JP4564585B1 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】高耐久、高効率、低駆動かつ素子劣化後の色度ズレの少ない有機電界発光素子の提供。
【解決手段】一対の電極3,9間に発光材料を含有する発光層6を含む少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、ベンゼン環構成炭素がモノ又はジアザで置換された1−カルバゾリル基を少なくとも一つを有する化合物、及び特定構造で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気エネルギーを光に変換して発光できる発光素子、特に、有機電界発光素子(発光素子、又はEL素子)に関する。
有機電界発光(EL)素子は、低電圧で高輝度の発光を得ることができるため、有望な表示素子として注目されている。この有機電界発光素子の重要な特性値として消費電力がある。消費電力は電圧と電流の積で表され、所望の明るさを得るに必要な電圧値が低いほど、かつ、電流値を小さくするほど、素子の消費電力を低くすることが出来る。
素子に流れる電流値を低くする一つの試みとして、オルトメタル化イリジウム錯体(Ir(ppy)3:tris−ortho−metalated complex of Iridium(III) with 2−phenylpyridine)からの発光を利用した発光素子が報告されている(例えば特許文献1参照)。これらに記載のりん光発光素子は、従来の一重項発光素子に比べて外部量子効率が大幅に向上し、電流値を小さくすることに成功している。
また、有機電界発光素子の製造において、一対の電極間に設けられる有機層である薄膜を形成する方法としては、蒸着法として真空蒸着、湿式法としてスピンコーティング法、印刷法、インクジェット法等が行われている。
中でも湿式法を用いると、蒸着等のドライプロセスでは成膜が困難な高分子の有機化合物も使用可能となり、フレキシブルなディスプレイ等に用いる場合は耐屈曲性や膜強度等の耐久性の点で適しており、特に大面積化した場合に好ましい。
しかし湿式法により得られた有機電界発光素子には発光効率や素子耐久性に劣るという問題があった。
そして、りん光発光素子の発光効率、耐久性改良を目的に、アザカルバゾールを含有する素子(特許文献2、特許文献3)が報告されているが、耐久性、効率の点で、さらなる改良が望まれていた。
特許文献4、5には、芳香族環(イミダゾリル基など)が縮環した構造を配位子として有するイリジウム錯体化合物を発光材料に適用した発光素子が発光効率を向上させることが報告されているが、発光量子効率、駆動電圧、耐久性で十分とは言えず、さらなる改良が求められていた。また、有機電界発光(EL)素子のディスプレイへの応用が実用化されているものの、励起子生成位置の偏り、会合体の生成のため色度調整が容易ではなく、色度の改善手法の開発が求められていた。例えば、青色材料におけるCIE座標y値の低減が求められている。
米国特許出願公開第08/0297033号明細書 特開2005−340123号公報 特開2006−120821号公報 国際公開第07/095118号 特開2007−19462号公報
一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物は、通常ホールに対しては耐久性が強いとは言えず、ホール輸送性の発光層ホスト材料に用いた場合、素子の寿命が低下すると考えられてきた。
また、一般式(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体は一般的にIp値が小さく、発光層に用いた場合、発光層内でホールをトラップしやすく、電荷の再結合位置が正孔輸送層側に偏りやすく、効率の向上、発光色度の調整に難点があった。
本発明の目的は、耐久性、発光効率を向上させ、発光色度を良化させた有機電界発光素子の提供にある。
すなわち、本発明は下記の手段により達成された。
〔1〕
一対の電極間に発光材料を含有する発光層を含む少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(10)で表される化合物、及び下記一般式(A9)で表される燐光性金属錯体を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
Figure 0004564585

(一般式(10)中、R 1011 〜R 1018 はそれぞれ水素原子を表し、Cz 101 及びCz 102 はそれぞれ下記一般式(4−4)で表される基を表す。)
Figure 0004564585

(一般式(4−4)中、R 442 〜R 448 は、それぞれ独立に、水素原子又は下記(a)〜(e)のいずれか一つを表す。)
Figure 0004564585

Figure 0004564585

一般式(A9)中、R 1a 〜R 1i はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜20のアルキル基によって置換された炭素数6〜18のアリール基を表す。nは3を表す。X−Yは副配位子を表す。
〔2〕
一般式(4−4)中、R 442 〜R 448 の少なくとも一つが前記(a)〜(e)のいずれか一つを表すことを特徴とする〔1〕に記載の有機電界発光素子。
〔3
前記一般式(10)で表される化合物を発光層に含有することを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の有機電界発光素子。

前記一般式(10)で表される化合物を発光層に隣接する層に含有することを特徴とする〔1〕〜〔〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。

前記燐光性金属錯体を少なくとも1種、発光層に含有することを特徴とする〔1〕〜〔〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。

前記一般式(10)で表される化合物を少なくとも1種と、前記燐光性金属錯体を少なくとも1種とを発光層に含有することを特徴とする〔1〕〜〔〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。

前記一般式(10)で表される化合物を少なくとも1種含有する有機層、及び前記燐光性金属錯体を少なくとも1種含有する有機層、の少なくとも1層がウエットプロセスで形成されたことを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。

