JP5256793B2 - タグ情報処理装置、タグ情報処理システム、タグ情報処理方法、およびプログラム - Google Patents

タグ情報処理装置、タグ情報処理システム、タグ情報処理方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、RFID(Radio Frequency Identification)タグの移動を判断するタグ情報処理装置等に関するものである。
従来のタグ情報処理装置等として離間した位置に配置された複数のタグリーダがタグIDを読み取った際の時間差から移動方向を推定するものがあった。(例えば、特許文献1参照)。
また、RFIDタグの電波強度を各受信端末が保持し、電波強度値の時間的変化履歴に基づいてタグの移動方向を判定するものがあった(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−157698号公報(第1頁、第1図等) 特開2006−71466号公報(第1頁、第1図等)
しかしながら、特許文献1のような異なるタグリーダがそれぞれ同じタグIDを読み取った時間差を用いて移動方向を推定するタグ情報処理装置等においては、RFIDタグの読み取り領域が重複している場合、この重複領域では、各タグリーダが、同時にタグIDを読み取ることとなる。このため、各タグリーダがタグIDを読み取った時間差を求めることができない。この結果、精度良く、タグの移動方向を判断することができない、という課題があった。
また、特許文献2のように、読み取り領域の重複していない領域と重複している領域とから受信した電波強度の時間的変化履歴からタグの移動方向を判断する場合には、読み取り領域内に滞留している読み取り率の低いRFIDタグについては、実際には領域内に存在しているにも関わらず、タグIDが読み取れない場合が起こりうる。このような場合、このRFIDタグが、読み取り領域から移動したと誤検出されてしまうため、このような読み取り結果を用いても、精度良く、タグの移動方向を判断することができない、という課題があった。
本発明のタグ情報処理装置は、重複領域を有する異なる領域である第一領域および第二領域のそれぞれに対して行われたRFIDタグの読み取りにより取得された情報を処理するタグ情報処理装置であって、前記第一領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第一読取情報を受け付ける第一受付部と、前記第二領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第二読取情報を受け付ける第二受付部と、前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態から変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、当該変化に応じて、前記RFIDタグの移動方向を判断する移動方向判断部と、前記第一受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第一読取情報および前記第二受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第二読取情報を用いて、前記複数回の読み取りにおける前記RFIDタグについての第一読取情報および第二読取情報の出現頻度を示す情報である出現情報を取得する出現情報取得部と、前記出現情報取得部が取得した出現情報を用いて、前記RFIDタグが前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する移動判断部と、前記移動方向判断部が移動方向を判断したRFIDタグと、前記移動判断部が前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグとが一致するか否かを判断する出力判断部と、前記出力判断部が一致すると判断したRFIDタグについての、前記移動方向判断部の判断結果を出力する出力部とを備えたタグ情報処理装置である。
かかる構成により、重複した領域を有する第一領域と第二領域に対して行われたRFIDタグの読み取り結果からRFIDタグの移動方向の判断し、当該読み取り結果から取得したRFIDタグの出現頻度を用いて、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動したRFIDタグを判断し、移動方向を判断したRFIDタグが、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動したRFIDタグであった場合に、当該RFIDタグについての移動方向の判断結果を出力するようにしたので、RFIDタグの移動方向を高精度に検出することが可能となる。
また、本発明のタグ情報処理装置は、前記タグ情報処理装置において、前記移動方向判断部は、前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態から前記第二領域のみに存在している状態に変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、前記RFIDタグの移動方向が、前記第一領域から第二領域へ向かう方向であると判断するタグ情報処理装置である。
かかる構成により、第一領域から第二領域へ向かって移動したRFIDタグの移動方向を高精度に検出することが可能となる。
また、本発明のタグ情報処理装置は、前記タグ情報処理装置において、前記移動方向判断部は、前記第一読取情報および第二読取情報のうちの、第一読取情報のみが、前記RFIDタグが存在していることを示す場合に、前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態であることを判断し、前記第一読取情報および第二読取情報のうちの、第二読取情報のみが、前記RFIDタグが存在していることを示す場合に、前記RFIDタグが前記第二領域のみに存在している状態であることを判断するタグ情報処理装置である。
かかる構成により、RFIDタグの移動方向を高精度に検出することが可能となる。
また、本発明のタグ情報処理装置は、前記タグ情報処理装置において、前記移動方向判断部は、前記RFIDタグが、前記第一領域のみに存在している状態から、前記重複領域に存在している状態に変化したことを示した後、予め指定された時間内に、前記第二領域のみに存在している状態に変化しなかったことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示した場合に、前記RFIDタグの移動方向が第二領域から第一領域へ向かう方向であると判断するタグ情報処理装置である。
かかる構成により、第一領域から重複領域に入った後に、第二領域から第一領域へ向かう方向へ移動したRFIDタグの移動方向を高精度に検出することが可能となる。
また、本発明のタグ情報処理装置は、前記タグ情報処理装置において、前記移動方向判断部は、さらに、前記RFIDタグが、前記第二領域のみに存在している状態から前記第一領域のみに存在している状態に変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、前記RFIDタグの移動方向が、前記第二領域から第一領域へ向かう方向であると判断するタグ情報処理装置である。
かかる構成により、第二領域から第一領域へ向かう方向へ移動したRFIDタグの移動方向を高精度に検出することが可能となる。
また、本発明のタグ情報処理装置は、前記タグ情報処理装置において、重複領域を有する異なる領域である第一領域および第二領域のそれぞれに対してRFIDタグの読み取りを行い、当該読み取りにより取得した情報を処理するタグ情報処理システムであって、前記第一領域に対して電波の送受信が可能な第一送受信アンテナ部と、前記第二領域に対して電波の送受信が可能な第二送受信アンテナ部と、前記第一送受信アンテナを用いて前記第一領域内に存在する前記RFIDタグに対する情報の読み取りを行い、読み取り結果を示す情報である第一読取情報を取得する第一タグリーダライタ部と、前記第二送受信アンテナを用いて前記第二領域内に存在する前記RFIDタグに対する情報の読み取りを行い、読み取り結果を示す情報である第二読取情報を取得する第二タグリーダライタ部と、前記第一タグリーダライタ部が読み取りにより取得した情報である第一読取情報を受け付ける第一受付部と、前記第二タグリーダライタ部が読み取りにより取得した情報である第二読取情報を受け付ける第二受付部と、前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態から変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、当該変化に応じて、前記RFIDタグの移動方向を判断し、判断情報を取得する移動方向判断部と、前記第一受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第一読取情報および前記第二受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第二読取情報を用いて、前記複数回の読み取りにおける前記RFIDタグについての第一読取情報および第二読取情報の出現頻度を示す情報である出現情報を取得する出現情報取得部と、前記出現情報取得部が取得した出現情報を用いて、前記RFIDタグが前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する移動判断部と、前記移動方向判断部が移動方向を判断したRFIDタグと、前記移動判断部が前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグとが一致するか否かを判断する出力判断部と、前記出力判断部が一致すると判断したRFIDタグについての、前記移動方向判断部の判断結果を出力する出力部とを備えたタグ情報処理システムである。
かかる構成により、RFIDタグの移動方向を高精度に検出することができる。
本発明によるタグ情報処理装置等によれば、精度良くRFIDタグの移動方向を判断することができる。
以下、タグ情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態におけるタグ情報処理システムの構成を示すブロック図である。
タグ情報処理システム1000は、タグ情報処理装置10と、第一送受信アンテナ部11と、第一タグリーダライタ部12と、第二送受信アンテナ部13と、第二タグリーダライタ部14とを備えている。また、ここでは、タグ情報処理システム1000の処理対象、具体的には情報の読み取り対象が1以上のRFIDタグ100であるとする。なお、ここでは、RFIDタグ100が一つである場合を例に挙げて示しているが、タグ情報処理システム1000は、異なる識別情報を有する複数のRFIDタグ100を有していても良い。
タグ情報処理装置10は、第一受付部101、第二受付部102、移動方向判断部103、出現情報取得部104、移動判断部105、出力判断部106および出力部107を備えている。
タグ情報処理システム1000は、重複領域を有する異なる領域である第一領域および第二領域のそれぞれに対して行われたRFIDタグの読み取りを行って、この読み取りにより取得された情報を処理して、RFIDタグがどの方向に移動したか否かを検出するシステムである。具体的には、後述するように、第一送受信アンテナ部11と第二送受信アンテナ部13とは、それぞれの読み取り領域である第一領域と第二領域との一部が重複するように設置されている。
RFIDタグ100は、識別情報等の情報を記録しており、外部から送信される、情報の読み取りを指示する情報を受信して、当該受信した情報に応じて、識別情報等の情報を読み取って送信する。本実施の形態においては、RFIDタグ100から読み出される情報は、例えば、タグ100の識別情報(以下、タグIDと称す)である。なお、RFIDタグ100から読み出される情報は、タグIDを含む情報であればよい。タグIDは、複数のタグ100を識別可能な情報であれば、どのような情報であっても良い。例えば、製造番号等であっても良いし、タグ100の名称等であっても良いし、タグ100固有の情報であっても良い。タグ100の構造や、動作する周波数帯等は問わない。複数のタグ100は、全て同じ構造のタグであっても良いし、異なる構造のタグを含んでいても良い。タグ100としては、通常、パッシブタイプのRFIDタグが用いられるが、アクティブタイプのRFIDタグを用いるようにしても良い。
