JP5255366B2 - 搬送ロボットシステム - Google Patents
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Description
したがって、ロボット本体の形状や重心位置に基づいて設定される走行速度で走行すると、ロボット本体が転倒や荷崩れをおこす可能性がある。又は、搭載する搬送物の一部がロボット本体からはみ出し、走行経路上の障害物と搬送物が接触する可能性がある。
なお、所定の走行区域内とは、例えば工場や倉庫の敷地など、ロボット本体R1が走行可能で、搬送ロボットシステム100が設置される区域(領域)とする。
ロボット本体R1は、搬送物搭載手段2、搬送物計測手段3、搬送体情報作成手段4、自己位置認識手段5、環境情報取得手段6、衝突回避手段7、経路計画手段8、走行装置9、およびロボット本体R1を制御する制御装置10を含んでなる。
以下、ロボット本体R1の進行方向を前方として前後方向を設定する。また、走行装置9で駆動する車輪9aが備わる側を下方として上下方向を設定する。
また、制御装置10には、例えばハードディスク装置からなる記憶部(記憶手段)10aが備わり、ロボット本体R1が走行する走行区域内の地図データmapを記憶して備えている。
なお、地図データmapは、工場のライン設備や倉庫の棚など、走行区域内に設置される構造物をデータとして含む構成が好適である。
そして、ロボット本体R1の搬送物搭載手段2に搬送物Aを搭載して、搬送体1を形成する。
レーザレンジセンサは、レーザ光を走査しながら搬送物Aに沿って照射し、搬送物Aまでの距離を連続して計測することで、搬送物Aの端部位置を検出できる。
このような端部検出手段3bを、図2の(b)に示すように例えば4つ備えてロボット本体R1の前後方向及び左右方向における搬送物Aの端部位置を検出する構成とすればよい。
なお、ロボット本体R1の前方(進行方向)に向いて左側を左方として左右方向を設定する。
搬送物計測手段3には、例えば、図2の(b)に示すように4つの重量計3aが備わり、4つの重量計3aが計測した4つの計測値を、制御装置10に入力する構成が好適である。
このような構成によって、例えば搬送体情報作成手段4(図1参照)は、搬送物搭載手段2に搭載された搬送物Aの重量を取得できるとともに搬送物Aの重心位置を算出できる。
そして、搬送体情報作成手段4は、4つの重量計3aから入力される4つの重量信号Wsのばらつきに基づいて、搬送物搭載手段2に搭載された搬送物Aの重心位置を算出し、搬送物Aの重量、重心位置、及び形状を情報として含んだ搬送物情報を作成する。
なお、本実施形態においては、搬送物Aを上方から見たときの外形寸法を搬送物Aの形状とする。
なお、本実施形態においては、搬送体1を上方から見たときの外形寸法を搬送体1の形状とする。
この方法は公知の技術であり、詳細な説明は省略する。
自己位置認識手段5は、例えば、ソフトウェアロジックで構成することができる。
センサ部6aとして測域センサを使用する場合、環境情報取得手段6は、ロボット本体R1の進行方向に、例えばレーザ光を走査しながら照射して検出物との距離と照射角度とから走査エリア内の通路形状を含んだ周辺環境情報を取得できる。
例えば、衝突回避手段7は、環境情報取得手段6が取得する周辺環境情報から、ロボット本体R1の進行方向の走行経路の通路形状を取得する。そして、衝突回避手段7は、搬送体情報作成手段4が作成する搬送体情報に含まれる搬送体1の形状と、周辺環境情報に含まれる進行方向の通路形状を参照し、例えば、ロボット本体R1の搬送物Aの形状(外形寸法)が通路形状(幅)より大きいとき、衝突回避手段7は、搬送体1の走行経路に障害物があると判定して、搬送体1が障害物と衝突する衝突可能性があると判定する。
また、ロボット本体R1の、例えば車輪9aの前後に少なくとも1つの補助輪9cを備える構成であってもよい。
