JP5255330B2 - スクリュー - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂及び発泡剤等からなる発泡成形品を製造する押出成形機または射出成形機に用いられるスクリューに関するものである。
インラインスクリュー式等の射出成形機は、熱可塑性樹脂等の材料を溶融及び可塑化し、成形品として成形するものである。詳しくは、熱可塑性樹脂は、射出スクリューの軸方向に形成された供給部、圧縮部、軽量部において、加熱ヒータと射出スクリューの回転による剪断エネルギーにより溶融及び可塑化され、混練される。そしてその過程を経た熱可塑性樹脂が、金型内に射出され、熱可塑性樹脂成形体として成形される。
射出スクリューは、スクリューの全長に渡って螺旋状に巻かれたフライトを有するものであり、これまでスクリューに関して多くの工夫がされている。
また射出成形品の一つとして発泡成形品が公知である。発泡成形品は、原料樹脂に発泡剤を配合又は混合し、成形型内で樹脂を発泡させるものである。従来技術においては、このような発泡剤を配合して射出成形を行う場合についても、スクリューは前記した射出スクリューと同一のものが使用されていた。
このため、成形される熱可塑性発泡樹脂の素材や添加物によっては、いくつかの問題を生じる場合がある。すなわち、一般に、熱可塑性樹脂の融点に比べて発泡剤の分解温度は低い。そのため分解温度の低い発泡剤がスクリューの始点付近で分解し始める。この分解によって発泡ガスを生じるが、その発泡ガスは、ホッパー付近の未溶融率が高い熱可塑性樹脂に殆ど含浸されることなく、ホッパーを通じて外部にリークする。つまり、発泡剤の発泡ガスを効率的に有効利用できず、発泡倍率が高い熱可塑性発泡樹脂成形品を得ることができないという問題が生じていた。
特許文献1には、このような問題を解消する射出成形用スクリューが開示されている。
特開2003−145597号公報
特許文献1に記載の射出成形スクリューは、発泡ガスのリークを防ぐために、樹脂の供給側の溝の深さと、樹脂の完全溶融状態の領域(一般に計量部と称されている)の溝深さの比(圧縮比)を低く(1.5以下)している。
これは、計量部の圧縮比を下げることにより前段側(ホッパー側)へのガスの押し出しを抑制することを意図したものである。
しかしながら、特許文献1の発明によると、シリンダーバレル内では、混練性が不足し、熱可塑性発泡樹脂内に発泡剤が充分に分散されず、発泡ガスが均一な気泡とならないという問題がある。従って、特許文献1に記載の方策によると、成形体内における気泡の分布や大きさが不均一となる。すなわち、従来技術によると、射出成形装置内で溶融樹脂に発泡剤を効率的に発泡剤を分散させることができず、発泡倍率が高い樹脂成形品を成形することが困難であった。
そこで本発明は、上述した欠点に鑑み、樹脂内に発泡ガスを均一に分散させ、効率的に高発泡倍率の熱可塑性発泡樹脂成形品を成形することができるスクリューを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、シリンダーバレルに収容されて成形機の一部を構成し、樹脂が溶融状態である領域が少なくとも1条以上のフライトを有するスクリューであって、前記領域は、前記フライトで構成される溝を有し、前記溝は深さ及び/又は幅が変化し、当該深さ及び/又は幅の変化に伴って、前記溝の断面積が樹脂の進行方向に沿って拡縮を繰り返し、且つ当該幅の狭幅部が樹脂の進行方向に一定長さ以上維持され、前記フライトは、前記溝を構成する面に凹凸を有し、前記フライトの前記溝を構成する面が凸状である場合は、対向するフライトの前記溝を構成する面が凹状であり、前記フライトの凹凸形状によって蛇行した前記溝を構成することを特徴とするスクリューである。
本発明におけるスクリューは、樹脂が溶融状態である領域に設けられたフライトによって樹脂が通過する溝が形成され、その溝の深さ及び/又は幅が変化することで、樹脂の進行方向の断面積が収縮と拡張を繰り返す。そのため、樹脂の混練性が高くなる。さらに、狭幅部が樹脂の進行方向に一定長さ以上維持されるため、樹脂になお一層圧力が加わり、混練性をより高めることが可能となる。つまり、熱可塑性発泡樹脂成形品の成形であれば、溶融された熱可塑性樹脂と発泡剤又は発泡剤から生じる発泡ガスとが充分に混練され、均一な微細ガスを熱可塑性樹脂内全体に分散させ、発泡倍率が高い成形品を得ることが可能となる。言い換えれば、発泡剤の増量を図らずとも効率的に発泡倍率が高い熱可塑性発泡樹脂成形品を成形することが可能となる。そのためコスト削減にも繋がる。