第一送受信アンテナ部11は、RFIDタグ100の読み取りを行う対象となる読み取り領域である第一領域に対して電波の送受信が可能なアンテナ部である。第一送受信アンテナ部11は、第一領域に配置されている複数のRFIDタグ100に対する情報の送受信、具体例としてはRFIDタグ100に対する識別情報を読み出す指示の送信や、RFIDタグ100から送信される識別情報等の情報の受信に用いられる。本実施の形態においては、RFIDタグ100に対する情報の送受信、すなわちRFIDタグ100の読み取り処理は、1以上のRFIDタグ100が配置されている第一領域に対して複数回行われる。複数回の読み取りをN(Nは2以上の整数)回と表しても良い。この複数回の読み取り処理は連続して行われることが好ましい。なお、この複数回の読み取り処理は、繰り返し連続して行われても良いし、複数回の読み取り処理同士において、同じ回の読み取りを重複して利用するようにしても良い。第一送受信アンテナ部11の指向性等は問わない。なお、ここでは、第一送受信アンテナ部11として、送受信兼用のアンテナを用いた場合について説明しているが、送信用のアンテナと受信用のアンテナとを個別に備えているようにしても良い。また、第一送受信アンテナ部11は、複数のアンテナにより構成されても良い。
第一タグリーダライタ部12は、第一送受信アンテナ部11を用いて第一領域内に存在するRFIDタグ100に対する情報の複数回の読み取りを行い、読み取った情報である読取情報を取得する。読取情報とは、RFIDタグ100から読み取った情報であり、具体例を挙げると、RFIDタグ100を識別する識別情報、即ちタグIDである。なお、本実施の形態においては、第一タグリーダライタ部12の取得する読取情報を第一読取情報と呼ぶ。読み取りを行う回数は、2以上の回数であればよいが、後述するようにRFIDタグ100の読み取り率が、通常は100%でないため、RFIDタグ100の状態の判断を精度良く行うためには、複数回は、3回以上であることが好ましい。この複数回の読み取り処理は連続して行われることが好ましい。この複数回の読み取り処理は、繰り返し行われても良い。また、複数回の読み取り処理同士において、同じ回に読み取った結果を、重複して利用するようにしても良い。第一タグリーダライタ部12は、具体的には、第一送受信アンテナ部11を介して、読取情報、具体的にはタグIDの送信指示、例えば読み取りコマンドを、第一領域内の一以上のRFIDタグ100に対して送信する。また、第一タグリーダライタ部12は、第一領域内の一以上のRFIDタグ100から送信される読取情報、具体的にはタグIDを含む情報を受信する。そして、受信した情報から、読取情報、具体的にはタグIDを取得する。通常、第一領域に配置されている全てのRFIDタグ100から一度、読取情報を読み出す処理が、一回の読取処理である。なお、本願においては、例えば、読み取り条件等を変更して行われた複数の読み取りにより構成される読み取りのセット等を、1回の読み取りと考えても良い。第一タグリーダライタ部12が一回の読取を行った時点で読み取った読取情報は、例えば、図示しないメモリ等の記憶媒体に一時記憶される。第一タグリーダライタ部12は、入力信号の読み取り等を行うデバイスや、そのデバイスドライバや、情報の送受信を行う通信手段やそのドライバ等で実現され得る。なお、ここでは、第一タグリーダライタ部12が情報の送受信を行う場合について説明しているが、第一タグリーダライタ部12が送信部と受信部とを備えているようにしても良い。また、第一タグリーダライタ部12は、MPUやメモリ等により実現されてもよい。この場合、第一タグリーダライタ部12の処理手順を実現するソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されていても良い。
第二送受信アンテナ部13は、RFIDタグ100の読み取りを行う対象となる読み取り領域である第二領域に対して電波の送受信が可能なアンテナ部である。ここでは、第一領域と第二領域とは、重複した領域を有する異なる領域であるとする。第二送受信アンテナ部13は、読み取り領域が異なる点を除けば、第一送受信アンテナ部11と同様のものであるので、説明は省略する。
第二タグリーダライタ部14は、第二送受信アンテナ部13を用いて第二領域内に存在するRFIDタグ100に対する情報の複数回の読み取りを行い、読み取った情報である読取情報を取得する。第二タグリーダライタ部14の構成は、第一タグリーダライタ部12の構成と同様であるので、説明は省略する。なお、ここでは、第二タグリーダライタ部14が取得した読取情報を第二読取情報と呼ぶ。
タグ情報処理装置10は、重複領域を有する異なる領域である第一領域および第二領域のそれぞれに対して行われたRFIDタグ100の読み取りにより取得された情報を受け付けて、RFIDタグ100がどの方向に移動したか否かを検出する装置である。
第一受付部101は、第一領域に対するRFIDタグ100の読み取りにより取得された情報である第一読取情報を受け付ける。ここで述べる受付とは、例えば、他の機器等から送信される入力信号の受信や、キーボード等の入力手段からの受付や、記録媒体等からの情報の読み取り等である。本実施の形態においては、第一受付部101は、第一タグリーダライタ部12が読み取りにより取得した情報である第一読取情報を受け付ける場合を例に挙げて説明する。第一受付部101は、通常、読み取りが行われる毎に読取情報を受け付けるが、複数回分の読取情報をまとめて受け付けても良い。第一受付部101は、受け付けた第一読取情報を、図示しない記憶媒体等に一時記憶しても良い。第一受付部101は、受信手段等の通信手段や、記憶媒体からの情報の読み取りを行う手段や、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバ等で実現され得る。
第二受付部102は、第二領域に対するRFIDタグ100の読み取りにより取得された情報である第二読取情報を受け付ける。本実施の形態においては、第二受付部102は、第二タグリーダライタ部14が読み取りにより取得した情報である第二読取情報を受け付ける場合を例に挙げて説明する。第二受付部102の構成は、第一受付部101の構成と同様であるので説明は省略する。なお、第一受付部101と第二受付部102とを1つの受付部により実現しても良い。
移動方向判断部103は、RFIDタグ100が第一領域のみに存在している状態から変化したことを、第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、当該変化に応じて、RFIDタグの移動方向を判断する。「変化したことを、第一読取情報および第二読取情報が示す場合」とは、具体的には、状態が変化したことを、移動方向判断部103が、第一読取情報および第二読取情報の変化から判断した場合のことである。「第一領域のみに存在している状態から変化」とは、例えば、RFIDタグ100が、第一領域のみに存在している状態から、第一領域と第二領域との重複領域に存在している状態への変化や、第二領域のみに存在している状態への変化や、第一領域と第二領域とを合わせた領域に存在していない状態への変化等である。移動方向判断部103は、具体的には、第一読取情報および第二読取情報から、タグIDを取得する処理を行う。この取得処理により、第一読取情報からRFIDタグの識別情報が取得できた場合、第一読取情報が、当該タグIDに対応したRFIDタグが第一領域に存在していることを示していることとなる。また、第二読取情報からRFIDタグの識別情報が取得できた場合、第二読取情報が、当該タグIDに対応したRFIDタグが第二領域に存在していることを示していることとなる。移動方向判断部103は、第一読取情報および第二読取情報のうちの、第一読取情報のみが、RFIDタグ100が存在していることを示す場合、即ち、第一読取情報のみからRFIDタグ100の識別情報が取得できた場合に、RFIDタグが第一領域のみに存在している状態であることを判断する。また、第一読取情報および第二読取情報のうちの、第二読取情報のみが、RFIDタグ100が存在していることを示す場合、即ち、第二読取情報のみからRFIDタグ100の識別情報が取得できた場合に、RFIDタグが第二領域のみに存在している状態であることを判断する。また、第一読取情報および第二読取情報のうちの、第一読取情報および第二読取情報の両方が、RFIDタグ100が存在していることを示す場合、即ち、第一読取情報と第二読取情報との両方から同じRFIDタグ100の識別情報が取得できた場合に、RFIDタグ100が第一領域と第二領域との重複領域に存在している状態であることを判断する。
移動方向判断部103は、具体的には、RFIDタグ100が第一領域のみに存在している状態から第二領域のみに存在している状態に変化したことを、第一読取情報および第二読取情報が示す場合、具体的には第一読取情報および第二読取情報の変化から判断した場合に、RFIDタグ100の移動方向が、第一領域から第二領域へ向かう方向であると判断する。また、移動方向判断部103は、RFIDタグ100が、第一領域のみに存在している状態から、重複領域に存在している状態に変化したことを示した後、予め指定された時間内に、第二領域のみに存在している状態に変化しなかったことを、第一読取情報および第二読取情報が示した場合に、RFIDタグ100の移動方向が第一領域から第二領域へ向かう方向とは異なる方向、例えば、第二領域から第一領域へ向かう方向であると判断する。なお、ここで述べる移動方向は、移動の始点や終点を問わない。例えば、RFIDタグ100が第一領域から第二領域へ向かう方向の移動も、第二領域の重複領域を除いた領域内に位置するRFIDタグ100が、第一領域の存在する方向とは逆方向へ移動して、第二領域の外部に移動する場合の移動方向も、第一領域から、第二領域への移動である。
なお、ここでは、RFIDタグ100の第一領域のみに存在している状態からの変化から、RFIDタグ100の移動方向を判断する場合について説明したが、第一領域と第二領域とを置き換えて、RFIDタグ100の第二領域のみに存在している状態からの変化から、RFIDタグ100の移動方向を判断するようにしてもよいことはいうまでもない。例えば、移動方向判断部103は、RFIDタグ100が第二領域のみに存在している状態から第一領域のみに存在している状態に変化したことを、第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、RFIDタグ100の移動方向が、第二領域から第一領域へ向かう方向であると判断するようにしてもよい。移動方向判断部103の処理の具体例については後述する。移動方向判断部103は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。移動方向判断部103の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出現情報取得部104は、第一受付部101が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第一読取情報、および第二受付部102が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第二読取情報を用いて、複数回の読み取りにおけるRFIDタグ100についての第一読取情報および第二読取情報の出現頻度を示す情報である出現情報を取得する。ここで述べる「RFIDタグ100についての第一読取情報および第二読取情報」とは、RFIDタグ100から読み取られた第一読取情報および第二読取情報のことである。出現情報取得部104は、具体的には、複数回の読み取りを構成する各回の読み取りにおいて、取得された第一読取情報と第二読取情報との少なくとも一方に、RFIDタグ100についての読取情報、具体的にはタグIDが出現する回数をカウントしていき、複数回の読み取りにおける最終的なカウント結果から、読み取りの頻度を示す情報である出現情報を取得する。なお、第一読取情報と第二読取情報の両方に同じRFIDタグの識別情報が現れた場合には出現回数は一回とカウントする。通常、第一領域に対する読み取りと第二領域に対する読み取りとは同時に繰り返して行われる。出現情報取得部104は、例えば、同時に読み取られた第一読取情報と第二読取情報とのそれぞれにおけるRFIDタグが出現したか否かを示す結果の論理和についての出現頻度を求めても良い。ここで述べる同時とは、同じ読み取り回、例えば第n回の読み取りを意味する。結果的に同じ読み取り回であることを示すことが可能であれば、ここでの同時とは、厳密な同時刻でなくても良く、例えば、予め指定した範囲内の時間差があっても良い。出現情報取得部104は、具体的には、第一受付部101および第二受付部102が受け付けて記憶媒体等に一時記憶した複数回の読み取りにおいて同時に読み出された第一読取情報および第二読取情報から、同じRFIDタグ100から読み出された読取情報が、第一読取情報および第二読取情報の少なくとも一方に出現する頻度、言い換えれば、同じRFIDタグ100から読み出された読取情報が含まれる頻度を示す情報である出現情報を取得する。出現頻度とは、出現する頻度が高いか否かを判断可能な情報であればよい。例えば、複数回の読み取りにおいて、同じRFIDタグ100から読み出された読取情報が第一読取情報および第二読取情報の少なくとも一方が読み取られる読み取り回の数であっても良いし、読み取り回数や同じRFIDタグ100から読み出された読取情報が出現しているか否かを比較する回数に対する、同じRFIDタグ100から読み出された読取情報が出現する比率等であっても良い。例えば、出現情報取得部104は、同じRFIDタグ100から読み出された読取情報が、RFIDタグ100の識別情報である場合、N(Nは2以上の整数)回の読み取りの結果について、同じ識別情報が、第一読取情報および第二読取情報の少なくとも一方に出現する回数をカウントし、この回数を示す情報を、この識別情報が対応するRFIDタグ100の出現情報として取得しても良いし、この回数をNや(N−1)等で除算した値を出現情報として取得しても良い。出現情報取得部104は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。出現情報取得部104の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