〔1〕に記載の一般式(10)で表される化合物と、〔1〕に記載の一般式(A9)で表される燐光性金属錯体とを含有する組成物。

〔1〕に記載の一般式(10)で表される化合物と、〔1〕に記載の一般式(A9)で表される燐光性金属錯体とを含有する発光層。
10
〔1〕〜〔〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
11
〔1〕〜〔〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
12
〔1〕〜〔〕いずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
本発明は、上記〔1〕〜〔12〕に係る発明であるが、以下、それ以外の事項についても記載している。
本発明の有機電界発光素子は、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物(本明細書において「本発明の化合物」と同義で用いる。)、及び一般式(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体を含有することを特徴とする。これにより、高い発光効率(例えば外部量子効率)を有し、高耐久性の有機電界発光素子(本明細書において「本発明の素子」と同義で用いる)が提供できる。また、各有機電界発光素子の発光色度を良化させた素子が提供できる。
本発明に係る有機EL素子の層構成の一例(第1実施形態)を示す概略図である。 本発明に係る発光装置の一例(第2実施形態)を示す概略図である。 本発明に係る照明装置の一例(第3実施形態)を示す概略図である。
有機電界発光素子は、一対の電極間に発光材料を含有する発光層を含む少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(1)で表される化合物、及び下記一般式(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体(以下、特定燐光性金属錯体と称する場合がある)を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
Figure 0004564585
(一般式(1)中、Z1は芳香族複素環を表し、Z2は、芳香族複素環又は芳香族炭化水素環を表し、Z3は、2価の連結基又は単なる結合手を表す。R111は、水素原子又は置換基を表す。)
Figure 0004564585
(一般式(A1)〜(A4)中、E1a〜E1qはそれぞれ独立に炭素原子又はヘテロ原子を表す。R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。一般式(A1)〜(A4)で表される骨格はそれぞれ合計で18π電子構造を有する。)
一般式(1)で表される化合物を特定燐光性金属錯体と組み合わせて用いることで、耐久性、発光効率を向上させ、発光色度を良化することができる。従来一般的に使われているカルバゾール誘導体に比べて、電子注入性・輸送性に優れる前記一般式(1)で表される化合物を組み合わせる事で、電荷不足の発光層内の電荷バランスを向上させることで、量子効率、耐久性を向上させることができる。また、電荷バランスが向上し、発光層内の励起子分布が均一になる事で、所望の色度の素子が作成できるようになったと推定される。
また、前記一般式(1)で表される化合物は、ピリジン環などの含窒素ヘテロ環を含むため、従来ホストのカルバゾール誘導体と比較して、ホールに対する耐性が低く、耐久性は低くなるものと考えられていたが、一般的にIp値が小さい特定燐光性金属錯体と組み合わせて発光層に用いた場合、特定燐光性金属錯体と電荷輸送の役割を分担し、電荷による分解反応が抑制され、耐久性が向上したと考えられる。
更に、芳香族複素環を骨格内に有する一般式(1)で表される化合物は通常のホスト材料よりも極性が高く、ホスト材料として使用した場合、発光材料の有機層への分散性が向上し、発光材料分子同士の相互作用が抑制される。この分散性向上、相互作用抑制により発光層内での発光材料の会合による発光クエンチャー、長波長発光成分生成が低減し、耐久性、色度が良化したと推察される。
一般式(1)で表される化合物について詳細に説明する。
Figure 0004564585
一般式(1)について説明する。Z1は芳香族複素環を表し、Z2は、芳香族複素環又は芳香族炭化水素環を表し、Z3は2価の連結基又は単なる結合手を表す。R111は、水素原子又は置換基を表す。R111で表される置換基としては下記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。
(置換基群A)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシルなどが挙げられる。)、脂環式炭化水素基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばアダマンチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子であり、具体的にはイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)
111は更に置換基を有していてもよく、置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。また、これらの置換基は複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
111として好ましくは、水素原子、アルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、フッ素基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、シアノ基、ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、フッ素基、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、フッ素基、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基、であり、特に好ましくはアルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基である。
一般式(1)において、Z1、Z2で表される芳香族複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子が更に窒素原子で置換されている環等が挙げられる。前記芳香族複素環は置換基を有していてもよく、置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。
前記一般式(1)において、Z2で表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。前記芳香族炭化水素環は、置換基を有していてもよく、置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。
前記一般式(1)において、Z3で表される2価の連結基としては、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレンなどの炭化水素基のほか、ヘテロ原子を含むものであってもよく、また、チオフェン−2,5−ジイル基や、ピラジン−2,3−ジイル基のような、芳香族複素環を有する化合物(ヘテロ芳香族化合物ともいう)に由来する2価の連結基であってもよいし、酸素や硫黄などのカルコゲン原子であってもよい。また、アルキルイミノ基、ジアルキルシランジイル基やジアリールゲルマンジイル基のような、ヘテロ原子を介して連結する基でもよい。
前記一般式(1)において、Z3で表される単なる結合手とは、連結する置換基同士を直接結合する結合手である。
本発明においては、前記一般式(1)のZ1が6員環であることが好ましい。これにより、より発光効率を高くすることができる。更に、一層長寿命化させることができる。具体的にはピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環が好ましく、ピリジン環、ピリミジン環がより好ましい。
また、本発明においては、前記一般式(1)のZ2が6員環であることが好ましい。これにより、より発光効率を高くすることができる。更に、より一層長寿命化させることができる。具体的にはベンゼン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環が好ましく、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環がより好ましい。
更に、前記一般式(1)のZ1とZ2が共に6員環であることがより好ましい。Z1とZ2を共に6員環とすることで、より一層発光効率を高くすることができるので好ましい。更に、より一層長寿命化させることができるので好ましい。
本発明においては、前記一般式(1)のZ3が単なる結合手であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(2)で表される化合物である。Z3が連結基を含まないため、発光素子内でのZ1の解離反応が抑制され、素子内の長寿命化が期待されるため、下記一般式(2)の化合物が好ましい。
Figure 0004564585
一般式(2)について説明する。R211は、水素原子又は置換基を表す。R211は一般式(1)におけるR111と同義であり、また好ましい範囲も同様である。A21〜A24はN原子又はC−R222を表す。A21〜A24のうち、N原子の数は1〜2の整数である。A25〜A28はN原子又はC−R222を表す。A25〜A28のうち、N原子の数は0〜2の整数である。R222は水素原子又は置換基を表す。
222としては下記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。複数のR222は同一でも異なっていてもよい。
222で表される置換基として好ましくは、水素原子、アルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、フッ素基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、シアノ基、ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、フッ素基、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、フッ素基、シアノ基、シリル基、ヘテロ環基である。
222で表される置換基は更に置換基を有していてもよく、置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。また、これらの置換基は複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−1)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−1)について説明する。R311は、水素原子又は置換基を表す。R311は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R312〜R318はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−2)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−2)について説明する。R321は、水素原子又は置換基を表す。
321は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R322〜R328はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222
と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−3)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−3)について説明する。R331は、水素原子又は置換基を表す。R331は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R332〜R338はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−4)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−4)について説明する。R341は、水素原子又は置換基を表す。R341は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R342〜R348はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−5)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−5)について説明する。R351は、水素原子又は置換基を表す。R351は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R352〜R357はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−6)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−6)について説明する。R361は、水素原子又は置換基を表す。R361は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R362〜R367はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−7)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−7)について説明する。R371は、水素原子又は置換基を表す。R371は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R372〜R377はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−8)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−8)について説明する。R381は、水素原子又は置換基を表す。R381は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R382〜R387はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−9)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−9)について説明する。R391は、水素原子又は置換基を表す。R391は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R392〜R397はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(3−10)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(3−10)について説明する。R3101は、水素原子又は置換基を表す。R3101は一般式(2)におけるR211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R3102〜R3107はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物である。特に、分子内に前記一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を2つから4つ有することがより好ましい。このとき、前記一般式(2)で表される構造において、R211を除いた部分が、一般式(4−1)〜(4−10)に置き換わる場合を含む。
Figure 0004564585
一般式(4−1)〜(4−10)について説明する。R412〜R418、R422〜R428、R432〜R438、R442〜R448、R452〜R457、R462〜R467、R472〜R477、R482〜R487、R492〜R497、R4102〜R4107はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(2)におけるR222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物の分子量は400以上1000以下であることが好ましく、450以上800以下であることがより好ましく、500以上700以下であることが更に好ましい。
一般式(4−1)〜(4−10)中、R412〜R418の少なくとも1つ、R422〜R428の少なくとも1つ、R432〜R438の少なくとも1つ、R442〜R448の少なくとも1つ、R452〜R457の少なくとも1つ、R462〜R467の少なくとも1つ、R472〜R477の少なくとも1つ、R482〜R487の少なくとも1つ、R492〜R497の少なくとも1つ、R4102〜R4107の少なくとも1つが、それぞれ、後述の置換基(S)であることが好ましい。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(5)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(5)について説明する。R511は、水素原子又は置換基を表す。A51〜A54はN原子又はC−R522を表す。A51〜A54のうち、N原子の数は1〜2の整数である。A55〜A58はN原子又はC−R522を表す。A55〜A58のうち、N原子の数は0〜2の整数である。R522は水素原子又は置換基を表す。S51、S52はそれぞれ独立に置換基(S)を示し、S51はA51〜A54の炭素原子に置換し、S52はA55〜A58の炭素原子に置換する。この時、S51、S52はR522と同義である。R511、R522は一般式(2)におけるR211、R222と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