また、本発明、前記フライトは、前記溝を構成する面に凹凸を有し、前記フライトの前記溝を構成する面が凸状である場合は、対向するフライトの前記溝を構成する面が凹状であり、前記フライトの凹凸形状によって蛇行した前記溝を構成することを特徴とするスクリューである。
本発明におけるスクリューは、溝を構成するフライトの面に凹凸を設けることで、フライトの幅と、溝の幅が変化する。そのため、溝内を通過する樹脂はより強い圧縮と圧縮の解放がなされるため、混練性が増す。さらにフライトの幅が変化することから、バレルの内壁とフライトの間を通過する樹脂に与える剪断力も変化する。つまり、発泡剤が樹脂内により分散され、その樹脂が混練されることで発泡倍率が高い熱可塑性発泡樹脂成形品を成形することができる。
請求項の発明は、請求項1に記載の発明において、前記フライトが構成する前記溝は、底部に比べ、開口側の前記幅が拡がっていることを特徴とするスクリューである。
請求項のスクリューは、溝の底部に比べ、開口部側の幅を拡げた構成とすることで、溝に樹脂が入り込みやすくなり、溝の拡縮の影響を受けやすくなる。つまり溶融樹脂が混練されやすくなり、樹脂全体に発泡剤を分散しやすくなる。
請求項の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記フライトが構成する前記溝は、前記底部が略円弧の凹状であることを特徴とするスクリューである。
請求項のスクリューは、溝の底部を略円弧の凹状とすることで、溶融樹脂等が中途で引っ掛からず、通過しやすくなる。そのため、溶融樹脂がフライトの溝内に長時間滞留することを防ぐことができる。つまり、スクリューの回転エネルギーによる樹脂焼けや、樹脂外で発泡が開始されて発泡作用が終息してしまうことを防止することができる。
請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記領域の前記狭幅部における樹脂の進行方向と垂直方向に有する溝の長さのうち最大長さを広幅部とし、前記狭幅部と前記広幅部との断面積比が、1:2.5〜1:10.0であることを特徴とするスクリューである。
従来から射出成形機等に用いられているスクリューでは、スクリューの先端側と後端側の断面積比が1:2.0〜1:4.0程度で混練が行われており、最近の熱可塑性発泡樹脂成形品の成形においては、断面積比を1:1.5程度にして成形する発明がされている。しかしながら、従来の樹脂が完全溶融状態の領域(計量部)では、計量部のみを見た場合、断面積の変化がなく断面積比が略一定である。そのため、樹脂に発泡剤が充分に分散されず、発泡ガスが不均一な成形品が得られる懸念があった。これに対して、請求項5のスクリューは、前記領域(計量部)の狭幅部と広幅部との断面積比を1:2.5〜1:10.0にし、樹脂等に繰り返し大きな変化を与えることで、発泡剤が均一に分散され、発泡倍率が高い成形品が得られる。
請求項の発明は、請求項に記載の発明において、前記広幅部は、前記狭幅部における樹脂の進行方向と同方向に一定長さ維持され、前記断面積の変化により、体積が変化し、前記広幅部と前記狭幅部との体積比は、1:2.5〜1:10.0であることを特徴とするスクリューである。
従来、樹脂が溶融状態の領域では、ダルメージ型のような高混練スクリューが用いられており、このスクリューが発泡成形においても用いられていることが現状であった。しかし、このようなスクリューは、樹脂のみの混練には効果を発揮するが、発泡剤を混合する際には、発泡剤が不均一に分散し、発泡倍率を充分に高めることができなかった。その理由として、上記した計量部における断面積変化あるいは体積変化が顕著でないことが考えられる。それに対して請求項6のスクリューは、樹脂が溶融状態の領域で狭幅部と広幅部との体積比が1:2.5〜1:10.0であるため、混練性が高く、発泡剤が樹脂内に分散され、封止されやすい。つまり、成形品の発泡倍率を高くできるため、発泡剤の増量が必要なくコスト削減に繋がる。
請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、スクリューの先端側である前記領域と、後端側である樹脂等の供給側の断面積比は、1:1.5〜1:10.0であることを特徴とするスクリューである。
