JP5256819B2 - 複合樹脂成形体、積層体及び多層回路基板 - Google Patents
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Description
特許文献2において具体的に用いられた不織布と同じ繊維径で、特許文献2において具体的に用いられたものより薄い不織布を用いた場合に、層間接続用のビアホールが均一な大きさで加工されないことが分かった。
本発明の目的は、微細な配線パターンを形成することが可能でレーザ加工形状が良好な多層回路基板、およびこれを得るのに好適で、低線膨張、難燃性及び絶縁層の平坦性に優れ、かつ、焼却時に有害物質が発生しにくい複合樹脂成形体を提供することにある。
(1)重量平均分子量が10,000〜250,000で、カルボキシル基又は酸無水物基を有し、酸価が5〜200mgKOH/gである重合体(A)、および硬化剤(B)を含有する硬化性樹脂組成物を、繊維径が0.05〜2μmであり、厚みが0.5〜10μmである繊維状基材に含浸してなる複合樹脂成形体。
(2)重合体(A)が脂環式オレフィン重合体である前記(1)記載の複合樹脂成形体。
(3)重量平均分子量が10,000〜250,000で、カルボキシル基又は酸無水物基を有し、酸価が5〜200mgKOH/gである重合体(A)、硬化剤(B)、および有機溶剤を含有する硬化性樹脂組成物を、繊維径が0.05〜2μmであり、厚みが0.5〜10μmである繊維状基材に含浸し、乾燥することを特徴とする複合樹脂成形体の製造方法。
(4)前記(1)又は(2)記載の複合樹脂成形体を硬化してなる硬化物。
(5)表面に導体層を有する基板と前記(4)記載の硬化物からなる電気絶縁層とを積層してなる積層体。
(6)表面に導体層を有する基板上に、前記(1)又は(2)記載の複合樹脂成形体を加熱圧着し、硬化して電気絶縁層を形成することを特徴とする前記(4)記載の積層体の製造方法。
(7)前記(4)記載の積層体の、電気絶縁層上にさらに導体層を形成してなる多層回路基板。
本発明の複合樹脂成形体は、重量平均分子量が10,000〜250,000で、カルボキシル基又は酸無水物基(以下、この両者をまとめて「カルボキシル基等」と記すことがある。)を有し、酸価が5〜200mgKOH/gである重合体(A)、および硬化剤(B)を含有する硬化性樹脂組成物を、繊維径が0.05〜2μmである繊維状基材に含浸してなる。
重合体、ベンゾシクロブテン重合体、シアネートエステル重合体及びポリイミド樹脂が好ましく、脂環式オレフィン重合体及び芳香族ポリエーテル重合体がより好ましく、脂環式オレフィン重合体が特に好ましい。
脂環式オレフィン重合体の具体例としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、単環シクロアルケン付加重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビニル系脂環式炭化水素重合体及びその水素添加物を挙げることができる。更に、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物等の、重合後の水素化によって脂環構造が形成されて、脂環式オレフィン重合体と同等の構造を有するに至った重合体もその一例である。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物が好ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素添加物が好ましい。
、(i)カルボキシル基等を含有する脂環式オレフィン単量体を、単独重合し、又は、これと共重合可能な単量体(エチレン、1−ヘキセン、1,4−ヘキサジエン等)と共重合する方法;(ii)カルボキシル基等を含有しない脂環式オレフィン重合体に、カルボキシル基等を有する炭素−炭素不飽和結合含有化合物を、例えばラジカル開始剤存在下で、グラフト結合させることにより、カルボキシル基等を導入する方法;(iii)カルボン酸エステル基等の、カルボキシル基の前駆体となる基を有するノルボルネン系単量体を重合した後、加水分解等によって前駆体基をカルボキシル基へ変換させる方法;等がある。
