JP5256485B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 - Google Patents
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Description
該有機層が下記一般式(M1)、(M2)または(M3)で表される遷移金属化合物モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる重合体を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
X1−L1−X2 で表される2座の配位子は、1−メシチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、アセチルアセトナート、3,5−ジメチル−1,4−ジフェニル−1H−ピラゾール、または4−(2,6−ジメチル)−1−フェニル−1H−ピラゾールを表す。
n1は1、2、または3の整数を表し、n2は0、1または2の整数を表すが、n1+n2は2または3であり、これは、中心金属Mの正電荷と同じ数である。
Rxは、下記重合性の官能基群Aから選ばれる1種を表し、mは1〜3の整数のいずれかを表す。Rxは、置換基R1a〜R1iのいずれかとして結合しているか、L1に置換基として結合している。複数のRxは各々異なる位置に結合している。〕
本発明に係る遷移金属錯体(金属錯体、金属錯体化合物ともいう)について説明する。
また、所謂配位子としては、当該業者が周知の配位子(配位化合物ともいう)を必要に応じて配位子として併用することができる。
本発明に係る、一般式(M1)、(M2)または(M3)のいずれかで表される遷移金属化合物モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる重合体の形成に用いられる金属Mは、イリジウムまたは白金である。
本発明に係る一般式(M1)、(M2)または(M3)のいずれかで表される遷移金属化合物モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる重合体の含有層としては、電荷を輸送する層(電荷輸送層)であれば特に制限はないが、正孔輸送層、発光層または電子阻止層が好ましく、より好ましくは発光層または電子阻止層であり、特に好ましくは発光層である
本発明に係る一般式(M1)〜(M3)のいずれかで表される遷移金属化合物モノマーについて説明する。
一般式(M1)〜(M3)のいずれかで表される遷移金属化合物モノマーにおいて、E1l〜E1pにより形成される環は、ベンゼン環、チオフェン環またはピリジン環を表す。
本発明に係る重合体は、一般式(M1)〜(M3)のいずれかで表される遷移金属化合物モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる。
本発明に係る一般式(M1)〜(M3)で表される遷移金属化合物モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる重合体の分子量(重量平均分子量Mw)は、1000000以下であることが好ましく、更に好ましくは、10000〜200000の範囲である。更に、本発明に係る、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比率(分子量分布)は、3以下であることが好ましい。
装置:東ソー高速GPC装置 HLC−8220GPC
カラム:TOSOH TSKgel Super HM−M
検出器:RI及び/またはUV
溶出液流速:0.6ml/分
試料濃度:0.1質量%
試料量:100μl
検量線:標準ポリスチレンにて作製:標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13サンプルを用いて検量線(校正曲線ともいう)を作成、分子量の算出に使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔にすることが好ましい。
本発明の有機EL素子の構成層について説明する。本発明において、有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
バッファー層/陰極
本発明の有機EL素子においては、青色発光層の発光極大波長は430nm〜480nmにあるものが好ましく、緑色発光層は発光極大波長が510nm〜550nm、赤色発光層は発光極大波長が600nm〜640nmの範囲にある単色発光層であることが好ましく、これらを用いた表示装置であることが好ましい。また、これらの少なくとも3層の発光層を積層して白色発光層としたものであってもよい。更に、発光層間には非発光性の中間層を有していてもよい。本発明の有機EL素子としては白色発光層であることが好ましく、これらを用いた照明装置であることが好ましい。
本発明に係る発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
本発明に用いられるホスト化合物について説明する。
一般式(Ma)で表されるモノマー化合物を含むモノマー組成物を重合して得られる重合体について説明する。
Rxは、前記重合性の官能基群Bから選ばれる1種の重合性の官能基を表し、mは1〜3の整数のいずれかを表す。Rxは、置換基としてAr 1 、Ar 2 、ベンゼン環のいずれかに結合している。複数のRxは、各々異なる位置に結合している。
一般式(Mb)で表されるモノマー化合物を含むモノマー組成物を重合して得られる重合体について説明する。
本発明に係る発光ドーパントについて説明する。
本発明に係るリン光ドーパントについて説明する。
蛍光ドーパント(蛍光性化合物)としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、または希土類錯体系蛍光体等が挙げられる。
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
阻止層は、上記の如く有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。
一方、陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。
本発明の有機EL素子に用いることのできる支持基板(以下、基体、基板、基材、支持体等とも言う)としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また透明であっても不透明であってもよい。支持基板側から光を取り出す場合には、支持基板は透明であることが好ましい。好ましく用いられる透明な支持基板としては、ガラス、石英、透明樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい支持基板は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
本発明に用いられる封止手段としては、例えば、封止部材と電極、支持基板とを接着剤で接着する方法を挙げることができる。
有機層を挟み支持基板と対向する側の前記封止膜、あるいは前記封止用フィルムの外側に、素子の機械的強度を高めるために保護膜、あるいは保護板を設けてもよい。特に封止が前記封止膜により行われている場合には、その機械的強度は必ずしも高くないため、このような保護膜、保護板を設けることが好ましい。これに使用することができる材料としては、前記封止に用いたのと同様なガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等を用いることができるが、軽量且つ薄膜化ということからポリマーフィルムを用いることが好ましい。
有機EL素子は空気よりも屈折率の高い(屈折率が1.7〜2.1程度)層の内部で発光し、発光層で発生した光のうち15%から20%程度の光しか取り出せないことが一般的に言われている。これは、臨界角以上の角度θで界面(透明基板と空気との界面)に入射する光は、全反射を起こし素子外部に取り出すことができないことや、透明電極ないし発光層と透明基板との間で光が全反射を起こし、光が透明電極ないし発光層を導波し、結果として光が素子側面方向に逃げるためである。