従来から、スクリューの先端側と後端側の断面積比が大きい場合、例えば、断面積比が1:2.0〜1:4.0の場合は、スクリューの後端側で生じた発泡ガスが外部にリークする問題が生じていた。つまり、一般的に発泡剤は樹脂よりも溶融温度が低いため、ホッパー付近で発泡剤が反応し、その時点で未溶融比率が高い樹脂には発泡ガスを封止できず、ホッパーを介して外部へリークする。これに対して、請求項7のスクリューは、スクリューの後端側と樹脂が溶融状態である領域の断面積比を1:1.5〜1:10.0としており、例えばスクリューの後端側と先端側との断面積比を1:1.5程度とすることで、発泡ガスのリークが防止でき、さらに樹脂が溶融状態である領域では、その領域のみでの断面積比を1:2.5〜1:10.0とすることで樹脂へ発泡剤が均一に分散できる。つまり、樹脂全体に発泡剤が均一に分散された発泡倍率が高い熱可塑性発泡樹脂成形品を得ることができる。
本発明のスクリューは、樹脂が溶融状態の領域において、フライトが構成する溝の深さ及び/又は幅を変化させることで断面積を拡縮させ、発泡剤が均一に分散された高発泡倍率の熱可塑性発泡樹脂成形品を得ることができる。
次に本発明の実施形態である射出成形用スクリュー1(射出スクリュー1とも言う)について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態である射出成形用スクリュー1を含む射出成形機11を示す概略図である。射出成形機11は、射出成形用スクリュー1とシリンダーバレル2と、加熱ヒータ3と、ホッパー5と、射出シリンダー(図示しない)とで構成されている。
射出成形機11とは、ホッパー5から樹脂や発泡剤等の原料が供給され、モータ又は油圧ポンプ(図示しない)によって設定された回転数に射出スクリュー1が回転し、混練され、可塑化、溶融された樹脂組成物がシリンダーバレル2の先端から金型4に射出され、成形品を成形できるものである。
まず、原料として用いられる熱可塑性樹脂及び発泡剤について説明する。
発泡成形するに際して適用される熱可塑性樹脂材料は、射出成形、射出圧縮成形、射出発泡成形など一般的な射出スクリュー1で射出可能な樹脂で、特に限定されないが、ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリスチレン、プロピレン/エチレンコポリマー等のポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
また、化学発泡剤としては特に限定されないが、アゾジカルボンアミド(有機化合物)や重炭酸ナトリウム等の重炭酸塩(無機化合物)等が挙げられる。
また、発泡性溶融樹脂には、化学発泡剤以外に、必要に応じて、公知の発泡助剤,発泡核剤,発泡成形安定剤,安定剤,紫外線吸収剤,酸化防止剤,帯電防止剤,滑剤,着色剤,難燃剤,架橋剤及び/又は充填剤を配合することができる。因みに、発泡助剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム,ステアリン酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウム,ステアリン酸カリウム,ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩,モンタン酸(オクタコサン酸のことである)カルシウム,モンタン酸亜鉛等のモンタン酸塩等の高級脂肪酸金属塩,尿素もしくは尿素系化合物,パラフィン,その他ステアロアミド等が挙げられる。
発泡核剤としては、タルク,シリカ,炭酸カルシウム,ケイ酸カルシウム等の無機フィラー等が挙げられる。
次に、射出成形機11におけるそれぞれの部材について説明する。
図1に示すように、シリンダーバレル2は、後述する射出成形用スクリュー1が収容されるもので、先端側に溶融された樹脂が射出される射出孔22と後端側に樹脂等の原料が投入される投入口23が設けられている。
またシリンダーバレル2の投入口23には、樹脂や発泡剤等の材料を供給するホッパー5が設けられている。
加熱ヒータ3は、上記したシリンダーバレル2の周囲を覆うように設けられている。この加熱ヒータ3が、樹脂等の溶融を促進させる。
金型4は、成形の種類によって様々な形を有する。また、シリンダーバレル2の先端部より溶融樹脂が充填される位置には、充填流路24が設けられた凹状の受口25が形成されている。なお、受口25は、シリンダーバレル2の先端部が嵌り込む形状である。
射出成形用スクリュー1は、本体部12とチェックリング13とで構成されている。本体部12内部には、略中心にスプライン軸(図示しない)を有した略円筒形状で、本体部12の先端部に雄ネジ(図示しない)が形成されている。前記一端部の雄ネジには、略円錐形に形成されたチェックリング13が嵌合されている。
