JP5254750B2 - 杭頭の鉄筋接続構造 - Google Patents

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本発明は、プレストレストコンクリート杭とフーチングまたは基礎スラブ等とを結合させる工事において、当該コンクリート杭の杭頭に設けられる鉄筋の接続構造に関するものである。
従来の技術は、プレストレストコンクリート杭の杭頭に鉄筋を接続させる構造として、杭頭を構成する端板の雌ネジに鉄筋を螺着する接続構造があった。そして、上記接続構造を実現するためには、鉄筋の先端に角鋼材と雄ネジ部を摩擦圧接により溶着した接続金物(特許文献1参照)、または、先端に雄ネジ部を構成した鉄筋(特許文献2および3参照)が使用されていた。
実開平4−50447号公報(図2−図4) 実開平7−35539号公報(図1) 特開平8−243862号公報(図1)
上記のような接続金具または鉄筋は、端板の雌ネジに螺合する雄ネジを備える構成であるから、当該鉄筋の先端に雄ネジ部を溶着し、または鉄筋を切削して雄ネジ部を形成する必要があった。しかしながら、雄ネジ部を溶接する場合には、溶剤が雄ネジ部よりも外方に膨出するため、雄ネジ部全体を雌ネジに螺合させることができず、また、鉄筋を切削する構成の場合には、鉄筋の外径が小さくなって強度不足を来す可能性があった。
また、プレストレストコンクリート杭の端板には複数個の雌ネジが構成されているが、このそれぞれの雌ネジに対して一本の鉄筋が装着されることから、それぞれの鉄筋の雄ネジ部を雌ネジに螺合させるために当該鉄筋を軸回りに回転させる必要があり、所望本数の鉄筋を装着するために比較的長時間を要することとなり、また、所望本数の螺着作業が必要となるために煩瑣なものであった。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、プレストレストコンクリート杭の杭頭を構成する端板と、これに接続されるべき鉄筋との連結強度を向上させるとともに、当該鉄筋の接続作業における作業性をも向上させることのできる鉄筋の接続構造を提供することである。
そこで、本発明は、プレストレストコンクリート杭の上端に配置される端板によって構成される杭頭において、上記端板に設けられた雌ネジを使用する鉄筋の接続構造であって、長方形の板状に形成されて上記端板に当接する複数のプレートを設け、このプレートに所望本数の鉄筋を立設するとともに、その鉄筋の本数よりも少ない数のボルトによって上記プレートを貫通しつつ上記端板の雌ネジに螺合して該プレートを該端板の複数個所に締着してなり、上記プレートは、上記ボルトのネジ部が遊挿でき、かつ該ボルトの頭部を挿通させない径に穿設されたボルト用孔と、上記長方形の長辺のうち、上記ボルト用孔に近接する部分に設けられた四角形または半円形の張出部とを備えていることを特徴とする杭頭の鉄筋接続構造を要旨とする。
上記構成によれば、立設すべき鉄筋は、予めプレートに溶接等により固定することができ、杭頭に鉄筋を接続すべき作業のときには、プレートを端板に固着作業のみを行うこととなり、作業工程を省略することができる。また、ネジが刻設された鉄筋を回転させるような手間が不要となる。
また、本発明は、プレストレストコンクリート杭の上端に配置される端板によって構成される杭頭において、上記端板に設けられた雌ネジを使用する鉄筋の接続構造であって、扇状に形成されて上記端板に当接する複数のプレートを設け、このプレートに所望本数の鉄筋を立設するとともに、その鉄筋の本数よりも少ない数のボルトによって上記プレートを貫通しつつ上記端板の雌ネジに螺合して該プレートを該端板の複数個所に締着してなり、
上記プレートは、上記扇状の外側縁または内側縁の少なくとも片側に下向きに設けられた係止片を備えていることを特徴とする杭頭の鉄筋接続構造を要旨とする。
上記構成によれば、フーチングまたは基礎スラブ等のための鉄筋は、プレートを介して杭頭の端板に接続されることとなり、当該プレートと端板との連結はボルトの締着によってなされるため、強固かつ容易な接続構造となる。また、鉄筋の軸線は端板の雌ネジの軸線に一致させる必要がないため、鉄筋の間隔を自在に調整できるとともに、径の異なる鉄筋を装着することができる。