繊維状基材を構成する繊維は、熱可塑性樹脂であり、融点が160℃以上のものが好ましい。好適な熱可塑性樹脂としては、ポリエステル、ポリエステルアミド、ポリイミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィドなどが挙げられ、特に、ポリエステル、ポリイミド、及びポリアラミドが好ましい。
繊維を構成する熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、通常1,000〜1,000,000、好ましくは5,000〜500,000である。
液晶性のポリエステルとは、エステル結合を有し液晶状態を示すポリマーである。このような液晶ポリマーとしては、以下に例示する(1)〜(4)の化合物およびそれらの誘導体を適宜組み合わせて共重合させることより得られる公知の液晶ポリエステルおよび液晶ポリエステルアミドを挙げることができる。
(1)芳香族または脂肪族のジヒドロキシ化合物
(2)芳香族または脂肪族のジカルボン酸
(3)芳香族ヒドロキシカルボン酸
(4)芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシルアミンまたは芳香族アミノカルボン酸
なかでも、主鎖中に脂肪族炭化水素を実質的に有しない全芳香族ポリエステルが好ましい。全芳香族ポリエステルの具体例としては、p−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との共重合体、およびp−ヒドロキシ安息香酸とテレフタル酸と4,4’−ジヒドロキシビフェニルとの共重合体などの、芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸及び/又は芳香族ヒドロキシカルボン酸とを組み合わせて反応させた共重合体が挙げられる。
具体的なポリイミド樹脂をカルボン酸二無水物とジアミンの組み合わせで例示すると、例えばピロメリット酸二無水物(PMDA)とオキシジアニリン(ODA)との重縮合体;ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BTDA)とパラフェニレンジアミン(PPD)との重縮合体;ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)とベンゾフェノンジアミン(BDA)との重縮合体などが挙げられるが耐熱性、機械強度などの点からBTDAとPPDとの重縮合体が好ましい。
本発明における繊維径は、電子顕微鏡やμスコープで観察される繊維断面の50点平均値で求めた値である。
エレクトロスピニング法とは、曳糸性のある紡糸溶液を電極間で形成された正電場中に供給し、溶液を電極に向けて繊維化させ、形成させる繊維状物質を捕集基板(コレクター)上に積層させることによって繊維を得る方法であり、通常の紡糸条件としては紡糸溶液を正電場中に置き、各々の紡糸溶液に関して適正な電圧、紡糸距離などを選択することができるが、特に限定するものではないが、電圧は5.0〜50kV、紡糸距離は5.0〜50cm、単位距離あたりの電圧に換算すると、0.5〜5.0kv/cmであるのが好ましい。
金属箔としては、銅箔、アルミ箔、ニッケル箔、クロム箔、金箔、銀箔等が挙げられる。中でも、導電性が良好である点から、銅箔、特に電解銅箔や圧延銅箔が好適である。
本発明の硬化物は、前記本発明の複合樹脂成形体を硬化してなる。複合樹脂成形体の硬化は、通常、複合樹脂成形体を加熱することにより行う。硬化条件は硬化剤の種類に応じて適宜選択される。硬化温度は、通常30〜400℃、好ましくは70〜300℃、より好ましくは100〜200℃である。硬化時間は、0.1〜5時間、好ましくは0.5〜3時間である。加熱の方法は特に制限されず、例えば電気オーブンを用いて行えばよい。
