JP5253111B2 - 赤外線撮像装置 - Google Patents
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Description
そのため、デジタル変換のレンジを被写体から放射される赤外線の変化にあわせた状態で、自己発熱等による温度ドリフトを放置すると、やがて出力信号のレベルがデジタル変換のレンジを外れ、画像が取得できなくなる。
逆に、温度ドリフトもカバーするようデジタル変換のダイナミックレンジを広く設定すると、分解能が低くなり、被写体から放射される赤外線の強度の微小な変化を表現出来なくなる。
所定の波長帯域に感度を有する有効画素を備えた撮像手段と、
所定の波長帯域成分を前記撮像手段の撮像面上で結像させる結像手段と、
所定の波長帯域成分の前記撮像手段への入射を遮る遮蔽手段と、
前記遮蔽手段を所定のタイミングで開放状態から遮蔽状態、あるいは遮蔽状態から開放状態に動作させる遮蔽制御手段と、
前記遮蔽制御手段の遮蔽動作を制御するタイミング信号を生成するタイミング生成手段と、
前記撮像手段から出力される撮像信号を補正してアナログ補正撮像信号を出力する撮像信号補正手段と、
前記アナログ補正撮像信号をデジタル変換してデジタル補正撮像信号を出力するデジタル変換手段と、
前記タイミング信号により遮蔽状態が指示されているときの前記デジタル補正撮像信号に基づいて固定パターンノイズを求め、該固定パターンノイズを、前記タイミング信号により開放状態が指示されているときに出力する固定パターンノイズ取得手段と、
前記デジタル補正撮像信号から前記固定パターンノイズを差し引いた映像信号を出力する固定パターンノイズ除去手段とを備え、
前記撮像信号補正手段は、
前記タイミング信号により遮蔽状態が指示されているときの前記デジタル補正撮像信号の1フレーム毎の平均値と目標値の差に基づいて前記デジタル補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記デジタル補正信号をアナログ変換してアナログ補正信号を出力するアナログ変換手段と、
前記撮像信号から前記アナログ補正信号を差し引くことで得られるアナログ差分信号を前記アナログ補正撮像信号として出力する差分手段とを有し、
前記アナログ補正撮像信号のうちの少なくとも前記有効画素から出力された信号が、前記デジタル変換手段のダイナミックレンジに収まるように、補正を行う
ことを特徴とする。
また、ペルチェ素子など、素子の温度を一定に保つ恒温制御に必要な部品や回路を実装する必要が無いため装置の小型化が図れる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の赤外線撮像装置の構成を表すブロック図である。
被写体が放射する赤外線はレンズ1により集光され、撮像素子3上に結像する。撮像素子3には赤外線を検知する素子がニ次元平面上に配列されており、各素子からは赤外線強度に応じて変化する信号が得られる。撮像素子3に配列されている赤外線検知素子は概ね8〜14マイクロメートルの波長帯域に感度を有する。この波長帯域成分の赤外線がレンズ1により集光され、撮像素子3上に結像するものとして以下説明する。なお、レンズ1と撮像素子3の間には8〜14マイクロメートルの波長帯域成分の赤外線を遮るシャッタ2が設けてある。
アナログ補正撮像信号SAは、後に詳しく述べるように、差分回路4から出力されるものであるので、「アナログ差分信号」ということもあり、アナログ補正撮像信号SAに対応するデジタル補正撮像信号SDを、「デジタル差分信号」ということもある。
デジタル差分信号SDは、撮像信号補正手段40と固定パターンノイズ取得手段50と固定パターンノイズ除去回路12へ送られる。
より詳しく述べると、固定パターンノイズ除去回路12はデジタル差分信号SDと固定パターンノイズ平均値(各画素についての、複数フレームにわたる平均値)AFの差分を映像信号VOとして出力する。
固定パターンノイズ取得手段50は、固定パターンノイズの積算値SFを取得して記憶するための、FPNメモリ51と、FPNメモリ51の記憶内容(積算値)SFの更新を行なう更新回路52と、信号の加算を実行する加算回路53と、除算回路54を備える。FPNメモリ51は、フレームメモリで構成され、各画素についてのノイズの積算値SFを、固定パターンノイズFPNとして記憶する。FPNメモリ51から読み出された積算値SFは、読み出されて加算回路53及び除算回路54へ送られる。