なお、走行装置9は車輪9aを備えるものに限定されず、例えばクローラを備えるものであってもよいし、歩行式であってもよい。
また、搬送体1の上面視において任意の点を原点Oとする直角座標系Sを設定し、ロボット本体R1の進行方向に沿った軸をSx軸、その直角方向をSy軸とする。
以下、Sx軸の正の側を前方、負の側を後方とする。また、Sy軸の正の側を左方、負の側を右方とする。
そして、制御装置10は、ロボット本体R1や搬送体1の重心位置及び形状を、座標系S上の座標として管理する。
また、搬送物Aが搭載されないロボット本体R1の重心Gは、座標系S上の座標(xG,yG)として示される。
そして、搬送物Aの前後方向の長さ(x1a+x2a)と、左右方向の長さ(y1a+y2a)で構成される矩形(外形寸法)を搬送物Aの形状とみなす。
また、原点Oから左方に向かう、搬送物Aの最大長さy1aは、搬送物Aの左側の端部位置を検出することで計測でき、右方に向かう搬送物Aの最大長さy2aは、搬送物Aの右側の端部位置を検出することで計測できる。
そして、前方端部検出手段3bFは、搬送物Aの前方の端部位置を検出して、端部位置信号Esを制御装置10(図2の(a)参照)に入力し、後方端部検出手段3bBは、搬送物Aの後方の端部位置を検出して、端部位置信号Esを制御装置10に入力する。さらに、左側端部検出手段3bLは、搬送物Aの左側の端部位置を検出して、端部位置信号Esを制御装置10に入力し、右側端部検出手段3bRは、搬送物Aの右側の端部位置を検出して、端部位置信号Esを制御装置10に入力する。
なお、搬送物計測手段3の端部検出手段3bが検出した端部位置信号Esに基づいて、搬送体情報作成手段4が搬送物Aの形状(x1a+x2a,y1a+y2a)を算出することから、端部検出手段3bが搬送物Aの端部位置を検出することは、搬送物計測手段3が搬送物Aの形状(外形寸法)を計測することになる。
具体的に搬送体情報作成手段4は、原点Oより前方のロボット本体R1の長さx1と搬送物Aの長さx1aのうち長いほうを搬送体1の前方の長さxFとし、原点Oより後方のロボット本体R1の長さx2と搬送物Aの長さx2aのうち長いほうを搬送体1の後方の長さxBとする。
また、搬送体情報作成手段4は、原点Oより左側のロボット本体R1の長さy1と搬送物Aの長さy1aのうち長いほうを搬送体1の左側の長さyLとし、原点Oより右側のロボット本体R1の長さy2と搬送物Aの長さy2aのうち長いほうを搬送体1の右側の長さyRとする。
なお、複数の重量計3aを使用して搬送物Aの重心位置を算出する方法、及び搬送体1の重心位置を算出する方法は公知の技術であり、詳細な説明は省略する。
すなわち、制御装置10は搬送物計測手段3に指令を与えて、搬送物Aの端部位置を端部検出手段3bで検出し、端部検出手段3bは、端部位置信号Esを制御装置10に入力する。
なお、搬送体1のスタート地点は、予め設定してある所定の地点であってもよいし、例えばロボット本体R1が搬送物Aを搭載した地点としてもよい。
また、経路計画手段8は、選択した走行経路の曲率半径が小さく、搬送体1がカーブ走行できないと判定した場合に、搬送体1が走行不可能と判定してもよい。
このとき、経路計画手段8は、搬送体1の幅より小さい幅の走行経路のみを迂回するように走行経路を再選択してもよい。
このようにして、経路計画手段8は、搬送体1が目的地に到達するまでの走行経路を決定する。
走行可能な搬送体1の情報とは、例えば走行経路を走行できる搬送体1の左右方向の長さ(幅)の最大値、前後方向の長さの最大値などである。
経路計画手段8は、搬送体情報作成手段4が作成する搬送体情報に基づいて、地図データmapを参照し、例えば搬送体1の左右方向の長さ(幅)が、選択した走行経路を走行できる幅の最大値を超えている場合、経路計画手段8は、搬送体1が走行経路を走行できないと判定する。