Figure 0004564585
1はアルキル基を表す。R1として好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基であり、特に好ましくはメチル基、tert−ブチル基である。
2は水素原子又はアルキル基を表す。R2として好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基であり、特に好ましくはメチル基である。
3は水素原子又はアルキル基を表す。R3として好ましくは水素原子、メチル基であり、より好ましくはメチル基である。
また、R1〜R3はそれぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。環を形成する場合、環員数は特に限定されないが、好ましくは5又は6員環であり、更に好ましくは6員環である。
置換基(S)として好ましくは下記(a)〜(x)を挙げることができ、(a)〜(e)が好ましい。
Figure 0004564585
一般式(1)で表される化合物が置換基(S)を有する場合、前述の置換基(a)〜(x)ように嵩高いものであると反応活性点が保護され、カチオン及びアニオン状態における化学的安定性が向上して好ましい。
一般式(1)で表される化合物が置換基(S)を有する場合、後述する特定燐光性金属錯体が有する置換基は分岐アルキル基であることが好ましい。発光層内において、一般式(1)との相溶性が増すことで、凝集、会合を起こりにくくなり発光クエンチャー生成による素子劣化、会合発光による色度ズレが抑制されると考えられる。
n、mは0〜4の整数を表し、n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−1)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−1)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−1)について説明する。R611は、水素原子又は置換基を表す。R611は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R612〜R618はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S611、S612はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S611はR612〜R614として炭素原子に置換し、S612はR615〜R618として炭素原子に置換する。
nは0〜3の整数を表し、mは0〜4の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−2)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−2)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−2)について説明する。R621は、水素原子又は置換基を表す。R621は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R622〜R628はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S621、S622はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S621はR622〜R624として炭素原子に置換し、S622はR625〜R628として炭素原子に置換する。
nは0〜3の整数を表し、mは0〜4の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−3)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−3)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−3)について説明する。R631は、水素原子又は置換基を表す。R631は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R632〜R638はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S631、S632はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S631はR632〜R634として炭素原子に置換し、S632はR635〜R638として炭素原子に置換する。
nは0〜3の整数を表し、mは0〜4の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−4)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−4)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−4)について説明する。R641は、水素原子又は置換基を表す。R641は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R642〜R648はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S641、S642はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S641はR642〜R644として炭素原子に置換し、S642はR645〜R648として炭素原子に置換する。
nは0〜3の整数を表し、mは0〜4の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−5)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−5)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−5)について説明する。R651は、水素原子又は置換基を表す。R651は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R652〜R657はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S651、S652はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S651はR652〜R654として炭素原子に置換し、S652はR655〜R657として炭素原子に置換する。
n、mはそれぞれ0〜3の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−6)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−6)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−6)について説明する。R661は、水素原子又は置換基を表す。R661は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R662〜R667はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S661、S662はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S661はR662〜R664として炭素原子に置換し、S662はR665〜R667として炭素原子に置換する。
n、mはそれぞれ0〜3の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−7)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−7)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−7)について説明する。R671は、水素原子又は置換基を表す。R671は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R672〜R677はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S671、S672はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S671はR672〜R674として炭素原子に置換し、S672はR675〜R677として炭素原子に置換する。
n、mはそれぞれ0〜3の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−8)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−8)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−8)について説明する。R681は、水素原子又は置換基を表す。R681は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R682〜R687はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S681、S682はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S681はR682〜R684として炭素原子に置換し、S682はR685〜R687として炭素原子に置換する。
n、mはそれぞれ0〜3の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−9)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−9)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−9)について説明する。R691は、水素原子又は置換基を表す。R691は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R692〜R697はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S691、S692はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S691はR692〜R695として炭素原子に置換し、S692はR696〜R697として炭素原
子に置換する。
nは0〜4の整数を表す。mは0〜2の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−10)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(6−10)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(6−10)について説明する。R6101は、水素原子又は置換基を表す。R6101は一般式(5)におけるR511と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R6102〜R6107はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S6101、S6102はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S6101はR6102〜R6105として炭素原子に置換し、S6102はR6106〜R6107として炭素原子に置換する。
nは0〜4の整数を表す。mは0〜2の整数を表す。n+mは1〜4の整数である。n+mとして好ましくは1〜2である。
一般式(4−1)〜(4−10)又は(5)で表される化合物として、好ましい形態の一つは一般式(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物である。特に、分子内に前記一般式(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基を2つから4つ有することがより好ましい。特に分子内に前記一般式(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基を2つ有することが好ましい。このとき、前記一般式(5)で表される構造において、R211を除いた部分が、一般式(7−1)〜(7−10)に置き換わる場合を含む。
Figure 0004564585
一般式(7−1)〜(7−10)について説明する。R712〜R718、R722〜R728、R732〜R738、R742〜R748、R752〜R757、R762〜R767、R772〜R777、R782〜R787、R792〜R797、R7102〜R7107はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、一般式(5)におけるR522と同義であり、また好ましい範囲も同様である。S711〜S7101、S712〜S7102、はそれぞれ独立に上記置換基(S)を示し、S711〜S7101はそれぞれ、R712〜R714、R722〜R724、R732〜R734、R742〜R744、R752〜R754、R762〜R764、R772〜R774、R782〜R784、R792〜R795、R7102〜R7105に炭素原子に置換し、S712〜S7102はそれぞれ、R715〜R718、R725〜R728、R735〜R738、R745〜R748、R755〜R757、R765〜R767、R775〜R777、R785〜R787、R796〜R797、R7106〜R7107として炭素原子に置換する。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(8)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(8)について説明する。R811〜R816はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、上記置換基群Aとしてあげたものが適用できるが、R811〜R816の少なくとも一つは前記一般式(4−1)〜(4−10)及び(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基である。R811〜R816の少なくとも一つを置換する基としてより好ましくは
(7−1)〜(7−10)である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(9)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(9)について説明する。R911〜R920はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、上記置換基群Aとしてあげたものが適用できるが、R911〜R920の少なくとも一つは前記一般式(4−1)〜(4−10)及び(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基である。R811〜R816の少なくとも一つを置換する基としてより好ましくは
(7−1)〜(7−10)である。
一般式(9)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(10)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(10)について説明する。R1011〜R1020はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、上記置換基群Aとしてあげたものが適用できる。Cz101、Cz102はそれぞれ独立に前記一般式(4−1)〜(4−10)及び(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基であり、より好ましくは(7−1)〜(7−10)である。
一般式(9)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(11)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(11)について説明する。R1111〜R1120はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、上記置換基群Aとしてあげたものが適用できる。Cz111、Cz112はそれぞれ独立に前記一般式(4−1)〜(4−10)及び(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基であり、より好ましくは(7−1)〜(7−10)である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(12)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(12)について説明する。R121〜R1210はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、上記置換基群Aとしてあげたものが適用できるが、R121〜R1210の少なくとも一つは前記一般式(4−1)〜(4−10)及び(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基であり、より好ましくは(7−1)〜(7−10)である。L1は2価の連結基を表す。
