JP2015017071A - 4−メチルテトラヒドロピランを溶媒とするエステルの製造方法 - Google Patents
4−メチルテトラヒドロピランを溶媒とするエステルの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】より安全性が高く、高極性反応原料等にも適用できるエステルの製造方法を提供すること。
【解決手段】アルコールとカルボン酸を4−メチルテトラヒドロピラン中で反応させるエステルの製造方法。4−メチルテトラヒドロピランを反応溶媒として使用することにより、エステルのより安全性の高い製造が可能となり、高極性反応原料に対しても広く適用できる。
【選択図】なし
【解決手段】アルコールとカルボン酸を4−メチルテトラヒドロピラン中で反応させるエステルの製造方法。4−メチルテトラヒドロピランを反応溶媒として使用することにより、エステルのより安全性の高い製造が可能となり、高極性反応原料に対しても広く適用できる。
【選択図】なし
Description
本発明は、4−メチルテトラヒドロピラン中でアルコールとカルボン酸を反応させ、エステルを製造する方法に関する。
従来、エステルは一般的にアルコールとカルボン酸を反応させることによって製造される。かかる反応は平衡反応であるため、そのままでは収率が平衡定数によって制限される。反応効率を高めるにはいくつかの方法が知られている。例えば、アルコールあるいはカルボン酸のいずれかを過剰に用いる方法があるが、過剰のアルコールあるいはカルボン酸を分離、回収しなければならないという問題がある。
また、よく用いられる方法として共沸脱水法がある(例えば非特許文献1参照)。これは、エステル化反応により生成した水を反応溶媒と共沸させて反応系外に取り除くことにより平衡を移動させて、目的のエステルを効率良く得る方法であり、反応溶媒としてベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素が用いられる。しかし、これらの反応溶媒は環境への排出が規制されており、中でもベンゼンは特に毒性が高く安全性に問題がある。また、トルエンやキシレンなどは有機化合物の溶解力が低く、特に極性の高いアルコール化合物やカルボン酸化合物には適用しにくいという問題がある。さらに、反応を完結させるためには反応温度を反応溶媒の沸点まで上げる必要があり、熱に不安定な化合物には用いることができない。また、以上の点から、アルコールとして多価アルコールを用いる場合では、すべての水酸基をエステル化した化合物とするのが困難である。
一方、温和な条件でエステル化合物を合成する方法として、縮合剤を用いる方法がある(例えば非特許文献2参照)。これはジシクロヘキシルカルボジミドのような縮合剤を用い、カルボン酸を活性化しアルコールと反応させることにより温和な条件でエステルを製造する方法であり、非プロトン性で反応に不活性な極性溶媒を用いる。しかし、縮合剤は化学量論量以上用いる必要がある上、高価であり、また反応中に生成した縮合剤由来の副成物の分離に問題がある。
テトラへドロン(Tetrahedron),vol.36,p.2409(1980年)
テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letters),p.4475(1980年)
本発明の課題は、アルコールとカルボン酸とを反応させることによるエステルの製造方法において、より安全性が高く、高極性反応原料等にも適用できるエステルの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、アルコールとカルボン酸を反応させる溶媒に4−メチルテトラヒドロピランを用いることによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
1.アルコールとカルボン酸を4−メチルテトラヒドロピラン中で反応させることを特徴とするエステルの製造方法;
2.酸の存在下で反応させる、前記1に記載のエステルの製造方法;
3.アルコールとカルボン酸との反応により生成する水を、4−メチルテトラヒドロピランとの共沸を利用して反応系外に取り除きながら反応させる、前記1または2に記載のエステルの製造方法;
4.アルコールが多価アルコールである、前記1〜3のいずれかに記載のエステルの製造方法;
5.カルボン酸が多塩基酸である、前記1〜3のいずれかに記載のエステルの製造方法;である。
1.アルコールとカルボン酸を4−メチルテトラヒドロピラン中で反応させることを特徴とするエステルの製造方法;
2.酸の存在下で反応させる、前記1に記載のエステルの製造方法;
