JP5256493B2 - 用紙案内トレイ - Google Patents

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Description

本発明は、機器の給紙口又は排紙口に備えられた用紙案内トレイに関する。
給紙口又は排紙口に用紙を案内する役割を有する給紙トレイ又は排紙トレイ(以下、これらを「用紙案内トレイ」と呼ぶ。)を備えた機器として、スキャナ、プリンタ或いはファクシミリ等が知られている。
従来、この種の機器に装着されている用紙案内トレイとしては、機器本体に収まる収納位置から給紙口又は排紙口を通過する用紙を案内し得る使用位置までの間でスライド可能なトレイメンバと、基端縁がこのトレイメンバの最先端縁にヒンジを介して取り付けられ前記トレイメンバに重合する収納位置から前記用紙を案内し得る使用位置までの間で反転可能な補助トレイメンバとを備えたものが少なくない。その一例として、前記トレイメンバの先端縁にこのトレイメンバを機器本体から引き出すための取っ手を備えており、当該取っ手以外の部分で前記補助トレイメンバを起こし上げるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、このような構成のものでは、補助トレイメンバを使用する際には、前記取っ手を牽引してトレイメンバを機器本体から引き出す動作と、前記補助トレイメンバの先端を摘んで該補助トレイメンバを反転させる動作を行う必要があった。
そこで、このような補助トレイメンバを引き出す動作と補助トレイメンバを反転させる動作という2種類の動作を行うという煩雑さを解消するために、前記補助トレイメンバの先端縁にこのトレイメンバを機器本体から引き出すための取っ手をその先端縁から前方に突出して備え、当該取っ手を用いて補助トレイメンバを起こすことが考えられる。
しかしこのようなものであると、機器本体にトレイメンバが収納されているときに当該取っ手が機器本体の前面から突出する構造となり、用紙案内トレイを使用しないときにはこの取っ手の突出が邪魔になるという問題が生じる。
特開2006−315867号公報
本発明は、用紙案内トレイを使用するのに前述したような少なくとも2種類の動作を行わなければならないため煩雑な操作が必要になるという課題を、取っ手が邪魔になるという不具合の発生を招くことなく解消することを目的としている。
本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような構成を採用したものである。すなわち、本発明に係る用紙案内トレイは、機器本体に給紙口又は排紙口の少なくとも一方を備えてなる機器に設けられる用紙案内トレイであって、前記機器本体に収まる収納位置から前記給紙口又は排紙口を通過する用紙を案内し得る使用位置までの間でスライド可能なトレイメンバと、基端縁がこのトレイメンバの最先端縁にヒンジを介して取り付けられ前記トレイメンバに重合する収納位置から前記用紙を案内し得る使用位置までの間で反転可能な補助トレイメンバとを備えてなり、前記補助トレイメンバの基端縁の一部に該補助トレイメンバの厚み方向に膨出する摘み部を設けており、複数枚のトレイメンバをテレスコープ状に引き出し可能に組み合わせてなり、最も先端側に引き出し得るトレイメンバが備えている前記最先端縁に前記補助トレイメンバを取り付けており、前記トレイメンバの最先端縁における前記摘み部に対応する部位に、前記摘み部を摘む動作を許容する切欠部を形成しており、最も先端側に引き出し得るトレイメンバを、その最先端縁が他のトレイメンバの先端縁に略合致し得る位置まで収納し得るようにしたものであって、他のトレイメンバの先端縁に前記摘み部を受け入れる受入凹部を形成しており、前記補助トレイメンバが使用位置において前記トレイメンバの上面にほぼ連続する用紙案内面を備えており、前記摘み部が、収納状態において、前記機器本体の底壁から上方に突出することがないような形状をなしており、上下から摘んで操作されるものであることを特徴とする。