移動判断部105は、出現情報取得部104が取得した出現情報を用いて、RFIDタグ100が第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する。「RFIDタグ100が第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断」とは、具体的には、RFIDタグ100が第一領域または第二領域の少なくとも一方の領域に存在している状態から、第一領域および第二領域のいずれの領域にも存在しない状態へと変化したか否かの判断である。なお、RFIDタグ100が第一領域と第二領域とを合わせた領域内に滞留しているか否かの判断と考えても良い。具体的には、移動判断部105は、出現情報取得部104が取得した出現情報が示す値と予め指定されている出現頻度の閾値とを比較し、出現情報が示す値が閾値に対して出現頻度が低いことを示す値であった場合、この出現情報に対応するRFIDタグ100が、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から、第一領域と第二領域とを合わせた領域の外部に移動したと判断する。第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動したRFIDタグ100をここでは移動タグと呼ぶ。また、出現情報が示す値が閾値に対して出現頻度が高いことを示す値であった場合、この出現情報に対応するRFIDタグ100が、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動していないと判断する。第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動していないタグをここでは滞留タグと呼ぶ。例えば、出現情報が、出現頻度が高いほど値が大きい値であったとすると、出現情報が閾値よりも低い場合に、この出現情報に対応するRFIDタグ100が、第一領域の内部から第一領域の外部に移動したと判断する。具体例を挙げると、移動判断部105は、出現情報が、N(Nは2以上)回の読み取りにおけるあるRFIDタグ100の読み取り回数が1であることを示す場合にのみ、当該RFIDタグ100が第一領域と第二領域とを合わせた領域内部から外部に移動したことを判断する。なお、この場合、Nの値は3以上であることが好ましい。移動判断部105は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。移動判断部105の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出力判断部106は、移動方向判断部103が移動方向を判断したRFIDタグ100と、移動判断部105が第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグ100とが一致するか否かを判断する。具体的には、出力判断部106は、移動方向判断部103が移動方向を判断したRFIDタグ100のタグIDと、移動判断部105が第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグ100のタグIDとが一致するか否かの比較を行う。そして、例えば、一致するタグIDを判断結果として取得する。このタグIDが、上述したように一致すると判断されたRFIDタグ100のタグIDである。移動方向判断部103が移動方向を判断した、とは、ここでは、移動方向判断部103が移動方向の判断結果を取得したことを意味し、判断結果が得られていない状態は含まないと考えてよい。出力判断部106は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。出力判断部106の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出力部107は、出力判断部106が一致すると判断したRFIDタグ100についての、移動方向判断部103の判断結果を出力する。出力部107が出力する移動方向判断部103の判断結果は、具体的には、移動方向判断部103が取得した移動方向を示す情報である。なお、出力部107が出力する移動方向の判断結果は、例えば、移動したRFIDタグ100を識別する情報と、移動方向を示す情報との組み合わせでも良い。また、移動方向の判断結果は、結果的に移動方向を認識可能な情報であればよく、移動方向判断部103と予め指定された移動方向とを比較して、その比較の結果、例えば一致するか否か、あるいは正常な方向であるか否か等を示す情報を出力しても良い。ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラム等への処理結果の引渡し等を含む概念である。出力部107は、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部107は、出力デバイスのドライバソフトまたは、出力デバイスのドライバソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、タグ情報処理システム1000の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。
なお、ここでは、例として、RFIDタグ100からの読み取りにより得られた読取情報は、タグ情報処理装置10において、移動方向判断部103等により、図3に示すフォーマットで、図示しない記憶媒体等にリストとして保持されるものとする。
図4は、図3に示した読取情報のフォーマットを構成する各項目を説明するための図である。図3の「タグID」は、RFIDタグ100から読み取ったタグID、即ち識別情報である。「F1」、および「F2]は、第一領域および第二領域においてRFIDタグ100からタグIDが読み取れたことを示す情報、いわゆるフラグであり、値「1」は、読み取れたことを示し、値「0」は読み取れていないことを示す。「DF1」、および「DF2]は、1回前の読み取りにおいて、第一領域および第二領域においてRFIDタグ100からタグIDが読み取れたことを示すフラグであり、値「1」は、読み取れたことを示し、値「0」は読み取れていないことを示す。「TR1」は、第一領域のみでのRFIDタグ100の読み取り開始を示す第一検知開始トリガ、「TR2」は、第一検知開始トリガが立った状態で、第二領域で読み取りを開始するか、第一領域での読み取り終了を示す第二検知開始トリガ、言い換えれば、第一領域のみでの読み取り終了を示すトリガである。「TR3」は、第二領域のみでのRFIDタグ100の読み取り開始を示す第三検知開始トリガ、「TR4」は、第三検知開始トリガが立った状態で第一領域の読み取りを開始するか、第二領域での読み取り終了を示す第四検知開始トリガ、言い換えれば、第二領域のみでの読み取り終了を示すトリガである。上記のトリガは、状態の変化のきっかけが発生した場合に、値が「1」となり、それ以外の場合には「0」となる。「Time」は、第二検知開始トリガまたは第四検知開始トリガのいずれかが「1」となってからの経過時間を示す。ここでは、経過時間として、RFIDタグ100の読み取り回数を示す値を用いている。「RT」は、移動方向が、第一領域から第二領域へ向かう方向への移動であることを示すフラグで、値「1」は、移動方向が第一領域から第二領域へ向かう方向であることを示し、値「0」は、この方向の移動が判断されていないことを示す。「LT」は、移動方向が、第二領域から第一領域へ向かう方向への移動であることを示すフラグで、値「1」は、移動方向が第二領域から第一領域へ向かう方向であることを示し、値「0」は、この方向の移動が判断されていないことを示す。「DR」は、直前の「RT」の値、「DL」は直前の「LT」の値である。「End」は、処理を終了するか否かを示すフラグであり、値「1」は処理を終了することを示し、値「0」は処理を終了しないことを示す。
(ステップS201)第一タグリーダライタ部12は、第一送受信アンテナ部11を介して、第一領域に対して、一以上のタグ100からの情報の読み取りを行う。具体的には、第一タグリーダライタ部12は、RFIDタグ100に対して、第一送受信アンテナ部11を介して、識別情報の読み取りのための、識別情報の送信指示を送信し、当該送信指示に応じてRFIDタグ100が送信する情報を、第一送受信アンテナ部11を介して受信する。ここで読み取った情報は、例えば、RFIDタグ100の識別情報(タグID)であるとする。
(ステップS202)第一受付部101は、第一タグリーダライタ部12がステップS201において読み取った情報である第一読取情報を受け付ける。第一読取情報は、例えば、1以上のRFIDタグ100の識別情報である。第一受付部101は、受け付けた読取情報を、ここでは、読み取りの順番(回数)を表す数が1である読取情報として図示しないメモリ等の記憶媒体に一時記憶する。
(ステップS203)第二タグリーダライタ部14は、第一タグリーダライタ部12と同様に、第二送受信アンテナ部13を介して、第二領域に対して、一以上のタグ100からの情報の読み取りを行う。
(ステップS204)第二受付部102は、第二タグリーダライタ部14がステップS203において読み取った情報である第二読取情報を受け付ける。第二読取情報は、第一読取情報と同様の情報である。第二受付部102は、受け付けた第二読取情報を、ここでは、読み取りの順番(回数)を表す数が1である読取情報として図示しないメモリ等の記憶媒体に一時記憶する。
(ステップS205)タグ情報処理装置10は、RFIDタグ100の移動方向を検知する処理を行う。この処理の詳細については、後述する。
(ステップS206)タグ情報処理装置10は、RFIDタグ100の読み取り処理を終了するか否かを判断する。例えば、所定のトリガに応じて処理の終了を判断する。例えば、図示しない終了指示受付部等が終了処理の指示等を受け付けた場合に終了することを判断する。終了すると判断した場合、処理を終了し、終了しないと判断した場合、ステップS201に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、タグ情報処理装置10における移動方向を検知する処理について図5のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図2のステップS205に示した処理に相当する処理である。
(ステップS501)タグ情報処理装置10は、第一受付部101および第二受付部102が受け付けた第一読取情報および第二読取情報を用いて、RFIDタグ100の移動方向を判断する処理を行う。この処理の詳細は後述する。
(ステップS502)タグ情報処理装置10は、第一受付部101および第二受付部102が受け付けた複数回分の第一読取情報および第二読取情報を用いて、RFIDタグ100が、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動したタグであるか否かを判断する。即ち移動タグであるか否かを判断する。この処理の詳細は後述する。
(ステップS503)出力判断部106は、ステップS501において移動方向が判断されたRFIDタグ100が、ステップS502で移動タグであると判断されたタグのいずれかと一致するか否かを判断する。一致する場合、ステップS504に進み、一致しない場合、上位の処理にリターンする。
(ステップS504)出力部107は、ステップS503において一致すると判断されたRFIDタグ100についての移動方向の判断結果を出力する。例えば、出力部107は、移動したRFIDタグ100のタグIDと、そのRFIDタグ100の移動方向を示す情報とを対応付けて出力しても良い。