3.アルコールとカルボン酸との反応により生成する水を、4−メチルテトラヒドロピランとの共沸を利用して反応系外に取り除きながら反応させる、前記1または2に記載のエステルの製造方法;
4.アルコールが多価アルコールである、前記1〜3のいずれかに記載のエステルの製造方法;
5.カルボン酸が多塩基酸である、前記1〜3のいずれかに記載のエステルの製造方法;である。
本発明によれば、4−メチルテトラヒドロピランを反応溶媒として使用することにより、温和な反応条件下でより安全性の高いエステルの製造が可能となり、高極性反応原料の適用の拡大などが実現できるようになる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明のエステルの製造方法は、アルコールとカルボン酸を4−メチルテトラヒドロピラン溶媒中で反応させることを特徴とする。
本発明のエステルの製造方法は、アルコールとカルボン酸を4−メチルテトラヒドロピラン溶媒中で反応させることを特徴とする。
本発明において溶媒として使用する4−メチルテトラヒドロピランは、例えば後述する参考例に従い、3−メチル−1,5−ペンタンジオールより製造することができる。
4−メチルテトラヒドロピランは環状エーテルであるが、従来より広く用いられているテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなどに比べて低極性で、23℃における水への溶解度が1.5%であって水との相溶性が低い。そのため、有機合成反応における溶媒として用いた場合、反応後の処理時の分液操作を行う際に別の低極性溶媒をさらに添加したり、または別の低極性溶媒で置換したりする必要がない。また、4−メチルテトラヒドロピランは水と共沸する(共沸点85℃、共沸組成物:水19wt%)ため、エステル化やアセタール化などの、反応の進行に伴って水が発生する平衡反応を追い込む場合に共沸脱水によって水を系外に除去しながら反応を行うことが可能である。また、4−メチルテトラヒドロピランは沸点が105℃と他のエーテル系溶媒に比べて高く、高温が必要な反応に対して適用しやすい。
沸点が比較的高くかつ水溶性の低い他のエーテル系溶媒としてシクロペンチルメチルエーテルが挙げられるが、Grignard反応などの有機金属化合物を用いた反応の場合には溶解性に劣り、反応成績が低い。一方、4−メチルテトラヒドロピランはその構造上酸素原子が金属と配位しやすいことに起因して、反応成績が高いという利点を有する。
沸点が比較的高くかつ水溶性の低い他のエーテル系溶媒としてシクロペンチルメチルエーテルが挙げられるが、Grignard反応などの有機金属化合物を用いた反応の場合には溶解性に劣り、反応成績が低い。一方、4−メチルテトラヒドロピランはその構造上酸素原子が金属と配位しやすいことに起因して、反応成績が高いという利点を有する。
本発明の方法で用いる4−メチルテトラヒドロピランと、他の(環状)エーテルに関する基礎物性を表1に示す。
本発明で使用されるアルコールに特に制限はなく、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、アリルアルコール、ベンジルアルコールなどの1級アルコール;イソプロパノール、sec−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、メントールなどの2級アルコール;t−ブチルアルコールなどの3級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのジオール;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールなどのトリオール;ペンタエリスリトールなどのテトラオールなどが挙げられる。中でも特に、エステルの製造において溶媒として従来から使用されている芳香族炭化水素に溶解させるのが困難であったグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの極性の高い多価アルコール(2価以上、好ましくは3価以上の多価アルコール)を原料とした場合に本発明の方法は好適に適用できる。