図2で「フレームカウント」は、フレームの番号(相対的な番号)を表す。フレームカウント0までは電源がOFFであり、フレームカウント1で電源がONになったものとする。
まず、フレームカウント3でシャッタ2を遮蔽状態にするとともに、FPNメモリ51の値SFが更新回路52により初期化されてゼロとなる。シャッタ2の遮蔽とFPNメモリ51の初期化が完了したら、次のフレームカウント4で加算回路53は、デジタル差分信号SD(4)とFPNメモリ51から読み出される信号SF(4)(=ALL"0")を加算して更新回路52へ送り、更新回路52は送られてきた加算結果(SD(4)+SF(4))でFPNメモリ51を更新する。フレームカウント5でも同様に、加算回路53は、デジタル差分信号SD(5)とFPNメモリ51から読み出される信号SF(5)(=SD(4)+SF(4))を加算して更新回路52へ送り、更新回路52は送られてきた加算結果(SD(5)+SF(5))でFPNメモリ51を更新する。フレームカウント6、7でも同様に加算と更新を繰り返し実行する。フレームカウント8で、シャッタ2を開放状態に戻す。
「4」は「2」の2乗であるので、「4」で割る演算は、下位2ビットを切り捨てることにより行い得る。固定パターンノイズ取得時の繰り返し回数は「4」に限らず任意に設定してよいが、「2」のべき乗でない場合には下位ビットの切捨てではなく、汎用的な(除数が制限されない)除算回路を用いる必要がある。除算回路54の出力AFは固定パターンノイズ除去回路12に送られる。
まず、撮像素子3の出力信号について説明する。撮像素子には、赤外線に対して感度のある画素(有効画素)の他に、感度の無い画素(無効画素)も設けられている。図3に垂直期間ごとの撮像信号INの波形の一例を、図4に水平期間ごとの撮像信号INの波形の一例をそれぞれ示す。図4に示されるように、1水平期間は、有効画素からの信号が出力される期間、無効画素からの信号が出力される期間、ブランキング期間からなる。図示した波形では、有効画素からの信号が出力される期間の前後に無効画素からの信号が出力される期間がある。無効画素には赤外線に対して感度が無いが、有効画素と同様に、周辺環境や素子の自己発熱等の温度変化により出力信号のレベルが変動する。無効画素からの出力信号は、周辺温度の変化や素子の温度の変化に伴う、有効画素からの出力信号の変動を補正するために用いられる。
具体的には、例えば、シャッタ2が遮蔽状態で固定パターンノイズfpの積算を行っていないとき(タイミング信号STにより遮蔽状態が指示されているとき)、A/D変換器5により、サンプル周期毎に得られるデジタル差分信号SDの有効画素からの出力信号のレベルの平均値(1フレーム内の平均値)AVE_Eを算出し、平均値AVE_Eと目標値AVEtとの差を、当該差分信号SDの算出に用いられた補正信号GDに加算し、新たな補正号信GDとする。
なお、有効画素からの出力信号レベルの平均はフレーム毎に多少ばらつく可能性があるので、1フレームの平均値の代わりに、数フレーム分の有効画素の全画素平均値を用いても良い。
有効部分抽出部601は、差分信号SDのうちの有効画素の部分(有効画素についての差分信号)SD_Eを抽出する。
平均算出部602は、有効部分抽出部601から出力される、有効画素についての差分信号SD_Eの、フレーム毎の平均値AVE_Eを求める。例えば、差分信号SD_Eを1フレームにわたって積算し、当該フレーム内の有効画素の画素数で割ることで平均値AVE_Eを求める。
減算部603は、平均値AVE_Eから目標値AVEtを減算し、差信号DIFF_Eを出力する。
加算部604は、補正値メモリ605に記憶されている、補正値を示す補正信号GDと、差信号DIFF_Eとを加算して、新たな補正信号GDとして出力する。加算部604から出力された補正信号GDは、補正値メモリ605に書き込まれ、これにより、補正値メモリ605の記憶内容が更新される。
補正値メモリ605に書き込まれた補正信号GDは、D/A変換器9に供給されるとともに、次のフレーム周期において差分DIFF_Eが加算部604に入力されるときに、これに同期して加算部604に供給される。