また、ロボット本体R1の最適な走行速度に対して、搬送物Aが搭載されたときの形状の変化や重心Gの移動量による最適な走行速度の変化量を予め実験測定し、例えばマップ形式のデータとして、制御装置10の記憶部10aに記憶する構成とすればよい。
そして、経路計画手段8は、搬送体情報に基づいてマップ形式のデータを参照し、ロボット本体R1に搬送物Aが搭載された搬送体1の最適な走行速度を決定する。
走行計画は、例えば「所定の距離直進した地点で右折(左折)し、さらに所定の距離直進する」というように、搬送体1が右左折する地点までの距離と、右左折の方向を組み合わせる形態のものが考えられる。
そして、制御装置10の衝突回避手段7は、搬送体情報作成手段4が作成した搬送体情報と環境情報取得手段6が取得する周囲環境情報に基づいて、走行経路に障害物があると判定したときは、衝突可能性があると判定する(ステップS9)。
そして、制御装置10は制御をステップS5に戻す。
なお、経路計画手段8が搬送体1の走行計画を変更する間、制御装置10は、ロボット本体R1の走行を停止する構成であってもよい。
したがって、制御装置10は、幅の狭い走行経路と接触することなく、搬送体1を目的地まで走行させることができる。
したがって、制御装置10は、落下物と接触することなく、搬送体1を目的地まで走行させることができる。
さらに、制御装置10は、搬送体1の重心位置に対応した走行速度で搬送体1を走行させることができ、搬送体1の転倒を防止できるという優れた効果を奏する。
図7は、搬送体の荷崩れを検出するロボット本体を示す図である。
そして、ロボット本体R2に搬送物Aが搭載された搬送体1aの荷崩れを、荷崩れ検出手段16が検出したときに、警告手段17によって警告を発する構成とする。
荷崩れ検出手段16は、ソフトウェアロジックで構成することができ、例えば、搬送物計測手段3の端部検出手段3b(図2の(a)参照)が検出する搬送物Aの端部位置の変化と搬送物Aの重心位置の移動によって荷崩れを検出することができる。
なお、ロボット本体R2は、荷崩れ検出手段16及び警告手段17を備える以外は、搬送ロボットシステム100のロボット本体R1(図1参照)と同等の構成である。
したがって、例えば、図2の(b)示すように4つの重量計3aが備わる構成の場合、各重量計3aにかかる搬送物Aの重量バランスが崩れ、各重量計3aが制御装置10に、計測値として入力する重量信号Wsが大きく変化する。
また、搬送物Aの端部位置が大きく移動することから、端部検出手段3bが制御装置10に入力する端部位置信号Esが大きく変化する。
換言すると、荷崩れ検出手段16は、搬送物計測手段3が計測する、搬送物Aの形状(外形寸法)の計測値と重量の計測値の変化に基づいて、搬送体1aの荷崩れを検出できる。
さらに、荷崩れ検出手段16が荷崩れを検出したときは、制御装置10が搬送体1aの走行を停止する構成としてもよい。
すなわち、搬送物計測手段3は、端部検出手段3bが所定の周期で検出する搬送物Aの端部位置信号Esを、搬送物Aの形状の計測値として制御装置10に入力する。
さらに、搬送物計測手段3の重量計3aは、搬送物Aの重量を所定の周期で計測し、計測値である重量信号Wsを制御装置10に入力する。
さらに、制御装置10は走行装置9に指令を与えて、ロボット本体R2の走行を停止する(ステップS14)。
また、前方ロボット本体R1Fに備わる制御装置10(図1参照)と、後方に配置されるロボット本体(以下、後方ロボット本体R1Bと称する)に備わる制御装置10は、例えば無線によって互いにデータを送受信可能な構成が好適である。
また、後方ロボット本体R1Bの搬送物計測手段3は、搬送物A1の後方の端部位置を検出して後方ロボット本体R1Bの制御装置10に入力する。