本発明で使用されるカルボン酸に特に制限はなく、例えば酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、酪酸、イソ酪酸、ヘキサン酸、オクチル酸、シクロヘキサンカルボン酸などの一塩基酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの二塩基酸;クエン酸、ヒドロキシクエン酸、イソクエン酸などの三塩基酸などの脂肪族カルボン酸;安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ベンゾイル安息香酸、ナフタレンカルボン酸などの一塩基酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、p,p’−ビフェニルカルボン酸、o,o’−ビフェニルカルボン酸、4,4’−イミノジ安息香酸などの二塩基酸;トリメリット酸などの三塩基酸などの芳香族カルボン酸;2−ピリジンカルボン酸、3−ピリジンカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2−チオフェンカルボン酸、3−インドールカルボン酸、5−カルボキシインドール、2−カルボキシピラジン、5−カルボキシピリミジンなどの複素環式カルボン酸などが挙げられる。中でも特に、2価以上、好ましくは3価以上の多塩基酸を原料とした場合に本発明の方法は好適に適用できる。
本発明の方法では、反応を促進させるために酸をさらに存在させることができる。酸としてはブレンステッド酸やルイス酸、酸型のイオン交換樹脂、酸性白土、ヘテロポリ酸などの固体酸などを特に制限なく使用でき、例えば硫酸、塩酸、p−トルエンスルホン酸などを好適に用いることができる。酸を存在させる場合、その量に特に制限はないが、通常使用するアルコールおよびカルボン酸の化学量論量以下でよい。
本発明では、反応時間や反応温度などの反応条件は、アルコール及びカルボン酸の種類や、目的とするエステルに適する条件を適宜選択できるが、アルコールとカルボン酸との反応により生成する水を、4−メチルテトラヒドロピランとの共沸を利用して反応系外に取り除きながら反応させることが極めて好ましい。例えばディーンスターク水分離器やデカンターのような分離器を使用して4−メチルテトラヒドロピランと水を分離すると、反応をより速やかに完結させることができる。
本発明の方法において反応溶媒として使用する4−メチルテトラヒドロピランは、上記酸に対して安定であり、水と共沸しまた水と分離するという特徴を有するので、エステル製造の溶媒として好適である。さらに、エステルの製造に溶媒として従来使用されているベンゼンやトルエンなどの芳香族炭化水素溶媒に比べて有機化合物を溶解させる能力が高いため、極性が高いアルコールやカルボン酸を原料とするエステルのみならず、ポリエステルなどの高分子の製造にも適する。
以下、実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制限されない。なお、実施例及び比較例における各成分の分析はガスクロマトグラフ装置GC−14B(株式会社島津製作所製)を用い、分析カラムとしてJ&W製DB−1カラム(長さ30m,直径0.32mm,膜厚1μm)を用いた。
参考例1
温度計、滴下漏斗、撹拌装置および単蒸発装置として冷却管と受器を装備した容量1Lの三口フラスコに、p−トルエンスルホン酸23.2g、3−メチル−1,5−ペンタンジオール420gを入れ、オイルバスを155℃に設定して、内温135℃になるまで攪拌しながら加熱した。該温度に達した段階で、冷却管および受器に有機層および水層の留出が確認された。その後、有機層および水層を留出させながら、滴下漏斗から3−メチル−1,5−ペンタンジオール5058gを留出量見合いで41時間かけて連続的に添加したところ、受器に有機層4481gおよび水層679gが留出した。留出した有機層を分離し、ガスクロマトグラフィーによって分析したところ、4−メチルテトラヒドロピランの純度は99.6%、カールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製AQ−2200)によって求めた含水率は1.3%であった。得られた有機層を、SUSヘリパックを充填した蒸留塔(径3cm、搭長1m、約20段)の塔頂部にディーンスターク水分離器を取り付け、大気圧下、内温100〜130℃、塔頂温度85〜105℃で共沸脱水を行うことによって液中の含水量を250ppmまで低減させた。その後、ディーンスターク水分離器から蒸留装置に取り替えて還留比5、内温110〜113℃、塔頂温度105℃で蒸留精製することによって、純度99.9%以上、水分50ppm以下の4−メチルテトラヒドロピランを3662g得た。なお、ガスクロマトグラフィーでの分析条件は以下の通りである。
装置:GC−14B(株式会社島津製作所製)
使用カラム:G−300(内径1.2mm×長さ20m)、化学物質評価研究機構社製
分析条件:注入口温度220℃、検出器温度220℃
カラム温度:60℃で5分保持→220℃まで15℃/分で昇温→220℃で5分保持
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