上記の各発明におけるプレートは、一本のボルトによって締着され、端板の複数個所に締着される構成とすることができる。このような構成の場合、接続されるべき鉄筋が個別に杭頭に支持されることとなり、各鉄筋の支持状態(プレートの締着状態)を個別に把握することができる。つまり、ボルトの締め付けが十分でなければ鉄筋は接続できないものであるから、そのボルトの締め付け状態の確認が容易となるのである。これは、大きな面積を有する単一または少数のプレートに多数の鉄筋を固着し、当該プレートを複数のボルトにより締着する場合と比較すれば顕著である。
また、上記各発明における鉄筋は、中央で湾曲され、かつ湾曲部両側を平行にしてなる鉄筋であり、この鉄筋の両端を前記プレート表面に固着することにより該プレートに立設してなる構成とすることができる。
このような構成によれば、一つのプレートに対して実質的に二本の鉄筋を立設させることができ、杭頭に複数の鉄筋を接続する場合において、所望本数の鉄筋を少ない作業工程によって設けることができる。また、上記構成では、鉄筋の中央が湾曲されているため、プレート上に立設された状態の鉄筋の上端は湾曲部分が存在することとなり、先端部端縁が露出しないこととなる。
上記各発明において、前記プレートは、最小径が前記鉄筋の先端を挿通できるテーパー状の貫通孔を備えたプレートであり、挿通させた上記鉄筋の先端に膨出部を設け、この膨出部が上記貫通孔内に収納されつつ、該プレートを前記端板に固着するとき、上記鉄筋が立設されるようにしてなる杭頭の鉄筋接続構造を要旨とすることもできる。このとき、前記プレートを、最小径が前記鉄筋の先端を挿通できる段状の貫通孔を備えたプレートとすることもできる。さらに、前記プレートを、メインプレートとサブプレートの二枚を積層してなり、メインプレートは前記鉄筋の先端を挿通できる第一の貫通孔を、サブプレートは上記第一の貫通孔よりも大径の第二の貫通孔を、それぞれ備えてなるプレートとすることもできる。
上記構成によれば、貫通孔を備えたプレートに鉄筋の先端を挿通し、この先端に膨出部を設けることで、この膨出部が貫通孔の抜け止めとなり、上記貫通孔内に収納されつつ、該プレートを前記端板に固着するとき、上記鉄筋が立設されるようにすることができる。
上記各発明における鉄筋は、中央で湾曲され、かつ湾曲部両側を平行にしてなる鉄筋であり、この鉄筋の両端は前記プレートの貫通孔に挿通しつつ、先端に膨出部が設けられている構成とすることもできる。
上記構成によれば、鉄筋の両端をプレート表面に固着する前記構成と同様に、一つのプレートに対して実質的に二本の鉄筋を立設させることができ、杭頭に複数の鉄筋を接続する場合において、所望本数の鉄筋を少ない作業工程によって設けることができる。
本発明によれば、接続すべき鉄筋がプレートに強固に立設される構成であるから、当該鉄筋に雄ネジを刻設するものに比較して、明らかに強度を有するものとなる。また、鉄筋が接続される個所に補強用の金具を設けるものと比較しても、プレートを一般的なボルトで締着させる構成の本発明は固着強度にも優れたものということができる。従って、プレストレストコンクリート杭の杭頭を構成する端板と、これに接続されるべき鉄筋との連結強度を向上させることとなる。
また、本発明によれば、鉄筋を接続するためにはボルトによってプレートを締着することによるものであるため、比較的長尺な連結用鉄筋を軸回りに回転させて螺着するものに比べて、作業性が向上するものとなる。また、一つのプレートに複数の鉄筋(特に中央で湾曲させた二本の鉄筋)を固着したものを使用する場合には、所望本数の鉄筋を接続するために必要となるプレートの締着作業が半減することとなり、接続作業全体の作業性を向上させることとなる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。第一の実施形態は、図1に示すように、コンクリート杭1の杭頭を構成する端板2に鉄筋3,4を接続するための接続構造にかかるものである。なお、このコンクリート杭1は、プレストレストコンクリートで構成され、端板2は金属製である。また、上記端板2の表面には、上記コンクリート杭1の製造過程で使用される団子穴21,22が形成されており、連続して2個の穴のうち比較的大径の穴21には雌ネジが刻設されている。
プレート5に鉄筋3,4を立設するための手段は種々考えられるが、本実施形態の鉄筋3,4は、予め金属製のプレート5に溶接されて、当該プレート5の表面に立設するように設けられている。このプレート5のほぼ中央には、ボルト6のネジ部61が遊嵌でき、かつ、ボルト6の頭部62を挿通させない程度の径を有するボルト用孔51が貫設され、また、当該ネジ部61が上記端板2の雌ネジに螺合できるようになっており、当該ボルト6のネジ部61を挿通させつつ端板2の雌ネジに螺合させることによって、プレート5がボルト6によって端板2に締着されるようになっている。