1で表される2価の連結基としては、アルキレン基(例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、プロピレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、シクロヘキシレン基(例えば、1,6−シクロヘキサンジイル基等)、シクロペンチレン基(例えば、1,5−シクロペンタンジイル基など)等)、アルケニレン基(例えば、ビニレン基、プロペニレン基等)、アルキニレン基(例えば、エチニレン基、3−ペンチニレン基等)、アリーレン基などの炭化水素基のほか、ヘテロ原子を含む基(例えば、−O−、−S−等のカルコゲン原子を含む2価の基、−N(R)−基、ここで、Rは、水素原子又はアルキル基を表し、該アルキル基は、前記一般式(1)において、R111で表されるアルキル基と同義である)等が挙げられる。
また、上記のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基の各々においては、2価の連結基を構成する炭素原子の少なくとも一つが、カルコゲン原子(酸素、硫黄等)や前記−N(R)−基等で置換されていても良い。
更に、L1で表される2価の連結基としては、例えば、2価の複素環基を有する基が用いられ、例えば、オキサゾールジイル基、ピリミジンジイル基、ピリダジンジイル基、ピランジイル基、ピロリンジイル基、イミダゾリンジイル基、イミダゾリジンジイル基、ピラゾリジンジイル基、ピラゾリンジイル基、ピペリジンジイル基、ピペラジンジイル基、モルホリンジイル基、キヌクリジンジイル基等が挙げられ、また、チオフェン−2,5−ジイル基や、ピラジン−2,3−ジイル基のような、芳香族複素環を有する化合物(ヘテロ芳香族化合物ともいう)に由来する2価の連結基であってもよい。
また、アルキルイミノ基、ジアルキルシランジイル基やジアリールゲルマンジイル基のようなヘテロ原子を会して連結する基であってもよい。
1で表される2価の連結基として好ましくは、メチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、シクロペンチレン基、置換ケイ素原子、置換ゲルマニウム原子、酸素原子、硫黄原子、5〜6員環の芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基であり、更に好ましくはメチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、置換又は無置換の窒素原子、置換ケイ素原子、置換ゲルマニウム原子、5〜6員環の芳香族炭化水素環基、より更に好ましくは、メチレン基、エチレン基、置換ケイ素原子、置換窒素原子、置換ゲルマニウム原子であり、特に好ましくはアルキル基又はフェニル基で置換されたメチレン基、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、窒素原子である。
これらの連結基は可能であれば更に置換基を有していてもよく、導入可能な置換基としては、置換基群Aとして挙げたものが適用できる。芳香族炭化水素環基又は芳香族複素環基を連結基とする場合、環の大きさは5〜6員環である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(13)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(13)について説明する。R131〜R135はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、上記置換基群Aとしてあげたものが適用できるが、R131〜R135の少なくとも一つは前記一般式前記一般式前記一般式(4−1)〜(4−10)及び(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基であり、より好ましくは(7−1)〜(7−10)である。
136は水素原子又は置換基を表す。複数のR136は同一でも異なっていてもよい。R136は水素原子又は置換基を表す。複数のR136は同一でも異なっていてもよい。
136で表される置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。R136として好ましくは、水素原子、アルキル基、芳香族炭化水素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、芳香族ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基であり、より好ましくは、アルキル基、芳香族炭化水素環基、アミノ基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、芳香族炭化水素環基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基であり、特に好ましくはアルキル基、芳香族炭化水素環基である。
mは1〜4の整数を表し、好ましくは1〜3であり、より好ましくは2である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(14)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(14)について説明する。R141〜R145はおのおの独立に、水素原子又は置換基を表し、上記置換基群Aとしてあげたものが適用できるが、R141〜R145の少なくとも一つは前記一般式前記一般式前記一般式(4−1)〜(4−10)及び(7−1)〜(7−10)のいずれかで表される基であり、より好ましくは(7−1)〜(7−10)である。
146は水素原子又は置換基を表す。複数のR146は同一でも異なっていてもよい。R146は水素原子又は置換基を表す。複数のR146は同一でも異なっていてもよい。
146で表される置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。R146として好ましくは、水素原子、アルキル基、芳香族炭化水素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、芳香族ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基であり、より好ましくは、アルキル基、芳香族炭化水素環基、アミノ基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、芳香族炭化水素環基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基であり、特に好ましくはアルキル基、芳香族炭化水素環基である。
mは1〜4の整数を表し、好ましくは1〜3であり、より好ましくは2である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(15)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(15)について説明する。A151〜A158、R1511は一般式(2)におけるA21〜A28、R211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R152は水素原子又は置換基を表す。複数のR152は同一でも異なっていてもよい。mは1〜4の整数を表す。ケイ素連結基は、A151〜A158中のC原子と連結する。)
152で表される置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。R92として好ましくは、水素原子、アルキル基、芳香族炭化水素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、芳香族ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基であり、より好ましくは、アルキル基、芳香族炭化水素環基、アミノ基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、芳香族炭化水素環基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基であり、特に好ましくはアルキル基、芳香族炭化水素環基である。
一般式(2)で表される化合物として、好ましい形態の一つは、下記一般式(16)で表される化合物である。
Figure 0004564585
一般式(16)について説明する。A161〜A168、R1611は一般式(2)におけるA21〜A28、R211と同義であり、また好ましい範囲も同様である。R162は水素原子又は置換基を表す。複数のR162は同一でも異なっていてもよい。mは1〜4の整数を表す。ケイ素連結基は、A161〜A168中のC原子と連結する。)
162で表される置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。R92として好ましくは、水素原子、アルキル基、芳香族炭化水素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、芳香族ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基であり、より好ましくは、アルキル基、芳香族炭化水素環基、アミノ基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、芳香族炭化水素環基、シアノ基、芳香族ヘテロ環基であり、特に好ましくはアルキル基、芳香族炭化水素環基である。
一般式(1)〜(16)で表される化合物の好ましい形態の一つとして、置換基を有さないものをあげる事が出来る。一般式(1)〜(16)で表される化合物を後に詳述する特定のりん光性発光材料と同じ層に用いる場合、駆動電圧の上昇を抑えるためには、一般式(1)〜(16)で表される化合物が置換基を有さない事が好ましい。
次に本発明の有機電界発光素子に用いられる一般式(1)〜(16)で表わされる化合物例を示すが、本発明はこれに限定されない。
Figure 0004564585
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一般式(1)〜(16)で表される化合物は、例えばJ.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,1505−1510(1999)、J.Org.Chem.,7832−7838(1993)、Tetrahedron,49−64(1993)等種々の公知の合成法にて合成することが可能である。
一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物のガラス転移温度は130℃以上、450℃以下であることが好ましく、140℃以上、450℃以下であることがより好ましく、160℃以上、450℃以下であることが更に好ましい。ガラス転移温度がこの範囲であれば素子の耐熱性、耐久性が向上すると期待され、好ましい。
本発明において、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物は、その用途が限定されることはなく、有機層内のいずれの層に含有されてもよい。一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物の導入層としては、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電荷ブロック層のいずれか、若しくは複数に含有されるのが好ましい。
本発明では、高温駆動時の色度変化をより抑えるために、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物を発光層又は発光層に隣接する層のいずれかに含有されることが好ましい。また、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物を発光層及び隣接する層の両層に含有させてもよい。
一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物を発光層中に含有させる場合、本発明の一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物は発光層の全質量に対して0.1〜99質量%含ませることが好ましく、1〜95質量%含ませることがより好ましく、10〜95質量%含ませることがより好ましい。
一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物を発光層に隣接する層に含有させる場合、本発明の一般式(1)で表される化合物は発光層の全質量に対して0.1〜100質量%含ませることが好ましく、1〜95質量%含ませることがより好ましく、10〜100質量%含ませることがより好ましく、50〜100質量%含ませることが特に好ましい。
本発明は、一般式(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体を含有する薄膜と一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物を含有する薄膜とを積層した積層膜にも関する。このような積層膜により、優れた発光効率を示し、膜厚による発光効率の依存性が小さい有機電界発光素子を提供することができる。
なお、本発明における配位子の一般式中、*は金属への配位部位であって、E1aと金属の結合、及びE1pと金属の結合はそれぞれ独立に共有結合であっても、配位結合であっても良い。
以下、一般式(A1)〜(A4)で表される2座配位子について説明する。〔一般式(A1)〜(A4)で表される2座配位子〕
Figure 0004564585
(一般式(A1)〜(A4)中、E1a〜E1qはそれぞれ独立に炭素原子又はヘテロ原子を表す。R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。一般式(A1)〜(A4)で表される骨格はそれぞれ合計で18π電子構造を有する。)
該2座配位子は他の配位子と結合して3座、4座、5座、6座の配位子を形成しても良い。
一般式(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子を含む燐光性金属錯体の分子量は400以上1000以下であることが好ましく、450以上800以下であることがより好ましく、500以上700以下であることが更に好ましい。
1a〜E1qは炭素原子又はヘテロ原子から選ばれ、好ましくは炭素原子又は窒素原子から選ばれる。また、E1aとE1pは異なる原子である事が好ましい。また、該金属錯体は18π電子構造を有する。
1a〜E1eから形成される環は5員のヘテロ環を表し、具体的にはオキサゾール、チアゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾールなどが挙げられる。好ましくはイミダゾール又はピラゾールであり、より好ましくはイミダゾールである。
1f〜E1k、E1l〜E1qから形成される環はそれぞれ独立に6員の芳香族炭化水素環、5員又は6員のヘテロ環から選ばれ、例えばベンゼン、オキサゾール、チアゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジンなどが挙げられる。
1a〜R1iはそれぞれ独立に後述の置換基群Zから選ばれ、好ましくは水素原子、炭化水素置換基、シアノ基、フルオロ基、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cである。R2a〜R2cはそれぞれ独立に炭化水素置換基、又はヘテロ原子で置換された炭化水素置換基であり、R1a〜R1i、R2a〜R2cのうちの2つが互いに結合し、飽和又は不飽和の、芳香族環又は非芳香族環を形成していても良い。窒素原子に結合している場合、R1a〜R1iは水素原子ではない。
ヘテロ原子とは、炭素原子又は水素原子以外の原子を指す。ヘテロ原子の例として、例えば酸素、窒素、リン、硫黄、セレン、砒素、塩素、臭素、ケイ素、又はフッ素が挙げられる。
置換基群Zについて具体的には、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、ウレイド基、リン酸アミド基、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロアリール基以外のヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基、重水素原子などが挙げられる。これらの置換基は、更に他の置換基によって置換されてもよい。
ここで、アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−オクタデシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、1−アダマンチル、トリフルオロメチルなどが挙げられる。
また、アルケニル基としては、好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、1−プロペニル、1−イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。
また、アルキニル基としては、好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばエチニル、プロパルギル、1−プロピニル、3−ペンチニルなどが挙げられる。
アリール基とは、芳香族炭化水素モノラジカルを指す。アリール基が置換されている場合、置換基として好ましくはフルオロ基、炭化水素置換基、ヘテロ原子置換炭化水素置換基、シアノ基などが挙げられる。アリール基として好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル、2,6−キシリル、p−クメニル、メシチル、ナフチル、アントラニル、などが挙げられる。