このようなものであれば、摘み部を上下から摘むことができるため用紙案内トレイを使用位置まで引き出すのを容易にするとともに、摘み部の上面側に掛けている指で摘み部の縁を手前下方に引き下ろすと、この摘み部がレバーとしての機能を発揮して、前記補助トレイメンバを一気に使用位置に反転させることができる。摘み部が補助トレイメンバの厚み方向に膨出させてあれば、この摘み部の縁は前記ヒンジの回転中心から偏移することとなり、反転用の操作レバーとしての役割をも果たし得るからである。
本発明の用紙案内トレイは、複数枚のトレイメンバをテレスコープ状に引き出し可能に組み合わせてなり、最も先端側に引き出し得るトレイメンバが備えている前記最先端縁に前記補助トレイメンバを取り付けている。
さらに、本発明では、前記トレイメンバの最先端縁における前記摘み部に対応する部位に、前記摘み部を摘む動作を許容する切欠部を形成しているので、摘み部の厚み方向への膨出具合にかかわらず、摘み部を上下から摘んで用紙案内トレイを使用位置まで引き出す動作や、摘み部の上面側に掛けている指で摘み部の縁を手前下方に引き下ろす動作を容易に行うことができる。
前述した切欠部を最先端のトレイメンバに備えることに加えて、さらに、他のトレイメンバの先端縁に前記摘み部を受け入れる受入凹部を形成しているので、最も先端側に引き出し得るトレイメンバを、その最先端縁が他のトレイメンバの先端縁に略合致し得る位置まで収納し得るように構成することが容易になるだけでなく、その収納状態において摘み部を上下から摘むことが可能になる。
本発明の補助トレイメンバは、使用位置において前記トレイメンバの上面にほぼ連続する用紙案内面を備えている。
本発明によれば、トレイメンバの引き出し動作と補助トレイメンバの使用位置への反転動作を共通の摘み部を用いて連続的に行うことができるとともに、収納時にその摘み部が邪魔になりにくい用紙案内トレイを提供することができる。
以下、本発明に係る機器がスキャナである場合の一実施形態につき、図面を参照して説明する。
このスキャナは、図1ないし図9に示すように、略水平方向に用紙Pを排出するための排紙口3を有した機器本体1と、この機器本体1の底壁11側に設けられ排紙方向に引き出し可能な排紙トレイ4とを備えてなる。
機器本体1は、図1に示すように、上面後部に給紙口2を有するとともに前面下部に排紙口3を備え、内部に前記給紙口2と前記排紙口3とを連通させる用紙通路Tを形成してなる。この用紙通路Tは、前記機器本体1内に設けた前後対をなす壁体13、14間に形成されたものである。この用紙通路Tの給紙口2側には、分離可能に束ねられた複数枚の用紙Pを受け入れ可能な受入領域T1が設けてある。そして、この受入領域T1に受け入れられた複数枚の用紙Pの先端部分を捌く捌き装置6と、この捌き装置6により捌かれる用紙Pを給紙ローラ71により一枚ずつ引き込む給紙装置7と、この給紙装置7により引き込まれた用紙Pを搬送ローラ81、82により排紙口3方向に搬送する搬送装置8と、この搬送装置8により搬送されている用紙Pの両面を撮像する撮像装置9とを前記用紙通路Tに沿って配している。撮像を終えた用紙Pは、前記搬送ローラ81、82により排紙口3方向に送られ、この排紙口3から排紙トレイ4上に排出されるようになっている。この機器本体1は、図8に示すように、両側壁12の内側面と、これら両側壁12の下端近傍部間に架設された底壁11の下面とによって囲まれた偏平な底部空間Uを有しており、この底部空間Uに前記排紙トレイ4を前方に引き出し可能に収納している。
