒として、メタノールに代えて、酢酸エチル(EtOAc)を用いた以外は、実施例10と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
反応溶媒として、メタノールに代えて、アセトンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
反応溶媒として、メタノールに代えて、クロロホルムを用いた以外は、実施例1と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
触媒として、AQNに代えて、AQCを用いた以外は、比較例6と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
触媒として、AQCに代えて、ローズベンガルを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
触媒として、AQCに代えて、メチレンブルーを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
触媒として、AQCに代えて、ピレンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
触媒として、AQCに代えて、ナフタセンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
触媒として、AQCに代えて、ヒドロキノンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
触媒として、AQCに代えて、ベンゾフェノンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
触媒として、AQCに代えて、ベンゾキノンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
触媒として、AQCに代えて、1,4−ナフトキノンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
試験管の雰囲気を、酸素雰囲気に代えて、アルゴン雰囲気とした以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造し、反応生成物を分析し、上記一般式(3)で示される成分の収率を表2に併記した。
基質として、4−tert−ブチルトルエンに代えて、トルエンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物(ベンズアルデヒド)を製造した。そして、芳香族アルデヒド化合物(ベンズアルデヒド)の収率を測定したところ、15モル%であった(表3参照)。他の反応生成物の収量は未測定である。
基質として、4−tert−ブチルトルエンに代えて、4−エチルトルエンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物(表4の下に記載)を分析し、その収率を表4に示した。
触媒として、AQCに代えて、AQNを用いた以外は、実施例25と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、反応生成物を分析し、その収率を表4に併記した。
基質として、4−tert−ブチルトルエンに代えて、4−メチルビフェニルを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、芳香族アルデヒド化合物の収率を測定したところ、75モル%であった(表5参照)。他の反応生成物の収量は未測定である。
基質として、4−tert−ブチルトルエンに代えて、4−メトキシトルエンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、芳香族アルデヒド化合物の収率を測定したところ、36モル%であった(表5参照)。他の反応生成物の収量は未測定である。
基質として、4−tert−ブチルトルエンに代えて、1,3,5−トリメチルベンゼンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、芳香族アルデヒド化合物の収率を測定したところ、69モル%であった(表5参照)。他の反応生成物の収量は未測定である。
基質として、4−tert−ブチルトルエンに代えて、1,2,4,5−テトラメチルベンゼンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、芳香族アルデヒド化合物の収率を測定したところ、49モル%であった(表5参照)。他の反応生成物の収量は未測定である。
基質として、4−tert−ブチルトルエンに代えて、2−メチルチオフェンを用いた以外は、実施例2と同様にして、芳香族アルデヒド化合物を製造した。そして、芳香族アルデヒド化合物の収率を測定したところ、23モル%であった(表5参照)。他の反応生成物の収量は未測定である。
2:酸素風船
Claims (4)
- 芳香環を有し、且つ、該芳香環を構成する炭素原子にメチル基が結合しているメチル基含有芳香族化合物を酸化させて芳香族アルデヒド化合物を製造する方法であって、
上記芳香環は芳香族炭素環又はチオフェン環であり、上記メチル基以外に1〜3個の置換基(但し、該置換基は、メチル基、エチル基、t−ブチル基、メトキシ基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種である)を有してもよく、
反応溶媒として、メタノールを15体積%以上含む有機溶媒を用い、アントラキノン及び下記一般式(2)で表されるアントラキノン誘導体から選ばれた少なくとも1種の触媒の存在下、上記メチル基含有芳香族化合物に、酸素を含むガスを接触させながら光を照射する工程を備えることを特徴とする芳香族アルデヒド化合物の製造方法。
- 上記有機溶媒が、メタノール及び他の有機溶剤からなり、両者の体積を100体積%とした場合に、両者の割合が、それぞれ、20〜100体積%及び0〜80体積%である請求項1に記載の芳香族アルデヒド化合物の製造方法。
- 上記他の有機溶剤が、ニトリル化合物及びケトン化合物から選ばれた少なくとも1種である請求項2に記載の芳香族アルデヒド化合物の製造方法。
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