温度計、滴下漏斗、撹拌装置および単蒸発装置として冷却管と受器を装備した容量1Lの三口フラスコに、p−トルエンスルホン酸23.2g、3−メチル−1,5−ペンタンジオール420gを入れ、オイルバスを155℃に設定して、内温135℃になるまで攪拌しながら加熱した。該温度に達した段階で、冷却管および受器に有機層および水層の留出が確認された。その後、有機層および水層を留出させながら、滴下漏斗から3−メチル−1,5−ペンタンジオール5058gを留出量見合いで41時間かけて連続的に添加したところ、受器に有機層4481gおよび水層679gが留出した。留出した有機層を分離し、ガスクロマトグラフィーによって分析したところ、4−メチルテトラヒドロピランの純度は99.6%、カールフィッシャー水分計(平沼産業株式会社製AQ−2200)によって求めた含水率は1.3%であった。得られた有機層を、SUSヘリパックを充填した蒸留塔(径3cm、搭長1m、約20段)の塔頂部にディーンスターク水分離器を取り付け、大気圧下、内温100〜130℃、塔頂温度85〜105℃で共沸脱水を行うことによって液中の含水量を250ppmまで低減させた。その後、ディーンスターク水分離器から蒸留装置に取り替えて還留比5、内温110〜113℃、塔頂温度105℃で蒸留精製することによって、純度99.9%以上、水分50ppm以下の4−メチルテトラヒドロピランを3662g得た。なお、ガスクロマトグラフィーでの分析条件は以下の通りである。
装置:GC−14B(株式会社島津製作所製)
使用カラム:G−300(内径1.2mm×長さ20m)、化学物質評価研究機構社製
分析条件:注入口温度220℃、検出器温度220℃
カラム温度:60℃で5分保持→220℃まで15℃/分で昇温→220℃で5分保持
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
実施例1
ディーンスターク水分離器を備えた容量200mlフラスコに、酢酸12.0g(200mmol)、n−ブタノール16.3g(220mmol)、硫酸0.1gおよび溶媒として4−メチルテトラヒドロピラン50mlを入れ混合した。加熱還流下、水が留出しなくなるまで反応させた。反応結果を表2に示す。
ディーンスターク水分離器を備えた容量200mlフラスコに、酢酸12.0g(200mmol)、n−ブタノール16.3g(220mmol)、硫酸0.1gおよび溶媒として4−メチルテトラヒドロピラン50mlを入れ混合した。加熱還流下、水が留出しなくなるまで反応させた。反応結果を表2に示す。
比較例1〜2
実施例1において、溶媒として4−メチルテトラヒドロピランの代わりにベンゼンまたはトルエンを用いて反応を行った。反応結果を表2に示す。
実施例1において、溶媒として4−メチルテトラヒドロピランの代わりにベンゼンまたはトルエンを用いて反応を行った。反応結果を表2に示す。
実施例2
ディーンスターク水分離器を備えた容量200mlフラスコに、安息香酸24.4g(200mmol)、n−ブタノール16.3g(220mmol)、硫酸0.5gおよび溶媒として4−メチルテトラヒドロピラン50mlを入れ混合した。加熱還流下、水が留出しなくなるまで反応させた。反応結果を表3に示す。
ディーンスターク水分離器を備えた容量200mlフラスコに、安息香酸24.4g(200mmol)、n−ブタノール16.3g(220mmol)、硫酸0.5gおよび溶媒として4−メチルテトラヒドロピラン50mlを入れ混合した。加熱還流下、水が留出しなくなるまで反応させた。反応結果を表3に示す。
比較例3〜4
実施例2において、溶媒として4−メチルテトラヒドロピランの代わりにベンゼンまたはトルエンを用いて反応を行った。反応結果を表3に示す。
実施例2において、溶媒として4−メチルテトラヒドロピランの代わりにベンゼンまたはトルエンを用いて反応を行った。反応結果を表3に示す。
実施例3
ディーンスターク水分離器を備えた容量200mlフラスコに、酢酸39.6g(660mmol)、グリセリン18.4g(200mmol)、硫酸0.1gおよび溶媒として4−メチルテトラヒドロピラン50mlを入れ混合した。加熱還流下、水が留出しなくなるまで反応させた。反応結果を表4に示す。
ディーンスターク水分離器を備えた容量200mlフラスコに、酢酸39.6g(660mmol)、グリセリン18.4g(200mmol)、硫酸0.1gおよび溶媒として4−メチルテトラヒドロピラン50mlを入れ混合した。加熱還流下、水が留出しなくなるまで反応させた。反応結果を表4に示す。
比較例5〜6
実施例3において、溶媒として4−メチルテトラヒドロピランの代わりにベンゼンまたはトルエンを用いて反応を行った。反応結果を表4に示す。