本発明の有機EL素子は基板の光取り出し側に、例えば、マイクロレンズアレイ状の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせることにより、特定方向、例えば、素子発光面に対し正面方向に集光することにより、特定方向上の輝度を高めることができる。
本発明の有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極からなる有機EL素子の作製法を説明する。
本発明の有機EL素子は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。発光光源として、例えば、照明装置(家庭用照明、車内照明)、時計や液晶用バックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特に液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
《有機EL素子1−1の作製》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nm成膜した基板(NHテクノグラス社製NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
有機EL素子1−1の作製において、表1に記載のように発光ホスト材料、発光ドーパント材料を変更した以外は同様にして、有機EL素子1−2〜1−48を作製した。
以下のようにして作製した有機EL素子1−1〜1−48の評価を行い、その結果を表1に示す。
作製した有機EL素子について、23℃、乾燥窒素ガス雰囲気下で2.5mA/cm2定電流を印加した時の外部取り出し量子効率(%)を測定した。尚、測定には同様に分光放射輝度計CS−1000(ミノルタ製)を用いた。
10mA/cm2の一定電流で駆動したときに、輝度が発光開始直後の輝度(初期輝度)の半分に低下するのに要した時間を測定し、これを半減寿命時間(τ0.5)として寿命の指標とした。測定には分光放射輝度計CS−1000(ミノルタ製)を用いた。
有機EL素子を室温下、2.5mA/cm2の定電流条件下による連続点灯を行った際の発光色を目視で評価した。
《有機EL素子2−1の作製》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nm成膜した基板(NHテクノグラス社製NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
有機EL素子2−1の作製において、発光層の作製に用いた例示化合物P−Aを、表2に記載した化合物に各々変更した以外は全く同様にして、有機EL素子2−2〜2−17を各々作製した。
有機EL素子2−1の作製において、3mlの例示化合物P−Aの溶液を以下[A]に記載する溶液に置き換えた以外は全く同様にして、有機EL素子2−18を作製した。
《有機EL素子2−1〜2−18の評価》
得られた有機EL素子 2−1〜2−18を評価するに際しては、作製後の各有機EL素子の非発光面をガラスケースで覆い、厚み300μmのガラス基板を封止用基板として用いて、周囲にシール材として、エポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラックストラックLC0629B)を適用し、これを上記陰極上に重ねて前記透明支持基板と密着させ、ガラス基板側からUV光を照射して、硬化させて、封止して、図3、図4に示すような照明装置を形成して評価した。
有機EL素子について、23℃、乾燥窒素ガス雰囲気下、2.5mA/cm2定電流を印加した時の外部取り出し量子効率(%)を測定した。尚、測定には分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ(株)製)を用いた。
23℃、乾燥窒素ガス雰囲気下、2.5mA/cm2の一定電流で駆動したときに、輝度が発光開始直後の輝度(初期輝度)の半分に低下するのに要した時間を測定し、これを半減寿命時間(τ1/2)として寿命の指標とした。
《フルカラー表示装置の作製》
(青色発光素子の作製)
実施例1の有機EL素子1−19を青色発光素子として用いた。
実施例1の有機EL素子1−1において、Ir−16をIr−15に変更した以外は同様にして、緑色発光素子を作製し、これを緑色発光素子として用いた。
実施例1の有機EL素子1−1において、Ir−16をIr−14に変更した以外は同様にして、赤色発光素子を作製し、これを赤色発光素子として用いた。
《白色発光素子及び白色照明装置の作製》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nm成膜した基板(NHテクノグラス社製NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
3 画素
5 走査線
6 データ線
A 表示部
B 制御部
101 有機EL素子
107 透明電極付きガラス基板
106 有機EL層
105 陰極
102 ガラスカバー
108 窒素ガス
109 捕水剤
Claims (11)
- 陽極と陰極により挟まれた少なくとも一層の有機層を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
該有機層が下記一般式(M1)、(M2)または(M3)で表される遷移金属化合物モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる重合体を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
X1−L1−X2 で表される2座の配位子は、1−メシチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、アセチルアセトナート、3,5−ジメチル−1,4−ジフェニル−1H−ピラゾール、または4−(2,6−ジメチル)−1−フェニル−1H−ピラゾールを表す。
n1は1、2、または3の整数を表し、n2は0、1または2の整数を表すが、n1+n2は2または3であり、これは、中心金属Mの正電荷と同じ数である。
Rxは、下記重合性の官能基群Aから選ばれる1種を表し、mは1〜3の整数のいずれかを表す。Rxは、置換基R1a〜R1iのいずれかとして結合しているか、L1に置換基として結合している。複数のRxは各々異なる位置に結合している。〕
- 前記一般式(M1)、(M2)または(M3)のE1a〜E1eにより形成される環がピラゾール環であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記一般式(M1)、(M2)または(M3)のE1a〜E1eにより形成される環がイミダゾール環を形成することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 構成層として、発光層を有し、該発光層が前記一般式(M1)、(M2)または(M3)で表される遷移金属化合物モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる重合体を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 構成層として、非発光性の電荷輸送層を有し、該非発光性の電荷輸送層が前記一般式(M1)、(M2)または(M3)で表される遷移金属化合物モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる重合体を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記有機層がウェットプロセスを用いて形成されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 白色発光することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする表示装置。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする照明装置。
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