排紙トレイ4は、図2ないし図8に示すように、用紙Pを先に受ける基端側が前記底壁11と略平行をなし且つ先端側に向かって漸次上昇するように湾曲する用紙案内面Sを備えたものである。この排紙トレイ4は、テレスコープ状に引き出し可能な複数枚のトレイメンバ41、42を備えてなる。具体的には、前記排紙トレイ4は、図2及び図3に示すように、前記機器本体1に保持され前記底壁11に重合する収納位置41(c)から、図4及び図5に示すように、用紙Pを案内し得る使用位置41(o)までの間でスライド可能な第1のトレイメンバ41と、この第1のトレイメンバ41に保持され該第1のトレイメンバ41に重合する収納位置42(c)から用紙Pを案内し得る使用位置42(o)までの間でスライド可能な第2のトレイメンバ42とを備えてなる。しかして、前記用紙案内面Sは、前記第1のトレイメンバ41の上面と、前記第2のトレイメンバ42の上面とによって構成されている。
第1のトレイメンバ41は、図4、図5及び図8に示すように、側面視部分円弧状に湾曲する上板411と、この上板411の下面における両側縁近傍に形成した側板412とを具備してなるもので、その上板411の左右両側縁部を前記機器本体1における側壁12の内側面に配設した湾曲レール部121にスライド可能に支持させている。この第1のトレイメンバ41における両側板412の内側には、前記第2のトレイメンバ42をスライド可能に支持する案内レール部(図示せず)が形成されている。この案内レール部は前記側板412と平行を成すもので、第2のトレイメンバ42の下面に一体に形成されている。前記側板412と前記案内レール部は上板411を補強するための補強リブとしての役割をも担っている。
第2のトレイメンバ42は、図4、図5及び図8に示すように、側面視部分円弧状に湾曲する上板421と、この上板421の下面両側縁に形成した側板422とを具備してなるもので、その上板421の左右両側縁部を前記第1のトレイメンバ41における側板412の内面に形成した案内レール部にスライド可能に支持させている。前記側板422と前記案内レール部は上板421を補強するための補強リブとしての役割をも担っている。この第2のトレイメンバ42の上板421は、前記第1のトレイメンバ41の上板421の下面と略同じ曲率で湾曲させてある。この第2のトレイメンバ42の先端縁には、補助トレイメンバ43がヒンジ423を介して取り付けられている。
補助トレイメンバ43は、図4ないし図7に示すように、前記第2のトレイメンバ42よりも狭い横幅寸法を有したもので、前記第2のトレイメンバ42に重合する収納位置43(c)から前記用紙Pを案内し得る使用位置43(o)までの間で反転可能となっている。この補助トレイメンバ43は、板状のもので、前記第2のトレイメンバ42の上面に形成した凹陥部424に嵌り込むようにして該第2のトレイメンバ42に重合するようにしてあり、補助トレイメンバ43を重合させた状態で前記第2のトレイメンバ42を前記第1のトレイメンバ41の下に収納することができるようになっている。
この補助トレイメンバ43の基端縁中央部分には、図7に示すように、該補助トレイメンバ43の厚み方向に膨出する摘み部431が設けてある。具体的には、この摘み部431は、前記補助トレイメンバ43の基端縁中央部分を用紙案内面Sと反対側へ部分球面状に膨出させたもので、摘み部431の端は、排紙トレイ4を完全に収納した状態において、図2に示すように、前記両トレイメンバ41、42の先端縁と平面視において略連続するように形成されている。換言すれば、この摘み部431は、収納状態において、前記両トレイメンバ41、42の先端縁から前方に突出することがないような形状をなしている。しかして、図8に示すように、前記第2のトレイメンバ42の先端縁中央部分には、前記摘み部431を上下から摘む動作を許容するための切欠部425が形成してある。また、図6に示すように、前記第1のトレイメンバ41の先端縁中央部分には、収納時に前記摘み部431を受け入れるための受入凹部413が形成されている。さらに、この実施形態では、前記排紙トレイ4全体を、両トレイメンバ41、42の先端縁が前記機器本体1の底壁11の前縁に平面視において略合致する位置まで収納し得るようにしてあるため、前記底壁11の前縁中央部分にも、前記摘み部431を受け入れるための受入凹部111が形成されている。さらに、前記摘み部431の先端縁における高さ位置は、前記底壁11の上面よりも低く、又は略同じ高さとしており、排紙トレイ4を完全に収納した状態において、図3に示すように、前記摘み部431が前記受入凹部111、413に嵌め込まれるように形成されている。換言すれば、この摘み部431は、収納状態において、前記底壁11から上方に突出することがないような形状をなしている。したがって、摘み部431が厚み方向に膨出しているにもかかわらず、収納した状態の厚み方向の嵩が高くなることを抑制できる。