後方ロボット本体R1Bの制御装置10は、搬送物A1の後方の端部位置の、原点OBからの最大値x2Bを、前方ロボット本体R1Fの制御装置10に送信する。
前方ロボット本体R1Fの搬送体情報作成手段4は、送信された最大値x2Bにロボット前後距離xOを加算した値(x2B+xO)を、搬送物A1の後方の長さx2bとする。
前方ロボット本体R1Fの搬送体情報作成手段4(図1参照)は、前方ロボット本体R1Fの搬送物計測手段3が検出する搬送物A1の左側の端部位置と、後方ロボット本体R1Bから送信された左側の端部位置とを比較し、値の大きい方を、搬送物A1の左側の長さy1bとする。
後方左ロボット本体R1BLの原点OBL、及び後方右ロボット本体R1BRの原点OBRは、前方ロボット本体R1Fの原点Oからの距離が等しいことが好ましく、前方ロボット本体R1Fの原点Oと、後方左ロボット本体R1BLの原点OBL、及び後方右ロボット本体R1BRの原点OBRとの距離(以下、ロボット前後距離と称する)をxOとする。
さらに、後方左ロボット本体R1BLの制御装置10(図1参照)、及び後方右ロボット本体R1BRの制御装置10は、それぞれ前方ロボット本体R1Fの制御装置10と、例えば無線によって互いにデータを送受信可能な構成が好適である。
さらに、後方右ロボット本体R1BRの搬送物計測手段3は、搬送物A2の後方の端部位置を検出して後方右ロボット本体R1BRの制御装置10に入力し、後方右ロボット本体R1BRの制御装置10は、入力された端部位置の値の最大値を、前方ロボット本体R1Fの制御装置10に送信する。
さらに、前方ロボット本体R1Fの搬送体情報作成手段4は、後方左ロボット本体R1BLの、原点OBLより後方の長さ(後方右ロボット本体R1BRの、原点OBRより後方の長さ)x2にロボット前後距離xOを加えた長さ(x2+xO)と、搬送物A2の後方の長さx2cのうち長いほうを搬送体1cの後方の長さxBとする。
同様に、後方右ロボット本体R1BRの搬送物計測手段3(図1参照)は、重量計3a(図2の(b)参照)が計測する搬送物A2の重量を後方右ロボット本体R1BRの制御装置10(図1参照)に入力し、後方右ロボット本体R1BRの制御装置10は、入力された搬送物A2の重量を前方ロボット本体R1Fの制御装置10に送信する。
図11は、搬送物計測手段を搭載しないロボット本体を備える搬送ロボットシステムの図である。
図11に示すように、変形例1の搬送ロボットシステム102は、搬送体1dの走行区域内の所定の地点(例えばスタート地点)に、データ送信部30aを備える設置型搬送物計測手段(搬送物計測手段)30を設置し、ロボット本体R3には、データ送信部30aが送信するデータを受信するデータ受信手段11を備える。
そして、ロボット本体R3の搬送体情報作成手段4は、搬送物Aを搭載しないロボット本体R3の端部位置と、搬送体1dの搬送物Aの端部位置の差によって、搬送物Aの端部位置を検出することができる。
この構成によって、ロボット本体R3の搬送体情報作成手段4は、複数の設置型重量計30cが計測する搬送体1dの重量の計測値のばらつきによって、搬送体1dの重心位置を算出できる。
なお、変形例1の搬送ロボットシステム102に備わるロボット本体R3は、データ受信手段11を備え、搬送物計測手段3を備えない点以外は、図1に示すロボット本体R1と同等の構成である。
そして、搬送体情報作成手段4は、搬送体1dの重心位置を算出する。
この構成によって、荷崩れ検出手段16(図7参照)は、搬送体情報作成手段4が算出する重心位置及び設置型端部検出手段30bが検出する搬送物Aの端部位置の少なくとも一方が、スタート地点における重心位置及び端部位置から大きく変化した場合に、搬送体1dに荷崩れが発生したと判定できる。