一方、他端部である射出スクリュー1の後端側は、射出シリンダーと繋がっており、射出スクリュー1をスプライン軸の軸方向に前後することができる。なお、射出シリンダーは、モータ又は油圧ポンプ(図示しない)の駆動によって稼動する。
ここでスプライン軸(図示しない)とは、射出成形用スクリュー1の回転は拘束するが、軸方向に移動自由な構成のものである。
また図1に示すように、射出スクリュー1の本体部12には、フライト21が螺旋状に設けられている。フライト21同士に挟まれた溝16には、樹脂等が通過する。このフライト21は、切削加工により形成されている。
なお、本実施形態の射出スクリュー1は軸方向に供給部FZ、圧縮部CZ、計量部MZが形成されており、樹脂が完全溶融状態である領域を主に計量部MZとしている。
また本実施形態の射出スクリュー1は、供給部FZ及び圧縮部CZにおいて、分解した発泡ガスがリークし難い構成としている。詳しく説明すると、供給部FZにおける、樹脂が溶融し始める位置に一定長さのガスリーク防止部(図示しない)を任意の箇所に設ける。ガスリーク防止部とは、本体部12とフライト21とを合わせた径をDとし、螺旋形状のフライト21が1回転する際に進む長さをΔL(リード)とすると、ΔL/D<1であるフライト21が設けられた部位である。供給部FZにおけるその他の箇所はΔL/D=1とする。つまり、このような構成とすることで射出スクリュー1とシリンダーバレル2との間で、発泡ガスの充満率が高まり、半溶融状の樹脂によってガスが含浸及び封止され、リーク防止作用が強まる。そして、樹脂がさらに混練され、完全な溶融状態となると、計量部MZで発泡剤及び発泡ガスがさらに樹脂内に分散される。
本実施形態の射出スクリュー1では、樹脂が完全溶融状態の領域、つまり計量部MZでの射出スクリュー1の構成に特徴がある。次に、これについて詳しく説明する。なお、計量部MZにおけるフライト7及び溝8は、上記したフライト21及び溝16と構成が異なるため、便宜上番号を変更している。
計量部MZでは、図2に示すように3条のフライト7があり、これらのフライト7の間で図2の網掛けが示す溝8が螺旋状に形成されている。そのフライト7の螺旋角度(射出スクリュー1の本体部12と垂直な角度から半時計周りの角度)は、30度〜75度とするが、好ましくは45度〜60度である。
またそれぞれのフライト7の溝8を構成する面には、凹凸が設けられている。この凹凸は互いに向き合っており、凸状の面に対向する面には、凹状が形成されている。つまり、この形状を有することで、溝8を通過する樹脂等が蛇行しながら押し出される。
本実施形態では、この凹凸をそれぞれ台形状とし、図2に示すように、凸部9ではフライト7側を長辺L1、突出側を短辺L2とし、凹部10ではフライト7側から開口側に向かって拡がった構成である。詳しく説明すると、フライト7の幅をtとすると、最小幅は凹部10同士に挟まれた箇所でt2、最大幅は凹部10と凸部9に挟まれた箇所でt1であり、最大幅t1は最小幅t2の1.0倍〜3.0倍であり、好ましくは1.25〜2.0倍である。
また、このフライト7の幅の変化により、フライト7とシリンダーバレル2との間の面積が変化する。つまりその間を通過する溶融した樹脂等には、射出スクリュー1の回転により与えられる剪断力が変化することになる。この影響により、樹脂は混練され、発泡剤及び発泡ガスが樹脂内に分散される。
また、このフライト7によって構成される溝8の幅をwとすると、凸部9と凹部10に挟まれた狭幅部27の幅はw2、凸部9同士の側面に挟まれたw2より拡がった最大溝幅はw1、凹部10同士に挟まれた広幅部26の幅はw3とし、ここで言う広幅部26の幅は、狭幅部27における樹脂の進行方向と垂直方向に有する溝8の長さのうち最大の長さのものとした。
広幅部26の幅w3は、狭幅部27の幅w2の2.0倍〜5.0倍であり、好ましくは2.2〜4.0倍である。また、広幅部26の幅w3は、最大溝幅w1の1.5〜3.0倍であり、好ましくは1.6〜2.2倍である。さらに、凸部9の長辺L1と最大溝幅w1は略同じ長さであり、最大溝幅w1の略半分の長さが短辺L2である。この溝幅の変化に加えて、溝深さhも変化し、図3,4に示すように、最小溝深さh2、最大溝深さh1とすると、最小溝深さh2は最大溝深さh1の0.5倍〜1.5倍であり、好ましくは0.8〜1.0倍である。