(ステップS505)タグ情報処理装置10は、例えば図3に示すようなリストとして、図示しない記憶媒体等に蓄積されている読取情報のうちの、ステップS504で移動方向の判断結果を出力済みであるRFIDタグ100の読取情報、即ち第一読取情報および第二読取情報を削除する。そして、上位の処理にリターンする。
次に、タグ情報処理装置10によるRFIDタグ100の移動方向を判断する処理の詳細について、図6のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図5のステップS501の処理に相当する処理である。
(ステップS601)移動方向判断部103は、カウンターKの値に1を代入する。
(ステップS602)移動方向判断部103は、前回までに図示しない記憶媒体等に蓄積したRFIDタグの読み取り結果に、K番目のタグIDがあるか否かを判断する。前回までの読み取り結果とは、例えば、今回、第一受付部101および第二受付部102が受け付けた読取情報よりも以前に、上述した図3に示したようなフォーマットの情報として図示しない記憶媒体等に蓄積されている第一読取情報および第二読取情報である。なお、K番目のタグIDは、K番目の読取情報に含まれると考えて良いため、図3に示したようなフォーマットの情報として、例えばリスト化されて蓄積されている読取情報にK番目の読取情報があるか否かを判断しても良い。ある場合、ステップS603に進み、ない場合、ステップS612に進む。
(ステップS603)移動方向判断部103は、前回までの読み取り結果のK番目の読取情報に含まれるタグID、即ちK番目のタグIDを、図示しない記憶媒体等から取得する。
(ステップS604)移動方向判断部103は、第一受付部101が受け付けた第一領域の読取情報である第一読取情報の中に、K番目のタグIDに一致するタグIDを含むものがあるか否かを判断する。なお、読取情報がタグIDである場合、K番目のタグIDと読取情報とをそのまま比較すればよい。一致するものがある場合、ステップS605に進み、一致するものがない場合、ステップS606に進む。
(ステップS605)移動方向判断部103は、K番目の読取情報の第一領域読み取りフラグF1を「1」とする。即ちK番目のタグIDに対して第一領域に入っていることを示す情報を与える。そして、ステップS607に進む。
(ステップS606)移動方向判断部103は、K番目の読取情報の第一領域読み取りフラグF1を「0」とする。即ちK番目のタグIDに対して第一領域に入っていないことを示す情報を与える。そして、ステップS607に進む。
(ステップS607)移動方向判断部103は、第二受付部102が受け付けた第二領域の読取情報である第二読取情報の中に、K番目のタグIDに一致するタグIDを含むものがあるか否かを判断する。一致するものがある場合、ステップS608に進み、一致するものがない場合、ステップS609に進む。
(ステップS608)移動方向判断部103は、K番目の読取情報の第二領域読み取りフラグF2を「1」とする。即ちK番目のタグIDに対して第二領域に入っていることを示す情報を与える。そして、ステップS610に進む。
(ステップS609)移動方向判断部103は、K番目の読取情報の第二領域読み取りフラグF2を「0」とする。即ちK番目のタグIDに対して第二領域に入っていないことを示す情報を与える。そして、ステップS610に進む。
(ステップS610)移動方向判断部103は、フラグ処理を行う。このフラグ処理とは、簡単に説明すると、ステップS605や、ステップS606、ステップS608、ステップS609等で値を決定されるRFIDタグ100が存在する領域を示す情報であるF1やF2のフラグの組み合わせや、各フラグの値の経時的な変化等から、RFIDタグ100が存在する領域がどのように変化したか等を示す情報であるフラグを変化させ、そのフラグの変化や経過時間等から、RFIDタグ100の暫定的な移動方向を検出するための処理である。この処理は、例えば、RFIDタグ100の検出結果に応じて設定されるフラグの値の組み合わせが、RFIDタグ100が第一領域のみにおいて読み出された状態から、第一領域および第二領域の共通する領域において読み出された状態に変化し、その後、閾値で示す所定の時間内に第二領域のみにおいて読み出される状態となったことを示すような組み合わせとなった場合に、RFIDタグ100が第一領域から第二領域へ向かう方向に移動したことを示すフラグの値を与える処理である。また、例えば、フラグの値の組み合わせが、RFIDタグ100が第一領域のみにおいて読み出された状態から、第一領域および第二領域の共通する領域において読み出された状態に変化したことを示す組み合わせとなった後に、閾値で示す所定時間が経過した場合に、RFIDタグ100が、第一領域から第二領域へ向かう方向とは逆の方向である第二領域から第一領域へ向かう方向に移動したことを示すフラグの値を与える処理である。また、このような処理の第一領域と第二領域とを入れ替えた場合の処理も含まれる。フラグ処理の詳細については、後述する。
(ステップS611)移動方向判断部103は、カウンターKを1インクリメントする。そして、ステップS602に戻る。
(ステップS612)移動方向判断部103は、今回、第一受付部101および第二受付部102が受け付けた第一読取情報および第二読取情報に、ステップS604またはステップS605の少なくとも一方の処理において未処理の読取情報、即ち、K番目のタグIDと一致するタグIDを有していると判断されていない第一読取情報および第二読取情報があるか否かを判断する。ある場合、ステップS613に進み、ない場合、上位の処理にリターンする。
(ステップS613)移動方向判断部103は、ステップS612において未処理であると判断された第一読取情報および第二読取情報を、図3に示すようなリストの項目を有する新規の読取情報として、図示しない記憶媒体等に蓄積する。そして、上位の処理にリターンする。
次に、図7のフローチャートを用いて、図6のフローチャートのステップS610のフラグ処理の詳細を説明する。このフラグ処理は、図3に示した読取情報のリストの項目の値を設定したり変更したりする処理である。なお、図7において「:」で区切られている文字列の左は条件を表し、右は実行する処理を示す。例えば「X:Y」という記載は、「Xであれば、Yを行う」ことを意味する。また記号「^」は、否定を示す。具体的には「^X」は「Xでない」ことを示す。
(ステップS701)移動方向判断部103は、読取情報のフラグEndが「1」であるか否かを判断する。「1」であれば、ステップS702に進み、「1」でなければ、ステップS703に進む。
(ステップS702)移動方向判断部103は、以下の判断を行う。
(1)フラグF1とF2との排他的論理和と、フラグF1の論理積が「1」であり、かつトリガTR4が「0」であれば、トリガTR1を「1」に設定する。この処理は、具体的には、RFIDタグ100が第一領域のみにおいて検出された場合において、それ以前に、RFIDタグ100についての第二領域のみの領域から第一領域と第二領域との共通の領域への進入を示すトリガTR4が「1」でない、即ち進入が検出されていなければ、第一領域のみの領域にRFIDタグが入ったことを判断する処理である。
(2)また、フラグF1とF2との排他的論理和と、フラグF2の論理積が「1」であり、かつトリガTR2が「0」であれば、トリガTR3を「1」に設定する。この処理は、具体的には、RFIDタグ100が第二領域のみにおいて検出された場合において、それ以前に、RFIDタグ100についての第一領域のみの領域から第一領域と第二領域との共通の領域への進入を示すトリガTR2が「1」でない、即ち進入が検出されていなければ、第二領域のみの領域にRFIDタグが入ったことを判断する処理である。
(3)また、フラグF1とF2との排他的論理和の否定と、フラグF1の論理積が「1」であり、かつトリガTR1が「1」であれば、トリガTR2を「1」に設定し、Timeを「0」に設定する。この処理は、具体的には、RFIDタグ100が第一領域と第二領域との共通の領域において検出された場合において、それ以前に、第一領域のみの領域へのRFIDタグ100の進入が検出されていた場合に、第一領域のみの領域から、第一領域と第二領域との共通の領域に進入したことを判断する処理である。また、経過時間の測定時間を「0」にセットする処理である。
(4)また、フラグF1とF2との排他的論理和の否定と、フラグF1の論理積が「1」であり、かつトリガTR3が「1」であれば、トリガTR4を「1」に設定し、Timeを「0」に設定する。この処理は、具体的には、RFIDタグ100が第一領域と第二領域との共通の領域において検出された場合において、それ以前に、第二領域のみの領域へのRFIDタグ100の進入が検出されていた場合に、第二領域のみの領域から、第一領域と第二領域との共通の領域に進入したことを判断する処理である。また、経過時間の測定時間を「0」にセットする処理である。
(5)また、フラグF1とF2との排他的論理和の否定と、フラグF2の論理積が「1」であり、かつトリガTR3が「1」であれば、トリガTR4を「1」に設定し、Timeを「0」に設定する。この処理は、具体的には、RFIDタグ100が第一領域と第二領域との共通の領域において検出された場合において、それ以前に、第二領域のみの領域へのRFIDタグ100の進入が検出されていた場合に、第二領域のみの領域から、第一領域と第二領域との共通の領域に進入したことを判断する処理である。また、経過時間の測定時間を「0」にセットする処理である。なお、この処理を、上述した(4)の処理と結果的に同じ処理と考えて、省略しても良い。
(6)また、フラグF1とF2との排他的論理和の否定と、フラグF2の論理積が「1」であり、かつトリガTR1が「1」であれば、トリガTR2を「1」に設定し、Timeを「0」に設定する。この処理は、具体的には、RFIDタグ100が第一領域と第二領域との共通の領域において検出された場合において、それ以前に、第一領域のみの領域へのRFIDタグ100の進入が検出されていた場合に、第一領域のみの領域から、第一領域と第二領域との共通の領域に進入したことを判断する処理である。また、経過時間の測定時間を「0」にセットする処理である。なお、この処理を、上述した(3)の処理と結果的に同じ処理と考えて、省略しても良い。
(7)また、フラグF1とF2との排他的論理和と、フラグF1の論理積が「1」であり、かつトリガTR4が「1」であり、かつTimeが予め指定した閾値より小さければ、フラグLTを「1」に設定し、フラグEndを「1」に設定する。この処理は、具体的には、RFIDタグ100が第一領域のみの領域において検出された場合において、それ以前に、第二領域から第一領域と第二領域との共通の領域へのRFIDタグ100の進入が検出されており、さらに経過時間が閾値で定める所定時間より短い場合、RFIDタグ100が第二領域から第一領域へ向かう方向へ移動したことを判断する処理である。
(8)また、フラグF1とF2との排他的論理和と、フラグF2の論理積が「1」であり、かつトリガTR2が「1」であり、かつTimeが予め指定した閾値より小さければ、フラグRTを「1」に設定し、フラグEndを「1」に設定する。この処理は、具体的には、RFIDタグ100が第二領域のみの領域において検出された場合において、それ以前に、第一領域から第一領域と第二領域との共通の領域へのRFIDタグ100の進入が検出されており、さらに経過時間が閾値で定める所定時間より短い場合、RFIDタグ100が第一領域から第二領域へ向かう方向へ移動したことを判断する処理である。
(ステップS703)移動方向判断部103は、Timeが予め指定した閾値以上であるか否かを判断する。閾値以上である場合、ステップS704に進み、閾値以上でない場合、ステップS705に進む。
(ステップS704)移動方向判断部103は、トリガTR2が「1」ならば、フラグLTを「1」に設定する。この処理は、具体的には、第一領域から第一領域と第二領域との共通の領域へのRFIDタグ100の進入が検出されてからの経過時間が、閾値で定めた所定時間以上である場合に、RFIDタグ100が、第二領域から第一領域へ向かう方向へ移動したことを判断する処理である。また、トリガTR4が「1」ならが、フラグRTを「1」に設定する。この処理は、具体的には、第二領域から第一領域と第二領域との共通の領域へのRFIDタグ100の進入が検出されてからの経過時間が、閾値で定めた所定時間以上である場合に、RFIDタグ100が、第一領域から第二領域へ向かう方向へ移動したことを判断する処理である。
(ステップS705)移動方向判断部103は、Timeの値を1インクリメントする。なお、ここでは、Timeは読み取りの回数を示す値である。また、フラグF1の値をフラグDF1に代入し、フラグF2の値をフラグDF2に代入する。そして、上位の処理にリターンする。