ヘテロアリール基とは、芳香族ヘテロ環状モノラジカルを指す。置換されている場合、置換基として好ましくはフルオロ基、炭化水素置換基、ヘテロ元素置換炭化水素置換基、シアノ基などが挙げられる。ヘテロ環基として例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジル、ピリミジル、トリアジニル、キノリル、イソキノリニル、ピロリル、インドリル、フリル、チエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル、アゼピニルなどが挙げられる。
また、アミノ基としては、好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。
また、アルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。
また、アリールオキシ基としては、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。
また、ヘテロ環オキシ基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。
また、アシル基としては、好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。
また、アルコキシカルボニル基としては、好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。
また、アリールオキシカルボニル基としては、好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。
また、アシルオキシ基としては、好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。
また、アシルアミノ基としては、好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。
また、アルコキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。
また、アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。
また、スルホニルアミノ基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。
また、スルファモイル基としては、好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。
また、カルバモイル基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。
また、アルキルチオ基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。
また、アリールチオ基としては、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。
また、ヘテロアリールチオ基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミダゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。
また、スルホニル基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシル、トリフルオロメタンスルホニルなどが挙げられる。
また、スルフィニル基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。
また、ウレイド基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。
また、リン酸アミド基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。
又はハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
また、ヘテロアリール基以外のヘテロ環基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えば、ピペリジル、モルホリノ、ピロリジルなどが挙げられる。
また、シリル基としては、好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジメチル‐tert−ブチルシリル、ジメチルフェニルシリル、ジフェニル‐tert−ブチルシリル、トリフェニルシリル、トリ−1−ナフチルシリル、トリ−2−ナフチルシリルなどが挙げられる。
また、シリルオキシ基としては、好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。
1a〜R1iは少なくとも1つが母骨格に対し2面角が70度以上であるアリール基である事が好ましく、下記一般式ss−1で表される置換基である事がより好ましく、2,6−ジ置換アリール基である事が更に好ましく、R1bが2,6−ジ置換アリール基である事が最も好ましい。
Figure 0004564585
(一般式ss−1中、Ra、Rb、Rcはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基のいずれかを表す。)
Ra、Rb、Rcが表すアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−オクタデシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、1−アダマンチル、トリフルオロメチルなどが挙げられ、メチル基、又はイソプロピル基が好ましい。
Ra、Rb、Rcが表すアリール基としては、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル、2,6−キシリル、p−クメニル、メシチル、ナフチル、アントラニル、などが挙げられ、フェニル基、が好ましい。
Ra、Rbの少なくとも1つはアルキル基又はアリール基から選ばれ、Ra、Rbの少なくとも1つはアルキル基から選ばれる事が好ましく、Ra、Rbが共にアルキル基である事が好ましく、Ra、Rbが共にメチル基、又はイソプロピル基である事が最も好ましい。
2,6−ジ置換アリール基として好ましくは2,6−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、2,6−ジメチル−4−フェニルフェニル基、2,6−ジメチル−4−(2,6−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル基、2,6−ジフェニルフェニル基、2,6−ジフェニル−4−イソプロピルフェニル基、2,4,6−トリフェニルフェニル基、2,6−ジイソプロピル−4−(4−イソプロピルフェニル)フェニル基、2,6−ジイソプロピル−4−(3,5−ジメチルフェニル)フェニル基、2,6−ジイソプロピル−4−(ピリジン−4−イル)フェニル基、又は2,6−ジ−(3,5−ジメチルフェニル)フェニル基である。
一方で、R1a〜R1iは、少なくとも1つがアルキル基である事が好ましく、R1eがアルキル基であることがより好ましい。アルキル基は4以上の炭素原子から成るベンジル位より離れた部位で分岐しているアルキル基であることが好ましい。
一方で、R1a及びR1bの少なくとも1つはアルキル基である事が好ましい。
一方で、R1aは電子供与性置換基である事が好ましく、メチル基である事がより好ましい。
炭化水素置換基とは、1価又は2価で、鎖状、分岐又は環状の置換基であり、炭素原子と水素原子のみからなるものをさす。1価の炭化水素置換基の例として例えば、炭素数1〜20のアルキル基;炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、アリール基から選ばれる1つ以上の基によって置換された炭素数1〜20のアルキル基;炭素数3〜8のシクロアルキル基;炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、アリール基から選ばれる1つ以上の基によって置換された炭素数3〜8のシクロアルキル基;炭素数6〜18のアリール基;炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、アリール基から選ばれる1つ以上の基によって置換されたアリール基等が挙げられる。
2価の炭化水素基の例として例えば、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、1,2−フェニレン基等が挙げられる。
金属は非放射性かつ原子量40以上の金属から選ばれるが、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、又はAuのいずれかであることが好ましく、Os、Ir、Ptであることがより好ましく、Ir、Ptであることが更に好ましく、高い発光効率、高い錯体安定性、発光層内の正孔・電子輸送のキャリアバランス制御の観点からIrであることが最も好ましい。
本発明においては、一般式の配位子から成る金属錯体は主配位子若しくはその互変異性体と副配位子若しくはその互変異性体の組み合わせで構成されるか、n=0の場合、即ち該金属錯体の配位子の全てが主配位子又はその互変異性体で表される部分構造のみで構成されていてもよい。
更に従来公知の金属錯体形成に用いられる、所謂配位子として当該業者が周知の配位子(配位化合物ともいう)を必要に応じて副配位子として有していてもよい。
本発明に記載の効果を好ましく得る観点からは、錯体中の配位子の種類は1〜2種類から構成されることが好ましく、更に好ましくは1種類である。錯体分子内に反応性基を導入する際には合成容易性という観点から配位子が2種類からなることも好ましい。
従来公知の金属錯体に用いられる配位子としては、種々の公知の配位子があるが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」Springer−Verlag社 H.Yersin著 1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社 山本明夫著 1982年発行等に記載の配位子(例えば、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロアリール配位子(例えば、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)が挙げられる。好ましくは、ジケトン類あるいはピコリン酸誘導体である。
以下に、副配位子の例を具体的に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0004564585
上記副配位子の例において、M1は原子量40以上の金属原子を表す。Rx、Ry及びRzはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。
一般式(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子は、一般式(A1)又は(A3)で表されるモノアニオン性の2座配位子であることが好ましい。
Figure 0004564585
(一般式(A1)及び(A3)中、E1a〜E1qはそれぞれ独立に炭素原子又はヘテロ原子を表す。R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。一般式(A1)及び(A3)で表される骨格はそれぞれ合計で18π電子構造を有する。)
一般式(A1)及び(A3)で表されるモノアニオン性の2座配位子は、好ましくは一般式(A1−1)又は(A3−1)で表されるモノアニオン性の2座配位子であることが好ましい。
Figure 0004564585
(一般式(A1−1)及び(A3−1)中、E1a〜E1e、E1o〜E1q、及びE1l〜E1nはそれぞれ独立に炭素原子又はヘテロ原子を表す。R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。一般式(A1−1)及び(A3−1)で表される骨格はそれぞれ合計で18π電子構造を有する。)
一般式(A1−1)及び(A3−1)中、E1a〜E1e、E1o〜E1q、E1l〜E1n及びR1a〜R1iの定義は、一般式(A1)及び(A3)におけるE1a〜E1e、E1o〜E1q、E1l〜E1n及びR1a〜R1iと同様であり、好ましいものも同様である。
一般式(A1−1)及び(A3−1)で表されるモノアニオン性の2座配位子は、一般式(A1−2)又は(A3−2)で表されるモノアニオン性の2座配位子であることが好ましい。
Figure 0004564585
(一般式(A1−2)及び(A3−2)中、E1o〜E1q、E1l〜E1nはそれぞれ独立に炭素原子又はヘテロ原子を表す。R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。一般式(A1−2)及び(A3−2)で表される骨格はそれぞれ合計で18π電子構造を有する。)
一般式(A1−2)及び(A3−2)中、E1o〜E1q、E1l〜E1n及びR1a〜R1iの定義は、(A1−1)及び(A3−1)におけるE1o〜E1q、E1l〜E1n及びR1a〜R1iと同様であり、好ましいものも同様である。
一般式(A1−1)及び(A3−1)で表されるモノアニオン性の2座配位子は、一般式(A1−3)又は(A3−3)で表されるモノアニオン性の2座配位子であることが好ましい。
Figure 0004564585
(一般式(A1−3)及び(A3−3)中、E1o〜E1q及びE1l〜E1nはそれぞれ独立に炭素原子又はヘテロ原子を表す。R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。一般式(A1−3)及び(A3−3)で表される骨格はそれぞれ合計で18π電子構造を有する。)
一般式(A1−3)及び(A3−3)中、E1o〜E1q、E1l〜E1n及びR1a〜R1iの定義は、(A1−1)及び(A3−1)におけるE1o〜E1q、E1l〜E1n及びR1a〜R1iと同様であり、好ましいものも同様である。
一般式(A1−3)又は(A3−3)で表されるモノアニオン性の2座配位子は、一般式(A1−3)で表されるモノアニオン性の2座配位子であることが好ましく、一般式(A1−4)で表されるモノアニオン性の2座配位子であることがより好ましい。
Figure 0004564585
(一般式(A1−4)中、R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。)
一般式(A1−4)中、R1a〜R1iの定義は、(A1−1)におけるR1a〜R1iと同様であり、好ましいものも同様である。
一般式(A1−3)及び(A3−3)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体は、一般式(A9)で表される燐光性金属錯体であることが好ましい。
Figure 0004564585
(一般式(A9)中、R1a〜R1iはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。X−Yは副配位子を表す。nは1から3の整数を表す。)
一般式(A9)中、R1a〜R1iの定義は、(A1−3)及び(A3−3)におけるR1a〜R1iと同様であり、好ましいものも同様である。
X−Yは副配位子を表し、nは1から3の整数を表し、好ましくはn=3である。副配位子として具体的には前記で挙げた例と同様の配位子を好適に用いる事ができ、好ましくはアセチルアセトナト配位子又は置換されたアセチルアセトナト配位子類縁体である。
一般式(A9)で表される金属錯体は、一般式(A10)で表される金属錯体であることが好ましい。
Figure 0004564585
本発明の他の態様においては、一般式(A1)〜(A4)、一般式(A1−1)又は(A3−1)、一般式(A1−2)又は(A3−2)、一般式(A1−3)又は(A3−3)、一般式(A9)におけるR1a〜R1iのいずれかが下記置換基(S)を表すことが好ましい。置換基(S)
Figure 0004564585
1はアルキル基を表す。R1として好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基であり、特に好ましくはメチル基、tert−ブチル基である。
2は水素原子又はアルキル基を表す。R2として好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基であり、特に好ましくはメチル基である。
3は水素原子又はアルキル基を表す。R3として好ましくは水素原子、メチル基であり、より好ましくはメチル基である。
また、R1〜R3はそれぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。環を形成する場合、環員数は特に限定されないが、好ましくは5又は6員環であり、更に好ましくは6員環である。
特定燐光性金属錯体における置換基(S)として好ましくは下記置換基(a)〜(x)を挙げることができ、置換基(a)〜(e)が好ましく、置換基(c)又は(d)がより好ましい。
Figure 0004564585
特定燐光性金属錯体におけるR1a〜R1iのいずれかが置換基(S)を有する場合、前述の置換基(a)〜(x)ように嵩高いものであると、金属錯体同士の反応による発光クエンチャーの生成が抑制できると考えられる。
特定燐光性金属錯体におけるR1a〜R1iのいずれかが置換基(S)を有する場合、後述する前記一般式(1)で表される化合物が有する置換基はアルキル基、特に分岐アルキル基であることが好ましい。一般式(1)との相溶性が増すことで、凝集、会合が起こりにくくなり発光クエンチャー生成による素子劣化、会合発光による色度ズレが抑制されると考えられる。
一般式(A1)及び(A3)は、より具体的には以下のような構造が好ましく、中でも(X−64)〜(X−68)が最も好ましい。
Figure 0004564585
Figure 0004564585
Figure 0004564585
Figure 0004564585
Figure 0004564585
Figure 0004564585
1a〜R1iは一般式(A1)と同義であり、全て水素原子である事が好ましい。