プレート5に溶接される鉄筋3,4としては、二種類のものが想定される。その一方の鉄筋3は、連続する一本の部材の略中央を湾曲させて二本の平行脚部を構成するものである。すなわち、プレート5に対して湾曲部31を上向きにして逆U字形を形成させることにより、湾曲部31の両側に位置する湾曲部両側32,33を平行な二本の鉄筋を構成するのである。そして、両方の湾曲部両側32,33の長さを均一に調整することにより、その先端34,35を単一のプレート5の表面に溶接することができ、湾曲部31を頂点とする二本の鉄筋を立設した状態としている。なお、湾曲部両側32,33は、その軸線が平行となるように湾曲部31の曲率が調整されている。また、湾曲部両側32,33の軸線が平行であることにより、湾曲部両側32,33のいずれか一方について、その軸線をプレート5の表面に対して垂直に設けることにより、他方についても必然的にプレート5に対して垂直となるのである。
もう一方の鉄筋4とは、直線状の一本により構成されたものであり、プレート5に対して単一の鉄筋4のみが立設されるものである。このように構成される鉄筋4は、一枚のプレート5ごとにそれぞれ個別のボルト6によって締着されて、端板2に接続されるものであり、鉄筋4を立設すべき位置を調整し、または他の鉄筋との間隔を調整することが可能となるものである。
上記いずれの形態においてもプレート5はボルト6によって端板2に締着されるものである。そこで、当該ボルト6による締着状態を図2に示す。この図2に示しているように、ボルト6のネジ部61は、端板2の肉厚全体に螺合するように、長さ調整されている。すなわち、使用されるボルト6のネジ部は、端板2の肉厚寸法とプレート5の肉厚寸法との和に相当する長さを有している。ただし、端板2の裏面にはプレストレストコンクリートが存在するため、ネジ部62の先端が当該プレストレストコンクリートに到達しない程度に、僅かに上記寸法よりも短尺に構成されている。
ここで、上記プレート5の締着に使用されるボルト6は、汎用品として使用されるボルトである。すなわち、JIS規格により定められた材質および寸法のボルトであって、所定の強度を備えたものである。従って、プレート5に立設される鉄筋3,4に対して外力が作用される場合においても、当該プレート5に対しては端板2から剥離される方向に作用することとなるから、当該ボルト6に対して大きな曲げ応力またはせん断応力が作用することは僅かであることが想定される。つまり、当該ボルト6に対しては専ら引っ張り応力が作用することから、JIS規格によって定められる強度によって十分な締着力を発揮できれば、プレート5の表面に立設される鉄筋3,4が倒壊することはないのである。
本実施形態は上記のような構成であるから、鉄筋3,4の先端を切削して雄ネジを構成する必要がなく、当該鉄筋3,4の強度を維持させることができる。しかも、鉄筋3,4は従来から使用される摩擦圧接またはエンクローズ溶接等により固着させることにより十分な固着強度を得ることができる。また、鉄筋3,4がプレート5を介して端板2に接続され、このプレート5はボルト6によって締着されているため、十分な締着力を得ることによって強固に接続され得ることとなる。そして、このように、ボルト6によってプレート5を締着する作業によって鉄筋3,4を接続する構成であるから、接続すべき鉄筋3,4の全体を回転させて端板2に螺着させる必要がなく、接続のための作業が容易となる。また、上記のように、湾曲部31を有する鉄筋3を使用する場合には、一枚のプレート2に二本の鉄筋が立設した状態となるから、一枚のプレート2を締着させることによって二本の鉄筋を接続できることとなり、所望本数の鉄筋を接続するための作業工程を半減させることができる。
なお、上述のように湾曲部31を有する鉄筋3を使用する場合には、立設される鉄筋3の上部先端は湾曲部31が位置することとなり、所定長さに切断した場合に現出する切断面が露出しないことから、作業時の安全性が担保されることとなる。つまり、鉄筋3が端板2から立設された状態で他の作業に従事する場合において、作業者が鉄筋3の先端に皮膚が接触したとしても鉄筋先端によって負傷することがないのである。また、単一の鉄筋4を立設する形態においては、同様の負傷を回避するため、上端を湾曲させることが肝要である(図1参照)。