本発明の積層体は、表面に導体層を有する基板と前記本発明の硬化物からなる電気絶縁層とを積層してなる。表面に導体層を有する基板は、電気絶縁性基板の表面に導体層を有するものである。電気絶縁性基板は、公知の電気絶縁材料(例えば、脂環式オレフィン重合体、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、トリアジン樹脂、ポリフェニルエーテル、ガラス等)を含有する硬化性樹脂組成物を硬化して形成されたものである。導体層は、特に限定されないが、通常、導電性金属等の導電体により形成された配線を含む層であって、更に各種の回路を含んでいてもよい。配線や回路の構成、厚み等は、特に限定されない。表面に導体層を有する基板の具体例としては、プリント配線基板、シリコンウェーハ基板等を挙げることができる。表面に導体層を有する基板の厚みは、通常10μm〜10mm、好ましくは20μm〜5mm、より好ましくは30μm〜2mmである。
本発明の多層回路基板は、前記本発明の積層体の、電気絶縁層上に導体層を形成してなる。前記積層体の製造において、複合樹脂成形体の支持体として樹脂フィルムを用いた場合は、これを剥離した後に、電気絶縁層上にめっき等により導体層を形成して本発明の多層回路基板を製造できる。また、複合樹脂成形体の支持体として金属箔を用いた場合は、公知のエッチング法により該金属箔をパターン状にエッチングして導体層を形成することができる。
(1)繊維状基材の繊維径
走査型電子顕微鏡にて、繊維断面50箇所の直径を測定し、その平均値を求めた。
(2)繊維状基材の厚み
マイクロメーター(ミツトヨ社製「ライトマチック VL−50」、測定荷重0.01N、測定端子3mmφ)を用い、1cm感覚で50箇所を測定し、その平均値を求めた。
テトラヒドロフランを溶離液とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値として測定した。
測定装置として、GPC−8220シリーズ(東ソー社製)を用いた。
標準ポリスチレンとしては、標準ポリスチレン(Mwが500、2630、10200、37900、96400、427000、1090000、5480000のものの計8点、東ソー社製)を用いた。
測定は、カラムに、TSKgel G4000HXL、G2000HXL、G1000HXL(東ソー社製)を3本直列に繋いで用い、流速1.0ml/min、サンプル注入量20μl、カラム温度40℃の条件で行った。
水素化率は、水素化前における重合体中の不飽和結合のモル数に対する水素添加された不飽和結合のモル数の比率をいい、1H−NMRスペクトル測定により求めた。
重合体中の総単量体単位数に対する酸無水物基のモル数の割合をいい、1H−NMRスペクトル測定により求めた。
(6)重合体の酸価
カルボキシル基又は酸無水物残基を有する重合体(A)の酸価は、JIS K 0070に従って測定した。
(7)重合体のガラス移転温度(Tg)
示差走査熱量法(DSC法)により昇温速度10℃/分で測定した。
(8)重合体の体積固有抵抗
ASTM D257に基づき測定した。
複合樹脂成形体の一部を切り取り、厚み75μmの圧延銅箔の片面に積層し、支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がした後、窒素雰囲気下で、60℃、30分間加熱し、次いで170℃、60分間加熱して複合樹脂成形体を硬化させた。続いて塩化第二銅/塩酸混合溶液により圧延銅箔を全てエッチング除去処理してシート状成形体を得た。得られたシート状成形体から幅5.95mm、長さ15.4mmの試験片を切り出し、支点間距離10mm、昇温速度10℃/分の条件で、熱重量/示差熱同時測定装置(TMA/SDTA840:メトラー・トレド社製)により測定し、下記の基準で判定した。
○:線膨張係数の値が、25ppm/℃未満のもの
△:線膨張係数の値が、25ppm/℃以上40ppm/℃未満のもの
×:線膨張係数の値が、40ppm/℃以上のもの
上記(9)と同様にして得られた成形体から10cm角の試験片を切り出し、接触式膜厚計(ミツトヨ社製「ライトマチック VL−50」、測定荷重0.01N、測定端子3mmφ)用いて100点測定を行い、下記の基準で判定した。
○:最大膜厚−最小膜厚が1.0μm未満のもの
△:最大膜厚−最小膜厚が1.0μm以上、5.0μm未満のもの
×:最大膜厚−最小膜厚が5.0μm以上のもの
(11)パターニング性
配線幅10μm、配線間距離10μm、配線長5cmで200本の配線パターンを有する多層回路基板を形成し、200本いずれも形状に乱れのないものを○、一部分に欠損があり形状に乱れがあるが断線部分がないものを△、断線部分があるものを×として判定した。