補正値メモリ605は、上記のように、全ての画素に対して1つの補正値を記憶しており、加算部604における差信号DIFF_Eとの加算のために、1フレーム期間に一度、補正値を表す信号GDが加算部604に供給される。一方、撮像素子1のそれぞれの画素からの撮像信号INの出力に同期して、補正値メモリ605から、同じ補正値を表す信号GDが繰り返し読み出されてD/A変換器9に出力される。このような処理を繰り返すことにより、補正信号GDの値の調整が行われる。
図7(a)〜(d)及び図8(a)〜(d)に、撮像信号INと補正信号GAと差分信号SAの関係を示す。本実施の形態では、差分信号SAをデジタル信号に変換するためのA/D変換器5の分解能は8ビット、A/D変換器5のアナログ入力信号のレンジは0.0〜2.0V、デジタル補正信号GDをアナログに変換するためのD/A変換器9の分解能は8ビット、アナログ補正信号GAのレンジは0.0〜2.0Vとして説明する。また、補正信号GDの初期値は目標値AVEtである中央値127(=1.0V)と同じとする。
図7(a)及び図8(a)は、撮像信号INを示し、信号レベルは、0.0から4.0V程度までの範囲が示してある。図7(b)及び図8(b)は、アナログ補正信号GAを示し、縦軸上の信号レベルは0.0から2.0Vまでを示す。図7(b)及び図8(b)の縦軸にはまた、アナログ変換前のデジタル補正信号GDの信号値が括弧内に示してある。図7(c)及び図8(c)は、アナログ差分信号SAを示し、信号レベルは0.0から4.0Vまでの範囲を示す。図7(d)及び図8(d)は、デジタル差分信号SDを示す。アナログ差分信号SAのうち、2.0V以下の部分がそれに比例する値のデジタル信号SDに変換され、アナログ信号SAのうちの2.0Vを超える部分は、すべて最大値「255」に変換される。図7(d)及び図8(d)の縦軸にはまた、デジタル変換前のアナログ差分信号SAの電圧値が括弧内に示してある。図7(d)及び図8(d)にはさらに、差分信号SDのうちの、有効画素部分の平均値AVE_Eが示され、さらに該平均値AVE_Eと目標値AVEtとの差DIFF_Eが示されている。
有効部分抽出部601、平均算出部602、減算部603、加算部604、及び補正値メモリ605は、図6に示したものと同様のものである。
補正値メモリ615は、無効画素部分についての一つの(共通の)補正値GD_Dを記憶し、撮像素子1のそれぞれの無効画素からの撮像信号INの出力に同期して、同じ補正値GD_Dを表す信号が繰り返し読み出されて出力され、一方加算部614における差分信号DFF_Dとの加算のために、1フレーム期間に一度、補正値GD_Dを表す信号が、加算部614に供給される。
このデジタル補正信号GD(1)をD/A変換器9で変換することでアナログ補正信号GA(1)を得る。デジタル補正信号GD(1)は、有効画素部分と無効画素部分とで信号値が異なり、従ってアナログ補正信号GA(1)は、有効画素部分と無効画素部分とで信号値が異なる。図13(b)では、有効画素部分の補正信号がGA_E(1)で示され、無効画素部分の補正信号がGA_D(1)で示されている。
初めにも述べたが、撮像信号補正手段40は、シャッタ2が開いて被写体の撮像を行っている時には補正信号は変更しない。よって、シャッタ2を開放状態にして被写体の撮像を開始した直後は特に問題ないが、時間の経過と共に周辺温度の変化や自己発熱などにより、素子温度が変化することが考えられる。その結果、撮像素子の出力信号のレベルが徐々に変化し、A/D変換器5のダイナミックレンジを外れてしまう。このような事態を回避するためには、定期的に、あるいは差分信号の飽和や黒つぶれを検知した時に、補正信号の変更と固定パターンノイズFPNの取得を実行する。
具体的な補正信号の調整手順について説明する。
温度測定器14は、撮像素子の内部、又はその周辺環境の温度を測定する。撮像素子の内部、又はその周辺環境の温度の各々において、一つの測定点の温度に限定されず、複数の測定点の温度の単純平均値を測定値としても良い。さらに、撮像素子の内部、又はその周辺環境の温度の双方を検出してそれらの加重平均値を測定値としても良い。
ΔG=(TN−T0)×Ka …(1)
Kaは、温度の変化量に対する撮像素子の出力信号のレベルの変化量を表す係数であり、予め測定し、補正信号生成回路6で記憶しておく。
以上の処理により、温度の変化に因らず安定した映像を途切れることなく得ることができる。
温度メモリ622は、補正信号を決定したときの温度測定値T0を記憶する。