(ステップS706)移動方向判断部103は、フラグLTが「1」かつフラグF1が「1」である状態、またはフラグRTが「1」かつフラグF2が「1」である状態、の少なくともいずれかの状態であるかを判断する。少なくともいずれかの状態であれば、ステップS707に進み、いずれの状態でもなければ、上位の処理にリターンする。
(ステップS707)移動方向判断部103は、フラグDF1を「0」、トリガTR1〜TR4を「0」、Timeを「0」、Endを「0」に設定する。また、フラグRTの値をフラグDRの値に代入し、フラグLTの値をフラグDLの値に代入する。そして、ステップS702に戻る。
次に、図8を用いて移動タグ判断処理について説明する。この処理は、図5のステップS502の処理に相当する。なお、ここでは、例として、出現情報取得部104が、N(Nは2以上の整数)回の読み取りのうちの一番古い読み取り時に情報を読み取ったRFIDタグ100についての出現情報を取得し、移動判断部105は、出現情報取得部104が取得した、N回の読み取りのうちの最も古い読み取り時に情報を読み取ったRFIDタグ100についての出現情報を用いて、当該RFIDタグ100が第一領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する場合について説明する。ここでは、移動しているRFIDタグであるか否かを判断するためのタグを読み出す回数をN(Nは2以上の整数)回とする。また、出現情報は一番古い回の読み取りにより読み出されたRFIDタグ100が、この読み取りより後の合計(N−1)回の読み取りにおいて、再度読み出された(出現した)回数であるとする。また、第一領域内部から第一領域外部に移動したRFIDタグを判断する閾値がM(Mは1以上、N未満の整数)であるとする。なお、上記以外の方法として、一番古い読み取りの出現回数も含めてN回の読み取りにより出現した回数と、この一番古い読み取りによる出現も考慮した閾値とを比較するようにしても良い。
(ステップS800)出現情報取得部104は、第一受付部101および第二受付部102が受け付けた第一読取情報と第二読取情報とを取得する。取得した読取情報を、ここでは、読み取りの順番(回数)を表す数が1である読取情報として図示しないメモリ等の記憶媒体に一時記憶する。このとき、取得した読取情報内に、タグIDが重複する第一読取情報と第二読取情報が含まれるか否かを順次判断し、重複したタグIDを有する第一読取情報と第二読取情報とについては、いずれか一方のみを一時記憶する。
(ステップS801)出現情報取得部104は、読取情報を一時記憶する図示しない記憶媒体に、順番(回数)を表す数がNである読取情報(以下読取情報Nと称す)が記憶されているか否かを判断する。即ち連続したN回分の読取情報が記憶されているか否かを判断する。記憶されている場合、ステップS802に進み、記憶されていない場合、ステップS821に進む。
(ステップS802)出現情報取得部104は、カウンターpに1を代入する。
(ステップS803)出現情報取得部104は、カウンターAに(N−1)を代入する。
(ステップS804)出現情報取得部104は、N回目の読取情報である読取情報Nからp番目のRFIDタグのタグIDを取得する。ここでの読取情報は、上述したように第一読取情報と第二読取情報とを合わせた読取情報である。また、上述したように重複したタグIDを有する読取情報は含まれていない。
(ステップS805)出現情報取得部104は、カウンターBに0を代入する。ここでは、このカウンターBは、ステップS805において取得したタグIDが、1から(N−1)回までの読取情報において出現する回数をカウントするためのカウンターである。なお、N回の読取情報における出現回数をカウントする場合、このステップにおいてカウンターBに1を代入するようにすれば良い。この場合、閾値Mの値も1増加させた値とするか、後述するステップS814において、カウンターBが閾値M以下であるか否かを判断するようにすればよい。
(ステップS806)出現情報取得部104は、カウンターqに1を代入する。
(ステップS807)出現情報取得部104は、読取情報Aからq番目のタグIDを取得する。
(ステップS808)出現情報取得部104は、ステップS804で取得した読取情報Nのp番目のタグIDと、ステップS807で取得した読取情報Aのq番目のタグIDとを比較し、一致しているか否かを判断する。一致している場合、ステップS809に進み、一致していない場合、ステップS810に進む。
(ステップS809)出現情報取得部104は、カウンターBの値を1インクリメントする。そして、ステップS812に進む。
(ステップS810)出現情報取得部104は、カウンターqの値を1インクリメントする。そして、ステップS811に進む。
(ステップS811)出現情報取得部104は、読取情報Aにq番目のタグIDがあるか否かを判断する。ある場合、ステップS807に戻り、ない場合、ステップS812に進む。
(ステップS812)出現情報取得部104は、カウンターAの値を1デクリメントする。
(ステップS813)出現情報取得部104は、カウンターAの値が、0より大きいか否かを判断する。0より大きい場合、ステップS806に戻り、0より大きくない場合、ステップS814に進む。ステップS814に進む時点におけるカウンターBの値が、ここでは、ステップS804において取得したタグIDに対するRFIDタグ100の出現情報である。
(ステップS814)移動判断部105は、カウンターBが閾値Mよりも小さいか否かを判断する。小さい場合、ステップS315に進み、小さくない場合、ステップS316に進む。
(ステップS815)移動判断部105は、ステップS804において取得したタグIDを、第一領域の内部から外部に移動したタグである移動タグのタグIDであると判断して、このタグIDを、移動タグのIDである移動タグIDとして保持する。そして、ステップS817に進む。
(ステップS816)移動判断部105は、ステップS804において取得したタグIDを、第一領域の内部に滞留している滞留タグの識別情報と判断する。そして、このタグIDを滞留タグのIDである滞留タグIDとして保持する。そして、ステップS817に進む。
(ステップS817)出現情報取得部104は、カウンターpを1インクリメントする。
(ステップS818)出現情報取得部104は、読取情報Nにp番目のタグIDがあるか否かを判断する。ある場合、ステップS803に戻り、ない場合、ステップS819に進む。
(ステップS819)移動判断部105は、ステップS815において取得した移動タグIDを、図示しない記憶媒体等に蓄積する。なお、移動タグIDを出力部107等に出力しても良い。
(ステップS820)出現情報取得部104は、ステップS815およびステップS816において取得した移動タグIDと滞留タグIDとそれぞれ一致するタグIDを、図示しない記憶媒体に蓄積されている読取情報から削除する。このように、移動タグであるか否かが判断されたRFIDタグ100のタグIDを、これまでのN回の読み取りにより得られた読取情報から削除することで、出現情報取得部104および移動判断部105が、判断済みのタグを、その後に繰り返される(N−1)回の移動タグの判定の際に、再度判断する必要が無くなる。なお、このように削除を行う代わりに、移動タグIDと滞留タグIDとを、移動の判断が不要なタグIDのリストに加えるようにし、ステップS804においてタグIDを取得する際に、判断不要なタグIDのリストにあるタグIDと比較して、一致するタグIDについては、所定の回数もしくは所定の時間だけ、タグIDを取得しないようにして、出現状況を取得する処理および、第一領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する処理が行われない、即ち繰り返されないようにしても良い。ここでの所定の回数や時間とは、予め指定された一定又は不定の回数や時間を指すものとする。
(ステップS821)出現情報取得部104は、ステップS800において、図示しないメモリ等の記憶媒体に一時記憶した全ての読取情報の、読み取った順番(回数)を表す数を1インクリメントする。これにより、例えば、現在、読み取った順番を表す数が1である読み取り情報は、読み取った順番を表す数が2に、また、現在、読み取った順番を表す数が(N−1)である読み取り情報は、読み取った順番を表す数がNになる。つまり、このフローチャートでは、読み取った順番が古い読取情報ほど、読み取った順番を表す数が大きくなる。なお、メモリに一時記憶した読取情報に対し、実際に、それぞれの順番を表す数を付与する必要はなく、各読取情報についての読み取った順番を表す数が結果的に判断可能であればよい。例えば記憶媒体としてN回の読取情報が格納可能なリングバッファを用いるようにして、ステップS203において、新たに読取情報が蓄積された場合、古い読取情報の配列順番がずれていくようにしても良い。そして、上位の処理にリターンする。
以下、本実施の形態におけるタグ情報処理システムの具体的な動作について説明する。タグ情報処理システムの概念図は図9である。ここでは、例として、タグ情報処理システム1000を用いて、工場における梱包された製品の搬出管理を行う場合について説明する。梱包された製品200には、識別情報を有するRFIDタグ100が添付されている。第一送受信アンテナ部11および第二送受信アンテナ部13は、製品が搬送されるベルトコンベア30に沿って配置されている。ここでは、第一送受信アンテナ部11および第二送受信アンテナ部13は、それぞれベルトコンベア30の両側に、電波を送受信する側が対向するよう配置された2つのアンテナを備えているものとする。搬出される製品200は、ベルトコンベア30に載せられて、第一送受信アンテナ部11の読み取り領域である第一領域221、および第二送受信アンテナ部13の読み取り領域である第二領域222を、順番に移動するよう設定されているものとする。なお、ここでは、第一領域221と第二領域222とは、重複した領域223を有しているものとする。タグ情報処理システム1000は、搬出されたRFIDタグ100を管理するデータベースを備えた情報処理装置2000にネットワーク等を介して接続されているものとする。また、ここでは、第一送受信アンテナ部11から出力される電波が到達する範囲を第一領域221とする。なお、RFIDタグ100のタグIDは、「T201」であるとする。
まず、タグ情報処理システム1000は予め指定されたタイミングで繰り返し、第一領域221および第二領域222に対するタグIDの読み取りを行っているものとする。なお、ここでは、RFIDタグ100から読み取られる読取情報がタグIDであるとする。
製品200がベルトコンベア30上を移動した結果、RFIDタグ100が第一領域221に入ったとすると、第一タグリーダライタ部12のみが、RFIDタグ100のタグID「T201」を読み取る。タグ情報処理装置10の第一受付部101は、このタグID「T201」を受け付ける。移動方向判断部103は、このタグIDを受け付ける以前に、1以上のタグIDを受け付けていないため、このタグIDを新規の読取情報であると判断して図示しない記憶媒体に蓄積する。
図10は、移動方向判断部103が蓄積したタグIDを管理するタグID管理表である。ここでは、上述した図3に示すようなフォーマットでタグIDが管理されている。各項目の値の初期値は「0」であるとする。
そして、タグ情報処理システム1000は、受け付けたタグIDについて、さらに移動タグであるか否かの判断および移動方向判断部103の判断結果を出力するRFIDタグ100の判断を行うが、ここでは、まず、移動方向の判断処理を具体的に説明することとして、移動タグであるか否かを判断する処理等の具体例については後述する。
第一領域221および第二領域222に対する次の読み取りが行われると、再度、第一タグリーダライタ部12のみが、RFIDタグ100のタグID「T201」を読み取り、読み取った情報を第一受付部101が受け付ける。移動方向判断部103は、このタグIDを受け付ける以前に、既に、図10のタグID管理表に示すように1以上のタグIDを蓄積しているため、この蓄積したタグIDを読み出す。そして、今回、第一タグリーダライタ部12が取得したタグIDである第一読取情報に、一致するタグIDがあるか否かを判断する。ここでは、いずれも「T201」であり、一致するものがあると判断される。これにより、図10に示したタグID管理表において、タグIDが「T201」であるレコードのフラグ「F1」の値を「1」に設定する。次に、今回、第二タグリーダライタ部14が取得したタグIDである第二読取情報に一致するタグIDがあるか否かを判断する。ここでは、第二タグリーダライタ部14は、タグIDを読み取っていないため、一致するものがなく、タグIDが「T201」であるレコードのフラグ「F2」の値を「0」に設定する。