一般式(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体は、例えば、US2007/0190359やUS2008/0297033に記載の方法など、種々の手法で合成できる。
例えば、配位子、又はその解離体と金属化合物を溶媒(例えば、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキサイド系溶媒、水などが挙げられる)の存在下、若しくは、溶媒非存在下、塩基の存在下(無機、有機の種々の塩基、例えば、ナトリウムメトキサイド、t−ブトキシカリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウムなどが挙げられる)、若しくは、塩基非存在下、室温以下、若しくは加熱し(通常の加熱以外にもマイクロウェーブで加熱する手法も有効である)得ることができる。具体的には、XM−64は、7−メチルイミダゾフェナントリジンを出発原料として、US2007/0190359の、[0132]〜[0134]に記載の合成法にて合成することができる。また、XM−63は、US2008/0297033の[0281]〜[0287]に記載の合成法にて合成することができる。
本発明は、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物と、前記(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体とを含有する組成物にも関する。
前記特定燐光性金属錯体を、前記一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物と併用することで、より外部量子効率に優れた有機電界発光素子を得ることができる。
本発明の組成物には更に一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物以外のホスト材料、や前記特定燐光性金属錯体以外の発光材料などを添加することができる。
また、前記特定燐光性金属錯体を少なくとも1種、発光層に含有することが好ましい。
本発明の発光層における特定燐光性金属錯体の含有量は発光層中1〜40質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。
本発明は、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物と、前記(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体とを含有する発光層にも関する。
本発明の組成物又は発光層において、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物に対して、特定燐光性金属錯体の使用割合は0.1質量%以上50質量%以下の範囲が好ましく、1質量%以上40質量%以下の範囲がより好ましく、5質量%以上30質量%以下の範囲が最も好ましい。
本発明において、前記一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物を少なくとも1種と、前記燐光性金属錯体を少なくとも1種とを発光層に含有することが好ましい。
前記一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物と、前記特定燐光性金属錯体との好ましい組み合わせとしては、前記一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物が置換基(S)を有する場合、特定燐光性金属錯体のR1a〜R1iは水素原子、アルキル基であることが好ましく、メチル基、iso―プロピル基、tert−ブチル基、iso―ブチル基、ネオペンチル基であることがより好ましく、メチル基、iso―ブチル基、ネオペンチル基であることが更に好ましく、ネオペンチル基であることが特に好ましい。
また、前記特定燐光性金属錯体のR1a〜R1iが置換基(S)を有する場合、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物の置換基は水素原子、tert−ブチル基、iso―ブチル基、アミル基、ネオペンチル基であることが好ましい。発光層内において前記特定燐光性金属錯体との相溶性が増すことで、凝集、会合が起こりにくくなり発光クエンチャー生成による素子劣化、会合発光による色度ズレが抑制されると考えられる。
本発明の一の態様において、特定燐光性金属錯体のR1a〜R1iのいずれかが(a)、(b)、(e)、(f)、(g)、(h)、(o)、(p)、(r)、(t)〜(w)で表される嵩高い置換基である場合、一般式(1)で表される化合物は無置換か、若しくは(c)、(d)、(i)〜(n)、(q)、(s)、(x)で表される置換基を持つ事が好ましく、特定燐光性金属錯体のR1a〜R1iのいずれかが(a)、(b)であって、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物は無置換か、若しくは(c)、(d)又は(q)、(s)、(x)で表される置換基を持つ事が好ましく事がより好ましく、特定燐光性金属錯体のR1bが2,6−ジ置換アリール基であって、R1a〜R1iいずれかが(a)、(b)であって、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物が無置換か、若しくは(c)又は(d)で表される置換基を1〜2持つ事が更に好ましい。
本発明の他の態様において、特定燐光性金属錯体のR1a〜R1iのいずれかが(c)、(d)、(i)〜(n)、(p)、(q)、(s)、(x)で表される分岐アルキル置換基である場合、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物は無置換か、若しくは(a)、(b)、(d)、(e)で表される置換基を持つ事が好ましく、特定燐光性金属錯体のR1a〜R1iのいずれかが(c)、(d)、(q)、(s)、(x)であって、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物は無置換か、若しくは(b)、(d)、(e)で表される置換基を持つ事が好ましく事がより好ましく、特定燐光性金属錯体のR1bが2,6−ジ置換アリール基であって、R1a〜R1iいずれかが(c)、(d)であって、一般式(1)で表される化合物が無置換か、若しくは(b)、(d)で表される置換基を1〜2持つ事が更に好ましい。
本発明の更に他の態様において、特定燐光性金属錯体のR1a〜R1iが置換基(S)を有さない場合、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物が(a)、(b)、(d)、(e)で表される置換基を持つ事が好ましく、特定燐光性金属錯体のR1bが2,6−ジ置換アリール基であって、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物が(b)、(d)、(e)で表される置換基を持つ事が好ましく事がより好ましく、特定燐光性金属錯体のR1bが2,6−ジ置換アリール基であり、かつR1eがメチル基であって、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物が(b)、(d)で表される置換基を持つ事が更に好ましい。
発光層内に前記一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物のアルキル置換基数と、前記特定燐光性金属錯体が含まれる場合、発光層全体の質量(発光層内に含まれる発光材料とホスト材料の質量の総和)と発光層内に含まれるアルキル置換基の質量の比(発光層内アルキル基質量比)は0〜0.3が好ましく、0.02〜0.27がより好ましく、0.05〜0.23が特に好ましい。発光層内アルキル基質量比が上記の範囲である場合、駆動電圧が上昇せずに、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物と前記特定燐光性金属錯体との相溶性が増すため、素子耐久性が向上し、色度ズレが抑制されると考えられる。
なお、発光層内アルキル基質量比は以下の式から算出される。
Figure 0004564585
〔有機電界発光素子〕
本発明の素子について詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、
前記発光層に一般式(A1)〜(A4)で表されるモノアニオン性の2座配位子と原子量40以上の金属を含む燐光性金属錯体を含有し、かつ発光層と陰極の間に挟持された有機層のいずれかの層に一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物を含有する。
本発明の有機電界発光素子において、発光層は有機層であり、発光層と陰極の間に少なくとも一層の有機層を含むほか、更に複数の有機層を有していてもよい。
発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明若しくは半透明であることが好ましい。
図1は、本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例を示している。図1に示される本発明に係る有機電界発光素子10は、支持基板12上において、陽極4と陰極9との間に発光層6が挟まれている。具体的には、陽極4と陰極9との間に正孔注入層4、正孔輸送層5、発光層6、正孔ブロック層7、及び電子輸送層8がこの順に積層されている。
<有機層の構成>
前記有機層の層構成としては、特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記透明電極上に又は前記背面電極上に形成されるのが好ましい。この場合、有機層は、前記透明電極又は前記背面電極上の前面又は一面に形成される。
有機層の形状、大きさ、及び厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
具体的な層構成として、下記が挙げられるが本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰
極。
有機電界発光素子の素子構成、基板、陰極及び陽極については、例えば、特開2008−270736号公報に詳述されており、該公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
<陽極>
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
<陰極>
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
基板、陽極、陰極については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0070〕〜〔0089〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
<有機層>
本発明における有機層について説明する。
−有機層の形成−
本発明の有機電界発光素子において、各有機層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法、スピンコート法等の湿式製膜法(ウエットプロセス)のいずれによっても好適に形成することができる。
本発明において、一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種含有する有機層、及び前記燐光性金属錯体を少なくとも1種含有する有機層、の少なくとも1層がウエットプロセスで形成することが好ましい。
(発光層)
<発光材料>
本発明における発光材料は前記特定燐光性金属錯体であることが好ましい。
発光層中の発光材料は、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜40質量%含有されることがより好ましい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、2nm〜500nmであるのが好ましく、中でも、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。
本発明の素子における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であっても良く、ドーパントは一種であっても二種以上であっても良い。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は一種であっても二種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。更に、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
また、発光層は一層であっても二層以上の多層であってもよい。また、それぞれの発光層が異なる発光色で発光してもよい。
<ホスト材料>
本発明に用いられるホスト材料として、以下の化合物を含有していても良い。例えば、ピロール、インドール、カルバゾール(例えばCBP(4,4'−ジ(9−カルバゾイル)ビフェニル))、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体及びそれらの誘導体(置換基や縮環を有していてもよい)等を挙げることができる。
本発明における発光層において、前記ホスト材料三重項最低励起エネルギー(T1エネルギー)が、前記燐光発光材料のT1エネルギーより高いことが色純度、発光効率、駆動耐久性の点で好ましい。
また、本発明におけるホスト化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、発光効率、駆動電圧の観点から、発光層を形成する全化合物質量に対して15質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
(蛍光発光材料)
本発明に使用できる蛍光発光材料の例としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の錯体やピロメテン誘導体の錯体に代表される各種錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
(燐光発光材料)
本発明に使用できる燐光発光材料としては、一般式(1)で表される化合物の他、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられ、中でも、更に好ましい発光性ドーパントとしては、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、及びCe錯体が挙げられる。特に好ましくは、Ir錯体、Pt錯体、又はRe錯体であり、中でも金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が好ましい。更に、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が特に好ましい。
燐光発光材料の含有量は、発光層中に、発光層の総質量に対して、0.1質量%以上50質量%以下の範囲が好ましく、0.2質量%以上50質量%以下の範囲がより好ましく、0.3質量%以上40質量%以下の範囲が更に好ましく、20質量%以上30質量%以下の範囲が最も好ましい。
本発明に用いることのできる燐光発光材料(特定燐光性金属錯体及び/又は併用する燐光発光材料)の含有量は、発光層の総質量に対して、0.1質量%以上50質量%以下の範囲が好ましく、1質量%以上40質量%以下の範囲がより好ましく、5質量%以上30質量%以下の範囲が最も好ましい。特に5質量%以上30質量%以下の範囲では、その有機電界発光素子の発光の色度は、燐光発光材料の添加濃度依存性が小さい。
本発明の有機電界発光素子は、上記特定燐光性金属錯体の少なくとも一種を該発光層の総質量に対して5〜30質量%含有することが最も好ましい。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。
本発明に関し、有機層として、電子受容性ドーパントを含有する正孔注入層又は正孔輸送層を含むことが好ましい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。本発明における電子注入層、電子輸送層のうち少なくとも一層には、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物が含まれる。一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物の電子注入層、電子輸送層における含率は、30%以上100%以下であることが好ましく、50%以上100%以下であることがより好ましく、70%以上100%以下であることが更に好ましい。
本発明にかかる一般式(A1)〜(A4)で表される配位子を有する燐光性金属錯体を含む発光層と一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物を含む電子輸送層を併用すると、一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物が有する高い最低励起三重項エネルギー(T1エネルギー)の為に、発光層で生じた励起エネルギーが拡散するのを防ぐことができるため効率が向上する。更に、一般式(A1)〜(A4)で表される配位子を有する燐光性金属錯体を含む発光層は、あるエネルギーレベルから電子が注入された場合に、正孔と電子のバランスが整うと推測される。そのため発光層に注入される隣接層の電子伝導準位がキャリアバランスの制御に重要となる。一方、素子の発光スペクトルは、発光位置により、干渉により強められる波長が異なることから、キャリアバランスに大きく依存する傾向がある。よって、電子輸送層の膜厚を変化させるとスペクトルが変化することが知られている。ところが、本発明の一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物は、実効的に電子を注入するエネルギーレベルが、本発明の発光層のキャリアバランスをコントロールできるレベルに合致していると推定され、その結果、電子輸送層の膜厚を変化させてもスペクトルが殆ど変化しない結果が得られている。