内層基板として、実施例1で用いられるコア材(表面に銅が貼られていないもの)を用い、これと実施例および比較例で得られた支持体付きの複合樹脂成形体を用いて、実施例1と同様にして複合樹脂成形体層を有する内層基板を作成した。この複合樹脂成形体層を有する内層基板を、幅13mm、長さ100mmの短冊状に切断して試験片を作製した。この試験片を用いてUL94V垂直燃焼性試験方法に準じてブンゼンバーナーの炎を接炎させた。試験片に着火後直ちに炎を外し、試験片が燃焼している時間を計測した。試験片が消炎したら直ちに再度試験片に着火するまで接炎した。二度目の着火後も直ちに炎を外し、試験片が燃焼している時間を計測し、その結果に基づいて下記の基準で判定した。
○:一度目の燃焼時間と二度目の燃焼時間の合計が20秒以内であって、かつ燃焼域が試験片上部まで達しない。
△:一度目の燃焼時間と二度目の燃焼時間の合計が20秒を超え30秒以下であって、かつ燃焼域が試験片上部まで達しない。
×:一度目の燃焼時間と二度目の燃焼時間の合計が30秒を超える、又は燃焼域が試験片上部まで達する。
内層基板として、実施例1で用いられる両面銅張り基板を用い、これと実施例及び比較例で得られた支持体付きの複合樹脂成形体を用いて、実施例1と同様にして複合樹脂成形体層を有する内層基板を作製した。この複合樹脂成形体層をUV−YAGレーザ第3高調波を用いて直径30μmの層間接続のビアホールを100穴形成した。加工形状を下記の基準で判断した。
○:すべてのビアホールの直径が30±2μmであり、きちんとした円形を保持している。
△:100穴中、20穴未満のビアホール直径が30±5μmであり、きちんとした円形を保持していない。
×:100穴中、20穴以上のビアホール直径が30±5μmであり、きちんとした円形を保持していない。
液晶性ポリエステル樹脂(製品名「ベクトラ」、ポリプラスチックス社製)10部をテトラフルオロフェノール90部に溶解させた。この溶液をエスプレイヤーES2000(ヒューエンス社製)を用いて、電圧10kV、送液速度10μLにてスプレーするエレクトロスピニング法にて繊維状基材aを得た。この繊維状基材の繊維径は0.2μm、厚みは10μmであった。
液晶性ポリエステル樹脂(製品名「ベクトラ」、ポリプラスチックス社製)20部をテトラフルオロフェノール80部に溶解させた。この溶液をエスプレイヤーES2000(ヒューエンス社製)を用いて、電圧10kV、送液速度20μLにてスプレーするエレクトロスピニング法にて繊維状基材bを得た。この繊維状基材の繊維径は1.0μm、厚みは10μmであった。
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BTDA)とパラフェニレンジアミン(PPD)との重縮合体(ポリイミド樹脂)10部をN−メチルピロリドン90部に溶解させた。この溶液をエスプレイヤーES2000(ヒューエンス社製)を用いて、電圧10kV、送液速度10μLにてスプレーするエレクトロスピニング法にて繊維状基材cを得た。この繊維状基材の繊維径は0.2μm、厚みは10μmであった。
パラフェニレンジアミドとテレフタル酸クロリドを共縮重合したパラ系アラミド樹脂10部をテトラフルオロフェノール90部に溶解させた。この溶液をエスプレイヤーES2000(ヒューエンス社製)を用いて、電圧10kV、送液速度10μLにてスプレーするエレクトロスピニング法にて繊維状基材dを得た。この繊維状基材の繊維径は0.2μm、厚みは10μmであった。
液晶性ポリエステル樹脂(製品名「ベクトラ」、ポリプラスチックス社製)をメルトブロー法により、紡糸時に高配向させた繊維から構成される繊維状基材eを得た。この繊維状基材の繊維径は5μm、厚みは10μmであった。
パラフェニレンジアミドとテレフタル酸クロリドを共縮重合したパラ系アラミド樹脂をメルトブロー法により、紡糸時に高配向させた繊維から構成される繊維状基材fを得た。この繊維状基材の繊維径は5μm、厚みは10μmであった。