実施例3において、溶媒として4−メチルテトラヒドロピランの代わりにベンゼンまたはトルエンを用いて反応を行った。反応結果を表4に示す。
なお、表4において、選択率とはトリアセテート体の生成割合を示す。溶媒としてベンゼンまたはトルエンを用いた場合で選択率が低いのは、酢酸が反応系外に流出し、ジアセテート体などの中間体で留まっているからである。
実施例4
ディーンスターク水分離器を備えた容量200mlフラスコに、酢酸52.9g(880mmol)、ペンタエリスリトール27.2g(200mmol)、硫酸0.1gおよび溶媒として4−メチルテトラヒドロピラン50mlを入れ混合した。加熱還流下、水が留出しなくなるまで反応させた。反応結果を表5に示す。
ディーンスターク水分離器を備えた容量200mlフラスコに、酢酸52.9g(880mmol)、ペンタエリスリトール27.2g(200mmol)、硫酸0.1gおよび溶媒として4−メチルテトラヒドロピラン50mlを入れ混合した。加熱還流下、水が留出しなくなるまで反応させた。反応結果を表5に示す。
比較例7〜8
実施例4において、溶媒として4−メチルテトラヒドロピランの代わりにベンゼンまたはトルエンを用いて反応を行った。反応結果を表5に示す。
実施例4において、溶媒として4−メチルテトラヒドロピランの代わりにベンゼンまたはトルエンを用いて反応を行った。反応結果を表5に示す。
なお、表5において、選択率とはテトラアセテート体の生成割合を示す。溶媒としてベンゼンまたはトルエンを用いた場合で選択率が低いのは、酢酸が反応系外に流出し、トリアセテート体などの中間体で留まっているからである。
本発明の方法によれば、広範なアルコールおよび広範なカルボン酸を用いて、エステルを製造することができる。特に多価アルコールや多塩基酸のような分子中に極性基を複数含む化合物については、従来の溶媒では効果的なエステル化を実現することが困難であった。本発明に従い4−メチルテトラヒドロピランを用いた場合には、高収率で完全なエステル体を得ることができる。
Claims (5)
- アルコールとカルボン酸を4−メチルテトラヒドロピラン中で反応させることを特徴とするエステルの製造方法。
- 酸の存在下で反応させることを特徴とする、請求項1に記載のエステルの製造方法。
- アルコールとカルボン酸との反応により生成する水を、4−メチルテトラヒドロピランとの共沸を利用して反応系外に取り除きながら反応させることを特徴とする、請求項1または2に記載のエステルの製造方法。
- アルコールが多価アルコールである、請求項1〜3のいずれかに記載のエステルの製造方法。
- カルボン酸が多塩基酸である、請求項1〜3のいずれかに記載のエステルの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013146453A JP2015017071A (ja) | 2013-07-12 | 2013-07-12 | 4−メチルテトラヒドロピランを溶媒とするエステルの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109734766A (zh) * | 2019-01-07 | 2019-05-10 | 河南利华制药有限公司 | 一种泼尼松龙磷酸钠中间体的制备方法 |
JP2021054726A (ja) * | 2019-09-27 | 2021-04-08 | 上野製薬株式会社 | ビス(4−ヒドロキシ安息香酸)1,4−シクロヘキサンジイルビスメチレンの製造方法 |
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2013
- 2013-07-12 JP JP2013146453A patent/JP2015017071A/ja active Pending
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CN109734766B (zh) * | 2019-01-07 | 2020-09-04 | 河南利华制药有限公司 | 一种泼尼松龙磷酸钠中间体的制备方法 |
JP2021054726A (ja) * | 2019-09-27 | 2021-04-08 | 上野製薬株式会社 | ビス(4−ヒドロキシ安息香酸)1,4−シクロヘキサンジイルビスメチレンの製造方法 |
JP7372101B2 (ja) | 2019-09-27 | 2023-10-31 | 上野製薬株式会社 | ビス(4-ヒドロキシ安息香酸)1,4-シクロヘキサンジイルビスメチレンの製造方法 |
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