つぎに、移動方向判断部103は、フラグ処理を行う。具体的には、タグID「T201」のEndタグが「0」であり、フラグF1とフラグF2の排他的論理和の値が「1」、かつフラグF1の値が「1」であり、トリガTR4が「0」であるため、トリガTR1の値が「1」に設定される。つぎに、Timeの値が閾値より大きいか否かを判断する。ここでは、閾値が「5」であったとすると、Timeの値は、閾値より小さいと判断される。そして、Timeの値が1インクリメントされて「1」となり、フラグDF1の値が、フラグF1の値と同じ「1」にセットされる。これにより変更されたタグID管理表を、図11に示す。
そして、ここでは、他の新規のタグIDを読み取っていないため、移動方向を判断する処理は終了する。
つぎに、製品200の移動によって、RFIDタグ100が、第一領域221と第二領域222との重複領域223に移動したとすると、第一タグリーダライタ部12および第二タグリーダライタ部14が、RFIDタグ100のタグID「T201」を読み取り、読み取った情報を第一受付部101および第二受付部102の両方が受け付ける。
移動方向判断部103は、このタグID「T201」を受け付ける以前に、既に、図10のタグID管理表に示すように1以上のタグIDを蓄積しているため、この蓄積したタグIDを読み出す。そして、今回、第一タグリーダライタ部12が取得したタグIDである第一読取情報に、一致するタグIDがあるか否かを判断する。ここでは、いずれも「T201」であり、一致するものがあると判断される。これにより、図10に示したタグID管理表において、タグIDが「T201」であるレコードのフラグ「F1」の値を「1」に設定する。次に、今回、第二タグリーダライタ部14が取得したタグIDである第二読取情報に一致するタグIDがあるか否かを判断する。ここでは、第二タグリーダライタ部14も、タグID「T201」を読み取っているため、一致すると判断され、タグIDが「T201」であるレコードのフラグ「F2」の値を「1」に設定する。さらにフラグ処理においては、フラグF1とF2との排他的論理和の否定が「1」であるため、このフラグF1とF2との排他的論理和の否定と、フラグF1との論理積が「1」であり、かつトリガTR1が「1」であるので、トリガTR2を「1」に設定し、Timeを「0」に設定する。そして、Timeの値が閾値よりも小さいため、Timeの値が1インクリメントされて「1」となり、フラグDF1およびフラグDF2の値が、フラグF1およびフラグF2の値と同じ「1」にセットされる。これにより変更されたタグID管理表を、図12に示す。
つぎに、製品200の移動によって、RFIDタグ100が、第二領域222から重複領域223を除外した領域に移動したとすると、第二タグリーダライタ部14のみが、RFIDタグ100のタグID「T201」を読み取り、読み取った情報を第二受付部102が受け付ける。
移動方向判断部103は、上記と同様に、以前に蓄積したタグIDを読み出す。そして、今回、第一タグリーダライタ部12が取得したタグIDである第一読取情報に、一致するタグIDがあるか否かを判断する。ここでは、一致するものがないと判断され、タグID「T201」のフラグ「F1」の値が「0」に設定される。第二タグリーダライタ部14が取得したタグIDには一致するタグIDがあるため、フラグ「F2」の値を「1」に設定する。さらにフラグ処理においては、フラグF1とF2との排他的論理和と、フラグF2との論理積が「1」であり、かつトリガTR2が「1」であり、Timeが閾値「5」より小さいので、フラグRTを「1」に設定し、フラグEndを「1」に設定する。そして、Timeの値が閾値よりも小さいため、Timeの値が1インクリメントされて「2」となり、フラグDF1の値が、フラグF1の値と同じ「0」にセットされる。これにより変更されたタグID管理表を、図13に示す。
フラグLTまたはフラグRTの値が「1」であるタグIDは、移動方向が判断されたタグIDである。フラグRTが「1」であれば、タグIDに対応するRFIDタグ100は、第一領域221から第二領域222に向かう方向に移動していると移動方向判断部103により判断されたこととなる。フラグLTが「1」であれば、タグIDに対応するRFIDタグ100は、第二領域222から第一領域221に向かう方向に移動していると移動方向判断部103により判断されたこととなる。
また、上記において、RFIDタグ100が、第一領域221から重複領域223に入った状態の後、即ち、フラグTR2が「1」の状態で、RFIDタグ100が第二領域222から重複領域223を除外した領域に入らずに、Timeの値が閾値である「5」以上となった場合、例えば、ベルトコンベア30が逆転して、第二領域222から第一領域221向かう方向にRFIDタグ100が移動した場合には、フラグLTの値が「1」に設定される。この処理は、ステップS703およびステップS704の処理等に相当する。
ここで、ベルトコンベア30の動く方向が上記とは逆、即ち製品200が第二領域222から第一領域221の方向に移動している場合、上記の説明とは逆に、第二領域222から重複領域223を除いた領域、重複領域223、第一領域221から重複領域223を除いた領域の順番で、タグIDが読み出される結果、タグID「T201」のフラグLTが「1」となる。
また、ステップS706において示したように、一旦、フラグEndが「1」となったタグIDについても、移動方向が第一領域221から第二領域222に向かう方向(あるいは、第二領域222から第一領域221に向かう方向)であると判断されたにも関わらず、第二領域222(あるいは第一領域221)において再度タグIDが検出された場合には、最新の移動方向の判断結果であるフラグRTおよびフラグLTの値をフラグDRおよびフラグDLで保持した後、フラグEndを「0」に設定して、再度移動方向を検知する処理を行う。
次に移動タグを検出する処理を具体的に説明する。ここでは、便宜上、上述したタグIDが「T201」であるRFIDタグ100に加えて、タグIDが「T202」である第二RFIDタグ、タグIDが「T203」である第三RFIDタグ、およびタグIDが「T204」である第四RFIDタグ存在する場合を例に挙げて説明する。また、移動タグであるか否かの判断に利用する閾値Mの値が例えば「1」であるとする。
ここでは、第一領域221と第二領域222のいずれかの範囲内に、第二〜第四RFIDタグが付けられた製品が配置されており、これらは移動しないものとする。
まず、ここでは、読み取り開始から1回目の読み取りにおいて、第二領域222内に位置するRFIDタグ100aのタグIDが読み取られたとする。また、第一領域221と第二領域222のいずれかの範囲内に位置する第二〜第四RFIDタグについても、タグIDが読み取られたとする。タグ情報処理装置10の第一受付部101および第二受付部102の少なくとも一方が、1回目の読み取りにより得られたタグIDを受け付ける。出現情報取得部104は、第一受付部101および第二受付部102の少なくとも一方が受け付けた一回目の読み取り結果をメモリ等に蓄積する。
図14は、出現情報取得部104が蓄積した読取情報を示す図である。読取情報は読み取られたRFIDタグのタグIDのリストである。ここでは、読み取り順番を表す値が「1」であるため、この読取情報を読取情報1とする。読取情報S(Sは整数)とは、本具体例においては、読み取り順番がS番目の読み取りにより得られた読取情報とする。読取情報SのSは、最新の読取情報を1とした場合の、最新の読み取りを含めて、何回前の読み取りにより得られた読取情報であるかを表す値と考えても良い。
出現情報取得部104は、読取情報が格納される図示しない記憶媒体等のメモリに、読取情報Nが蓄積されているか否かを判断する。ここでは、読取情報1しか格納されていないため、タグ情報処理装置10は、移動タグを判断する処理は行わない。そして、タグ情報処理装置10は、記憶媒体に蓄積されている読取情報の読み取り順番を表す値を1インクリメントする。これにより、読取情報1が読取情報2となる。
次に、2回目の読み取りが行われたとする。この時点で、RFIDタグ100が第二領域222から移動して、第一領域221と第二領域222とを合わせた領域の内部から外部へ移動したとする。また、このとき、電波の受信状況の変動により、第二RFIDタグのタグIDが読み出せなかったとする。第一受付部101および第二受付部102の少なくとも一方は、第三RFIDタグのタグID「T203」と、第四RFIDタグのタグID「T204」を受け付ける。出現情報取得部104は、第一受付部101および第二受付部102の少なくとも一方が受け付けたタグIDを、読み取り順番を表す数が「1」である読取情報として、図示しない記憶媒体等に蓄積する。
図15は、2回の読み取りにより得られた読取情報を示す図である。
出現情報取得部104は、読取情報が格納される図示しない記憶媒体等のメモリに、読取情報Nが蓄積されているか否かを判断する。ここでは、読取情報1および読取情報2しか格納されていないため、タグ情報処理装置10は、移動タグを判断する処理は行わない。そして、タグ情報処理装置10は、記憶媒体に蓄積されている読取情報の読み取り順番を表す値を1インクリメントする。これにより、読取情報1が読取情報2、読取情報2が読取情報3となる。
以下、上記のような読み取りの処理が繰り返される。
ここで、読み取り開始からN回目の読み取りが行われ、読み取りにより得られた読取情報が出現情報取得部104により記憶媒体に蓄積されたとする。
図16は、出現情報取得部104により蓄積された読取情報を示す図である。ここで示す読取情報Nは、N回の読み取りのうちの最も古い読み取りにより得られた読取情報である。また、読取情報1は、N回の読み取りのうちの最も新しい読み取りにより得られた読取情報である。
つぎに、出現情報取得部104は、読取情報が格納される図示しない記憶媒体等のメモリに、読取情報Nが蓄積されているか否かを判断する。ここでは、読取情報Nが格納されているため、タグ情報処理装置10は、移動タグを判断する処理を行う。
まず、出現情報取得部104は、読取情報NのタグIDを一つ読み出す。ここでは、読取情報Nの上から一番目のタグID「T201」を取得する。
次に、出現情報取得部104は、一つ前の読み取りにより得られた読取情報(N−1)のタグIDを順番に取り出し、読取情報Nの上から一番目のタグID「T201」と比較して、一致するか否かを判断していく。そして、一致するタグIDがあった場合、一致するタグ数をカウントする。この読取情報(N−1)については、一致するものがないため、カウントが行われない。次に、さらに一つ前の読取情報(N−2)についても同様に、タグID「T201」と一致するタグIDの検出を行う。ここでも、一致するものがないと判断されるため、カウントが行われない。
同様にして、読取情報1まで、順番にタグID「T201」との比較が繰り返される。ここでは、読取情報(N−1)から、読取情報1までのいずれにも、タグID「T201」が含まれないため、タグID「T201」に一致するタグ数は「0」となる。
次に、読取情報Nの上から一番目のタグID「T201」に一致するタグ数の値と、閾値Mとを比較する。ここではタグID「T201」に一致するタグの数が「0」であり、閾値M(=1)よりも小さいため、移動タグを判断するための閾値Mに関する条件である「出現情報(タグIDの一致回数)がM未満である」という条件をみたすため、タグID「T201」は、第一領域221の内部から外部に移動したタグである移動タグのタグIDとして図示しないメモリ等の記憶媒体に一時的に保持される。
次に、出現情報取得部104は、読取情報Nの上から二番目のタグID「T202」を取得する。
次に、出現情報取得部104は、一つ前の読み取りにより得られた読取情報(N−1)のタグIDを順番に取り出し、読取情報Nの上から二番目のタグID「T202」と比較して、一致するか否かを判断していく。そして、一致するタグIDがあった場合、一致するタグ数をカウントする。この読取情報(N−1)の上から一番目に、タグID「T202」に一致するタグIDがあるため、一致するタグIDをカウントする。一致するタグIDをカウントした場合、さらに一つ前の読取情報(N−2)についても同様に、タグID「T202」と一致するタグIDの検出を行う。ここでも、一致するタグIDがあるため、一致するタグIDのカウントを行う。
同様にして、読取情報1まで、順番にタグID「T202」との比較が繰り返される。ここでは、第二RFIDタグの読み取り率が低く、読取情報(N−1)から、読取情報1までのうちの、二回の読み取りにだけ、タグID「T202」が含まれるとすると、タグID「T202」に一致するタグ数は「2」となる。
次に、移動判断部105は、読取情報Nの上から二番目のタグID「T202」に一致するタグ数の値と、閾値Mとを比較する。ここではタグID「T201」に一致するタグの数が「2」であり、閾値M(=1)よりも大きいため、タグID「T201」は、第一領域221の内部に滞留しているタグである滞留タグのタグIDとして図示しないメモリ等の記憶媒体に一時的に保持される。