減算部623は、現在の温度測定値TNから記憶されている温度測定値T0を減算する。
調整量算出部624は、温度測定値TNと温度測定値T0の差から、式(1)により調整量ΔGを求める。
調整部625は、調整量ΔGを、補正値メモリ605から出力される補正信号GDに加算することで調整された補正信号GDを求める。
ΔG=(SD_DN−SD_D0)×Kb …(2)
Kbは、無効画素の信号レベル変化量に対する撮像素子の出力信号のレベルの変化量を表す係数であり、予め測定し、補正信号生成回路6で記憶しておく。
平均メモリ632は、補正信号を決定したときの平均値AVE_Dを、補正信号決定時の信号レベルSD_D0として記憶する。
減算部633は、現在の処理中の撮像信号についての差分信号の、無効画素部分の平均AVE_Dを、信号レベルSD_DNとして取得し、SD_DNから、記憶されている平均値SD_D0を減算する。
調整量算出部634は、信号レベルSD_DNと信号レベルSD_D0の差から、式(2)により調整量ΔGを求める。
調整部635は、調整量ΔGを、連結分621から出力される補正信号GDに加算することで、調整された補正信号GD(調整前の補正信号と同じ符号で示す)を求める。
なお、温度測定器14で測定された温度の変化に基づく補正信号の調整と、無効画素のデジタル差分信号の平均値の変化に基づく補正信号の調整を併せて行なっても良い。
図16はこの発明の実施の形態2の赤外線撮像装置の構成を表すブロック図である。
図1と同じ符号は同様の部材を示す。図16に示す装置には、図1の装置に対し、可変利得増幅回路15と利得制御回路16が加わっている点、及び補正信号生成回路6の代わりに補正信号生成回路13が用いられている点で異なる。
可変利得増幅回路15は、差分回路4の出力信号を所定の増幅率で増幅する。可変利得増幅回路の増幅率は、利得制御回路16により設定される。以下の説明では、差分回路4の出力信号を符号「SAa」で表し、可変利得増幅回路15の出力信号を符号「SAb」で表す。
利得制御回路16は、差分信号SAbの変化範囲(最低値から最高値までの範囲)がA/D変換器5の入力ダイナミックレンジのほぼ全体に及ぶように増幅率を設定する。
補正信号生成回路13は、図1の補正信号生成回路6と概して同じであるが、以下の点で異なる。即ち、補正信号生成回路13は、増幅回路15で増幅された差分信号SAbを用いて、増幅していない撮像信号INを補正する信号のレベルを算出することになるため、増幅率を考慮に入れて補正信号のレベルを設定する。
まず初めにシャッタが閉じた状態で、撮像信号の有効画素部分、無効画素部分のそれぞれの平均値が目標値になるように補正信号のレベルを設定する。補正信号の設定が完了したら、利得制御回路16は可変利得増幅回路15の増幅率を決定する。その後、固定パターンノイズを取得し、シャッタを開放して撮像を開始する。撮像開始後、温度の変化や無効画素のレベルに変化が生じた場合、その変動量に応じて補正信号のレベルを補正する。補正信号の設定方法と固定パターンノイズの取得方法は実施の形態1に関して、図2、図12(a)〜(d)、図13(a)〜(d)などを参照して説明したとおりである。以下では、増幅率の決定方法と補正信号レベルの補正方法について更に詳しく説明する。
図17(e)は、アナログ信号SAaに対応するデジタル信号(アナログ信号SAaを仮にデジタル変換した場合に得られるデジタル信号)SDaである(本実施の形態では、このようなデジタル信号SDaは実際には生成されない)。
OFST=127(中央値) …(3)
(127−MIN)≧(MAX−127)のとき
GAIN=(127/(127−MIN))×α …(4a)
(127−MIN)<(MAX−127)のとき
GAIN=(127/(MAX−127))×α …(4b)
ここで、αは0.0〜1.0の間の値であり、予め定められる。
OFST=(MAX+MIN)/2 …(5)
GAIN=(255/(MAX−MIN))×α …(6)
SAb(n)=(SAa(n)−OFST)×GAIN …(7)
OFST=127 …(8)
GAIN=(127/(207−127))×0.9≒1.4 …(9)
ここでは、α=0.9として増幅率を低めに設定した。これは、差分信号が多少増減しても0〜255を外れないよう余裕を持たせるためである。増幅後の差分信号SAb、SDbは、図17(d)、(f)に示すごとくとなる。