次に、第二の実施形態について説明する。本実施形態は、図3に示すように、一枚のプレート105に対して複数の鉄筋103,104を立設し、かつ、複数個所においてボルト106で締着するものである。本実施形態では、中央で湾曲してなる二本の鉄筋103,104が単一のプレート105に立設され、実質的には一枚のプレート105に四本の鉄筋が立設された状態である。また、プレート105には三個のボルト用孔151が貫設されており、上記ボルト106によって三個所で締着できるようになっている。つまり、三個のボルト用孔151は、端板102に構成される大径の穴121と同じ間隔で設けられ、三つのボルト106を同時に端板102の雌ネジに螺合させることができるようになっているのである。なお、プレート105の表面形状は、端板102の円環形状に合わせて扇状に構成されており、端板102の外側縁に沿ってプレート105の端縁を移動させることによって、プレート105の締着位置を概略合致させることができる。
本実施形態は、上記のような構成であるから、一枚のプレート105を三個のボルト106で締着することができ、逆U字状の二本の鉄筋103,104を三個のボルト106で支持することとなる。これは、一個のボルト6により一本の逆U字形の鉄筋3を支持する第一の実施形態(図1)に比較して、一個当たりのボルト106に要求される締着力を小さくすることができる。換言すれば、鉄筋103,104に外力が作用した場合に、当該外力を複数のボルト106に分散することが可能となるから、同じ強度のボルト106の数が増加することによってプレート105の締着力が強化されるのである。
そして、図示のように、一枚のプレート105に二本の鉄筋103,104が立設されている場合、実質的には、当該プレート105の表面には四本の鉄筋部材が立設されることとなるから、端板102から十二本の鉄筋を立設(接続)させるため(所望本数が十二本であるとき)には、上記と同様に二本の逆U字形の鉄筋103,104が立設されたプレート105を三個所に締着させることにより、全体として十二本の鉄筋を端板102に接続させることができる。このように三枚のプレート105のみによって十二本の鉄筋を接続できることは、作業効率の一層の向上に資するものである。
次に、第三の実施形態について説明する。本実施形態は、図4に示すように、プレートの構成を変形したものである。第一の実施形態と同様に、プレート205のほぼ中央には、ボルト206を挿通させるためのボルト用孔251が貫設されており、このボルト206によって、プレート205が端板202に締着されるようになっている。プレート205の両端付近には、逆U字形の鉄筋203を挿通させるための貫通孔252,253が穿設されている。この貫通孔252,253は、テーパー状に形成されており、貫通孔252,253の上底側(小径)から、下底側(大径)に向けて鉄筋203の両端が挿通できるようになっている。この貫通孔252,253に鉄筋203を挿通した後に、上底側の内径より大きく、かつ、下底側の内径より小さくなるように、鉄筋203の両端に膨出部207を形成するのである。
このような構成により、鉄筋203に対して端板202から離れ方向に作用する力(以下、引張力と呼ぶ)が加わった場合において、この膨出部207が貫通孔252,253に対する係止片として機能し、プレート205から鉄筋203が抜脱することを防止できるのである。
そして、鉄筋203が挿通されたプレート205を、端板202に当接させた状態で、ボルト用孔251からボルト206を挿通させて、端板202の雌ネジに螺合させることで、プレート205を端板202に締着させることができるので、鉄筋203を立設させることが可能となるのである。また、鉄筋203がプレート205の貫通孔252,253に挿通された状態で、膨出部207を当該貫通孔252,253の内部に部分的に溶接することにより、仮に立設させておくこともできる。