このような同様の処理が、読取情報Nの上から四番目のタグID「T204」について終了した時点で、新たなタグIDが読取情報Nに含まれないため、読取情報NからのタグIDの取得を終了する。
図17は、図示しないメモリ等に保持された移動タグおよび滞留タグのタグIDを管理する移動タグ管理表である。移動タグ管理表は、「ID」という項目と、「タグ属性」という項目を有している。「ID」は、タグIDである。また、「タグ属性」は、タグIDに対応するRFIDタグが、移動タグであるか滞留タグであるかを示す値である。「タグ属性」が「移動タグ」であるRFIDタグが、移動タグである。なお、滞留タグのレコードはここでは管理しないようにしても良い。
このような移動タグの判断処理においては、複数回の読み取り結果におけるタグIDの出現頻度からRFIDタグの移動を判断するため、RFIDタグ100の読み取り率が低い場合においても、精度良く、第一領域221と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したRFIDタグを判断することが可能となる。
次に、移動方向の判断結果を出力するRFIDタグを判断し、判断したRFIDタグの移動方向の判断結果を示す情報を出力する処理の具体例について説明する。
出力判断部106は、移動方向判断部103が移動方向を判断した、即ち移動方向の判断結果を取得したRFIDタグ100と、図17に示したような移動タグ管理表において管理されている移動判断部105が第一領域221と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグ100とが一致するか否かを判断する。具体的には、移動方向判断部103が移動方向の判断処理を行ったタグIDのうちの、移動方向の判断結果が取得されたRFIDタグのタグID、即ちフラグRT、LT、DR、DLのいずれかが「1」であるタグIDと、移動判断部105が移動タグと判断したRFIDタグのタグID「T201」とが一致するか否かを判断する。そして、一致する場合、そのタグIDを取得する。ここでは、タグID「T201」を取得する。
そして、出力部107は、図13に示すような管理表から、この出力判断部106が取得したタグID「T201」についての、フラグRT、LT、DR、DLのうちの値が「1」であるフラグの項目を取得する。ここでは、フラグの項目「RT」を取得する。そして、図示しない記憶媒体等に予め用意された移動方向を示すフラグRT、LT、DR、DL等のフラグと、これらのフラグに応じて出力される移動方向を示す情報とを対応付けて管理する図示しない移動情報管理表等から、取得したフラグRTに対応する移動方向を示す情報である「第一領域から第二領域への移動」という情報を検索等により取得し、取得したタグID「T201」とともに、例えば、情報処理装置2000等に出力する。予め用意された移動方向を示す情報は、例えば、第一領域から第二領域へ移動していることを示す情報であっても良いし、正常に搬入が終了したことを示す情報であっても良い。なお、出力部107はタグID「T201」とともにフラグRTを示す情報、例えば「RT」等を情報処理装置2000等に出力してもよい。
情報処理装置2000においては、この出力部107の出力を用いて、RFIDタグ100の移動方向を管理することが可能となる。
図18は、RFIDタグ100が、第一領域から第二領域へ向かう方向に移動した場合の、第一タグリーダライタ部12と第二タグリーダライタ部14とのRFIDタグ100の読み取り結果の時間推移を示す図である。図において、実線は第一タグリーダライタ部12の読み取り結果、点線は第二タグリーダライタ部14の読み取り結果を示す。図18には、図3に示したようなトリガTR1〜TR4が「0」から「1」になるタイミングを示している。
RFIDタグ100の読み取り率が十分に高く、図18に示すように、第一領域に入っているRFIDタグ100のタグIDを、第一タグリーダライタ部12が確実に読み取ることができ、また、第二領域に入っているRFIDタグ100のタグIDを、第二タグリーダライタ部14が確実に読み取ることができる場合においては、移動方向判断部103のみによって、精度良くRFIDタグ100の判断することが判断可能である。
しかしながら、RFIDタグ100の読み取り率が高くない場合には、第一領域および第二領域に入っているRFIDタグ100の読み取りを確実に行うことができず、実際に第一領域に入っているRFIDタグ100のタグIDを第一タグリーダライタ部12が読み出せない場合等が高い頻度で発生して、RFIDタグ100の実際の移動とは異なる移動方向を、移動方向判断部103が判断してしまう可能性が生じ、必ずしも精度のよい移動方向の判断が行えなくなってしまう。例えば、実際に第二領域から第一領域に移動したRFIDタグ100のタグIDを第一タグリーダライタ部12が読み出せない状況が発生する結果、RFIDタグ100が、第二領域の内部から、第一領域へ向かう方向とは異なる方向に移動したと判断される恐れがある。
図19は、第一領域と第二領域との重複領域において移動を停止しているRFIDタグ100の第一タグリーダライタ部12と第二タグリーダライタ部14とによる読み取り結果の時間推移を示す図である。図において、実線は第一タグリーダライタ部12の読み取り結果、点線は第二タグリーダライタ部14の読み取り結果を示す。図19には、図3に示したようなトリガTR1〜TR4が「0」から「1」になるタイミングを示している。
図19に示すように、停止中のRFIDタグ100であっても、読み取り率が高くない場合には、タグIDの読み取れる状態と読み取れない状態とが短時間で変動する結果、RFIDタグ100が短時間で何度も移動していることを、移動方向判断部103が判断し、実際移動していないRFIDタグ100の移動方向を判断してしまう場合がある。
これに対し、本実施の形態においては、まず、RFIDタグ100が、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動したか、内部に滞留しているかを、出現情報取得部104と移動判断部105とによって、RFIDタグ100の読み取り率が低い場合にも精度良く判断している。そして、移動方向判断部103が移動方向を判断しても、RFIDタグ100が、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動していると判断した場合にのみ、移動方向の判断結果を出力するようにし、その他の場合、例えばRFIDタグ100が、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部に滞留していると判断された場合には、移動方向の判断結果を出力しないようにしている。これにより、RFIDタグ100のタグIDの読み取り率が低い場合に判断された移動方向を示す情報を、誤って、出力部107が、RFIDタグ100の移動方向を示す情報として出力することを防ぐことができる。
以上、本実施の形態によれば、重複した領域を有する第一領域と第二領域に対して行われたRFIDタグの読み取り結果からRFIDタグの移動方向を判断し、当該読み取り結果から取得したRFIDタグの出現頻度を用いて、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動したRFIDタグを判断し、移動方向を判断したRFIDタグが、第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部に移動したRFIDタグであった場合に、当該RFIDタグについての移動方向の判断結果を出力するようにしたので、RFIDタグの移動方向を高精度に検出することが可能となる。
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(例えば、第一受付部や第二受付部や出力部等)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことはいうまでもない。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりする情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記各実施の形態では、タグ情報処理装置がスタンドアロンである場合について説明したが、タグ情報処理装置は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりすることになる。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
なお、上記各実施の形態におけるタグ情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、重複領域を有する異なる領域である第一領域および第二領域のそれぞれに対して行われたRFIDタグの読み取りにより取得された情報を処理するタグ情報処理装置として機能させるためのプログラムであって、前記第一領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第一読取情報を受け付ける第一受付部と、前記第二領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第二読取情報を受け付ける第二受付部と、前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態から変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、当該変化に応じて、前記RFIDタグの移動方向を判断する移動方向判断部と、前記第一受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第一読取情報および前記第二受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第二読取情報を用いて、前記複数回の読み取りにおける前記RFIDタグについての第一読取情報および第二読取情報の出現頻度を示す情報である出現情報を取得する出現情報取得部と、前記出現情報取得部が取得した出現情報を用いて、前記RFIDタグが前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する移動判断部と、前記移動方向判断部が移動方向を判断したRFIDタグと、前記移動判断部が前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグとが一致するか否かを判断する出力判断部と、前記出力判断部が一致すると判断したRFIDタグについての、前記移動方向判断部の判断結果を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図20は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態によるタグ情報処理装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図20において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図21は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図21において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態によるタグ情報処理装置の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態によるタグ情報処理装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
以上のように、本発明にかかるタグ情報処理システム等は、RFIDタグの移動方向を判断する装置等として適しており、特に、重複領域を有する領域に対するRFIDタグの移動方向を判断する装置等として有用である。