ΔG=(SD_DN−SD_D0)×Kb
×(GAIN_b/GAIN_N) …(10)
ここで、GAIN_bは係数算出時の増幅率、GAIN_Nは現在の増幅率である。
図18はこの発明の実施の形態3の赤外線撮像装置の構成を表すブロック図である。
レンズ1、シャッタ2、撮像素子3、A/D変換器5、シャッタ制御回路10、タイミング生成回路11、温度測定器14、固定パターンノイズ除去回路12、固定パターンノイズ取得手段50、可変利得増幅回路15、及び利得制御回路16は図16と同じものである。これらは実施の形態1及び2に関して図1及び図16を参照して説明したのと同様に動作して同様な効果を示すものであるので、その説明を省略する。
有効部分処理部620は、図20に示すように、有効部分抽出部601と、平均算出部602と、減算部603と、加算部604と、補正値メモリ605と、加減算部607と、補正値メモリ645と、加減算部647と、判定部648とを有する。
但し、補正値メモリ605に記憶されている補正信号は符号「GD2_E」で表され、補正値メモリ615に記憶されている補正信号は符号「GD2_D」で表されている。
加減算部647は、補正値メモリ645から読み出された補正信号GD1_Eに対し、第1の所定値、例えば「32」の加算、または減算を行った結果を出力し、または補正信号GD1_Eをそのまま出力する。加減算部647の出力は、補正値メモリ645に書き込まれ、これにより、補正値メモリ645の記憶内容が更新される。
第2の所定値「256」は、第1の所定値「32」の8倍(23倍)の値である。
後述のように、第1のD/A変換器18の出力レンジは、第2のD/A変換器19の出力レンジの8倍であり、従って、加減算部607で「256」を加算するとともに、加減算部647で「32」を減算すれば、これらのデジタル信号に対応する、同じ値のアナログ信号の加算及び減算を同時に行っていることになる。同様に、加減算部607で「256」を減算するとともに、加減算部647で「32」を加算すれば、これらのデジタル信号に対応する、同じ値のアナログ信号の加算及び減算を同時に行っていることになる。
但し、補正値メモリ605に記憶されている補正信号は符号「GD1_E」で表され、補正値メモリ655に記憶されている補正信号は符号「GD1_D」で表されている。
このような構成を採用することで、本実施の形態によれば、より広範囲に、高い精度で撮像信号を補正することができる。
A/D変換器5の入力信号のレンジは0.0〜1.0V、第1のD/A変換器18の出力信号のレンジは0.0〜8.0V、第2のD/A変換器19の出力信号のレンジはA/D変換器5と同じ0.0〜1.0Vとする。
このように、第1のD/A変換器18の出力レンジは、第2のD/A変換器19の出力レンジの8倍である。
また、簡単のために可変利得増幅回路15は動作させない場合について説明するが、動作させる場合には、実施の形態2に関して述べたように、増幅率を考慮に入れて、必要に応じて補正信号を減衰させればよい。撮像信号のレベルは、有効画素部分が4.0V前後(例えば4.0±1.0V程度)、無効画素部分が5.5V前後(例えば5.5±0.5V程度)である。目標値AVEtは中央値「127」とする。
図23(a)、(b)、図25(a)、(b)、図27(a)、(b)の縦軸には、アナログ変換前のデジタル補正信号GD1、GD2の信号値が括弧内に示されている。図23(d)、図25(d)、図27(d)の縦軸には、アナログ補正信号GAに対応するデジタル信号の値が括弧内に示されている。従って、図23(a)、(b)、(d)、図25(a)、(b)、(d)、図27(a)、(b)、(d)は、デジタル補正信号の大きさをも示すものでもある。
デジタル補正信号GD1(0)とGD2(0)は、それぞれ第1のD/A変換器18と第2のD/A変換器19で、図23(a)、(b)に示すアナログ信号GA1(0)=4.0V、(GA2(0)=0.5Vに変換される。
DIFF_E(0)=AVE_E(0)−AVEt=AVE_E(0)−127
DIFF_D(0)=AVE_D(0)−AVEt=AVE_D(0)−127
DIFF_E(0)は補正値メモリ605に記憶されている補正信号の有効画素に相当する部分に加算部604で加算され、DIFF_D(0)は補正値メモリ615に記憶されている補正信号の無効画素に相当する部分に加算部614で加算される。