次に、第四の実施形態について説明する。本実施形態は、図5に示すように、プレートの構成の他の変形例である。プレート305には、その両端付近に、逆U字形の鉄筋303を挿通させるための貫通孔352,353が穿設されている。この貫通孔352,353は、第一の貫通孔(小径)352a,353aと第二の貫通孔(大径)352b,353bで構成される。第一の貫通孔352a,353aと第二の貫通孔352b,353bは同軸上に位置し、かつ、段状に連続形成されており、第一の貫通孔352a,353aから第二の貫通孔352b,353bに向けて、鉄筋303の両端が挿通できるようになっている。この貫通孔352,353に鉄筋303を挿通した後に、第一の貫通孔352a,353aの内径よりも大きく、かつ、第二の貫通孔352b,353bの内径より小さくなるように、鉄筋303の両端に膨出部307を形成するのである。
上記構成により、鉄筋303に引張力が加わった場合において、第一の貫通孔352a,353aと第二の貫通孔352b,353bの境界部分で形成されるリング状の端面に膨出部307が当接することで、この膨出部307が貫通孔352,353に対する係止片として機能することとなる。これにより、本実施形態においても、プレート305から鉄筋303が抜脱することを防止できるのである。
鉄筋303を立設させるためには、この鉄筋303が挿通されたプレート305を、端板302に当接させた状態で、ボルト用孔351からボルト306を挿通させて、端板302の雌ネジに螺合させることで、プレート305を端板302に締着させることによるのである。
次に、第五の実施形態について説明する。本実施形態は、図6に示すように、第四の実施形態におけるプレートの構成の変形例である。本実施形態は、メインプレート405およびサブプレート408の二枚のプレートを積層して構成されるものである。メインプレート405およびサブプレート408のほぼ中央には、ボルト406を挿通させるためのボルト用孔451,452がそれぞれに貫設されており、メインプレート405およびサブプレート408を積層しつつ、ボルト406によって端板402に締着されるようになっている。一方、各プレートの両端付近には、逆U字形の鉄筋403を挿通させるための貫通孔453,454,455,456が穿設されている。上記貫通孔は、各プレート毎に異なる内径で構成されている。すなわち、メインプレート405の貫通孔453,454は、鉄筋403を挿通させる内径を有する構成となっている。一方、サブプレート408の貫通孔455,456は、鉄筋403の先端に形成される膨出部407との接触を回避するために、この膨出部407の外径よりも広い内径となっている。この貫通孔453,454に鉄筋403を挿通した後に、上記貫通孔453,454の内径よりも大きく、かつ、貫通孔455,456の内径よりも小さくなるように、鉄筋403の両端に膨出部407を形成するのである。
上記のような構成により、鉄筋403に引張力が作用した場合、第四の実施形態と同様に、メインプレート405から鉄筋403が抜脱することを防止できるのである。
そして、鉄筋403が挿通されたメインプレート405は、サブプレート408と積層され、かつ、端板402に当接させた状態で、ボルト用孔451,452にボルト406が挿通されるのであるから、この状態において、端板402の雌ネジに螺合させることで、メインプレート405およびサブプレート408を端板402に締着させることができることから、鉄筋403を立設させることが可能となるのである。
なお、上記実施形態において、逆U字形の鉄筋の場合について説明したが、この形状の鉄筋に限定されるものではなく、直線状の一本により構成された鉄筋204,304,404であっても同様に使用でき(図4〜図6の(a)参照)、それぞれにおいて本発明の効果を得ることができる。
本発明の実施形態は上記のとおりであるが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様をとることができる。例えば、上述した第一の実施形態において、プレート5は四辺形(長方形)の板状に形成されたものを図示(図1)しているが、このプレート5の形状は適宜変更することができる。すなわち、図7(a)または(b)に示すように、プレート505の長辺のうちボルト用孔551に近接する部分に、四角形(図7(a))または半円形(図7(b))の張出部552,553を設けた形状とすることができる。このような構成であれば、ボルト用孔551の周辺において、杭頭の端板2(図1)の表面に対して当接できる面積が広くなり、プレート505の表面に垂直に立設する鉄筋が傾斜するように外力が作用するとき、プレート505に対する折り曲げ力によって支えることができるから、鉄筋3の傾倒防止の一助となり得る。また、図7(c)に示すように、プレート605の両側(または片側)に係止片652,653を下向きに設ける形状とすることができる。この場合には、単一のボルトで締着されるプレート605が、当該ボルトを軸として周方向に回転することを防止できる。このような周方向の回転は防止しなくてもよいが、部材の遊びを発生させ、また、ボルトを緩める原因ともなり得るため、これを回避するためには有効な構成であるということができる。