8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(以下、ETDと略記する。)70部とビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物30部を、1−ブテンを分子量調整剤として添加して開環共重合し、次いで水素添加反応を行って開環共重合体水素添加物を得た。得られた開環共重合体水素添加物のMnは23,000、Mwは50,000、Tgは142℃であった。また、水素化率は99%以上であった。また、酸価は76mgKOH/gであり、体積固有抵抗は1×1014Ω・cm以上であった。
重合体(A)成分として開環共重合体水素添加物100部、硬化剤(B)成分としてビスフェノールAビス(プロピレングリコールグリシジルエーテル)エーテル40部、レーザ加工性向上剤として2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール5部、硬化促進剤として1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール0.1部、および酸化処理液に可溶性の重合体として液状ポリブタジエン(日石ポリブタジエンB−1000:新日本石油化学社製)10部を、キシレン215部及びシクロペンタノン54部からなる混合溶剤に溶解させて、硬化性樹脂組成物のワニスを得た。
これを、耐熱ゴム製プレス板を上下に備えた真空ラミネータを用いて、200Paに減圧して、温度110℃、圧力1.0MPaで300秒間加熱圧着した(一次プレス)。さらに、金属製プレス板で覆われた耐熱ゴム製プレス板を上下に備えた真空ラミネータを用いて、200Paに減圧して、温度140℃、1.0MPaで300秒間、加熱圧着した(二次プレス)。次いで支持体を剥がして、複合樹脂成形体層を有する内層基板を得た。
無電解めっき処理により金属薄膜層が形成された多層回路基板を、更に水槽に1分間揺動浸漬し、更に別の水槽に1分間揺動浸漬することにより水洗した後、乾燥し、防錆処理を施し、無電解めっき皮膜が形成された多層回路基板を得た。
実施例1において繊維状基材aに代えて繊維状基材bを用いた以外は実施例1と同様に行って多層回路基板bを得た。実施例1と同様の項目について試験、評価を行った。
実施例3
実施例1において繊維状基材aに代えて繊維状基材cを用いた以外は実施例1と同様に行って多層回路基板cを得た。実施例1と同様の項目について試験、評価を行った。
実施例4
実施例1において繊維状基材aに代えて繊維状基材dを用いた以外は実施例1と同様に行って多層回路基板dを得た。実施例1と同様の項目について試験、評価を行った。
実施例1において繊維状基材aに代えて繊維状基材e用いた以外は実施例1と同様に行って多層回路基板eを得た。実施例1と同様の項目について試験、評価を行った。
比較例2
実施例1において繊維状基材aに代えて繊維状基材fを用いた以外は実施例1と同様に行って多層回路基板fを得た。実施例1と同様の項目について試験、評価を行った。
Claims (7)
- 重量平均分子量が10,000〜250,000で、カルボキシル基又は酸無水物基を有し、酸価が5〜200mgKOH/gである重合体(A)、および硬化剤(B)を含有する硬化性樹脂組成物を、繊維径が0.05〜2μmであり、厚みが0.5〜10μmである繊維状基材に含浸してなる複合樹脂成形体。
- 重合体(A)が脂環式オレフィン重合体である請求項1記載の複合樹脂成形体。
- 重量平均分子量が10,000〜250,000で、カルボキシル基又は酸無水物基を有し、酸価が5〜200mgKOH/gである重合体(A)、硬化剤(B)、および有機溶剤を含有する硬化性樹脂組成物を、繊維径が0.05〜2μmであり、厚みが0.5〜10μmである繊維状基材に含浸し、乾燥することを特徴とする請求項1又は2記載の複合樹脂成形体の製造方法。
- 請求項1又は2記載の複合樹脂成形体を硬化してなる硬化物。
- 表面に導体層を有する基板と請求項4記載の硬化物からなる電気絶縁層とを積層してなる積層体。
- 表面に導体層を有する基板上に、請求項1又は2記載の複合樹脂成形体を加熱圧着し、硬化して電気絶縁層を形成することを特徴とする請求項4記載の積層体の製造方法。
- 請求項4記載の積層体の、電気絶縁層上にさらに導体層を形成してなる多層回路基板。
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