この加算の結果は、補正値メモリ605、615に保持された後、次のフレーム(フレームカウント1)で、連結部631により、連結される。
図示の例では、AVE_D(1)は目標値である中央値AVEtと一致しているためDIFF_D(1)=0となり、第1のデジタル補正信号GD1_D(1)には0が加算される。
この連結により得られるデジタル補正信号GD1(1)及びこれをA/D変換することで得られるアナログ補正信号GA1(2)が図27(a)に示され、デジタル補正信号GD2(1)及びこれをA/D変換することで得られるアナログ補正信号GA2(2)が図27(b)に示されている。
Claims (12)
- 所定の波長帯域に感度を有する有効画素を備えた撮像手段と、
所定の波長帯域成分を前記撮像手段の撮像面上で結像させる結像手段と、
所定の波長帯域成分の前記撮像手段への入射を遮る遮蔽手段と、
前記遮蔽手段を所定のタイミングで開放状態から遮蔽状態、あるいは遮蔽状態から開放状態に動作させる遮蔽制御手段と、
前記遮蔽制御手段の遮蔽動作を制御するタイミング信号を生成するタイミング生成手段と、
前記撮像手段から出力される撮像信号を補正してアナログ補正撮像信号を出力する撮像信号補正手段と、
前記アナログ補正撮像信号をデジタル変換してデジタル補正撮像信号を出力するデジタル変換手段と、
前記タイミング信号により遮蔽状態が指示されているときの前記デジタル補正撮像信号に基づいて固定パターンノイズを求め、該固定パターンノイズを、前記タイミング信号により開放状態が指示されているときに出力する固定パターンノイズ取得手段と、
前記デジタル補正撮像信号から前記固定パターンノイズを差し引いた映像信号を出力する固定パターンノイズ除去手段とを備え、
前記撮像信号補正手段は、
前記タイミング信号により遮蔽状態が指示されているときの前記デジタル補正撮像信号の1フレーム毎の平均値と目標値の差に基づいて前記デジタル補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記デジタル補正信号をアナログ変換してアナログ補正信号を出力するアナログ変換手段と、
前記撮像信号から前記アナログ補正信号を差し引くことで得られるアナログ差分信号を前記アナログ補正撮像信号として出力する差分手段とを有し、
前記アナログ補正撮像信号のうちの少なくとも前記有効画素から出力された信号が、前記デジタル変換手段のダイナミックレンジに収まるように、補正を行う
ことを特徴とする赤外線撮像装置。 - 前記補正信号生成手段は、前記デジタル変換手段の出力レンジの中央値を前記目標値とすることを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
- 前記撮像手段の内部、あるいは前記撮像手段の周辺の温度を測定する温度測定手段を有し、
前記補正信号生成手段は、
前記タイミング信号により開放状態が指示されているときに前記温度が変化した場合、温度変化量に応じて前記デジタル補正信号を修正することを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線撮像装置。 - 前記撮像手段が、前記所定の波長帯域に対して感度のない無効画素をも備え、
前記補正信号生成手段は、前記デジタル補正撮像信号のうちの前記無効画素から出力された信号の平均値を算出し、
前記タイミング信号により開放状態が指示されているときの、前記無効画素から出力された信号の前記平均値と、
前記タイミング信号により遮蔽状態が指示されているときの前記無効画素から出力された信号の前記平均値の差に応じて前記デジタル補正信号を修正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の赤外線撮像装置。 - 所定の波長帯域に感度を有する有効画素を備えた撮像手段と、
所定の波長帯域成分を前記撮像手段の撮像面上で結像させる結像手段と、
所定の波長帯域成分の前記撮像手段への入射を遮る遮蔽手段と、
前記遮蔽手段を所定のタイミングで開放状態から遮蔽状態、あるいは遮蔽状態から開放状態に動作させる遮蔽制御手段と、
前記遮蔽制御手段の遮蔽動作を制御するタイミング信号を生成するタイミング生成手段と、
前記撮像手段から出力される撮像信号を補正してアナログ補正撮像信号を出力する撮像信号補正手段と、
前記アナログ補正撮像信号をデジタル変換してデジタル補正撮像信号を出力するデジタル変換手段と、