本発明の第一の実施形態を示す説明図である。 プレートの締着状態を示す説明図である。 第二の実施形態を示す説明図である。 第三の実施形態を示す説明図である。 第四の実施形態を示す説明図である。 第五の実施形態を示す説明図である。 他の実施形態を示す説明図である。
符号の説明
1 コンクリート杭
2,102,202,302,402 端板
3,103,203,303,403 鉄筋
4,104,204,304,404 鉄筋
5,105,205,305,405,408 プレート
6,106,206,306,406 ボルト
21,22 団子穴
31 湾曲部
32,33 湾曲部両側
34,35 鉄筋先端
51,151,251,351,451,452,551,651 ボルト用孔
61 ネジ部
62 頭部
552,553 張出部
652,653 係止片
207,307,407 膨出部
252,253,352,353,453,454,455,456 貫通孔

Claims (7)

  1. プレストレストコンクリート杭の上端に配置される端板によって構成される杭頭において、上記端板に設けられた雌ネジを使用する鉄筋の接続構造であって、長方形の板状に形成されて上記端板に当接する複数のプレートを設け、このプレートに所望本数の鉄筋を立設するとともに、その鉄筋の本数よりも少ない数のボルトによって上記プレートを貫通しつつ上記端板の雌ネジに螺合して該プレートを該端板の複数個所に締着してなり、
    上記プレートは、上記ボルトのネジ部が遊挿でき、かつ該ボルトの頭部を挿通させない径に穿設されたボルト用孔と、上記長方形の長辺のうち、上記ボルト用孔に近接する部分に設けられた四角形または半円形の張出部とを備えていることを特徴とする杭頭の鉄筋接続構造。
  2. プレストレストコンクリート杭の上端に配置される端板によって構成される杭頭において、上記端板に設けられた雌ネジを使用する鉄筋の接続構造であって、扇状に形成されて上記端板に当接する複数のプレートを設け、このプレートに所望本数の鉄筋を立設するとともに、その鉄筋の本数よりも少ない数のボルトによって上記プレートを貫通しつつ上記端板の雌ネジに螺合して該プレートを該端板の複数個所に締着してなり、
    上記プレートは、上記扇状の外側縁または内側縁の少なくとも片側に下向きに設けられた係止片を備えていることを特徴とする杭頭の鉄筋接続構造。
  3. 前記プレートは、一本のボルトによって締着され、前記端板の複数個所に締着される複数のプレートである請求項1または2に記載の杭頭の鉄筋接続構造。
  4. 前記鉄筋は、中央で湾曲され、かつ湾曲部両側を平行にしてなる鉄筋であり、この鉄筋の両端を前記プレート表面に固着することにより該プレートに立設してなる請求項1ないし3のいずれかに記載の杭頭の鉄筋接続構造。
  5. 前記プレートは、最小径が前記鉄筋の先端を挿通できるテーパー状の貫通孔を備えたプレートであり、挿通させた上記鉄筋の先端に膨出部を設け、この膨出部が上記貫通孔内に収納されつつ、該プレートを前記端板に固着するとき、上記鉄筋が立設されるようにしてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の杭頭の鉄筋接続構造。
  6. 前記プレートは、最小径が前記鉄筋の先端を挿通できる段状の貫通孔を備えたプレートであり、挿通させた上記鉄筋の先端に膨出部を設け、この膨出部が上記貫通孔内に収納されつつ、該プレートを前記端板に固着するとき、上記鉄筋が立設されるようにしてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の杭頭の鉄筋接続構造。
  7. 前記鉄筋は、中央で湾曲され、かつ湾曲部両側を平行にしてなる鉄筋であり、該鉄筋の両端は前記プレートの貫通孔に挿通しつつ、先端に膨出部が設けられている鉄筋である請求項5または6に記載の杭頭の鉄筋接続構造。
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