警告手段17を備える場合、搬送体1dに荷崩れが発生したことを、例えば搬送ロボットシステム102の管理者に報知することができる。また、制御装置10が搬送体1dの走行を停止する構成の場合、搬送体1dに荷崩れが発生した状態のまま不安定な走行をすることを防止できる。そして、搬送体1dの転倒を好適に防止できる。
図12の(a)は、可動式の搬送物搭載手段を示す側面図、(b)は、可動式の搬送物搭載手段を示す上面図である。
図12の(a)、(b)に示すように、変形例2の搬送ロボットシステム103に備わるロボット本体R4の搬送物搭載手段2aは、例えば前後方向、及び左右方向に広がる浅い箱型の荷台2a1を含んで構成され、荷台2a1は荷台サイズ調整手段20によって駆動される構成とする。荷台サイズ調整手段20は、例えば図示しないアクチュエータで構成され、図12の(a)、(b)に示すように、搬送物搭載手段2aの荷台2a1を前後左右方向に広げるように駆動する。
そして、搬送物Aのサイズに対応するように荷台2a1を前後左右方向に広げて搬送物Aを搭載し、搬送体1eを形成する。
荷台サイズ検出手段21は、例えばリニアエンコーダやリニアポテンショメータからなり、荷台2a1の前後方向の移動量、及び左右方向の移動量を検出して移動量信号Msを制御装置10に入力する。
例えば、浅い箱型の荷台2a1の側壁部に、搬送物Aと接触したことを検出する図示しないセンサを備え、図示しないセンサは搬送物Aと荷台2a1の側壁部が接触したときの検出信号を制御装置10に入力する構成とする。
そして、荷台サイズ調整手段20は制御装置10からの指令で駆動するとともに、制御装置10は、図示しないセンサから、前記検出信号が入力されたときに荷台サイズ調整手段20の駆動を停止する構成とすればよい。
搬送体情報作成手段4は、荷台サイズ検出手段21が検出する、荷台2a1の前後左右方向の移動量に基づいて荷台2a1のサイズを算出できることから、搬送体情報作成手段4は、荷台2a1の前後左右方向の移動量に基づいて搬送物Aのサイズを取得でき、搬送物Aの端部位置を検出することができる。
そして搬送体情報作成手段4は、搬送物Aの端部位置に基づいて、搬送体1eの搬送体情報を作成できる。
図13は、個別情報表示手段を有し、着脱可能にロボット本体に備わる搬送物搭載手段を示す図である。図13に示すように、変形例3のロボットシステム104に備わるロボット本体R5の搬送物搭載手段2bは、ロボット本体R5に着脱可能に備わるとともに、搬送物搭載手段2bの個別情報を表示する個別情報表示手段2b1を備える構成とする。個別情報表示手段2b1は、例えばバーコードやRFID(Radio Frequency Identification)タグからなり、対応する読取手段で、個別情報表示手段2b1が表示する個別情報を読み取り可能な構成が好適である。
個別情報表示手段2b1が表示する個別情報は、例えば搬送物搭載手段2bのサイズを情報として含む。または、搬送物搭載手段2bの固有のIDをデータとして含んでいてもよい。
なお、搬送物搭載手段2bをロボット本体R5に取り付ける方法は限定するものではなく、例えば図示しないボルトなどの締結部材で固定すればよい。
そして、個別情報取得手段14は、読み取った搬送物搭載手段2bの個別情報を情報信号Isとして制御装置10に入力する。
したがって、制御装置10の搬送体情報作成手段4(図1参照)は、取得した搬送物搭載手段2bのサイズに基づいて搬送物Aの端部位置を検出することができ、搬送体1fの搬送体情報を作成できる。
図14は、搬送物カバーに個別情報表示手段が備わることを示す図である。図14に示すように、変形例4の搬送ロボットシステム105に備わるロボット本体R6は、搭載する搬送物Aを搬送物カバー15で覆うとともに、搬送物Aの個別情報を表示する個別情報表示手段15aを搬送物カバー15に備える構成とする。
個別情報表示手段15aが表示する個別情報は、例えば搬送物Aのサイズを情報として含む。または、搬送物Aの固有のIDをデータとして含んでいてもよい。