前記タイミング信号により遮蔽状態が指示されているときの前記デジタル補正撮像信号に基づいて固定パターンノイズを求め、該固定パターンノイズを、前記タイミング信号により開放状態が指示されているときに出力する固定パターンノイズ取得手段と、
前記デジタル補正撮像信号から前記固定パターンノイズを差し引いた映像信号を出力する固定パターンノイズ除去手段とを備え、
前記撮像信号補正手段は、
前記デジタル補正撮像信号に基づいて、第1のデジタル補正信号及び第2のデジタル補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記第1のデジタル補正信号をアナログ変換して第1のアナログ補正信号を出力する第1のアナログ変換手段と、
前記第2のデジタル補正信号をアナログ変換して第2のアナログ補正信号を出力する第2のアナログ変換手段と、
前記第1のアナログ補正信号と前記第2のアナログ補正信号を結合した結果を前記アナログ補正信号として出力する結合手段と、
前記撮像信号から前記アナログ補正信号を差し引くことで得られるアナログ差分信号を前記アナログ補正撮像信号として出力する差分手段とを有し、
前記アナログ補正撮像信号のうちの少なくとも前記有効画素から出力された信号が、前記デジタル変換手段のダイナミックレンジに収まるように、補正を行い、
前記第1のアナログ変換手段と前記第2のアナログ変換手段とは、
出力信号のレンジが異なることを特徴とする赤外線撮像装置。 - 前記補正信号生成手段は、前記デジタル補正撮像信号のフレーム毎の平均値と目標値の差に基づいて前記第1のデジタル補正信号及び前記第2のデジタル補正信号を生成することを特徴とする請求項5に記載の赤外線撮像装置。
- 前記補正信号生成手段は、前記デジタル変換手段の出力レンジの中央値を前記目標値とすることを特徴とする請求項6に記載の赤外線撮像装置。
- 前記撮像手段の内部の温度、あるいは前記撮像手段の周辺の温度を測定する温度測定手段を有し、
前記補正信号生成手段は、
前記タイミング信号により開放状態が指示されているときに前記温度が変化した場合、温度変化量に応じて前記第1のデジタル補正信号及び前記第2のデジタル補正信号を修正することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の赤外線撮像装置。 - 前記撮像手段が、前記所定の波長帯域に対して感度のない無効画素をも備え、
前記補正信号生成手段は、前記デジタル補正撮像信号のうちの前記無効画素から出力された信号の平均値を算出し、
前記タイミング信号により開放状態が指示されているときの、前記無効画素から出力された信号の前記平均値と、
前記タイミング信号により遮蔽状態が指示されているときの、前記無効画素から出力された信号の前記平均値の差に応じて前記第1のデジタル補正信号及び前記第2のデジタル補正信号を修正することを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の赤外線撮像装置。 - 前記アナログ補正撮像信号を利得設定値に従い増幅してから前記デジタル変換手段に供給する可変利得増幅手段と、
前記デジタル補正撮像信号に基づいて前記利得設定値を制御する利得制御手段とを備え、
前記撮像信号補正手段は、前記利得制御手段で設定した利得設定値に基づいて前記補正信号を生成することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の赤外線撮像装置。 - 前記固定パターンノイズ取得手段は、
前記タイミング信号により遮蔽状態が指示されているときの前記デジタル補正撮像信号のnフレーム(nは自然数)に渡る積算値を求めて、前記タイミング信号により開放状態が指示されているときに、上記記憶した積算値を、nで割ることにより得られる1フレーム当たりの平均値を前記固定パターンノイズとして出力する
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の赤外線撮像装置。 - 前記所定の波長帯域成分は、概ね8〜14マイクロメートル波長帯域であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の赤外線撮像装置。
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