溝8は、上記した様にフライト7の凹凸により溝幅が変化し、さらに溝深さも変化する。そのため、樹脂の進行方向に沿って溝8の断面積が拡縮する構成である。この溝8には、断面積の拡縮により拡がった広幅部26、狭まった狭幅部27が設けられており、両者共に一定長さ以上維持される構成である。
また狭幅部27は、溝深さhが上記した最小溝深さh2であり、広幅部26の溝深さhは、狭幅部27より深く、最大溝深さh1を有する構成である。
このように計量部MZにおいて、樹脂の進行方向に沿って断面積を拡縮させるため、計量部MZ内だけを見た場合でも断面積比(圧縮比)を有する構成となる。このときの狭幅部27と広幅部26との断面積比は1:2.5〜1:10.0である。さらには、上記した供給部FZと計量部MZでの断面積比は1:1.5〜1:10.0である。さらに、圧縮部CZと計量部MZとの境界付近では圧縮比が2.5程度であることが好ましい。
計量部MZにおいては、上記したように狭幅部27及び広幅部26がそれぞれ一定長さ以上に維持されるため、その長さと上記した断面積の変化により、体積も大きく変化する。つまり、一定時間圧縮された状態と、前記圧縮状態から解放された状態が繰り返される構成であるため、発泡剤を樹脂内に分散し、発泡ガスが樹脂に含浸されやすい環境となる。このときの本実施形態の狭幅部27と広幅部26との体積比は、1:2.5〜1:10.0であり、好ましくは1:3.0〜1:5.0である。
また、上記した構成以外に、溝8を構成するフライト7の側面は、図3,4に示すように、一定角度θの勾配を有している。その角度θは、7度〜12度で、好ましくは10度程度である。さらに、溝8の底は略円弧の凹状である。
このような構成を有するため、計量部MZを通過する樹脂等は、供給部FZ及び圧縮部CZよりも溝幅が狭い構成であっても溝8に入り込みやすい。そのため、溝8の拡縮の影響を受けやすく、発泡ガスは溶融した樹脂に含浸されやすい。すなわち発泡ガスが逃げにくくなる。また、底が略円弧状であるため、樹脂等がスムーズに通過し、溝8内で樹脂等が無駄に長時間滞留することを防止できる。つまり、このことによる射出スクリュー1の剪断エネルギーによる樹脂の樹脂焼けや、発泡剤が発泡を開始して発泡が終息してしまうことを防止することができる。
このように、上記実施形態の射出スクリュー1を用いて成形された熱可塑性発泡樹脂成形品は、発泡ガスが均一に樹脂内に分散され、発泡倍率を高くすることが可能である。下記の表に示すように、具体的な発泡倍率は、2.0以上である。なお、ここで言う発泡倍率とは、(成形品の見かけの体積)/(原料樹脂重量)である。
一方、計量部MZ以外の条件を同条件とし、計量部MZに従来技術である下記条件のバリア型のスクリューを用いた比較例1,2と比較すると、従来技術による成形品は、発泡ガスが不均一に分散するため、発泡倍率を高くすることができない。具体的には、発泡倍率は1.5程度であり、2.0以上にすることはできない。
なお、比較例1は、スクリューの供給部FZと計量部MZの終端部との断面積比(圧縮比)を1:2.5とし、比較例2はスクリューの供給部FZと計量部MZの終端部との断面積比(圧縮比)を1:1.5とした。
比較例において用いた成形機、金型、成形条件は以下の通りである。
使用射出成形機:EC−160(東芝機械(株)製)
スクリュー口径φ36 L/D=22(Lはスクリューの有効長さである)
シリンダーバレル設定温度
スクリュー供給部MZ 180℃(摂氏180度)
スクリュー圧縮部CZ 200℃(摂氏200度)
スクリュー計量部FZ 190℃(摂氏190度)
熱可塑性樹脂:ポリプロピレン 100重量部
化学発泡剤:重炭酸ナトリウム 3重量部
使用金型:330mm×116mm×1.5mm
上記した実施例及び比較例1,2の実験結果を示した表である。
Figure 0005255330
このことから、本実施形態の射出スクリュー1は、同量の発泡剤を用いても計量部MZにおいて効率的に発泡ガスを取り込むことが可能な構成である。つまり、供給部FZにおいてガスリーク防止部を設け、ガスのリークを防止した構成にしても、計量部MZで樹脂内に発泡剤を分散し、発泡ガスを含浸させることができなければ、本実施形態のような発泡倍率を高くした成形品を得ることができない。言い換えれば、発泡剤を増量しても、計量部MZで効率的に樹脂内に分散できなければ、原料が無駄になる懸念が生じる。
以上のことから、本実施形態の射出スクリュー1であれば、ガスリーク防止部によって確保された発泡ガスを、計量部MZにおいて、効率的に樹脂内に取り込むことができ、ガス気泡が均一な高発泡倍率の熱可塑性発泡樹脂成形品を得ることができる。