そして、個別情報表示手段15aを備える搬送物カバー15で覆われた搬送物Aをロボット本体R6の搬送物搭載手段2に搭載して、搬送体1gが形成される。
個別情報取得手段14aは、例えば複数の読み取り部14bを備える構成とし、搬送物カバー15に備わる個別情報表示手段15aが表示する個別情報を読み取った読み取り部14bの位置で、制御装置10は、搬送物Aの、個別情報表示手段15aが備わる側の端部位置を検出する構成とすればよい。
したがって、制御装置10は搬送物Aのサイズに基づいて端部位置を検出できることになり、搬送体情報作成手段4(図1参照)は、搬送体1gの搬送体情報を作成できる。
図15は、直方体の搬送物を固定バンドで固定した状態を示す図、図16は、直方体を組み合わせた形状の搬送物を固定バンドで固定した状態を示す図である。また、図17の(a)は、左右方向の固定バンドを示す図、(b)は、搬送物を水平方向に備わる固定バンドで固定した状態を示す図である。
ロボット本体R7の前方に備わる固定装置12bFは、固定バンド12aを前方に向けて伸ばし、後方に備わる固定装置12bBは、固定バンド12aを後方に向けて伸ばす。そして、2つの固定装置12bF、12bBを繋ぐように取り付けられる固定バンド12aは、搬送物Aの外周に掛け渡され、搬送物Aを荷台2a2の上面2sに押し付けるように固定する。
なお、固定装置12bには、搬送物Aに掛け渡されている固定バンド12aの、1つの端部から他の端部までの長さ(固定長さ)を調節する図示しない調節機構が備わる構成が好適である。又は、固定バンド12aを巻き取り収納する構成であってもよい。
このとき、固定装置12bの端部固定部12dから固定バンド12aが搬送物Aに向かう角度(固定角度)を制御装置10が取得できれば、制御装置10は、搬送物Aの前後方向の端部位置を検出できる。
なお、ロボット本体R7の前方の固定装置12bFのバンド角度計測手段12cが計測する固定角度θFの角度信号をθFsとし、後方の固定装置12bBのバンド角度計測手段12cが計測する固定角度θBの角度信号をθBsとする。
LF=f・tanθF ・・・(1)
制御装置10は、角度信号θFsによって、固定角度θFを取得でき、荷台2a2の上面2sと固定バンド12aの端部固定部12dの距離fは固定値であることから、制御装置10は、搬送物Aが荷台2a2の前方にはみ出すはみ出し量LFを式(1)で算出できる。
同様に、制御装置10は、次式(2)によって、搬送物Aが荷台2a2の後方にはみ出すはみ出し量LBを算出できる。
LB=f・tanθB ・・・(2)
La=LF+LB+LC ・・・(3)
この場合、制御装置10は、搬送物Aに掛け渡されている固定バンド12aの一端から他端までの長さ(固定バンド12aの固定長さ)を取得する必要がある。
そのため、例えば前方の固定装置12bFには、固定バンド12aを巻取り収納する図示しないリトラクタを備えるとともに、図示しないリニアエンコーダ等で固定バンド12aの引き出し長さBLを、固定バンド12aの固定長さとして計測し、制御装置10に固定バンド12aの引き出し長さBLを入力する構成が好適である。この場合、図示しないリニアエンコーダが長さ計測手段になる。
Ha=(BL−La−dF−dB)/2 ・・・(4)
したがって、テープスイッチ12a1が変形したときの検出信号を制御装置10に入力する構成とし、制御装置10は、変形したテープスイッチ12a1の位置を搬送物A3と固定バンド12aの接触位置とすることで、前方の固定装置12bFの端部固定部12dから搬送物A3の前方の端部位置までの長さdF、及び後方の固定装置12bBの端部固定部12dから搬送物A3の後方の端部位置までの長さdBを計測できる。
LF=dF・sinθF ・・・(5)
同様に、制御装置10は、次式(6)によって、搬送物A3がロボット本体R7の後方にはみ出すはみ出し量LBを算出できる。