このような構成のものであれば、排紙トレイ4を機器本体1に押入させることによって、該排紙トレイ4全体を略完全に底壁11の下に収納することができる。かかる収納状態から、前記摘み部431を上下から摘んで手前に牽引すると、図9に示すように、この排紙トレイ4の第1のトレイメンバ41と第2のトレイメンバ42とをテレスコープ状に引き出すことができ、湾曲した用紙案内面Sが表出することになる。
この状態でスキャナを使用した場合、機器本体1の排紙口3から導出される用紙Pの先端は、まず用紙案内面Sの水平な部分で案内支持された後、漸次上方に持ち上げられながら排出される。そのため、平面姿勢のまま用紙Pを案内する場合に比べて、用紙Pに対する減速作用が大きくなり、用紙Pが排紙トレイ4を越えて前方に滑落する可能性を効果的に抑制することができる。また、このような排紙トレイ4であれば、用紙Pの先端側が斜め上前方に反り上がるようにしてはみ出すことになる。そのため、用紙Pが反り上がることなく平面姿勢ではみ出す場合よりもはみ出し部分が垂れ下がる可能性を低くすることができる。したがって、引き出し寸法の比較的小さな排紙トレイ4を用いて比較的大きな寸法の用紙Pを適切に受け止めることが可能となる。
また、摘み部431上に乗り上げるようにして用紙Pが排出されるため、用紙Pと摘み部431の周辺との間には、隙間ができる。したがって、排出された用紙Pが排紙トレイ4に密着して取りにくくなることを抑制できる。
さらに大きな用紙Pをスキャンする場合には、排紙トレイ4のトレイメンバ41、42の上面にほぼ連続する用紙案内面Sを備えている補助トレイメンバ43を使用位置43(o)に反転させればよい。すなわち、図9に示すように、摘み部431を上下から摘んで第1、第2のトレイメンバ42を使用位置43(o)まで引き出した後、図10に示すように、摘み部431の上面側に掛けている指で摘み部431の縁を手前下方に引き下ろすと、この摘み部431がレバーとしての機能を発揮して、図11に示すように、前記補助トレイメンバ43が一気に使用位置43(o)に反転することになる。前記摘み部431は、該補助トレイメンバ43の厚み方向に膨出させてあるため、この摘み部431の縁は前記ヒンジ423の回転中心から偏移することとなり、反転用の操作レバーとしての役割をも果たすことになるからである。
このように、本実施形態に係るスキャナは、第1のトレイメンバ41のみ引き出す第一態様、第2のトレイメンバ42をさらに引き出す第二態様、さらに補助トレイメンバ43を使用位置43(o)に反転させる第三態様、並びに、トレイメンバ41、42を完全に引き出すことなく収納状態と第一態様との間の中間態様や、第一態様と第二態様との間の中間態様での使用等、排紙される用紙Pの大きさに合わせて排紙トレイ4の態様を選択し、種々の状況に対応させることができる。
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係る用紙案内トレイは、機器本体1に給紙口2又は排紙口3の少なくとも一方を備えてなる機器に設けられる用紙案内トレイであって、前記機器本体1に収まる収納位置42(c)から前記給紙口2又は排紙口3を通過する用紙Pを案内し得る使用位置42(o)までの間でスライド可能な第2のトレイメンバ42と、基端縁がこの第2のトレイメンバ42の最先端縁にヒンジ423を介して取り付けられ当該第2のトレイメンバ42に重合する収納位置43(c)から前記用紙Pを案内し得る使用位置43(o)までの間で反転可能な補助トレイメンバ43とを備えてなり、前記補助トレイメンバ43の基端縁中央部分を用紙案内面Sと反対側へ部分球面状に膨出する摘み部431を設けたことを特徴とするので、摘み部431を上下から摘むことができるため用紙案内トレイを使用位置43(o)まで引き出すのを容易にするとともに、摘み部431の上面側に掛けている指で摘み部431の縁を手前下方に引き下ろすと、この摘み部431がレバーとしての機能を発揮して、補助トレイメンバ43を一気に使用位置43(o)に反転させることができる。