上記実施形態の射出成形用スクリュー1は、本体部12における供給部FZ,圧縮部CZ,計量部MZが一体化した構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではない。
例えば、供給部FZ,圧縮部CZ,計量部MZ毎にセグメントにして繋いだものや、ΔL(フライト21が1回転する際に軸方向に進む長さ)/D(本体部12とフライトを合わせた径)毎にセグメントにして繋いだ構成であっても構わない。その場合であっても、上記実施形態と同様に、供給部FZにガスリーク防止部を設け、計量部MZに上記した構成を備えることが必要である。
本実施形態の射出成形用スクリュー1は、フライト7の溝8を形成する凹凸の面を、台形状を有する構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではない。
例えば、正方形や長方形であっても構わない。つまり、本実施形態のように、溝8の狭幅部27及び広幅部26が、一定長さ以上維持される構成であればよい。そのような構成とすることで、溝8を流れる樹脂等に充分な断面積の変化が伝わる。そのため、樹脂が混練されて、樹脂に発泡剤が効率的に分散される構成となる。
上記実施形態の射出成形用スクリュー1は、3条のフライト7で構成された計量部MZを示したが、本発明はこれに限定されるわけではない。
例えば、2条であったり、4条のフライト7で構成された計量部MZであっても構わない。しかし、上記した効果を得るためには、フライト7が3条より少ない場合は、フライト7の幅を大きくしたり、フライト7が1回転する際に進む長さΔLを小さくする必要があり、フライト7が3条より多い場合は、フライト7の幅を小さくしたり、ΔLを大きくする必要がある。
上記実施形態の射出スクリュー1は、円柱状の鉄系素材等に上記実施形態に示したような溝を切削により形成し、フライト及び溝を形成したものであってもよい。
射出成形機を示す概略図である。 射出成形用スクリューの計量部における展開図である。 図2に示す計量部のA−A断面図である。 図2に示す計量部のB−B断面図である。
1 射出成形用スクリュー
2 シリンダーバレル
3 加熱ヒータ
4 金型
5 ホッパー
7 フライト
8 溝
9 凸部
10 凹部
11 射出成形機
12 本体部
13 チェックリング
16 溝
26 広幅部
27 狭幅部
θ 角度

Claims (6)

  1. シリンダーバレルに収容されて成形機の一部を構成し、樹脂が溶融状態である領域が少なくとも1条以上のフライトを有するスクリューであって、
    前記領域は、前記フライトで構成される溝を有し、
    前記溝は深さ及び/又は幅が変化し、当該深さ及び/又は幅の変化に伴って、前記溝の断面積が樹脂の進行方向に沿って拡縮を繰り返し、且つ当該幅の狭幅部が樹脂の進行方向に一定長さ以上維持され
    前記フライトは、前記溝を構成する面に凹凸を有し、
    前記フライトの前記溝を構成する面が凸状である場合は、対向するフライトの前記溝を構成する面が凹状であり、前記フライトの凹凸形状によって蛇行した前記溝を構成することを特徴とするスクリュー。
  2. 前記フライトが構成する前記溝は、底部に比べ、開口側の前記幅が拡がっていることを特徴とする請求項1に記載のスクリュー。
  3. 前記フライトが構成する前記溝は、前記底部が略円弧の凹状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクリュー。
  4. 前記領域の前記狭幅部における樹脂の進行方向と垂直方向に有する溝の長さのうち最大長さを広幅部とし、
    前記狭幅部と前記広幅部との断面積比が、1:2.5〜1:10.0であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のスクリュー。
  5. 前記広幅部は、前記狭幅部における樹脂の進行方向と同方向に一定長さ維持され、
    前記断面積の変化により、体積が変化し、
    前記広幅部と前記狭幅部との体積比は、1:2.5〜1:10.0であることを特徴とする請求項に記載のスクリュー。
  6. スクリューの先端側である前記領域と、後端側である樹脂等の供給側の断面積比は、1:1.5〜1:10.0であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のスクリュー。
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