正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0165〕〜〔0167〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、本発明における一般式(4−1)〜(4−10)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物のほか、アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(Aluminum (III)bis(2−methyl−8−quinolinato)4−phenylphenolate(BAlqと略記する))等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(BCPと略記する))等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子ブロック層−
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する有機化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<保護層>
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0169〕〜〔0170〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
<封止容器>
本発明の素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
封止容器については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0171〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
(駆動)
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の発光素子は、種々の公知の工夫により、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、基板表面形状を加工する(例えば微細な凹凸パターンを形成する)、基板・ITO層・有機層の屈折率を制御する、基板・ITO層・有機層の膜厚を制御すること等により、光の取り出し効率を向上させ、外部量子効率を向上させることが可能である。
本発明の発光素子は、陽極側から発光を取り出す、いわゆるトップエミッション方式であっても良い。
本発明における有機EL素子は、共振器構造を有しても良い。例えば、透明基板上に、屈折率の異なる複数の積層膜よりなる多層膜ミラー、透明又は半透明電極、発光層、及び金属電極を重ね合わせて有する。発光層で生じた光は多層膜ミラーと金属電極を反射板としてその間で反射を繰り返し共振する。
別の好ましい態様では、透明基板上に、透明又は半透明電極と金属電極がそれぞれ反射板として機能して、発光層で生じた光はその間で反射を繰り返し共振する。
共振構造を形成するためには、2つの反射板の有効屈折率、反射板間の各層の屈折率と厚みから決定される光路長を所望の共振波長の得るのに最適な値となるよう調整される。
第一の態様の場合の計算式は特開平9−180883号明細書に記載されている。第2の態様の場合の計算式は特開2004−127795号明細書に記載されている。
本発明の有機電界発光素子の外部量子効率としては、5%以上が好ましく、7%以上がより好ましい。外部量子効率の数値は20℃で素子を駆動したときの外部量子効率の最大値、若しくは、20℃で素子を駆動したときの100〜300cd/m2付近での外部量子効率の値を用いることができる。
本発明の有機電界発光素子の内部量子効率は、30%以上であることが好ましく、50%以上が更に好ましく、70%以上が更に好ましい。素子の内部量子効率は、外部量子効率を光取り出し効率で除して算出される。通常の有機EL素子では光取り出し効率は約20%であるが、基板の形状、電極の形状、有機層の膜厚、無機層の膜厚、有機層の屈折率、無機層の屈折率等を工夫することにより、光取り出し効率を20%以上にすることが可能である。
本発明の有機電界発光素子は、350nm以上700nm以下に極大発光波長(発光スペクトルの最大強度波長)を有するものが好ましく、より好ましくは350nm以上600nm以下、更に好ましくは400nm以上520nm以下、特に好ましくは400nm以上465nm以下である。
(本発明の発光素子の用途)
本発明の発光素子は、発光装置、ピクセル、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、又は光通信等に好適に利用できる。特に、照明装置、表示装置等の発光輝度が高い領域で駆動されるデバイスに好ましく用いられる。
(発光装置)
次に、図2を参照して本発明の発光装置について説明する。
本発明の発光装置は、前記有機電界発光素子を用いてなる。
図2は、本発明の発光装置の一例を概略的に示した断面図である。
図2の発光装置20は、透明基板(支持基板)2、有機電界発光素子10、封止容器16等により構成されている。
有機電界発光素子10は、基板2上に、陽極(第一電極)3、有機層11、陰極(第二電極)9が順次積層されて構成されている。また、陰極9上には、保護層12が積層されており、更に、保護層12上には接着層14を介して封止容器16が設けられている。なお、各電極3、9の一部、隔壁、絶縁層等は省略されている。
ここで、接着層14としては、エポキシ樹脂等の光硬化型接着剤や熱硬化型接着剤を用いることができ、例えば熱硬化性の接着シートを用いることもできる。
本発明の発光装置の用途は特に制限されるものではなく、例えば、照明装置のほか、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電子ペーパ等の表示装置とすることができる。
(照明装置)
次に、図3を参照して本発明の実施形態に係る照明装置について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る照明装置の一例を概略的に示した断面図である。
本発明の実施形態に係る照明装置40は、図3に示すように、前述した有機EL素子10と、光散乱部材30とを備えている。より具体的には、照明装置40は、有機EL素子10の基板2と光散乱部材30とが接触するように構成されている。
光散乱部材30は、光を散乱できるものであれば特に制限されないが、図3においては、透明基板31に微粒子32が分散した部材とされている。透明基板31としては、例えば、ガラス基板を好適に挙げることができる。微粒子32としては、透明樹脂微粒子を好適に挙げることができる。ガラス基板及び透明樹脂微粒子としては、いずれも、公知のものを使用できる。このような照明装置40は、有機電界発光素子10からの発光が散乱部材30の光入射面30Aに入射されると、入射光を光散乱部材30により散乱させ、散乱光を光出射面30Bから照明光として出射するものである。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下において、実施例1−1〜1−9、1−11〜1−23、1−25〜1−33、1−35〜1−41、1−43〜1−49、1−51〜1−57、1−59〜1−60、2−1〜2−3、2−5〜2−9、2−11〜2−15、2−17〜2−21、2−23〜2−27、2−29〜2−33、2−35〜2−36、4−4〜4−5、4−9〜4−10及び4−16〜4−18は、「参考例」と読み替えるものとする。
〔例示化合物1の合成〕
例示化合物1は下記スキームに従って合成した。
Figure 0004564585
テトラヒドロフラン中−78℃で、p−ジヨードベンゼンに1.1等量のノルマルブチルリチウムを加え、30分反応させる。これに対して1.2当量のクロロトリフェニルシランを加え、室温下1時間程度反応させ、中間体1を収率72%で得る。中間体1と0.05等量の酢酸パラジウム、0.15等量の トリ(t−ブチル)ホスフィン、2.4等量のナトリウム−tert−ブトキシド、及び1等量のα−カルボリンをキシレンに溶解させ、還流温度にて10時間反応させた。反応混合物に酢酸エチルと水を加えて有機相を分離し、有機相を、水、飽和食塩水で洗浄した後、減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶、昇華精製などにより精製、例示化合物1を収率55%で得た。
〔例示化合物122の合成〕
例示化合物122は下記スキームに従って合成した。
Figure 0004564585
m−ジヨードベンゼンと0.05等量の酢酸パラジウム、0.15等量の トリ(t−ブチル)ホスフィン、4等量のナトリウム−tert−ブトキシド、及び2等量の中間体2をキシレンに溶解させ、還流温度にて12時間反応させた。反応混合物に酢酸エチルと水を加えて有機相を分離し、有機相を、水、飽和食塩水で洗浄した後減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶、昇華精製などにより精製、例示化合物122を収率43%で得た。
〔例示化合物160の合成〕
例示化合物160は下記スキームに従って合成した。
Figure 0004564585
テトラヒドロフラン中−78℃で、p−ジヨードベンゼンに1等量のノルマルブチルリチウムを加え、30分反応させる。これに対して0.5当量のジクロロジメチルシランを加え、室温下1時間程度反応させ、中間体3を収率55%で得る。中間体3と0.1等量の酢酸パラジウム、0.3等量のトリ(t−ブチル)ホスフィン、4等量のナトリウム−tert−ブトキシド、及び2.1等量の中間体4をキシレンに溶解させ、還流温度にて15時間反応させた。反応混合物に酢酸エチルと水を加えて有機相を分離し、有機相を、水、飽和食塩水で洗浄した後減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶、昇華精製などにより精製、例示化合物160を収率55%で得た。
〔例示化合物156の合成〕
例示化合物156は下記スキームに従って合成した。
Figure 0004564585
ジアミン1と0.05等量のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、0.1等量のイミダゾリウム塩、4等量のナトリウム−tert−ブトキシド、及び2等量の中間体5をキシレンに溶解させ、還流温度にて20時間反応させた。反応混合物に酢酸エチルと水を加えて有機相を分離し、有機相を、水、飽和食塩水で洗浄した後減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶、昇華精製などにより精製、例示化合物156を収率24%で得た。
〔有機電解発光素子の作製〕
[比較例1−1]
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、銅フタロシアニンを10nm蒸着し、この上に、NPD(N,N'−ジ−α−ナフチル−N,N'−ジフェニル)−ベンジジン)を40nm蒸着した(正孔輸送層)。この上に、A−2とH−1を9:91の比率(質量比)で30nm蒸着し(発光層)、この上に、H−1を5nm蒸着した(隣接層)。この上に、Alq(トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体)を30nm蒸着した(電子輸送層)。この上に、フッ化リチウムを3nm蒸着した後、アルミニウム60nmを蒸着した。このものを、大気に触れさせること無く、アルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、比較例1−1の有機電界発光素子を得た。東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧をEL素子に印加して発光させた結果、A−2に由来するりん光発光が得られた。
[実施例1−1〜1−60、比較例1−2〜1−9]
発光材料及びホスト材料に用いた化合物を表1に記載のものに変更した以外は比較例1−1と同様に素子を作製し、評価した。用いた発光材料に由来するりん光発光が得られた。得られた結果を表1にまとめた。
(駆動電圧の測定)
実施例1−1〜1〜60、比較例1−1〜1−9の有機電界発光素子を(株)島津製作所製の発光スペクトル測定システム(ELS1500)にセットし、これらの輝度が1000 cd/m2時の印加電圧を測定した。
(駆動耐久性の評価)
実施例1−1〜1〜60、比較例1−1〜1−9の有機電界発光素子を、東京システム開発(株)製のOLEDテストシステムST−D型にセットし、定電流モードにて初期輝度1000cd/m2の条件で駆動し、輝度半減時間を測定した。
(外部量子効率の評価)
実施例1−1〜1〜60、比較例1−1〜1−9の有機電界発光素子を、東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧をEL素子に印加して発光させた。1000cd/m2時の正面輝度から外部量子効率(%)を算出した。
(色度の評価)
色度(CIE色度)は輝度が1000cd/m2になるよう直流電圧を印加し、(株)島津製作所製の発光スペクトル測定システム(ELS1500)により発光スペクトルを測定し、算出した。
Figure 0004564585
Figure 0004564585
上記結果から明らかなように、本発明の素子は比較素子に比べ、外部量子効率が高く、駆動電圧が低く、かつ耐久性が向上した。また、色純度が良化し、青色発光素子として好ましい色度に出来た。
実施例2
(比較例2−1)
0.5mm厚み、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。これにポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)を純水で70%に希釈した溶液をスピンコーターで塗布し、50nmの正孔輸送層を設けた。H−1:A−2=96/5(質量比)を溶解したメチレンクロライド溶液をスピンコーターで塗布し、30nmの発光層を得た。この上に、BAlq[ビス−(2−メチル−8−キノリノレート)−4−(フェニルフェノレート)アルミニウム]を40nm蒸着した。この有機化合物層の上に、蒸着装置内で陰極バッファー層としてフッ化リチウム0.5nm及び陰極としてアルミニウム150nmを蒸着した。これを大気に触れさせること無く、アルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、比較例2−1の有機EL素子を作製した。東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧を有機EL素子に印加して発光させた結果、本発明の化合物A−2に由来する発光が得られた。
(実施例2−1〜2−36、比較例2−2〜2−9)
比較例2−1で使用した材料を、表2に記載の材料に変更した以外は比較例2−1と同様にして比較例2−2〜2−9、実施例2−1〜2−36の素子を作製した。東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧を有機EL素子に印加して発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する色の発光が得られた。
Figure 0004564585
上記結果から明らかなように、本発明の素子は比較素子に比べ、外部量子効率が高く、駆動電圧が低く、かつ耐久性が向上した。また、色純度が良化し、青色発光素子として好ましい色度に出来た。
〔実施例3〕
[実施例3−1〜3−12]
発光材料及びホスト材料に用いた化合物を表3に記載のものに変更した以外は比較例1−1と同様に素子を作製し、評価した。用いた発光材料に由来するりん光発光が得られた。
Figure 0004564585
上記結果から明らかなように、発光層に用いた特定燐光性金属錯体における置換基が嵩高いものである場合、ホスト材料は無置換若しくは分岐アルキル基であると、作製された素子は耐久性が向上した。一方、特定燐光性金属錯体の置換基がかさ高くない場合、ホスト材料は嵩高い置換基若しくは分岐アルキル基であるとより、耐久性が高く、純度が良化した。
実施例4[実施例4−1〜4−18]
発光材料及びホスト材料に用いた化合物を表4に記載のものに変更した以外は比較例1−1と同様に素子を作製し、評価した。発光層全体の質量(発光層内に含まれる発光材料とホスト材料の質量の総和)と発光層内に含まれるアルキル置換基の質量の比を「発光層内アルキル基質量比」として記載する。用いた発光材料に由来するりん光発光が得られた。得られた結果を表4にまとめた。なお、発光層内アルキル基質量比は以下の式から算出される。
Figure 0004564585
Figure 0004564585
上記結果から明らかなように、発光層内アルキル基質量比が適切な範囲の場合、作製された素子は外部量子効率が高く、駆動電圧が低く、かつ耐久性が向上した。また、色純度が良化し、青色発光素子として好ましい色度に出来た。前記一般式(1)で表される化合物(ホスト材料)の置換基の炭素数と、発光層内アルキル基質量比が、少ないと素子耐久性の面で劣り、大きすぎると、駆動電圧が上昇し、耐久性が低下する事がわかった。
上記結果から明らかなように、発光層に用いた特定燐光性金属錯体における置換基が嵩高いものである場合、ホスト材料は無置換であると、作製された素子は外部量子効率が高く、駆動電圧が低く、かつ耐久性が向上した。また、色純度が良化し、青色発光素子として好ましい色度に出来た。
Figure 0004564585
Figure 0004564585
Figure 0004564585
2・・・基板
3・・・陽極
4・・・正孔注入層
5・・・正孔輸送層
6・・・発光層
7・・・正孔ブロック層
8・・・電子輸送層
9・・・陰極
10・・・有機電界発光素子(有機EL素子)
11・・・有機層
12・・・保護層
14・・・接着層
16・・・封止容器
20・・・発光装置
30・・・光散乱部材
30A・・・光入射面
30B・・・光出射面
32・・・微粒子
40・・・照明装置