また、摘み部431が補助トレイメンバ43の厚み方向に膨出させてあるので、この摘み部431の縁は前記ヒンジ423の回転中心から偏移することとなり、反転用の操作レバーとしての役割をも果たし、補助トレイメンバ43を容易に反転させることができる。
また、2枚のトレイメンバ41、42をテレスコープ状に引き出し可能に組み合わせてなり、最も先端側に引き出し得る第2のトレイメンバ42が備えている前記最先端縁に前記補助トレイメンバ43を取り付けているものであるので、第1のトレイメンバ41及び第2のトレイメンバ42を機器本体1から引き出す際には摘み部431によって使用位置43(o)まで引き出すのを容易にするとともに、第2のトレイメンバ42まで引き出した状態でさらに補助トレイメンバ43を反転させる際には摘み部431によって使用位置43(o)まで反転させるのを容易にする。
第2のトレイメンバ42の最先端縁における前記摘み部431に対応する部位に、前記摘み部431を摘む動作を許容する切欠部425を形成しているので、第2のトレイメンバ42と補助トレイメンバ43の摘み部431との間に形成される厚み方向の隙間が使用者の指に対して比較的小さいものであっても摘み部431を使用者が容易に摘むことができ、操作をしやすいものにすることができる。
最も先端側に引き出し得る第2のトレイメンバ42を、その最先端縁が第1のトレイメンバ41の先端縁に略合致し得る位置まで収納し得るようにしたものであって、第1のトレイメンバ41の先端縁及び機器本体1の底壁11前縁の中央部分に前記摘み部431を受け入れる受入凹部413、111を形成しているため、用紙案内トレイを完全に収納した状態において、前記摘み部431が他のトレイメンバ41、42の先端縁から前方に突出することがないため、従来の用紙案内トレイのような引っ掛かりを防ぐことができる。さらに、摘み部431が厚み方向に膨出していても、その膨出部分が第1のトレイメンバ41及び機器本体1の底壁11に形成された受入凹部111、413に嵌め合わせられ、第1のトレイメンバ41、第2のトレイメンバ42及び補助トレイメンバ43を重ね合わせて機器本体1下部に収納することができる。すなわち、摘み部431の膨出部分の厚みがある程度大きくなっても、トレイメンバ41、42と重ね合わせて機器本体1に収納できるとともに、摘み部431が前記収納状態にあるにもかかわらず、摘み部431を上下から摘む動作を許容するものとなっている。
さらに補助トレイメンバ43には、使用位置において前記トレイメンバ41、42の上面にほぼ連続する用紙案内面Sを備えているので、比較的大きな用紙Pを使用する場合であっても、補助トレイメンバ43上の用紙案内面S上に用紙Pが案内され、用紙Pの先端が排紙トレイ4よりも先方にはみだすこと及びそのはみ出し部分が下方に垂れ下がる可能性を低くすることができる。
なお、本発明は以上に述べたような実施形態に限らず種々変更可能である。
排紙トレイは、以上説明した実施形態のものに限定されないのは勿論であり、補助トレイメンバを有しないものであってもよい。また、二枚のトレイメンバを備えたもの以外に、三枚以上のトレイメンバをテレスコープ状に組み合わせたものや、一枚のトレイメンバのみからなるもの等であってもよい。
なお、前記実施形態では排紙口に用紙を案内する排紙トレイについて説明したが、これに限られず給紙口に用紙を案内する給紙トレイにも同様に適用が可能である。