実施の形態におけるタグ情報処理システムのブロック図 同実施の形態におけるタグ情報処理システムの動作について説明するフローチャート 同実施の形態における読取情報が蓄積されるフォーマットを示す図 同実施の形態における読取情報のフォーマットを構成する各項目を説明するための図 同実施の形態におけるタグ情報処理装置の動作について説明するフローチャート 同実施の形態におけるタグ情報処理装置の動作について説明するフローチャート 同実施の形態におけるタグ情報処理装置の動作について説明するフローチャート 同実施の形態におけるタグ情報処理装置の動作について説明するフローチャート 同実施の形態におけるタグ情報処理システムの概念図 同実施の形態におけるタグID管理表を示す図 同実施の形態におけるタグID管理表を示す図 同実施の形態におけるタグID管理表を示す図 同実施の形態におけるタグID管理表を示す図 同実施の形態における出現情報取得部104が蓄積した読取情報を示す図 同実施の形態における出現情報取得部104が蓄積した読取情報を示す図 同実施の形態における出現情報取得部104が蓄積した読取情報を示す図 同実施の形態におけるタグID管理表を示す図 同実施の形態を説明するための移動しているRFIDタグの読み取り結果の時間推移を示す図 同実施の形態を説明するための停止しているRFIDタグの読み取り結果の時間推移を示す図 同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図 同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
符号の説明
10 タグ情報処理装置
11 第一送受信アンテナ部
12 第一タグリーダライタ部
13 第二送受信アンテナ部
14 第二タグリーダライタ部
30 ベルトコンベア
100 RFIDタグ
101 第一受付部
102 第二受付部
103 移動方向判断部
104 出現情報取得部
105 移動判断部
106 出力判断部
107 出力部
200 製品
221 第一領域
222 第二領域
223 重複領域
1000 タグ情報処理システム
2000 情報処理装置

Claims (9)

  1. 重複領域を有する異なる領域である第一領域および第二領域のそれぞれに対して行われたRFIDタグの読み取りにより取得された情報を処理するタグ情報処理装置であって、
    前記第一領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第一読取情報を受け付ける第一受付部と、
    前記第二領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第二読取情報を受け付ける第二受付部と、
    前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態から変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、当該変化に応じて、前記RFIDタグの移動方向を判断する移動方向判断部と、
    前記第一受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第一読取情報および前記第二受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第二読取情報を用いて、前記複数回の読み取りにおける前記RFIDタグについての第一読取情報および第二読取情報の出現頻度を示す情報である出現情報を取得する出現情報取得部と、
    前記出現情報取得部が取得した出現情報を用いて、前記RFIDタグが前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する移動判断部と、
    前記移動方向判断部が移動方向を判断したRFIDタグと、前記移動判断部が前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグとが一致するか否かを判断する出力判断部と、
    前記出力判断部が一致すると判断したRFIDタグについての、前記移動方向判断部の判断結果を出力する出力部とを備えたタグ情報処理装置。
  2. 前記移動判断部は、前記出現情報取得部が取得した出現情報が示す値と予め指定されている出現頻度の閾値とを比較して、前記RFIDタグが前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する請求項1記載のタグ情報処理装置。
  3. 前記移動方向判断部は、
    前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態から前記第二領域のみに存在している状態に変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、前記RFIDタグの移動方向が、前記第一領域から第二領域へ向かう方向であると判断する請求項1または請求項2記載のタグ情報処理装置。
  4. 前記移動方向判断部は、
    前記第一読取情報および第二読取情報のうちの、第一読取情報のみが、前記RFIDタグが存在していることを示す場合に、前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態であることを判断し、
    前記第一読取情報および第二読取情報のうちの、第二読取情報のみが、前記RFIDタグが存在していることを示す場合に、前記RFIDタグが前記第二領域のみに存在している状態であることを判断する請求項記載のタグ情報処理装置。
  5. 前記移動方向判断部は、
    前記RFIDタグが、前記第一領域のみに存在している状態から、前記重複領域に存在している状態に変化したことを示した後、予め指定された時間内に、前記第二領域のみに存在している状態に変化しなかったことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示した場合に、前記RFIDタグの移動方向が第二領域から第一領域へ向かう方向であると判断する請求項1または請求項2記載のタグ情報処理装置。
  6. 前記移動方向判断部は、さらに、前記RFIDタグが、前記第二領域のみに存在している状態から前記第一領域のみに存在している状態に変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、前記RFIDタグの移動方向が、前記第二領域から第一領域へ向かう方向であると判断する請求項記載のタグ情報処理装置。
  7. 重複領域を有する異なる領域である第一領域および第二領域のそれぞれに対してRFIDタグの読み取りを行い、当該読み取りにより取得した情報を処理するタグ情報処理システムであって、
    前記第一領域に対して電波の送受信が可能な第一送受信アンテナ部と、
    前記第二領域に対して電波の送受信が可能な第二送受信アンテナ部と、
    前記第一送受信アンテナを用いて前記第一領域内に存在する前記RFIDタグに対する情報の読み取りを行い、読み取り結果を示す情報である第一読取情報を取得する第一タグリーダライタ部と、
    前記第二送受信アンテナを用いて前記第二領域内に存在する前記RFIDタグに対する情報の読み取りを行い、読み取り結果を示す情報である第二読取情報を取得する第二タグリーダライタ部と、
    前記第一タグリーダライタ部が読み取りにより取得した情報である第一読取情報を受け付ける第一受付部と、
    前記第二タグリーダライタ部が読み取りにより取得した情報である第二読取情報を受け付ける第二受付部と、
    前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態から変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、当該変化に応じて、前記RFIDタグの移動方向を判断し、判断情報を取得する移動方向判断部と、
    前記第一受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第一読取情報および前記第二受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第二読取情報を用いて、前記複数回の読み取りにおける前記RFIDタグについての第一読取情報および第二読取情報の出現頻度を示す情報である出現情報を取得する出現情報取得部と、
    前記出現情報取得部が取得した出現情報を用いて、前記RFIDタグが前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する移動判断部と、
    前記移動方向判断部が移動方向を判断したRFIDタグと、前記移動判断部が前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグとが一致するか否かを判断する出力判断部と、
    前記出力判断部が一致すると判断したRFIDタグについての、前記移動方向判断部の判断結果を出力する出力部とを備えたタグ情報処理システム。
  8. 第一受付部と、第二受付部と、移動方向判断部と、出現情報取得部と、移動判断部と、出力判断部と、出力部とを用いて、重複領域を有する異なる領域である第一領域および第二領域のそれぞれに対して行われたRFIDタグの読み取りにより取得された情報を処理するタグ情報処理方法であって、
    前記第一受付部が、前記第一領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第一読取情報を受け付ける第一受付ステップと、
    前記第二受付部が、前記第二領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第二読取情報を受け付ける第二受付ステップと、
    前記移動方向判断部が、前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態から変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、当該変化に応じて、前記RFIDタグの移動方向を判断する移動方向判断ステップと、
    前記出現情報取得部が、前記第一受付ステップで受け付けた複数回の読み取りにより取得された第一読取情報および前記第二受付ステップで受け付けた複数回の読み取りにより取得された第二読取情報を用いて、前記複数回の読み取りにおける前記RFIDタグについての第一読取情報および第二読取情報の出現頻度を示す情報である出現情報を取得する出現情報取得ステップと、
    前記移動判断部が、前記出現情報取得ステップで取得した出現情報を用いて、前記RFIDタグが前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する移動判断ステップと、
    前記出力判断部が、前記移動方向判断ステップで移動方向を判断したRFIDタグと、前記移動判断ステップで前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグとが一致するか否かを判断する出力判断ステップと、
    前記出力部が、前記出力判断ステップにおいて一致すると判断したRFIDタグについての、前記移動方向判断部の判断結果を出力する出力ステップとを備えたタグ情報処理方法。
  9. コンピュータを、
    重複領域を有する異なる領域である第一領域および第二領域のそれぞれに対して行われたRFIDタグの読み取りにより取得された情報を処理するタグ情報処理装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記第一領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第一読取情報を受け付ける第一受付部と、
    前記第二領域に対する前記RFIDタグの読み取りにより取得された情報である第二読取情報を受け付ける第二受付部と、
    前記RFIDタグが前記第一領域のみに存在している状態から変化したことを、前記第一読取情報および第二読取情報が示す場合に、当該変化に応じて、前記RFIDタグの移動方向を判断する移動方向判断部と、
    前記第一受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第一読取情報および前記第二受付部が受け付けた複数回の読み取りにより取得された第二読取情報を用いて、前記複数回の読み取りにおける前記RFIDタグについての第一読取情報および第二読取情報の出現頻度を示す情報である出現情報を取得する出現情報取得部と、
    前記出現情報取得部が取得した出現情報を用いて、前記RFIDタグが前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したか否かを判断する移動判断部と、
    前記移動方向判断部が移動方向を判断したRFIDタグと、前記移動判断部が前記第一領域と第二領域とを合わせた領域の内部から外部へ移動したと判断したRFIDタグとが一致するか否かを判断する出力判断部と、
    前記出力判断部が一致すると判断したRFIDタグについての、前記移動方向判断部の判断結果を出力する出力部として機能させるためのプログラム。
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