Claims (12)

  1. 一対の電極間に発光材料を含有する発光層を含む少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(10)で表される化合物、及び下記一般式(A9)で表される燐光性金属錯体を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
    Figure 0004564585

    (一般式(10)中、R 1011 〜R 1018 はそれぞれ水素原子を表し、Cz 101 及びCz 102 はそれぞれ下記一般式(4−4)で表される基を表す。)
    Figure 0004564585

    (一般式(4−4)中、R 442 〜R 448 は、それぞれ独立に、水素原子又は下記(a)〜(e)のいずれか一つを表す。)
    Figure 0004564585

    Figure 0004564585

    一般式(A9)中、R 1a 〜R 1i はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜20のアルキル基によって置換された炭素数6〜18のアリール基を表す。nは3を表す。X−Yは副配位子を表す。
  2. 一般式(4−4)中、R 442 〜R 448 の少なくとも一つが前記(a)〜(e)のいずれか一つを表すことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記一般式(10)で表される化合物を発光層に含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記一般式(10)で表される化合物を発光層に隣接する層に含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記燐光性金属錯体を少なくとも1種、発光層に含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記一般式(10)で表される化合物を少なくとも1種と、前記燐光性金属錯体を少なくとも1種とを発光層に含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  7. 前記一般式(10)で表される化合物を少なくとも1種含有する有機層、及び前記燐光性金属錯体を少なくとも1種含有する有機層、の少なくとも1層がウエットプロセスで形成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  8. 請求項1に記載の一般式(10)で表される化合物と、請求項1に記載の一般式(A9)で表される燐光性金属錯体とを含有する組成物。
  9. 請求項1に記載の一般式(10)で表される化合物と、請求項1に記載の一般式(A9)で表される燐光性金属錯体とを含有する発光層。
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
  11. 請求項1〜のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
  12. 請求項1〜のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
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