LB=dB・sinθB ・・・(6)
また、制御装置10は、搬送物A3の前後方向の長さLaを次式(7)によって算出できる。
La=LF+LB+LC ・・・(7)
Hu=(BL−La−dF−dB)/2 ・・・(8)
そして、制御装置10は、搬送物A3の高さHaを、次式(9)で算出できる。
Ha=Hu+dB・cosθB−f ・・・(9)
さらに左右方向に備わる固定バンド12aも、図15に示す固定装置12bと同じ構成の固定装置で荷台2a2に固定することで、制御装置10(図15参照)は、搬送物Aの左右方向の端部位置を取得でき、搬送体1h(図15参照)の形状をより好適に認識することができる。したがって、搬送体情報作成手段4(図1参照)で、搬送体1hの詳細な搬送体情報を作成できる。
このような構成によって、制御装置10(図15参照)は、1つの固定バンド12aを備え、搬送物Aの前後方向の端部位置と左右方向の端部位置を検出できる。
なお、変形例5の搬送ロボットシステム106に備わるロボット本体R7は、固定バンド12a、固定装置12b、及びバンド角度計測手段12cが、端部検出手段3b(図2の(a)参照)の代わりに備わる点以外は、図1に示すロボット本体R1と同等の構成である。
そして、制御装置は、搬送体情報に基づいて、搬送体が目的地に到達するまでの走行経路や走行速度などを決定して走行計画を作成するとともに、走行計画に基づいてロボット本体を走行させることで、搬送体が例えば幅の狭い走行経路に接触することなく、目的地まで走行できるという優れた効果を奏する。
2 搬送物搭載手段
2b1 個別情報表示手段
3 搬送物計測手段
3a 重量計
3b 端部検出手段
4 搬送体情報作成手段
5 自己位置認識手段
6 環境情報取得手段
7 衝突回避手段
8 経路計画手段
9 走行装置
10 制御装置
10a 記憶部(記憶手段)
11 データ受信手段
12a 固定バンド(固定部材)
12a1 テープスイッチ(接触位置検出手段)
12b 固定装置
12c バンド角度計測手段(角度計測手段)
14、14a 個別情報取得手段
16 荷崩れ検出手段
20 荷台サイズ調整手段
21 荷台サイズ検出手段
30 設置型搬送物計測手段(搬送物計測手段)
30b 設置型端部検出手段
30c 設置型重量計
100、101、102、103、104、105、106 搬送ロボットシステム
A、A1、A2、A3 搬送物
map 地図データ
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7 ロボット本体
Claims (10)
- ロボット本体に搬送物を搭載した搬送体が所定の走行区域内を自律走行し、
前記ロボット本体に搭載された前記搬送物の形状及び重量を計測する搬送物計測手段が、前記走行区域内の所定の地点及び前記ロボット本体の少なくとも一方に備わった搬送ロボットシステムであって、
前記ロボット本体は、
搬送物を搭載する搬送物搭載手段と、
当該ロボット本体の自己位置を認識する自己位置認識手段と、
前記走行区域内の地図データを記憶した記憶手段と、
前記搬送物計測手段が計測した前記搬送物の形状及び重量に基づいて前記搬送体の形状及び重心位置を算出し、前記搬送体の形状及び重心位置を情報として含んだ搬送体情報を作成する搬送体情報作成手段と、
前記搬送体情報に基づいて、前記地図データを参照して目的地までの走行経路を決定し、走行計画を作成する経路計画手段と、
前記自己位置認識手段が認識した前記自己位置及び前記走行計画に基づいて、前記自律走行を制御する制御装置と、を備え、
前記搬送体情報作成手段は、前記ロボット本体に搭載された前記搬送物の端部位置を検出する手段で検出した前記端部位置に基づいて前記搬送体の形状を決定することを特徴とする搬送ロボットシステム。 - 前記ロボット本体は、