また、前記実施形態では、卓上に載置して使用する機器について説明したが、それ以外の形態の機器にも同様に適用が可能である。しかしながら、本発明を卓上機器に適用すれば、限られたスペースである卓上を有効利用することが可能になる。すなわち、排紙トレイの先端側が斜め前方に反り上がっているため、同じ大きさの用紙を排出したときに、用紙を平面姿勢のまま用紙を案内する場合に比べて、機器本体の排紙口より手前のスペースをより小さくできる。さらに、排紙トレイの先端側の下側空間が自由に使えるため、卓上に機器を載置した場合に、当該機器の排出口付近に筆記用具や書類等が載置されていたとしてもこれらが前記下側空間に収まる構造となり、機器を使用するにあたって機器の排出口付近を片付ける必要がなくなる点で有効である。
さらに、摘み部は、図示したような補助トレイメンバの基端縁中央部分を用紙案内面と反対側へ部分球面状に膨出させたものに限られず、摘み部を設ける位置及び形状は種々変更可能である。また切欠部及び受入凹部の位置及び形状は、摘み部を設ける位置及び形状に応じて使用者が摘み部を摘む動作を容易にするものであれば、上記説明したものに限られない。
また、排紙口に排紙トレイを備えた機器であれば、上記説明したスキャナに限られず、プリンタ或いはファクシミリ等であってもよい。
以上、本実施形態について詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態を示す全体右側断面図。 同実施形態の排紙トレイを収納した状態を示す斜視図。 同実施形態の排紙トレイを収納した状態を示す部分側断面図。 同実施形態の第1及び第2のトレイメンバを引き出した状態を示す斜視図。 同実施形態の第1及び第2のトレイメンバを引き出した状態を示す部分側断面図。 同実施形態の補助トレイを引き出した状態を示す斜視図。 同実施形態の補助トレイを引き出した状態を示す部分側断面図。 同実施形態の第1のトレイメンバを引き出した状態を示す底面斜視図。 同実施形態の作用を説明するための部分側断面図。 同実施形態の作用を説明するための部分側断面図。 同実施形態の作用を説明するための部分側断面図。
符号の説明
1…機器本体
2…給紙口
3…排紙口
(c)…収納位置
(o)…使用位置
423…ヒンジ
43…補助トレイメンバ
431…摘み部
425…切欠部
111、413…受入凹部
S…用紙案内面
P…用紙

Claims (1)

  1. 機器本体に給紙口又は排紙口の少なくとも一方を備えてなる機器に設けられる用紙案内トレイであって、前記機器本体に収まる収納位置から前記給紙口又は排紙口を通過する用紙を案内し得る使用位置までの間でスライド可能なトレイメンバと、基端縁がこのトレイメンバの最先端縁にヒンジを介して取り付けられ前記トレイメンバに重合する収納位置から前記用紙を案内し得る使用位置までの間で反転可能な補助トレイメンバとを備えてなり、前記補助トレイメンバの基端縁の一部に該補助トレイメンバの厚み方向に膨出する摘み部を設けており、
    複数枚のトレイメンバをテレスコープ状に引き出し可能に組み合わせてなり、最も先端側に引き出し得るトレイメンバが備えている前記最先端縁に前記補助トレイメンバを取り付けており、
    前記トレイメンバの最先端縁における前記摘み部に対応する部位に、前記摘み部を摘む動作を許容する切欠部を形成しており、
    最も先端側に引き出し得るトレイメンバを、その最先端縁が他のトレイメンバの先端縁に略合致し得る位置まで収納し得るようにしたものであって、他のトレイメンバの先端縁に前記摘み部を受け入れる受入凹部を形成しており、
    前記補助トレイメンバが使用位置において前記トレイメンバの上面にほぼ連続する用紙案内面を備えており、
    前記摘み部が、収納状態において、前記機器本体の底壁から上方に突出することがないような形状をなしており、上下から摘んで操作されるものであることを特徴とする用紙案内トレイ。
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