前記自己位置の周囲環境の形状情報を取得する環境情報取得手段と、
前記周囲環境の形状情報及び前記搬送体情報に基づいて、前記走行経路上の障害物と前記搬送体との衝突可能性を判定する衝突回避手段と、を備え、
前記衝突回避手段が、衝突可能性があると判定した場合、前記経路計画手段は、前記障害物を迂回するように前記走行計画を変更することを特徴とする請求項1に記載の搬送ロボットシステム。 - 前記ロボット本体は、
前記搬送物計測手段が計測する前記搬送物の形状と重量の計測値のうち、少なくとも一方が変化したときに荷崩れを検出する、荷崩れ検出手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の搬送ロボットシステム。 - 前記ロボット本体は、
前記荷崩れ検出手段が荷崩れを検出したときに、警告を発する警告手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の搬送ロボットシステム。 - 前記制御装置は、
前記荷崩れ検出手段が荷崩れを検出したときに、前記ロボット本体の前記自律走行を停止することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の搬送ロボットシステム。 - 前記搬送物計測手段は、
前記端部位置を検出する手段として、前記搬送物搭載手段に搭載された前記搬送物の端部位置を検出する端部検出手段を含んで構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の搬送ロボットシステム。 - 前記搬送物搭載手段は、当該搬送物搭載手段のサイズを情報として含んだ個別情報を表示する個別情報表示手段を有するとともに、前記ロボット本体に着脱自在に備わり、
前記搬送物計測手段は、
前記搬送物搭載手段が前記ロボット本体に取り付けられたときに、前記個別情報を読み取る読取手段を含んで構成され、前記搬送体情報作成手段は前記端部位置を検出する手段として、前記個別情報に基づいて前記端部位置を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の搬送ロボットシステム。 - 前記搬送物搭載手段は、前記搬送物を載置するとともに前記搬送物のサイズに対応したサイズに変更可能な荷台を備え、
前記搬送物計測手段は、
前記荷台のサイズを検出する荷台サイズ検出手段を含んで構成され、前記搬送体情報作成手段は前記端部位置を検出する手段として、前記荷台サイズ検出手段が検出する前記荷台のサイズに基づいて前記端部位置を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の搬送ロボットシステム。 - 前記搬送物搭載手段は、
前記搬送物を載置する荷台と、
前記荷台に載置された前記搬送物に掛け渡され、前記搬送物を前記荷台に固定する固定部材と、
前記固定部材の両端部を固定する固定装置と、を備え、
前記搬送物計測手段は、
前記搬送物に掛け渡されている前記固定部材が、前記固定装置から前記搬送物に向かう角度を計測する角度計測手段と、
前記搬送物に掛け渡されている前記固定部材の、1つの前記端部から他の前記端部までの長さを計測する長さ計測手段と、を含んで構成され、前記制御装置は前記端部位置を検出する手段として、前記角度計測手段が計測する前記角度と前記長さ計測手段が計測する前記長さに基づいて前記端部位置を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の搬送ロボットシステム。 - 前記固定部材は、当該固定部材が前記搬送物に接触する位置を検出する接触位置検出手段を備えることを特徴とする請求項9に記載の搬送ロボットシステム。
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